当期におけるわが国経済は、円安・株高を背景に、個人消費や企業の設備投資が上向き始め、また、米国経済の回復を受けて輸出にも持ち直しの動きが見られるなど、確かな回復を遂げることができた。
こうした経営環境において、当社グループは、「価値創造の経営」を経営の基本理念として積極的に事業活動を展開してきた。
当期の売上高は、当社で原料費調整制度に基づきガスの販売単価が高めに推移したことなどにより、前期に比べて1,325億2千1百万円増(+9.6%)の1兆5,125億8千1百万円となった。経常利益は当社におけるガス事業及び電力事業での増益等により、前期に比べて159億1千8百万円増(+17.7%)の1,060億4千4百万円となった。また、当期純利益は、米国上流事業での減損損失の計上等により、前期に比べて107億4千1百万円減(△20.5%)の417億2千5百万円となった。
セグメントの業績を示すと次のとおりである。
お客さま数(取付メーター数)は、前期末に比べて0.7%増の716万4千戸となった。
ガス販売量は、前期に比べて0.2%増の85億5千4百万m3となった。このうち、家庭用ガス販売量は、気温・水温が前年に比べて高く推移し、給湯・暖房需要が減少したことなどにより、前期に比べて3.3%減の22億8百万m3となった。
業務用その他のガス販売量については、お客さま先での省エネルギー推進等があったものの、工業用における需要開発等により、前期に比べて1.5%増の63億4千7百万m3となった。
売上高は、原料費調整制度に基づきガスの販売単価が高めに推移したことなどにより、前期に比べて809億7千6百万円増(+7.8%)の1兆1,195億2千6百万円となった。セグメント利益は、ガス事業の売上総利益は減少したものの、営業費用が減少したことなどにより、前期に比べて87億3百万円増(+37.2%)の320億7千7百万円となった。
売上高は、電力事業の増収等により、前期に比べて424億6千8百万円増(+19.7%)の2,579億7千万円となり、セグメント利益は、前期に比べて56億1千5百万円増(+14.7%)の438億9千万円となった。
売上高は、前期に比べて25億6千7百万円増(+23.9%)の133億3千2百万円となり、セグメント利益は、前期に比べて1億2千7百万円増(+1.7%)の77億7千7百万円となった。
売上高は、不動産事業の増収等により、前期に比べて140億3千4百万円増(+7.6%)の1,996億7千7百万円となり、セグメント利益は、前期に比べて17億4千1百万円増(+9.1%)の208億9百万円となった。
(注) 1 上記のセグメント別売上高、セグメント利益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
2 本報告書では、ガス量はすべて1m3当たり45MJ(メガジュール)で表示している。
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末に比べて190億9千7百万円減少して903億5千9百万円となった。
税金等調整前当期純利益は減少したものの、たな卸資産が減少したことなどにより、当期において営業活動の結果得られた資金は1,542億2千5百万円となり、前期に比べて246億2千8百万円の収入の増加となった。
子会社株式の取得による支出が増加したことなどにより、当期において投資活動に使用した資金は1,755億9千1百万円となり、前期に比べて587億9千9百万円の支出の増加となった。
長期借入れによる収入が増加したことなどにより、当期における財務活動は41億6千3百万円の収入となり、前期に比べて320億6千1百万円の収入の増加となった。
以上の3つのキャッシュ・フローに現金及び現金同等物に係る換算差額を合計した当期の連結キャッシュ・フローは、マイナスの190億9千7百万円となった。
当社グループにおいては、ガス事業セグメントにおいて当社及び名張近鉄ガス㈱等が営むガス販売が、生産・販売活動の中心となっている。また、当該セグメント以外のセグメントが生産・販売する製品やサービスは広範囲かつ多様であり、受注形態をとらないものも多い。
このため、以下は、ガス事業セグメントにおけるガス販売について記載している。
(ガス)
当連結会計年度における生産実績は次のとおりである。
製品 | 生産量(千m3) | 前期比(%) |
ガス | 8,703,072 | +0.2 |
(ガス)
ガス販売については、その性質上受注生産は行わない。
(ガス)
製造所から導管により直接お客さまに販売しているが、一部については卸供給を行っている。
当連結会計年度における販売実績は次のとおりである。
項目 | 数量(千m3) | 金額(百万円) | |||
| 家庭用 | 2,207,514 | (△3.3) | 379,759 | (+2.0) |
ガス販売量 | 業務用その他 | 6,346,860 | (+1.5) | 539,347 | (+13.9) |
| 計 | 8,554,374 | (+0.2) | 919,106 | (+8.6) |
ガスお客さま数 |
| 7,164千戸 | (+0.7) |
| |
1戸当たり月平均使用量 |
| 110.0m3 | (△0.2) |
| |
(注) 1 ( )内数値は前期比(%)である。
2 セグメント間取引を含んでいる。
供給約款料金に対しては、下記の料金表が適用される。また、原料費調整(スライド)制度により、調整の必要がある場合は、下記の基準単位料金に代えて調整単位料金が適用される。なお、供給約款料金以外の料金として選択約款料金及び個別の交渉に基づく大口需要家向けの料金がある。
ガス料金は基本料金及び従量料金の合計とし、各月の使用量に応じてA・B・C・D・E・Fのいずれかの料金表が適用される。
月間使用量区分 | 料金表A | 料金表B | 料金表C | 料金表D | 料金表E | 料金表F | |
(月間使用量20m3まで) | (月間使用量20m3超50m3まで) | (月間使用量50m3超100m3まで) | (月間使用量100m3超200m3まで) | (月間使用量200m3超500m3まで) | (月間使用量500m3超) | ||
基本料金 | 税込 | 724.50 | 1,260.00 | 1,440.00 | 1,700.00 | 3,190.00 | 6,470.00 |
基準単位料金 | 税込 | 170.54 | 143.77 | 140.17 | 137.57 | 130.12 | 123.56 |
(注) 1 基本料金は、ガスメーター1個についての料金であり、従量料金は、使用量に基準単位料金又は調整単位料金を乗じて算定する。
2 延滞利息制度
ガス料金の支払いが支払期限日(検針日の翌日から30日目)を経過した場合に、その経過日数に応じて1日当たり0.0274%(年率約10%)の率で算定した延滞利息が発生する。
原料費調整(スライド)制度とは、LNGやLPGなどの原料価格の変動に応じて、ガス料金の基準単位料金を調整するしくみである。
平成25年度は、上記a料金表の基準単位料金に対し、次のとおりの調整を行った調整単位料金が適用された。
検針月 | 1m3当たり調整額 |
平成25年4月 | +2.55 |
〃 5月 | +6.80 |
〃 6月 | +10.37 |
〃 7月 | +12.84 |
〃 8月 | +14.28 |
〃 9月 | +15.39 |
〃 10月 | +15.73 |
〃 11月 | +14.11 |
〃 12月 | +12.33 |
平成26年1月 | +10.54 |
〃 2月 | +10.80 |
〃 3月 | +13.18 |
最近2事業年度における原料の受入量、払出量及び在庫量の推移は次のとおりである。
原料名 | 平成24年度 | 平成25年度 | ||||
受入量 | 払出量 | 期末在庫量 | 受入量 | 払出量 | 期末在庫量 | |
LNG(千t) | 7,231 | 7,078 | 454 | 7,062 | 7,129 | 387 |
当社は、エネルギー政策において、重要なエネルギー源と位置づけられる天然ガスを中心に、電力やLPGを含めたエネルギーと関連サービス、及び材料や情報等エネルギー以外の様々な商品とサービスを通じて、お客さまや社会に価値を提供していくことを目指している。そして、景気や電力・ガスシステム改革等の政策の動向等、経営環境の変化に的確に対応し、経営効率化を進めることで、持続的な成長を実現することが最大の経営課題であると認識している。
当社グループは、公正で透明性の高い事業活動を通じて、お客さま価値の最大化を第一に、株主さま、社会、従業員等全てのステークホルダーの価値をともに高める、グループ経営理念「価値創造の経営」に基づき、事業活動を進めている。
平成26年3月、長期経営ビジョン「Field of Dreams 2020」のもと、中期経営計画「Catalyze Our Dreams」(平成26年度から平成28年度まで)を策定した。この計画の実現に向け、以下のとおり、課題に取り組む。
多数の生産者から調達することで供給源を分散し、天然ガス等原料の安定確保に努める。また、契約価格指標の多様化により、市場競争力を高める原料調達を目指す。
さらに、天然ガスの安定調達と収益獲得のため、現在取り組んでいる液化事業、ガス田等のプロジェクトの開発推進や、非在来型ガス開発プロジェクトも含めた新規権益の取得等、アップストリーム事業を着実に推進していく。
燃料電池等のガスコージェネレーションシステムやガス冷暖房の普及等を通じた天然ガスの利用拡大に取り組み、お客さまの快適な生活、省エネルギーや災害時の事業継続に貢献するとともに、電力需要のピークカットに寄与していく。
さらに、お客さまの具体的なご要望に応じて、メンテナンスやエネルギーマネジメント、ファイナンス等を組み合わせたサービスを提供していく。
LNG火力発電に加え、石炭火力発電、再生可能エネルギー発電、電源コージェネレーションシステム等、全国で電源規模の拡大に努める。
保有する事業ノウハウを活用し、国内外でエネルギービジネスを拡大する。
国内では、各地のエネルギー事業者との連携を図るとともに、自社のガス高圧導管の利用等により、ガス(天然ガス、LPG)の普及促進活動を加速する。
海外でも、ガス事業、電力事業、エネルギーサービス事業等の着実な事業運営を行うとともに、新規案件の開発に取り組む。
ガス製造・供給設備等の維持や増強、経年化に対する計画的な改修、地震・津波対策に継続的に取り組む。また、万一のガス漏れ等緊急時への対応を引き続き行い、お客さま先の保安の確保に貢献していく。
さらに、発電設備の着実な操業と万全の保守に引き続き努める。
材料、情報、都市開発等の事業では、エネルギー事業で培った強みを活かした商品、サービスを提供することで、国内外のお客さまの快適、便利、健康の実現に貢献していく。
燃料電池をはじめとするガス機器・設備の更なる高効率化とコストダウン、水素・材料・情報に関する技術開発、資源開発・発電等の様々な分野におけるエンジニアリング技術の活用を推進する。
「大阪ガスグループCSR憲章」に基づき、グループ全体のCSRの水準を一層高め、お客さまや社会からの更なる信頼獲得に努めていく。また、国内外において当社グループのサプライチェーンに関わる皆さまにも、これらの取り組みをご理解いただくよう努めていく。
当社は、グループの内部統制システムの運用状況の確認及び評価を継続的に行い、所要の措置を講じることにより、実効性の高い内部統制を行っていく。これらの仕組みのもと、以上の課題に対処するとともに、グループ経営理念「価値創造の経営」を実践し、持続的成長に向けて不断の努力を続けていく。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものである。
国内、海外における経済、金融、社会情勢、景気等の悪化による、売上高の減少や資金調達の不調、共同事業者、取引先の倒産、人口減少や工場の海外移転等
大規模な自然災害、テロ、事故の発生、新型インフルエンザ等感染症の大規模な流行
ガス事業法、電気事業法、会社法、金融商品取引法や、環境に関する法令等、国内外の政策、法令、制度等の変更
ガス事業をはじめとするあらゆる事業分野における、他事業者との競争激化
ガスの製造、供給や料金に関するシステム等、基幹的なITシステムの停止、誤作動
当社グループが保有するお客さま情報、技術情報をはじめとする、業務上取り扱う重要情報の社外流出
法令等に反する行為が発生した場合における、対応に要する費用の支出や社会的信用の低下
原油価格、為替相場の変動等による原燃料費の変動※
※LNG価格の変動については、原料費調整制度の適用によりガス販売価格に反映して概ね相殺することが可能だが、反映までのタイムラグや、原料調達先の構成により影響を受ける可能性がある。
調達先との契約更改、価格交渉の動向に伴う、原燃料費の変動
ガス、電力の原燃料であるLNG等の、調達先の設備や操業等に関するトラブル
自然災害や事故等による製造、供給に関するトラブル
自然災害や事故、燃料調達トラブル等による、発電所の操業支障等
ガスの消費機器、設備に関する重大なトラブル
当社グループが事業を行っている国での政策、規制の実施や変更、経済、社会情勢の悪化等によりプロジェクトが遅延、中止になる等の事業環境の変化、又は資源開発事業における技術等の要因
当社グループは、以上のリスクに備え、為替、原料等のデリバティブ、災害保険等の各種保険、基幹ITシステムのセキュリティ向上、コンプライアンスや情報管理の徹底、業務執行状況の把握と適切な監督、保安、災害対策、事業継続計画の策定と継続的な見直し等によって、リスク発生時の業績への影響を低減するように努める。
該当事項なし。
当社において、研究開発は最も重要な差別化戦略の一つである。保安の確保・向上はもちろんのこと、業務の効率化や設備関連費用の低減、需要家サービスの向上、さらにはクリーンエネルギー=天然ガスの効率的な利用の拡大を目指して、さまざまな新技術の研究開発、実用化に積極的に取り組んでいる。
当社は、コア技術として、石炭・石油から都市ガスを製造していた時代からの触媒技術や環境浄化技術、炭素系材料技術に加え、LNG気化器やPC(プレストレスト・コンクリート)型LNGタンク、LNG冷熱発電など、LNG受入基地の設計・建設技術を保有している。また、我が国で最初に実用機を設置した天然ガスコージェネレーションシステムに関連する技術などを蓄積、活用している。さらに最近では、燃料電池関連技術、低炭素化社会に対応した技術として再生可能エネルギーを利用したシステム開発、スマート関連技術の実証実験、将来のエネルギー供給形態として注目されている水素に関する技術や排水及び廃棄物からエネルギーを取り出す技術開発にも力を入れている。当社はこれらのコア技術をさらに発展させ、知的財産として確保し、最大限に活かすよう努めている。また、外部の技術力を積極的に活用することにより、開発の加速と効率化、新規技術・商品開発の創出を図る「オープン・イノベーション」活動を積極的に推進している。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は117億9千3百万円で、各セグメント別の研究目的・主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりである。
当社は、ガスの製造、供給及び拡販に寄与する研究開発を行っている。
ガス製造分野では、安定操業・安定供給を確保するためのLNG基地製造設備の建設・診断・評価技術に取り組んでいる。
ガスの輸送・供給分野では、導管における保安レベルの維持向上・迅速な復旧を目的とした研究開発、非開削工法・検査・修繕技術などガス導管の建設・保全費用の低減を目指した研究開発を行っている。
家庭用ガス利用分野では、ガラストップコンロ、高効率給湯器、床暖房、ミストサウナ機能付き浴室暖房乾燥機等の家庭用ガス機器、燃料電池やガスエンジンを用いた家庭用コージェネレーションシステム、省エネアドバイスサービス向けのシステム開発等に取り組んでいる。また、家庭用燃料電池と太陽光電池と蓄電池を組み合わせ、エネルギーの「見える化」と最適制御により更なる省エネルギーを実現する「スマートエネルギーハウス」や、実験集合住宅(NEXT21)における停電時の影響や電力需給逼迫を緩和するエネルギーシステムの実証実験、超音波ガスメーターの開発も推進している。
業務用・産業用ガス利用分野では、工業炉の高効率化や小型から中大型までのガスコージェネレーションシステム、ガスヒートポンプの更なる高効率化、太陽熱や太陽光発電と組み合わせた空調システム、遠隔モニタリングを活用した省エネ支援サービス向けのシステム開発などエネルギービジネスの推進を図るための研究開発を実施している。近年では、再生可能エネルギーとコージェネから生み出される電力と熱を融通して、ICTで最適制御することにより、システム全体のエネルギー使用量、CO2排出量の最小化を目指すとともに、電力の安定供給、災害時のエネルギーセキュリティにも貢献する次世代エネルギーシステム「スマートエネルギーネットワーク」の実証実験や、その成果を活用し、電力需給逼迫時にお客さまのガスコージェネレーションの運転を促すことにより、受電電力を低減する新しいエネルギーサービスの試行にも取り組んでいる。
また、当社が保有する技術を活用し、今後普及が見込まれる燃料電池自動車に燃料を供給する水素ステーション等に導入可能な水素製造装置の開発やバイオガス等の新エネルギーに関する研究開発にも取り組んでいる。
当連結会計年度における研究開発費は92億3千4百万円である。
㈱リキッドガスは、需要拡大に繋がる用途技術や新商品の開発、冷熱を利用した低温粉砕に関する技術等の開発を行っている。当連結会計年度における研究開発費は7千4百万円である。
㈱オージス総研、さくら情報システム㈱及び㈱宇部情報システムはソフトウェア及び情報システムに係る研究開発を、大阪ガスケミカル㈱は有機材料及び炭素材料等の新用途に係る研究開発を、日本エンバイロケミカルズ㈱及びミナベ化工㈱は活性炭、保存剤等に係る研究開発を、㈱KRIはナノ材料や次世代電池等の先進材料・新エネルギーに係る研究開発を行っている。当連結会計年度における研究開発費は24億8千5百万円である。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものである。
当期におけるわが国経済は、円安・株高を背景に、個人消費や企業の設備投資が上向き始め、また、米国経済の回復を受けて輸出にも持ち直しの動きが見られるなど、確かな回復を遂げることができた。
こうした経営環境において、当社グループは、「価値創造の経営」を経営の基本理念として積極的に事業活動を展開してきた。
当期の売上高は、当社で原料費調整制度に基づきガスの販売単価が高めに推移したことなどにより、前期に比べて1,325億円増(+9.6%)の1兆5,125億円となった。経常利益は当社におけるガス事業及び電力事業での増益等により、前期に比べて159億円増(+17.7%)の1,060億円となった。また、当期純利益は、米国上流事業での減損損失の計上等により、前期に比べて107億円減(△20.5%)の417億円となった。
売上高は前期に比べ、1,325億円増(+9.6%)の1兆5,125億円となった。
当社グループのセグメント別売上高の中で最も大きな割合を占めるガス事業セグメントの売上高は、原料費調整制度に基づきガスの販売単価が高めに推移したことなどにより、前期に比べて809億円増(+7.8%)の1兆1,195億円となった。
ガス販売量の状況を用途別に見ると、家庭用ガス販売量は、気温・水温が前年に比べて高く推移し、給湯・暖房需要が減少したことなどにより、前期に比べて3.3%減の22億8百万m3となった。業務用ガス販売量は、お客さま先での省エネルギー推進等があったものの、工業用における需要開発等により、前期に比べて1.7%増の58億7千7百万m3となった。他ガス事業者向けのガス販売量は、ほぼ前期並みの4億6千9百万m3となった。これらの結果、ガス販売量は、前期に比べて0.2%増の85億5千4百万m3となった。
ガス機器販売の状況を見ると、家庭用のガス機器については、給湯、暖房、調理等の機器・設備に加え、家庭用ガスコージェネレーションシステム「エネファーム」・「エコウィル」や、これらと太陽光発電システムを組み合わせた「ダブル発電」等の商品の開発及び販売拡大に努めた。
平成25年8月、家庭用ガスコージェネレーションシステムの累計販売台数が10万台を突破した。また、価格の低減とお客さまの利便性向上を実現した「エネファーム」(固体高分子形燃料電池)及び「エネファームtype S」(固体酸化物形燃料電池)の新商品を開発した(いずれも平成26年4月発売)。
業務用のガス機器については、高効率で環境に優しいコージェネレーションシステム、冷暖房システム、厨房機器、ボイラ、工業炉・バーナ等の商品の開発及び販売拡大に努めた。
平成25年4月、停電時にも運転ができる機能を付加したガスエンジンヒートポンプエアコン「GHPハイパワープラス」を発売した。
これらの機器に加えて、これまで蓄積してきたエンジニアリング力を活用し、お客さまの業種や用途に応じて、技術開発、メンテナンス、エネルギーマネジメント、ファイナンス等を組み合わせた高付加価値のソリューションの提供に努めた。
LPG・電力・その他エネルギー事業セグメントの売上高は、電力事業の増収等により、前期に比べて19.7%増の2,579億円となった。
電力事業については、泉北天然ガス発電所等の発電設備が引き続き順調に稼働した。
平成26年3月、中山名古屋共同発電㈱は、現在操業中の名古屋発電所の隣接地において、バイオマス混焼石炭火力発電所(発電容量11万kW)を建設することを決定した。
海外エネルギー事業セグメントの売上高は、前期に比べて23.9%増の133億円となった。
当社がフリーポート社(米国)の子会社との間で天然ガス液化加工契約を締結し、LNGの調達を予定している米国フリーポートLNGプロジェクトについて、平成25年5月、米国エネルギー省から自由貿易協定(FTA)未締結国向けの輸出許可が発行された。また、平成26年2月、同プロジェクトにおける液化事業会社に出資し、参画することを決定した。
平成25年5月、パプアニューギニアにおけるコンデンセート(ナフサやガソリンに性状が近い軽質原油の一種)及びガス開発プロジェクトに参画するため、ホライゾン社(オーストラリア)の子会社との間で、権益の一部を取得することに合意した。
平成26年1月、タイの産業用ガス市場において、当社が国内ガス事業で培った技術・ノウハウを活用し、エネルギーサービス事業を開始した。
環境・非エネルギー事業セグメントの売上高は、前期に比べて7.6%増の1,996億円となった。
環境事業については、カナダのオンタリオ州における大規模太陽光発電の全設備(合計約10万kW)が商業運転を開始した。
また、国内外の風力発電設備が引き続き順調に稼働した。
非エネルギー事業については、平成25年10月、英国ロンドン南東部地域で水道事業を行う会社等を子会社とする持株会社の株式50%を、住友商事株式会社の子会社から取得した。
また、材料ソリューション事業を展開する大阪ガスケミカル㈱は、平成26年1月、空気清浄や浄水等に用いられる活性炭の製造・販売を行うスウェーデンのJacobi Carbons ABの全株式を取得し、同社とその子会社19社が当社子会社になった。
売上原価は前期に比べて1,276億円増(+13.5%)の1兆713億円となった。供給販売費及び一般管理費は前期に比べて97億円減(△2.8%)の3,418億円となった。
ガス事業セグメントでは、営業利益は、前期に比べて107億円増(+45.9%)の340億円となった。
LPG・電力・その他エネルギー事業セグメントでは、営業利益は、前期に比べて53億円増(+14.1%)の431億円となった。
海外エネルギー事業セグメントでは、営業利益は、前期に比べて28億円減の△7億円となった。
環境・非エネルギー事業セグメントでは、営業利益は、前期に比べて14億円増(+7.5%)の201億円となった。
以上の結果、営業利益は前期に比べ、146億円増(+17.2%)の993億円となった。
営業外収益は、前期に比べて1億円減の175億円となった。これは受取配当金が減少したことなどによるものである。
営業外費用は、前期に比べて14億円減の108億円となった。これは雑支出が減少したことなどによるものである。
この結果、営業利益に営業外損益を加えた経常利益は、前期に比べて159億円増(+17.7%)の1,060億円となった。
特別利益は、前期に比べて59億円増の59億円となった。これは当期に投資有価証券売却益を計上したことによるものである。
特別損失は、前期に比べて246億円増の301億円となった。これは当期に米国シェールガス・オイル開発プロジェクトにおける事業用資産の減損損失(注) を計上したことなどによるものである。
(注)「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 e 連結損益計算書関係」の「※4 減損損失」を参照。
以上の結果、当期純利益は、前期に比べて107億円減(△20.5%)の417億円となった。連単倍率は、前期に比べて0.18ポイント上昇し、1.67となった。1株当たり当期純利益は、前期の25.20円に対し、当期は20.04円となった。
(注) 上記のセグメント別売上高、営業利益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前期に比べて246億円増の1,542億円の収入となった。これは、税金等調整前当期純利益818億円が前期に比べて27億円減少したものの、たな卸資産の減少額28億円が前期に比べて262億円減少したことなどによるものである。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べて587億円支出増の1,755億円の支出となった。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出398億円が前期に比べて374億円増加したことなどによるものである。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べて320億円収入増の41億円の収入となった。これは、長期借入れによる収入693億円が前期に比べて488億円増加したことなどによるものである。
以上の活動の結果に、現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた当期のキャッシュ・フローは190億円のマイナスとなり、前期に比べて61億円の支出の増加となった。
なお、当期末の現金及び現金同等物の残高は前期に比べて190億円減の903億円となった。
当期末の総資産は1兆6,683億円となり、前期に比べて1,014億円増加した。これは、固定資産が供給設備及び無形固定資産の増加等により前期に比べて908億円増加したことなどによるものである。
当期末の負債は8,397億円となり、前期に比べて471億円増加した。これは、長期借入金が増加したことなどによるものである。
当期末の純資産は8,285億円となり、前期に比べて542億円増加した。これはその他の包括利益累計額が為替換算調整勘定の増加等により前期に比べて286億円増加したことなどによるものである。
以上の結果、当期末の自己資本比率は47.9%となり、前期に比べて0.2ポイント上昇した。
財務分野の活動については、当社グループの事業戦略を実現するために、グループ全体の財務体質の維持・向上、必要資金の最適な調達、財務上のリスクへの適切な対応に取り組んでいる。平成26年3月に平成26年度から平成28年度までの3ヵ年を対象とする中期経営計画「Catalyze Our Dreams」を策定し、新たに経営目標を定めた。財務の健全性を維持する指標としては、グループの〔有利子負債/自己資本〕の比率を0.7程度、自己資本比率を50%以上に維持することを目安としている。
これまでの取組みとして、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)などのグループ全体の資金効率向上策、フリーキャッシュフローを活用した有利子負債の削減や自己株式取得等の投下資本効率の向上策の実施のほか、事業遂行上の様々なリスクによる収益変動をヘッジするための財務リスクマネジメントへの取組みなどに注力し、財務体質の強化を図ってきた。
当期においては、有利子負債は前期に比べて333億円増加する一方、利益剰余金の増加により自己資本は増加し、〔有利子負債/自己資本〕の比率は0.7、自己資本比率は47.9%となっており、財務体質の健全性を維持している。
今後も当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力と健全な財務状況を有することにより、将来にわたり企業成長に必要な資金調達が可能であると考えている。