第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

連結業績の概要(平成26年4月1日~平成27年3月31日)                  (単位:億円)

 

平成26年3月期

連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

平成27年3月期

連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

109,252

110,953

1,701

1.6%

営業費用

97,115

100,108

2,992

3.1%

営業利益

12,137

10,846

△1,291

△10.6%

税引前当期純利益

12,942

10,666

△2,276

△17.6%

当社に帰属する

当期純利益

5,855

5,181

△674

△11.5%

 

当連結会計年度における世界経済は、米国が引き続き堅調に推移したものの、欧州や新興国などでは一部に弱さもみられ、全体として緩やかな回復となりました。わが国経済は、消費税増税に伴い、個人消費など一部に弱さがみられましたが、全体としては底堅く推移しています。

情報通信市場では、光サービスやLTEサービス、Wi-Fiなどのブロードバンドを活用した、スマートフォン・タブレット端末などの様々な機器の普及とともに、ソーシャルメディアやクラウドサービスの利用が拡大しています。通信会社だけではなく、様々なプレイヤーが市場に参入し、サービスの多様化や高度化が急速に進んでおり、こうした動きは先進国のみならず、途上国も含めた世界的な潮流となっています。

 

このような事業環境のなか、NTTグループは、平成24年11月に策定した中期経営戦略「新たなステージをめざして」に基づき、グローバル・クラウドサービスの拡大およびネットワークサービスの競争力強化などに取り組みました。

 

《グローバル・クラウドサービス拡大の状況》

データセンターやIPバックボーンなどの情報通信基盤から、ICTマネジメント、アプリケーションに至るまで、総合的にクラウドサービスを提供できる企業グループとしての強みを活かし、グローバル・クラウドサービスの拡大に努めました。

○ グローバル・クラウドサービスの提供体制を強化するため、ICTソリューション提供事業者であるNexus IS, Inc.(本社:米国)、テクノロジー・コンサルティングサービス提供事業者であるOakton Limited(本社:豪州)、クラウド型ソリューション提供事業者であるSymphony Management Consulting, LLC(本社:米国)、セキュリティソリューション提供事業者であるInfoTrust AG(本社:スイス)をそれぞれ子会社化し、ドイツを中心とした欧州でデータセンターサービスを提供しているLux e-shelter 1 S.a.r.l.(本社:ルクセンブルク)の株式取得に関する契約を締結しました。

○ 世界的に需要が増大しているデータセンターサービスについて、海外では、マレーシアのサイバージャヤでサービスの提供体制を強化するとともに、インド経済の中心地であるムンバイでデータセンターの増設を開始しました。国内では、首都圏オフィスエリアからアクセスがしやすい品川でサービスを提供するとともに、首都圏のバックアップサイトなどとして今後の成長が見込まれる大阪で増設に着手しました。

○ NTTグループ各社の取り組みにより、HM Treasury(英国財務省)より様々なサプライヤーのコーディネーション、クラウドホスティング、アプリケーション管理サービスなどを受注しました。また、ドイツの自動車メーカーであるDaimler AGのERPシステムの開発や保守運用サービスを開始しました。さらに、全日本空輸株式会社からの受託により、同社グループの全世界の拠点などで利用するクラウド型の音声基盤サービスを提供しています。

 

《ネットワークサービス競争力強化の状況》

○ 固定通信分野においては、光アクセスインフラを幅広い分野の多様なサービスプレイヤーにお使いいただくことで、新たな価値創造によるICT市場の活性化を図るため、世界初の本格的な光アクセスのサービス卸である「光コラボレーションモデル」を導入し、様々な事業者の皆様が、当モデルを利用したサービスの提供を開始しました。

○ 移動通信分野においては、お客様のライフステージに合わせながら、長期にわたりお得にお使いいただける新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」を開始し、初年度で1,783万契約に達しました。また、「光コラボレーションモデル」を活用した、光ブロードバンドサービス「ドコモ光」とスマートフォンや携帯電話をまとめてお得な料金でご利用いただける「ドコモ光パック」の提供を開始しました。さらに、LTEサービスを活用した、従来の通話よりも高音質で安定した音声通話サービス「VoLTE」の提供を開始しました。

○ 固定・移動通信サービスに関連するコストの削減に向けた取り組みを強化しました。具体的には、無派遣工事の拡大による光回線開通コストの削減や保守運用業務の更なる効率化を行うとともに、高性能な装置の導入や既存設備のスリム化などによる設備効率の更なる向上に努めました。また、「光コラボレーションモデル」などを踏まえ、マーケティングコストの効率化を進めました。

 

《CSR(企業の社会的責任)推進の状況》

社会の持続的発展に貢献するため、「NTTグループCSR憲章」に基づいて策定した8つの「NTTグループCSR重点活動項目」を定め、それらの定量指標を目標とした様々な活動に取り組むとともに、積極的な情報開示に努めています。

「低炭素社会の実現」に向け、ICTを活用した温室効果ガス削減に取り組んだ結果、世界最大級の気候変動に関する企業評価プログラムであるCDPから、企業の対応状況などの情報開示に最も優れた国内企業の1社として「CDLI(クライメート・ディスクロージャー・リーダーシップ・インデックス)」に2年連続で選定されたことに加え、国内の通信事業者では初めて気候変動に対応するパフォーマンスに優れた企業として、「CPLI(クライメート・パフォーマンス・リーダーシップ・インデックス)」にも選定されました。

「重要インフラとして高い安定性と信頼性の確保」に向けて、巨大地震の被災想定の見直しなどが実施されたことを受けた減災対策を推進し、グループ横断で長期停電への対策方針策定、自治体や外部機関と連携した防災訓練の実施などの取り組みを進めました。また、大規模災害の被災地において、避難所周辺などを短時間でWi-Fiエリア化し、通話やデータ通信を提供可能とする「移動式ICTユニット」を展開し、海外においても、台風で大きな被害を受けたフィリピン・セブ島において、同ユニットを活用した実証実験プロジェクトに参加しました。

環境・社会・ガバナンスなどの情報に対する投資家ニーズが高まっていることを踏まえ、アニュアルレポートにおける非財務情報を充実し、統合レポートとして発行しました。

このような取り組みもあり、世界的な社会的責任投資の指標である「DJSI(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)」におけるアジア・パシフィック分野の構成銘柄として選定されました。

 

以上の取り組みの結果、当連結会計年度のNTTグループの営業収益は11兆953億円(前期比1.6%増)となりました。また、営業費用は10兆108億円(前期比3.1%増)となりました。この結果、営業利益は1兆846億円(前期比10.6%減)、また、税引前当期純利益は1兆666億円(前期比17.6%減)、当社に帰属する当期純利益は、5,181億円(前期比11.5%減)となりました。

(注)当社の連結決算は米国会計基準に準拠して作成しております。

 

なお、各セグメントの概要は次のとおりです。

 

NTTグループの事業は5つのオペレーティング・セグメント、すなわち、地域通信事業セグメント、長距離・国際通信事業セグメント、移動通信事業セグメント、データ通信事業セグメント及びその他の事業セグメントに区分しております。

地域通信事業セグメントには、固定音声関連サービス、IP系・パケット通信サービス、通信端末機器販売、システムインテグレーション、その他が含まれております。

長距離・国際通信事業セグメントには、固定音声関連サービス、IP系・パケット通信サービス、システムインテグレーション、その他が含まれております。

移動通信事業セグメントには、移動音声関連サービス、IP系・パケット通信サービス、通信端末機器販売が含まれております。

データ通信事業セグメントには、システムインテグレーションが含まれております。

また、その他の事業セグメントには、主に不動産事業、金融事業、建築・電力事業、システム開発事業、先端技術開発事業等に係るその他のサービスが含まれております。

 

当連結会計年度における各事業の種類別セグメントの経営成績等は、次のとおりです。

■地域通信事業セグメント

セグメント業績の概要(平成26年4月1日~平成27年3月31日)                (単位:億円)

 

平成26年3月期

連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

平成27年3月期

連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

35,723

35,055

△668

△1.9%

営業費用

34,451

33,367

△1,084

△3.1%

営業利益

1,272

1,689

416

32.7%

 

地域通信事業セグメントにおける主な子会社であるNTT東日本およびNTT西日本は、「フレッツ光」のサービスメニューの拡充やWi-Fiを通じた光の利用機会の拡大に加え、光アクセスサービスを様々な事業者に卸提供する「光コラボレーションモデル」の開始などによる光・IP系サービスの推進に取り組み、収益基盤の確保に努めました。主な取り組みの状況は以下のとおりです。

 

①主なサービスの契約数など

○「フレッツ光」      :1,872万契約(対前連結会計年度:+67万契約)

○「ひかり電話」      :1,711万ch(対前連結会計年度:+85万ch)

○「フレッツ・テレビ」:134万契約(対前連結会計年度:+18万契約)

(注)「フレッツ光」、「ひかり電話」、「フレッツ・テレビ」は、NTT東日本およびNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスを含めて記載しております。

 

②光・IP系サービスの推進

《当連結会計年度に開始した主なサービスなど》

サービス名など

概 要

光コラボレーションモデル

(NTT東日本・NTT西日本)

NTT東日本、NTT西日本の光アクセスサービスを様々なサービス提供事業者に卸提供するサービス

O2Oクラウドサービス

(NTT東日本)

飲食業や小売業などを営む事業者向けのWi-Fiを活用したアプリケーションサービス

オフィス安心パック

(NTT西日本)

中堅・中小企業のお客様を対象に、ICTサポートのニーズにきめ細やかにお応えし、オフィスのヘルプデスクとして、お客様をサポートするサービス

ギガらくWi-Fi

(NTT東日本)

中堅・中小企業のお客様が求めるオフィスのWi-Fi環境を実現するメニューをあらかじめ用意し、Wi-Fiアクセスポイント装置とその導入から運用までのサポートを組み合わせて提供するサービス

思い出アルバム on フレッツ

(NTT西日本)

ビデオテープや写真などをデジタル化し、クラウド上に保管することで、インターネットを通じてパソコンなどで視聴可能とするサービス

 

《当連結会計年度に合意した主な協業》

協業先企業

概 要

日本航空株式会社

(NTT東日本)

海外発日本行きJAL便航空券の購入者を対象に、JAL海外地区ホームページにて、NTT東日本が提供するWi-Fiスポットサービス「光ステーション」に14日間無料で接続可能なIDとパスワードの提供を開始

株式会社第一興商

(NTT西日本)

NTT西日本が提供する「光BOX(情報機器)」を使用して、株式会社第一興商が展開する業務用通信カラオケ「LIVE DAM」の音源をそのままご家庭に提供する「光カラオケBOX@DAM」の提供を開始

 

③お客様サービスの向上

○ ブロードバンドサービス全般に関するお客様からの幅広いお問い合わせに遠隔で対応する「リモートサポートサービス」が451万契約となりました。(NTT東日本・NTT西日本)

※NTT東日本およびNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスの契約数を含めて記載しております。

○ 毎月のご利用に応じたポイントや限定コンテンツなどの特典を提供する会員制プログラム「フレッツ光メンバーズクラブ」(NTT東日本)、「CLUB NTT-West」(NTT西日本)は会員数が合計で1,076万人となりました。

 

以上の取り組みの結果、地域通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、IP系・パケット通信収入などが増加したものの、固定電話契約数の減に伴う固定音声関連収入の減少などにより、3兆5,055億円(前期比1.9%減)となりました。一方、当連結会計年度の営業費用は、人件費の削減や経費の効率化などにより3兆3,367億円(前期比3.1%減)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は、1,689億円(前期比32.7%増)となりました。

 

 

■長距離・国際通信事業セグメント

セグメント業績の概要(平成26年4月1日~平成27年3月31日)                (単位:億円)

 

平成26年3月期

連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

平成27年3月期

連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

18,099

19,986

1,887

10.4%

営業費用

16,824

18,851

2,026

12.0%

営業利益

1,275

1,136

△139

△10.9%

 

長距離・国際通信事業セグメントにおける主な子会社であるNTTコミュニケーションズは、事業ビジョン「ビジョン2015」のもと、世界中のお客様にとって最適なパートナーとして選ばれる真のリーディンググローバルプレイヤー(「Global ICT Partner」)となるべく取り組みました。法人のお客様に対しては、クラウドだけでなく、ネットワーク、セキュリティ、アプリケーション、マネージドICTサービスなどを組み合わせた、通信事業者ならではのシームレスICTソリューションの提供に取り組みました。個人のお客様に対しては、利便性の高いアプリケーションや豊富なコンテンツを提供し、新たなライフスタイルの提案に取り組みました。主な取り組みの状況は以下のとおりです。

 

①主なサービスの契約数

○「ひかりTV」 :301万契約(対前連結会計年度:+19万契約)

○「OCN」   :828万契約(対前連結会計年度:+13万契約)

○「ぷらら」   :296万契約(対前連結会計年度:△1万契約)

 

②グローバルサービス基盤の拡充

《当連結会計年度の主な取り組み》

○サービス提供体制の強化

・データセンターサービス「NexcenterTM」では、「マレーシア サイバージャヤ 4 データセンター」の提供を開始しました。また「インド ムンバイ 5 データセンター」、「大阪第5データセンター」、「バージニア アッシュバーン 2 (VA2) データセンター」の建設を開始しました。加えて、ドイツを中心とした欧州でデータセンターサービスを提供しているLux e-shelter 1 S.a.r.l.(本社:ルクセンブルク)の株式取得に関する契約を締結するなど、データセンター拠点を大幅に拡充しました。

・グローバルビジネスにおける情報セキュリティのマネジメント手法の確立から対策の導入、運用までを提供するトータルセキュリティサービスの強化と、ドイツ、スイスおよびオーストリアエリアの一層の基盤確立を目的とし、スイスの多国籍企業を顧客基盤にもつInfoTrust AG(本社:スイス)を子会社化しました。

 

ネットワークの拡充

高品質で信頼性の高いIPバックボーンに対するニーズに応えるため、国際インターネット接続サービス「グローバルIPネットワーク」の新たな接続拠点を米国のボストンとタイのバンコクに開設しました。

 

長距離・国際通信事業セグメントにおける主な子会社であるDimension Dataは、全世界で利用可能なICTインフラソリューションとネットワークコミュニケーション、エンドユーザーコンピューティング、セキュリティ、データセンターといったサービスの提供に努めました。Dimension Dataは、システムインテグレーション、ICTアウトソーシング、ITaaS(IT-as-a-Service)などの様々な方法で、お客様にサービスを提供しております。

 

《当連結会計年度に開始した主なサービス》

サービス名

概 要

Strategic Discovery Workshop

Strategic Discovery Workshopは、ビジネスとITの間にあるギャップを特定しそれに対処するために、会社のビジネス部門の幹部とIT部門の幹部との戦略的な関わりを促進するサービスです。このサービスは、ビジネス部門とIT部門の幹部を集め、主要な目標、ロードマップや行動計画について共通理解と合意を形成していくためのファシリテイテッド・ワークショップへの参加機会を提供します。

Security Architecture Assessment

Security Architecture Assessmentは、お客様が事業の変革につながる機会を特定することを支援するコンサルティング主導のサービスです。同サービスは、アーキテクチャアプローチを用いて、お客様の現在の状況を理解するための対話型ワークショップに始まり、将来実現したい状況へ到達するための最終目標を設定します。このアプローチでは、コンサルティングサービスを通じて、Dimension Dataのセキュリティマネージドサービスや戦略的ベンダーパートナーシップに繋がる提案を行います。

Managed Services Enterprise

Network 1.0

Managed Services Enterprise Networkは、お客様の組織が、自社のITネットワークインフラを、柔軟に、コスト効率高く、リアルタイムに積極的に運用管理することを支援するサービスです。また、高い専門性を有するエンジニアにより管理された高度な統合型のサービス管理の技術を提供します。

Managed Services Data Centre

Managed Services Data Centreは、ITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ)準拠のサービスレベル管理の技能を有する経験豊富なデータセンター技術者による監視・報告・分析を通じて、継続的かつリアルタイムの可用性・キャパシティ管理をお客様の組織に提供するサービスです。また、自動化されたインシデント管理は、タイムリーな報告や問題管理のための専門的な技術・ITスキルへのアクセスを提供します。

 

③法人ビジネスの展開

《当連結会計年度に開始した主なサービス》

サービス名

概 要

Arcstar Contact

Center

顧客対応業務を行うコンタクトセンターにおいて、オペレーター席数の増減や利用する機能を柔軟に変更することができるクラウドサービス

Arcstar

Universal One

アドバンストオプション

仮想アプライアンスタイプ

従来、オンプレミスに専用の設備を設置する必要があったファイアウォールやアプリケーション高速化などのネットワーク機能をクラウド型で提供するオプションサービス

Global Management

One

ネットワークからクラウドプラットフォーム、アプリケーションに至るNTTコミュニケーションズグループのサービスやお客様のオンプレミス機器、他社サービスなどすべてのICT環境をグローバル共通の仕様、品質で運用管理するとともに、一元的な受付窓口を提供するサービス

 

④個人向けサービスの展開

《当連結会計年度に開始した主なサービス》

サービス名

概 要

OCN 光

NTT東日本とNTT西日本が提供する「光コラボレーションモデル」を活用した、光ブロードバンドサービスとインターネット接続サービス「OCN」を一括でご利用できるサービス

 

以上の取り組みの結果、長距離・国際通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、国内の固定音声関連収入の減少はあったものの、海外連結子会社の拡大に伴うシステムインテグレーション収入の増加などにより、1兆9,986億円(前期比10.4%増)となりました。一方、当連結会計年度の営業費用は、収益連動費用の増加などにより、1兆8,851億円(前期比12.0%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は、1,136億円(前期比10.9%減)となりました。

 

 

■移動通信事業セグメント

セグメント業績の概要(平成26年4月1日~平成27年3月31日)                (単位:億円)

 

平成26年3月期

連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

平成27年3月期

連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

44,612

43,834

△778

△1.7%

営業費用

36,440

37,476

1,037

2.8%

営業利益

8,172

6,358

△1,815

△22.2%

 

移動通信事業セグメントにおける主な子会社であるNTTドコモは、モバイル領域における競争力の強化に向けて、新料金プランの開始、LTEサービスによるネットワークの進化および高機能で魅力的なデバイス(端末)の提供などに取り組みました。また、スマートライフ領域においては、dマーケットの更なる充実や様々な事業者との協業・提携など、お客様のスマートライフを支える新サービスの拡大を進めました。加えて、平成27年3月には、光ブロードバンドサービス「ドコモ光」および「ドコモ光パック」を開始しました。主な取り組みの状況は以下のとおりです。

 

①主なサービスの契約数

お客様の多様なニーズにお応えするため、スマートフォン・タブレット端末、ウェアラブル端末やWi-Fi端末などラインナップの充実に努めました。

 

○携帯電話契約数        :6,660万契約(対前連結会計年度:+349万契約)

(再掲)LTE(「Xi」)  :3,074万契約(対前連結会計年度:+878万契約)

(再掲)「FOMA」     :3,585万契約(対前連結会計年度:△529万契約)

(注)携帯電話契約数、LTE(「Xi」)契約数および「FOMA」契約数には通信モジュールサービス契約数を含めて記載しております。

 

《当連結会計年度中に開始した主なサービス》

サービス名

概 要

カケホーダイ&パケあえる

国内の音声通話を定額にする「カケホーダイ」、パケット(データ)通信量をご家族で分け合える「シェアパック」、ご利用年数に応じた割引サービス「ずっとドコモ割」、25歳以下のお客様を応援する「U25応援割」の4つを柱とした新料金プラン

dデリバリー

出前・フード宅配サービス

dマガジン

電子雑誌の定額読み放題サービス

ドコモ光

「ドコモ光」単独型

NTT東日本とNTT西日本が提供する「光コラボレーションモデル」を活用した、光ブロードバンドサービス

ISP料金一体型

NTT東日本とNTT西日本が提供する「光コラボレーションモデル」を活用した、光ブロードバンドサービスとインターネット接続サービスを一括でご利用できるサービス

ドコモ光パック

「ドコモ光」のご利用料金と「カケホーダイ&パケあえる」を組み合わせることで、「ドコモ光」とスマートフォン・携帯電話をまとめてお得な料金でご利用いただける割引サービス

 

②サービスエリアの拡大

○エリア充実を図るため、全国のLTE基地局数を55,300局から97,400局にまで増設しました。また、高速化の更なる推進に向け、受信時最大速度100Mbps以上に対応したLTE基地局数を3,500局から57,700局にまで拡大しました。

○LTEサービスを活用し、従来の通話よりも高品質で安定した音声通話サービスを提供する「VoLTE」を開始しました。また、次世代ネットワークLTE-Advancedを使用した受信時最大225Mbpsの通信サービスを「PREMIUM 4GTM」として提供開始しました。

 

③スマートライフ領域への取り組み

○着用することで心拍数や心電位などの生体情報取得を可能にする繊維素材「hitoe(ヒトエ)」を活用したウェア型の計測用デバイスとアプリケーションの連携により、計測したデータを記録・管理し、お客様のトレーニングをサポートするサービス「Runtastic for docomo」をruntastic GmbH(本社:オーストリア)と共同開発し、提供を開始しました。

○Tesla Motors, Inc.(本社:米国)の日本国内向け電気自動車「モデルS」に、車載情報通信サービスのプラットフォームおよびデータ通信回線を提供する契約を同社と締結しました。

 

以上の取り組みの結果、移動通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、スマートライフ事業などが拡大したものの、「月々サポート」や新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の影響などに伴い移動音声関連収入等が減少したことなどにより4兆3,834億円(前期比1.7%減)となりました。一方、当連結会計年度の営業費用は、コスト効率化を推進したものの、端末機器原価などの収益連動費用の増加等により3兆7,476億円(前期比2.8%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は、6,358億円(前期比22.2%減)となりました。

 

 

■データ通信事業セグメント

セグメント業績の概要(平成26年4月1日~平成27年3月31日)                (単位:億円)

 

平成26年3月期

連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

平成27年3月期

連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

13,439

15,110

1,672

12.4%

営業費用

12,759

14,247

1,487

11.7%

営業利益

679

864

184

27.2%

 

データ通信事業セグメントにおける主な子会社であるNTTデータは、グローバルで多様なICTサービスを効率的に提供する企業グループへと進化し、「Global Top 5(売上高1.5兆円超)」、「EPS(1株当たり当期純利益)200円」を実現するべく、平成24年度から平成27年度までの中期経営計画を策定し、注力分野である「新規分野拡大・商品力強化」、「グローバルビジネスの拡大・充実・強化」、「全体最適の追求」に取り組んでいます。主な取り組みの状況は以下のとおりです。

 

①経営施策の取り組み状況

○管理業務に要する費用を対象に、業務の標準化・効率化・集約化をはじめ、組織の再編・統合や経営資源の流動化と最適配置に着実に取り組みました。

 

②事業活動の取り組み状況

○ドイツの自動車メーカーであるDaimler AGと、グローバルなERPシステムの保守運用、追加システム開発の戦略パートナーとして、複数年契約を締結し、サービスの提供を開始しました。

○日本のインフラソリューションを輸出する一環として、日本国内における貿易手続き・通関システムのノウハウなどを活用し、ミャンマー版貿易手続き・通関システムの開発を同国政府より受注しました。

○バチカン図書館と初期契約を締結したデジタルアーカイブ事業において、同館所蔵の貴重な手書き文献をデジタル画像化し、同館のウェブサイトにて公開を開始しました。

○パートナー事業者としてプロジェクトを推進してきた、東京電力株式会社のスマートメーター運用管理システムを活用したサービスが順次提供開始されました。また、電力広域的運営推進機関の電力システム改革推進に向けた「スイッチング支援システム」を受注しました。

 

《当連結会計年度中に開始した主なサービス》

サービス名

概 要

BizXaaS オムニチャネル

従来ECサイトや実店舗などで個別に管理していた商品情報、顧客情報、在庫情報、注文情報の一元管理を可能とするクラウドサービス

 

以上の取り組みの結果、データ通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、海外連結子会社の増加や新規顧客開拓および既存顧客向けシステムにおける規模拡大などにより1兆5,110億円(前期比12.4%増)となりました。一方、当連結会計年度の営業費用は、不採算案件が減少したものの、収益連動費用の増加などにより1兆4,247億円(前期比11.7%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は、864億円(前期比27.2%増)となりました。

 

■その他の事業セグメント

セグメント業績の概要(平成26年4月1日~平成27年3月31日)                (単位:億円)

 

平成26年3月期

連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

平成27年3月期

連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

13,285

12,722

△563

△4.2%

営業費用

12,724

12,048

△677

△5.3%

営業利益

561

675

114

20.3%

 

その他の事業においては、不動産事業の減収などにより、当連結会計年度の営業収益は1兆2,722億円(前期比4.2%減)となりました。一方、当連結会計年度における営業費用は、収益連動費用の減少などにより、1兆2,048億円(前期比5.3%減)となりました。この結果、営業利益は、675億円(前期比20.3%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、2兆3,918億円の収入となりました。前期比では、3,361億円(12.3%)減少しておりますが、これは、銀行休業日の影響に加え、営業利益が減少したことなどによるものであります。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」については、1兆8,686億円の支出となりました。前期比では、2,382億円(11.3%)支出が減少しておりますが、これは、設備投資や出資による支出が減少したことなどによるものであります。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」については、6,780億円の支出となりました。前期比では、556億円(8.9%)支出が増加しておりますが、これは、自己株式取得の減少や借入債務の増加があった一方で、子会社株式の取得が増加したことなどによるものであります。

以上の結果、当連結会計年度末におけるNTTグループの現預金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して1,353億円(13.7%)減少し、8,492億円となりました。

 

キャッシュ・フローの状況

(単位:億円)

 

区 分

平成26年3月期

連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

平成27年3月期

連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増 減

増減率

営業活動による

キャッシュ・フロー

27,279

23,918

△3,361

△12.3%

投資活動による

キャッシュ・フロー

△21,068

△18,686

2,382

11.3%

財務活動による

キャッシュ・フロー

△6,224

△6,780

△556

△8.9%

現預金及び現金同等物

の期末残高

9,845

8,492

△1,353

△13.7%

 

なお、詳細につきましては、「7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

(参考情報)指定電気通信役務損益状況等

事業会社における基礎的電気通信役務損益明細表及び指定電気通信役務損益明細表は次のとおりであります。

1.NTT東日本

(1)基礎的電気通信役務損益明細表

第16期(平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)

 

役務の種類

営業収益(百万円)

営業費用(百万円)

営業利益(百万円)

基礎的電気通信役務

238,530

275,605

△37,074

基礎的電気通信役務以外の電気通信役務

1,386,526

1,257,560

128,965

合計

1,625,057

1,533,165

91,891

(注)基礎的電気通信役務以外の電気通信役務に含まれる電報は、営業収益14,063百万円、営業費用12,919百万円、営業利益1,144百万円であります。

 

(2)指定電気通信役務損益明細表

第16期(平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)

 

役務の種類

営業収益(百万円)

営業費用(百万円)

営業利益(百万円)

指 定 電 気 通 信 役 務

特定電気通信役務

音 声 伝 送 役 務

基本料

302,985

318,332

△15,347

市内・市外通信

30,208

24,505

5,702

公衆電話

3,903

4,794

△891

その他

6,432

4,135

2,297

小計

343,529

351,768

△8,238

特定電気通信役務以外の指定電気通信役務

FTTHアクセスサービス

448,701

391,297

57,403

専用役務

24,297

21,617

2,680

その他

135,003

99,608

35,394

小計

608,003

512,524

95,478

小計

951,533

864,292

87,240

指定電気通信役務以外の電気通信役務

673,524

668,872

4,651

合計

1,625,057

1,533,165

91,891

 

2.NTT西日本

(1)基礎的電気通信役務損益明細表

第16期(平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)

 

役務の種類

営業収益(百万円)

営業費用(百万円)

営業利益(百万円)

基礎的電気通信役務

243,329

279,177

△35,847

基礎的電気通信役務以外の電気通信役務

1,171,991

1,113,670

58,321

合計

1,415,321

1,392,847

22,473

(注)基礎的電気通信役務以外の電気通信役務に含まれる電報は、営業収益15,455百万円、営業費用13,441百万円、営業利益2,014百万円であります。

 

(2)指定電気通信役務損益明細表

第16期(平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)

 

役務の種類

営業収益(百万円)

営業費用(百万円)

営業利益(百万円)

指 定 電 気 通 信 役 務

特定電気通信役務

音 声 伝 送 役 務

基本料

305,316

325,654

△20,337

市内・市外通信

28,070

22,981

5,088

公衆電話

3,545

4,724

△1,179

その他

6,591

4,671

1,919

小計

343,523

358,032

△14,508

特定電気通信役務以外の指定電気通信役務

FTTHアクセスサービス

371,948

358,293

13,654

専用役務

22,015

19,295

2,719

その他

121,129

95,255

25,873

小計

515,093

472,845

42,247

小計

858,616

830,877

27,739

指定電気通信役務以外の電気通信役務

556,704

561,969

△5,265

合計

1,415,321

1,392,847

22,473

 

3.NTTコミュニケーションズ

(1)基礎的電気通信役務損益明細表

第16期(平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)

 

役務の種類

営業収益(百万円)

営業費用(百万円)

営業利益(百万円)

基礎的電気通信役務

20

45

△24

基礎的電気通信役務以外の電気通信役務

699,138

617,148

81,989

合計

699,158

617,194

81,964

(注)基礎的電気通信役務以外の電気通信役務に含まれる電報は、営業収益120百万円、営業費用45百万円、営業利益75百万円であります。

2【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは電気通信事業等の事業を行っており、生産、受注といった区分による表示が困難であるため、セグメントごとに生産規模、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため、生産、受注及び販売の状況については「第2 事業の状況 1 業績等の概要」及び「第2 事業の状況 7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。

 

3【対処すべき課題】

世界経済は、米国では引き続き堅調に推移することが見込まれ、欧州においては次第に持ち直しに向かうことが期待されるなど、緩やかな回復が続くと見込まれています。わが国経済は、各種政策が景気を下支えし、底堅く推移していくものと期待されています。

情報通信市場においては、国内外の様々なプレイヤーが市場に参入し、サービスや機器の多様化・高度化が急速に進んでおり、今後、クラウドサービスを中心として変化が一層加速していくと見込まれます。また、従来の事業領域の垣根を越えた市場競争が、先進国のみならず、途上国も含めグローバル規模でますます熾烈になっていくと考えられます。

 

NTTグループは、平成24年11月に策定した中期経営戦略「新たなステージをめざして」に基づき、お客様に選ばれ続ける「バリューパートナー」として、多様なプレイヤーとのコラボレーションを通じて、新たなサービスの創造やビジネス機会の創出に向けて取り組んでまいりました。

この度、平成27年5月に新中期経営戦略「新たなステージをめざして 2.0」を策定しました。基本的な事業戦略は継続・強化した上で、「バリューパートナー」への自己変革を加速し、グループ全体を利益成長軌道へ乗せていくとともに、B2B2Xモデルを更に推進し新たな市場を開拓してまいります。

具体的には、次の取り組みを実行していきます。

 

《グローバルビジネスの拡大・利益創出》

グローバルビジネスを事業の基軸として拡大させるとともに、利益創出スピードを加速させる以下の取り組みを実行していきます。

海外事業における着実な売上成長を実現していくために、グループ全体でのサービスやプロダクトの強化を図るとともに、グローバルアカウントの拡大やアップセル・クロスセルの更なる推進など、セールス/マーケティングを強化してまいります。

グループ各社におけるサービス/オペレーションの効率化・最適化や、調達コストの低減等、徹底したコスト効率化にも取り組んでまいります。

また、これらの施策を支えるグループガバナンスやリスクマネジメントの強化についても、グループ経営情報の見える化、会計基準の統一、資金効率の向上など、海外子会社の連携を更に深める仕組みを作ってまいります。

以上の取り組みにより、海外売上高の増加とともに海外営業利益の確実な増益に向けて取り組んでまいります。

 

《国内ネットワーク事業の効率化》

飽和傾向にある国内の固定/モバイルの市場において、設備投資の効率化やコスト削減による利益創出に向けて以下の取り組みを実行していきます。

設備投資の効率化については、各社でネットワークのシンプル化・スリム化を実施することに加え、既存設備の利用効率の向上や調達コストの削減に取り組んでまいります。ITシステムについても、スリム化により効率化を図るとともに、高度化を進めてまいります。

あわせてコスト削減に継続的に取り組みます。単に費用を削ることを目的とするのではなく、コスト削減により商品やサービスの競争力を高め、ユーザサービスの向上にもつなげてまいります。また、B2B2Xモデルへの転換などをふまえたシンプルで高効率な業務運営の確立に向けて取り組んでまいります。

以上の取り組みにより、国内ネットワーク事業の効率化を進めてまいります。

 

《国内ビジネスの持続的な成長に向けて》

国内ビジネスの持続的な成長には収益力の強化が必要です。日本政府は、2020年東京オリンピック・パラリンピックと地方創生を軸に、各種政策を策定・遂行しています。また、全国の自治体や様々な分野の企業が、情報通信機能強化の投資も含めて、これらを行政サービスの向上・効率化やビジネス拡大の機会と捉えて活動しているところです(注)。NTTグループもこの機会を捉えて、B2B2Xモデルへの転換を更に加速してまいります。

セキュリティ、IoT、仮想化等の分野を更に強化し、様々な事業者の方々に使っていただきやすいICT基盤を提供してまいります。

また、NTTグループ横断プロジェクトにより、交通、観光、エネルギー、農業など、様々な産業分野の事業者の皆様とパートナリングを進めるとともに、ICTを活用した地域発のサービスが創出されるよう自治体との連携を強化してまいります。

以上の取り組みにより、次世代に受け継がれるスタンダードとなるようなサービスを作ることをめざし、国内ビジネスの持続的な成長につなげてまいります。

 

このような取り組みにより、平成30年3月期までに、EPS(1株当たり当期純利益)700円以上への成長をめざしてまいります。

 

《CSR(企業の社会的責任)の推進》

国内外で生じている多くの社会的課題の解決に向けたICTによる貢献という社会的使命のもと、「NTTグループCSR憲章」を指針としてグループ一体となってCSRを推進するとともに、NTTグループが取り組む活動に関し、統合レポートやCSR報告書などにおいて、更なる内容の充実と情報開示に努めることで経営の透明性を高めてまいります。

世界共通の課題である環境問題に対しては、NTTグループ自らの事業活動に伴って発生する環境負荷を低減し、ICTサービスの利活用によって社会全体の環境負荷低減に貢献するとともに、NTTグループ社員による環境貢献活動にも取り組んでまいります。

また、巨大地震をはじめとする自然災害の発生に備え、社外との協調体制の更なる充実などの取り組みを進めることで、安心・安全なサービスの提供に努めてまいります。

さらに、平成24年度末で約700名であった課長相当職以上の女性管理者について、管理者全体に占める割合を平成32年度までに倍増させるという目標を掲げており、多様性の尊重と機会均等に向けても取り組んでまいります。

 

(注)なお、NTT、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会ゴールドパートナー(通信サービス)です。

 

4【事業等のリスク】

本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を、NTTグループの事業を取り巻く環境及びそれに対応した事業戦略、業務運営に係るリスクのほか、規制をはじめとした政府との関係に係るリスク等の観点から総合的な評価を行った上で、以下のように取りまとめております。

なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

《事業環境及びそれに対応した戦略に係るリスク》

○NTTグループの事業は、世界及び日本の経済状況から影響を受ける可能性があります。

 

NTTグループは日本、北米、中南米、ヨーロッパ、アフリカ、中東、アジア、オセアニアなど世界各地で事業を展開しております。これらの国・地域での景気後退や経済成長速度の減速といった経済状態により、NTTグループが提供するサービスに対する需要やNTTグループの事業運営に悪影響が生じる可能性があります。NTTグループの事業は、海外事業の割合が増加傾向にあるものの、その収益の多くが日本において生み出されているため、NTTグループの経営成績や財政状態は特に日本経済の状況の影響を受ける可能性があります。

NTTグループの事業のうち、特にソリューション事業では、景気後退により企業収益が悪化した場合は企業のIT投資に係るコスト低減要求及びIT投資効果への評価が厳格化するなどIT投資を抑制する傾向があるため、NTTグループの扱うシステムやサービスの販売価格及び受注額の低下につながる可能性があります。

金融事業では、景気後退の影響により、取引先の経営状況がNTTグループの与信管理の想定を超えて期中に変動し不良債権が発生する可能性があります。不動産事業では、景気後退の影響により不動産賃貸市場やマンション分譲市場の需給が悪化し、投資の採算性が低下する可能性があり、これらのリスクが顕在化した場合には、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

また、NTTグループは、社債・借入金等の多様な手段により資金調達を実施し、低利かつ安定的な資金の確保に努めておりますが、金融市場において大きな変動が生じた場合には、NTTグループの資金調達コストの増加につながる可能性があります。

NTTグループは投資有価証券等の資産を保有しております。景気後退による株式市場や金融市場の低迷により、それらの資産価値が下落した場合には評価損が発生し、NTTグループの業績に影響が生じる可能性があるほか、NTTグループの年金基金についても、景気後退による株式市場や金融市場の低迷が生じた場合には、年金運用等に影響を及ぼす可能性があります。

 

○市場構造の変化や競争の進展により、NTTグループの営業収益が低下する可能性があります。

 

情報通信市場は、スマートフォンやタブレット端末の普及、LTE(注1)をはじめとしたワイヤレスブロードバンドの高速化、クラウドサービスの利用拡大等が進行しております。また、通信事業者だけではなく様々な事業者が市場に参入し、OTT(注2)事業者が提供するサービスが普及しグローバルレベルの競争が進展しているほか、固定通信サービスと移動通信サービスの組み合わせによるFMCサービスの展開が加速しており、通信サービスにおける市場構造は大きく変化しています。さらに、既存の通信事業者との競争も継続しており、競争環境は一段と厳しくなっています。このような市場構造の変化や競争の進展に適切に対応できない場合、NTTグループの営業収益が低下する可能性があります。

固定通信市場では、音声定額サービスやOTT事業者が提供する無料もしくは低価格の通信サービス等の影響による音声収益の減少傾向が続いております。また、ブロードバンドサービスは普及率の上昇に伴い市場が成熟しつつあり、成長率が鈍化しているほか、ワイヤレスブロードバンドの高速化により、スマートフォンなどの携帯端末をもっぱら利用し、固定通信を利用しないユーザが若年層を中心に見られるようになっています。

移動通信市場では、既存の通信事業者との間で端末価格も含めた料金、ネットワーク品質、提供するサービス等、様々な側面で激しい競争が続いています。それに加え、OTT事業者が提供する無料もしくは低価格の通信サービスとの競争やMVNO(注3)の拡大等、市場構造の変化に伴う競争も進展しています。

こうした市場環境のなか、NTTグループは高度で多様なサービスの提供及び契約者の利便性向上を目的として、各種の新たな料金プランや新サービスの提供を行っているほか、国内ビジネスの持続的な成長に向けた、B2B2Xモデルへの転換に取り組んでおります。

NTT東日本及びNTT西日本は、光アクセスサービスをエンドユーザに直接提供する従来のビジネスモデルに加えて、光アクセスサービスを多様なプレイヤーに提供し、各プレイヤーが光アクセスサービスと自社サービスを組み合わせ、各プレイヤーのサービスとしてエンドユーザに提供する新たなビジネスモデルである「光コラボレーションモデル」を開始しました。

NTTドコモは「新料金プラン」の導入に続き、「光コラボレーションモデル」を活用した光ブロードバンドサービス「ドコモ光」とスマートフォン・携帯電話をまとめて提供する「ドコモ光パック」を導入しました。加えて、移動通信と金融・決済、コマース、メディカル・ヘルスケア、M2M・IoT(注4)、環境・エネルギー、教育・学習等の様々なサービスや産業を融合させた新たな事業領域への取り組みを継続しています。

しかし、これらの取り組みにもかかわらず、NTTグループが期待する水準で契約数を獲得・維持できない場合や、各種料金・割引サービスの契約率や定額制サービスへ移行する契約数の動向等が想定した通りにならない場合があり、結果としてNTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

ソリューション事業は、情報サービス市場の中で有力な成長分野であると目されており、ハードウェアベンダー等もビジネスの主軸として取り組んで取り組んでおります。また、急成長するインドや中国といった新興国の情報サービス企業が、グローバル競争をもたらしつつあり、競合会社の積極参入による競争激化が経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

また、NTTグループは情報通信以外の市場においても様々な事業を営んでおりますが、それらの事業において想定した通りの収益が得られない可能性があり、結果として経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(注1)Long Term Evolutionの略。高速・大容量、電波利用効率の高さ、低遅延などを特徴とする通信方式。標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)で仕様が作成された。

(注2)Over The Top の略。自社でサービスの配信に必要な通信インフラを持たずに、他社の通信インフラを利用してコンテンツ配信を行うサービス。

(注3)Mobile Virtual Network Operatorの略。無線通信インフラを他社から借り受けてサービスを展開している事業者。

(注4)Internet of Thingsの略。あらゆるモノがインターネットを通じて接続され、制御等を可能にする概念のこと。

 

○グローバルビジネスの成長が、想定通り進展しない可能性があります。

 

NTTグループは、グローバルビジネスを事業の基軸として拡大させるとともに、利益創出スピードを加速させるための取り組みを実行しております。

海外事業における着実な売上成長を実現していくために、グループ全体でのサービスやプロダクトの強化を図るとともに、グローバルアカウントの拡大やアップセル・クロスセルの更なる推進など、セールス/マーケティングを強化しております。

グループ各社におけるサービス/オペレーションの効率化・最適化や、調達コストの低減等、徹底したコスト効率化にも取り組んでおります。

しかしながら、これらの取り組みが想定通り進捗しない場合や、クラウドサービス市場が期待するほど成長しない場合、競争の進展等により収益が想定通り拡大しない場合には、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○NTTグループは、想定するコスト削減を実現できない可能性があります。

 

NTTグループは、飽和傾向にある国内の固定通信市場/移動通信市場において、設備投資の効率化やコスト削減による利益創出に向けて取り組んでおります。

設備投資の効率化については、各社でネットワークのシンプル化・スリム化を実施することに加え、既存設備の利用効率の向上や調達コストの削減に取り組んでおります。ITシステムについても、スリム化により効率化を図るとともに、高度化を進めております。

あわせて、コスト削減に継続的に取り組んでいるほか、B2B2Xモデルへの転換などを踏まえたシンプルで高効率な業務運営の確立に向けて取り組んでおります。

これらの取り組みにより、国内ネットワーク事業の効率化に努めてまいりますが、競争環境の変化や、設備関連・業務全般の効率化の進捗状況等によっては、想定通りに設備投資の効率化が図れない場合や、販売経費や設備関連コスト、人件費等の削減効果が十分発揮されない場合があります。こうした場合は、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○国内外の出資、提携及び協力関係等は、NTTグループが期待するようなリターンや事業機会を生まないとともに適切なコントロールが及ばない可能性があります。

 

NTTグループは、市場構造の変化やお客様ニーズに速やかに対応するため、国内外の企業・組織との合弁事業、事業提携、協力関係の構築、出資、買収等の活動を実施しております。しかし、NTTグループが既に出資をしているまたは出資に合意している国内外の事業者や、将来出資や事業提携を行う国内外の事業者について、これら事業者の企業価値や経営成績を維持・向上させること及びNTTグループとのシナジー効果を十分に発揮することができない場合があります。さらに、投資、提携または協力関係を解消・処分することにより、損失が生じる場合があります。

NTTグループでは、グローバルビジネスの拡大に積極的に取り組んでおり、買収後には定期的なモニタリングを実施するなど、期待したリターンを得られるよう取り組んでいるほか、グループガバナンスやリスクマネジメントの強化についても取り組んでおります。しかし、海外子会社の増加により事業戦略に関する意識統一が困難になり、適切なコントロールが及ばず、事業・業務運営が円滑に行うことが困難となる場合があります。また、海外における事業活動は、投資や競争等に関する法的規制、商習慣の相違、労使関係、国際政治等様々な要因の影響下にあります。

これらのリスクが顕在化した場合には、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○事業遂行上必要な知的財産権等のライセンスが受けられない場合や、他者から知的財産権等の侵害に関する主張を受けた場合、知的財産権等が不正使用された場合には、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

NTTグループや事業上のパートナーがその事業を遂行するためには、事業遂行上必要となる他者の知的財産権等の権利について、当該権利の保有者よりライセンス等を受ける必要がある場合があります。現在、NTTグループ等は、当該権利の保有者との間で契約を締結することによりライセンス等を受けており、また、今後の事業遂行上必要となる他者の知的財産権等の権利については、当該権利の保有者よりライセンス等を受ける予定ですが、当該権利の保有者との間でライセンス等の付与について合意できなかったり、または、一旦ライセンス等の付与に合意したもののその後当該合意を維持できなかった場合には、NTTグループや事業上のパートナーの特定の技術、商品またはサービスの提供ができなくなる可能性があります。

NTTグループ各社による海外企業の買収などに伴い、グローバルビジネスが拡大しており、NTTグループが海外企業からその知的財産権等の権利を侵害したとの主張を受ける機会が増える可能性があります。仮に他者より、NTTグループがその知的財産権等の権利を侵害したとの主張を受けた場合には、その解決に多くの時間と費用を要する可能性があり、さらに当該他者の主張が判決等により認められた場合、あるいは和解等により当事者間で合意した場合には、当該権利に関連する事業の収益減や当該権利の侵害を理由に損害賠償責任等を負ったり、当該事業の実施の差止めを受ける可能性があります。さらに、NTTグループが保有する知的財産権等の権利について、第三者が不正に使用する等により、本来得られるライセンス収入が減少したり、競争上の優位性をもたらすことができない可能性があります。

これらのリスクが顕在化した場合には、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○人材の確保が想定通りに進まない場合、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

情報通信市場においては、国内外の様々なプレイヤーが市場に参入し、サービスや機器の多様化・高度化が急速に進んでおり、今後、クラウドサービスを中心として変化が一層加速していくと見込まれます。このような状況の中で、NTTグループの事業は、高スキルを保有する優秀な人材の確保に大きく影響されます。こうした優秀な人材の確保・育成が想定どおりに進まないことで、新技術の開発、新サービスの企画、既存サービスの改善、成長戦略の実行等に影響を及ぼす場合があり、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

《業務運営に係るリスク》

○自然災害、ソフトウェア・ハードウェア障害、サイバー攻撃などによるシステム障害、ネットワーク障害、システム構築上の問題が発生し、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

NTTグループは国内外において事業を展開しており、NTTグループのサービス提供に必要なシステムやネットワークについては、通信ビルの耐震機能・水防機能の強化、伝送路のルート見直しなど安全かつ安定して運用できるよう様々な対策を講じておりますが、これらの対策にもかかわらず、地震・津波・台風・洪水等の自然災害、新型インフルエンザ等伝染病の大規模な流行、ソフトウェア及びハードウェアの障害、サイバー攻撃、テロリズム、武力行為、地域紛争といった要因により、システム及びネットワーク障害の発生や、社員の安全が脅かされることによって、事業運営に混乱が生じ、サービスを安定的に提供できない場合や、NTTグループの信頼性や企業イメージが低下する恐れがあります。

特に、大規模災害等が発生した場合には、ネットワークに大きな影響を受けるだけでなく、社員が被災する可能性やシステム障害の復旧に長い時間を要する可能性、緊急の電力使用制限によりサービスを安定的に提供できない可能性があり、その結果として、収入の減少や多額の修繕費用の支出を余儀なくされる可能性があります。

また、NTTグループにおいては、高度で複雑な技術を利用したサービスや製品が増えており、品質管理のリスクが増大しております。特に、スマートフォンやタブレット端末上で動作するアプリケーション等のソフトウェアの中には、通信の確立、切断等をするために、端末とネットワーク間でやりとりされる制御信号の増加等、NTTグループの想定を大きく上回る設備負荷を生じさせる可能性を有するものがあります。設備増強によるネットワーク耐力の強化、故障対応の迅速化などにより信頼性及び品質の向上に取り組んでおりますが、既存の設備ではそうしたトラヒックを処理できない場合や、サービスや製品に関わるシステム障害、機器の設定誤り等の人為的要因による問題が生じた場合には、その損害についてNTTグループが責任を負う可能性があると共に、サービスや製品の品質への信頼を失う可能性があります。

さらに、近年では、スマートフォンやクラウドサービス等の新たなICT分野におけるサービスの情報セキュリティへの対策が大きな課題となっております。NTTグループのセキュリティ対策は徹底しておりますが、想定外の事象が起こった場合には、不正アクセス等によるサービス停止・サービス品質の低下や、社内ネットワークへの侵入等による情報の漏洩・改竄・喪失が発生し、NTTグループの信頼性や企業イメージが低下する可能性があります。

また、NTTグループはシステムインテグレーションビジネスにおいてお客様にシステム・サービスを提供・納品していますが、それらのシステム・サービスに障害・欠陥が発生する可能性があります。NTTグループがお客様に提供・納品したシステム・サービスのなかには、社会的なインフラとなり、経済活動や日常生活に大きな影響力をもつものがあります。特にそれらのシステム・サービスに障害、欠陥、不正アクセス、ウイルス感染、サイバー攻撃等が発生した場合には、それらによって発生した損害に対する賠償金の支払いが必要となる可能性があるほか、NTTグループの社会的信用や企業イメージが低下する可能性があります。なお、システムインテグレーションビジネスにおいては、一般に請負契約の形態で受注を受けてから納期までにシステムを完成し、お客様に提供するという完成責任を負っていることから、当初想定していた見積りからの乖離や開発段階におけるプロジェクト管理等の問題によって、想定を超える原価の発生や納期遅延に伴う損害の発生等が生じる可能性があります。

これらの結果として、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○国内外における不正・不祥事や、個人情報等の業務上の機密情報の不適切な取り扱い・流出により、NTTグループの信頼性・企業イメージに影響を与える可能性があります。

 

NTTグループは、国内外で多くの拠点を持ち、様々な製品やサービスを取り扱う関係上、関連する法令や規則は多岐にわたり、事業活動を営むにあたり免許・届出・許認可等が必要とされるものもあります。また、海外での事業運営においては、当該国での法令の存在または欠如、法令の予期しえない解釈、法規制の新設や改定等によって、法令遵守のための負担が増加する場合があります。

NTTグループでは法令遵守を極めて重要な企業の責務と認識しており、近年の米国・英国を中心とした諸外国の贈収賄防止法の厳格化も踏まえ、国内外を問わず、より一層のコンプライアンスの強化に取り組んでおります。しかしながら、こうした対策を行っても、従業員による個人的な不正行為等を含めコンプライアンスに関するリスクもしくは社会的に信用が毀損されるリスクを排除できない場合もあります。

また、お客様情報をはじめとする個人情報等の業務上の機密情報の取り扱いについては、厳重な管理などに努めると共に、「NTTグループ情報セキュリティポリシー」を制定し、グループとして、社内における管理体制の整備、役員や従業員への啓発活動等に取り組んでおります。このような取り組みにより、個人情報等の機密情報の管理には万全を期しておりますが、個人情報等の機密情報の流出や不適切な取り扱いが発生するリスクを排除できない場合もあります。

これらの場合、NTTグループの信頼性や企業イメージが低下し、契約者獲得や入札資格停止等事業への影響が生じるおそれがあり、その結果として、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○NTTグループの提供する製品やサービスの不適切な利用等により、NTTグループの信頼性・企業イメージに影響を与える社会的問題が発生する可能性があります。

 

NTTグループの提供している製品やサービスがユーザに不適切に使用されることにより、NTTグループの製品やサービスに対する信頼性の低下や、企業イメージの悪化を招く可能性があります。

代表的なものとして、迷惑メールの送信、ネットバンキングの不正送金等のサイバー犯罪や振り込め詐欺等の犯罪にNTTグループのサービスが利用される可能性があるほか、NTTグループの契約者が迷惑メールを大量に受信してしまう等、これらの行為の被害を受けてしまう可能性があります。また、未成年者の有害サイトへのアクセス制限サービスの機能・精度等に関しては様々な議論があります。これらの問題によって、顧客満足度の低下や企業イメージの低下が起こり、解約数の増加を引き起こす可能性もあります。

そのほか、歩行中や運転中の携帯電話使用によるトラブルの発生や、有料コンテンツの過度な利用による高額課金、不正アプリ(ソフト)を通じた個人情報の流出といった社会的な問題については、歩きスマホ防止機能やフィルタリング機能の提供等によって適切に対応していると考えておりますが、将来においても適切な対応を続けることができるかどうかは定かではなく、仮に適切な対応ができなかった場合には、既存契約者の解約が増加したり、新規契約者を期待通り獲得できないという結果になる可能性があり、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○訴訟等においてNTTグループに不利な判断がなされた場合は、NTTグループの事業に影響を与える可能性があります。

 

NTTグループは、国内外で多くの拠点を持ち、様々な製品やサービスを取り扱っているため、各種訴訟、係争、損害賠償請求の当事者となる可能性があります。NTTグループが当事者となる訴訟、係争、損害賠償請求において、不利な判断がなされた場合は、金銭的負担が発生するおそれがあるほか、NTTグループの信頼性や企業イメージが低下するおそれがあり、その結果として、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

《規制等、政府との関係に係るリスク等》

○通信規制の決定及び変更がNTTグループの事業に影響を与える可能性があります。

 

日本の情報通信市場においては、競争促進、サービス利用者保護等を目的とした電気通信関連の法改正等、多くの分野で規制の変更が行われてきております。政府等による規制に関する決定、それに伴う通信業界における環境変化は、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

規制の内容や、現在見直しが行われている規制の概要については「第1 企業の概況 3.事業の内容 (1)規制」をご参照ください。

 

○NTTグループが使用できる周波数が限られているなか、事業運営に必要な周波数割当が得られない可能性があります。

 

NTTグループがサービスを提供するために使用できる周波数には限りがあります。代表的なものとして、移動通信ネットワークは、都心部などではピーク時に使用可能な周波数の限界、もしくはそれに近い状態で運用されることがあるため、サービス品質が低下する可能性があります。

また、スマートフォンやタブレット端末等の普及拡大に伴い、契約者当たりのトラヒック量が増加していくなか、事業の円滑な運営のために必要な周波数が得られなかった場合や、新しい周波数帯域の運用開始が想定通りに進まない場合に、サービス品質が低下したり、追加の費用が発生する可能性があります。詳細については、「第1 企業の概況 3.事業の内容 (1)規制 ③電波法」をご参照ください。

NTTグループは、周波数利用効率の向上、及び新たな周波数の獲得に努めておりますが、これらの努力によってサービス品質の低下を回避できるとは限りません。もしNTTグループがこの問題に十分かつ適時に対処しきれない場合、サービスの提供が制約を受け、契約者が競合他社に移行してしまうかもしれず、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○NTTグループは、温室効果ガス排出量削減等の環境に関する法令・規制・制度の影響を受ける可能性があります。

 

NTTグループは、温室効果ガス排出量削減、省エネルギー、廃棄物処理、有害物質処理等に関する日本および海外の環境に関する法令・規制の適用を受けております。NTTグループはこれらの環境に関する法令・規制に対応すべく、高効率電源の導入や通信設備のリユース・リサイクル等の様々な取り組みを実施しておりますが、将来環境に関する社会的な要求がより厳しくなり、新たな法令・規制の導入や、法令・規制の強化等がなされた場合には、コスト負担が増加し、NTTグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

○政府は、株主総会での決議に多大な影響力を与えるに十分な当社株式を保有しております。

 

政府は現在当社の発行済株式の32.47%(自己株式除き発行済株式総数の34.86%、議決権比率34.91%)を保有しております。政府は株主として当社の株主総会での議決権を有していることから、最大株主として、理論的には株主総会等における決定に対し多大な影響力を行使する権限を有しております。しかしながら、政府は平成9年の国会答弁において、基本的に当社の経営に積極的に関与する形での株主権の行使はしないことを表明しており、事実、過去において政府は当社の経営に直接関与するためにそのような権限を行使したことはありません。法令に基づく政府のNTTグループに対する規制権限については「第1 企業の概況 3.事業の内容 (1)規制」をご参照ください。

 

○株式市場における需給悪化またはその懸念により、当社の株式及びADSの価格が影響を受ける可能性があります。

 

昭和61年10月までは、政府は当社の発行済株式総数の100%を保有しておりましたが、売出しや当社の自己株式取得に応じた売却により、平成27年3月31日現在、発行済株式の約32.47%(自己株式除き発行済株式総数の34.86%)を保有しております。今後もNTT法が改正され、政府の当社株式保有義務が緩和・撤廃された場合や、当社が自己株式を消却した場合、政府が売却できる当社株式が増加します。

政府による当社株式の売却または売却の可能性、あるいは、当社による新株の発行、自己株式の処分またはそれらの可能性は、当社の株式及びADSの価格に影響を与える可能性があります。

政府との関係に関する詳細については、「第1 企業の概況 3.事業の内容(2)当社株式に係る事項」をご参照ください。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社は、中期経営戦略「新たなステージをめざして」に基づき、お客様に選ばれ続ける「バリューパートナー」として、柔軟・迅速かつ効率的なクラウドサービスの提供やネットワークサービスのコスト効率化に資する基盤技術の研究開発に取り組みました。また、多様なニーズに応える技術の提供によって、新たな価値の創出を加速するため、他企業との連携によるオープンイノベーションを推進するとともに、今後強化すべきコラボレーションビジネスの拡大を見据えた技術の研究開発、ならびに将来を見据えた最先端研究にも取り組みました。開発成果の早期事業化にあたっては、総合プロデュース制により、市場動向を踏まえた技術開発やビジネスプランの策定などに努めました。

 

○柔軟・迅速かつ効率的なクラウドサービスの提供に資する研究開発

・クラウド基盤を構築するオープンソース開発コミュニティ「Cloud Foundry Foundation」にアジア唯一のゴールドメンバーとして参画し、クラウドサービスにおけるアプリケーション開発力を強化しました。

・当社が開発し、ストレージ基盤として世界でも多くの使用実績がある、オープンソースソフトウェア「Sheepdog」を用いて、容量を柔軟に拡張することができるサービスの提供に向けた技術支援を行いました。

○ネットワークサービスのコスト効率化に資する研究開発

・ネットワークをシンプルにすることでコスト効率化を図るため、固定電話網とインターネットを統合する技術や、多段構成のネットワークを統合する技術を開発しました。

・ネットワークの柔軟かつ迅速な構築・機能追加を実現するため、仮想化技術によって汎用サーバ上で動作するコントローラやソフトウェアスイッチを開発し、オープンソースとして公開しました。

・超高速・大容量データの柔軟かつ経済的な伝送を実現するため、世界最高水準の400Gbps級光伝送技術の研究開発を推進し、実用化に目処を付けました。

○オープンイノベーションの推進

・東レ株式会社と共同開発した、着用することで心拍数や心電位などの生体情報取得を可能にする繊維素材「hitoe(ヒトエ)」を用いて、トレーニング支援サービスの商用化に大きく貢献しました。

・日本放送協会が主催した、「2014FIFAワールドカップ ブラジル」における8Kスーパーハイビジョンによるパブリックビューイングにおいて、安定・高信頼なIP伝送技術をブラジルと日本間で提供し、超高臨場感ライブ映像の配信に大きく貢献しました。

・株式会社ドワンゴとの業務提携のもと、ライブ会場に設置した全天球カメラ映像を高品質に配信することで、臨場感あふれる映像体験を可能にする技術を開発し、同社における商用化に貢献しました。

・100dBを超える高い騒音環境下においても、高品質な通話や高精度な音声認識を可能とする「小型インテリジェントマイク」を開発し、三菱重工業株式会社との「社会インフラ×ICT」での研究開発連携のもと、工場内での良好なコミュニケーション実現に向けた検証を行いました。

○コラボレーションビジネスの拡大を見据えた研究開発

・あらゆる方向から撮影した被写体を高精度に認識し、関連情報を検索・提示する技術を開発しました。この技術により、スマートフォンなどを看板や建物にかざすだけで、その人・その場に応じた観光ナビゲーションサービスの提供が可能となります。

・スポーツ中継において、観客の歓声に埋もれている競技音を明瞭に抽出し、ダイナミックな競技音を視聴者に届けることを可能とする音声処理ソフトウェア技術を開発しました。

・臨場感あふれる超高精細4K映像サービスの普及拡大に向け、世界で初めて、最新の映像符号化に関する国際標準規格に対応した、高品質な映像素材の伝送を可能とするLSIを開発しました。

・安心・安全にICTサービスをご利用いただくため、セキュリティ人材育成強化に向けた育成プログラムの整備を支援しました。また、日本のセキュリティ人材育成へ貢献するため、早稲田大学に設置する寄附講座「サイバー攻撃対策講座」の開設準備を進めました。

○最先端研究の推進

・国立情報学研究所の人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」に初めて英語担当として参画し、長年培ってきた言語処理技術、知識処理技術を活用することで、「代ゼミセンター模試」において受験生の平均点を上回る好成績を達成しました。

・人間の感覚情報処理の研究に基づき、光のパターンを投影することで、静止画に現実的な動きの印象を与える光投影技術「変幻灯」を開発しました。

・情報通信技術の更なる高速化、低消費エネルギー化をめざし、高速な光信号を電気変換せずに情報処理することで、世界で初めて100bを超える光ランダムアクセスメモリ(RAM)を開発しました。

 

 

これらの研究開発活動に取り組んだ結果、当連結会計年度において要した費用の総額は1,100億円(前期比8.2%減)となり、その対価として、基盤的研究開発収入1,064億円(前期比7.0%減)を得ました。

 

なお、当連結会計年度における各セグメントの研究開発の概要は、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額

(百万円)

摘 要

地域通信事業

99,239

IP・ブロードバンド化の進展、ユーザニーズの多様化に対応するアクセスサービスの拡充及び付加価値の高いサービスの研究開発等

長距離・国際通信事業

16,380

IPネットワークからプラットフォームの分野における高い付加価値をもったサービス開発等

移動通信事業

96,997

モバイル領域の競争力強化に向けたネットワークの高機能化、およびスマートライフ領域での取り組み加速実現のためのサービス基盤構築・クラウドサービス開発等

データ通信事業

12,912

システムインテグレーションの競争力強化に向けた技術開発等

その他の事業

114,724

ブロードバンド・ユビキタス社会の発展を支える高度なネットワークと新サービスを実現する基盤技術や、環境負荷低減に貢献する技術、通信・情報分野に大きな技術革新をもたらす新原理・新部品・新素材技術に関する研究開発等

小計

340,252

 

セグメント間取引消去

△106,500

 

合計

233,752

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(1)営業実績

①電気通信回線設備等

NTTグループ(当社及び連結子会社)は、良質な電気通信サービスを提供するため、多種多様な電気通信回線設備等を保有し、運用しておりますが、最近における主要サービス別の回線設備等の状況は次のとおりであります。

 

 

平成26年

3月31日現在

平成27年

3月31日現在

増減

増減率

加入電話

(千加入)

23,000

21,286

△1,713

△7.4%

 

NTT東日本

(千加入)

11,272

10,492

△780

△6.9%

 

NTT西日本

(千加入)

11,727

10,794

△933

△8.0%

INSネット

(千回線)

3,366

3,058

△309

△9.2%

 

NTT東日本

(千回線)

1,719

1,559

△160

△9.3%

 

NTT西日本

(千回線)

1,647

1,499

△148

△9.0%

加入電話+INSネット

(千回線)

26,366

24,344

△2,022

△7.7%

 

NTT東日本

(千回線)

12,992

12,051

△941

△7.2%

 

NTT西日本

(千回線)

13,374

12,293

△1,081

△8.1%

公衆電話

(個)

195,514

183,655

△11,859

△6.1%

 

NTT東日本

(個)

93,424

87,785

△5,639

△6.0%

 

NTT西日本

(個)

102,090

95,870

△6,220

△6.1%

フレッツ・ISDN

(千回線)

109

95

△14

△12.6%

 

NTT東日本

(千回線)

48

42

△6

△13.3%

 

NTT西日本

(千回線)

61

53

△7

△12.1%

フレッツ・ADSL

(千回線)

1,483

1,219

△264

△17.8%

 

NTT東日本

(千回線)

667

550

△117

△17.5%

 

NTT西日本

(千回線)

816

669

△147

△18.0%

フレッツ光(コラボ光含む)

(千回線)

18,050

18,716

665

3.7%

 

NTT東日本

(千回線)

10,187

10,403

215

2.1%

 

NTT西日本

(千回線)

7,863

8,313

450

5.7%

 

(再)コラボ光

(千回線)

-

270

270

-

 

 

NTT東日本

(千回線)

-

190

190

-

 

 

NTT西日本

(千回線)

-

80

80

-

ひかり電話

(千チャネル)

16,256

17,108

852

5.2%

 

NTT東日本

(千チャネル)

8,694

9,032

337

3.9%

 

NTT西日本

(千チャネル)

7,562

8,076

515

6.8%

一般専用サービス

(千回線)

250

241

△9

△3.6%

 

NTT東日本

(千回線)

122

117

△5

△4.3%

 

NTT西日本

(千回線)

128

124

△4

△2.9%

高速ディジタル伝送サービス

(千回線)

144

127

△16

△11.2%

 

NTT東日本

(千回線)

74

66

△9

△11.6%

 

NTT西日本

(千回線)

69

62

△7

△10.8%

グループ主要ISP

(千契約)

11,466

11,586

120

1.0%

 

(再)OCN

(千契約)

8,155

8,282

128

1.6%

 

(再)ぷらら

(千契約)

2,974

2,960

△14

△0.5%

ひかりTV

(千契約)

2,823

3,014

191

6.8%

フレッツ・テレビ伝送サービス

(千契約)

1,161

1,345

184

15.8%

 

NTT東日本

(千契約)

802

877

75

9.4%

 

NTT西日本

(千契約)

359

468

108

30.1%

 

 

 

平成26年

3月31日現在

平成27年

3月31日現在

増減

増減率

携帯電話

(千契約)

63,105

66,595

3,490

5.5%

 

LTE(「Xi」)

(千契約)

21,965

30,744

8,779

40.0%

 

FOMA

(千契約)

41,140

35,851

△5,289

△12.9%

spモード

(千契約)

23,781

28,160

4,379

18.4%

iモード

(千契約)

26,415

22,338

△4,077

△15.4%

 

(注)1.「加入電話」は、一般加入電話とビル電話を合算しております(加入電話・ライトプランを含む)。

2.「INSネット」には、「INSネット64」及び「INSネット1500」が含まれております。「INSネット1500」は、チャネル数、伝送速度、回線使用料(基本料)いずれについても「INSネット64」の10倍程度であることから、「INSネット1500」の1契約を「INSネット64」の10倍に換算しております(INSネット64・ライトを含む)。

3.「フレッツ光(コラボ光含む)」は、NTT東日本の「Bフレッツ」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、NTT西日本の「Bフレッツ」、「フレッツ・光プレミアム」、「フレッツ・光マイタウン」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、並びにNTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービス(コラボ光)を含めて記載しております。

4.「ひかり電話」、「フレッツ・テレビ伝送サービス」は、NTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスを含めて記載しております。

5.「グループ主要ISP」には、「OCN」、「ぷらら」の他、「WAKWAK」、「InfoSphere」が含まれております。

6.携帯電話(LTE(「Xi」)、「FOMA」を含む)契約数には、通信モジュールサービス契約数を含めて掲載しております。

7.平成20年3月3日より、「2in1」を利用する際にはその前提として原則「FOMA」契約を締結することが条件となっており、携帯電話(「FOMA」を含む)契約数にはその場合の当該「FOMA」契約も含まれております。

 

②営業収支等の状況

(単位:億円)

 

前連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

当連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

109,252

110,953

1,701

1.6%

 固定音声関連収入

15,789

14,414

△1,376

△8.7%

 移動音声関連収入

10,526

8,721

△1,806

△17.2%

 IP系・パケット通信収入

37,119

36,722

△397

△1.1%

 通信端末機器販売収入

9,697

9,970

273

2.8%

 システムインテグレーション収入

22,750

26,918

4,167

18.3%

 その他の営業収入

13,370

14,210

839

6.3%

営業費用

97,115

100,108

2,992

3.1%

営業利益

12,137

10,846

△1,291

△10.6%

営業外損益

805

△179

△985

税引前当期純利益

12,942

10,666

△2,276

△17.6%

法人税等

4,865

3,973

△892

△18.3%

持分法による投資利益(△損失)

△508

59

567

当期純利益

7,569

6,752

△817

△10.8%

控除:非支配持分に帰属する当期純利益

1,714

1,571

△143

△8.3%

当社に帰属する当期純利益

5,855

5,181

△674

△11.5%

 

営業収益

NTTグループの営業収益は、固定音声関連、移動音声関連、IP系・パケット通信、通信端末機器販売、システムインテグレーション及びその他の6つのサービス分野に区分しております。

平成27年3月期の営業収益は、前期比1.6%増加し、11兆953億円となりました。これは、引き続き音声関連収入の減少はあるものの、海外事業の成長に伴いシステムインテグレーション収入が増加したことなどによるものです。

平成27年3月期における各サービス分野における営業収益の概要は、次のとおりです。

 

・固定音声関連収入

固定音声関連サービスには、加入電話、INSネット、一般専用、高速ディジタル伝送等、地域通信事業セグメントと長距離・国際通信事業セグメントの一部が含まれております。

平成27年3月期における固定音声関連収入は、前期比8.7%減少し、1兆4,414億円(営業収益の13.0%に相当)となりました。これは、携帯電話や光IP電話の普及等により、加入電話やINSネットの契約数が引き続き減少したことなどによるものです。

 

・移動音声関連収入

移動音声関連サービスには、LTE(「Xi」)、「FOMA」における音声通話サービス等の移動通信事業セグメントの一部が含まれております。

平成27年3月期における移動音声関連収入は、前期比17.2%減少し、8,721億円(営業収益の7.9%に相当)となりました。これは、スマートフォンの販売拡大に伴う「月々サポート」の割引影響や新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の減収影響が先行したことなどによる音声ARPUの減少によるものです。

 

・IP系・パケット通信収入

IP系・パケット通信サービスには、「フレッツ光」、「フレッツ・ADSL」等の地域通信事業セグメントの一部、IP-VPN、広域イーサネット、OCN等の長距離・国際通信事業セグメントの一部、LTE(「Xi」)、「FOMA」におけるパケット通信サービス等の移動通信事業セグメントの一部が含まれております。

平成27年3月期におけるIP系・パケット通信収入は、前期比1.1%減少し、3兆6,722億円(営業収益の33.1%に相当)となりました。これは、地域通信事業における「フレッツ光」契約数ならびに「ひかり電話」契約数の増加による収入の増加や移動通信事業におけるスマートフォン利用者拡大による収入の増加はあるものの、長距離・国際通信事業における低価格サービスへの移行による収入の減少や、移動通信事業における「月々サポート」の割引影響や新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の減収影響が先行したこと等によるものです。

 

・通信端末機器販売収入

通信端末機器販売には、地域通信事業セグメント、移動通信事業セグメントの一部等が含まれております。

平成27年3月期における通信端末機器販売収入は、前期比2.8%増加し、9,970億円(営業収益の9.0%に相当)となりました。これは、移動通信事業におけるスマートフォンなどの携帯電話端末の販売数が増加したことによるものです。

 

・システムインテグレーション収入

システムインテグレーションには、データ通信事業セグメント及び長距離・国際通信事業セグメント、地域通信事業セグメントの一部が含まれております。

平成27年3月期のシステムインテグレーション収入は、前期比18.3%増加し、2兆6,918億円(営業収益の24.3%に相当)となりました。これは、海外事業が成長したこと等によるものです。

 

・その他の営業収入

その他のサービスには、主に建築物の保守、不動産賃貸、システム開発、リース、研究開発等が含まれております。

平成27年3月期のその他の営業収入は、前期比6.3%増加し、1兆4,210億円(営業収益の12.8%に相当)となりました。これは、主に移動通信事業におけるスマートライフ事業に関する収益が増加したことなどによるものです。

 

営業費用

平成27年3月期の営業費用は前期比3.1%増加し、10兆108億円となりました。主な要因は以下のとおりであります。なお、下記の人件費、経費は、連結損益計算書上のサービス原価、通信端末機器原価、システムインテグレーション原価、販売費及び一般管理費に含まれております。

 

・人件費

平成27年3月期の人件費は、前期比5.6%増加し、2兆2,802億円となりました。地域通信事業セグメントでは引き続き従業員数は減少しておりますが、海外子会社の連結拡大等により、人件費は前期と比較して増加しております。

 

・経費

平成27年3月期の経費は、前期比3.7%増加し、5兆4,516億円となりました。地域通信事業セグメント、長距離・国際通信事業セグメント、移動通信事業セグメントにおける業務効率化の取り組みなどによる経費の削減はあったものの、海外子会社の連結拡大や、移動通信事業セグメントにおいて、スマートフォンの順調な販売によって端末販売数に占めるスマートフォンの占める割合が高まったことから仕入単価が増加したことなどにより通信端末機器原価が636億円増加したこと等により、経費は前期と比較して増加しております。

 

・減価償却費

平成27年3月期の減価償却費は、前期比2.8%減少し、1兆8,280億円となりました。これは、設備投資の効率化により投資額が減少したことに伴って減価償却費が減少したことや、一部の電気通信設備に関わるソフトウェアおよび自社利用のソフトウェアの耐用年数を見直したことにより見直し前と比較して減価償却費が513億円減少したことなどによるものです。

 

営業利益

以上の結果、平成27年3月期の営業利益は、前期比10.6%減少し、1兆846億円となりました。

 

営業外損益

平成27年3月期の営業外損益は、前期の805億円に対し△179億円となりました。これは、平成26年3月期において当社が保有する借地権と建物取得権の交換差益を600億円計上しましたが当期においては計上していないことなどによるものです。

 

税引前当期純利益

以上の結果、平成27年3月期の税引前当期純利益は前期比17.6%減少し、1兆666億円となりました。

 

法人税等

平成27年3月期の法人税等は、前期比18.3%減少し、3,973億円となりました。これは、平成27年3月31日に「所得税法等の一部を改正する法律」等が成立し平成27年4月1日以降開始する連結会計年度より法人税率等が変更されることに伴い、平成27年度及び平成28年度以降に解消が見込まれる一時差異にかかる繰延税金資産及び負債の算定に用いる法定実効税率が約36%からそれぞれ約33%及び約32%に低下したことから、繰延税金資産(純額)が544億円減少し「法人税等:繰延税額」に計上した一方で、税引前当期純利益が減少したことおよび平成26年3月31日に公布された「所得税法等の一部を改正する法律」等に基づき平成26年4月1日以降開始する連結会計年度より法人税率等が変更されたことなどによるものです。これらの結果、平成26年3月期と平成27年3月期の税負担率は、それぞれ37.59%、37.25%となっております。

 

持分法による投資利益(△損失)

平成27年3月期の持分法による投資利益(△損失)は、前期の△508億円に対し59億円となりました。これは、平成26年3月期においてはインドの通信事業者Tata Teleservices Limited(TTSL)に係る関連会社投資の減損損失512億円を計上していましたが当期においては計上していないことなどによるものです。

 

当社に帰属する当期純利益

以上の結果、平成27年3月期の当期純利益は前期比10.8%減少し、6,752億円となりました。また、非支配持分に帰属する当期純利益を控除した当社に帰属する当期純利益は、前期比11.5%減少し、5,181億円となりました。

(2)セグメント情報

NTTグループの事業は5つのオペレーティング・セグメント、すなわち、地域通信事業セグメント、長距離・国際通信事業セグメント、移動通信事業セグメント、データ通信事業セグメント及びその他の事業セグメントに区分しております。(連結財務諸表の注記17参照)

地域通信事業セグメントには、固定音声関連サービス、IP系・パケット通信サービス、通信端末機器販売、システムインテグレーションサービス、その他が含まれております。

長距離・国際通信事業セグメントには、主に固定音声関連サービス、IP系・パケット通信サービス、システムインテグレーションサービス、その他が含まれております。

移動通信事業セグメントには、移動音声関連サービス、IP系・パケット通信サービス、通信端末機器販売、その他が含まれております。

データ通信事業セグメントには、システムインテグレーションサービスが含まれております。

また、その他の事業セグメントには、主に建築物の保守、不動産賃貸、システム開発、リース、研究開発等に係るその他のサービスが含まれております。

 

各セグメントの営業実績の概要は、次のとおりです。

 

サービス種別

当連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

金額(百万円)

前期比(%)

地域通信事業

固定音声関連サービス

1,405,870

△7.5

IP系・パケット通信サービス

1,547,096

2.0

システムインテグレーションサービス

163,424

△1.1

その他

389,129

4.9

小計

3,505,519

△1.9

セグメント間取引

473,227

6.8

地域通信事業計

3,032,292

△3.1

長距離・国際通信事業

固定音声関連サービス

307,119

△11.6

IP系・パケット通信サービス

361,911

△3.1

システムインテグレーションサービス

1,159,750

26.2

その他

169,861

△0.0

小計

1,998,641

10.4

セグメント間取引

91,857

△4.8

長距離・国際通信事業計

1,906,784

11.3

移動通信事業

移動音声関連サービス

883,845

△17.0

IP系・パケット通信サービス

1,853,002

△2.0

その他

1,646,550

9.4

小計

4,383,397

△1.7

セグメント間取引

43,080

11.6

移動通信事業計

4,340,317

△1.9

 

 

サービス種別

当連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

金額(百万円)

前期比(%)

データ

通信事業

システムインテグレーションサービス

1,511,019

12.4

セグメント間取引

109,671

△10.4

データ通信事業計

1,401,348

14.7

その他の事業

その他

1,272,240

△4.2

セグメント間取引

857,664

△3.7

その他事業計

414,576

△5.4

合計

11,095,317

1.6

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

①地域通信事業セグメント

地域通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、「フレッツ光」、「ひかり電話」契約数の増加によりIP系・パケット通信収入が増加しましたが、固定電話契約数の減に伴う固定音声関連収入の減少分を補えず3兆5,055億円(前期比1.9%減)となりました。

一方、当連結会計年度の営業費用は、人件費の減少や継続した業務効率化による経費の削減等により3兆3,367億円(前期比3.1%減)となりました。

この結果、当連結会計年度の営業利益は1,689億円(前期比32.7%増)となりました。

 

地域通信事業セグメントにおける各サービス分野別の営業の状況は以下のとおりです。

 

(固定音声関連サービス)

加入電話やINSネットについて、お客様ニーズが携帯電話、IP電話、ブロードバンドアクセスサービス等へと移行していることなどに伴い、平成27年3月31日現在の固定電話契約数(固定電話+INSネット)は、前期比2,022千契約減少し、24,344千契約となりました。

加入電話とINSネットの契約数は、次のとおりです。

(単位:千加入/回線)

サービスの種類

平成26年3月31日

現在

平成27年3月31日

現在

増減

増減率

(NTT東日本)

 

 

 

 

 加入電話

11,272

10,492

△780

△6.9%

 INSネット

1,719

1,559

△160

△9.3%

(NTT西日本)

 

 

 

 

 加入電話

11,727

10,794

△933

△8.0%

 INSネット

1,647

1,499

△148

△9.0%

 

平成27年3月期における固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)は、前期に比べ、NTT東日本が60円(2.2%)減少し2,700円、NTT西日本が40円(1.5%)減少し2,650円となりました。これらの原因は、移動体通話への移行、高利用者層のIP電話などへの移行等によるものです。

なお、ARPUについては、「(注)2.ARPU(Average monthly Revenue Per Unit)」をご参照ください。また、固定電話総合ARPUの算定式については、「(注)3.ARPUの算定式 (a)NTT東日本、NTT西日本」をご参照下さい。

マイライン登録数シェアは、以下のとおりです。

 

区分

平成26年3月31日

現在

平成27年3月31日

現在

増減

市内通話:

 

 

 

 NTT東日本

55.7%

56.5%

0.8ポイント

 NTT西日本

52.9%

53.8%

0.9ポイント

 NTTコミュニケーションズ

33.3%

32.7%

△0.6ポイント

県内市外通話:

 

 

 

 NTT東日本

52.0%

52.9%

0.9ポイント

 NTT西日本

49.7%

50.6%

0.9ポイント

 NTTコミュニケーションズ

34.2%

33.6%

△0.6ポイント

 

公衆網の大宗を占める長期増分費用方式(LRIC)対象の平成27年3月期におけるアクセスチャージの水準は、GC接続が5.39円、IC接続が6.84円(いずれも3分間あたり)とされております。なお、平成27年3月期におけるNTT東日本及びNTT西日本のアクセスチャージ収入は、前期に比べ、それぞれ81億円減少、91億円減少(東西交付金の受入を含む)し、551億円、613億円となっております。

専用サービスについては、定額・高品質なビジネスユーザ向けアクセスサービスとして提供していますが、NGNを活用した「ビジネスイーサワイド」の提供等、より低廉な価格で信頼性の高いLAN通信に適したイーサネット系のサービスをはじめ、「フレッツ・VPN ワイド」等のIP系サービスへの需要シフトが進展したことにより、専用サービスの契約数は減少傾向が続いております。

 

地域通信事業セグメントにおける専用サービスの契約数は、次のとおりです。

(単位:千契約)

サービスの種類

平成26年3月31日

現在

平成27年3月31日

現在

増減

増減率

(NTT東日本)

 

 

 

 

 一般専用サービス

122

117

△5

△4.3%

 高速ディジタル伝送サービス

74

66

△9

△11.6%

(NTT西日本)

 

 

 

 

 一般専用サービス

128

124

△4

△2.9%

 高速ディジタル伝送サービス

69

62

△7

△10.8%

 

(IP系・パケット通信サービス)

地域通信事業セグメントにおいて、「フレッツ光」を中心としたブロードバンドサービスの充実による収益基盤の確保を図りました。

具体的には、NTT東日本においては、「フレッツ光」の新たなサービスとして、上下(データ送受信)概ね1Gbpsの最大通信速度に加え、最新の高速無線LAN規格に対応した端末を利用することにより、アクセス回線だけでなくご自宅の無線LAN環境においても国内最高レベルの通信速度を実現した「フレッツ 光ネクスト ギガファミリー・スマートタイプ」および「フレッツ 光ネクスト ギガマンション・スマートタイプ」を平成26年7月1日より提供開始しました。また、「フレッツ光」をより多くのお客様にご利用いただけるよう、新たにご契約いただくお客様を対象とした「ギガ推し!キャンペーン」「フレッツ 光ライトもっとライトに!割引」などの割引キャンペーンを実施しました。

一方、NTT西日本においては、「光IP電話」について、テレビ電話を活用し、要介護者とホームヘルパーのコミュニケーションをサポートする介護福祉向け「みまもりテレビ電話パック」の提供開始等、映像コミュニケーションを活用したサービス拡充に取り組んだほか、法人向け光IP電話サービスにおいては、お客様の本社及び出先拠点における拠点間通話コストの低減等の実現に向け「ひかり電話オフィスA(エース)」の普及拡大に取り組みました。

これらの取組みの結果、平成27年3月31日現在の「フレッツ光」の契約数は、前期比665千契約増加(3.7%)し18,716千契約、「ひかり電話」の契約数は、前期比852千チャネル増加(5.2%)し17,108千チャネル、「フレッツ・テレビ」の契約数は、前期比184千契約(15.8%)増加し1,345千契約となりました。

 

 

「フレッツ光」、「フレッツADSL」及び光IP電話「ひかり電話」、「フレッツ・テレビ伝送サービス」の契約数は、次のとおりです。

(単位:千契約)

サービスの種類

平成26年3月31日

現在

平成27年3月31日

現在

増減

増減率

(NTT東日本)

 

 

 

 

 フレッツ光(コラボ光含む)

10,187

10,403

215

2.1%

 フレッツ・ADSL

667

550

△117

△17.5%

 ひかり電話(千チャネル)

8,694

9,032

337

3.9%

 フレッツ・テレビ伝送サービス

802

877

75

9.4%

(NTT西日本)

 

 

 

 

 フレッツ光(コラボ光含む)

7,863

8,313

450

5.7%

 フレッツ・ADSL

816

669

△147

△18.0%

 ひかり電話(千チャネル)

7,562

8,076

515

6.8%

 フレッツ・テレビ伝送サービス

359

468

108

30.1%

(注)フレッツ光(コラボ光含む)はNTT東日本の「Bフレッツ」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、NTT西日本の「Bフレッツ」、「フレッツ・光プレミアム」、「フレッツ・光マイタウン」、「フレッツ光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、並びにNTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービス(コラボ光)を含めて記載しております。

 

平成27年3月期におけるフレッツ光ARPUは、NTT東日本が5,490円、NTT西日本が5,680円となり、前期に比べ、それぞれ170円(3.0%)、150円(2.6%)減少しました。この原因は、主として割安な料金プランや割引サービスの拡大によるものです。

フレッツ光ARPUの算定式については、「(注)3.ARPUの算定式 (a)NTT東日本、NTT西日本」をご参照下さい。

 

(システムインテグレーションサービス)

法人等のお客様に対し、業界の特性や動向を踏まえた業界特化型のソリューションを中心に、ICT利活用の推進により地域のお客様に喜んでいただけるよう、営業活動を展開しました。

具体的には、NTT東日本においては、自治体向けに、自治体が行う「り災証明書(※)発行」等の被災者生活再建支援業務を総合的に支援するクラウド型サービスとして、被災者生活再建支援サービス「Bizひかりクラウド 被災者生活再建支援システム」を平成26年6月20日より提供開始しました。これにより、災害発生時の被災者への迅速かつ公正な生活再建支援を可能にし、被災者にとっては速やかに支援を受けることができるようになりました。

一方、NTT西日本においては、自治体と連携した取り組みとして、ICTを活用した地域社会の活性化及び住民サービスの向上を目的に、平成26年2月から京都府和束町様と連携し、テレビを通じた行政情報配信システムのフィールドトライアルでの有効性の検証を経て、新たな自治体向けサービスとして、「光BOX」を活用したテレビ向け自治体情報配信システム「ひかりタウンチャンネル」を販売開始しました。

※ 自治体が発行する火災・風水害・地震などで被災した家屋などの被害の程度を証明する書類で、被災者生活再建支援金や災害復興住宅融資などの申請、損害保険の請求などを行う際に必要となるものです。

 

(その他)

その他の一部である通信端末機器販売については、法人向けのビジネスホン、デジタル複合機、ビジネスファクスやご家庭向けの電話機、ファックス等の提供に取り組んでおります。

 

②長距離・国際通信事業セグメント

長距離・国際通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、国内における固定音声関連収入の減少はあったものの、連結子会社の拡大等によるシステムインテグレーション収入の増加により1兆9,986億円(前期比10.4%増)となりました。一方、当連結会計年度の営業費用は、連結子会社の拡大等に伴う経費や人件費の増加などにより、1兆8,851億円(前期比12.0%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は1,136億円(前期比10.9%減)となりました。

 

長距離・国際通信事業セグメントにおける各サービス分野別の営業の状況は次のとおりです。

 

(固定音声関連サービス)

電話サービスについては、引き続き「プラチナ・ライン」等の国内・国際電話サービスにより多様なお客様ニーズに応えました。

長距離・国際通信事業セグメントにおけるマイライン登録数シェアは、次のとおりです。

区分

平成26年3月31日

現在

平成27年3月31日

現在

増減

県外への通話

82.3%

82.6%

0.3ポイント

国際通話

80.9%

81.3%

0.4ポイント

 

(IP系・パケット通信サービス)

個人のお客様向けには、NTTコミュニケーションズの個人向けのモバイルデータ通信サービス「OCN モバイル ONE」において、音声通話も可能な「音声対応SIMカード」を平成26年12月から提供開始するなど、新たな機能追加や料金改定などで契約者数を大きく増加させました。

法人のお客様向けには、NTTコミュニケーションズが196カ国/地域で提供中の企業向けネットワークサービス「Arcstar Universal One」において、NFV技術を活用したクラウド型のネットワーク機能「Arcstar Universal One アドバンスドオプション」を平成26年5月から、既存のネットワーク環境や使用する端末に係らず、お客さまが仮想ネットワークを簡単・迅速に構築できる機能「Arcstar Universal One Virtual」を平成26年5月から提供開始するなど、先進的な機能を複数開始しました。

 

長距離・国際通信事業セグメントにおけるIP系・パケット通信関連サービスの契約数は、次のとおりです。

(単位:千契約)

サービスの種類

平成26年3月31日

現在

平成27年3月31日

現在

増減

増減率

IP-VPN

87

59

△28

△32.4%

OCN(ISP)

8,155

8,282

128

1.6%

ぷらら(ISP)(注)

2,974

2,960

△14

△0.5%

ひかりTV(注)

2,823

3,014

191

6.8%

(注)「ぷらら」及び「ひかりTV」に係る収入は、その他の営業収入に含まれております。

 

(システムインテグレーションサービス)

NTTグループは、平成24年11月に策定した中期経営戦略「新たなステージを目指して」に基づき、グローバル・クラウドサービスの拡大に取り組みました。本セグメントの主力企業であるNTTコミュニケーションズとDimension Dataは、そのグローバル・クラウドサービスの提供体制を強化するため、出資による連結子会社の拡大や新サービスの提供を進め、収益の拡大につなげました。

NTTコミュニケーションズが提供する法人向けクラウドサービス「Bizホスティング Enterprise Cloud」では、当社データセンターのコロケーションエリアと、SDN技術を活用して同一のネットワークセグメントで接続できる機能を平成26年4月より、また本クラウドと接続されるVPN/インターネット回線やクラウド基盤内ネットワークの設定をお客さま自身がカスタマーポータルから設定・変更できる機能を平成26年10月より開始するなど、ハイブリッド化が進むお客さまのICT環境に更にスムーズに対応する各種機能を拡充しました。また日本でサービス基盤を1拠点新たに加え、世界9カ国/地域・12拠点へ提供エリアを拡大しました。

グローバルビジネスに関しては、ネットワーク構築とデータセンター、セキュリティーサーバマネジメントを統合し付加価値を高めた総合的なICTサービスを強化することで、グローバル企業のニーズに応えました。特に、58以上の国々で事業を展開し、プリファードパートナープログラムを通じて更に広い103の国々にフットプリントを有するDimension Dataを中心に、総合的ICTサービスをグローバルワンストップに提供しました。

Dimension Dataは、グローバル市場の変化を先取りし、システムインテグレーションサービスの収益性の向上、お客様に提供するソリューションの価値最大化に優先的に取り組んでいます。新たな取り組みのうち重要なものとしては、収入の源泉である遠隔保守サービスの強化、市場競争力の強化とネットワーク、セキュリティ、コミュニケーション分野での市場シェアの獲得、技術面での顧客価値向上、ITアウトソーシング分野の事業拡大などが挙げられます。

上記グローバル・クラウドサービスの提供体制強化のため、Dimension Dataは、ITaaS(IT-as-a-Services)サービスを引き続き拡大し、プライベートクラウド、ハイブリッドクラウドソリューションと同様に、16のMCP(マネージドクラウドプラットフォーム)を通じてパブリッククラウドソリューションを提供していきます。今後は、お客様のITインフラ構築・維持のためのコスト・時間の削減を支援し、as-a-serviceアプローチ等を用いることでお客様の事業の変革を支援することにより、市場シェア拡大に注力していきます。

③移動通信事業セグメント

スマートライフ事業などが拡大したものの、「月々サポート」や新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の影響などに伴い移動音声関連収入等が減少したことなどにより4兆3,834億円(前期比1.7%減)となりました。一方、当連結会計年度の営業費用は、コスト効率化を推進したものの、端末機器原価などの収益連動費用の増加等により3兆7,476億円(前期比2.8%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は6,358億円(前期比22.2%減)となりました。

 

移動通信事業セグメントにおける各サービス分野別の営業の状況は次のとおりです。

 

(移動音声関連サービス/IP系・パケット通信サービス)

平成27年3月期は、モバイル領域における競争力の強化に向けて、新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」を開始し、純増数・解約率の改善につなげました。平成27年3月31日現在、NTTドコモの携帯電話サービスの契約数は、6,660万契約と前期末時点の6,311万契約から1年間で349万契約増加いたしました。携帯電話サービスのうちLTE(「Xi」)サービス契約数は、前期末時点の2,197万契約から平成27年3月31日現在で3,074万契約と878万契約(40.0%)増加し、「FOMA」サービス契約数は、前期末時点の4,114万契約から平成27年3月31日現在で3,585万契約と529万契約(12.9%)減少いたしました。また、解約率は前期と比較して0.16%減少し、0.71%となりました。

 

移動通信事業の契約数及び市場シェアは、次のとおりです。

(単位:千契約)

サービスの種類

平成26年3月31日

現在

平成27年3月31日

現在

増減

増減率

携帯電話サービス(注1)

63,105

66,595

3,490

5.5%

 LTE(「Xi」)

21,965

30,744

8,779

40.0%

 FOMA(注1)

41,140

35,851

△5,289

△12.9%

携帯電話市場シェア(注1)(注2)

43.8%

43.6%

△0.2ポイント

spモードサービス

23,781

28,160

4,379

18.4%

iモードサービス

26,415

22,338

△4,077

△15.4%

 

(注1) 通信モジュールサービス契約数を含めて算出しております。また、平成20年3月3日より、「2in1」を利用する際にはその前提として原則「FOMA」契約を締結することが条件となっており、その場合の当該「FOMA」契約を含んでおります。

(注2) 他社契約数については、一般社団法人電気通信事業者協会及び各社が発表した数値を基に算出しております。

 

平成27年3月期における携帯電話総合ARPUは4,370円と、前期の4,610円に比べ240円(5.2%)減少しました。これは、「月々サポート」の影響拡大や新料金プランによる減収影響により音声ARPUが1,180円と前期の1,410円に比べて230円(16.3%)減少したことが原因です。また、パケットARPUについても、スマートフォン等の契約拡大はあるものの、「月々サポート」の影響拡大などにより、2,600円と前期の2,700円に比べて100円(3.7%)減少しております。一方、スマートARPUについては、dマーケット収入等の増加により、590円と前期の500円に比べて90円(18.0%)増加しております。

携帯電話サービスにおけるMOUについては「(注)1.MOU(Minutes Of Use)」を、また、ARPUの算定式については「(注)3.ARPUの算定式(b)NTTドコモ」をご参照下さい。

下の表は、携帯電話サービスにおけるARPUおよびMOUに関するデータを示しております。

区分

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率

総合ARPU(円)

4,610

4,370

△240

△5.2%

音声ARPU(円)

1,410

1,180

△230

△16.3%

パケットARPU(円)

2,700

2,600

△100

△3.7%

スマートARPU(円)

500

590

90

18.0%

MOU(分)

109

112

3

2.8%

 

 

(その他)

その他の一部である通信端末機器販売においては、お客様の多様なニーズにお応えするため、Androidスマートフォン、iPhone 6*、iPhone 6 Plus*のほか、ドコモケータイやドコモタブレット、ウェアラブル端末、Wi-Fiルーターなど端末ラインナップの充実に努めました。これらの取り組みにより、当期末における携帯電話販売台数は2,375万(対前年+124万台)となり、うち、スマートフォンの販売台数は、前期の1,378万台から5.9%増の1,460万台となりました。

* TM and © 2015 Apple Inc. All rights reserved. iPhoneはApple Inc.の商標です。iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。

 

④データ通信事業セグメント

データ通信事業セグメントにおける当連結会計年度の営業収益は、海外連結子会社の増加や新規顧客開拓および既存顧客向けシステムにおける規模拡大などにより1兆5,110億円(前期比12.4%増)となりました。一方、当連結会計年度の営業費用は、平成26年3月期と比較して不採算案件が減少したものの、連結子会社の拡大等に伴う経費や人件費の増加などにより1兆4,247億円(前期比11.7%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は864億円(前期比27.2%増)となりました。

 

データ通信事業セグメントにおける主な内訳は以下のとおりです。

 

行政、医療、金融、決済などの社会的な基盤を担う高付加価値なITサービスの提供を行うパブリック&フィナンシャルについては、本セグメントの主要会社であるNTTデータ単体における新規顧客開拓および既存大規模システムの規模拡大による増収および不採算案件の減少に伴い、営業収益が増加しました。

主に海外市場において高付加価値なITサービスの提供を行うグローバルビジネスについては、連結拡大影響等により営業収益が増加しました。

 

⑤その他の事業セグメント

その他の事業においては、不動産事業におけるマンション引渡し戸数の減少等による減収などにより、当連結会計年度の営業収益は1兆2,722億円(前期比4.2%減)となりました。一方、当連結会計年度における営業費用は、収益連動経費の減少などにより、1兆2,048億円(前期比5.3%減)となりました。この結果、営業利益は675億円(前期比20.3%増)となりました。

 

(参考)国内売上高及び海外売上高に関する情報

(単位:億円)

 

前連結会計年度

(平成25年4月1日から

平成26年3月31日まで)

当連結会計年度

(平成26年4月1日から

平成27年3月31日まで)

増減

増減率

営業収益

109,252

110,953

1,701

1.6%

国内

97,292

95,099

△2,193

△2.3%

海外

11,960

15,854

3,894

32.6%

(注)営業収益は、製品及びサービスの提供先別に国内・海外を分類しております。

 

国内における当連結会計年度の営業収益は、音声関連収入の減収などにより9兆5,099億円(前期比2.3%減)となりました。海外における当連結会計年度の営業収益は、連結子会社の増加などによる増収により1兆5,854億円(前期比32.6%増)となりました。

(注)

1.MOU(Minutes Of Use):1契約当たり月間平均通話時間

NTTドコモにおけるMOU算出時の稼動契約数の計算式は以下のとおりです。

通期実績:4月~3月までの各月稼動契約数{(前月末契約数+当月末契約数)/2}の合計

 

2.ARPU(Average monthly Revenue Per Unit):1契約当たり月間平均収入

1契約当たりの月間平均収入(ARPU)は、契約者1人当たりの各サービスにおける平均的な月間営業収益を計るために使われます。固定通信事業の場合、ARPUは、地域通信事業セグメントの営業収益のうち、「加入電話」、「INSネット」、及び「フレッツ光」の提供により毎月発生する収入を、当該サービスの稼動契約数で除して計算されます。移動通信事業の場合、ARPUは、移動通信事業セグメントの営業収益のうち、携帯電話(LTE(「Xi」))と携帯電話(「FOMA」)のサービス提供により毎月発生する収入(基本使用料、通信料/通話料)を、当該サービスの稼動契約数で除して計算されます。これら数字の計算からは、各月の平均的な利用状況を表さない端末機器販売、契約事務手数料、ユニバーサルサービス料等は除いております。こうして得られたARPUは各月のお客様の平均的な利用状況を把握する上で有用な情報を提供するものであると考えております。なお、ARPUの分子に含まれる収入は米国会計基準による連結決算値を構成する財務数値により算定しております。

 

3.ARPUの算定式

(a) NTT東日本、NTT西日本

NTT東日本及びNTT西日本のARPUは、以下の2種類に分けて計算をしております。

・音声伝送収入(IP系除く)に含まれる加入電話とINSネットの基本料、通信・通話料、及びIP系収入に含まれる「フレッツ・ADSL」、「フレッツ・ISDN」からの収入に基づいて計算される固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)。

・IP系収入に含まれる「フレッツ光」、「フレッツ光」のオプションサービスからの収入、「ひかり電話」における基本料・通信料・機器利用料、及び附帯事業営業収益に含まれる「フレッツ光」のオプションサービス収入に基づいて計算されるフレッツ光ARPU。

※1 「フレッツ光」は、NTT東日本の「Bフレッツ」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、NTT西日本の「Bフレッツ」、「フレッツ・光プレミアム」、「フレッツ・光マイタウン」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、並びにNTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービス(コラボ光)を含めて記載しております。「フレッツ光」のオプションサービスは、NTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービスを含めて記載しております。

※2 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)及びフレッツ光ARPUには相互接続通話料が含まれておりません。

※3 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)算定上の契約数は、各サービスの契約数です。

※4 固定電話総合ARPU(加入電話+INSネット)の算定上、「INSネット1500」の契約数は、チャネル数、伝送速度、回線使用料(基本料)いずれについても「INSネット64」の10倍程度であることから、「INSネット1500」の1契約を「INSネット64」の10倍に換算しております。

※5 フレッツ光ARPU算定上の契約数は、「フレッツ光」の契約数(「フレッツ光」はNTT東日本の「Bフレッツ」、「フレッツ 光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、NTT西日本の「Bフレッツ」、「フレッツ・光プレミアム」、「フレッツ・光マイタウン」、「フレッツ光ネクスト」、「フレッツ 光ライト」及び「フレッツ 光WiFiアクセス」、並びにNTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者に卸提供しているサービス(コラボ光)を含めて記載しております。を含む)であります。

※6 NTT東日本及びNTT西日本におけるARPU算出時の稼動契約数の計算式は以下のとおりです。

通期実績:4月~3月までの各月稼動契約数{(前月末契約数+当月末契約数)/2}の合計

(b) NTTドコモ

NTTドコモのARPU算出時の計算式は、以下のとおりであります。

・携帯電話総合ARPU= 音声ARPU+パケットARPU+スマートARPU

※1 音声ARPUは、音声サービスの基本使用料と通話料の収入に基づいており、また、パケットARPUは、LTE(「Xi」)及び「FOMA」サービスによるパケットサービス月額定額料と通信料の収入に基づいており、スマートARPUは、LTE(「Xi」)及び「FOMA」の無線通信サービスに附随するサービスの収入(コンテンツ関連収入、料金回収代行手数料、端末補償サービス収入、広告収入等)に基づいております。

※2 通信モジュールサービス、「電話番号保管」、「メールアドレス保管」、「ドコモビジネストランシーバー」並びに仮想移動体通信事業者(MVNO)へ提供する卸電気通信役務及び事業者間接続は、NTTドコモのARPUの算定上、収入及び契約数のいずれにも含めておりません。

※3 平成27年3月期よりARPU及びMOUの算定方法を見直しております。これに伴い過年度である平成26年3月期の実績の数値についても変更しております。

※4 NTTドコモにおけるARPU算出時の稼動契約数の計算式は以下のとおりです。

通期実績:4月~3月までの各月稼動契約数{(前月末契約数+当月末契約数)/2}の合計

 

(3)流動性及び資金の源泉

 

資金調達及び資金の源泉と使途

当連結会計年度の営業活動によって得たキャッシュ・フローは、2兆3,918億円となり、平成26年3月期の2兆7,279億円から3,361億円減少しております。これは、平成25年3月期の金融機関の休業日影響により電話料金等の回収が前期に比べて減少したことに加え、「月々サポート」や新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の影響などに伴い移動音声関連収入等が減少したこと等によるものであります。

NTTグループは、営業活動によって得たキャッシュ・フローを主に設備の取得、有利子負債の返済、配当金の支払いに充てました。

当連結会計年度の投資活動に充てたキャッシュ・フローは、1兆8,686億円となり、平成26年3月期の2兆1,068億円から2,382億円減少しております。これは、新規連結子会社の取得による支出が1,690億円減少したことや有形固定資産、無形固定資産に対する投資が現金支出ベースで1,001億円減少したこと等によるものであります。

当連結会計年度の有形固定資産、無形固定資産に対する投資の減少は、地域通信事業において光開通の効率化により投資が減少したことに加え、移動通信事業において設備装置の集約化や研究開発項目の絞り込みにより投資が減少したこと等によります。なお、平成27年3月期の発生主義に基づく設備投資額1兆8,175億円の主な内訳は地域通信事業が6,662億円、移動通信事業が6,618億円でした。

当連結会計年度に財務活動に充てたキャッシュ・フローは、6,780億円となり、平成26年3月期の6,224億円から556億円増加しております。これは、短期借入債務及び長期借入債務による収入が純額で1,008億円増加した一方で、非支配持分からの子会社株式の取得による支出が1,693億円増加したこと等によります。なお、平成27年3月期の長期借入による資金調達額の内訳は、社債による調達1,053億円、金融機関借入による調達5,101億円となっております。

また、平成27年3月31日現在のNTTグループの有利子負債は4兆4,067億円であり、平成26年3月期から2,068億円増加しました(平成26年3月期は1,640億円の増加)。有利子負債の株主資本に対する比率は50.8%(平成26年3月期末は49.3%)となりました。なお、有利子負債は、連結財務諸表の注記11に記載されている短期借入債務及び長期借入債務に加え、金銭消費寄託契約に基づく預り金172億円を含んでおります。

NTTグループは、営業活動によって得られるキャッシュ・フロー、銀行やその他の金融機関からの借入金、あるいは、資本市場における株式や債券の発行により、将来にわたって現在予測される設備投資とその他の支出や負債の支払に必要な財源が確保できると確信しております。

翌連結会計年度は、地域通信事業においてネットワークのシンプル化や光開通の効率化により投資が減少すること、移動通信事業においてLTE基地局構築の効率化により投資が減少すること等により、発生主義に基づく設備投資額を平成27年3月期実績から575億円減少の1兆7,600億円と見込んでおります。その内訳は、地域通信事業が6,310億円、移動通信事業が6,300億円等となっております。設備投資は確実な予測が困難な需要動向、競争環境及びその他の要因に影響を受けるため、予想とは異なることもありえます。なお、NTTグループの実際の資金調達額は、将来の事業運営、市場状況、その他の要因によって変化するため、正確に予測することは困難であります。

 

流動性

平成27年3月31日現在で、NTTグループの現預金及び現金同等物(期間3ヶ月以内の短期投資を含む)は、8,492億円になっております(前期末は、9,845億円)。現金同等物とは、負債の返済や投資等に利用される予定の一時的な余剰金のことで、運転資金として使用されます。したがって、現金同等物の残高は、その時点の資金調達や運転資金の状況に応じて毎年度変化します。

 

契約上の債務

下記の表は、平成27年3月31日現在におけるNTTグループの契約上の債務をまとめたものであります。

(単位:百万円)

 

負債・債務の内訳

支払い期限ごとの債務額

総 額

1年以内

1年超

3年以内

3年超

5年以内

5年超

契約上の債務

 

 

 

 

 

長期借入債務 (注)1

 

 

 

 

 

社債

1,938,023

234,994

687,502

505,541

509,986

銀行からの借入金

2,121,081

135,285

470,464

538,552

976,780

長期借入債務に係る支払利息

234,511

42,997

71,947

43,488

76,079

キャピタル・リース債務 (注)2

69,181

21,900

28,448

10,180

8,653

オペレーティング・リース債務

137,122

38,230

49,570

26,912

22,410

購入債務 (注)3

824,629

690,651

93,972

34,499

5,507

その他の固定負債 (注)4

-

-

-

-

-

合 計

5,324,547

1,164,057

1,401,903

1,159,172

1,599,415

(注)1.長期借入債務の詳細については、連結財務諸表の注記11参照。

2. キャピタル・リース債務には利息相当額を含んでおります。

3.購入債務には有形固定資産その他の資産の購入に関する契約債務を含んでおります。

4.その他の固定負債は重要性がない、あるいは支払時期が不確実であるため、上表に金額を記載しておりません。なお、連結財務諸表の注記12に記載のとおり、NTTグループの年金制度に対して、翌連結会計年度に合計16,756百万円の拠出を見込んでおります。

 

平成27年3月31日現在、NTTグループの有形固定資産及びその他資産の購入に係る契約債務残高は約8,246億円となっており、営業活動によって得たキャッシュ・フローによりこれらの売買契約代金の支払をする予定であります。

 

(4)オフバランスシートアレンジメント(簿外取引)

平成27年3月31日現在、保証債務等に関する偶発債務は708億円であります。

 

(5)最重要の会計方針

NTTグループの連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計基準(米国会計基準)に準拠して作成しております。連結財務諸表の注記3には、財務諸表作成に用いられた重要な会計方針の要約が記載されております。当社は、重要な会計方針のうち以下に記載した事項は、より高度な判断もしくは複雑さを伴うものと考えております。

 

・収益の認識

固定音声関連収入、移動音声関連収入、IP系・パケット通信収入及びその他の通信サービスに係る収益は、顧客にサービスが提供された時点で認識しております。契約事務手数料等の初期一括収入は繰り延べ、サービス毎に最終顧客(契約者)の見積平均契約期間にわたって収益として認識しております。また、関連する直接費用も、初期一括収入の金額を限度として繰り延べ、同期間で償却しております。当該処理方法は、当期純利益には重要な影響を与えないものの、収益及び原価の計上額は、初期一括収入及び関連する直接費用、ならびに収益・費用の繰り延べの基礎となる顧客の見積平均契約期間によって影響を受けます。顧客の平均契約期間の見積りに影響を与える要因としては、解約率、新規のまたは予想されうる競合商品・サービス・技術等があげられます。現在の償却期間は、過去のトレンドの分析と経験に基づき算定されております。通信端末機器販売収入は、顧客(販売代理店等)への引渡時に代理店手数料及びお客様に対するインセンティブの一部を控除した額を収益として認識しております。当該引渡日とは、製品の所有権が販売代理店に移転し、所有によるリスクと便益が実質的に移転したとみなされる日であります。システムインテグレーション収入に関しては、損失の発生が予測される場合の損失引当は、損失の発生が最初に予測され、損失の額が合理的に見積り可能となった日の属する連結会計年度において行っております。NTTグループは、給付完了時に見込まれる全ての収益及び費用の見積りに基づいて損失を認識しております。これにより、給付が完了するまでの様々な段階で収益及び費用の合理的見積りが可能となります。認識された損失は、契約の進捗にしたがって見直すことがあり、その原因となる事実が判明した連結会計年度において計上されます。

 

・有形固定資産、ソフトウェアその他の償却可能無形資産の見積耐用年数及び減損

NTTグループは、連結会計年度に計上すべき減価償却費を決定するために、有形固定資産、ソフトウェアその他の償却可能無形資産の耐用年数及び残存価額を見積っております。耐用年数及び残存価額は、資産が取得された時点で、類似資産における過去の経験に基づくほか、予想される技術その他の変化を考慮に入れて見積っております。技術上の変化が予想より急速に、あるいは予想とは異なった様相で発生した場合には、当該資産に適用された耐用年数を短縮する必要が生じる可能性があります。その場合、結果として、将来において減価償却費を増加修正する必要が生じる可能性があります。また、こうした技術上の変化は、資産価値の下落を反映するため、減損の認識をもたらす可能性もあります。NTTグループは、平成26年7月1日より、一部の電気通信設備に関わるソフトウェア及び自社利用のソフトウェアの見積り耐用年数について使用実態を踏まえた見直しを行い、耐用年数を最長7年に延長しております。この見直しにより、当連結会計年度の減価償却費は513億円減少しております。NTTグループは、その帳簿価額が回復不能であることを示唆する事象や環境の変化がある場合、常に減損の検討を行っております。仮に、割引前将来キャッシュ・フロー見積額が資産の帳簿価額を下回る場合には、当該資産の帳簿価額と割引キャッシュ・フロー、市場価額及び独立した第三者による評価額等により測定した公正価値との差額を減損損失として計上することとしております。当連結会計年度において、NTTグループは、携帯端末向けマルチメディア放送事業に係る長期性資産の減損損失として302億円を計上しております。なお、平成24年度、前連結会計年度及び上記を含む当連結会計年度に計上された減損損失は、それぞれ54億円、57億円及び387億円であります。

 

・営業権及び耐用年数を特定できない無形資産

営業権については、少なくとも年に一度、減損の兆候があればそれ以上の頻度で、事業セグメントまたはそれより一段低いレベルの報告単位毎に、当該報告単位の公正価値の見積りから始まる二段階の減損テストを行っております。減損テストの第一段階では、報告単位の公正価値と営業権を含む帳簿価額を比較し、報告単位の公正価値については、割引キャッシュ・フロー等に基づき算定しております。第二段階では、報告単位の営業権の帳簿価額とこの時点で改めて算定された営業権の公正価値を比較し、帳簿価額が公正価値を上回っている金額を減損損失として計上することとしております。二段階の減損テストの前に、報告単位の公正価値が帳簿価額を下回る可能性が50%以下であると結論づける場合、当該報告単位の二段階の手続きによる減損テストは要求されません。

当連結会計年度において、NTTドコモは経営管理方法の変更を反映させるため、事業セグメントの区分を変更しました。当該変更により、NTTグループは、移動通信事業セグメントの報告単位の構成を通信事業、スマートライフ事業及びその他の事業に変更しています。この変更に伴い、変更前の報告単位に帰属していた営業権を、変更後の報告単位に帰属する変更前各事業の構成要素の公正価値の比率に基づき、通信事業、スマートライフ事業及びその他の事業それぞれに再配分しております。

営業権の公正価値の測定にあたっては、当該報告単位の将来の事業利益及びキャッシュ・フローの創出能力に対する経営陣の見通し、ならびに当社の事業目標における報告単位の戦略的重要性等がその決定要素となっております。また、耐用年数を特定できない無形資産は償却をせず、年1回以上、減損テストを実施することとしております。NTTグループは、現時点で合理的であると判断される一定の前提に基づき公正価値の測定を行っておりますが、将来の予測不能な事業上の環境の変化により見通しと異なることがあります。なお、平成24年度、前連結会計年度及び当連結会計年度に計上された「営業権及びその他の無形資産の一時償却」は、それぞれ313億円、62億円及び35億円であります。平成27年3月31日現在、重要な報告単位のうち、長距離・国際通信事業セグメントにおけるDimension Dataに帰属する営業権は2,964億円、データ通信事業セグメントにおけるグローバルビジネスに帰属する営業権は、2,356億円であります。当連結会計年度の年次減損テストの結果、Dimension Dataに帰属する報告単位及びグローバルビジネスに帰属する報告単位の公正価値は帳簿価額をそれぞれ12.50%、15.90%上回っております。

 

・投資

NTTグループは、他企業に対して投資を行っており、原価法、持分法及び公正価値に基づいて会計処理しております。また、NTTグループは、投資価値が帳簿価額を下回り、その下落が一時的でない場合は減損損失を認識し、新たな取得原価を計上しております。一時的な下落か否かを判断するにあたっては、投資価値が帳簿価額を下回る程度及び期間、出資先企業及び事業分野の財務状況、ならびに投資を維持する能力及び意図を考慮しております。NTTグループは、投資の簿価が回復できない可能性を示唆する事象や環境の変化が発生したときは、常に減損の要否について検討を行っております。さらに、NTTグループは、評価を行うにあたり、キャッシュ・フロー予測、外部の第三者による評価、ならびに適用可能である場合は株価分析を含む様々な情報を活用しております。

当該予測及び評価には、統計(人口、普及率及び普及速度、解約率等)、技術革新、設備投資、市場の成長及びシェア、ARPU及び残存価値に係る推定が必要になります。平成24年度、前連結会計年度及び当連結会計年度に計上された「市場性のある投資有価証券及びその他の投資」の減損損失は、それぞれ約110億円、約30億円及び約20億円であります。また、関連会社の市場を取り巻く最近の経済、財政状況により、投資先の価値が一時的ではない下落が生じていないか判断するため、投資先の事業の見通しを検討しております。

TTSLにおいては、業界を取り巻く最近の経済・金融状況により、投資の価値に一時的ではない下落が生じていないかを判断するため、TTSLの事業の見通しを検討しました。平成24年度においてインドの移動通信事業者間の料金競争が激化したことやNTTドコモにおけるその当時の長期的な見通しを踏まえると、TTSLの見積将来キャッシュ・フローは著しい下方修正となり、回収可能価額は投資簿価を著しく下回り減損が一時的でないと判断したため、68億円の減損損失を認識しました。

前連結会計年度は、インドにおける周波数の入札価格高騰により周波数の維持・獲得に伴うコストが増大する等、事業リスクが高まったことにより、TTSLの見積将来キャッシュ・フローは更なる下方修正となりました。また、高まる事業リスクと直近のTTSLの業績を反映して加重平均資本コストは12.6%に増加し、TTSLの見積りキャッシュ・フローに当該加重平均資本コストを適用した結果、一時的ではない価値の下落があると判断し、512億円の減損損失を認識しました。

NTTグループはTTSLの株式を売却する予定ですが、TTSL株式の売却時または連結財務諸表の注記8に記載した条件での取引が実現しない場合、損益を認識する場合があります。

当該検討・評価の結果、平成24年度及び前連結会計年度において、TTSLを含む一定の投資について一時的でない価値の下落が見られると判断し、それぞれ、259億円及び513億円の減損額を計上しております。

過去において、NTTグループはいくつかの「関連会社投資」について多額の減損処理を実施し、その減損額はそれぞれの会計期間における「持分法による投資損益」に計上されました。今後においても「市場性のある有価証券及びその他の投資」及び「関連会社投資」について同様の減損が発生する可能性があります。また、今後、投資持分の売却に際して多額の売却損益を計上する可能性もあります。

 

・退職給付会計

NTTグループにおける前連結会計年度及び当連結会計年度の退職給付費用は、それぞれ営業費用合計の概ね1.2%及び1.0%となっております。従業員に対する退職給付制度に係る費用及び債務の連結財務諸表計上額は、多くの仮定を用いた数理計算により決定されております。退職給付費用及び退職給付債務の決定に用いられる仮定には、長期期待運用収益率、割引率、予定昇給率、平均残存勤務期間等があり、そのなかでも長期期待運用収益率と割引率は重要な仮定といえます。これらの仮定は、少なくとも年1回は見直され、また重要な仮定に大きな影響を与えることが想定される出来事が起こるか、あるいは環境が変化した場合にも見直しが行われます。仮定と実績との差異は、米国会計基準にしたがい、数理計算上の差異として将来にわたって繰延償却処理されます。平成27年3月31日現在、NTTグループの退職給付制度に関連する数理計算上の差異の合計額は2,574億円であり、このうち退職給付債務又は年金資産の公正価値の10%を超える金額は、予測平均残存勤務期間にわたって償却するため、将来の年金費用に対し増加影響が生じることとなります。

NTTグループは、年金資産の長期期待運用収益率として、前連結会計年度においては2.0-2.5%を採用しており、当連結会計年度においては2.0-2.5%を採用しております。NTTグループは、年金資産の長期期待運用収益率の決定に際し、現在及び将来の年金資産のポートフォリオや、各種長期投資の過去の実績利回り分析を基にした期待収益とリスクを考慮しております。NTTグループ及びエヌ・ティ・ティ企業年金基金(以下、「NTT企業年金基金」)は、年金資産のポートフォリオについて、年金資産の種類別の期待収益を考慮するとともに、年金資産から生ずる収益を安定化させリスクを軽減するため、制度毎に資産構成割合を定めております。退職一時金及び規約型企業年金においては、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式、生保一般勘定に、それぞれ47.0%、13.0%、10.0%、10.0%、20.0%の年金資産の配分を、NTT企業年金基金においては、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式、生保一般勘定に、それぞれ42.8%、20.8%、10.0%、14.4%、12.0%(加重平均)の年金資産の配分を行うこととしており、平成27年3月31日現在の年金資産残高は、概ね目標配分比率に整合するものとなっております。また、前連結会計年度及び当連結会計年度における年金資産の実際運用収益率は、それぞれ約8%、約11%となっており、将来においても、その時々の市場環境により、大きく増減する可能性があります。年金資産の市場価格は測定日現在の公正価値を用いて測定しております。

もう一つの重要な仮定は、退職給付費用及び退職給付債務の決定に用いられる割引率であります。NTTグループは、退職給付費用の決定に際して、前連結会計年度においては1.5%の割引率を使用し、当連結会計年度においては1.4%の割引率を使用しております。また、退職給付債務の決定に際して、平成26年3月31日現在においては1.4%の割引率を使用し、平成27年3月31日現在においては1.0%の割引率を使用しております。NTTグループは、割引率の決定に際して、年金給付満期までの見積り期間と同じ期間の優良確定利付債券の利率に関し利用可能な情報を考慮しております。

 

平成27年3月31日現在のNTTグループの年金制度において、その他全ての仮定を一定としたままで、割引率及び長期期待運用収益率を変更した場合の状況を示すと次のとおりであります。

(単位:億円)

 

仮定の変更

退職給付債務

退職給付費用

(税効果考慮前)

その他の包括利益

(損失)累積額

(税効果考慮後)

割引率が0.5%増加/低下

△/+2,200

+/△50

+/△1,500

長期期待運用収益率が0.5%

増加/低下

△/+110

 

 

・法人税等

NTTグループは、資産・負債の帳簿価額と税務申告上の価額との間の一時差異及び繰越欠損金に対する税効果について、繰延税金資産及び負債を認識しております。繰延税金資産及び負債の金額は、一時差異が解消する期間及び繰越欠損金が利用可能な期間において適用が見込まれる法定実効税率を用いて計算しております。法定実効税率が変更された場合には、税率変更のあった日が属する連結会計年度において、税金費用の計上を通じて繰延税金資産及び負債を調整しております。

平成26年3月20日、「所得税法等の一部を改正する法律」等が成立し、平成26年4月1日以降開始する連結会計年度より法人税率等が変更されることとなりました。この税率変更による繰延税金資産(純額)の減少額は126億円であり、前連結会計年度の連結損益計算書「法人税等:繰延税額」に計上しております。また、前連結会計年度の当社に帰属する当期純利益は96億円減少しております。

平成27年3月31日、「所得税法等の一部を改正する法律」等が成立し、平成27年4月1日以降開始する連結会計年度より法人税率等が変更されることとなりました。この税率変更による繰延税金資産(純額)の減少額は544億円であり、当連結会計年度の連結損益計算書「法人税等:繰延税額」に計上しております。また、当社に帰属する当期純利益は478億円減少しております。

 

NTTグループは、将来の実現可能性を考慮し、繰延税金資産に対して評価性引当金を計上しております。評価性引当金を適切に決定するため、予想される将来の課税所得水準及び利用可能なタックスプランニングを考慮に入れております。将来の課税所得が予想を下回った場合、またはタックスプランニングが期待通りに利用可能とならなかった場合には、その判断がなされた連結会計年度において、税金費用の計上を通じて評価性引当金を追加計上する可能性があります。平成26年3月31日及び平成27年3月31日現在、NTTグループは、それぞれ1兆5,526億円及び1兆4,911億円の繰延税金資産を有しており、その資産に対して、それぞれ2,599億円及び2,660億円の評価性引当金を計上しております。当該評価性引当金は、主に将来の実現が見込めない税務上の欠損金を有する当社及び特定の子会社の繰延税金資産に関するものであります。これらの評価性引当金の変動額が税金費用に与える影響に重要性はありません。なお、繰越可能期間を経過した繰越欠損金に係る繰延税金資産の減少は財務諸表に反映されております。

 

・ポイントプログラム引当金

NTTグループは、携帯電話やフレッツ光等の利用に応じて付与するポイントと引き換えに、商品購入時の割引等の特典等を提供しており、顧客が獲得したポイントについてポイントプログラム引当金を計上しております。平成26年3月31日現在及び平成27年3月31日時点におけるポイントプログラム引当金は短期、長期合わせてそれぞれ1,346億円及び1,106億円であります。また、前連結会計年度及び当連結会計年度において計上されたポイントプログラム経費は、それぞれ790億円、778億円であります。

ポイントプログラム引当金の算定においては、将来の解約等による失効部分を反映したポイント利用率等の見積りが必要となります。実際のポイント利用率が当初見積りよりも多い場合等において、将来において追加的な費用の計上や引当金の計上を実施する必要が生じる可能性があります。

平成27年3月31日現在の携帯電話の利用に応じて付与するポイントに対する引当金において、その他全ての仮定を一定としたままで、ポイント利用率が1%上昇した場合、約11億円の引当金の追加計上が必要となります。

 

(6)最近公表された会計基準

平成26年5月28日、FASBはASU2014-09「顧客との契約から生じる収益」を公表しました。当該基準は、企業が、約束した財又はサービスの顧客への移転の対価として権利を得ると見込んでいる金額を認識することを要求しております。当該基準が適用になると、現在の米国会計基準の収益認識に係るガイダンスの大部分が当該基準の内容に置き換わります。当該基準は、NTTグループにおいて、平成29年4月1日に開始する連結会計年度から適用されます。

平成27年4月29日、FASBは適用を1年延期する公開草案を公表しました。当該公開草案どおりに基準化された場合、当該基準は、NTTグループにおいて平成30年4月1日に開始する連結会計年度から適用されます。なお、平成29年4月1日に開始する連結会計年度からの早期適用も認められています。当社は、当該基準適用時の移行方法の選択は実施しておらず、NTTグループの連結財務諸表及び関連する注記に与える影響について現在検討しております。