第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における経済環境は、企業業績は高水準で推移したものの、新興国の景気減速や円高の進行などの影響により、景況感は力強さを欠く状況となりました。個人消費においては、物価上昇への懸念が根強い中で実質所得も伸び悩み、消費行動には依然として停滞感が残りました。労働需給に関しても逼迫した状態が継続し、引き続き厳しい経営環境となりました。このような環境の中、ヤマトグループは長期経営計画「DAN-TOTSU経営計画2019」および中期経営計画「DAN-TOTSU3か年計画 STEP」の達成に向けて、高品質で効率的な物流ネットワークの構築、また、グループの経営資源の融合による高付加価値モデルの創出に取り組みました

 デリバリー事業においては、平成27年4月より販売を開始した新サービス「宅急便コンパクト」、「ネコポス」を、通販事業者様へ拡販したことに加え、フリマサイトとの連携を進めたことにより、利用が拡大しました。全体としては、新サービスを中心に宅急便の取扱数量が増加したことにより増収となりましたが、クロネコメール便廃止による影響をクロネコDM便や新サービスの伸長で補うには至らず、利益面では減益となりました。

 ノンデリバリー事業においては、グループ各社の強みを活かした既存サービスの拡充に取り組むとともに、グループ横断的に連携してお客様の課題解決に当たるソリューション営業を積極的に推進しました。

 当連結会計年度の連結業績は以下のとおりとなりました。

 

    区分

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

  伸率(%)

営業収益

(百万円)

1,396,708

1,416,413

19,704

1.4

営業利益

(百万円)

68,947

68,540

△406

△0.6

経常利益

(百万円)

70,889

69,426

△1,463

△2.1

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

37,533

39,424

1,891

5.0

 

 なお、当連結会計年度においては、自己株式を約500億円、1,984万株取得するとともに、保有する自己株式を2,422万株消却しました。

 

<ヤマトグループ全体としての取組み>

① ヤマトグループは、各事業が一体となって付加価値の高い事業モデルを創出し、日本経済の成長戦略と、国際競争力の強化に貢献する「バリュー・ネットワーキング」構想を推進しています。また、事業の創出・成長の基盤となる健全な企業風土の醸成に取り組んでいます。

② 「バリュー・ネットワーキング」構想の推進に向けては、ヤマトグループのネットワークを活かした高付加価値モデルの創出に取り組んでいます。国内外のお客様の様々なニーズに対応するために、既存のラストワンマイルネットワークに加え、「羽田クロノゲート」、「厚木ゲートウェイ」、「沖縄国際物流ハブ」といった革新的なネットワーク基盤を、より効果的に活用しています

③ 健全な企業風土の醸成に向けては、引き続き輸送体制の整備やITによる業務量の見える化など、業務の効率性・信頼性を向上させる施策を推進するとともに、改めて社員教育を徹底し、お客様との約束を守る体制の構築に重点的に取り組みました。さらに、環境施策や安全施策、地域社会の活性化に向けた取組みなど、ヤマトグループの事業活動に結びついたCSR活動を積極的に推進しました。

④ 今後も成長が見込まれる通販市場に対しては、グループの持つ機能をパッケージで提供する「YES!」(Yamato Ec Solutions)の拡販を積極的に進めました。また、沖縄グローバルロジスティクスセンター「サザンゲート」の稼働を開始し、越境通販などの海外向けビジネスを行う事業者様に対して、製造から保管、配送までをワンストップで提供するソリューション営業を推進しました。

⑤ 法人のお客様に向けては、全国4,000カ所の宅急便センターをビジネス拠点として活用できる「ヤマト クラウドデポ」の拡販を進めました。ヤマトグループの経営資源を活用することで、営業マンの生産性向上や、営業所のバックオフィス業務の削減に貢献し、お客様のビジネスの成長を支援するソリューション営業を展開しました。

⑥ 海外市場に向けては、マレーシアの大手宅配事業者と業務・資本提携を実施するなど、東南アジアにおけるネットワークの構築を積極的に推進しました。また、香港、台湾に続き、当連結会計年度は新たにシンガポール、マレーシア向けに「国際クール宅急便」の販売を開始するなど、国際間におけるコールドチェーン展開を進め、成長するアジア各国に付加価値を提供する国際物流の強化に取り組みました。

⑦ 労働需給の逼迫などの外的なコスト環境の悪化に対しては、業務量に連動したコスト管理を徹底するとともに、生産性向上施策の推進など、コストリダクションへの取組みを積極的に行いました。

<事業フォーメーション別の概況>

○デリバリー事業

  宅急便、クロネコDM便の取扱数量は以下のとおりです。

    区分

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

  伸率(%)

宅急便

(百万個)

1,622

1,731

109

6.7

クロネコDM便

(百万冊)

1,901

1,536

△364

△19.2

なお、クロネコDM便の前連結会計年度の実績は、クロネコメール便の実績であります。

 

① デリバリー事業は、お客様にとって一番身近なインフラとなり、豊かな社会の実現に貢献するために、宅急便を中心とした事業の展開に取り組んでいます。

② 拡大する通販市場に対しては、小さな荷物をリーズナブルな料金で手軽に送ることができる「宅急便コンパクト」、「ネコポス」の2つの新サービスを発売し、複数のフリマサイトとの連携を進めるなど、積極的な拡販を行いました。前連結会計年度をもって廃止したクロネコメール便に代わる新たな投函サービスとしては、「クロネコDM便」を発売し、法人のお客様が発送されるダイレクトメールなどの需要に対応しました。また、荷物を受け取るお客様の利便性向上に向け、大手コミュニケーションアプリと連携し、お届け予定日時の事前通知や荷物問合せサービスなどをより手軽にご利用いただける環境を整備しました。さらに、フランスの大手郵便関連機器製造事業者と共同で、オープン型宅配ロッカーインフラの構築、運用を行う合弁会社の設立に向け基本合意いたしました

③ 法人のお客様については、現場のネットワークを活かしてお客様の情報を吸い上げ、お客様の経営目標に沿ったソリューション提案を積極的に推進しました。グループの経営資源を活用した付加価値の高い提案を行い、収益性の向上に取り組みました。また、安定的な輸送品質の提供に向けた適正料金収受施策を推進し、継続的に取り組んでいます。

④ 地域活性化に向けた事業としては、複数の自治体や企業と連携し、買い物困難者の支援、高齢者見守りなど、住民へのサービスの向上に取り組みました。また、農水産物をはじめとする生鮮品を鮮度を保ったままスピーディーにアジア圏へ配送することで、地域産品の販売拡大を支援するなど、地元産業の活性化につながる取組みを推進しました。

⑤ 営業収益は、大手通販事業者様を中心に宅急便の取扱数量が増加し1兆1,118億67百万円となり、前連結会計年度に比べ0.8%増加しました。利益面では、新サービスの取扱いが伸長したものの、クロネコメール便廃止による影響を補うには至らず381億90百万円となり、前連結会計年度に比べ3.6%減少しました。

 

○BIZ-ロジ事業

① BIZ-ロジ事業は、宅急便ネットワークをはじめとした経営資源に、ロジスティクス機能、メンテナンス・リコール対応機能、医療機器の洗浄機能、国際輸送機能などを組み合わせることにより、お客様に革新的な物流システムを提供しています。

② 通販業界に向けたサービスとしては、お客様のご要望に応じて、受発注処理から在庫の可視化、スピード出荷などの多様な物流支援サービスをワンストップで提供しています。当連結会計年度においては、新規のお客様の獲得が進んだことなどにより、取扱いが拡大しました。

メンテナンス・リコールサービスとしては、故障製品の回収・修理・返送機能を一貫して提供するサービスや、企業のリコール対応をトータルでサポートするサービスを展開しています。当連結会計年度においては、大手通販・家電事業者様を中心に「クロネコ延長保証サービス」の利用が拡大したことなどにより、収益が堅調に推移しました

④ メディカル事業者様に向けたサービスとしては、医療機器のローナー支援(保管・洗浄・配送)をはじめとする、物流改革の支援サービスを展開しています。当連結会計年度においては、既存のお客様を中心に取扱いが順調に拡大し、収益を伸長させました。

⑤ 営業収益は、通販関連や医療機器関連などのサービスが好調であったことなどにより1,068億22百万円となり、前連結会計年度に比べ2.9%増加しました。営業利益は49億5百万円となり、前連結会計年度に比べ4.8%増加しました。

 

○ホームコンビニエンス事業

ホームコンビニエンス事業は、お客様の便利で快適な生活の実現に向けて、ヤマトグループの全国ネットワークを活用し、生涯生活支援事業や法人活動支援事業に取り組んでいます

② 個人のお客様に向けては、大型家具・家電の配送サービス「らくらく家財宅急便」や引越関連サービスなど、日々の生活を支援するサービスを展開しています。当連結会計年度においては、お部屋の清掃や整理収納、不用品の買取りなど日常のお困りごとを解消する「快適生活サポートサービス」に新たに白物家電洗浄などのメニューを追加するなど、拡販を積極的に進め、着実に利用が広がりました。

③ 法人のお客様に向けては、ヤマトグループと工事会社のネットワークを融合し、住宅設備などの配送・設置から工事・保守までをワンストップで提供する「テクニカルネットワーク事業」や、オフィス関連サービス、物品の調達サービスなどの事業支援サービスを展開しています。当連結会計年度においては、オフィス関連サービスの利用が好調に推移したことなどにより、収益を伸長させました。

④ 営業収益は、オフィス関連サービスや、物品の調達サービスの利用が好調に推移したことなどにより489億81百万円となり、前連結会計年度に比べ1.0%増加しました。利益面では、平日稼働率の向上などに取り組んだ結果11億46百万円となり、前連結会計年度に比べ87.0%増加しました。

 

○e-ビジネス事業

① e-ビジネス事業は、お客様の業務プロセスの効率化や潜在的な課題の解決に向けて、情報機能に物流機能、決済機能を融合させたソリューションプラットフォームビジネスを積極的に行っています。また、グループの事業成長を加速させるため、従来のITにとどまらず、AIやIoTなどを用いた新技術の活用を推進しております。

② 商品の受注・出荷業務を支援するサービスとしては、出荷情報の処理や伝票印字、荷物追跡などの業務を包括的にサポートする「Web出荷コントロールサービス」を提供しています。当連結会計年度においては、通販市場の成長などを背景に、既存大口のお客様を中心にサービスのご利用が拡大しました。

③ 通信機器事業者様など、製品の個体管理を必要とするお客様に向けては、シリアル入出庫管理、在庫管理などの情報機能に、製品へのデータの落し込みや一部加工などのサービスを合わせて提供する「セットアップ・ロジソリューション事業」を展開しています。当連結会計年度においては、通信機器事業に新規参入したお客様を中心にご利用が好調に推移しました。

④ 電子マネー関連サービスにおいては、フィナンシャル事業と連携し、複数ブランドの電子マネーが1台で決済できる「マルチ電子マネー決済端末」の設置・運用サービスを行っております。当連結会計年度においては、アミューズメント業界に向けた電子マネー決済システムの拡販が進み、収益を伸長させました。

⑤ 営業収益は、電子マネー決済システムの拡販が進んだことに加え、「セットアップ・ロジソリューション事業」における取扱いが拡大したことなどにより433億57百万円となり、前連結会計年度に比べ7.1%増加しました。営業利益は、引き続きシステム開発に係るコストコントロールを進めたことなどにより90億9百万円となり、前連結会計年度に比べ16.1%増加しました。

 

○フィナンシャル事業

① フィナンシャル事業は、通販商品の代金回収、企業間の決済、および車両のリースなど、お客様の様々なニーズにお応えする決済・金融サービスを展開しています。

② 決済サービスに関しては、主力商品である「宅急便コレクト」の提供に加えて、ネット総合決済サービス

「クロネコwebコレクト」や、電子マネー決済機能の利用拡大を推進しています。当連結会計年度においては、「宅急便コレクト」をご利用のお客様に対し、「クロネコwebコレクト」、「クロネコ代金後払いサービス」のご利用を促進し、お客様に幅広い決済サービスを提供するとともに、収益性の向上に取り組みました。また、電子マネー関連サービスについては、引き続き「マルチ電子マネー決済端末」のレンタルサービスの拡販に取り組みました。

③ リース事業では、トラックを中心としたファイナンスリースに加え、期間満了後の買取り、再利用に繋げる中古車リースなど、グループのネットワークと車両に関するトータルソリューション提案を推進し、収益を伸長させました。

④ 営業収益は、通販事業者様向けの決済サービスが拡大したことや、リース事業におけるトラックリースの契約増加などにより724億55百万円となり、前連結会計年度に比べ8.7%増加しました。利益面では、主力の「宅急便コレクト」の取扱いが伸び悩んだことなどにより86億85百万円となり、前連結会計年度に比べ2.9%減少しました。

 

 

○オートワークス事業

① オートワークス事業は、物流・流通事業者様へ「車両整備における利便性の向上」、「整備費用の削減」という価値を中心に「24時間365日営業・お客様の稼働を止めないサービス」を展開しています。さらに、「物流施設、設備機器の維持保全や職場環境改善」や、これらの資産を対象に「お客様のリスクマネジメントに繋がる最適な保険提案」という機能を付加することで、お客様の事業運営に係るワンストップサービスを実現しています。

② 当連結会計年度においては、新たな拠点として神戸工場の営業を開始し、さらなるネットワーク強化を行うとともに、お客様の物流施設・設備の管理業務をサポートする「物流ファシリティマネジメントサービス」を新たに発売するなど、サービス品質の向上に取り組みました。また、定期的にお客様のもとへ訪問する「リペアワークス」の営業を積極的に行いました。

③ 営業収益は、燃料販売単価の下落などにより244億58百万円となり、前連結会計年度に比べ9.9%減少しました。営業利益は33億72百万円となり、前連結会計年度に比べ9.7%減少しました。

 

○その他

① 「JITBOXチャーター便」は、複数の企業グループのネットワークを用いたボックス輸送を通じて、お客様に「適時納品」や「多頻度適量納品」という付加価値を提供しています。当連結会計年度においては、運賃決済に関する新たなサービスを展開するなど、お客様の利便性向上に取り組んだことに加え、既存のサービスが好調であったことにより、着実にご利用が拡大しました。

② その他の営業利益は、ヤマトホールディングス株式会社がグループ各社から受け取る配当金などを除いて21億7百万円となり、前連結会計年度に比べ84.1%増加しました。

 

<CSRの取組み>

① ヤマトグループは、人命の尊重を最優先とし、安全に対する様々な取組みを実施しています。海外の宅急便事業会社を含めたグループ横断的な安全運動である「事故ゼロ運動」を実施するとともに、「ヤマト運輸全国安全大会」を開催し、プロドライバーとしての安全運転のレベルアップと、全社の安全意識や運転技術の向上に取り組みました。また、子どもたちに交通安全の大切さを伝える「こども交通安全教室」を平成10年より継続して全国の保育所・幼稚園・小学校などで開催しており、累計参加人数は280万人を超えました。

② ヤマトグループは、環境保護活動を「ネコロジー」と総称し、環境に優しい物流の仕組みづくりに取り組んでいます。当連結会計年度においては、「第13回 モーダルシフト取り組み優良事業者公表・表彰制度」にて、九州発関東行き荷物の鉄道を利用したモーダルシフト拡大の取組みが評価され、「モーダルシフト最優良事業者賞(大賞)」を受賞しました。また、次世代を担う子どもたちへの環境教育をサポートする「クロネコヤマト環境教室」を平成17年より継続して全国各地で開催しており、累計参加人数は約22万人となりました。

③ ヤマトグループは、社会とともに持続的に発展する企業を目指し、ヤマト福祉財団を中心に、障がい者が自主的に働く喜びを実感できる社会の実現に向けて様々な活動を行っています。具体的には、パンの製造・販売を営むスワンベーカリーにおける積極的な雇用や、クロネコDM便の委託配達を通じた働く場の提供、就労に必要な技術や知識の訓練を行う就労支援施設の運営など、障がい者の経済的な自立支援を継続的に行っています。

④ ヤマトグループは、より持続的な社会的価値の創造に向けて、社会と価値を共有するCSV(クリエーティング・シェアード・バリュー=共有価値の創造)という概念に基づいた取組みを推進しています。当連結会計年度においては、路線バス会社が宅急便を一部区間輸送する「客貨混載」を開始するなど、地域住民への生活サービスの向上や地元産業の活性化につながる取組みを推進しました。また、高齢者見守り支援や地域活性化支援など、引き続きヤマトグループの持つ経営資源を活用した多様なサービスの展開に取り組み、行政と連携した案件数の累計は1,459件となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

○営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローは497億15百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ収入が429億4百万円減少しました。これは主に、未払消費税等の増減額が488億28百万円減少したことによるものであります。

○投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローは302億30百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出が282億55百万円減少しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が374億26百万円となり、前連結会計年度に比べ支出が168億81百万円減少したこと、および有形固定資産の売却による収入が172億73百万円となり、前連結会計年度に比べ収入が147億34百万円増加したことによるものであります。

○財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動によるキャッシュ・フローは168億33百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出が96億64百万円増加しました。これは主に、自己株式の取得による支出が500億13百万円となり、前連結会計年度に比べ194億20百万円増加したことによるものであります

 以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,492億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ22億10百万円増加しました

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 セグメントごとの事業別営業収益は次のとおりであります。

 なお、ヤマトグループは、貨物運送事業を中心とするサービスを主要な商品としているため、生産および受注の状況は記載を省略しております。

    セグメ

ントの名称

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

比 較

増減率

(%)

 

 事業

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

デリバリー

事業

宅急便

969,923

69.4

1,004,969

71.0

3.6

クロネコDM便 ※1

116,619

8.4

87,545

6.2

△24.9

エキスプレス

42,918

3.1

42,800

3.0

△0.3

その他 ※2

87,619

6.3

94,818

6.7

8.2

内部売上消去

△113,891

△8.2

△118,267

△8.4

3.8

1,103,188

79.0

1,111,867

78.5

0.8

BIZ-ロジ

事業

貿易物流サービス

43,215

3.1

38,806

2.7

△10.2

販売物流サービス

34,767

2.5

36,243

2.5

4.2

マルチメンテナンス

15,689

1.1

15,490

1.1

△1.3

エクスポート

ファクトリー

4,185

0.3

4,297

0.3

2.7

その他

39,416

2.8

42,246

3.0

7.2

内部売上消去

△33,453

△2.4

△30,262

△2.1

△9.5

103,821

7.4

106,822

7.5

2.9

ホームコンビニ

エンス事業

ホームコンビニエンス

41,561

3.0

42,108

3.0

1.3

ビジネス

コンビニエンス

16,665

1.2

17,773

1.3

6.6

テクニカル

ネットワーク

4,817

0.3

4,408

0.3

△8.5

内部売上消去

△14,568

△1.0

△15,308

△1.1

5.1

48,475

3.5

48,981

3.5

1.0

e-ビジネス

事業

e-ロジ

ソリューション 

9,829

0.7

10,275

0.7

4.5

カードソリューション

8,087

0.6

9,441

0.7

16.7

ITオペレーティング

ソリューション

6,253

0.4

6,413

0.5

2.6

e-通販

ソリューション

6,074

0.4

5,850

0.4

△3.7

その他 

41,500

3.0

46,580

3.3

12.2

内部売上消去

△31,258

△2.2

△35,204

△2.5

12.6

40,486

2.9

43,357

3.1

7.1

フィナンシャル

事業

宅急便コレクト

37,549

2.7

37,636

2.6

0.2

リース

27,065

1.9

32,054

2.3

18.4

クレジット

ファイナンス

3,354

0.2

3,424

0.2

2.1

その他

2,160

0.2

2,777

0.2

28.5

内部売上消去

△3,481

△0.2

△3,437

△0.2

△1.3

66,649

4.8

72,455

5.1

8.7

 

 

セグメ

ントの名称

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

比 較

増減率

(%)

 

 事業

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

オートワークス

事業

トラック

ソリューション ※3

51,122

3.6

47,232

3.3

△7.6

その他

7,070

0.5

7,227

0.5

2.2

内部売上消去

△31,039

△2.2

△30,001

△2.1

△3.3

27,153

1.9

24,458

1.7

△9.9

その他

JITBOX

チャーター便

6,035

0.4

7,524

0.5

24.7

その他 ※2

48,268

3.5

52,565

3.7

8.9

内部売上消去

△47,369

△3.4

△51,620

△3.6

9.0

6,933

0.5

8,470

0.6

22.2

合計

1,396,708

100.0

1,416,413

100.0

1.4

※1.クロネコDM便の前連結会計年度の実績は、クロネコメール便の実績であります。

※2.当連結会計年度より、経営管理の実態により則した事業区分に変更するため、主に次のとおり事業区分を変更し、あわせて前連結会計年度の数値を組み替えて表示しております

・その他セグメントに含めていた人材マネジメントを、デリバリー事業のその他に含めて表示しております。

・e-ビジネス事業について、e-ロジソリューションに含めていたセットアップ・ロジソリューションをその他に含めて表示しております。

※3.当連結会計年度より、オートワークス事業において、トラックメンテナンスはトラックソリューションに事業の名称を変更しております。

3【対処すべき課題】

 ヤマトグループは、株主様・お客様・社会・社員ならびに取引先の満足の実現に向けて、長期経営計画「DAN-

TOTSU経営計画2019」および平成26年4月にスタートした中期経営計画「DAN-TOTSU3か年計画

STEP」に基づき、以下の戦略に取り組んでいます。

 

(1) 日本経済の成長戦略に貢献するため、物流改革を実現する「バリュー・ネットワーキング」構想を推進してまいります。引き続き、「羽田クロノゲート」、「厚木ゲートウェイ」、「沖縄国際物流ハブ」を活用し、ヤマトグループの最大の強みであるラストワンマイルネットワークをさらに進化させてまいります。さらに、そのネットワークに、情報・物流・決済などの経営資源を融合させることで、物流のスピード・品質・コストの全てを向上させる高付加価値モデルの創出、展開に取り組んでまいります

(2) アジアを中心とした海外の事業基盤確立に向け、「沖縄国際物流ハブ」をはじめとするヤマトグループの機能を活かし、クロスボーダー案件を推進してまいります。また、国際的な規格策定機関と連携し、保冷宅配便サービスに関する世界初の国際規格の策定に向けたプロジェクトを平成28年3月に開始するなど、アジア圏を中心にコールドチェーンの拡大に取り組むことで、付加価値機能を提供するボーダレスな物流ネットワークを実現してまいります

(3) 今後も成長が見込まれる通販市場に対しては、「宅急便コンパクト」、「ネコポス」の積極的な営業展開を図り、小さな荷物への新たなニーズに応えてまいります。なお従来、ダイレクトメール等の発送でクロネコメール便をご利用いただいていた法人のお客様に対しては、新たな投函サービスである「クロネコDM便」により、引き続き利便性の高いサービスを提供してまいります。また、「YES!」の拡販などを通じて、ヤマトグループの経営資源を活用し、通販事業者様の新規参入や事業拡大に貢献することで、さらなる市場の成長を支えてまいります

(4) 健全な企業風土の醸成に向けては、お客様に信頼される品質の確立に最優先で取り組むとともに、社員満足の向上や、法務面や財務面におけるガバナンスの強化、CSR活動などを推進してまいります。

(5) サービス品質の維持を最優先としながら、集配部門・事務部門・作業部門などあらゆる領域における生産性の向上、コスト管理に取り組んでまいります。また、ヤマトグループが提供する独自のサービスや高付加価値モデルに関して、コストに見合った適正なプライシング戦略を推進することで、収益力を一層強化してまいります。

(6) 将来にわたる労働力の不足に対しては、これまで以上に多様な働き方を創出し、女性、高齢者、外国人などそれぞれが活躍できる場を拡大することで、ダイバーシティへの取組みを推進しつつ、新たな労働力を確保してまいります。

(7) 地域の皆様の生活支援や地域経済の活性化に向けて、日本各地の行政や企業と連携したプラットフォームを構築してまいります。本業を通じて、企業と社会が共有できる価値を創造し、「社会から一番愛され信頼される企業グループ」となることを目指してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてヤマトグループが判断したものであります。

(1) 法的規制

 ヤマトグループは、宅急便事業を中心に様々な事業を展開し、それぞれの事業分野において各種法令の規制を受けております。ヤマトグループはコンプライアンス経営の確立を最重要課題と定め、取組みを進めておりますが、法令等の改正により営業活動が制限され、営業収益の減少や規制対応のための費用増加等が発生した場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(2) 営業収益における宅急便事業への依存度の高さ

 ヤマトグループの連結営業収益に占める宅急便事業の構成比は当連結会計年度において約7割を占めており、他の事業と比べて、宅急便事業の業績がヤマトグループの業績に与える影響は大きなものとなっております。

 宅急便事業は、国内の景気動向の影響を少なからず受けます。また、取り扱う荷物の中に農産物がありますが、天候不順や大規模災害等の影響を受けます。さらに、中元、歳暮等贈答用の荷物については、慣習が時代の趨勢によって見直される傾向があります。これらの要因により市場の伸率が鈍化した場合には、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、荷物を発送するお客様にとっては、宅急便は宅配便サービスの中の選択肢の1つであり、必要不可欠なものではありません。ヤマトグループはサービス内容や配達品質による差別化を図っておりますが、同業者間の激しい価格競争の結果、想定した範囲を超える単価の下落やお客様の他社への乗り換えが発生した場合には、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(3) 人材の確保

 ヤマトグループの展開する事業は労働集約型の事業が多く、労働力としての質の高い人材の確保、またe-ビジネス事業等の専門分野におきましても同様に人材の確保が重要であります。そこで、優秀な人材を継続的に採用し、適正な要員配置を行うことと、労働環境を整備し教育体制を充実させて社員の定着を図ることが、ヤマトグループの成長にとって必要となりますが、これらが達成できなかった場合には、ヤマトグループの将来の成長が鈍化し、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(4) 人材流出による事業ノウハウの社外流出

 ヤマトグループは、他社とのサービスの差別化を図るため、新商品の開発、ネットワークの構築方法等各種のノウハウを蓄積してまいりました。これらの蓄積したノウハウの大半は法的な保護をすることが難しいため、人材流出とともにノウハウが外部に流出し、第三者に類似するサービスを提供されることを効果的に防止できず、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(5) ヤマトグループに対する信用低下

 ヤマトグループは、これまで質の高いサービスの提供によりお客様から高い社会的信用を得てまいりました。それにより、現在は競争優位性を確保しております。しかし、社内ルールの不徹底によるサービス品質の低下、宅急便等でお預りした荷物の破損、紛失等の事故といった問題が発生した場合には、社会的信用が低下する可能性があります。このような事態が発生した場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(6) 顧客情報の流出

 ヤマトグループは、多くの顧客情報を取り扱っております。宅急便、引越等の伝票には利用顧客の個人情報が掲載されています。また、電子データ交換(EDI)による計上等お客様からの出荷情報データに基づき売上計上を実施する場合もあります。e-ビジネス事業においては、各種の顧客情報の処理を受託し、顧客情報を管理しております。その他、各事業において多様な顧客情報を取り扱っております。ヤマトグループには顧客情報に対する守秘義務があり、それに努めておりますが、管理の不徹底等により情報が外部に漏洩した場合、ヤマトグループの社会的信用の低下を招くだけでなく、損害賠償請求等が発生します。これらの事象が発生した場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 重大交通事故による社会的信用低下と行政処分

 ヤマトグループは、デリバリー事業を中心に公道を使用して車両により営業活動を行っております。営業にあたり、人命の尊重を最優先とし安全対策に努めておりますが、重大交通事故を発生させてしまった場合は、社会的信用が低下し、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。また、重大交通事故を発生させた事業者に対しては行政処分として車両の使用停止が行われます。さらに「違反点数制度」により、事業所の営業停止や事業許可の取り消し等が行われ、事業が中断、中止するような事態となった場合は、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 環境問題による公的規制

 ヤマトグループは、事業を行うにあたり多数の車両を使用しております。近年環境問題への関心が高まる中、ヤマトグループは低公害車の導入やエコドライブの推進等、環境対策を自主的に進めておりますが、当社の想定を上回る環境規制が実施された場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(9) 災害、停電等による影響

 ヤマトグループは、車両による荷物の輸送が主要な業務であり、荷物の仕分を行っているベース店の自動仕分機や情報管理を行うコンピュータ等、電気の供給が必要な設備によって事業が営まれております。これらの設備はすべて定期的な災害防止検査や設備点検を行っておりますが、予期せぬ大規模自然災害や停電等により、荷物の停滞等が発生した場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(10) コンピュータウイルスやクラッカー行為等の影響

 ヤマトグループは、情報管理につきましては、地域災害対策としてのコンピュータ本体の東京・大阪の二重運用、コンピュータウイルスやクラッカー行為対策としての最新ネットワーク技術と有人24時間監視体制を整えております。しかし、想定した以上の地域災害の発生、コンピュータウイルスへの感染、クラッカー行為等を受けた場合に、コンピュータシステムや営業活動を部分的に停止することを余儀なくされ、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(11) 国際情勢等の影響

 ヤマトグループが営業活動を行っている地域や、主要な取引先が営業活動を行っている地域がテロ・戦争等の国際紛争や新型インフルエンザ等の感染病の影響を被った場合、荷物の停滞や社員の避難等により、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、ヤマトグループは、デリバリー事業をはじめとして、車両による荷物の輸送を主要な事業としており、軽油等燃料が常時安定的かつ適正に供給されることは事業を行う上で不可欠であります。これに対して、モーダルシフト、低公害車の導入、台車集配の推進等、使用燃料を抑制する施策を実行しておりますが、国際情勢等の影響により供給に制約が発生した場合、また、燃料価格が高騰した場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

(12) 与信管理コストと金利変動の影響

 ヤマトグループは、フィナンシャル事業において信用購入あっせん業を営んでおります。景気動向等の影響により自己破産が継続して高い水準で推移するような状況下においては、与信管理コストの増加が懸念されます。また、資金調達の安定化を図るため必要な対策を随時実施しておりますが、金利が想定以上に変動した場合、ヤマトグループの業績に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の分析

 当連結会計年度における経済環境は、企業業績は高水準で推移したものの、新興国の景気減速や円高の進行などの影響により、景況感は力強さを欠く状況となりました。個人消費においては、物価上昇への懸念が根強い中で実質所得も伸び悩み、消費行動には依然として停滞感が残りました。労働需給に関しても逼迫した状態が継続し、引き続き厳しい経営環境となりました。このような環境の中、ヤマトグループは長期経営計画「DAN-TOTSU

経営計画2019」および中期経営計画「DAN-TOTSU3か年計画 STEP」の達成に向けて、高品質で効率的な物流ネットワークの構築、また、グループの経営資源の融合による高付加価値モデルの創出に取り組みました。

 デリバリー事業においては、新サービス「宅急便コンパクト」、「ネコポス」を中心に宅急便の取扱数量が増加したことにより増収となりましたが、クロネコメール便廃止による影響をクロネコDM便や新サービスの伸長で補うには至らず、利益面では減益となりました。また、ノンデリバリー事業においては、グループ各社の強みを活かした既存サービスの拡充に取り組むとともに、グループ横断的に連携してお客様の課題解決に当たるソリューション営業を積極的に推進することで、営業収益は着実に拡大しました。

 

    区分

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

  伸率(%)

営業収益

(百万円)

1,396,708

1,416,413

19,704

1.4

営業利益

(百万円)

68,947

68,540

△406

△0.6

経常利益

(百万円)

70,889

69,426

△1,463

△2.1

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

37,533

39,424

1,891

5.0

 

 営業収益は1兆4,164億13百万円となり、前連結会計年度に比べ197億4百万円、1.4%増加しました。これは、主にデリバリー事業においてクロネコDM便の取扱冊数が想定を下回ったものの、大手通販事業者様および新サービスを中心に宅急便の取扱数量が増加したこと、およびノンデリバリー事業において、グループの経営資源を活用し、積極的なソリューション営業を推進したこと等によるものであります。

 費用面では、グループを取り巻くコスト環境が変化する中、生産性の向上による費用抑制に引き続き取り組みました。営業費用は1兆3,478億72百万円となり、前連結会計年度に比べ201億11百万円、1.5%増加しました。

 この結果、営業利益は685億40百万円となり、前連結会計年度に比べ4億6百万円、0.6%減少しました。

 経常利益は694億26百万円となり、前連結会計年度に比べ14億63百万円、2.1%減少しました。

 特別利益は4億18百万円となり、前連結会計年度に比べ7億71百万円減少しました。特別損失は17億66百万円となり、前連結会計年度に比べ11億55百万円減少しました。

 この結果、税金等調整前当期純利益は680億78百万円となり、法人税等(法人税等調整額を含む。)および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は394億24百万円となり、前連結会計年度に比べ18億91百万円、5.0%増加しました。

1株当たり当期純利益は96.45円となり、前連結会計年度に比べ6.04円増加しました。

 

各事業フォーメーションの業績の詳細は、「第2 事業の状況 1.業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであ

ります。

 

(2) 財政状態

 総資産は1兆894億36百万円となり、前連結会計年度に比べ69億5百万円増加しました。これは主に、受取手形及び売掛金が95億48百万円増加したことによるものであります。

 負債は5,455億81百万円となり、前連結会計年度に比べ342億49百万円増加しました。これは、主に借入金が281億28百万円増加したこと、および社債を200億円発行したことによるものであります。

 純資産は5,438億55百万円となり、前連結会計年度に比べ273億44百万円減少しました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益が394億24百万円となったこと、剰余金の配当を106億74百万円実施したことに加え、自己株式を500億6百万円取得したことによるものであります。

 

以上により、自己資本比率は前連結会計年度より2.8%低下し、49.4%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要

(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。