文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社を中核とする京王グループは、運輸、流通、不動産、レジャー・サービス等幅広い事業を通じて、お客様のより良い暮らしを創造していくことにより、地域の発展と幸せな暮らしの実現に貢献することを基本方針としております。グループとしての存在意義を明文化するために「京王グループ理念」を制定し、この理念を具現化するため、「京王グループ経営ビジョン」に基づき、グループ競争力の強化に取り組むとともに、法令、倫理を遵守し、地域社会貢献活動を行うなど、企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上に努めております。
<京王グループ理念>
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私たち京王グループは、 |
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つながりあうすべての人に誠実であり、環境にやさしく、 |
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「信頼のトップブランド」になることを目指します。 |
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そして、幸せな暮らしの実現に向かって |
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生活に溶け込むサービスの充実に日々チャレンジします。 |
また、多くのお客様の人命を預かる鉄道事業者である当社は、「輸送の安全性」の確保という、極めて重要な公共的使命を担っております。当社はこの使命を果たし続けていくことで、お客様に「安心」を提供し、当社グループ全体の信頼性を向上させてきたと自負しており、このことは当社の企業価値の根幹をなすものと考えております。当社は、今後もその使命を果たすため、より一層「経営の安定性」を高め、鉄道事業における安全対策をはじめ、「事業の継続性」を確保するための中長期的な視点に立った設備投資を積極的に行う等、「信頼のトップブランド」を確立してまいります。
(2) 経営戦略等
当社グループでは、「京王グループ理念」の中に掲げる「信頼のトップブランド」の確立を目指して、当社グループの競争力の強化、財務健全性の確保、法令・倫理の遵守、地域社会貢献活動の実施など、企業価値・株主共同の利益の向上に資する経営に努めております。今後もグループ全体の持続的な成長のため、当社グループが長年培ってきた有形・無形の経営資源を維持・活用しながら、以下の施策に取り組んでまいります。
第一に、社会に不可欠なインフラを提供する公共輸送機関として安全確保を最重要課題とし、中長期的な視点で社会的責任を果たしてまいります。
第二に、当社沿線が将来にわたって活力を維持できるよう、拠点開発の推進や地域活性化に多角的に取り組んでまいります。
第三に、お客様の多様化するニーズや生活スタイルの変化を捉えた施策を継続的に実施することで、将来にわたり発展、成長する企業グループを目指してまいります。
第四に、法令の遵守、地球環境への配慮など、企業の社会的責任を果たす取組みを当社グループ全体で続けてまいります。
第五に、企業価値の源泉である「輸送の安全性」の実際の担い手である当社グループの従業員を中長期的な視点で育成するとともに、「安全の確保」を最重要事項と考える企業文化を堅持してまいります。
第六に、事業の継続性に留意した資本政策のもと、成長に向けた投資や事業の選択と集中など様々な取組みの実施と完遂を目指してまいります。
(3) 経営環境
足元の日本経済は、雇用環境の改善が続くなかで個人消費の持ち直しが見られるなど、全体としては緩やかな回復基調となっておりますが、不安定な海外情勢など、先行き不透明な状況も見られます。既に日本の総人口は減少局面に入っており、労働力不足に対応する働き方改革が求められております。また、AI・IoTをはじめとする技術革新による事業環境の変化も想定されます。
将来的には、京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業の完了や新宿地区再開発などの大規模投資案件が予定されており、それらを踏まえ、当社グループは平成32年までに既存事業の選択と集中をさらに進め、より強固な収益体質を実現する必要があります。さらに、企業経営における非財務要素として、ESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)への取組みの重要性が高まっております。
当社グループでは、平成27年度からの6年間を3年ずつに区切り、平成32年度を目標年度としてあるべき姿を描いたうえで、前半3カ年において、戦略投資をはじめとした“成長に向けた土台作り”を進めてまいりました。後半3カ年である平成30年度から平成32年度までの中期3カ年経営計画においては、これまでにまいた種から成長の芽を育て、収穫するため、戦略投資案件の収益化および事業の選択と集中を推進し、“成長の実現”を完遂させてまいります。なお、具体的には、以下のような施策を行ってまいります。
①鉄道事業の安全性・収益力の向上
鉄道事業では、安全に関する基本方針のもと、社会的使命である「輸送の安全」のための取組みを、引き続きハード・ソフトの両面から進めます。
<安全に関する基本方針>
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・「安全」は最大の使命であり、最高のサービスである。 |
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・全社員が一丸となり継続的改善に取り組み、安全最優先の鉄道を創る。 |
ハード面においては、道路と鉄道を立体交差化し、25か所の踏切を廃止する京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業について、引き続き事業主体である東京都とともに用地取得や工事ヤード整備等を進めます。また、鉄道施設のさらなる耐震化を目指し、引き続き高架橋柱や盛土、トンネルなどの補強工事を進めます。このほか、自然災害対策として、大雨に備えた法面防護工事や電気設備の落雷対策工事を進めます。また、駅ホームの安全性向上策については、1日の利用者数が10万人以上の駅へのホームドア整備を進めるほか、東京オリンピック・パラリンピック競技大会会場最寄り駅となる飛田給駅についてもホームドアを設置します。
ソフト面においては、事故防止に向け、引き続き「安全に関する基本方針」の徹底をはかるとともに、「有責事故ゼロ 運転事故・輸送障害発生件数の前年比削減」を安全目標と定め、必要な対策と教育・訓練を実施します。さらに、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けてテロ対策とサイバーセキュリティ対策を推進します。
収益力の向上については、今後ますます競争激化が予想される事業環境において、鉄道事業収入の確保に取り組むため、平成30年2月に運行を開始した有料の座席指定列車「京王ライナー」について今後の運行拡大を検討するほか、列車内の液晶ディスプレイを用いたデジタル広告の販売の強化を引き続き進めます。また、列車内の自動放送の外国語対応や案内サインの更新など、増加している訪日外国人旅行客にも利用しやすい環境の整備を進めます。
②沿線の活性化
拠点開発では、下北沢駅周辺や仙川駅周辺などにおいて、エリア活性化を推進するほか、「京王府中ショッピングセンター」について、平成28年度から実施してきた高架下店舗のリニューアルを完成させます。また、当社グループの重要拠点である新宿地区について、引き続き再開発による価値向上を目指した検討を進めます。
高齢者住宅事業においては、引き続き利用者満足の向上に取り組みます。また、子育て支援事業については、認証保育所から認可保育所への移行を推進することにより、事業基盤の強化をはかります。さらに、ニーズの拡大が見込まれる家事代行や移動販売などの各サービスについて事業の拡大に取り組むほか、多摩センターにおいて多様な働き方に対応するためのサテライトオフィス事業を開始します。
③事業の選択と集中
書籍販売業については、市場規模の動向を踏まえて最適な店舗運営体制を構築してまいります。旅行業については、成長部門である団体旅行事業の拡大をはかるとともに、個人旅行事業では、お客様の購入手段が多様化する環境下において店舗体制の再構築に取り組みます。
④成長に向けた取組み
ホテル業では、「京王プラザホテル(新宿)」で、最上級客室「プレミアグラン」を増室するなど、本館客室改装を着実に進め、宿泊収入の最大化をはかるほか、宿泊特化型アッパーミドルホテル「京王プレリアホテル」については、平成30年秋に京都、平成31年夏に札幌での開業に向けて準備を進めます。また、宿泊者や地域の人々が交流できる場を備えたシェア型複合ホテルの出店を引き続き進めます。さらに、将来的な資本提携を見据えて平成29年4月に提携基本契約を締結した高山グリーンホテルについては、客室を主体に、レストラン、宴会場を備えた新たな施設の建設を進めます。このほか、さらなる経済発展が予測されるミャンマー連邦共和国において、都市型ホテルおよびサービスアパートメントの開業に向けて準備を進めます。
民泊事業については、法整備の状況を踏まえながら、大田区蒲田に続き他のエリアでも事業展開を進めてまいります。また、台東区上野で平成30年3月に開始した納骨堂運営のサポートサービスについては、当社グループのノウハウを活用して、利用者の募集等を行ってまいります。
⑤着実な経営体制の整備
“成長の実現”に向けて、平成29年度までの中期3カ年経営計画期間中に実施した戦略投資案件のスケジュール管理や進捗状況のモニタリングを行ってまいります。また、企業価値の向上をはかるため、コーポレートガバナンス・コードへの対応など経営体制の整備・強化をはかるとともに、近年重要性が高まっているESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)についても対応してまいります。さらに、グループ全体のリスク管理体制についても引き続き充実をはかります。
働き方改革においては、業務のあり方を見直し、生産性を向上させることによって労働力不足の解決に取り組みます。また、管理部門においては、業務の優先順位づけ・削減および自動化を進め、効率性を引き続き高めてまいります。
さらに、平成42年(2030年)頃を見据えた長期的な展望のもとで、将来の人口減少やAI・IoTをはじめとした技術革新など事業環境の変化を捉えて、当社グループが成長し続けるための経営課題に取り組んでまいります。
⑥企業の社会的責任に対する取組み
当社グループでは、すべての事業において「京王グループ理念」および「京王グループ行動規範」に則った活動を積極的に推進しております。
環境面においては、各事業の特性に応じて、CO2排出量削減など環境負荷低減策に取り組みます。鉄道車両の省エネルギー化では、消費電力削減効果に優れた新型VVVFインバータ制御装置の導入を進めます。また、当社が保有するビルについても、空調機器の更新や照明のLED化など、省エネルギー化に取り組みます。このほか、「高尾の森わくわくビレッジ」における環境教育や京王クリーンキャンペーンなどの環境プログラムを継続的に実施します。
社会的な側面においては、多世代が共に生き、交流する沿線づくりとして、子育て世代を対象とした事業や高齢者住宅事業などを推進していくほか、文化・教育・子育て支援イベントやスポーツ振興支援を継続的に実施します。また、多様な人材雇用や女性の活躍推進、ワークライフバランスの推進など、働きやすい職場作りにも取り組みます。
今後も株主の皆様をはじめとして、お客様、お取引先など、ステークホルダーの皆様と対話を重ね、これら社会的責任を果たす活動に継続して取り組み、沿線とともに成長し、地域社会への貢献に努力し続けます。
平成30年度から平成32年度までの中期3カ年経営計画は、「成長の実現ステージ」と位置付け、収益・利益面では以下の通り目標を定め、最終年度である平成32年度には営業収益4,700億円、純利益300億円、営業利益率10%、ROA5%の達成を目標と致します。
「京王グループ中期3カ年経営計画(平成30年度~平成32年度)」経営目標(平成32年度)
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営業収益 |
営業利益 |
営業利益率 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
ROA |
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4,700億円 |
480億円 |
10.0% |
300億円 |
5.0% |
① 基本方針の内容
当社グループが企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益(以下「企業価値・株主共同の利益」といいます。)を向上させていくためには、「輸送の安全性」「経営の安定性」「事業の継続性」を確保し、お客様、お取引先その他のステークホルダーからの信頼を得て、「信頼のトップブランド」を確立することが不可欠であります。また、当社グループにとっては、沿線を中心に関連性の高い事業を多角的に展開することで、沿線価値の向上、京王ブランドの確立に努めるとともに、地域社会の信頼を獲得しながら、各事業の有機的な結びつきにより総合力を発揮させる一体的な経営を行うことが極めて重要であります。これらが当社の株式の買付を行う者により中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社の企業価値・株主共同の利益は毀損されることになります。したがって、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値・株主共同の利益を中長期的に確保、向上していくことに理解あることが必要であると考えています。
当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社グループの企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありませんが、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすものなど、企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。また、株主の皆様が、当社の企業価値を構成する要素を十分に把握し、中長期的な観点も考慮に入れたうえで、当該買付が当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を短期間で適切に判断することは、必ずしも容易ではないものと思われます。
こうした事情に鑑み、当社は、当社株式に対する買付が行われた際に、買付に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために買付者と交渉を行うことなどを可能とすることで、当社の企業価値・株主共同の利益に反する買付行為を抑止するための枠組みが必要であると考えます。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組み
ア.企業価値向上に資する取組み
企業価値向上に資する取組みについては、(2)経営戦略等に記載しております。
イ.コーポレート・ガバナンスの強化に対する取組み
当社グループでは、「京王グループ理念」に基づき、透明性・公正性を確保しつつ、迅速・果断な意思決定を行うことにより、株主の皆様をはじめつながりあうすべての人からの信頼を確保し、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をはかるため、当社の取締役会で定めた「コーポレート・ガバナンス基本方針」のもと、コーポレート・ガバナンスの充実・強化を推進しております。
取締役会においては、法令で定められた事項はもとより、経営上重要な事項についての決議や業務執行の監督を行っております。経営に対する監督機能の強化をはかるため、社外取締役を選任しているほか、主要なグループ会社の社長等をメンバーに加えております。また、特別取締役を選定し、時機を捉えた迅速な意思決定を行っているほか、取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会および指名・報酬委員会を設置し、グループ・ガバナンスの向上や経営の透明性確保に努めております。
監査役監査については、実効性を高めるため、独立性の高い社外監査役、財務・会計・法律に関する相当程度の知見を有する監査役を選任しているほか、監査役会と会計監査人、内部監査部門および内部統制部門との連携体制を構築しております。各監査役は、法令および諸基準に準拠し、監査役会が定めた基本方針に基づき監査を行うほか、取締役会その他の重要な会議に出席し、必要な意見陳述を行っております。
さらに、グループ経営協議会や京王グループ社長会、ならびにグループ監査役会などの定期的な開催により、グループ・ガバナンス体制の充実をはかっております。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成28年6月29日開催の第95期定時株主総会において、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させていくことを目的とした「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の基本方針」(以下「本基本方針」といいます。)に関する議案が承認可決されたことを受け、同日開催の当社取締役会において、本基本方針に基づく具体的な対応策である「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を決議しております。
本プランは、当社株式の大量取得行為が行われる場合に、株主の皆様が適切な判断をするために必要・十分な情報と時間を確保するとともに、買付者との協議・交渉等の機会を確保することなどにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としております。
本プランは、ア.当社が発行者である株券等について保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付、またはイ.当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け、もしくはこれらに類似する行為またはその提案(以下「買付等」と総称し、買付等を行う者を以下「買付者等」といいます。)を適用対象とします。
買付者等が買付等を行う場合は、当社取締役会が別途認めた場合を除き、その実行に先立ち、当社に対して、買付等の内容の検討に必要な情報および本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面を提出するものとし、当社取締役会は速やかにこれを企業価値評価独立委員会(委員は、社外の有識者、社外取締役、社外監査役から選任されるものとし、以下「独立委員会」といいます。)に提供します。独立委員会は、最長60日間の検討期間(必要な範囲で最長30日間延長できます。)を設定し、必要に応じて独立した第三者である専門家の助言を得たうえ、買付等の内容の評価・検討、買付者等との協議・交渉、株主に対する情報開示等を行います。
独立委員会は、買付者等が本プランに定める手続きを遵守しなかった場合、または本プランに定める要件のいずれかに該当し、新株予約権の無償割当てを実施することが相当であると認められる場合には、当社取締役会に対し、新株予約権の無償割当ての実施を勧告します。なお、独立委員会は、新株予約権の無償割当ての要件のいずれかに該当する場合であっても、新株予約権の無償割当てを実施することについて株主総会の決議を得ることが相当であると判断するときは、当社取締役会に対して、株主総会の招集、新株予約権の無償割当ての実施に関する議案の株主総会への付議を勧告するものとします。
当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、新株予約権の無償割当ての実施または不実施等に関する決議を速やかに行うものとします。また、当社取締役会は、独立委員会から、株主総会の招集、新株予約権の無償割当ての実施に関する議案の株主総会への付議を勧告された場合には、実務上株主総会の開催が著しく困難な場合を除き、実務上可能な限り最短の期間で株主総会を開催できるように、速やかに株主総会を招集し、新株予約権の無償割当ての実施に関する議案を付議します。当社取締役会は、上記決議を行った場合等には、速やかに、当該決議の概要その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。
上記の新株予約権は、1個当たり1円を下限とし、当社株式1株の時価の2分の1の金額を上限とする金額の範囲内で当社取締役会が新株予約権無償割当ての決議において定める金額を払込むことにより、原則として当社株式1株を取得できるものですが、買付者等による権利行使が認められないという行使条件が付されています。また、当社が買付者等以外の株主から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されており、当社がかかる条項に基づく取得をする場合、新株予約権1個と引換えに、原則として当社株式1株が交付されます。
本プランの有効期間は、平成28年6月29日開催の定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までになります。ただし、当該有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本基本方針を廃止する旨の決議が行われた場合、または、当社の株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。
本プラン導入時点においては新株予約権の無償割当て自体は行われませんので、株主の皆様に直接具体的な影響が生じることはありません。他方、新株予約権の無償割当てが実施された場合には、新株予約権行使の手続きを行わないと、他の株主の皆様による新株予約権の行使により、その保有する当社株式全体の価値が希釈化することになります。ただし、当社が当社株式を対価として新株予約権の取得を行った場合、買付者等以外の株主の皆様が保有する当社株式全体の価値の経済的な希釈化は生じません。
④ 上記の各取組みに対する当社取締役会の判断およびその判断に係る理由
上記②に記載した取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、上記①の基本方針に沿うとともに、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
また、上記③の取組みは上記①の基本方針に沿うものであり、以下の理由から当社の株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
ア.経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した買収防衛策に関する指針に定める三原則を充足していること
イ.本プランは、株主総会において承認された本基本方針に基づくものであり、また、有効期間は約3年間と限定され、かつ、その満了前であっても株主総会において、本基本方針の変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランも変更後の基本方針に従うよう速やかに変更または廃止されることになるなど、株主意思を重視していること
ウ.経営陣から独立している委員から構成される独立委員会により新株予約権の無償割当ての実施等の運用に関する実質的な判断が行われ、その判断の概要については株主の皆様に情報開示をすることとされていること
エ.合理的かつ詳細な客観的要件が設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保していること
オ.独立委員会は、当社の費用で、外部専門家の助言を受けることができるものとされており、その判断の公正性・客観性がより強く担保される仕組みとなっていること
カ.当社取締役の任期は1年であり、毎年の取締役選任を通じて株主の皆様のご意向を反映させることが可能であること
キ.デッドハンド型買収防衛策またはスローハンド型買収防衛策ではないこと
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスクを認識した上で、事態の発生の回避に努め、発生した場合には事業への影響を最小限にとどめるべく対策を講じる所存です。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年6月28日)現在において入手可能な情報に基づき、当社グループが判断したものです。
当社グループは、鉄道事業を中心に、当社沿線を主たるマーケットとして事業を展開しており、国内の経済情勢の影響を受けております。消費の低迷、販売価格の低下、賃貸不動産賃料の減額、観光市場の低迷、所有資産の価値低下、原材料価格や電気代・軽油費等のエネルギー価格の高騰などが、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、鉄道事業をはじめとする各事業で、多くの施設やコンピューターシステムなどの設備を保有するとともに、多数の従業員が業務に従事しております。また、当社グループが展開する各事業では、不特定多数のお客様を対象顧客としております。地震、台風等の自然災害、テロ等不法行為による災害、人為的要因を含む機器の誤作動などによるトラブルや事故、踏切などにおける第三者に起因する事故、感染症の流行による人的被害等が発生した場合、当社グループの事業運営に支障をきたし、営業休止やお客様の減少等により売上が減少するほか、施設等の復旧費用、損害賠償等による費用が発生するなど、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
高齢化の進行により、安全対策、バリアフリー化などの設備投資の増加が見込まれるほか、少子化による将来的な人口の減少により、当社グループの鉄道、バス、タクシー等に対する旅客輸送需要を減退させ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは多数の従業員が業務に従事しており、採用難や離職率の増加、あるいは最低賃金・時給相場上昇、社会保険料増加等による人件費高騰により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
鉄道運送事業者の旅客運賃等については、鉄道事業法第16条により、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたもの(総括原価)を超えないことを、国土交通大臣が審査して認可することとなっております。この規制により、当社の事業活動が制限され、当社の業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、鉄道事業以外でも、当社グループが展開する各事業については、様々な法令・規則等による規制を受けており、これらの規制に重大な変更があった場合、当社グループの事業活動が制限されるほか、法令・規則・開示制度等を遵守するための費用が発生するなど、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、流通業などで食品の販売等を行っております。当社グループでは、食品の安全性確保に十分留意しておりますが、当社グループ固有の品質問題のみならず、社会全般にわたる一般的な品質問題などが発生した場合、損害賠償等による費用が発生するほか、風評等により売上が減少することなどにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、クレジットカード業などで顧客情報等の個人情報を保有しております。当社グループでは、「京王グループ個人情報保護方針」を公表するとともに、「京王グループ個人情報管理体制」を構築し、個人情報の適正な管理に努めております。しかしながら、個人情報の持ち出しやデータの置き忘れなどの人為的要因ならびにシステム設計不備などの技術的要因により、個人情報が流出した場合、損害賠償等による費用が発生するほか、当社グループの信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、当社沿線を中心に様々な事業を行っており、それぞれの業態特性に応じた内部統制の整備・運用に努めることで、適時適切な情報開示に取り組んでおります。しかしながら、内部統制固有の限界などにより、不適切な情報開示などがあった場合、当社グループの信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの有利子負債残高の大半は固定金利で調達した長期借入金、社債の長期資金であるため、市場金利の変動による影響は限定的であると考えております。
また、当社は日本の格付機関よりAAの格付を取得しておりますが、この格付は合理的な説明が付されていない有利子負債の増加などにより、絶えず見直される可能性を有しているため、慎重な対応が必要となっております。格付の引下げが行われた場合、資金調達コストが上昇し、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、株式等の投資有価証券を保有しており、企業年金資産においても多くの株式・債券等を保有しているため、株式・債券市況の低迷や投資先の自己資本の悪化等が生じた場合には、評価損や売却損の計上、年金資産評価額の下落による退職給付費用の増加、その他有価証券評価差額金の減少による自己資本比率の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、今後の成長に向けた競争力強化のため企業買収を行っており、また、将来行うことがあります。買収にあたっては対象会社の収益性や潜在的リスクの精査等を十分に行っておりますが、企業買収前に想定していなかった事実の発覚や企業風土の違いから、計画どおりに成果が上がらず、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、海外における事業展開を検討しており、政治情勢や為替レートの急激な悪化等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記は当社グループの事業その他に関し、予想される主なリスクを具体的に示したものであり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの連結営業収益は、各セグメントで増収となり4,346億9千7百万円(前期比3.7%増)、連結営業利益は、不動産業、レジャー・サービス業、その他業で増益となったことから385億3千7百万円(前期比1.5%増)となりました。連結経常利益は357億2千8百万円(前期比1.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は238億9千7百万円(前期比12.9%増)となりました。
なお、連結EBITDAは、748億2百万円(前期比2.4%増)となりました。
また、連結減価償却費は、358億6千万円(前期比3.4%増)となりました。
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|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 額 |
増 減 率 |
|
連結営業収益 |
418,996 |
434,697 |
15,701 |
3.7 |
|
連結営業利益 |
37,976 |
38,537 |
560 |
1.5 |
|
連結経常利益 |
35,285 |
35,728 |
443 |
1.3 |
|
親会社株主に帰属する |
21,168 |
23,897 |
2,729 |
12.9 |
|
連結EBITDA |
73,063 |
74,802 |
1,739 |
2.4 |
|
連結減価償却費 |
34,681 |
35,860 |
1,178 |
3.4 |
(注)連結EBITDAは、連結営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額により算出しております。
セグメントごとの経営成績の概要は、次のとおりであります。
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|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
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|
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営 業 収 益 |
営 業 利 益 |
||||
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 |
|
|
|
|
|
% |
|
|
% |
|
運輸業 |
129,487 |
131,378 |
1.5 |
14,118 |
13,516 |
△4.3 |
|
流通業 |
156,373 |
162,235 |
3.7 |
4,389 |
4,113 |
△6.3 |
|
不動産業 |
41,389 |
44,565 |
7.7 |
9,318 |
9,445 |
1.4 |
|
レジャー・サービス業 |
75,258 |
77,914 |
3.5 |
6,784 |
7,206 |
6.2 |
|
その他業 |
59,796 |
64,616 |
8.1 |
3,936 |
5,410 |
37.5 |
|
計 |
462,305 |
480,711 |
4.0 |
38,548 |
39,692 |
3.0 |
|
連結修正 |
△43,309 |
△46,013 |
― |
△571 |
△1,155 |
― |
|
連結 |
418,996 |
434,697 |
3.7 |
37,976 |
38,537 |
1.5 |
当連結会計年度末における当社グループの総資産は、有形固定資産の増加などにより544億8千万円増加し、8,891億6千2百万円となりました。
負債は、社債の発行などにより342億5千9百万円増加し、5,369億2千万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより202億2千1百万円増加し、3,522億4千1百万円となりました。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 額 |
増 減 率 |
|
総資産 |
834,682 |
889,162 |
54,480 |
6.5 |
|
負債 |
502,661 |
536,920 |
34,259 |
6.8 |
|
純資産 |
332,020 |
352,241 |
20,221 |
6.1 |
|
負債及び純資産 |
834,682 |
889,162 |
54,480 |
6.5 |
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加などにより、流入額は前連結会計年度に比べ132億7千3百万円増加し、627億1千3百万円となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出などにより、流出額は前連結会計年度に比べ53億5千9百万円増加し、712億6千7百万円となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入などにより、流入額は173億8千4百万円となりました。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は644億6千9百万円となりました。
また、有利子負債の当連結会計年度末残高は、3,521億8千1百万円となりました。有利子負債の連結会計年度末残高については、第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕(1)〔連結財務諸表〕⑤〔連結附属明細表〕をご参照ください。
(注) 有利子負債は、借入金+社債により算出しております。
当社グループの業種構成はサービス業が中心であり、受注生産形態をとらない会社が多いため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況においてセグメントごとの営業収益を示すこととしております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。重要な会計方針および見積りには、以下のようなものがあります。
当社グループは金融機関や取引先の株式を保有しております。これらの株式の評価、時価が著しく下落した場合の回復可能性については、当社グループで定める「金融商品取扱規程」により合理的に判断しておりますが、価格変動リスクを負っているため、将来、損失が発生する可能性があります。
当社グループは多くの固定資産を保有しております。これらの価値は個別物件の将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額など多くの前提条件に基づいて算出しているため、当初見込んだ収益が得られなかった場合、または算出の前提条件に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。
当社グループの退職給付債務および費用は、年金資産の長期期待運用収益率や割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しているため、実際の結果が前提条件と異なる場合、または算出の前提条件に変更があった場合には、損失が発生する可能性があります。
当期のわが国経済は、雇用環境の改善が続くなかで個人消費の持ち直しが見られるなど、全体としては緩やかな回復基調となりましたが、不安定な海外情勢など、先行き不透明な状況も見られました。
このような情勢のもとで、当社グループは、平成27年度を初年度とする「京王グループ中期3カ年経営計画」の最終年度として、鉄道事業の安全性・収益力の向上や沿線の活性化のほか、将来の増収に向けた投資など、“成長に向けた土台作り”を進めてまいりました。
なお、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
鉄道事業では、 京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業について、事業主体である東京都とともに用地取得や設計業務などを引き続き進めました。自然災害への備えについては、高架橋柱や盛土、トンネルなどの鉄道施設の耐震補強工事のほか、大雨に備えた法面防護工事や、電気設備への落雷対策工事を引き続き進めました。駅ホームの安全性向上策については、ホームドア設置のため、新線新宿駅および渋谷駅においてホーム補強工事を実施したほか、飛田給駅について設計業務を進めました。また、明大前駅、千歳烏山駅および京王八王子駅のホームに転落防止固定柵を設置しました。環境への取組みについては、車両の省エネルギー化を進めるため、消費電力削減効果に優れた新型VVVFインバータ制御装置の導入を引き続き進めたほか、9月から営業運転を開始した新型5000系車両には、電車がブレーキをかけた際に発生する回生電力を蓄え、走行する際に利用する「車上蓄電池システム」を搭載しました。また、車両や駅構内における照明のLED化を引き続き進めました。サービス向上策については、ダイヤ改正を実施し、平日朝間時間帯における都心方面への準特急の運転本数を増やしたほか、長距離利用のお客様の着席ニーズにお応えすることを目的に、夜間時間帯に京王八王子および橋本方面への座席指定列車「京王ライナー」の運行を開始するなど、速達性・快適性の向上をはかりました。また、府中駅や京王よみうりランド駅においてリニューアル工事を進めました。営業面では、「京王ライナー」の運行開始にあたって、認知度向上をはかるため、試乗会や投票による愛称決定、記者発表会などPR施策を展開しました。また、相模原線に設定している加算運賃について、建設事業費の回収が進捗してきていることから、引下げを実施しました。
バス事業では、高速バスにおいて、新宿・八王子~大阪線「ツインクル号」で、JR京都駅への乗入れを開始したほか、よりリーズナブルな価格設定の「カジュアルツインクル号」の運行を開始しました。また、飛騨高山線(新宿~飛騨高山)では、新宿行き車両のトランクを活用して岐阜県高山市の農産物を輸送する貨客混載の取組みを開始しました。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
業 種 別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 |
|
鉄道事業 |
84,558 |
86,057 |
1.8 |
|
バス事業 |
35,035 |
35,667 |
1.8 |
|
タクシー業 |
13,185 |
12,926 |
△2.0 |
|
その他 |
2,641 |
2,599 |
△1.6 |
|
消去 |
△5,933 |
△5,873 |
― |
|
営業収益 |
129,487 |
131,378 |
1.5 |
|
営業利益 |
14,118 |
13,516 |
△4.3 |
|
セグメント資産 |
388,748 |
402,581 |
3.6 |
|
種 別 |
単 位 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 |
|
|
営業日数 |
日 |
365 |
365 |
― |
|
|
営業粁 |
粁 |
84.7 |
84.7 |
― |
|
|
客車走行粁 |
千粁 |
127,118 |
128,419 |
1.0 |
|
|
輸送人員 |
定期 |
千人 |
390,503 |
396,434 |
1.5 |
|
定期外 |
〃 |
269,824 |
273,808 |
1.5 |
|
|
計 |
〃 |
660,327 |
670,242 |
1.5 |
|
|
旅客運輸収入 |
定期 |
百万円 |
35,146 |
35,782 |
1.8 |
|
定期外 |
〃 |
46,071 |
46,751 |
1.5 |
|
|
計 |
〃 |
81,217 |
82,534 |
1.6 |
|
|
乗車効率 |
% |
43.3 |
43.5 |
― |
|
|
(注) 乗車効率の算出は |
延人粁 |
によります。 |
|
客車走行粁×平均定員 |
鉄道事業では、雇用情勢の改善や沿線施設の来訪者増加などにより、旅客運輸収入は1.6%増(うち定期1.8%増、定期外1.5%増)となりました。バス事業では、路線・貸切などで増収となりました。これらの結果、営業収益は1,313億7千8百万円(前期比1.5%増)、営業利益は鉄道事業で減価償却費が増加したことなどにより、135億1千6百万円(前期比4.3%減)となりました。セグメント資産は、鉄道事業における設備投資等の結果、4,025億8千1百万円(前期比3.6%増)となりました。
ショッピングセンター事業では、“調布らしいちょっとステキな生活”をコンセプトに商業施設「トリエ京王調布」をオープンいたしました。同施設は、調布の新たなランドマークとして開業し、シネマコンプレックスや家電量販店を含む72店舗が出店しました。「京王府中ショッピングセンター」では、2階コンコースの一部を店舗化するなど1階と2階のリニューアルを進めました。「京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター」では、1階の京王ストアなどで購入した食材や飲み物を持ち込めるなど、手軽にバーベキューを楽しめる施設をA館屋上にオープンいたしました。
百貨店業では、「京王百貨店」新宿店において、“食にこだわる大人へ、毎日の楽しさ・しあわせの提案”をコンセプトに、中地階の食品フロアを改装しました。また、「キラリナ京王吉祥寺」および「トリエ京王調布」において、EC(電子商取引)の活用や新宿店との連携により、店頭の商品以外でも取り寄せてご購入いただける、新たな機能を持ったサテライト店をそれぞれオープンいたしました。
ストア業では、「京王ストア」多摩センター店をオープンしたほか、府中店を移転オープンいたしました。また、「京王ストアエクスプレス」調布店、明大前店をそれぞれオープンいたしました。
「京王パスポートカード」においては、お客様の利便性向上をはかるため、京王グループ共通ポイントが1ポイントからご利用いただけるサービスを開始したほか、「京王ライナー」運行開始を記念した限定デザインカードを発行し、新規会員の獲得に努めました。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
業 種 別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 |
|
百貨店業 |
84,854 |
88,356 |
4.1 |
|
ストア業 |
46,389 |
48,462 |
4.5 |
|
書籍販売業 |
7,224 |
6,609 |
△8.5 |
|
ショッピングセンター事業 |
12,553 |
13,478 |
7.4 |
|
その他 |
11,603 |
11,618 |
0.1 |
|
消去 |
△6,251 |
△6,290 |
― |
|
営業収益 |
156,373 |
162,235 |
3.7 |
|
営業利益 |
4,389 |
4,113 |
△6.3 |
|
セグメント資産 |
98,960 |
108,133 |
9.3 |
百貨店業では、インバウンド売上の好調などにより増収となりました。また、ストア業では、新規・改装店舗が寄与したことなどにより増収となりました。これらの結果、営業収益は1,622億3千5百万円(前期比3.7%増)、営業利益はストア業およびショッピングセンター事業で開業に伴う費用が増加したことなどにより41億1千3百万円(前期比6.3%減)となりました。セグメント資産は、新規物件の開発および既存物件の改修などの設備投資等を行ったことにより1,081億3千3百万円(前期比9.3%増)となりました。
不動産賃貸業では、企業の社宅をシェア型国際学生宿舎「グローバルハウス調布」とシェア型賃貸住宅「シェアプレイス調布多摩川」にリノベーションし、外国人留学生と日本人学生、社会人が国際交流できる場としたほか、「シェアプレイス明大前」およびシェア型賃貸住宅・スモールオフィス・店舗の3つの機能を有した「BEAKER 日本橋人形町」の賃貸を開始しました。また、「フィシオ神泉」を竣工し、入居を開始したほか、「京王笹塚ビル」についてリノベーション工事を進めました。さらに、千代田区神田でオフィスビルを取得するなど、引き続き賃貸資産の拡充に努めました。
不動産販売業では、集合住宅を一棟丸ごとリノベーションし分譲する事業において、「リノア西葛西」など3棟の販売を開始しました。
このほか、既存の建物をリノベーションし、宿泊者や地域の人々が交流できる場を備えたシェア型複合ホテルへと再生させる事業では、「HakoBA 函館」、「KUMU 金沢」をオープンいたしました。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
業 種 別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 |
|
不動産賃貸業 |
33,951 |
34,743 |
2.3 |
|
不動産販売業 |
13,973 |
16,451 |
17.7 |
|
その他 |
1,823 |
2,113 |
15.9 |
|
消去 |
△8,359 |
△8,742 |
― |
|
営業収益 |
41,389 |
44,565 |
7.7 |
|
営業利益 |
9,318 |
9,445 |
1.4 |
|
セグメント資産 |
191,385 |
207,749 |
8.6 |
不動産賃貸業では、賃貸物件の増などにより増収となりました。不動産販売業では、リノベーション物件の売上増などにより増収となりました。これらの結果、営業収益は445億6千5百万円(前期比7.7%増)、営業利益は94億4千5百万円(前期比1.4%増)となりました。セグメント資産は、新規賃貸物件の取得などの設備投資等を行ったことにより2,077億4千9百万円(前期比8.6%増)となりました。
ホテル業では、「京王プラザホテル(新宿)」において、本館27階から29階の客室を改装したほか、「京王プラザホテル八王子」では、最上階の和食レストランフロアを改装しました。また、増加する国内外の観光客やビジネス客の幅広いニーズにお応えするため、京都および札幌において、宿泊特化型アッパーミドルホテル「京王プレリアホテル」の開業準備を進めました。「京王プレッソイン」については、ビジネス・レジャー双方において通年で高い宿泊需要が見込める、東京駅八重洲および浜松町の2店舗をオープンいたしました。
広告代理業では、東京都が運営する「武蔵野の森総合スポーツプラザ」のイベント企画・運営業務を受託しました。
このほか、多摩動物公園駅前に「木育」「体育」「知育」をテーマとしたお子様向け全天候型遊戯施設「京王あそびの森 HUGHUG <ハグハグ>」をオープンいたしました。また、カレーレストラン「游香食楽」は中国・上海市内に新たに2店舗がオープンいたしました。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
業 種 別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 |
|
ホテル業 |
48,955 |
51,428 |
5.1 |
|
旅行業 |
17,244 |
17,865 |
3.6 |
|
広告代理業 |
12,283 |
12,500 |
1.8 |
|
その他 |
6,533 |
6,634 |
1.5 |
|
消去 |
△9,758 |
△10,513 |
― |
|
営業収益 |
75,258 |
77,914 |
3.5 |
|
営業利益 |
6,784 |
7,206 |
6.2 |
|
セグメント資産 |
125,691 |
136,503 |
8.6 |
ホテル業では、「京王プレッソイン」で新店(東京駅八重洲、浜松町)が寄与したことなどに加え、「京王プラザホテル」では客室単価が向上したことなどにより増収となりました。これらの結果、営業収益は779億1千4百万円(前期比3.5%増)、営業利益は72億6百万円(前期比6.2%増)となりました。セグメント資産は、新規物件の開発および既存物件の改修などの設備投資等を行ったことにより、1,365億3百万円(前期比8.6%増)となりました。
子育て支援事業では、東京都認証保育所「京王キッズプラッツ烏山」を本年4月から認可保育所とし、事業基盤の強化をはかりました。
沿線住民の暮らしに役立つサービスを提供する「京王ほっとネットワーク」では、多摩ニュータウンを中心に実施している食料品等の移動販売について、販売エリアを拡大しました。
ビル総合管理業では、「武蔵野の森総合スポーツプラザ」の設備管理業務を受託したほか、多摩都市モノレール中央大学・明星大学駅の駅業務を受託するなど、収益基盤の強化をはかりました。
葬祭事業では、3号店となるセレモニーホール「京王メモリアル多摩センター」をオープンいたしました。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
業 種 別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増 減 率 (%) |
|
ビル総合管理業 |
23,758 |
25,367 |
6.8 |
|
車両整備業 |
10,264 |
10,499 |
2.3 |
|
建築・土木業 |
21,479 |
23,335 |
8.6 |
|
その他 |
7,526 |
7,838 |
4.1 |
|
消去 |
△3,231 |
△2,422 |
― |
|
営業収益 |
59,796 |
64,616 |
8.1 |
|
営業利益 |
3,936 |
5,410 |
37.5 |
|
セグメント資産 |
31,969 |
30,577 |
△4.4 |
建築・土木業では、完成工事高の増加などにより増収となりました。また、ビル総合管理業では、メンテナンス業務の受注増などにより増収となりました。これらの結果、営業収益は646億1千6百万円(前期比8.1%増)、営業利益は54億1千万円(前期比37.5%増)となりました。セグメント資産は、売掛金の回収等により305億7千7百万円(前期比4.4%減)となりました。
平成30年度から平成32年度までの中期3カ年経営計画においては、鉄道事業において京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業の推進など安全性向上を中心とした投資を見込むほか、ホテル・インバウンド事業などにおける既定案件を中心に進捗させてまいります。
平成30年度~平成32年度 連結資本的支出
|
平成30年度 (中期計画) |
平成31年度 (中期計画) |
平成32年度 (中期計画) |
合計 |
|
713億円 |
712億円 |
573億円 |
1,999億円 |
平成30年度~平成32年度 鉄道事業投資額
|
|
平成30年度 (中期計画) |
平成31年度 (中期計画) |
平成32年度 (中期計画) |
|
安全性向上 (うち笹塚連立) |
167億円 (62億円) |
191億円 (94億円) |
197億円 (102億円) |
|
サービス向上 環境対策ほか |
70億円 |
116億円 |
52億円 |
|
合計 |
237億円 |
307億円 |
250億円 |
重要な資本的支出に要する資金は、営業活動によるキャッシュ・フローを充てるほか、不足する資金については、経済情勢や金利動向を勘案し、社債の発行や金融機関からの借入などによる調達を予定しております。なお、主力事業である鉄道事業の特性を鑑み、その設備資金は長期の負債(社債、長期借入金)を中心に調達してまいります。
短期的な運転資金は、運輸業を中心に日々の収入金があることから、必要な流動性資金を十分に確保しております。また、キャッシュマネジメントシステム(CMS)によりグループ内の余剰資金を有効に活用しているほか、必要に応じてコマーシャルペーパー(CP)の発行による調達も実施してまいります。
(参考指標)
|
|
平成29年度実績 |
平成32年度見通し |
|
連結EBITDA |
748億円 |
850億円 |
|
D/Eレシオ |
1.0倍 |
1.0倍 |
当社グループでは、平成27年度から平成32年度までの6年間を3年ずつに区切り、前半3カ年について「京王グループ中期3カ年経営計画(平成27年度~平成29年度)~向上と拡大に向けて~」を策定し、以下の目標値に沿って取り組んでまいりました。この結果、雇用情勢の改善による鉄道事業輸送人員の増加や、ホテル業などにおいて訪日外国人客の取込みに努めたことなどにより、収益、利益が増加し、中期3カ年経営計画の最終年度である平成29年度の実績は、当初に掲げた目標値を概ね達成することができました。
|
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平成29年度 目標値 |
平成29年度 実績 |
|
|
平成27年5月8日公表 |
平成29年4月28日公表 |
||
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連結営業収益 |
4,300億円 |
4,342億円 |
4,346億円 |
|
連結営業利益 |
370億円 |
389億円 |
385億円 |
|
連結EBITDA |
720億円 |
748億円 |
748億円 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
200億円 |
230億円 |
238億円 |
該当事項はありません。