〔金融経済環境〕
当連結会計年度において、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動等により、個人消費や企業の生産活動の動きは概して弱いものとなりましたが、個人消費については消費増税から回復の動きがなお鈍いものの、雇用情勢は着実に改善、企業収益も全体としては好調、消費者物価は緩やかな上昇を示すなど、日本経済は弱さがみられたものの引き続き緩やかな回復基調を維持しました。
こうした中、政府は平成26年6月に、経済の好循環を継続させるために「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」及び「日本再興戦略」の改訂版を閣議決定し、法人税の実効税率の段階的引き下げや雇用・人材、医療・農業分野の「岩盤規制」に関する規制緩和を推進すること等を明確にしました。平成27年3月には、成長戦略の柱である法人減税や、景気の腰折れを回避すべく消費税10%への引き上げ延期などの税制改正が行われました。また、日銀は引き続き異次元の金融緩和策を推進し、平成26年10月には大規模な追加金融緩和策を決定しました。今後は、雇用・所得環境の改善が続く中で、原油価格下落の影響や政府等による各種施策の効果もあって、景気の緩やかな回復が続くことが期待されますが、そのためには民間の自助努力とともに政府等の真の政策実行力が求められます。また、依然として海外経済の下振れ懸念が景気の下押しリスクとなっており、引き続きこれらの動向を注視すべき状況にあるといえます。
金融市場を概観すると、まず国内金利については、長期金利(10年国債利回り)は、日銀の追加金融緩和策などで一時0.2%を割り込むなど最低を更新する展開となり、平成26年3月末は0.6%台であったものが、平成27年3月末には0.3%台に低下しました。また、短期金利は引き続き低水準で推移しました。次に為替相場については、日米欧の主要中央銀行とも金融緩和策を継続していますが、日銀の追加金融緩和策とは対照的に、米連邦準備理事会(FRB)は米国経済の回復を踏まえて量的緩和を平成26年10月に終え、金融政策正常化に向けて利上げの環境づくりを進めるなど、日米の金融政策に対する姿勢の違いなどを背景にして、大幅な円安が進行し、平成27年3月末には米ドル円で120円台(平成26年3月末比約17円の円安)となりました。一方、ユーロ相場については、日銀の追加金融緩和策直後は円安に振れた時期もありましたが、平成26年6月及び平成27年1月の欧州中央銀行の追加金融緩和策などにより大幅なユーロ安が進行し、平成27年3月末にはユーロ円で129円台(同比約12円の円高)となりました。最後に日経平均株価については、当初は消費税率引き上げによる国内景気の先行き懸念等により下落傾向が強まり、平成26年4月から5月にかけて1万4,000円を割り込むことがありましたが、その後は米国株の上昇や円安を手掛かりに、企業業績の改善の影響もあって、平成27年3月末の終値は1万9,206円99銭(平成26年3月末比約4,379円上昇)となりました。
〔事業の経過及び成果〕
当行は、法人のお客さま向け業務を担う法人部門および金融市場部門と、個人のお客さまへのリテールバンキング業務とコンシューマーファイナンス業務を担う個人部門において、グループ全体で、幅広い金融商品・サービスを、お客さまの視点に立って、より効率よく、迅速に提供するよう努めてまいりました。
当行は、平成26年3月期から平成28年3月期までを対象期間として、「特色ある事業基盤の確立」、「収益の増加と財務体質の一層の改善」、「顧客から共感され、社会・市場から必要とされる金融グループへ」の三つを目標に掲げた「第二次中期経営計画」を策定しております。当連結会計年度は同計画の2年目に当たり、計画の達成に向けて各業務に邁進いたしました。各ビジネス分野における業務の取り組み状況は以下のとおりです。
(法人業務)
主として事業法人・公共法人向けファイナンス、アドバイザリービジネスを中心に行う法人部門および金融市場・金融法人向けビジネスを行う金融市場部門において緊密な連携を図りながら、法人業務を積極的に推進してまいりました。
法人部門においては、事業参画を通じた企業・産業・地域の成長支援と、専門能力の強化・実践を基本戦略とし、医療・ヘルスケア、再生可能エネルギー、創業支援・企業再生支援などの重点分野における差別化を推進するとともに、当行の専門性のある分野などの一層の強化を図っております。
事業法人業務では、綿密な顧客セグメンテーションや取引構想の明確化によるメリハリの利いた組織的営業推進体制、リスク管理体制の高度化による迅速な審査体制を構築することで、顧客基盤の拡充と強化、良質な資産の一層の積み上げを図ってまいりました。また、不動産ファイナンスなどにおける不良債権処理が大きく進捗し、ポートフォリオの健全化が進展いたしました。
重点分野に対する取り組みとして、ヘルスケアファイナンスにおいては、投資家・オペレーター(介護・医療施設運営業者)などとの連携強化を図りながら業務拡大に努めており、平成26年4月には、ケネディクス株式会社など5社とヘルスケアREIT(Real Estate Investment Trust)の運用を目的とした資産運用会社を設立するなど、同REITの上場を目指した取り組みを進めています。再生可能エネルギー分野では、成長企業などがスポンサーとなる大規模太陽光発電所(以下「メガソーラー」)事業に対するプロジェクトファイナンスを推進しており、当連結会計年度は、メガソーラーに対する国際的なノウハウや知見を有する外資系プロジェクト関係者が参加する案件の組成、地域金融機関との協調による木質バイオマス発電事業へのシンジケートローンの組成、風力発電事業に対するプロジェクトファイナンスのアレンジなど、再生可能エネルギー分野における電源やストラクチャーの多様化にも積極的に取り組んでおります。
クレジットトレーディング業務およびプライベートエクイティ業務については、平成25年度に組成した「新生プリンシパルインベストメンツグループ」において、中小企業金融円滑化法の終了や高齢化の進展などの事業環境を見据えたコンサルティング機能を強化、事業法人のお客さまの長期固定化債権に対するソリューションの提供や、IPO投資先に対する成長支援強化による投資価値の増大などに注力しております。また、不動産ファイナンスについては個別案件のリスクのみならず不動産市況全体のリスクも十分踏まえた上で、取り組みを強化しております。
海外業務では、法人のお客さまの海外展開支援については、株式会社フォーバルとの業務提携(平成26年3月提携)および、ベトナムの大手民間商業銀行Military Commercial Joint-Stock Bank(平成26年3月提携)やマレーシアの大手商業銀行RHB Bank Berhad(平成27年1月提携)など地場の金融機関との業務提携を活用して、アジア地域における進出支援業務を拡大してまいりました。さらに平成26年7月に法人部門内に新設した国際業務部において、国際業務の拡大を目指して、戦略立案、業務推進機能、人材管理などを強化しております。また、アジア・オセアニア地域などを中心としたプロジェクトファイナンスや、欧州でのPFI(Private Finance Initiative)・PPP(Public-Private Partnership)などにも積極的に取り組んでまいりました。
法人部門の傘下にある昭和リース株式会社(以下「昭和リース」)においては、主力の中堅・中小企業向け産業・工作機械や建設機械などへのリースに加えて、中古機械の売買を行うバイセル事業、動産・債権担保融資、環境配慮型商品の導入推進や再生可能エネルギー関連のファイナンス付与など、当行との連携を強化しながら、同社の強みや専門性を活かしたソリューションの提供に注力しております。平成26年10月には営業組織を改正し、従来、特定の注力業種を担当していた専門営業部門を「次世代ビジネス推進部門」に再編、競争力あるビジネスや商品の開発を推進するとともに、お客さまの担当はすべてエリア営業部門に移し、クロスセルを一層推進する体制を構築いたしました。
次に、金融市場部門では、市場関連業務においては、ソリューション型営業体制の強化による新規開拓の推進と既存のお客さまとの取引の深耕により、法人のお客さまのリスクヘッジにかかるデリバティブ取引が堅調に推移し、顧客基盤の拡大に進展がみられました。アセットマネージメント商品の提供においては、金融法人向け私募投資信託の販売に加え、個人のお客さま向けに、世界のさまざまな債券に投資することで長期的な資産の成長を目指す債券ファンドを投入、NISA(少額投資非課税制度)を踏まえた商品ラインナップの拡充やNISAに対応したプログラムの導入推進により、投資信託の預り資産残高は堅調に積み上がりました。金融法人業務では、地方公共団体向けローンなどの売買・仲介や、再生可能エネルギーを中心とする新たなファイナンス案件の地域金融機関との協調が堅調に推移しました。また、当行の持つ商品・サービスに加え、子会社である新生フィナンシャル株式会社(以下「新生フィナンシャル」)や株式会社アプラスフィナンシャル(以下「アプラスフィナンシャル」)による地域金融機関との提携、昭和リースと信金中央金庫とのABL(動産担保融資)に関する提携など、当行グループが有する多様な機能・強みも提供しております。
なお、平成27年4月には、金融市場部門の金融法人本部を法人部門の法人営業本部に統合し、さらに、同年5月には法人部門内の本部制を廃止して同部門内の企画推進機能を法人企画部に集約するなどの組織変更を行い、法人営業体制の強化と法人部門のより一層の一体運営を進める体制といたしました。国際業務についての組織的な対応としては、海外業務戦略の施策推進を目的に平成27年4月に法人部門内に海外事業開発部を新設したうえで、同年5月に国際業務の企画推進・管理を当行全体として一元的に行うため、法人部門内の国際業務部をコーポレートスタッフ部門総合企画部に移管いたしました。
(個人業務)
個人部門では、銀行本体のリテールバンキング業務と銀行本体および子会社を通じたコンシューマーファイナンス業務を推進し、当行グループの個人のお客さまに対して革新的なソリューションを提供しております。当行は、グループ各社の商品・サービスをニーズに合わせて自由に利用できるお客さまを「コア顧客」と定義し、当行グループのさまざまなリソースを活用しながら、運用・決済・融資・コンサルティングなどの金融サービスを統合的に提供することで、コア顧客の拡大に注力してまいりました。
リテールバンキング業務では、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下「CCC」)との業務提携(平成25年6月提携)により、同社子会社、株式会社Tポイント・ジャパン(以下「Tポイント・ジャパン」)が発行する共通ポイントサービス「Tポイント」(※)を利用するT会員を対象とした当行総合口座の開設や商品・サービス利用時のTポイント付与を平成25年度から行っておりますが、Tポイントとの連携の拡大が新規顧客獲得および取引の活性化に寄与すると判断し、平成27年4月からTポイントを付与するプログラムを大幅に拡充いたしました。さらに、CCCが持つT会員データを活用したマーケティング戦略やTポイント提携企業での広告展開など、広範な営業展開にも取り組んでおります。また、マーケティング強化の一環として、ターゲットマーケティングを推進するために、顧客分析部を平成26年7月に新設いたしました。
資金運用商品については、当行のNISA口座を利用して、所定の投資信託を申し込むと購入時の申込手数料が無料となるプログラム「NISAプラス」を平成26年5月から開始するとともに、NISA対応を踏まえた商品ラインナップなどの拡充により、投資信託の拡販に注力してまいりました。また、円預金、外貨預金での取り込みや当行子会社の新生証券株式会社と連携して品揃えを強化した仕組債の販売、富裕層のお客さま向けの資金運用ニーズに対応する専用の私募投信の販売を推進しております。このうち、外貨預金については、お客さまが機動的な為替取引を行えるような環境の提供を目的に、米ドルなど5通貨における外貨預金為替手数料の引き下げを平成26年10月に実施、今後とも「外貨サービスの新生銀行」として、外貨関連の商品・サービスの拡充に努めてまいります。住宅ローンについては、病児保育や家事代行サービスが受けられるクーポンを付与し、子育て世代、働き盛り世代を応援する新しいタイプの住宅ローン、「新生銀行パワースマート住宅ローン 安心パックW(ダブル)」が都市部を中心にお客さまの支持を得てきたことから、東京急行電鉄株式会社および同社のグループ会社と業務提携し、提供するサービスを拡充した「東急グループプラン」の取り扱いを平成27年4月から開始いたしました。
このような施策の結果、リテール口座は平成27年3月末で280万口座を超え、個人預金残高は、円定期預金でのキャンペーンに加え、仕組預金や2週間満期預金など多様な預金商品の提供を通じ、資金調達効率を高めつつ、同3月末現在で4.8兆円超となり、当行の安定的な資金調達基盤の確立に貢献しております。債券、投資信託、保険投資商品、仕組債を含む個人預り資産残高は、同3月末現在、5.8兆円超となりました。また、住宅ローン残高についても、平成27年3月末には1.2兆円に達しております。
コンシューマーファイナンス業務においては、当行グループを挙げて、積極的な事業展開を図っています。新生フィナンシャルの事業の一部を譲り受け、平成23年10月から銀行本体で開始した個人向け無担保ローン「新生銀行カードローン レイク」(以下「レイク」)については、お客さまのお取引の利便性の向上や、一層の差別化によるブランドイメージの向上などによる顧客基盤の拡大に注力してまいりました。平成27年1月にはスマートフォン用のアプリを導入するとともに、平成27年2月にはお客さまの視点に立った新しいブランドコンセプトを策定、新しいイメージキャラクターとしてAKB48を採用し、一斉に展開しています。この結果、平成27年3月末時点までの実績は、顧客数約40万人、貸出残高1,667億円と順調な推移を見せております。また、新生フィナンシャルにおいては、当行金融法人本部とも連携して、他の金融機関との提携による個人向け無担保ローンの信用保証業務の拡大に注力しており、平成26年10月にはオリックス銀行株式会社と、平成27年1月には株式会社池田泉州銀行と保証業務契約を締結いたしました。
アプラスフィナンシャルについては、事業子会社のアプラスを中心にTポイント・ジャパンとの連携強化を図り、ヤフー株式会社が提供するオークションサイト「ヤフオク!」限定でTポイント付きネットオークションローンの取り扱いを平成26年6月から開始するなど、Tポイントを活用した施策展開などで事業の拡充を進めております。また、ペーパーレス化などによる顧客利便性の向上や業務の効率化を進め、注力業務であるショッピングクレジット事業、クレジットカード事業、決済事業に積極的に取り組んでいます。
グループの全体的な取り組みとしては、マーケティング機能の強化を図るべく、平成26年7月にグループマーケティング部を新設、グループ一体となった業務運営に注力するとともに、法人部門や金融市場部門との間でも多様な連携・協力を進めています。また、今後のコンシューマーファイナンス業務の事業拡大を見据え、各社が培ってきたベストプラクティスの共有を図るため、グループ6社の本社機能を平成27年度上期に「住友不動産秋葉原ビル」(東京都千代田区)に移転・集約いたします。
当行は、今後とも、コンシューマーファイナンス業務の前向きな営業推進に全力で取り組み、従来の消費者金融専業市場に加えて、銀行カードローン市場において業務の拡大を図るとともに、引き続き信頼される貸し手として、無担保カードローン市場における地位の確立を目指してまいります。
海外における業務展開については、当行では、アジア地域での個人向け金融サービスへの対応を検討してまいりましたが、香港における個人のお客さま向け資産運用サービスを専門に行うために設立した新銀行、Nippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank(以下「NWB」)が平成27年4月に香港金融監督局から銀行免許を取得、平成27年度上期の本格開業に向けて引き続き準備を進めております。当行をはじめ、マネックスグループ株式会社、株式会社ADキャピタル、Convoy Financial Holdings Limited、東急リバブル株式会社を含む日本や香港の企業10社が出資して、NWBの持ち株会社となるOJBC Co. Ltdを設立、この100%子会社として平成25年8月に設立されたNWBが香港での資産運用サービス展開を目指すもので、当行では、これにより、香港における資産運用ビジネスのノウハウを蓄積し、個人向け金融サービスのさらなる強化を検討してまいります。
(※)「Tポイント」とは、Tポイント・ジャパンが展開する共通ポイントサービスで、平成27年2月末現在、会員数は5,278万人(アクティブ・ユニーク数)、Tポイント提携企業は全国121社約35万店舗に達しています。
(財務基盤)
当連結会計年度には、内部留保の着実な積み上げや不良債権の削減などにより、バーゼルⅢ(国内基準)ベースでの連結自己資本比率は14.86%となっております。
(震災への対応について)
東日本大震災で被災した地域の復興に向けた支援のため、当行およびグループ会社の社員から参加を募り、被災地でのボランティア活動を実施しております。当連結会計年度においては宮城県などの被災地域で2回に分けて実施したほか、平成27年1月には、宮城県南三陸町社会福祉協議会などから講師を招いた講演会も開催いたしました。また、平成26年6月には、当行およびグループ各社の社員からの募金により、宮城県南三陸町の郷土芸能や夏祭りの支援を行うなど、被災地の復興の進展に応じた多様な支援活動を継続して実施しております。当行では、今後も被災地の一日も早い復興のため、金融機関として円滑な金融サービスの提供に努めてまいります。
〔業績の概況〕
(経営成績)
当連結会計年度において、経常収益は3,973億円(前連結会計年度比221億円増加)、経常費用は3,243億円(同比67億円減少)、経常利益は730億円(同比289億円増加)となりました。
資金利益については、過年度に預入された高金利の定期預金の満期到来等による資金調達コストの改善、コンシューマーファイナンス業務での貸出金増加に伴う収益伸長、大口の有価証券配当収入の計上等により、前連結会計年度に比べて増加しました。非資金利益(ネットの役務取引等利益、特定取引利益、その他業務利益の合計)については、前連結会計年度はALM業務において、大幅な市場変動に伴う金利リスク回避を目的とした国債売却損を計上したのに対して、当連結会計年度はALM業務を含む市場関連取引の収益が改善したことに加え、コンシューマーファイナンス業務において割賦収益が堅調であったこと等から、前連結会計年度に比べて増加しました。次に、人件費・物件費といった経費については、引き続き効率的な業務運営を維持しつつ、業務基盤の拡充に向けた経営資源の積極的な投入を行ったために、前連結会計年度に比べて増加しました。与信関連費用については、コンシューマーファイナンス業務における貸出増加に伴う貸倒引当金繰入増加等により前連結会計年度に比べて費用増となりました。利息返還損失引当金については、近時の利息返還動向に基づき、将来の過払負担をカバーするために、必要額を再計算した結果、アプラスフィナンシャルにおいて40億円の追加繰入を実施いたしました。
また、特別損益はネットで3億円の損失となり、さらに法人税等合計33億円(損)、少数株主利益15億円(損)を計上した結果、当連結会計年度の連結当期純利益は678億円(前連結会計年度比264億円増加)となりました。
セグメント別では、法人部門は、顧客基盤の拡充や収益力の強化に向けた取り組みが成果を上げつつあることに加えて、不良債権処理の進捗による貸倒引当金取崩益や大口の有価証券配当収入を計上したことから、順調に利益を計上しました。
金融市場部門は、顧客基盤拡充に向けた継続的な取り組みに注力するとともに、他部門とも連携しつつ、お客さまのニーズに即した商品の開発・提供に努めた結果、前連結会計年度に比べて増益となりました。
個人部門について、まずリテールバンキング本部は、積極的に業務展開したものの業務粗利益が伸び悩み、また第二次中期経営計画を円滑に遂行するための諸施策の積極的な展開による経費の増加等により、前連結会計年度に比べて減益となりました。
次にコンシューマーファイナンス本部は、レイクは引き続き順調に推移し、アプラスフィナンシャルにおいてもショッピングクレジット事業等の取り扱いが増加したこと等から業務粗利益が前連結会計年度に比べて増加し、貸出金増加に伴う与信関連費用の増加はあったものの、引き続き順調に利益を計上しました。
「経営勘定/その他」は、ALM業務において、前連結会計年度では大幅な市場変動に伴う金利リスク回避を目的とした国債売却損を計上したのに対して、当連結会計年度は国債等の債券関係損益が堅調に推移したため、全体の利益は前連結会計年度に比べて改善しました。
詳細は、「第5 経理の状況」中、1「(1)連結財務諸表」の「セグメント情報等」をご覧ください。
(財政状態)
当連結会計年度末において、総資産は8兆8,898億円(前連結会計年度末比4,312億円減少)となりました。
主要な勘定残高としては、貸出金は、法人向け貸出において資金需要取り込みを図る上での厳しい競争が続く中、特にストラクチャードファイナンス業務で残高を積み上げたことや、個人向け貸出において住宅ローンが引き続き堅調、コンシューマーファイナンス業務での貸出残高が着実に積み上がったことから、全体では4兆4,612億円(同比1,414億円増加)となりました。有価証券は1兆4,773億円(同比796億円減少)となり、このうち、日本国債の残高は9,908億円(同比1,359億円減少)となりました。一方、預金・譲渡性預金は5兆4,527億円(同比3,977億円減少)となりましたが、引き続き、当行の安定的な資金調達基盤の重要な柱である個人のお客さまからの預金を中心に各ビジネスを積極的に推進するのに十分な水準を維持しております。また、債券・社債は1,898億円(同比291億円減少)となりました。
純資産は、当行連結子会社である海外特別目的会社が発行した優先出資証券427億円を平成26年7月に償還したものの、当期純利益の計上により、7,537億円(同比311億円増加)となりました。
不良債権については、金融再生法ベースの開示債権(単体)において、当事業年度末は609億円(前事業年度末は1,647億円)、不良債権比率は1.42%(前事業年度末は3.81%)と、大幅に改善しました。
銀行法に基づく連結自己資本比率(バーゼルⅢ、国内基準)は14.86%となり、前連結会計年度末(13.58%)から更に改善しました。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、借用金等の増加、資金運用による収入による収入等と、預金、債券貸借取引受入担保金等の減少による支出等により5,090億円の支出(前連結会計年度は5,248億円の収入)、投資活動によるキャッシュ・フローは、国債等の有価証券の売却・償還による収入が、取得による支出を上回ったこと等により603億円の収入(同3,074億円の収入)、財務活動によるキャッシュ・フローは優先出資証券の償還等による少数株主への払戻し、及び劣後特約付社債の償還等により918億円の支出(同401億円の支出)となりました。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末比5,403億円減少し、8,263億円となりました。
国内・海外別貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
|
業種別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金 額 (百万円) |
構成比(%) |
金 額 (百万円) |
構成比(%) |
|
|
国内(除く特別国際金融取引勘定分) |
4,288,294 |
100.00 |
4,380,268 |
100.00 |
|
製造業 |
212,482 |
4.96 |
197,853 |
4.52 |
|
農業,林業 |
188 |
0.01 |
125 |
0.00 |
|
漁業 |
50 |
0.00 |
20 |
0.00 |
|
鉱業,採石業,砂利採取業 |
150 |
0.00 |
113 |
0.00 |
|
建設業 |
9,974 |
0.23 |
10,757 |
0.25 |
|
電気・ガス・熱供給・水道業 |
170,176 |
3.97 |
204,697 |
4.67 |
|
情報通信業 |
40,701 |
0.95 |
39,613 |
0.90 |
|
運輸業,郵便業 |
203,296 |
4.74 |
187,957 |
4.29 |
|
卸売業,小売業 |
89,204 |
2.08 |
99,239 |
2.27 |
|
金融業,保険業 |
662,682 |
15.45 |
628,662 |
14.35 |
|
不動産業 |
580,073 |
13.53 |
549,083 |
12.54 |
|
各種サービス業 |
317,914 |
7.41 |
344,451 |
7.86 |
|
地方公共団体 |
104,302 |
2.43 |
94,215 |
2.15 |
|
その他 |
1,897,097 |
44.24 |
2,023,478 |
46.20 |
|
海外及び特別国際金融取引勘定分 |
31,535 |
100.00 |
81,012 |
100.00 |
|
政府等 |
1,515 |
4.80 |
1,146 |
1.41 |
|
金融機関 |
536 |
1.70 |
- |
- |
|
その他 |
29,484 |
93.50 |
79,866 |
98.59 |
|
合計 |
4,319,830 |
- |
4,461,281 |
- |
(注)1.「国内」とは、当行及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、海外連結子会社であります。
(単体情報)
(参考)当行の単体情報のうち、参考として以下の情報を掲げております。
1.損益状況(単体)
(1)損益の概要
|
|
前事業年度(百万円) |
当事業年度(百万円) |
増減(百万円) |
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
|
|
業務粗利益 |
95,069 |
108,519 |
13,450 |
|
経費(除く臨時処理分) |
69,048 |
75,271 |
6,222 |
|
人件費 |
21,590 |
24,487 |
2,897 |
|
物件費 |
44,031 |
46,252 |
2,220 |
|
税金 |
3,426 |
4,530 |
1,104 |
|
業務純益(一般貸倒引当金繰入前・のれん償却前) |
26,261 |
33,489 |
7,227 |
|
のれん償却額 |
240 |
240 |
- |
|
業務純益(一般貸倒引当金繰入前) |
26,021 |
33,248 |
7,227 |
|
一般貸倒引当金繰入額 |
- |
- |
- |
|
業務純益 |
26,021 |
33,248 |
7,227 |
|
実質業務純益 |
29,862 |
42,308 |
12,445 |
|
うち債券関係損益 |
△3,115 |
2,647 |
5,763 |
|
臨時損益 |
13,085 |
15,277 |
2,192 |
|
株式等関係損益 |
3,251 |
4,156 |
904 |
|
金銭の信託運用損益 |
3,841 |
9,060 |
5,218 |
|
不良債権処理額 |
△7,270 |
△4,138 |
3,131 |
|
貸出金償却 |
2,005 |
3,684 |
1,679 |
|
個別貸倒引当金純繰入額 |
- |
- |
- |
|
特定海外債権引当勘定繰入額 |
- |
- |
- |
|
償却債権取立益(△) |
△1,976 |
△2,160 |
△183 |
|
貸倒引当金戻入益(△) |
△7,299 |
△5,662 |
1,636 |
|
その他の債権売却損等 |
- |
- |
- |
|
その他臨時損益 |
△1,277 |
△2,077 |
△799 |
|
経常利益 |
37,667 |
47,851 |
10,183 |
|
特別損益 |
△1,821 |
△1,485 |
336 |
|
うち固定資産処分損益及び減損損失 |
△1,718 |
△1,294 |
424 |
|
税引前当期純利益 |
35,845 |
46,366 |
10,520 |
|
法人税、住民税及び事業税 |
△348 |
△422 |
△74 |
|
法人税等調整額 |
△260 |
1,047 |
1,307 |
|
当期純利益 |
36,454 |
45,740 |
9,286 |
(注)1.業務粗利益=(資金運用収支+金銭の信託運用見合費用)+役務取引等収支+特定取引収支+その他業務収支
2.実質業務純益=業務粗利益+金銭の信託運用損益-経費(除く臨時処理分)
金銭の信託運用損益は臨時損益に含まれますが、当行が注力している投資銀行業務部門の損益であることから、本来業務にかかる損益ととらえております。
3.業務純益=業務粗利益-経費(除く臨時処理分)-一般貸倒引当金繰入額
4.「金銭の信託運用見合費用」とは、金銭の信託取得に係る資金調達費用であり、金銭の信託運用損益が臨時損益に計上されているため、業務費用から控除されているものであります。
5.臨時損益とは、損益計算書中「その他経常収益・費用」から一般貸倒引当金繰入額を除き、退職給付費用のうち臨時費用処理分等を加えたものであります。
6.債券関係損益=国債等債券売却益+国債等債券償還益-国債等債券売却損-国債等債券償還損-国債等債券償却
7.株式等関係損益=株式等売却益-株式等売却損-株式等償却
8.前事業年度の貸倒引当金は全体で7,299百万円の取崩超となっております。なお当事業年度の貸倒引当金は全体で5,662百万円の取崩超(うち、一般貸倒引当金については、732百万円の繰入)のため、当該金額を貸倒引当金戻入益に計上しております。
9.前事業年度は、関係会社株式及び出資金の評価損111百万円を特別損失に計上しております。また当事業年度は、関係会社株式及び出資金の評価損548百万円を特別損失に計上しております。
(2)営業経費の内訳
|
|
前事業年度(百万円) |
当事業年度(百万円) |
増減(百万円) |
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
|
|
給料・手当 |
17,486 |
20,684 |
3,197 |
|
退職給付費用 |
4,018 |
3,777 |
△240 |
|
福利厚生費 |
3,317 |
3,655 |
337 |
|
減価償却費 |
5,231 |
5,332 |
100 |
|
土地建物機械賃借料 |
6,417 |
6,409 |
△7 |
|
営繕費 |
3,112 |
2,874 |
△237 |
|
消耗品費 |
465 |
597 |
131 |
|
給水光熱費 |
814 |
794 |
△19 |
|
旅費 |
411 |
522 |
111 |
|
通信費 |
1,299 |
1,151 |
△147 |
|
広告宣伝費 |
5,851 |
6,848 |
996 |
|
租税公課 |
3,426 |
4,530 |
1,104 |
|
その他 |
19,529 |
20,826 |
1,297 |
|
計 |
71,381 |
78,004 |
6,623 |
(注) 損益計算書中「営業経費」の内訳であります。
2.利鞘(国内業務部門)(単体)
|
|
前事業年度(%) |
当事業年度(%) |
増減(%) |
|
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
||
|
(1)資金運用利回 |
① |
1.64 |
1.71 |
0.07 |
|
貸出金利回 |
|
1.70 |
1.85 |
0.15 |
|
有価証券利回 |
|
1.63 |
1.63 |
△0.00 |
|
(2)資金調達原価 |
② |
1.35 |
1.33 |
△0.02 |
|
資金調達利回 |
③ |
0.35 |
0.22 |
△0.13 |
|
預金利回 |
|
0.32 |
0.15 |
△0.17 |
|
債券利回 |
|
0.23 |
0.12 |
△0.11 |
|
(3)総資金利鞘 |
①-② |
0.29 |
0.38 |
0.09 |
|
(4)資金運用利回-資金調達利回 |
①-③ |
1.29 |
1.49 |
0.20 |
(注)1.「国内業務部門」とは本邦店の居住者向け円建諸取引であります(但し特別国際金融取引勘定を除く)。
2.預金には譲渡性預金を含んでおります。
3.ROE(単体)
|
|
前事業年度(%) |
当事業年度(%) |
増減(%) |
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
|
|
実質業務純益ベース |
4.38 |
5.90 |
1.52 |
|
業務純益ベース(一般貸倒引当金繰入前・のれん償却前) |
3.85 |
4.67 |
0.82 |
|
業務純益ベース(一般貸倒引当金繰入前) |
3.82 |
4.64 |
0.82 |
|
業務純益ベース |
3.82 |
4.64 |
0.82 |
|
当期純利益ベース |
5.35 |
6.38 |
1.03 |
4.預金・債券・貸出金の状況(単体)
(1)預金・債券・貸出金の残高
|
|
前事業年度(百万円) |
当事業年度(百万円) |
増減(百万円) |
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
|
|
預金(末残) |
6,194,216 |
5,600,291 |
△593,925 |
|
預金(平残) |
6,016,793 |
5,744,376 |
△272,416 |
|
債券(末残) |
41,747 |
32,300 |
△9,446 |
|
債券(平残) |
64,898 |
37,862 |
△27,035 |
|
貸出金(末残) |
4,235,713 |
4,222,922 |
△12,790 |
|
貸出金(平残) |
4,141,762 |
4,088,037 |
△53,724 |
(注) 預金には譲渡性預金を含んでおります。
(2)個人・法人別預金残高(国内)
|
|
前事業年度(百万円) |
当事業年度(百万円) |
増減(百万円) |
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
|
|
個人 |
5,090,118 |
4,855,271 |
△234,846 |
|
法人 |
986,617 |
659,153 |
△327,464 |
|
計 |
6,076,736 |
5,514,425 |
△562,310 |
(注) 譲渡性預金及び特別国際金融取引勘定分を除いております。
(3)消費者ローン残高
|
|
前事業年度(百万円) |
当事業年度(百万円) |
増減(百万円) |
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
|
|
住宅ローン残高 |
1,178,904 |
1,225,814 |
46,910 |
|
その他ローン残高 |
119,703 |
167,551 |
47,847 |
|
計 |
1,298,608 |
1,393,366 |
94,757 |
(4)中小企業等貸出金
|
|
前事業年度 |
当事業年度 |
増減 |
||
|
(A) |
(B) |
(B)-(A) |
|||
|
中小企業等貸出金残高 |
① |
百万円 |
2,829,257 |
2,741,543 |
△87,714 |
|
総貸出金残高 |
② |
百万円 |
4,205,913 |
4,143,372 |
△62,541 |
|
中小企業等貸出金比率 |
①/② |
% |
67.27 |
66.17 |
△1.10 |
|
中小企業等貸出先件数 |
③ |
件 |
389,390 |
493,061 |
103,671 |
|
総貸出先件数 |
④ |
件 |
389,839 |
493,568 |
103,729 |
|
中小企業等貸出先件数比率 |
③/④ |
% |
99.88 |
99.90 |
0.01 |
(注)1.貸出金残高には、海外店分及び特別国際金融取引勘定分は含まれておりません。
2.中小企業等とは、資本金3億円(ただし、卸売業は1億円、小売業、飲食業、物品賃貸業等は5千万円)以下の会社又は常用する従業員が300人(ただし、卸売業、物品賃貸業等は100人、小売業、飲食業は50人)以下の会社及び個人であります。
(自己資本比率の状況)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が
適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号。)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては基礎的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては粗利益配分手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円)
|
|
平成26年3月31日 |
平成27年3月31日 |
|
1.連結自己資本比率(2/3) |
13.58% |
14.86% |
|
2.連結における自己資本の額 |
8,176 |
8,419 |
|
3.リスク・アセットの額 |
60,167 |
56,619 |
|
4.連結総所要自己資本額 |
5,503 |
4,906 |
単体自己資本比率(国内基準)
(単位:億円)
|
|
平成26年3月31日 |
平成27年3月31日 |
|
1.自己資本比率(2/3) |
15.34% |
16.38% |
|
2.単体における自己資本の額 |
8,900 |
8,784 |
|
3.リスク・アセットの額 |
58,018 |
53,603 |
|
4.単体総所要自己資本額 |
4,961 |
4,383 |
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、3カ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1.から3.までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
|
債権の区分 |
平成26年3月31日 |
平成27年3月31日 |
|
金額(億円) |
金額(億円) |
|
|
破産更生債権及びこれらに準ずる債権 |
132 |
43 |
|
危険債権 |
1,467 |
521 |
|
要管理債権 |
49 |
45 |
|
正常債権 |
41,636 |
42,389 |
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないことから記載しておりません。
当行グループは、「第一次中期経営計画」を踏まえ、持続的な成長と経営理念の実現を確かなものとするため、「特色ある事業基盤の確立」、「収益の増加と財務体質の一層の改善」、「顧客から共感され、社会・市場から必要とされる金融グループへ」の三つを目標に掲げた「第二次中期経営計画」(対象期間:平成26年3月期から平成28年3月期)を平成25年3月に策定いたしました。平成28年3月期は同計画の最終年度となることから、同計画の達成に向けて、以下のとおり各種戦略施策、体制の強化に引き続き全力で取り組んでまいります。
また、第二次中期経営計画期間中の成果の見極めや計画と実績とのギャップ分析など十分な総括を行った上で、平成29年3月期以降を対象とする新たな(第三次)中期経営計画の検討を進めてまいります。次期中期経営計画は、深度あるビジネス環境分析を踏まえ、当行が将来的に目指す姿、中長期的なビジネスビジョンを十分に議論しつつ策定していく所存です。
(イ)お客さまのニーズに応える商品・サービスの提供による当行グループ全体の長期的・安定的な収益の計上
当行グループは、多様化・高度化するお客さまのニーズに対して、付加価値の高い商品・サービスをスピーディーにご提供するとともに、グループ全体で徹底した合理化に取り組むことで、長期的・安定的な収益の計上を目指してまいります。
(法人業務)
法人業務については、事業参画を通じた企業・産業・地域の成長支援と、専門能力の強化・実践を基本戦略とし、「医療・ヘルスケア」、「再生可能エネルギー」、「創業支援・企業再生支援」を重点分野に定め、当該分野における知見・ネットワーク・金融機能の融合による最高のサービスの提供による差別化を促進します。また、当行グループの専門性のある分野を一層強化し、不動産ファイナンスにおけるポートフォリオの再構築と収益の確保、今後成長が見込まれるストラクチャードファイナンス分野での新たな取り組み強化、金融円滑化法終了後の対応における他の金融機関などとの連携を通じた、当行グループの事業再生ノウハウの提供、マーケットソリューション能力の充実・強化などに積極的に取り組んでまいります。事業法人向け貸出については、お客さまの問題を自らの課題として取り組む「事業参画」アプローチを基本に、法人営業体制を強化し、顧客基盤の更なる拡大を図ります。クレジットトレーディング業務、プライベートエクイティ業務については、平成25年7月に組成した新生プリンシパルインベストメンツグループを通じて、これまで築き上げてきた経営資源やノウハウをベースに、組織の効率性向上と業務の一層の高度化を図り、積極的に事業を展開してまいります。金融法人に対しては、多面的な機能提供による取引深耕と業務協調を推進するとともに、強固な金融法人ネットワークを通じた提携ビジネスを推進いたします。海外については、地域金融機関や海外の現地金融機関と連携して、お客さまの海外展開を引き続き支援するとともに、欧州やアジア・オセアニア地域などでの優良なプロジェクトファイナンス案件への取り組みを強化してまいります。
(個人業務)
当行では、当行グループ全ての機能を活用し、運用・決済・融資・コンサルティングなど幅広い接点を通じた多面的なお取引の提供により、コア顧客の拡大に注力してまいります。このため、店舗・コールセンター・インターネットそれぞれの特性を活かしたチャネル間の連携の強化、お客さまの視点に立った投資信託や仕組債などの商品・サービスの他社に先んじての提供、コンサルティング力のさらなる強化などを図り、新たなリテール金融モデルの実現を目指します。また、ローンビジネスについては、お客さまのニーズをより深く理解した住宅ローン商品の拡充、無担保カードローン市場における信頼される貸し手としての地位の確立、地域金融機関との連携による保証業務の拡大などに取り組み、さらなる拡大・発展を目指します。海外については、アジア地域での中間層の拡大に伴う小口資金ニーズに対して、無担保ローンや割賦などの活用を検討するとともに、国内のお客さまの海外での資金運用ニーズへの対応も検討してまいります。
(ロ)リスク管理、コーポレート・ガバナンスの強化と透明性の高い経営
当行は、グループ会社を含めた、「バーゼルⅢ」(銀行法に基づく自己資本比率規制で、当行は基礎的内部格付手法を採用)のスムーズな運用とリスク管理の高度化およびリスク・リターンの的確な把握を通じて、経営資源の最適な配分を実現し、バランスのとれた業務運営により一層努めてまいります。また、バーゼルⅢに対しては、規制上は国内基準行ではありますが、国際統一基準も意識した経営を行い、必要な体制準備や施策に取り組んでまいります。
当行は、監査役会設置会社を選択しております。このガバナンス体制のもと、①経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限・責任を集中させ、社外取締役の監督のもとで取締役会において当行の向かう大きな方向性を示すとともに、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備などを実施し、②業務執行および取締役会から独立した監査役および監査役会に取締役会に対する監査機能を担わせることで、適切な経営の意思決定と業務執行を実現するとともに、組織的に十分牽制の効くガバナンス体制を確立しています。また、日常の業務執行の機動性を確保するため執行役員制度を導入し、取締役社長をはじめとする業務執行取締役による指揮のもと、取締役会から委任された執行役員および各業務部門の部門長がそれぞれ管掌する業務を効率的に遂行する体制を確保しております。さらに、取締役会の承認に基づき、業務執行取締役、部門長である執行役員などからなる経営会議を設置し、迅速かつ効率的な業務運営を実現してまいります。
当行グループは、「財務報告に係る内部統制の評価および監査の基準」(いわゆる“J-SOX”)への対応体制を確立し、内部統制システムの運用強化とともに、金融商品取引法の規定に沿い、お客さま保護を念頭においたコンプライアンス体制の強化による法令遵守の一層の徹底に引き続き努めてまいります。加えて上場企業として、投資家の目線に立った適時、適切かつ透明性の高い情報開示に取り組んでまいります。
「第二次中期経営計画」の実行を支える経営インフラの整備のうち、ITシステムの安定稼動に努めることは社会基盤の一端を担う金融機関として果たすべき当然の使命であり、重要な経営課題と考えています。現行システムの安定稼動に向け、重点的に経営資源の投入を行うとともに、中長期の経営方針に沿った堅牢で安定的なシステムの構築に取り組んでまいります。
(ハ)経営健全化計画の達成
当行は、平成25年3月に公表した「経営の健全化のための計画」(以下「経営健全化計画」)の進捗状況や経済状況を踏まえて、新しい経営健全化計画を平成27年3月に金融庁に提出いたしました。当事業年度については、平成25年3月に策定した「第二次中期経営計画」に沿って業務運営を行った結果、単体実質業務純益は423億円、単体当期純利益は457億円となり、いずれも経営健全化計画の目標値を上回る結果となりました。
今後、次期中期経営計画の策定にあわせて、経営健全化計画についても必要な見直しを行ってまいります。
当行といたしましては、引き続き公的資金を受けている金融機関としての役割・期待を認識し、その社会的責任を全うするとともに、経営健全化計画の達成に向けて、全社員が一丸となって業務に取り組んでまいります。
今後とも、皆さまには、なお一層のご支援・ご指導を賜りますようお願い申しあげます。
(注記)(ハ)については、子会社等を含まない記述となっております。
以下において、当行及び当行グループ(当行並びにその連結子会社及び関連会社)の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、当行は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
1 当行の経営戦略について
当行は平成25年3月18日に、平成26年3月期から平成28年3月期までの3年間を対象とする「第二次中期経営計画」(以下「第二次中計」という。)を発表いたしました。「正常化・再構築」のステージと位置付けていた第一次中期経営計画(平成23年3月期から平成25年3月期までの3年間を対象。)を踏まえ、第二次中計は、「明確な戦略確立と継続的な成長追求」のステージと位置付け、「顧客基盤の更なる拡大」と「良質資産の積み上げ、ポートフォリオの改善」を基本方針とし、以下の3つの目標を定めております。
・特色ある事業基盤の確立
・収益の増加と財務体質の一層の改善
・顧客から共感され、社会・市場から必要とされる金融グループへ
当行は、第二次中計の目標達成に向けて各業務に邁進し、持続的な成長と経営理念の実現につなげていきたいと考えております。また引き続き、公的資金を受けている銀行としての役割期待を認識し、その社会的責任を全うするとともに、社会基盤たるシステムの安定稼動に努め、堅牢で安定的なシステム構築にも取り組んでまいります。なお、平成28年3月期は同計画の最終年度となることから、第二次中計期間中の成果の見極めや計画と実績とのギャップ分析など十分な総括を行った上で、平成29年3月期以降を対象とする新たな(第三次)中期経営計画の検討を進めております。次期中期経営計画は、深度あるビジネス環境分析を踏まえ、当行が将来的に目指す姿、中長期的なビジネスビジョンを十分に議論しつつ策定していく所存です。
当行は、法人業務については、事業法人・公共法人向けファイナンス、アドバイザリービジネスや金融法人向けビジネス等を中心に行う「法人部門」と、金融市場向けビジネスを行う「金融市場部門」により推進しており、個人業務については、リテールバンキング業務及びコンシューマーファイナンス業務を行う「個人部門」により推進しております。
〔法人業務〕
・法人業務については、基本戦略として、お客さまの課題解決に向け、自らも当事者の視点で取り組む「事業参画」を通じた企業・産業・地域の成長支援と専門能力の強化・実践を図ってまいります。
具体的には、「事業参画」アプローチを基本とした営業体制の強化と多面的な収益獲得モデルを構築し、当行グループ各社の有する金融機能を活用したソリューションを企業・産業・地域に提供するとともに、「医療・ヘルスケア」「再生可能エネルギー」「創業支援・企業再生支援」を重点分野とし、当該分野における知見・ネットワーク・金融機能の融合による最高のサービスを提供することによる差別化を実現いたします。また、当行グループの専門性ある分野を一層強化し、不動産ファイナンスにおけるポートフォリオの再構築と収益の確保、プロジェクトファイナンスなど今後成長が見込まれるストラクチャードファイナンス分野での取り組み拡大、「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律(金融円滑化法)」終了後の対応として他の金融機関等との 連携を通じた事業再生ノウハウの提供等、市場環境に応じた商品・ソリューションの提供等を積極的に推進してまいります。
さらに海外戦略として、地域金融機関、海外現地金融機関との連携を通じた事業法人の海外展開支援の強化、欧州やオセアニアでのPFIや日系案件を中心とした優良プロジェクトへの取り組み、豪州等での優良不動産案件への参加等を図ってまいります。
当行は、こうした法人向けビジネス戦略の実践を通じて、良質な資産の積み上げと収益力の拡大を図ってまいります。
〔個人業務〕
・個人業務については、基本戦略として、当行グループ各社の商品・サービスを、ニーズに合わせて自由に利用できる「コア顧客」を第二次中計公表時点(平成25年3月)での約250万人から平成28年3月末で約500万人へと拡大することを目指し、新たなリテール金融モデルを実現してまいります。
具体的には、グループ一体となった顧客基盤の拡大に向けて、グループ全ての機能を活用したサービスの提供と、運用・決済・融資・コンサルティング等の幅広い接点を通じた複数世代にわたる多面的な取引を展開し、また、グループ全体の資産増加に合わせて安定的な資金調達を推進してまいります。新たなリテール金融モデルの実現に向けては、各顧客チャネルの特性を活かしながらのチャネル間の連携強化、お客さま視点からの投資信託・仕組債等の商品・サービスの他社・他行に先行した提供の推進、お客さまとのより深い信頼関係の構築に向けたコンサルティング力の強化等に努めてまいります。また、ローンビジネスの拡大・発展を図るべく、顧客ニーズをより深く理解した住宅ローン商品の拡充、無担保カードローン市場においての信頼される貸し手としての地位の確立、地域金融機関との連携による保証ビジネスの拡大を推進いたします。さらに海外戦略として、中間層が拡大していくアジア地域での小口資金ニーズに対する無担保ローンや割賦業務の展開、及び国内顧客の海外での資金運用ニーズへの対応についても検討してまいります。
・財務目標については、以上のようなビジネス戦略の実践を通じて、収益力の拡大と効率性向上を目指します。また、不良債権の削減を推進し、より強靭な財務体質の構築を図ってまいります。資本政策については、当行は国内基準行ではありますが、国際統一基準も意識した経営を行うこととしており、主に内部留保の積み上げによる自己資本の充実・強化等を推進し、国内基準における自己資本比率、及び国際統一基準における普通株式等Tier1比率の一層の改善を図ってまいります。
<第二次中期経営計画の財務目標>
|
平成28年3月期 (2015年度) 目標値 |
成長性 |
当期純利益(注1) |
700億円 |
|
キャッシュベース当期純利益(注1)(注2) |
760億円 |
||
|
収益性 |
当期純利益RORA(注1)(注3) |
1.0%程度 |
|
|
経費率 |
50%台 |
||
|
ROE |
10%程度 |
||
|
健全性 |
普通株等Tier1比率(注4) |
7.5%程度 |
|
|
金融再生法上の開示不良債権比率(単体) |
2%台 |
(注1)企業結合に関する会計基準の改正を踏まえ、当期純利益につきましては、平成28年3月期より、「親会社株主に帰属する当期純利益」へ表記が変更されます。
(注2)純利益からのれんに係る償却額及び企業結合に伴う無形資産償却とそれに伴う繰延税金負債取崩額を除いたもの
(注3)当期純利益/期末リスクアセット額
(注4)バーゼルⅢ完全適用ベース
・さらに、当行は、これらの業務遂行のために、リスク管理、システムについて以下の施策を推進してまいります。
リスク管理につきましては、多元化する外部諸規制に適切に対応するとともに、各リスクのフレームワークの高度化による適正なリスクリターン運営の実現、ビジネス展開に即したリスク管理の実践、人材育成・強化を通じた全行的な案件審査力の向上を図り、リスクテイク能力の強化、リスクカルチャーの一層の深化を目指します。
システムにつきましては、まずは重要システムの総点検、新たなバックアップセンターの構築等によって現行システムの稼動安定化に注力し、さらに中長期の経営方針に沿った堅牢で安定的な次期システムの構築に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
・当行のビジネスモデルは、法人業務において、伝統的な銀行業務と革新的な投資銀行業務を組み合わせ、さらには「事業参画」という当行固有の視点を重視した業務運営を志向しており、また個人業務において、リテールバンキング業務及びコンシューマーファイナンス業務を組み合わせ、かつグループの有機一体的な業務運営を志向しており、日本の金融業界においては新しく特色のあるものとなっております。こうしたビジネスモデルの実践は、長期的には継続的利益を上げるために有効であると考えておりますが、その理解が正しいという保証はありません。また、当行グループの業務拡大のためには顧客に当行グループのビジネスモデルが認知される必要がありますが、当行グループのビジネスモデルが顧客にとって馴染みの薄いものである場合、顧客に認知されにくい可能性があります。さらに、今後、経営環境、顧客ニーズ、当行の財務状況等が当初想定と異なる状況となった場合には、現在の中期経営計画の達成が困難となり、または見直しが必要となる可能性があります。
2.法人向け銀行業務の戦略的拡充について
当行は、法人向け銀行業務の拡充のため企業向け貸出及び貸出以外の業務を強化する戦略を掲げております。当行がかかる戦略を実行するに際しては、わが国経済全体の景気動向に加えて、以下のようなリスク及び課題があります。
・法人顧客ベースの規模が、国内大手銀行グループより小さいため、既存の顧客に対する貸出増強には限界がある可能性があります。
・わが国の銀行業界における過当競争により、他行の貸出利率が当行が考えるリスク見合いより低い水準となった場合、新規融資獲得における競争力に欠けることがあります。
・わが国の銀行業界における競争が厳しいことから、貸出利率における利幅の拡大や債務者のリスクに応じた適切な貸出金利設定が困難となる場合があり、全体としての取引関係の維持及び関連業務の獲得のため、当該顧客の信用格付に鑑みて適切と判断される利率より低い貸出利率で貸付を実行しなければならないことがあります。
・当行が経営資源を投入しているノンリコースローンやレバレッジドファイナンス等の新しい貸出形態は、更なる成長やその収益性の維持・拡大が保証されているわけではありません。
・貸出以外の業務の一部で、国内大手銀行グループや証券会社、外資系金融機関との競争激化により、想定した収益の獲得が困難となることがあります。
・政府並びに政府系金融機関が企業再生を主導・関与することにより、企業再生に対する融資及びアドバイザリー業務の機会が縮小したり、収益性が低下する可能性があります。
・当行が重点的に取り組もうとしている特定の業種・分野について、今後の社会環境の変化や経済動向等に伴って当初想定していた成長が見込めなくなる等といった事態が発生することにより、業務戦略の一部見直しが必要となる可能性があります。
3.リテールバンキング業務の戦略的拡充について
当行は、リテールバンキング業務において、継続的に必要な人員及び情報システムに多大な経営資源を投入してきております。当行のリテールバンキング業務を将来に亘って拡大していくに当たっては以下のような課題があります。
・当行は、順調に顧客基盤を拡大してきましたが、メガバンクと呼ばれる他の大手銀行と比較した場合には、相対的にリテール顧客基盤の規模がまだ小さいため、当行が企図する収益性を実現できない可能性があります。
・ATMやテレフォンバンキング、インターネットバンキングで24時間365日いつでもお取引頂けるといった当行が提供するサービスに匹敵するサービスを、競合他社も提供し、或いは提供しようとしており、これにより、他社との差別化が困難となる可能性があります。
・当行が提供する資産運用商品や、住宅ローン等のローン商品が、お客さまの嗜好の変化等によって受け入れられない可能性があり、当行はこうした局面に適切に対応していく必要があります。
・将来の法令及び規制等や行政処分が当行のリテールバンキング業務の成長を阻害する可能性があります。
4.コンシューマーファイナンス業務の経営環境について
当行は、平成16年9月に株式会社アプラス(現在の株式会社アプラスフィナンシャル。なお、同社は平成22年4月に組織再編を行ったが、「事業等のリスク」においては、同社及び傘下の子会社を包括して引き続き「アプラス」という。)(大阪証券取引所(現東京証券取引所)市場第一部上場)を、平成19年12月にシンキ株式会社(以下「シンキ」という。)を子会社化、さらに、平成20年9月に新生フィナンシャル株式会社(以下「新生フィナンシャル」という。)及びその子会社を完全子会社化(詳細は下記5.をご参照ください。)したことにより、コンシューマーファイナンス業務を大きく拡大しました。
また、上記のほか、例えば、新生プロパティファイナンス株式会社(旧商号:株式会社エクイオン)及びアポロファイナンス株式会社の買収、帝人ファイナンス株式会社からの個品割賦事業の譲受並びに株式会社ユニコ・コーポレーションからの事業譲受を通じて、中小企業向け融資、消費者金融(コンシューマーファイナンス)及び個品割賦市場等に参入してきました。
これらの買収が成功するかどうかは、1つには、これらの企業の効率性や収益性を強化するために業務運営及び提供する商品を改善することができるかどうかに拠っております。我々の直面している課題には、取引先との緊密な関係を維持する必要があること、いくつかの商品は市場規模が縮小していること、及びアプラスやその他の子会社の業務の効率性を向上させるために当行のIT技術を用いることが困難な可能性があること等が含まれます。これらの目標を達成できない場合、当行の収益が減少し、収益の多様化を目標とする当行の取組みが阻害される可能性があります。
当行子会社によるコンシューマーファイナンス業務については、上限金利及びいわゆる「グレーゾーン金利」の取扱に関する法令及び規制等の変更により影響を受け、当行は平成19年3月期以降、必要に応じてアプラス及びシンキについてのれん及び無形資産の減損並びに投資損失の計上を実施いたしました。アプラスはこれまで一連の経営変革を行ってまいりましたが、それがアプラスの収益性を回復するのに十分でない場合、または、下記6.に記載のとおり、シンキがコンシューマーファイナンス業界の経営環境の変化に対応するために採る方策が十分でない場合、コンシューマーファイナンス業務が当行グループの経営成績に将来に亘って悪影響を与え続ける可能性があります。(法令及び規制等の変更については下記26.をご参照ください。)
また、債務者一人当たりに対する全貸金業者からの貸付可能総額についての上限を定める総量規制も、貸金業者一般にとって業務上大きな制約となっております。返済期限を迎えたコンシューマーローンの債務者は、借り換えが不可能な場合、かかる返済金の支払ができなくなる可能性があります。こうした債務者は複数の貸主から借入れを行っておりますが、改正法の成立後、アプラス、シンキ及び新生フィナンシャルを含む多くの貸金業者は、厳格化された信用査定基準に従って、これらの債務者に対する追加貸付を制限しております。こうした債務者が貸金業者から借入れを続けることができなくなると、アプラス、シンキ及び新生フィナンシャルからのローンも含め、既存のローンについて債務不履行となる可能性があります。下記7.に記載のとおり、アプラス、シンキ及び新生フィナンシャルは必要に応じて過払金返還及び貸倒損失に関する追加の引当てを実施しており、また、現時点ではこうした顕著な現象は生じていないと認識しておりますが、消費者金融業界をとりまく昨今の急速な状況変化に鑑みれば、状況変化による影響が予想を上回る可能性があります。
なお、下記5.に記載のとおり、日本GE株式会社(以下「日本GE」という。)による損失補償の対象となっていたグレーゾーン損失を受ける可能性のある新生フィナンシャルの資産の相当の部分について、将来発生が見込まれる過払利息返還損失の額として1,750億円の一括支払いを日本GEから受けたことと引き換えに、平成26年3月末をもって同損失補償は終了いたしました。
また、下記8.に記載のとおり、当行は、平成23年10月より、従来新生フィナンシャルが「レイク」ブランドで行っていた個人向け無担保ローン事業の一部を譲り受け、銀行本体による個人向け無担保ローン業務を開始しております。
5.新生フィナンシャル株式会社の買収について
当行は、平成20年9月に、日本GE(買収当時はGEジャパン・ホールディングス株式会社)より、同年7月における同社との合意に基づき、新生フィナンシャル(旧商号:GEコンシューマー・ファイナンス株式会社)とその子会社を取得し、新生フィナンシャル及びその子会社における、「レイク」ブランドの個人ローン、住宅ローン、クレジットカード及び割賦販売業務の資産8,790億円(個人ローン6,470億円、住宅ローン1,050億円、クレジットカード・割賦債権810億円など)を総額5,800億円で取得しております。
本件買収に際して、将来のグレーゾーン金利関連費用発生に備えた利息返還損失引当金2,210億円がクロージングの段階で計上されております。また、買収時に締結した株式譲渡契約上、取得したグレーゾーン損失を受ける可能性のある資産の相当の部分について、買収時の消費者ローン及びクレジットキャッシング顧客からの将来の過払利息返還請求については、当行の負担は合計で最大2,039億円とし、それを超えるグレーゾーン金利関連費用につき、日本GEが負担することとなっており、平成22年6月以降、グレーゾーン金利関連費用の累積額が上記の当行最大負担額を超えたため、新生フィナンシャルは日本GEからかかる費用の支払を受けておりましたが、平成26年3月末、将来発生が見込まれる過払利息返還損失の額として1,750億円の現金払いを日本GEから新生フィナンシャルが受けることにより、日本GEの損失補償は終了しました。なお、下記7.に記載のとおり、新生フィナンシャルは日本GEから受け取った1,750億円を利息返還損失引当金に追加計上しました。
新生フィナンシャルにおける過払利息返還動向は安定して低下傾向が続いていることから、当行及び新生フィナンシャルとしては、上記の利息返還損失引当金の追加計上により、将来発生が見込まれる損失に対して必要な引当水準を確保したものと考えておりますが、上記の追加計上が過去の実績をも踏まえたものであることなどを勘案すると、現在の引当水準が将来に亘って十分であるという保証はなく、もし同引当金に不足が生じた場合には、当行グループの損益状況や財務状況に相当な影響が生じる可能性も皆無とはいえません。
6.シンキ及び新生フィナンシャルの業務統合・再編成等について
平成21年2月、当行は、消費者金融業界の経営環境が厳しくなる中、新生フィナンシャルとシンキの経営効率の最大化を図るため、新生フィナンシャルとシンキの大幅な業務の統合、再編成を推進すべく両社と基本合意を締結しました。さらに、当行と新生フィナンシャルは共同でシンキ株式の公開買付けを実施した後、シンキの完全支配化手続きを完了し、平成22年3月にはシンキを新生フィナンシャルの子会社として、より一体的な業務運営を行う体制を整えました。こうした施策に基づき、例えば、平成27年3月に決定した新生フィナンシャルやシンキを含むコンシューマーファイナンス関連子会社6社の本社機能の移転・集約など、新生フィナンシャルとシンキとの間で各種経営資源(対顧客営業及びリスク管理のための各種インフラ等を含む。)の共有及び相互に重複する業務等を始めとしたシンキの業務の大幅な統合・再編成を進めてきておりますが、今後の当行グループを巡る経営環境の変化や、その他予期せぬ事態等が発生した場合、かかる業務の統合・再編成を当行が最終的に期待する内容・規模・時期に実施できる保証はありません。
7.コンシューマーファイナンス子会社における引当金について
「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(以下、「出資法」という。)の改正以前から、「利息制限法」は貸付金額に応じて年15%から年20%を、貸付債権に適用できる上限金利として定めていました。そして、「出資法」の上限金利と「利息制限法」の上限金利との差額は一般に「グレーゾーン」金利、超過利息あるいは過払金と呼ばれていました。「利息制限法」の下では、超過利息の支払を定める契約は、かかる超過部分に関して無効であるとされます。しかし、かかる利息制限にかかわらず、「貸金業の規制等に関する法律」(平成19年12月に施行された法改正により、同法の題名は「貸金業法」に改められた。以下、「貸金業法」という。)では、超過利息の支払が任意になされ、かつ貸金業者が貸付実行及び返済に関する各種書面交付義務を遵守している限りは、「出資法」の上限金利以下であれば、超過利息の支払は有効であるとされておりました。
しかし、平成18年1月の最高裁判所の判決では、超過利息の支払は原則として任意になされたものとはみなされないものとされました。(詳細は下記26.をご参照ください。)
アプラス及びシンキは過払金返還及びそれに関連する貸倒損失について引当金を計上しておりますが、過払金返還のための引当てに関する平成18年10月の日本公認会計士協会公表の監査委員会報告を適用した影響もあり、平成18年9月中間期に、両社は引当金を増額しました。さらに、上限金利を引き下げる改正法が平成18年12月に最終的に成立したことを受けて、アプラスは、大手貸金業者が高リスク債務者への貸付を制限することやそれによって生じる債務不履行の増加及び過払金返還請求の最新の動向を含む、マーケットの変化を考慮して、改めて引当金計上の前提を検討し、現在に至るまで、必要に応じて相当額の追加引当を行ってきております。また、シンキも同様に適宜引当金の積み増しを行ってきております。なお、新生フィナンシャルについては、必要に応じて、貸倒引当金とともに、買収契約に定められた日本GEによる損失補償の対象外の貸出資産について利息返還損失引当金を追加計上してまいりました。
近時では「グレーゾーン」金利に関する取引履歴開示請求の件数や過払金返還額は過去のピークを大きく下回っております。このような状況に鑑み、平成23年度以降も、将来に亘る過払金リスクから決別するため、引き続き、必要に応じて利息返還損失引当金の追加繰入を実施してきております。また、新生フィナンシャルについては、上記5.に記載のとおり、新生フィナンシャルが将来発生が見込まれる損失の額として1,750億円の現金払いを日本GEから受けることにより、日本GEの過払利息返還損失補償は終了しましたが、これに伴い、新生フィナンシャルは、平成26年3月末に、日本GEから受け取った1,750億円を利息返還損失引当金に追加計上しました。
当行といたしましては、上記の措置を講じたことにより、過払金返還に係る追加的な損失の発生は限定的なものになると認識しておりますが、引当金額は過去の経験に基づく要素をもとに計算されており、将来的に発生する過払金返還請求を考慮するために適切ではない可能性があるため、現在の引当金額が過払金返還請求によって生じる損失に対処するために十分であるという保証はありません。現在の引当金額が将来の過払金返還請求及び関連する貸倒損失への対応として不十分である場合、将来追加の費用が生じる可能性があり、当行グループの損益状況や財務状況に相当な影響が生じる可能性も皆無とはいえません。
8.銀行本体による新たなコンシューマーファイナンス業務の展開
当行は、当局からの必要な認可の取得等を経て、平成23年10月より、新生フィナンシャルが「レイク」ブランドで行っている個人向け無担保ローン事業の一部を譲り受け、銀行本体での本格的な無担保カードローンサービス「新生銀行カードローン レイク」を開始し、現時点に至るまで順調に業容を拡大しております。
国内の個人向け無担保ローン市場は、平成22年6月に改正貸金業法が完全施行され、さらに貸し手の市場からの撤退も加速する中にあって、大きく縮小しており、未曾有の転換点にあります。一方で、健全な借り手としての個人の小口金融に対するニーズは引き続き存在し、貸し手としては円滑かつ合理的にサービスを提供していくことが求められております。
こうした環境認識の下、当行は、既に一定の顧客認知度を有する「レイク」ブランドを活用して銀行本体で個人向け無担保ローンサービスを提供することにより、お客さまに対する訴求力を一層強めつつ、グループ会社と当行が蓄積してきた審査能力、マーケティングノウハウを融合してお客さまのニーズに円滑・迅速に対応することで、収益力の向上に繋げるとともに、中長期的な視点に立って、この分野におけるリーディングカンパニーとして健全な個人向け無担保ローン市場の形成に貢献してまいります。
当行が本体で上記サービスを開始するにあたって、当行は新生フィナンシャルから、「レイク」ブランドおよび無人店舗、ATM、ACM(自動契約機)、ウェブサイトやカスタマーサービスセンター等、事業展開に必要な資産を譲り受けました。また、マーケティング、契約の受付、顧客サービス、与信管理、債権管理等の業務は当行本体で行っており、これらの業務の体制構築のために、専門部署として当行個人部門コンシューマーファイナンス本部の中に「レイク事業部」を平成23年10月に新設いたしました。
さらに、新生フィナンシャルは、当行本体による個人向け無担保ローンについて保証サービスを提供いたします。なお、新生フィナンシャルの既存貸付債権の当行への譲渡は行わず、引き続き同社で管理いたします。本件事業譲渡後、同社は「レイク」ブランドは使用せず、「新生フィナンシャル」として既存のお客さまにサービスを提供いたします。同社については、これらの業務に加えて、他の金融機関向けの信用保証業務の拡大にも注力し、今後とも安定的な収益を上げ、さらなる成長を図ってまいります。
当行は、上記事業を展開することにより、収益力の向上とコンシューマーファイナンス業界での確固たる地位の構築を目指してまいりますが、個人のお客さまのニーズの変化、法令等の規制動向、同業他社との競合状況等により、当初目標を達成することが困難となり、または事業展開の再検討が必要となる可能性があります。
9.金融商品及びサービスの範囲の拡大について
当行の主要な事業戦略は、金融商品、サービス及び投資活動の範囲を拡大することであり、今後もそのような事業戦略を実施してまいります。アプラス、昭和リース、新生フィナンシャル等の買収もまた事業多様化の一環です。また、法人業務においては、引き続き適正なリスク管理の下、様々な資産への投資を検討するとともに、リテールバンキング業務においては、必要に応じて外部金融機関等とも連携しながら、商品・サービスを提供してまいります。当行が、その事業活動を拡充するにあたっては、以下を含むリスク及び課題があります。
・新規の業務活動は、見込みどおりとは限らず、また、収益を生むものとなる保証もありません。
・当行は、新規事業活動を監督し、指導することのできる人材を獲得し、継続的に雇用することが必要となります。
・情報システム、特に顧客が直接にアクセスできるサービスをさらに拡充する必要があります。
10.マーケットの変動及び不安定要因による影響について
当行は、債券、株式、デリバティブ商品等の多種の金融商品に対し、日本の国内外において、広く取引・投資活動を行っております。これらの活動による業績は、金利、外国為替、債券及び株式市場の変動等により変動します。例えば、金利の上昇は、一般的に、債券ポートフォリオに悪影響を与えます。さらに、当行のポートフォリオ中の債券に対する信用格付の低下またはデフォルトは、当行業績に悪影響を与える可能性があります。当行が当行の取引・投資に関連して、将来において投資による損失を計上しない保証はありません。
また、近時では、サブプライム・ローン問題に端を発する世界的な金融・資本市場の混乱、平成23年3月に発生した東日本大震災による日本経済の一時的な落ち込み、さらには欧州債務危機をはじめとした、いわゆるソブリンリスクの高まり等、実体経済や金融市場の動揺を引き起こす事態が連続して発生しております。このような事態が発生した場合、貸出先顧客の破綻による貸倒等の損失の発生、貸出先顧客の信用力低下によるリスクアセットの増加、株式を含む有価証券等の価格の下落に伴う資産の目減り、優良な貸出先顧客の減少等に伴う貸出業務や投資銀行業務等における収益の減少、円高の進行に伴う外国資産の時価の下落等が予想され、これらが当行グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
11.ローン及びその他の資産への投資に関するリスクについて
当行は、クレジットトレーディングや証券化業務において、住宅ローン、不良債権、売掛債権、リース資産等の多様な資産に対する投資を行っており、最終的には、これを回収、売却または証券化することを目的としております。また、特定の資産または特定の格付もしくは種類の有価証券を集中的に保有する場合があります。かかる営業資産から得られる当行の収益が予想より少ない場合(当行により証券化された資産のプールにおいて、当行グループ自身がその残余持分を保有している場合におけるその残余持分の価値の下落を含む)には、当行及び当行グループの損益及び財政面が悪影響を受ける可能性があります。こうした当行が取得できる資産の市場規模及びその価格は常に変動していることから、当行が魅力的な投資機会を常に得られるとは限らず、投資活動の結果が大きく変動する場合もあります。
12.海外業務の拡大によるリスクについて
当行の業務の大部分は日本国内におけるものですが、その他の市場における事業・投資の可能性について選別的に検討しております。
たとえば、ユーロ債の引受け及び資本市場のアドバイザリー業務を行うShinsei International Limited(在英国子会社)の設立、ドイツの銀行等と共同で不良債権の買取・再編並びに処理を専門に行うドイツの合弁会社の設立や、台湾の金融持株会社である日盛金融控股股份有限公司に対する戦略的投資を行い、さらに、自己勘定によるトレーディング・投資業務を拡大し、米国住宅ローン市場関連、その他の米国・欧州向けを中心としたアセットバック投資等の海外投融資を増加させてまいりました。しかしながら、サブプライム・ローン問題等による世界的な金融市場の混乱の中、海外投融資に係る損失の計上を余儀なくされたことから、当行としては、海外業務の見直しを含む経営資源の戦略的な再配分を行っており、これらリスクの高い海外投融資の縮小を推進するとともに、リスク管理体制の再構築に取り組んでおります。
一方で、近時は、アジア・豪州を中心とした優良案件に対する取り組み強化や地場の金融機関との提携推進に加えて、香港において個人のお客さま向け資産運用サービスを専門に行う銀行であるNippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank(当行が50%の議決権を保有するOJBC Co. Ltdの100%子会社。)の設立等、限定的ながら海外での業務展開を図っているところであります。
当行が海外において行う業務活動は、以下のような一般的に国際的な業務及び投資に関連するリスク及び課題に直面する可能性があります。
・外貨建資産及び負債に関連する金利及び為替リスク
・金融サービスの提供及び直接投資に関連する税務及び規制環境の相違
・社会的、政治的及び経済的な状況の変化
・能力があり、地域市場の知識の豊富な従業員の雇用の必要性
このようなリスクは、当行の投資経験の浅い資産及び地域に投資する場合に高まる可能性があります。
13.リスクマネジメントポリシーの有効性について
当行は、リスクマネジメントポリシー及びそのための手続の確立に向けて注力してきており、今後もその予定であります。しかしながら、当行は急速に事業を発展させているため、かかるポリシー及び手続が、リスクの認識及び管理に際して充分に機能しない可能性があります。当行のリスク管理方法には、過去の市場動向の観測を基準にしているものがあるため、将来のリスク・エクスポージャーを必ずしも正確に予測できない可能性があります。業務上の諸リスク及び法令及び規制等に対応するためには、多くの取引及び事象の検証に基づいて、ポリシー及び手続を適切に制定、改廃する必要があり、そうした調整が充分に行われるまではこのようなポリシー及び手続は、効果が十分でない可能性があります。また、当行が買収する可能性のある事業については、より広範な統合手続の中の一環として行わなければならないため、リスクマネジメントポリシーの実施及び管理が特に困難なものとなる可能性があります。
14.訴訟及び預金保険機構によるこれに関する補償について
預金保険機構、ニュー・エルティーシービー・パートナーズ・シー・ヴィ及び当行の間の平成12年2月9日付株式売買契約書(以下「株式売買契約書」という。)のもとで、当行は、平成12年3月1日以前の事実に関する訴訟により負担した費用に対する補償を含め、預金保険機構より訴訟等に関連して一定の補償を受けることが可能となっております。
かかる株式売買契約書記載の株式売買契約に基づいて、当行は、預金保険機構に対し計3件の補償請求訴訟を提起していましたが、これら3件の訴訟については平成21年3月10日に訴訟上の和解が成立し、かかる和解により当行と預金保険機構との間で係属中の訴訟はすべて終結しております。
今後も、当行は、株式売買契約に基づいて、預金保険機構に対して補償金の支払いを求める可能性がありますが、かかる請求についてその全額の補償が得られない可能性があります。また、当行は潜在的な請求権の範囲を評価し適正な引当金を積んでおりますが、かかる引当金が当行の被る損失をカバーするのに十分でない可能性があります。
15.貸倒引当金の十分性について
当行グループは、顧客の状況、差し入れられた担保の価値及び経済全体の見通しに基づいて、貸倒引当金の額を決定しています。実際の貸倒損失は、予測したそれと大きく異なり、引当額を大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となる可能性があります。また、経済状況の悪化により当行が前提及び見通しを変更したり、担保価値が下落したり、またはその他の要因により予測を上回る悪影響が生じた場合には、貸倒引当金を増やす可能性があります。
当行グループは、現状の貸倒引当金計上額で、認識する信用リスクからの損失を十分にカバーしていると考えておりますが、今後、これら以外に信用リスクからの損失が発生しない保証はありません。
16.ローン・ポートフォリオにおける大口貸出先への集中について
平成27年3月末現在、連結ベースで当行グループの上位10位までの貸出先は、当行グループの有する貸出金の約9%を占めており、かかる主要な取引先の業績悪化または当行との関係の著しい変化により、当行の業績及び財政状況が悪影響を受ける可能性があります。
平成27年3月末現在、当行グループの有する貸出金残高のうち、連結ベースで不動産業分野の占める割合は約12%になりますが、その約5割はノンリコースローンであります。同日現在において最も高い集中度を示しているのが約14%を占めている金融・保険業分野です。当行の貸出先である公的セクターのいくつかは、当行の業種別貸出分類では金融・保険業に含まれております。当行グループの消費者金融会社向けの貸出金は、金融・保険業分野に対する貸出金の約14%、当行グループの有する貸出金の約2%をそれぞれ占めています。公的セクターに関しては、これらの民営化またはリストラクチャリングにより信用力が低下したり、貸出需要が減少する可能性があります。
17.資金調達について
近年、資金調達方法の多様化に努めておりますが、以下のとおり、資金の効率的な調達が困難となるリスクがあります。
・今後、リテールバンキング業務及び同業務にかかる預金の営業基盤・顧客基盤の拡大のテンポが伸び悩む可能性があります。
・国内の公社債市場の変化や市況動向により、社債またはその他の債券を発行することに制限が生ずる可能性があります。
・日本銀行の金利に係る方針の変更により、金融市場における資金需給が変化した場合、当行の資金調達に何らかの影響を受ける可能性があります。
・人々の認識や市場環境の著しい変化により、資金調達のコストが増加し、または十分な流動性を確保することが予期に反して困難となる可能性があります。
18.信用格付の影響について
格付機関により信用格付が下げられると、銀行間市場での短期資金調達あるいは資本調達活動等において相手方との取引を有利な条件で実施できず、または一定の取引を行うことができない可能性があります。そのため、当行の資金調達コスト増加ないし流動性の制約、デリバティブ取引あるいは信託業務上の制約等により当行及び当行グループの損益・財務面が悪影響を受ける可能性があります。
19.有能な従業員の雇用について
既存の市場における当行の地位及び顧客基盤を最大限活かすために、卓越した商品知識・技術及び専門的で豊富な経験や実績を有した従業員を採用し、活用することが事業戦略上重要であります。当行は、投資銀行業務、リテールバンキング業務や財務会計などのさまざまな分野において、豊富な実績と経験を有する従業員を必要としております。さらに、情報システムにおけるインフラを維持し、向上させるためには、熟練した技術者を雇用し、訓練し、かつ定着させる必要があります。当行は、他の銀行のみならず、証券会社及びその他の金融機関との間で、このような従業員の採用において競合関係にありますので、当行が有能な人材を採用し、定着させられる保証はありません。
20.重要な経営陣の退社による事業への影響について
事業を引き続き成功させることは、当行の業務執行取締役や執行役員等、上級経営陣の業務能力にかかっています。上級経営陣の誰かの将来における退社が、当行の業務遂行に悪影響を与える可能性があります。
21.情報システムへの依存について
当行の業務の中でも、とりわけリテールバンキング業務においては、その業務戦略の一つとして、当行の情報システム及びインターネットにより顧客にサービスを提供しております。この方法は費用効率がよいものではありますが、当行の業務はシステムの容量及び信頼性に大きく依存しております。平成18年4月後半から5月上旬にかけて、ATMやインターネットバンキング・サービスにおける不具合が一部発生しました。顧客数及び取引数の増加またはその他の理由により、今後ともサービスの停止が生じない保証はありません。
平成24年1月10日には他行宛送金取引の一部が未完了となり、未完了取引分の送金完了が翌11日までかかるという事態が発生いたしました。本件遅延の原因は、当行が同年1月8日から9日にかけて全銀為替取引システムを東京のセンターから大阪のセンターに移設した際にネットワーク構成に不備が生じたことにあります。当行といたしましては、原因となったネットワーク構成を見直し、十分な処理速度を確保できること等を含むテストを実施するとともに、システム面での内部管理態勢の強化・改善を図る等、再発防止に向けた対策を講じているところであり、今後同様の障害を繰り返すことのないよう、万全を期してまいります。
当行のハードウェア及びソフトウェアは、人為的なミス、地震等の自然災害、停電、妨害・不正行為、コンピューターウィルス等によるサイバー攻撃またはインターネットプロバイダー等の第三者からのサポートサービスの中断等により、損害を受け、または機能しなくなる可能性があります。
当行の情報システムは、緊急性・重要性の高い業務についてのバックアップ機能を備えておりますが、これらの機能が十分である保証はありません。さらに、当行のバックアップ・プランは、サービスの大規模な中断時に生じるおそれのあるあらゆる偶発事象に対処できない可能性があります。
22.年金制度及び年金資産に関するリスクについて
当行の年金資産の時価が下落した場合や、将来の退職給付債務の予測計算の基礎に関する事項が変動した場合(年金資産の期待運用収益率が低下するなど)、さらに、退職給付制度が変更された場合、年金費用計上額が増加する可能性があります。また、利子率を巡る環境の変化や他の要因が未積立退職給付債務額や毎年の費用処理額に悪影響を及ぼす可能性があります。
23.金融サービス市場における競合について
規制緩和、当行を含む国内銀行による収益源の多様化に対する取組み並びに外国企業及び外国人投資家の台頭により、わが国の金融サービス市場は極めて競争の激しいものとなっております。当行は、数多くの金融サービス企業と競争関係にあり、当行より優位に立つ企業もあります。当行の主要な競争相手は以下のとおりです。
・大手銀行:わが国における大手銀行グループは、資産、顧客ベース、支店数、及び従業員数の観点から見ても、当行より規模が大きく、また、これらの銀行グループは、様々な投資銀行業務を行っており、かつ、子会社または関係会社として証券会社を有しているうえ、当行同様その収益源を多様化する戦略を採っています。さらに、大手銀行グループ同士の経営統合が成功した場合には、日本の金融市場における競争がより激しくなる可能性があります。また、上記の大手銀行グループのほとんどは、政府が保有していた株式を消却するとともに金融庁への健全化計画の提出義務から解放され、より柔軟な経営を行える可能性があります。
・証券会社/投資銀行:国内の証券会社及び主要な外国投資銀行の日本における関係会社を含み、当行は、コーポレート・アドバイザリー及び投資活動を含む様々な事業領域において、このような企業との競争関係にあります。
・その他の銀行:信託銀行、地方銀行、一部の海外商業銀行の日本支店及びリテール専門のオンライン・バンク等とは、これらのその他の銀行が営むそれぞれの分野において競争関係にあります。
・政府系金融機関:日本のリテールバンキング部門においては、株式会社ゆうちょ銀行(以下「ゆうちょ銀行」という。)が依然として最大の預貯金総額を有しております。平成24年4月に成立した「郵政民営化法等の一部を改正する等の法律」では、日本郵政株式会社によるゆうちょ銀行等の株式処分が期限のない努力義務とされた一方、新規業務規制については政府がゆうちょ銀行等の株式の二分の一以上を処分した後は認可制から届出制に移行するとされております。このように政府関与が残されたまま届出制に移行する場合には、ゆうちょ銀行等の業務範囲拡大による民業圧迫の懸念がある上、当行を含む民間との適正な競争が担保されないことが懸念されます。また、政府系金融機関については、平成20年10月に、国民生活金融公庫等の4つの機関を1つに統合した株式会社日本政策金融公庫が発足するとともに、日本政策投資銀行及び商工組合中央金庫も民営化(政府全額出資の株式会社に転換)されました。日本政策投資銀行及び商工組合中央金庫については、完全民営化への動きが進捗した時期もありましたが、その後、平成23年5月に成立した「東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律」により、完全民営化の時期が平成27年4月1日から起算して概ね5年から7年を目途とする旨延長されたことに加えて、平成27年5月には「株式会社日本政策投資銀行法」及び「株式会社商工組合中央金庫法」において、完全民営化の時期を「できる限り早期に」とする、具体的な年限を示さない法改正が成立しました。今後、完全民営化等が実現されなかった場合や、新たな形での政府の金融市場への参画が行われた場合、当行の事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
・消費者金融会社及びノンバンク:当行が自ら及び子会社を通じて行っている業務において競争関係にあります。
・その他の金融サービス提供者:当行または当行の子会社、関連会社は、債権回収会社及びプライベート・エクイティ・ファンド並びに他の投資家と競争関係にあります。
当行の業務にかかる競争は今後も激化を続けることが見込まれ、当行が現在及び将来の競争相手と効果的に競争できない可能性があります。
24.金融機関に対する監督官庁による広範な規制等について
近年、わが国の金融サービス市場においては大幅な規制緩和が実施されていますが、当行は依然として、金融機関としての広範な法令上の制限及び監督官庁による監視を受けます。さらに、当行及び当行の関係会社は、金融当局による自己資本規制その他の銀行業務規制に加えて、業務範囲についての制限を受けており、これによって、ビジネスチャンスを追求できないことがあります。当行及び当行のいくつかの関係会社は、業務全般及び貸出資産分類に関して、金融庁またはその他の政府機関により検査を受けております。加えて、金融関連法規・規制をはじめ、その他の適用法規・規制の遵守を怠った場合には、当行または当行のそれらの関係会社が銀行法第26条その他の法令の規定に基づく「業務改善命令」や「業務停止命令」といった行政処分やその他の制裁・罰則・損害賠償請求を受けること等により、当行または当行のそれらの関係会社の業務に制限を受け、評価が悪化し、または経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当行及び当行の関係会社は、これらの命令が発せられた際には、これを厳粛に受け止め、再発防止に向けた抜本的な措置を講じるとともに、全行・全社が一丸となってその履行に努めてまいります。
当行並びにその子会社及び関連会社は、コンシューマーファイナンス業務に関する規制、とりわけ貸金業法(並びに出資法及び利息制限法)の規制に服しています。これらの法令に係る最近の裁判所や金融庁による解釈及び平成18年12月に成立した改正法により、コンシューマーファイナンス業務は影響を受けてきました。金融庁や他の政府機関によるコンシューマーファイナンス業務に対する規制上の監視強化によって、かかる業務に従事する当行の子会社や関連会社が適用法令の遵守を怠ったことが判明した場合、これらに対する行政措置がとられる可能性があります。
当行を含む銀行がお客さまに対して販売する仕組預金は通常の預金と異なる投資リスクを内包しているため、銀行は各顧客の知識、経験、財産の状況及び契約を締結する目的に応じて仕組預金の性質や詳細について適切な説明をすることを求められます。金融商品取引法には、仕組預金やその他の投資商品についての説明義務を強化する規定が盛り込まれており、これに伴って、銀行法上も、デリバティブ預金、外貨預金及び通貨オプション組入型預金等の投資性の強い預金について、広告等に関する規制や契約締結前の書面交付義務、適合性原則等、金融商品取引法上の行為規制が準用されることになっております。また、平成24年9月6日より一時的に募集・販売を停止しておりました円建て仕組預金については、平成24年12月17日より募集・販売を再開しておりますが、同日以降にお預け入れいただく際には、従来、預金保険の保護の範囲となっていた利息等の一部が預金保険の対象外となっており、お客さまに対して、その旨周知徹底を図っております。これらの新たな規制の導入に伴い、当行は、内部コンプライアンス体制のより一層の強化を図っておりますが、これらの遵守を怠った場合は、民事責任を負いまたは行政上の措置を受ける可能性があります。
25.自己資本比率規制について
当行は、銀行法及び金融庁長官の告示に基づく自己資本比率規制に服しており、平成27年3月末における連結自己資本比率14.86%(バーゼルⅢ(国内基準)ベース。詳細は後述。)となっております。当行は、海外に支店等の営業拠点を有しない銀行として、自己資本比率を4.0%以上に保つことが義務付けられておりますが、この最低比率を維持できない場合には、当行は行政処分を受ける可能性があり、間接的に当行の業務遂行能力に影響を受ける可能性があります。当行が将来追加的な資本を必要とする要因としては、以下のようなものがあります。
・将来における重要な事業または資産の取得:当行は、コンシューマーファイナンス業務等を買収によって拡大してきました。また、不良債権やその他の金融資産の市場にも積極的に参加してきました。当行が将来、魅力的な機会を見出した場合、当行はこれらの機会を追求するために必要な追加的な資本を必要とする可能性があります。
・政府の保有する当行株式の取得:政府は、現在、当行の普通株式469,128,888株を保有しております。当行は、政府が保有する株式を買い取る義務を負っていませんが、かかる買取り(自己株式の取得)を行えば、当行が現在負っている金融庁への健全化計画の提出及び履行状況の報告の義務がなくなります。かかる買取りを行おうとする場合、当行は追加的な資本を必要とする可能性があります。
・バーゼル銀行監督委員会による自己資本に関するバーゼル合意(バーゼルⅡ)に沿った自己資本比率規制が平成19年3月末から金融庁により導入されました。この自己資本比率規制における主な変更点には、各銀行が有する行内格付を利用して借り手のリスクを反映する内部格付手法の(金融庁の承認を得ての)採用、オペレーショナルリスクに関するリスク資産の割当て、並びにリスク評価方法及び自己資本比率についての当局による検証等があります。当行は基礎的内部格付手法を採用しておりますが、内部格付手法においては債務者の信用状況の悪化等により所要規制資本が増大する可能性があります。
・サブプライム・ローン問題が表面化した後、世界的な金融市場の混乱を招いた反省に基づき、資本の量・質の強化等規制資本の枠組の見直しについてバーゼル委員会あるいは各国金融当局等で検討が進められ、平成22年11月のソウル・サミットにおいて、G20首脳によってバーゼルⅢの規制枠組みが承認され、翌12月にバーゼル委員会によってバーゼルⅢテキストが公表されました。バーゼルⅢは平成25年1月1日より段階的に実施されており、それに対応すべく、平成24年3月には上記バーゼルⅢテキストを踏まえて国際基準の自己資本規制に関する金融庁告示が一部改正され、さらに、平成25年3月には国内基準の自己資本規制に関する同告示が一部改正されました。そこでは、かかる新国内基準は平成26年3月末から適用開始されておりますが、経過措置を導入して十分な移行期間を確保しながら段階的に実施されています。当行は、継続的にビジネスを安定的かつ円滑に展開していくため、バーゼルⅢの規制枠組みの達成を念頭に置いた自己資本の量・質の向上を図っていく所存であります。
・現在、上記の自己資本比率規制のさらなる高度化や見直しに加えて、資本等の各種バッファーの導入、レバレッジ比率規制や流動性規制をはじめ、新たな規制強化案の導入の決定または議論が行われていますが、かかる規制強化案が将来適用された場合、規制の内容によっては、当行の業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
しかしながら、当行が、かかる状況に対処するため、またはその他の理由によりさらなる追加的な資本増強を必要とした場合に、適切な時期にそれを行えず、または資本増強が困難な状況に直面した場合、当行によるビジネスチャンスの追及や事業戦略の遂行は制約される可能性があります。
26.コンシューマーファイナンス業務にかかる法令及び規制等について
当行のコンシューマーファイナンス業務を行う子会社におけるカードローン等の融資業務事業(以下「貸金業事業」という。)は、「貸金業法」、「利息制限法」及び「出資法」の適用を受けております。また、平成23年10月より事業を開始した当行本体における個人向け無担保ローン事業については、「出資法」、「利息制限法」の適用を受けており、さらに貸金業者の適正な運営確保と借り手の利益保護という「貸金業法」の趣旨を踏まえつつ、銀行法の下において適切に運営していくことが求められているものと認識しております。平成22年6月に施行された改正「出資法」の貸付上限金利は年20%であり、これを超える金利で貸付を行うことはできません。
また、「利息制限法」第1条第1項で、金銭を目的とする消費貸借上の利息の契約は、利息の最高限度(元本金額により年利15%乃至20%)の超過部分について無効とするとされております。平成22年6月施行にかかる改正前の「貸金業法」第43条では、同法所定の書面が金銭貸付時及び弁済時に債務者等に交付され、かつ、当該超過部分について債務者が利息として任意に支払った場合において、その支払が同法に規定する書面が交付された契約に基づく支払に該当するときは、「利息制限法」第1条第1項の規定にかかわらず、有効な利息の債務の弁済とみなすとされておりました。
しかし、貸金業業界において、「貸金業法」に定める契約書記載事項等の不備を理由に、「利息制限法」に定められた利息の最高限度額の超過部分(超過利息)について返還を求める訴訟が多数提起され、これを認める判決も多数下されております。最高裁判所は、平成18年1月、貸付けに関する契約書に、債務者が超過利息を含む約定利息の支払を遅滞したときには期限の利益を喪失する旨の特約が含まれる場合、特段の事情がない限り、当該超過利息は任意に支払われたとは認められないとする判断を下しました。金融庁も、かかる最高裁判所の判断に従った貸金業法の施行規則の改正を行いました。当行の貸金業事業も含め、多くの貸金業者が用いる貸付けに関する契約書には、このような期限の利益喪失特約条項が設けられていたことから、最高裁判所の判断及び金融庁による貸金業法の施行規則改正は、超過利息について支払いを拒む債務者や、既に支払った超過利息の返還を求める債務者の増加等により、当行の貸金業事業を含む貸金業一般に対して重大な悪影響を与えております。さらに、平成22年6月に施行された改正貸金業法では、一人の顧客が貸金業者から借り入れることのできる総額についても、原則として年収の3分の1を上限とする新たな規制(総量規制)を課しており、このことも貸金業者にとって業務上大きな制約となっております。
アプラスの消費者金融、シンキ及び新生フィナンシャルについては、平成19年度より新規顧客及び既存顧客の一部については既に引き下げ後の上限金利を適用して新たな貸付を行ってきましたが、平成22年6月の完全施行により、新規貸付は全て利息制限法の範囲内で実施しております。今後、さらなる業務規制が課せられた場合、当行グループのコンシューマーファイナンス業務が影響を受ける可能性があります。
当行グループのコンシューマーファイナンス業務における包括信用購入あっせん事業及び個別信用購入あっせん事業は「割賦販売法」の適用を受けており、これにより各種の事業規制(取引条件の表示、書面の交付、契約解除等に伴う損害賠償等の額の制限、信用購入あっせん業者に対する抗弁、支払能力を超える購入の防止、継続的役務に関する消費者トラブルの防止等)を受けております。特に信用購入あっせん業者に対する抗弁に関連し、顧客が商品、指定権利または役務につき販売業者に対し抗弁を有する場合、それをもって信用購入あっせん業者への支払を停止しまたは支払を免れることが可能となる場合がありえます。このような事態が多数生じた場合、当行の業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当行グループのコンシューマーファイナンス業務が直接適用を受けるものではありませんが、当行グループのコンシューマーファイナンス業務の提携先の中に「特定商取引に関する法律」(以下「特定商取引法」という。)の適用を受ける提携先があります。「特定商取引法」は、特定商取引(訪問販売、通信販売及び電話勧誘販売に係る取引、連鎖販売取引、特定継続的役務提供に係る取引、業務提供誘引販売取引並びに訪問購入に係る取引)に関する法令ですが、これまでにクーリングオフの延長、役務取引、電話勧誘販売や訪問購入取引の規制、特定継続的役務における指定役務の追加、訪問販売等における指定商品・指定役務制の廃止等の改正が実施されてまいりました。同法の適用を受ける提携先の動向によっては、包括信用購入あっせん事業及び個別信用購入あっせん事業に影響を及ぼす可能性があります。
27.個人情報等の保護について
近年、企業や金融機関等が保有する個人に関する情報や記録の漏洩または不正アクセスに関する事件が多発しています。平成17年4月より「個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」という。)」が全面的に施行されたことに伴い、当行としても、個人情報を保有する金融機関として、個人情報保護法に従い個人情報の保護に努めております。しかしながら、万一事故があった場合、それによる損害に対し賠償を行わなければならない事態が発生し、または監督機関の処分を受ける可能性があります。さらに、そうした事故が発生することにより、当行の営業やブランドに対する一般の認識に悪影響が及ぶおそれがあり、その結果として顧客や市場の当行に対する信用が低下する可能性があります。
28.わが国の金融システム全般の不振に伴うリスクについて
わが国の金融システムの健全性に懸念が持たれた場合、当行を含む銀行の業務及び財政状態に、以下のような影響を与える可能性があります。
・わが国の金融市場に関する否定的な報道により、預金者からの信頼が損なわれ、当行の企業イメージまたは当行の株価が悪影響を受ける可能性があります。
・国際金融市場において、当行を含む国内金融機関がリスク・プレミアムの要求または信用規制を受ける可能性があり、それにより、当行の海外での資金運用・調達が影響を受ける可能性があります。
・政府は、社会経済全体の利益を保護する政策を導入する可能性があり、それは個々の銀行の株主の利益とは反する可能性があります。
・金融庁は、当行を含む銀行に対する定期検査または特別検査の結果、規制、会計等についての政策を変更する可能性があります。
29.政府による当行の普通株式の売却の可能性について
平成18年7月、預金保険機構は整理回収機構が保有していた第三回乙種優先株式の半数である3億株を普通株式200,033千株に転換(当行が優先株式の取得と引換えに行う普通株式の交付をいいます。以下同様。)し、翌8月に東京証券取引所の立会時間外取引であるToSTNeT-2により売却しました。これを受けて、当行は当該転換にかかる普通株式の87.7%に相当する175,466千株を当該ToSTNeT-2取引により総額1,321億円で買い入れました。その余の普通株式は一般投資家によって購入されました。
また、整理回収機構が保有していた第三回乙種優先株式の残り3億株は、平成19年8月1日に普通株式に一斉転換され、整理回収機構は当行の普通株式2億株を保有することとなりました。
さらに預金保険機構は、当行の第二回甲種優先株式全てを保有しておりましたが、平成20年3月31日、預金保険機構の請求により、360円の転換価額で全て当行の普通株式269,128,888株に転換されました。
その結果、預金保険機構及び整理回収機構は、合計で当行の普通株式を469,128,888株(当行の普通株式の17.1%)を保有しています(預金保険機構保有分269,128,888株(当行の普通株式の約9.8%)、整理回収機構保有分200,000,000株(当行の普通株式の約7.3%))。当行は、預金保険機構及び整理回収機構が保有する普通株式を買い取る法的義務を負っておりませんが、かかる普通株式は政府により売却される可能性があり、実際に売却された場合には、当行の普通株式の市場価格に影響を与える可能性があります。
30.当行の経営に対する政府の影響力について
当行の普通株式の保有者である政府(預金保険機構及び整理回収機構)は、当行の経営に影響力を有します。金融庁は、平成17年10月28日に、「公的資金(優先株式等)の処分の考え方について」を公表し、公的資本増強により取得した優先株式等の処分について、「納税者の利益」の立場により重きを置いた財産管理という観点を踏まえ、公的資本増強行の経営の健全性の維持及び市場への悪影響の回避を前提としつつ、金融システム安定化の果実として公的資金から生じる利益を確実に回収することを基本とするとの方針を確立しました。また、預金保険機構に対し、公的資本増強行を巡る局面の変化に応じ、今後とも、公的資本増強行自らの資本政策に基づく申出による処分を基本としつつ、あわせて、優先株式の商品性やその時点での株価の状況等を踏まえ、適切かつ柔軟な対応を行いうるようにしておくよう求めました。預金保険機構は、これを踏まえ、同日、「資本増強のために引受け等を行った優先株式等の処分に係る当面の対応について」を公表し、金融機関からの申出があった場合の対応に加え、新たに、申出がなくても処分を検討する場合の考え方・判断基準を示しました。しかし、政府が当行の普通株式をいつまで保有するかは明らかではありません。政府がこれらの株式を保有する限り、当行が政府から公的資金の注入を受けている状態が継続します。
整理回収機構から公的資金を受ける際に、当行は、法律に基づき経営健全化計画を作成し、これを定期的に見直しするよう義務づけられております。当行は、経営健全化計画の収益目標と実績値が大幅に乖離した場合には、金融庁より、業務改善命令を受ける可能性があります。さらに、その際には業務改善命令に基づく業務改善計画を提出した後、その内容を反映した経営健全化計画の修正計画を提出いたしますが、同計画が達成されないときはさらなる行政処分を受ける可能性があります。また、同計画については、中小企業に対する貸出に関する計画目標を達成できない場合等には、金融庁から業務改善命令を受け、業務改善計画の提出・履行等を求められる可能性があります。
今後も、政府が当行経営に必要に応じて影響を与える可能性があります。政府は、株主及び監督当局の両方の立場から、当行の経営陣が当行の戦略全般に沿っていないと考える活動を求める可能性があります。
31.当行による募集株式の発行・自己株式の処分による影響について
当行の取締役会は、通常は株主総会決議を経ずに、発行可能株式総数の範囲内で募集株式を発行することができます。
将来当行が新規に募集株式を発行し、または自己株式を処分した場合、株式が希薄化するおそれがあります。募集株式の発行等及びその可能性があることが、当行の株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。
32.普通株式の配当に関する制約について
当行の普通株式の配当につきましては、経営健全化計画等に基づき、原則として、経営健全化計画に記載された普通株式配当金の数値が当該年度の配当金の上限であると考えられております。
かかる制約により、当該年度の当行の利益に照らして十分な配当が行われないおそれがあります。
33.将来における法令及び規制等の変更の影響について
当行は現時点の規制に従って業務を遂行していますが、将来における法律、規則、税制、実務慣行、法解釈、財政及びその他の政策の変更並びにそれらによって発生する事態が、当行の業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、どのような影響が発生しうるかについて、その種類・内容・程度等を予測することは困難であり、当行がコントロールしうるものではありません。
34.当行の銀行主要株主について
平成20年1月、サターンIサブ(ケイマン)エグゼンプト・リミテッド、サターン・ジャパンⅡサブ・シーブイ、サターン・ジャパンⅢサブ・シーブイ及びサターンⅣサブ・エルピー(以下「サターン4者」といいます。)は、当行普通株式に対する公開買付けにより当行普通株式358,456,000株を取得しました。さらに、当行は平成20年2月に総額500億円の普通株式(117,647,059株)の第三者割当増資をサターン4者宛てに実施いたしました。サターン4者は、大株主として長期に亘り当行を支援し、また金融業界の豊かな知識と経験を持った当行取締役として継続的に助言を行ってきた、J.クリストファー・フラワーズ氏(以下「JCF氏」といいます。)が会長を務めるジェイ・シー・フラワーズ・アンド・カンパニー・エルエルシー(J.C.Flowers & Co. LLC、以下「JCF&Co.」といいます。)の関係者を含む投資家が本件の公開買付けのために組成した投資ビークルです。
さらに、平成23年3月には、海外募集により当行普通株式690百万株を新規発行いたしましたが、その際、JCF氏から当行の発展に対するコミットメントを従来同様に維持する意向を受けており、当行としても、JCF氏の実績及び意向を勘案すれば、サターン4者及びJCF氏(以下「本指定先」という。)に対する配分の指定は当該増資を円滑に実施するために重要であると判断し、本指定先に対して合計172百万株を割り当てました。
以上の結果、サターン4者及びその他のJCF&Co.の関係者は、既存保有分並びに公開買付け、第三者割当増資及び海外募集による取得分を含め、当行の普通株式を平成27年3月末現在約20%保有しております。
当行は、当行の銀行主要株主等との取引について、通常の手続に加えて第三者的視点から、銀行主要株主等からの独立性確保・事業リスク遮断の状況を確認することを目的とする「銀行主要株主等との取引に係るガイドライン」を定めております。
また、サターン4者及びその他のJCF&Co.の関係者は、当行の株主基盤及びビジネスモデルを強化し、顧客に提供される金融商品及びサービスを拡大することを目的として当行の長期的な事業計画に対する自らのコミットメントを維持したいとの意向を示しておりますが、かかる普通株式はこれらの株主により売却される可能性があり、実際に売却された場合には、当行の普通株式の市場価格に影響を与える可能性があります。
該当ありません。
該当ありません。
1.経営成績の分析
(1)連結損益の状況
当連結会計年度の経常利益は730億円(前連結会計年度比289億円増加)となりました。
資金運用収益から資金調達費用を控除したネットの資金利益については、過年度に預入された高金利定期預金の満期到来による調達コストの減少による資金利鞘の改善に加え、コンシューマーファイナンス業務での貸出金増加に伴う収益伸長、法人部門における大口の有価証券配当収入の計上等により、前連結会計年度比増加しました。
役務取引等収益・特定取引収益・その他業務収益から各費用を控除したネットの非資金利益については、ALM業務における国債等の債券関係損益が大幅に改善したことや、市場関連取引に伴う収益が増加したことに加えて、コンシューマーファイナンス業務において堅調な割賦収益を計上したこと等により、前連結会計年度比増加しました。
人件費、物件費といった経費については、引き続き効率的な業務運営を推進する一方で、要員の増強や広告展開など、業務基盤の拡充を図るために必要な経営資源の投入を行った結果、前連結会計年度に比べて増加しました。
与信関連費用については、コンシューマーファイナンス業務での貸出増加に伴う貸倒引当金の繰入等もあり、前連結会計年度に比べて増加しました。利息返還損失引当金については、当連結会計年度においては40億円の追加繰入を実施いたしました。
この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は727億円(前連結会計年度比267億円増加)となりました。
さらに、法人税、住民税及び事業税が24億円(損失)、法人税等調整額が9億円(損失)、少数株主利益が15億円(損失)となり、この結果、当連結会計年度の当期純利益は678億円(前連結会計年度比264億円増加)となりました。
<連結>
|
|
前連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) (億円) |
当連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) (億円) |
増減(億円) |
|
経常収益 |
3,752 |
3,973 |
221 |
|
資金運用収益 |
1,432 |
1,486 |
53 |
|
役務取引等収益 |
436 |
458 |
22 |
|
特定取引収益 |
165 |
117 |
△48 |
|
その他業務収益 |
1,426 |
1,546 |
120 |
|
うちリース収入 |
872 |
903 |
30 |
|
うち割賦収入 |
311 |
333 |
21 |
|
その他経常収益 |
292 |
364 |
72 |
|
経常費用 |
3,310 |
3,243 |
△67 |
|
資金調達費用 |
327 |
221 |
△105 |
|
役務取引等費用 |
211 |
211 |
0 |
|
特定取引費用 |
25 |
1 |
△23 |
|
その他業務費用 |
1,004 |
997 |
△7 |
|
うちリース原価 |
780 |
815 |
34 |
|
うち割賦原価 |
38 |
39 |
1 |
|
営業経費 |
1,448 |
1,528 |
80 |
|
のれん償却額 |
64 |
57 |
△6 |
|
無形資産償却額 |
33 |
28 |
△4 |
|
その他の営業経費 |
1,350 |
1,442 |
92 |
|
その他経常費用 |
293 |
281 |
△11 |
|
うち貸倒引当金繰入額 |
62 |
150 |
87 |
|
うち利息返還損失引当金繰入額 |
156 |
40 |
△115 |
|
経常利益 |
441 |
730 |
289 |
|
特別損益 |
18 |
△3 |
△21 |
|
うち固定資産処分損益 |
14 |
9 |
△4 |
|
税金等調整前当期純利益 |
460 |
727 |
267 |
|
法人税、住民税及び事業税 |
24 |
24 |
△0 |
|
法人税等調整額 |
△7 |
9 |
17 |
|
少数株主利益 |
29 |
15 |
△14 |
|
当期純利益 |
413 |
678 |
264 |
|
当期純利益(キャッシュベース)(注1) |
498 |
754 |
255 |
|
1株当たり当期純利益金額 |
15円59銭 |
25円57銭 |
9円98銭 |
|
同上(キャッシュベース) |
18円78銭 |
28円42銭 |
9円63銭 |
|
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(注2) |
15円59銭 |
─── |
─── |
|
同上(キャッシュベース)(注3) |
18円78銭 |
─── |
─── |
|
1株当たり純資産 |
247円82銭 |
275円45銭 |
27円62銭 |
|
潜在株式調整後1株当たり純資産(注4) |
247円82銭 |
─── |
─── |
(注)1. キャッシュベースの当期純利益とは、子会社買収に伴うのれんに係る償却・減損額(追加償却を含む)及び無形資産償却・減損額とそれに伴う繰延税金負債取崩を除いたベースであり、以下のとおりであります
|
(単位:億円) |
|
当期純利益 |
+678 |
|
無形資産償却(+) |
+28 |
|
無形資産償却に伴う繰延税金負債取崩(△) |
△10 |
|
のれん償却(+) |
+57 |
|
当期純利益(キャッシュベース) |
+754 |
なお、無形資産償却に伴う繰延税金負債取崩とは、無形資産の会計上の認識時に対応する繰延税金負債も計 上することになっており、このため、事後の無形資産の償却にあたって、対応する繰延税金負債も逐次、償却に比例して取り崩すものであります。
2. 計算上の当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額は、25円57銭であります。
3. 計算上の当連結会計年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(キャッシュベース)は、28円42銭であります。
4. 計算上の当連結会計年度末の潜在株式調整後1株当たり純資産は、275円45銭であります。
5. セグメント別の収益状況等については、「第5 経理の状況」中、1「(1) 連結財務諸表」の「セグメント情報等」をご参照ください。
6. 指標算式は以下をご参照ください。
指標算式
○1株当たり当期純利益金額
|
|
連結損益計算書上の当期純利益-普通株主に帰属しない金額*1 |
|
|
|
普通株式の期中平均株式数*2 |
|
○潜在株式調整後*31株当たり当期純利益金額
|
|
連結損益計算書上の当期純利益-普通株主に帰属しない金額*1 |
+当期純利益調整額*4 |
|
|
普通株式の期中平均株式数*2+普通株式増加数 |
|
○1株当たり純資産
|
|
連結貸借対照表の純資産の部の合計額*5-控除する金額*6 |
|
|
|
期末発行済普通株式数*2 |
|
○潜在株式調整後*31株当たり純資産
|
|
連結貸借対照表の純資産の部の合計額*5 |
|
|
|
期末発行済普通株式数*2+普通株式増加数 |
|
*1 優先株式の配当金総額
*2 自己株式を除く
自己株式控除後期中平均普通株式数(連結)
前連結会計年度 2,653,919,247株 当連結会計年度 2,653,918,675株
自己株式控除後期末普通株式数(連結)
前連結会計年度末 2,653,919,247株 当連結会計年度末 2,653,918,339株
*3 潜在株式調整後期中平均普通株式数(連結)
前連結会計年度 2,653,921,423株 当連結会計年度 2,653,918,675株
潜在株式調整後期末普通株式数(連結)
前連結会計年度末 2,653,921,423株 当連結会計年度末 2,653,918,339株
*4 優先株式の配当額等
*5 期末純資産の部合計から、期末新株予約権及び期末少数株主持分を控除
*6 優先株式発行金額及び優先株式配当額
また、1株当たり当期純利益金額(キャッシュベース)及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(キャッシュベース)につきましても、上記算式に準じて算出しております。
(2)単体損益の状況
当事業年度の資金利益は、新生フィナンシャル等の子会社からの配当金が前事業年度に比べ大幅に減少したものの、高金利預金の満期到来による調達コストの減少や、法人部門における大口の有価証券配当収入等により、前事業年度比増加しました。
非資金利益である役務取引等利益・特定取引利益・その他業務利益については、ALM業務を含む市場関連取引の収益が改善したこと等により、前事業年度比増加しました。
経費につきましては、業務基盤の安定化と拡充を図るために必要な資源を投入したことにより前事業年度比増加しました。
以上の結果、実質業務純益として423億円を計上いたしました(前事業年度比124億円増加)。
経常利益については、与信関連費用が前事業年度比増加したものの、株式関連損益の改善もあって、478億円(同比101億円増加)となりました。
さらに特別損益14億円(損失)、法人税、住民税及び事業税4億円(利益)、法人税等調整額10億円(損失)を計上した結果、当事業年度の当期純利益は457億円(同比92億円増加)となりました。
<単体>
|
|
前事業年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) (億円) |
当事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) (億円) |
増減(億円) |
|
業務粗利益 (注1) |
989 |
1,175 |
186 |
|
資金利益 |
809 |
918 |
109 |
|
役務取引等利益 (注1) うち金銭の信託運用損益 |
79 38 |
101 90 |
22 52 |
|
特定取引利益 |
53 |
45 |
△8 |
|
その他業務利益 うち債券関係損益 |
46 △31 |
110 26 |
64 57 |
|
経費(除く臨時処理分) |
690 |
752 |
62 |
|
人件費 |
215 |
244 |
28 |
|
物件費 |
440 |
462 |
22 |
|
税金 |
34 |
45 |
11 |
|
実質業務純益 (注1) (一般貸倒引当金繰入前・ |
298 |
423 |
124 |
|
臨時損益 (注2) |
78 |
55 |
△22 |
|
株式等損益 |
32 |
41 |
9 |
|
不良債権処理額 |
△72 |
△41 |
31 |
|
退職給付関連費用 |
23 |
20 |
△2 |
|
その他臨時損失・費用 (注2) |
3 |
6 |
2 |
|
経常利益 |
376 |
478 |
101 |
|
特別損益 |
△18 |
△14 |
3 |
|
うち固定資産処分損益 |
△1 |
△1 |
0 |
|
税引前当期純利益 |
358 |
463 |
105 |
|
法人税、住民税及び事業税 |
△3 |
△4 |
△0 |
|
法人税等調整額 |
△2 |
10 |
13 |
|
当期純利益 |
364 |
457 |
92 |
(注)1.金銭の信託運用損益は、当行が注力している投資銀行業務部門の損益であることから本来業務にかかる損益ととらえており、業務粗利益・役務取引等利益・実質業務純益に加えて報告しております。
2.臨時損益には、金銭の信託運用見合費用を含めております。
(3)ROA、ROE
<連結>
|
|
|
前連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) (%) |
当連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) (%) |
増減(%) |
|
ROA(注1) |
当期純利益ベース |
0.5 |
0.7 |
0.3 |
|
同上(キャッシュベース) |
0.5 |
0.8 |
0.3 |
|
|
ROE(注2) |
当期純利益ベース |
6.5 |
9.8 |
3.3 |
|
同上(キャッシュベース) |
7.8 |
10.9 |
3.1 |
|
|
潜在株式調整後 |
当期純利益ベース |
6.5 |
9.8 |
3.3 |
|
同上(キャッシュベース) |
7.8 |
10.9 |
3.1 |
|
|
修正ROE(注4) |
キャッシュベース当期純利益 |
8.3 |
11.4 |
3.1 |
<単体>
|
|
|
前事業年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) (%) |
当事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) (%) |
増減(%) |
|
ROE (注2) |
実質業務純益ベース |
4.38 |
5.90 |
1.52 |
|
当期純利益ベース |
5.35 |
6.38 |
1.03 |
(注)1.(期首総資産+期末総資産)/2を計算上、分母として用いております。なおキャッシュベース当期純利益を用いて算出する際の分母は、のれん及び無形資産を除いた総資産の期首・期末平均であります。
|
2.算出式: |
当期純利益-優先株式配当額 |
|
(期首の普通株式に係る純資産額+期末の普通株式に係る純資産額)/2 |
|
|
3.算出式: |
当期純利益 |
|
{(期首純資産の部合計-期首新株予約権-期首少数株主持分) +(期末純資産の部合計-期末新株予約権-期末少数株主持分)}/2 |
|
|
4.算出式: |
キャッシュベース当期純利益 |
|
[{(期首純資産の部合計-期首新株予約権-期首少数株主持分)-期首のれん-期首無形資産×(1-実効税率)} |
|
|
|
+{(期末純資産の部合計-期末新株予約権-期末少数株主持分)-期末のれん-期末無形資産×(1-実効税率)}]/2 |
(分子)当期純利益から、のれんに係る償却・減損額(追加償却を含む)及び無形資産償却・減損額とそれに 伴う繰延税金負債取崩(税制改正に伴うものを含む)を除いたもの。
(分母)純資産の部合計から、新株予約権、少数株主持分、のれん及び無形資産とそれに伴う繰延税金負債を除いたものの期首・期末平均。
(4)与信関連費用
当連結会計年度(当事業年度)は、コンシューマーファイナンス業務での貸出増加に伴う貸倒引当金の繰入等もあって、前連結会計年度(前事業年度)に比べて増加しました。連結ベースでの不良債権処理額が単体比多くなっておりますのは、主に新生フィナンシャル及びアプラスフィナンシャル等のコンシューマーファイナンス子会社における与信関連費用の計上によるものであります。
<連結>
|
|
前連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) (億円) |
当連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) (億円) |
増減(億円) |
|
貸倒引当金繰入額 |
62 |
150 |
87 |
|
一般貸倒引当金繰入額(△取崩額) |
28 |
143 |
115 |
|
個別貸倒引当金繰入額 |
34 |
6 |
△27 |
|
特定海外債権引当勘定繰入額 |
- |
- |
- |
|
貸出金償却・債権処分損 |
31 |
49 |
17 |
|
その他貸倒引当金繰入額(△取崩額) |
- |
- |
- |
|
リース原価に含まれる不良債権処理額 |
△2 |
△1 |
1 |
|
償却債権取立益(△) |
△89 |
△80 |
8 |
|
合計 |
2 |
118 |
115 |
<単体>
|
|
前事業年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) (億円) |
当事業年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) (億円) |
増減(億円) |
|
貸倒引当金繰入額(△戻入益) |
△72 |
△56 |
16 |
|
一般貸倒引当金繰入額(△取崩額) |
△75 |
7 |
82 |
|
個別貸倒引当金繰入額 |
2 |
△63 |
△66 |
|
特定海外債権引当勘定繰入額 |
- |
- |
- |
|
貸出金償却・債権処分損 |
20 |
36 |
16 |
|
償却債権取立益(△) |
△19 |
△21 |
△1 |
|
合計 |
△72 |
△41 |
31 |
2.財政状態等の分析
(1)連結貸借対照表
連結貸借対照表の主要勘定の推移は、以下のとおりであります。
<連結>
|
|
平成26年3月末(億円) |
平成27年3月末(億円) |
増減(億円) |
|
資産の部合計 |
93,211 |
88,898 |
△4,312 |
|
うち貸出金 |
43,198 |
44,612 |
1,414 |
|
うち有価証券 |
15,570 |
14,773 |
△796 |
|
うち無形資産 |
91 |
63 |
△28 |
|
うちのれん |
289 |
231 |
△57 |
|
うち支払承諾見返 |
3,584 |
2,917 |
△666 |
|
負債の部合計 |
85,985 |
81,360 |
△4,624 |
|
うち預金・譲渡性預金 |
58,504 |
54,527 |
△3,977 |
|
うち債券・社債 |
2,189 |
1,898 |
△291 |
|
うち借用金 |
6,434 |
8,052 |
1,617 |
|
うち支払承諾 |
3,584 |
2,917 |
△666 |
|
純資産の部合計 |
7,225 |
7,537 |
311 |
|
うち少数株主持分 |
636 |
215 |
△421 |
総資産……有価証券等の減少により、前連結会計年度末比4,312億円減となりました。
貸出金……法人向け貸出においては、厳しい環境の下で、特にストラクチャードファイナンス業務で残高を積み上げ、また個人向け貸出においては、住宅ローンが引き続き堅調に増加、コンシューマーファイナンス業務の貸出残高も着実に積み上がったことから、前連結会計年度比1,414億円増となりました。
有価証券…有価証券の残高は、主にALM目的で保有している日本国債の保有残高の減少等により、前連結会計年度末比796億円減となりました。
なお、その他有価証券で時価のあるものの評価差額は以下のとおりであります。
<連結>
|
|
平成26年3月末 評価差額(億円) |
平成27年3月末 評価差額(億円) |
|
株式 |
64 |
124 |
|
債券 |
△3 |
△12 |
|
国債 |
△7 |
△7 |
|
地方債 |
0 |
0 |
|
社債 |
3 |
△4 |
|
その他 |
41 |
46 |
|
合計 |
102 |
159 |
(注)上記評価差額のほか、流動性が乏しいことにより過年度に「その他有価証券」から「満期保有目的の債券」の区分に変更した外国債券に係る金額を加えた後、実効税率や少数株主持分相当額等を勘案後の金額(平成26年3月末62億円、同27年3月末108億円)を、連結貸借対照表の純資産の部にその他有価証券評価差額金として計上しております。
無形資産・のれん……アプラスフィナンシャル、昭和リース、シンキ、新生フィナンシャル及びそれらの連結子会社に対する全面時価評価法の適用により、各社の資産・負債の時価評価を行った結果、当連結会計年度末(平成27年3月末)現在で、以下のとおり無形資産及びのれんを連結貸借対照表に計上しております。
|
|
償却方法・期間 |
平成27年3月末残高 (億円) |
平成26年度償却額 (億円) |
|
アプラスフィナンシャル |
|
|
|
|
のれん |
定額法(10年) |
8 |
8 |
|
昭和リース |
|
|
|
|
無形資産 |
|
18 |
5 |
|
商標価値 |
定額法(10年) |
- |
1 |
|
商権価値(顧客関係) |
級数法(20年) |
15 |
3 |
|
契約価値(サブリース契約関係) |
定額法(契約残存年数による) |
2 |
0 |
|
のれん |
定額法(20年) |
214 |
21 |
|
シンキ |
|
|
|
|
負ののれん(△) |
定額法(20年) |
△45 |
△3 |
|
新生フィナンシャル |
|
|
|
|
無形資産 |
|
45 |
22 |
|
商標価値 |
定額法(10年) |
9 |
2 |
|
商権価値(顧客関係) |
級数法(10年) |
35 |
19 |
|
のれん |
級数法(10年) |
52 |
29 |
|
合計 |
|
|
|
|
無形資産 |
|
63 |
28 |
|
のれん(負ののれん相殺後) |
|
230 |
56 |
(注)1.アプラスフィナンシャルののれん残高は全額、全日信販株式会社買収に係る金額であります。
2.上記以外の子会社に係るものとして、負ののれん償却額について別途△0億円あります。
3上記以外に銀行本体による過年度の事業譲受に伴うのれん1億円、償却額1億円を計上しております。
支払承諾見返……主として、アプラスフィナンシャルの信用保証業に係る保証残高を当行連結貸借対照表上の支払承諾見返に計上しているものであり、当該保証残高の減少に伴い当勘定も前連結会計年度末比666億円減となりました。
預金・譲渡性預金……預金・譲渡性預金の合計残高は前連結会計年度末比3,977億円減となりました。
当行では個人のお客さまからの預金を中心に据えて、安定的な資金調達基盤の確立を継続的に進めております。
なお、定期預金(除く、非居住者円預金・外貨預金)の残存期間別残高は以下のとおりであります。
<連結>
|
|
平成26年3月末 |
平成27年3月末 |
増減 |
|
定期預金合計 |
35,769 |
29,541 |
△6,227 |
|
3カ月未満 |
16,583 |
16,043 |
△539 |
|
3カ月以上6カ月未満 |
1,976 |
1,724 |
△251 |
|
6カ月以上1年未満 |
5,729 |
2,023 |
△3,705 |
|
1年以上2年未満 |
2,494 |
1,624 |
△870 |
|
2年以上3年未満 |
1,599 |
2,378 |
779 |
|
3年以上 |
7,385 |
5,745 |
△1,640 |
債券・社債………債券は、金融債の発行を終了していることから、前連結会計年度末比94億円減少しております。 また、社債は同比197億円減少しております。
<連結>
|
|
平成26年3月末 |
平成27年3月末 |
増減 |
|
債券合計 |
417 |
323 |
△94 |
|
1年以下 |
73 |
144 |
71 |
|
1年超2年以下 |
153 |
102 |
△50 |
|
2年超3年以下 |
109 |
69 |
△39 |
|
3年超4年以下 |
75 |
5 |
△69 |
|
4年超 |
5 |
- |
△5 |
借用金……当行及びアプラスフィナンシャル、昭和リース等の当行子会社の、当行以外の第三者からの借入金が含まれております。
なお、当行単体の貸借対照表の推移は、以下のとおりであります。
<単体>
|
|
平成26年3月末(億円) |
平成27年3月末(億円) |
増減(億円) |
|
資産の部合計 |
84,867 |
78,726 |
△6,140 |
|
うち貸出金 |
42,357 |
42,229 |
△127 |
|
うち有価証券 |
19,778 |
18,637 |
△1,140 |
|
負債の部合計 |
77,872 |
71,359 |
△6,513 |
|
うち預金・譲渡性預金 |
61,942 |
56,002 |
△5,939 |
|
うち個人預金 |
50,901 |
48,552 |
△2,348 |
|
うち債券・社債 |
2,636 |
1,807 |
△829 |
|
純資産の部合計 |
6,994 |
7,367 |
372 |
当行単体の貸出金の残存期間別残高は以下のとおりであります。
<単体>
|
|
平成26年3月末 |
平成27年3月末 |
増減 |
|
貸出金合計 |
42,357 |
42,229 |
△127 |
|
1年以下 |
9,011 |
8,316 |
△694 |
|
1年超3年以下 |
7,756 |
7,209 |
△546 |
|
3年超5年以下 |
7,873 |
7,097 |
△775 |
|
5年超7年以下 |
2,568 |
2,456 |
△112 |
|
7年超 |
13,655 |
15,256 |
1,600 |
|
期間の定めの無いもの |
1,491 |
1,891 |
400 |
|
うち固定金利 |
─── |
─── |
─── |
|
1年以下 |
─── |
─── |
─── |
|
1年超3年以下 |
236 |
148 |
△88 |
|
3年超5年以下 |
1,344 |
141 |
△1,202 |
|
5年超7年以下 |
119 |
204 |
85 |
|
7年超 |
7,128 |
7,969 |
840 |
|
期間の定めの無いもの |
1,302 |
1,770 |
467 |
|
うち変動金利 |
─── |
─── |
─── |
|
1年以下 |
─── |
─── |
─── |
|
1年超3年以下 |
7,519 |
7,060 |
△458 |
|
3年超5年以下 |
6,529 |
6,955 |
426 |
|
5年超7年以下 |
2,449 |
2,251 |
△197 |
|
7年超 |
6,527 |
7,287 |
759 |
|
期間の定めの無いもの |
188 |
121 |
△66 |
(注)残存期間1年以下の貸出金については、固定金利、変動金利の区別をしておりません。
(2)不良債権の状況
① リスク管理債権
リスク管理債権及び貸倒引当金の推移は以下のとおりであります。
リスク管理債権とは、銀行法に基づく開示債権であり、貸出金を元本及び利息の返済状況等に基づき「破綻先債権」「延滞債権」「3カ月以上延滞債権」「貸出条件緩和債権」に区分したものであります。開示対象資産は貸出金のみであり、この点、金融再生法の開示基準に基づく債権と異なります。なお、「第2 事業の状況」中、「4 事業等のリスク」の「15.貸倒引当金の十分性について」もご参照ください。
<連結>
|
債権区分 |
平成26年3月末 (億円) |
平成27年3月末 (億円) |
増減(億円) |
|
破綻先債権額 |
100 |
32 |
△68 |
|
延滞債権額 |
1,777 |
877 |
△899 |
|
3カ月以上延滞債権額 |
11 |
13 |
1 |
|
貸出条件緩和債権額 |
317 |
291 |
△26 |
|
合計 (A) |
2,207 |
1,215 |
△992 |
|
貸出金残高(末残) |
43,198 |
44,612 |
1,414 |
|
貸出金残高比 (%) |
5.1 |
2.7 |
△2.4 |
|
貸倒引当金 (B) |
1,373 |
1,082 |
△291 |
|
引当率(B/A×100)(%) |
62.2 |
89.1 |
26.8 |
(注)1. 貸倒引当金は、一般貸倒引当金、個別貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定の合計であります。
2. 「その他資産」に含まれる割賦売掛金のうち、平成26年3月末現在で、破綻先債権額は4億円、延滞債権額は91億円、3カ月以上延滞債権額は2億円、貸出条件緩和債権額は7億円、平成27年3月末現在で、破綻先債権額は1億円、延滞債権額は90億円、3カ月以上延滞債権額は8億円、貸出条件緩和債権額は5億円であります。なお、これらは、上表の各債権額には含まれておりません。
<単体>
|
債権区分 |
平成26年3月末 (億円) |
平成27年3月末 (億円) |
増減(億円) |
|
破綻先債権額 |
72 |
7 |
△65 |
|
延滞債権額 |
1,386 |
556 |
△829 |
|
3カ月以上延滞債権額 |
9 |
11 |
1 |
|
貸出条件緩和債権額 |
38 |
33 |
△5 |
|
合計 (A) |
1,507 |
608 |
△898 |
|
貸出金残高(末残) |
42,357 |
42,229 |
△127 |
|
貸出金残高比 (%) |
3.6 |
1.4 |
△2.1 |
|
貸倒引当金 (B) |
835 |
477 |
△358 |
|
引当率(B/A×100)(%) |
55.4 |
78.4 |
22.9 |
(注)貸倒引当金は、一般貸倒引当金、個別貸倒引当金及び特定海外債権引当勘定の合計であります。
② 金融再生法の開示基準に基づく債権
金融再生法の開示基準に基づく債権及び貸倒引当金の推移は以下のとおりであります。
金融再生法の開示基準に基づく債権とは、金融再生法に基づく開示債権であり、貸出金、外国為替、未収利息、仮払金、当行保証付私募債等について(但し、要管理債権は貸出金のみ)、債務者の財政状態や経営成績等に基づき、「破産更生債権及びこれらに準ずる債権」「危険債権」「要管理債権」に区分したものであります。
<単体>
|
債権区分 |
平成26年3月末 (億円) |
平成27年3月末 (億円) |
増減(億円) |
|
破産更生債権及び |
132 |
43 |
△89 |
|
危険債権 |
1,467 |
521 |
△945 |
|
要管理債権 |
49 |
45 |
△3 |
|
合計 (A) |
1,647 |
609 |
△1,038 |
|
(参考)要注意債権以下 |
2,735 |
1,355 |
△1,379 |
|
総与信残高(末残) |
43,283 |
42,998 |
△285 |
|
総与信残高比 (%) |
3.81 |
1.42 |
△2.39 |
|
保全額 (B) 貸倒引当金 担保保証等 |
1,570 603 967 |
590 249 342 |
△979 △354 △625 |
|
保全率(B/A×100)(%) |
95.3 |
96.9 |
1.6 |
当行単体の金融再生法開示債権ベースの不良債権額は609億円であり、総与信残高に対する同債権額の割合は1.42%となっております。
なお、正常先を含めた債務者区分毎の引当率は以下のとおりであります。
|
|
|
平成26年3月末 (%) |
平成27年3月末 (%) |
増減 (%) |
|
実質破綻・破綻先 |
無担保部分の |
100.00 |
100.00 |
- |
|
破綻懸念先 |
無担保部分の |
95.68 |
97.40 |
1.72 |
|
要管理先 |
無担保部分の |
67.62 |
54.44 |
△13.18 |
|
その他要注意先
|
債権額の 無担保部分の |
6.57 22.89 |
4.03 8.94 |
△2.54 △13.95 |
|
正常先 |
債権額の |
0.25 |
0.35 |
0.10 |
(3)連結キャッシュ・フローの状況
「第5 経理の状況」中、1「(1)連結財務諸表」の「④連結キャッシュ・フロー計算書」及び「連結キャッシュ・フロー計算書関係」をご参照ください。
(4)自己資本比率
当行は、信用リスクの算出手法として基礎的内部格付手法を、オペレーショナル・リスクの算出手法として粗利益配分手法を、またマーケット・リスクの算出方法として内部モデル手法を、それぞれ金融庁の承認を得て採用しております。基礎的内部格付手法の採用については、当行自身の内部格付制度とパラメータ推計値に基づき信用リスクを計測することが認められたものであり、当行の高度なリスク管理能力を規制資本の計算に活用することが可能になると共に、実際のリスクに見合ったより合理的な所要規制資本が算出されることを意味しております。
バーゼルⅢ(国内基準)ベースでの連結自己資本比率は以下の通りです。
連結自己資本比率(国内基準)
(単位:億円)
|
|
平成26年3月31日 |
平成27年3月31日 |
増減 |
|
1.連結自己資本比率(2/3) |
13.58% |
14.86% |
1.28% |
|
2.連結における自己資本の額 |
8,176 |
8,419 |
243 |
|
3.リスク・アセットの額 |
60,167 |
56,619 |
△3,548 |
|
4.連結総所要自己資本額 |
5,503 |
4,906 |
△597 |