第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当期の経営環境は、政府の経済政策や日銀の金融政策などにより、企業収益や雇用情勢に改善が見られ景気は緩やかな回復基調が続いた一方で、年明け以降の世界経済の減速懸念もあり、個人消費の先行きについては不透明な状況が続きました。

このような環境のもと、当社グループは平成28年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を推進し、企業価値向上に取組んでまいりました。

この結果、当期のグループ総取扱高は1兆7,033億53百万円(前期比15.9%増)と前期に比べ2,342億41百万円増加しました。売上収益は、小売・店舗事業においてビジネスモデルの転換をすすめるなかでの収益構造の変化などにより2,458億67百万円(同1.6%減)となりましたが、売上総利益は、カード事業におけるショッピングクレジットの順調な拡大が寄与し1,600億35百万円(同0.4%増)となり、営業利益は296億15百万円(同5.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、177億71百万円(同10.8%増)となりました。これによりROEは6.0%となり、中期経営計画でめざしてまいりましたROE目標を1年前倒しで達成することができました。また、1株当たり当期純利益については、自己株式の取得にともなう株数の減少により70.68円(同20.1%増)と利益を上回る伸びとなりました。

なお、当期より、小売・店舗事業において、消化仕入取引に関する売上高を総額表示から利益相当額のみを売上に計上する純額表示へ変更しております。これにともない「売上高」の表示を「売上収益」へ変更しております。また、この変更に合わせ、定期借家契約テナントの売上原価の計上方法を一部変更しております。以上の変更にともない、前期比較につきましては前年の数値を変更後の数値に組替えて比較しております。詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご覧ください。

 

セグメント別の状況は次のとおりです。

 

(小売・店舗事業)

小売・店舗事業では、少子高齢化や消費者ニーズがモノからコト・サービスへ大きく変化するなかで、これまでの若者・衣料品を中心とした商売の見直しをすすめ、年代を越えた幅広いお客様の多様なライフスタイルニーズにお応えすることで、ご利用客数の拡大をめざしております。

店づくりでは、お客様からご要望の多い雑貨や飲食をはじめとしたライフスタイル全般に対応するカテゴリーの拡充に向け、仕入販売を中心としたビジネスモデルから丸井独自のSC型店舗への転換をすすめてまいりました。具体的な取組みとして、渋谷地区において約10年ぶりとなる大規模な改装をおこないました。昨年4月には「マルイジャム渋谷」を全館改装し、男女・年代・国籍を問わず幅広い層のお客様にお楽しみいただける品揃えの「渋谷マルイ」としてリニューアルオープンいたしました。続いて11月には「マルイシティ渋谷」が、当社グループの株式会社エイムクリエイツが運営する「渋谷モディ」としてオープンいたしました。従来の衣料品中心の品揃えを大きく転換し、ショッピングだけではない「学び」や「体験」をキーワードに、カルチャー・音楽・飲食・旅行・娯楽施設などを編集したライフスタイル提案型の商業施設として、また、これからの渋谷にふさわしい公園通りのランドマークとして生まれ変わりました。「渋谷マルイ」、「渋谷モディ」ともに開店以来、幅広い層のお客様からのご支持をいただき好調に推移しております。さらに各店舗においては、売場区画ごとにSC化に向けた改装をすすめるとともに、自主売場の効率化や新しいSC型のマルイに適した店舗オペレーションの構築など、コスト構造の見直しに取組んでまいりました。

また、Web通販では、多くのお客様にご支持いただいておりますPB商品「ラクチンきれいパンプス」を核にシューズ・バッグの品揃えの強化とプロモーションの展開により、雑貨の売上高が衣料品を上回るまでに拡大いたしました。

以上の結果、既存店のお買上客数は、改装による売場閉鎖の影響があるなかでも前年並みとなりましたが、構造的なアパレルの不振などにより、取扱高は3,125億11百万円(前期比3.2%減)、売上収益は1,388億7百万円(同9.0%減)、営業利益は78億56百万円(同2.7%減)となりました。

 

 

(カード事業)

カード事業では、小売とカードが一体となった独自のビジネスモデルをさらに進化させ、カード会員の拡大とお得意様づくりによるご利用額の拡大、利用率の向上をすすめ、事業基盤の強化に取組んでまいりました。

カード会員の拡大では、丸井店舗での募集に加えネット入会を強化したほか、企業や商業施設との提携カードやファンクラブカードなど、エポスカード独自の提携カードにより様々なチャネルの開拓を着実にすすめております。特に、当社グループの強みである小売とカードのノウハウを併せ持つ人材が活躍できる商業施設との提携を拡大しており、当期は「アミュプラザおおいた」(大分県)、「モレラ岐阜」(岐阜県)等において、提携カードの店頭即時発行を開始いたしました。また、株式会社橘百貨店様とは「ボンベルタ橘」(宮崎県)と近隣の商店街が一体となって、お客様にお買物の利便性や優待サービスを提供し、街全体のにぎわいや魅力の向上をめざすタウンカード「橘エポスカード」の発行をスタートいたしました。また、ファンクラブカードにおいては、株式会社カプコン様、株式会社コーエーテクモゲームス様との提携をスタートし、人気ゲームのキャラクターなどがデザインされたカードが若いお客様からご支持をいただいております。

このような取組みにより、グループ施設外での入会が前年の1.3倍と新規会員の2割を超えるまでに拡大し、カード会員数は前期比3.7%増の613万人となりました。特に、今年4月の「博多マルイ」開店を控え、取組みを強化してまいりました九州地区におけるカード会員数は、前年から4万人増の13万人となりました。

お得意様づくりでは、メインカードとしてご利用いただくために、会員サービスのさらなる充実に努めてまいりました。昨年5月と11月にはエポスカードを核とした業界初の期間限定の特別優待キャンペーン「エポスカードウィークス」を開催いたしました。全国約5,500の施設やサービスのご利用で通常よりさらにお得な優待をご提供し、お客様満足度の向上とともに参加取引先様への送客の増加を実現いたしました。

以上の結果、ショッピングクレジットのご利用が増加し、家賃保証や銀行ローン保証などの関連ビジネスについても順調に拡大したことから、取扱高は1兆4,652億27百万円(前期比18.7%増)、売上収益は764億46百万円(同8.2%増)、営業利益は221億86百万円(同10.2%増)となりました。

 

(小売関連サービス事業)

小売関連サービス事業では、商業施設の開発・運営など丸井グループで培ったノウハウと専門性を活かし、取引先様との継続的な取引を強化してまいりました。この結果、外部顧客への売上収益は372億79百万円(前期比10.2%増)と拡大し、売上収益は586億42百万円(同4.4%増)、営業利益は36億74百万円(同10.2%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が269億5百万円と前期より29億4百万円増加したものの、エポスカードの取扱高の高伸長により割賦売掛金の増加額が526億41百万円と前期より389億86百万円増加したことなどから、353億10百万円の支出(前期は123億10百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出が90億58百万円と前期より18億15百万円減少したものの、投資有価証券の売却による収入が33億40百万円あったことなどにより、前期より1億96百万円増加し、40億63百万円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の増加による収入が813億32百万円と前期より684億20百万円増加したことにより、407億19百万円の収入(前期は72億67百万円の支出)となりました。

以上の結果、当期末の現金及び現金同等物は、325億75百万円となり前期末に比べ13億45百万円増加いたしました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産の状況

連結財務諸表提出会社及び関係会社において、該当事項はありません。

 

(2) 受注の状況

小売関連サービス事業の一部において受注による営業を行っており、当連結会計年度の受注額は18,340百万円(前年同期比113.3%)、当連結会計年度末の受注残高は2,235百万円(同141.1%)です。

(注)  上記の金額には、消費税及び地方消費税は含まれておりません。

 

(3) 販売の状況

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

小売・店舗事業

 

 

 商品売上高

89,290

87.4

 消化仕入売上高(純額)

35,979

90.7

 賃貸収入等

8,993

155.5

小売・店舗事業計

134,263

91.0

カード事業

74,323

108.6

小売関連サービス事業

37,279

110.2

合計

245,867

98.4

 

(注) 1  上記の金額には、消費税及び地方消費税は含まれておりません。

2  上記の金額は、外部顧客に対する売上収益を示しております。

 

(4) 仕入の状況

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

小売・店舗事業

50,668

85.1

 

(注)  上記の金額には、消費税及び地方消費税は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

次期におきましては、世界経済の先行きの不透明感が続く一方で、個人の価値観や購買行動はますます多様化することが想定され、今後も変化への迅速な対応が求められる経営環境が続くと予想しております。
このような状況のなか当社グループでは、これまでの中期経営計画でめざしてまいりましたROE目標6%以上を1年前倒しで達成したことから、新たに平成32年度を最終年度とする中期経営計画を策定いたしました。グループの経営資源を有効活用し、最終年度のROE10%以上、ROIC(投下資本利益率)4%以上、EPS(1株当たり当期純利益)130円以上を目標に、さらなる企業価値向上に取組んでまいります。

また、当社グループでは、従来、提供する商品、サービス等により「小売・店舗事業」「カード事業」「小売関連サービス事業」の3事業を報告セグメントとしてまいりましたが、平成28年度より、店舗・オムニチャネル・プラットフォームを中心とした「小売事業」と、金融・サービス・ITを中心とした「フィンテック事業」の2事業に再編成いたします。

小売事業では、SC型の新しい「マルイ」と「モディ」の2つのストアブランドの展開により、従来の仕入販売を中心としたビジネスモデルからの転換をさらに推進し、多様化するお客様のライフスタイルニーズにお応えしてまいります。

具体的な取組みとして、4月には、お客様・お取引先様との共創活動により創り上げた「博多マルイ」をオープンいたしました。コミュニティサイトやお客様企画会議に延べ1万人を超えるお客様にご参加いただき、店づくりのポイントやフロア構成、品揃えに対し、お客様と一緒に多くのアイディアや想いを積み重ねてまいりました。「自分にピッタリがみつかるお店」をコンセプトに、お客様のニーズが多い飲食とサービスのテナントを充実させ、従来の百貨店型でもなくSCでもない、男女年代を越え気軽に立ち寄れる新しいタイプの店づくりにより開店以来好調に推移しております。

既存店舗につきましても、定期借家契約によるSC型の店づくりを加速させてまいります。2館体制で運営しております静岡店、柏店の2店舗については、「マルイ」と「モディ」へのリニューアルに着手いたしました。食品テナント、雑貨、サービステナントなどのカテゴリーの充実をはかり、地元のお客様のご要望にお応えしてまいります。

また、好評をいただいておりますレディスシューズのPB商品につきましては、当社独自のオムニチャネルを活かし、カード・Webと連携した体験イベント型ストアを全国の商業施設で展開してまいります。お客様の利便性や試着のご要望などに対応するオムニチャネル戦略に本格的に取組んでまいります。

次に、フィンテック事業では、エポスカードのお申込みや発行、安心してご利用いただくためのセキュリティなどあらゆる場面でITとカードの融合を進化させてまいりましたが、今後はさらなる技術革新により利便性向上や金融の新たなサービスをご提供することで、会員数の拡大とご利用率・ご利用額の向上をはかり、事業基盤の強化をすすめてまいります。

会員数の拡大では、丸井店舗での入会促進とともに、カード発行拠点の全国展開に向け、新規の提携先企業・施設の開拓を引き続き強化してまいります。特に、当社グループの強みである小売とカードのノウハウを併せ持つ人材が活躍できる商業施設との提携を拡大してまいります。4月には北海道最大級のアウトレットモール「千歳アウトレットモール・レラ」との新しい提携カード「Reraエポスカード」の発行をスタートし、北海道エリアに初進出いたしました。あわせて、テレビCMによるプロモーションによりお客様の認知度を高め、Webサイトからの入会を拡大し全国での新規会員を拡大してまいります。また、会員サービスのさらなる充実に向け、会員優待キャンペーン「エポスカードウィークス」の取組みを進化させてまいります。さらに、当社グループの持つクレジットの与信ノウハウを活かし、家賃保証事業などのサービス事業を拡大し、ROICの向上に努めてまいります。

最後に、当社グループでは、平成32年度を最終年度とする中期経営計画にもとづき、事業で創出されるキャッシュ・フローを有効活用し、成長投資と株主還元を強化してまいります。配当につきましては、幅広い株主の皆様、中長期に株式保有してくださる皆様のご期待にお応えするため配当方針を見直し、従来目安としておりました連結配当性向30%以上を40%以上に引き上げ、継続的な配当水準の向上に努めてまいります。また、自己株式の取得につきましては、キャッシュ・フローの状況等を総合的に勘案し、資本効率と株主利益の向上に向けて適切な時期に実施してまいります。なお、取得した自己株式につきましては、原則として消却する予定です。

以上のように、中期経営計画を踏まえたグループ戦略を展開し、より一層の企業価値の向上につとめてまいります。

 

 

(株式会社の支配に関する基本方針)

1. 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、向上させる者が望ましいと考えております。

また、当社の企業価値および株主共同の利益を向上させていくためには、当社の企業理念や経営資源に関する十分な理解、中長期的な視点に立った安定的な経営が不可欠であると考えております。

現在、当社は、小売業界における厳しい競争の中、企業価値および株主共同の利益を確保し、向上させるため、全力で取組んでおりますが、わが国の資本市場においては、ある程度の法的な整備がおこなわれたとはいえ、対象となる会社の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、一方的に大量の株式を取得する行為がおこなわれることも十分あり得ると判断しております。

もとより、当社は、上場会社である以上、当社株式の売買は、株主や投資家の皆様の自由な判断においてなされるのが原則であり、当社株式の大量取得行為がおこなわれる場合においても、これに応じるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。従いまして、当社の企業価値および株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。

しかしながら、株式の大量取得行為の中には、その目的からみて、真摯に合理的な経営をめざすものではなく、会社に回復し難い損害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、対象会社の株主や取締役会がその条件などについて検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提示するための十分な時間や情報を提供しないものなど、対象会社の企業価値および株主共同の利益に資さない取得行為がおこなわれる可能性も否定できません。

当社は、このような買収者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適当ではないと判断いたします。

 

2.基本方針の実現に資する取組みの内容

① 当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、向上させるための取組み

当社グループは、「お客様のお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という企業理念にもとづき、小売・店舗、カード、小売関連サービスの3事業を通して「若々しいマインドを持つすべての人のライフスタイルを応援する」企業グループです。また、事業を通じて、株主の皆様をはじめ、お客様、お取引先の皆様、地域社会の皆様の「お役に立てる」ことに最大の価値を置き、より一層信頼される企業グループをめざしてまいります。

具体的な取組みにつきましては、前記「1 業績等の概要 (1) 業績」および「3 対処すべき課題」に記載しております。

② 社会的責任への取組み

当社は、株主の皆様、お客様、お取引先の皆様、地域社会の皆様、そして従業員からも信頼される企業グループであり続けることをめざしております。そのため、常にお客様の視点に立った商品・サービスを提供することはもとより、安全で安心な営業体制の確立や個人情報保護など法令・ルールの遵守、環境保全をはじめとしたさまざまな社会貢献活動の実施など、積極的に社会的責任を果たすべく取組みを推進してまいりました。今後も、ますます高度化される社会的責任への要求にお応えすることを通じて、さらに企業価値の向上をはかってまいります。

③ コーポレート・ガバナンス強化への取組み

当社では、健全で公正な経営を第一に、長期安定的に企業価値および株主共同の利益を向上させていくことをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方として、監査機能の強化と透明度の高い経営を推進するとともに、経営の透明性・公正性をより一層高めるため、取締役の任期短縮、社外取締役の複数選任などをおこなってまいりましたが、今後もより一層のコーポレート・ガバナンスの充実につとめてまいります。

 

 

3.不適切な者によって支配されることを防止する取組み

当社は、前記「2.基本方針の実現に資する取組みの内容」に記載した取組みを基本として、当社の企業価値および株主共同の利益の最大化を追求してまいる所存でございますが、企業価値および株主共同の利益に資さない株式の大量取得行為がおこなわれる可能性を否定できないと考えております。そこで、当社取締役会は、そのような行為を抑止するため、平成26年5月13日開催の取締役会において、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)を従前のものから実質的な変更をおこなうことなく、更新すること(更新後のプランを、以下「本プラン」といいます。)を決議し、平成26年6月26日開催の第78回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただきました。

これは、当社株式の大量取得行為がおこなわれる場合に、株主の皆様が適切な判断をするために、あるいは当社経営陣や独立委員会等が買収者と交渉・協議するために、必要・十分な情報と時間を確保することにより、当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としております。

本プランは、(a)当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付、または、(b)当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け(以下「買付等」といいます。)を対象とします。

  当社の株券等について買付等がおこなわれる場合、当該買付等をおこなおうとする者(以下「買付者等」といいます。)には、買付内容等の検討に必要な情報および本プランを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面を当社取締役会に対して事前に提出していただきます。その後、買付者等から提供された情報や当社取締役会からの意見およびその根拠資料や代替案が、独立性の高い社外取締役および社外監査役によって構成される独立委員会に提供され、その評価、検討を経るものとします。独立委員会は、必要に応じて、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得た上、買付等の内容の評価・検討、当社取締役会の提示した代替案の検討、直接または間接に買付者等との交渉、株主の皆様に対する情報開示等をおこないます。

独立委員会は、買付者等が本プランに定められた手続を遵守しなかった場合、その他買付等の内容の検討の結果、当該買付等が当社の企業価値および株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある買付等である場合など、本プランに定める要件のいずれかに該当すると認めた場合には、当社取締役会に対して、新株予約権の無償割当てを実施することを勧告します。

当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議をおこなうものとします。また、当社取締役会は、独立委員会の新株予約権の無償割当てを実施すべき旨の勧告を尊重し、新株予約権の無償割当ての実施を決議した場合には、株主総会を招集し、株主の皆様の意思を確認します(ただし、買付者等が本プランに定められた手続を遵守しない場合を除きます。)。

本プランの有効期間は、平成26年6月26日開催の第78回定時株主総会終結の時から平成29年6月に開催予定の定時株主総会終結の時までとなっております。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において出席した議決権を行使することができる株主の皆様の議決権の過半数をもって本プランを廃止する旨の決議がおこなわれた場合、または、当社の株主総会で選任された取締役で構成する取締役会により本プランを廃止する旨の決議がおこなわれた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。

本プランは、上記更新時において新株予約権の無償割当てをおこなうものではありませんので、更新自体によって株主の皆様の権利・利益に直接具体的な影響は生じておりません。他方、新株予約権の無償割当てがおこなわれた場合、株主の皆様が新株予約権の行使および行使価額相当の金銭の払込をおこなわなければ、他の株主の皆様による新株予約権の行使により、その保有する当社株式の価値が希釈化されることになります(本プランに定められたところに従い、当社が非適格者以外の株主の皆様から新株予約権を取得し、それと引き換えに当社株式を交付することとした場合を除きます。)。また、一旦新株予約権の無償割当ての実施が承認された場合であっても、本プランに定められたところに従い、当社が新株予約権の無償割当てを中止し、または新株予約権を無償にて取得することとした場合には、当社株式の1株当たりの価値の希釈化は生じませんので、かかる希釈化が生じることを前提にして売買をおこなった株主の皆様は、当社株式の株価の変動により相応の損害を被る可能性があります。

その他、本プランの詳細につきましては、当社ホームページに掲載の平成26年5月13日付「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご参照ください。

(http://www.0101maruigroup.co.jp/pdf/settlement/14_0513/14_0513_2.pdf)

 

 

4.具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

前記「2.基本方針の実現に資する取組みの内容」および「3.不適切な者によって支配されることを防止する取組み」は、いずれも当社の企業価値および株主共同の利益を確保し、向上させる目的をもって導入されたものであり、当社の基本方針に沿うものであります。特に、本プランは、株主総会で承認を得て更新されたものであること、合理的かつ客観的要件が設定されていること、独立性の高い社外取締役および社外監査役によって構成される独立委員会の判断を重視すること、独立委員会は第三者専門家の助言を得ることができること、当社取締役の任期は1年であり、毎年の取締役の選任を通じても、本プランにつき、株主の皆様のご意向を反映させることが可能なこと、当社株主総会または取締役会により、いつでも廃止することができることなどにより、公正性・客観性が担保されており、当社の企業価値および株主共同の利益を損なうものではなく、当社取締役の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 事業環境について

当社グループの中核をなす小売・店舗事業につきましては、景気動向や冷夏・暖冬などの天候不順の影響を大きく受ける可能性があります。また、今後消費税や社会保険料の負担拡大などにより、個人消費が落ち込んだ場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(2) 法的規制について

当社グループはカード事業において、信用購入あっせん事業は「割賦販売法」、消費者ローン事業は「貸金業法」にもとづき事業を行っており、過剰与信の防止や過剰貸付の禁止等の規制を受けております。

このように当社グループは、様々な法令の適用を受け、これらを遵守し事業活動を行っておりますが、これらの法令の将来における改定もしくは解釈の変更や厳格化、または新たな法的規制が発生した場合には、その内容により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 個人情報管理について

当社グループは、エポスカードの会員情報をはじめとする多数の個人情報を保有しておりますので、個人情報の管理をグループ最高位のリスクのひとつとして捉え、個人情報保護推進委員会による管理体制の強化をはかっております。

特に、顧客情報の電子データにつきましては、基幹サーバーにて厳重な管理を行っており、外部からの侵入防御に対しては第三者機関によるセキュリティ検査を実施し、内部における不正アクセスの防止などにつきましても、可能な限りの対策をすすめております。

このような対策にもかかわらず、万が一顧客情報が漏洩した場合は、当社グループの社会的信用の失墜や損害賠償責任が発生することなどが考えられ、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(4) 情報システムについて

当社グループでは、コンピューターシステムおよび通信ネットワークを多岐にわたり使用しており、ハードウエアやソフトウエアの欠陥等によるシステムエラーや、事故等による通信ネットワークの障害などが生じた場合には、その内容や規模によっては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(5) 災害等について

当社グループの営業拠点は、その大半が首都圏に集中しております。従いまして、首都圏において大規模な地震・風水害などの自然災害、テロ行為、新型インフルエンザ等の感染症災害が発生した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、採用している重要な会計方針は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、連結財務諸表の作成において、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りには不確実性が伴い実際の結果は異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

①  流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は4,860億40百万円(前連結会計年度末4,267億53百万円)となり、592億87百万円増加いたしました。これは主に、エポスカードのご利用客数の拡大や加盟店での取扱高の高伸長により割賦売掛金が526億41百万円増加したことによるものです。

②  固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は2,440億85百万円(前連結会計年度末2,488億73百万円)となり、47億87百万円減少いたしました。

③  負債

当連結会計年度末における負債の残高は4,480億25百万円(前連結会計年度末3,683億71百万円)となり、796億53百万円増加いたしました。これは主に、有利子負債が814億85百万円増加したためです。

④  純資産

当連結会計年度末における純資産の残高は2,821億1百万円(前連結会計年度末3,072億55百万円)となり、251億54百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益177億71百万円を計上した一方、自己株式の取得により350億2百万円減少したことや、剰余金の配当により53億91百万円減少したためです。この結果、自己資本比率は前期より6.8%減の38.6%となりました。

 

(3) 経営成績の分析

経営成績の分析については、「1  業績等の概要  (1) 業績」に記載しております。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析については、「1  業績等の概要  (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。