(1)業績
当連結会計年度における世界経済は、米国では雇用・所得環境の改善を背景に景気が力強さを増し、欧州においては英国のEU離脱を巡る混乱からひとまず落ち着きを取戻し、緩やかな景気拡大が続いた一方で、新興国では中国の景気持直し等一部に改善は見られたものの、依然として景気の停滞が続く国もあり、全体としては緩慢な成長に止まりました。原油価格(WTIベース/1バレルあたり)は、OPEC等主要産油国による減産方針を受けて、期初の30ドル台後半から12月には50ドル台を回復し、以降も概ね50ドル前後で推移しました。
日本経済は、円高進行による輸出の減少や企業業績の悪化、それを受けた設備投資の足踏み等により秋頃まで停滞、その後は輸出が改善したものの、個人消費の回復の遅れ等もあり、年間を通じては全体として足取りの重い状況が続きました。円・ドル相場は、期初の112円台から米国追加利上げ観測の後退や英国の混乱を受けて一時100円前後まで円高が進んだ後、米国新政権の経済政策への期待や12月の米国利上げを背景に117円台まで円安に振れましたが、年明け以降は米国新政権に対する期待が後退したことから再び円高傾向となり、3月末には112円台まで円高が進みました。日経平均株価は、円高進行や景気の停滞を反映して6月に一時15,000円を割込みましたが、その後の円安や米国株式相場の上昇を背景に12月には19,000円台を回復し、以降も3月末まで概ね19,000円前後で推移しました。10年物国債利回りは、景気の停滞により6月下旬にはマイナス0.2%台まで低下しましたが、円安や景気回復期待を受けてプラスに転じ、3月末には0.07%まで上昇しました。
当社グループは、中期経営計画「Brand-new Deal 2017」(2015年度(平成27年度)から2017年度(平成29年度)までの3ヵ年計画)において、「財務体質強化」「4,000億円に向けた収益基盤構築」を基本方針として掲げております。
「Brand-new Deal 2017」の2年目である当連結会計年度の具体的成果は次のとおりです。
① 繊維カンパニー
(ブランドビジネスの拡大と強化)
ファッションブランド「エアロン」(ハンガリー)、バッグブランド「ゴッラ」(フィンランド)、シューズブランド「エトニック」(米国)、ラグビーブランド「ライノ・ラグビー」(英国)といった様々な良質なブランドの独占輸入販売権やマスターライセンス権を新規取得した他、「サイコバニー」(米国)ブランドにおいて既に取得済みのインナーウェア/服飾雑貨分野に加えてアパレル分野でのマスターライセンス
権を追加取得し、ブランド展開の更なる強化を実現しました。
また、AKB48グループメンバーがモデルを務めるAKB48グループ公認EC限定ファッションブランド「UNEEDNOW(ユーニードナウ)」の展開を開始する等、急速に拡大するファッションEC市場に対応した事業
拡大にも取組んでいます。
② 機械カンパニー
(ヤナセ事業の取組)
(株)ヤナセは国内輸入車ディーラーNo.1(2016年度(平成28年度)新車販売台数 36千台、中古車販売台数 38千台)の地位を堅持しており、当社は筆頭株主として様々な改善活動を行ってきました。今後もNo.1
国内輸入車ディーラーとして高品質なサービスを提供し、更なる顧客満足度の向上に努めていきます。
(ドイツ・ブーテンディーク洋上風力発電所の権益取得)
当社は戦略パートナーのCITIC Pacific Ltd.とともに、ブーテンディーク洋上風力発電所(288MW)の
22.5%権益を取得しました。ドイツ北海沖で最大級の本案件を皮切りに、同社とともに欧州再生可能エネルギー分野での事業拡大を目指します。
(インドネシア・サルーラ地熱発電所(1号機)営業運転開始)
当社が参画する、北スマトラ州サルーラに位置する地熱発電事業の第1号機(発電容量106MW)が、2017年(平成29年)3月に営業運転を開始しました。2018年(平成30年)までに2・3号機が完成し、世界
最大級の地熱発電所となります。今後30年にわたり再生可能エネルギーによる電力を供給していきます。
(米国・テレレント社の病院向けITビジネスの強化)
病院向けTVシステム販売で全米No.1シェアを誇る当社グループのTelerent Leasing Corporation(テレレント社)は、需要が拡大するオーディオ・ビジュアルを利用した院内IT化を推進しております。2016年度(平成28年度)にはカリフォルニア州で同業のDigital Networks Group, Inc.を買収し、今後更なる躍進を
目指します。
③ 金属カンパニー
(ジンブルバー鉄鉱石事業)
2013年(平成25年)の参画以来、西豪州ジンブルバー鉄鉱石事業では生産量を順調に増やしており、生産開始時約8百万トン/年であった生産量を、当連結会計年度約50百万トン/年にまで拡張することに成功
しました。引続き環境への配慮や地域発展に貢献しつつ、収益の最大化に努めます。
(新岡山太陽光発電所メガソーラー事業)
愛媛県、大分県に続き稼働3カ所目となる当社参画の国内メガソーラー新岡山太陽光発電所が2017年(平成29年)1月に商用運転を開始しました。本発電所は一般家庭約7,600世帯分の年間電力需要を賄うと
ともに、年間約2万6,000トン相当のCO2排出量の削減に寄与する見込みです。
④ エネルギー・化学品カンパニー
(タキロン(株)とシーアイ化成(株)の経営統合)
農業用資材等に強みを持つシーアイ化成(株)と建築資材等を得意とするタキロン(株)との経営統合に関する合弁契約を締結しました。今後、統合会社は子会社となり、プラスチック加工業界のトップクラスメ
ーカーとして更なる企業価値向上を目指します。
(ロシア連邦・東シベリアでの石油探鉱・開発・生産事業)
当社は、ロシア連邦・東シベリアに位置するイルクーツク州にて石油探鉱・開発・生産事業に参画しているイチョディンスコエ油田で商業生産に十分な原油埋蔵量を確認し、2016年(平成28年)12月には生産段階へ移行しました。本事業は有力パートナーとの日露コンソーシアムで推進し、生産原油はロシア国内、
日本を含むアジア市場へ輸出されています。
⑤ 食料カンパニー
((株)ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(株)の経営統合)
2016年(平成28年)9月に(株)ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(株)が経営統合
し、ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)が発足しました。当社は筆頭株主として、国内最大規模の店舗網と業界トップクラスの事業基盤を有するCVS事業のスケールメリット及びシナジーの更なる追求
を支援していきます。
(畜産事業の強固なバリューチェーンの構築)
当社事業会社のHYLIFE GROUP HOLDINGS LTD.(ハイライフ社)は独自の品種と飼料配合により安心・安全・高品質で定評のあるカナダ最大の養豚企業であり、ハイライフ社の製品は日本が輸入するカナダ産冷蔵豚肉No.1の数量を誇ります。当社は事業会社であるプリマハム(株)との協働によるハイライフ社製品の高
付加価値化(ブランド豚)に努め、バリューチェーンの更なる強化に取組んでいます。
(Dole事業の収益基盤の強化)
台風、旱魃等の自然災害の影響を受け世界的に収穫高に影響を受けていたバナナ・パイナップル事業において、世界最大級のバナナ・パイナップルの収穫量を誇るDole社は、いち早く、灌漑設備の導入、農地の集約・拡張、病虫害対策の実施並びに天候不順等のリスクに備えた産地多角化の推進等に取組みました。今後
も当社の人的資源と総合力を活用し、増産体制の強化及びDole事業のグローバル展開を加速していきます。
⑥ 住生活カンパニー
(世界最大手パルプトレーダーとしての地位を継続)
パルプトレーダーとして世界最大のパルプ取扱量を誇る当社は、グループ会社であるフィンランド世界最大級の針葉樹パルプメーカーMETSA FIBRE社他、安定した供給源と販売ネットワークでアジア市場を中心に販売を進め、当連結会計年度は約270万トンのパルプ取扱量を達成し、業界での地位を確固たるものと
しました。
(インドネシア・カラワン工業団地)
当社はインドネシア共和国ジャカルタ東部において、大手財閥シナルマスグループと共同で開発・運営を進めるカラワン工業団地に約200ヘクタールの敷地を追加取得し、拡張工事を進めました。同事業は1,200
ヘクタールを超える敷地に約140社の企業が入居し、製造に専念できる高品質なインフラを提供していま
す。
⑦ 情報・金融カンパニー
(ほけんの窓口での保険サービス拡大)
当社が筆頭株主であるほけんの窓口グループ(株)は、全国650店舗を展開する来店型保険ショップ事業のリーディングカンパニーとして、店舗数の拡大やサービス拡充を進めました。独自開発の営業システムや品質指標の設定によってお客様への高品質なサービス提供を継続し、業界首位の座を確固たるものにしていき
ます。
(AI/フィンテック/IoT分野の展開)
当社は、国内外でのベンチャー投資を通じてAI/フィンテック/IoT分野での新しいビジネスモデルの展開を進めてきました。当連結会計年度は、(株)ABEJAとの提携によるAIを活用した店舗内解析事業への参入に加え、(株)お金のデザインとの提携による個人型確定拠出年金(iDeCo)運営でのAIを活用した資産運用提案サービスを開始しました。更には、(株)NTTドコモとの共同開発で、法人企業向けに社員の健康管理をサポートするサービス「Re:Body(リボディ)」を開始する等、業界に先駆け新しいサービス展開を継続し
ていきます。
当連結会計年度の「収益」は、エネルギー・化学品においてはエネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引における販売価格の下落及び円高の影響等により減収、繊維においてはアパレル関連事業の販売不振等により減収、機械においては産業機械関連子会社及び自動車関連子会社の持分法投資への変更に加え、円高の影響等により減収、住生活においては前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減収となり、全体としては前連結会計年度比2,451億円(4.8%)減収の4兆8,385億円となりました。
「売上総利益」は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益となり、一方、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減益となりましたが、全体としては前連結会計年度比238億円(2.2%)増益の1兆935億円となりました。
「販売費及び一般管理費」は、収益拡大に伴い一部の既存会社では経費の増加があったものの、繊維等における経費の削減及び円高による海外子会社の経費減少に加え、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却等もあり、前連結会計年度比337億円(4.0%)減少の8,018億円となりました。
「貸倒損失」は、前連結会計年度における自動車関連子会社の持分法投資への変更等により、前連結会計年度比45億円減少の32億円(損失)となりました。
「有価証券損益」は、ユニー・ファミリーマート統合に伴う当社持分変動による利益はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却益及び金融関連事業の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比405億円(55.8%)減少の321億円(利益)となりました。
「固定資産に係る損益」は、欧州タイヤ関連事業における減損損失の減少に加え、前連結会計年度における豪州石炭事業の減損損失及び一部資産売却に伴う損失、北海油田開発案件並びに青果物関連事業における減損損失の反動により、前連結会計年度比1,384億円改善の167億円(損失)となりました。
「その他の損益」は、円高の影響による為替損益の悪化はあったものの、前連結会計年度における子会社でのリストラ関連費用計上の反動等により、前連結会計年度比6億円改善の54億円(損失)となりました。
「受取利息」及び「支払利息」の合計である金利収支は、円資金の調達金利低下及び借入金の減少はあったものの、CITIC Limited株式取得に係る融資のうち一時的なCPグループ負担分の回収に伴う受取利息の減少等により前連結会計年度比32億円悪化の36億円(費用)となり、「受取配当金」は、パイプライン事業からの配当の減少等により、前連結会計年度比176億円(46.9%)減少の199億円となりました。その結果、金利収支に受取配当金を加えた金融収支は、前連結会計年度比208億円減少の163億円(利益)となりました。
「持分法による投資損益」は、その他及び修正消去(注)においては前第3四半期連結会計期間からのCITIC Limitedの持分法適用開始等により増加、情報・金融においては前連結会計年度における国内コンタクトセンター関連事業に係る税制改正影響の反動による減少はあったものの、国内外の金融関連事業好調等により増加、エネルギー・化学品においては前連結会計年度におけるメタノール関連事業の定期修繕の反動等により好転となり、一方、住生活においては海外パルプ関連事業における市況低迷及び為替の影響等により減少となりましたが、全体としては前連結会計年度比374億円(25.4%)増加の1,852億円(利益)となりました。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに配賦されない損益及びセグメント間の内部取引消去が含
まれております。
以上の結果、「税引前利益」は、前連結会計年度比1,771億円(54.9%)増益の4,999億円となりました。「法人所得税費用」は、タックスヘイブン税制の改正に伴う課税対象範囲の変更による悪化及び前連結会計年度における米国石油ガス開発事業からの撤退に伴う税金費用減少の反動等により、前連結会計年度比789億円(170.1%)悪化の1,253億円となり、「税引前利益」4,999億円から「法人所得税費用」1,253億円を控除した「当期純利益」は、前連結会計年度比982億円(35.5%)増益の3,746億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する当期純利益」224億円(利益)を控除した「当社株主に帰属する当期純利益」は、前連結会計年度比1,118億円(46.5%)増益の3,522億円となりました。
(参考)
日本の会計慣行に基づく「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益、情報・金融においては国内情報産業関連事業の取引増加等により増益、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移等により、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響はあったものの増益となり、全体としては前連結会計年度比620億円(27.4%)増益の2,884億円となりました。
当連結会計年度における、事業セグメント別の業績は次のとおりです。当社は7つのディビジョンカンパニーにより以下の区分にて、事業セグメント別業績を記載しております。
① 繊維カンパニー
収益(セグメント間内部収益を除く。以下同様。)は、アパレル関連事業の販売不振等により、前連結会計年度比543億円(9.3%)減収の5,281億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比51億円(3.7%)減益の1,324億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、アパレル関連事業の販売不振はあったものの、経費削減を進めたことに加え、一過性損益の改善等により、前連結会計年度比107億円(73.9%)増益の252億円となりました。セグメント別資産は、営業債権及び棚卸資産の減少等により、前連結会計年度末比286億円(5.4%)減少の4,959億円となりました。
② 機械カンパニー
収益は、産業機械関連子会社及び自動車関連子会社の持分法投資への変更に加え、円高の影響等により、前連結会計年度比414億円(10.3%)減収の3,619億円となりました。売上総利益は、産業機械関連子会社及び自動車関連子会社の持分法投資への変更、並びに船舶市況低迷による採算悪化及び自動車関連取引の減少に加え、円高の影響等により、前連結会計年度比142億円(12.1%)減益の1,031億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、船舶市況低迷による採算悪化や自動車関連取引の減少に加え、船舶関連における一過性損失及び円高の影響等により、医療機器関連事業の売却益や持分法投資損益の増加はあったものの、前連結会計年度比19億円(4.0%)減益の464億円となりました。セグメント別資産は、産業機械関連子会社の持分法投資への変更による減少はあったものの、航空関連取引における棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比116億円(1.2%)増加の9,897億円となりました。
③ 金属カンパニー
収益は、鉄鉱石・石炭価格の上昇はあったものの、円高の影響等により、前連結会計年度比108億円(4.9%)減収の2,093億円となりました。売上総利益は、鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの、前連結会計年度比371億円(114.3%)増益の696億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、鉄鉱石・石炭価格の上昇に加え、前連結会計年度の豪州石炭事業における減損損失及び一部資産売却に伴う損失の反動等により、円高の影響はあったものの、前連結会計年度比619億円好転の452億円となりました。セグメント別資産は、鉄鉱石・石炭事業における固定資産等の減少により、前連結会計年度末比215億円(2.5%)減少の8,549億円となりました。
④ エネルギー・化学品カンパニー
収益は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引における販売価格の下落及び円高の影響等により、前連結会計年度比606億円(4.1%)減収の1兆4,264億円となりました。売上総利益は、化学品関連事業の堅調な推移に加え、エネルギー関連事業における電力販売等の好調はあったものの、エネルギートレーディング取引及び開発原油取引の採算悪化により、前連結会計年度比19億円(1.0%)減益の1,831億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、受取配当金の減少及び前連結会計年度における米国石油ガス開発事業からの撤退に伴う税金費用減少の反動に加え、タックスヘイブン税制改正の影響による悪化等により、前連結会計年度における北海油田開発案件に係る減損損失の反動はあったものの、前連結会計年度比366億円(66.0%)減益の189億円となりました。セグメント別資産は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる営業債権及び棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比924億円(8.6%)増加の1兆1,695億円となりました。
⑤ 食料カンパニー
収益は、食品流通関連事業における取引増加はあったものの、円高の影響等により、前連結会計年度比127億円(1.2%)減収の1兆713億円となりました。売上総利益は、青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により、前連結会計年度比100億円(3.8%)増益の2,722億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、青果物関連事業における採算改善及び前連結会計年度の減損損失の反動、並びに食品流通関連事業における取引増加や採算改善があったことに加え、ユニー・ファミリーマート統合に伴う当社持分変動による利益等により、前連結会計年度比450億円(176.7%)増益の705億円となりました。セグメント別資産は、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資及び統合に係る投資の増加等により、前連結会計年度末比501億円(2.9%)増加の1兆7,732億円となりました。
⑥ 住生活カンパニー
収益は、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により、前連結会計年度比201億円(3.5%)減収の5,481億円となりました。売上総利益は、国内建材関連事業の好調な推移はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により、前連結会計年度比144億円(9.0%)減益の1,459億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、欧州タイヤ関連事業における一過性損失の減少等により、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却益の反動、タックスヘイブン税制改正の影響による悪化及び海外パルプ関連事業における市況低迷等による持分法投資損益の減少に加え、円高の影響はあったものの、前連結会計年度比20億円(7.7%)増益の276億円となりました。セグメント別資産は、欧州タイヤ関連事業における減損はあったものの、販売用不動産等の棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比295億円(3.6%)増加の8,404億円となりました。
⑦ 情報・金融カンパニー
収益は、国内情報産業関連事業の取引増加等により、前連結会計年度比26億円(0.4%)増収の6,697億円となりました。売上総利益は、上記と同様の理由により、前連結会計年度比63億円(3.8%)増益の1,716億円となりました。当社株主に帰属する当期純利益は、国内情報産業関連事業の取引増加等による増益はあったものの、前連結会計年度における金融関連事業の一過性利益の反動及びタックスヘイブン税制改正の影響による悪化等により、前連結会計年度比83億円(17.2%)減益の401億円となりました。セグメント別資産は、国内情報産業関連事業における取引増加による営業債権・棚卸資産の増加等により、前連結会計年度末比338億円(4.9%)増加の7,186億円となりました。
⑧ その他及び修正消去
当社株主に帰属する当期純利益は、前第3四半期連結会計期間からのCITIC Limitedの持分法適用開始等により、前連結会計年度比391億円(99.7%)増益の783億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、金属、食料、エネルギー及び情報・通信における営業取引収入の堅調な推移等により、3,897億円のネット入金となりました。
なお、前連結会計年度においては、4,194億円のネット入金でした。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、主に食料、情報・通信、エネルギー及び金属における固定資産の取得に加え、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資等により、813億円のネット支払となりました。
なお、前連結会計年度においては、5,573億円のネット支払でした。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済に加え、配当金の支払及び自己株式の取得等により、3,354億円のネット支払となりました。
なお、前連結会計年度においては、818億円のネット入金でした。
以上の結果、「現金及び現金同等物」の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比273億円(4.3%)減少の6,056億円となりました。
(1)仕入の状況
仕入と販売との差異は僅少なため、仕入高の記載は省略しております。
(2)成約の状況
成約と販売との差異は僅少なため、成約高の記載は省略しております。
(3)販売の状況
「1 業績等の概要」及び「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4 セグメント情報」をご参照ください。
来期の経営環境について展望しますと、米国や欧州経済圏は、引続き景気の拡大傾向を維持すると考えられますが、米国新政権の政策運営や英国のEU離脱に伴う環境の変化等のリスクが想定されます。新興国においても為替相場や資源価格に経済情勢が左右される国が多いと見込まれるものの、中国ではインフラ投資の拡大や輸出の持直しが見られることから、世界経済全体では緩やかな拡大を維持する可能性が高いと考えられます。
日本経済については、企業業績の改善を背景に、設備投資の底堅い推移や個人消費の持直しが見込まれることから緩やかに拡大すると考えられますが、海外情勢の急変による円高進行等は下振れリスクとして懸念されます。
・中期経営計画「Brand-new Deal 2017」の進捗
現中期経営計画「Brand-new Deal 2017」において掲げております基本方針の進捗は次のとおりです。
堅調な営業取引収入によるキャッシュ創出及び継続的な資産入替・優良案件厳選の投資方針を実践したことにより、資産の質・効率性の更なる向上が進捗し、2016年度(平成28年度)末においてNET DERは過去最高水準となる0.97倍を達成したことから、第一の基本方針である「財務体質強化」については、3ヵ年計画の2年目で目途をつけたと考えております。2017年度(平成29年度)においても、資本コスト及びキャッシュ・フロー経営を意識した経営管理の更なる徹底と現場への浸透を図り、株主資本の拡充を行いつつも、安定的にROE 13%以上を目指しま
す。
もう1つの基本方針である「4,000億円に向けた収益基盤構築」については、2017年度(平成29年度)も引続き、戦略的提携先であるCITICグループ及びCPグループとの協業推進に加え、ビジネスの基本である「稼ぐ」「削る」「防ぐ」の再徹底による基礎収益の更なる伸長を図ることにより、当社史上最高益となる連結純利益計画4,000億円の達成を目指します。
また、当社グループは、現中期経営計画「Brand-new Deal 2017」(2015年度(平成27年度)から2017年度(平成29年度)までの3ヵ年計画)の3年目となる2017年度(平成29年度)を総仕上げの年であると同時に、次期中期経営計画に繋がる重要な年と位置付け、そのサブタイトルを「進化する無数の使命、成長 その先へ」といたしました。時代が要請する「三方よし」の精神を企業経営において実践することが当社の使命と明確に位置付け、単なる利益追求ではなく、成長の質や働き方等、様々な面で商社新時代をリードし、総合的な企業価値の向上を目指していく、といった意味を込めております。
更に、経営基盤の強化にも引続き取組みます。コーポレート・ガバナンスについては、(株)東京証券取引所の「コーポレートガバナンス・コード」の諸原則に則り、意思決定の透明性の向上と取締役会による経営監督機能を強化するための諸施策を実行していきます。具体的には、2017年度(平成29年度)に「モニタリング重視型」取締役会への移行に向け社外取締役比率を3分の1以上に引上げ、その運営状況と実効性を確認しつつ、モニタリング機能の更なる向上に向けた施策を継続的に検討していきます。また、「働き方改革」への取組の一環として2016年度(平成28年度)に制定した「伊藤忠健康憲章」を核とし、先駆的役割を果たした長時間労働の削減と効率的な働き方の推進策を更に加速するとともに、人材力に繋がる健康力の向上を通じて、企業価値の向上を目指します。
(注)次期以降の見通しに関する記述につきましては、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、
当社が合理的であると判断したものです。従って、実際の当社グループの連結業績は、「4 事業等のリスク」等に記載されている要素及びその他の潜在的リスクや不確定要素により、これらの予測された内容とは異なる結果となることがあります。
当社グループは、その広範にわたる事業の性質上、市場リスク・信用リスク・投資リスクをはじめ様々なリスクにさらされております。これらのリスクは、予測不可能な不確実性を含んでおり、将来の当社グループの財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これらのリスクに対処するため、必要なリスク管理体制及び管理手法を整備し、リスクの監視及び管理を行っておりますが、これらのすべてのリスクを完全に回避するものではありません。
将来事項に関する記述につきましては、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、当社が合理的であると判断したものであります。
(1)マクロ経済環境に関するリスク
当社グループは、国内における商品売買・輸出入・海外拠点間における貿易取引に加え、金属資源やエネルギーの開発等、多様な商取引形態を有し、各事業領域において原料調達から製造・販売に至るまで幅広く事業を推進しております。
主な事業領域ごとの特性として、プラント・自動車・建設機械等の機械関連取引、金属資源・エネルギー・化学品等のトレード並びに開発投資については世界経済の動向に大きく影響を受ける一方、繊維・食料等の生活消費関連分野は相対的に国内景気の影響を受けやすいと言えます。但し、経済のグローバル化の進展に伴い、生活消費関連分野についても世界経済の動向による影響が大きくなっております。
当社グループは、世界各地で取引及び事業展開をしているため、世界経済全般のみならず、海外の特定地域に固有の経済動向も、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2)市場リスク
当社グループは、為替相場、金利、商品市況及び株価の変動等による市場リスクにさらされております。そのため、当社グループは、バランス枠設定等による管理体制を構築するとともに、様々なヘッジ取引を利用すること等により、為替相場、金利及び商品市況の変動等によるリスクを最小限に抑える方針であります。
① 為替リスク
当社グループは、輸出入取引が主要事業の一つであり、外貨建の取引において為替変動リスクにさらされております。そのため、先物為替予約等のデリバティブを活用したヘッジ取引により、為替変動リスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
また、当社の海外事業に対する投資については、為替の変動により、為替換算調整勘定を通じて株主資本が増減するリスク、期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在します。これらの為替変動リスクは、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
② 金利リスク
当社グループは、投資活動、融資活動及び営業取引に伴う資金の調達や運用において金利変動リスクにさらされております。そのため、投資有価証券や固定資産等の金利不感応資産のうち、変動金利にて調達している部分を金利変動リスクにさらされている金利ミスマッチ額として捉え、金利が変動することによる損益額の振れを適切にコントロールするために金利変動リスクの定量化に取組んでおります。
具体的には「EaR(Earnings at Risk)」という手法を用いて支払利息の損失限度額を設定し、主に金利スワップ契約によるヘッジ取引を行うことで金利変動リスク管理を行っております。
しかしながら、これらの管理手法を用いたとしても、金利変動リスクを完全に回避できるものではなく、金利動向によっては、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③ 商品価格リスク
当社グループは、様々な商品の売繋ぎを基本とした実需取引を行っておりますが、相場動向を考慮し買越及び売越ポジションを持つことで価格変動リスクにさらされる場合があります。そのため、棚卸資産、売買契約等を把握し、主要な商品についてはディビジョンカンパニーごとにミドル・バックオフィスを設置し、個別商品ごとに商品バランス枠及び損失限度額の設定、モニタリング管理を行うとともに、定期的なレビューを実施しております。
また、当社グループは、金属資源・エネルギーの開発事業やその他の製造事業に参画しており、当該事業における生産物・製品に関しても上記と同様に価格変動リスクにさらされております。
これらの商品価格リスクに対しては商品先物・先渡契約等によるヘッジ取引を行うことでリスクの軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではなく、商品価格の動向によっては、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
④ 株価リスク
当社グループは、主に顧客・サプライヤー等との関係強化、または投資先への各種提案等を行うこと等による事業収益追求や企業価値向上を図るため、市場性のある様々な株式を保有しており、株価変動のリスクにさらされております。そのため、「VaR(Value at Risk)」という手法を用いて株価変動に伴う連結株主資本への影響額を定期的に把握し、モニタリングしておりますが、株価の動向によっては、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3)信用リスク
当社グループは、国内外の取引先に対し、営業債権、貸付金、保証その他の形で信用供与を行っております。取引先の信用状況の悪化や経営破綻等により、これらの債権等が回収不能となる、あるいは、商取引が継続できないことにより、取引当事者としての義務を果たせず、契約履行責任を負担することとなる等の信用リスクを有しております。そのため、当社グループでは、信用供与の実施に際して、信用限度額の設定及び必要な担保・保証等の取得等を通じたリスク管理を行うことでリスクの軽減に努めるとともに、取引先の信用力、
回収状況及び滞留債権の状況等に基づき貸倒引当金を設定しております。
しかしながら、こうした管理を行ったとしても、信用リスクの顕在化を完全に回避できるものではなく、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4)カントリーリスク
当社グループは、海外の様々な国・地域において取引及び事業活動を行っており、これらの国・地域の政治・経済・社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等による国家収用・送金停止等のカントリーリスクを有しております。そのため、案件ごとに回避策を講じるとともに、エクスポージャーの集中を防止することを目的として、総枠・国別枠の設定、国別与信方針の策定等を行うことにより、リスクの
軽減に努めておりますが、完全に回避できるものではありません。
このようなリスクが顕在化した場合には、債権回収や事業遂行の遅延・不能等が起こる可能性があり、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(5)投資リスク
当社グループは、様々な事業に対する投資活動を行っておりますが、このような投資活動においては、経営環境の変化、投資先やパートナーの業績停滞等に伴い期待通りの収益が上げられないリスクや、投資先の業績の停滞等に伴い投資の回収可能性が低下する場合及び株価が一定水準を下回る状態が相当期間にわたり見込まれる場合には、投資の一部または全部が損失となる、あるいは追加資金拠出が必要となるリスクがあります。また、パートナーとの経営方針の相違、投資の流動性の低さ等により当社グループが望む時期や方法での事業撤退や事業再編が行えないリスク、あるいは、投資先から適切な情報を入手できず当社グループに不利益が発生する等の投資リスクがあります。そのため、新規投資の実行については投資基準を設けて意思決定するとともに、既存投資のモニタリングを定期的に行い、投資効率が低い等保有意義の乏しい投資に対しては、EXIT選定基準を適用することにより資産の入替えを促進する等、リスクの軽減に努めております。
しかしながら、こうした管理を行ったとしても、投資リスクを完全に回避できるものではなく、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(6)固定資産に関する減損リスク
当社グループが保有する不動産、航空機・船舶、資源開発関連資産、のれん及び無形資産等の固定資産は、
減損リスクにさらされております。
現時点において必要な減損等の処理は実施しておりますが、今後各種市況の悪化、需要の減退及び開発計画の変更等に伴い保有固定資産の経済価値が低下した場合には、更に必要な減損処理を実施することになります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7)資金調達に関するリスク
当社グループは、国内外の金融機関等からの借入金及びコマーシャル・ペーパー、社債の発行により、事業に必要な資金を調達しておりますが、当社に対する格付けの大幅な引下げ等により金融市場での信用力が低下した場合、あるいは、主要金融市場における金融システムの混乱が発生した場合等には、金融機関・投資家から当社グループが必要な時期に希望する条件で資金調達ができなくなる可能性や資金調達コストが増大するリスクがあります。そのため、現預金、コミットメントライン等の活用により十分な流動性を確保するとともに、調達先の分散や調達手段の多様化に努めておりますが、リスクを完全に回避できるものではありません。このようなリスクが顕在化した場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8)退職給付費用及び退職給付債務に関するリスク
当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上の前提に基づき算出されております。しかしながら、数理計算上の前提条件を変更する必要性が生じた場合、あるいは、証券市場の低迷により年金資産が毀損した場合等には、退職給付費用・退職給付債務の増加や年金資産の追加的支出が必要となる可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9)繰延税金資産に関するリスク
当社グループの連結財政状態計算書において、資産側に計上される繰延税金資産は金額上重要性があり、繰延税金資産の評価に関する会計上の判断は、当社グループの連結財務諸表に重要な影響を及ぼします。そのため、当社グループは、将来の課税所得と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、実現可能な繰延税金資産を計上しております。
しかしながら、タックス・プランニングにおける課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更、あるいは税率変動等を含む税制の変更等があった場合には、繰延税金資産が増減する可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10)競合リスク
当社グループは、多種多様な商品及びサービスを取扱っているため、他の総合商社をはじめ内外の様々な企業と競合する可能性があります。当社グループよりも優れた経験、技術、資金調達力を有し、顧客のニーズに合った商品やサービスを提供できる企業が存在することも否定はできません。また、経済のグローバル化に伴い、欧米等先進国の企業だけでなく新興成長国の企業との競争も激化しつつあります。更に将来、規制緩和や異業種参入等のビジネス環境の変化や技術革新等によっても当社グループの競争力を維持できなくなる可能性もあります。このようなリスクが顕在化した場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11)重要な訴訟等に関するリスク
当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼすおそれのある訴訟、仲裁その他の法的手続は現在ありません。しかしながら、当社グループの国内及び海外における事業活動等が今後重要な訴訟等の対象となり、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(12)法令・規制に関するリスク
当社グループは、国内外で様々な商品及びサービスを取扱う関係上、関連する法令・規制は多岐にわたります。具体的には、会社法、金融商品取引法、税法、各種業界法、外為法を含む貿易関連諸法、独禁法、知的財産法、環境に関する法令、贈賄防止に関する法令、海外事業に係る当該国の各種法令・規制等があり、当社グループでは法令遵守を極めて重要な企業の責務と認識のうえ、コンプライアンス体制を強化して法令遵守の徹底を図っております。
しかしながら、こうした対策を行ったとしても、役員及び従業員による個人的な不正行為等を含めコンプライアンスに関するリスクもしくは社会的に信用が毀損されるリスクを回避できない可能性があります。
また、国内外の行政・司法・規制当局等による予期せぬ法令の制定・改廃が行われる可能性や、社会・経済環境の著しい変化等に伴う各種規制の大幅な変更の可能性も否定できません。
このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13)環境に関するリスク
当社グループは、地球環境問題を経営方針の最重要事項の一つとして位置付け、環境方針を定めるとともに、商品取扱・サービス提供及び事業投資案件において、法令抵触リスクを含む環境リスクを未然に防止する環境マネジメントシステムを構築する等、環境問題に積極的に取組んでおります。
しかしながら、当社グループの事業活動により環境汚染等が生じた場合には、事業の遅滞や停止、汚染除去費用や損害賠償費用等の発生、社会的評価の低下等につながる可能性があり、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(14)自然災害・気候変動等に関するリスク
当社グループが事業活動を展開する国や地域において、地震等の自然災害及び新型インフルエンザ等の感染症が発生した場合には、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。当社は、大規模災害時及び新型インフルエンザ発生時における業務継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、防災訓練等の対策を講じており、グループ会社においても個々に各種対策を講じております。
しかしながら、当社グループの事業活動は広範な地域にわたって行われており、自然災害及び新型インフルエンザ等の感染症の被害発生時には、その被害を完全に回避できるものではなく、将来の当社グループの財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、気候変動の影響等により異常気象が発生した場合には、当社グループの事業活動に悪影響を与える可能性があり、将来の当社グループの財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(15)情報システム及び情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、すべての役員及び従業員に対し、情報の取扱に関する行動規範を定め、高い情報セキュリティレベルを確保することを重要事項と認識しております。当社グループは、情報共有や業務の効率化のため、情報システムを構築・運用するとともに、情報システム運営上の安全性確保のため、サイバーセキュリテ
ィリスクも考慮し、セキュリティガイドラインの設定、危機管理対応の徹底に取組んでおります。
しかしながら、こうした対策を行ったとしても、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピューターウィルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、被害の規模によっては将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は次のとおりです。
なお、当連結会計年度の業績、事業セグメントの業績及びキャッシュ・フローの状況についての概要説明については、「1 業績等の概要」をご参照ください。
(1)当連結会計年度の経営成績の分析
① 収益
当連結会計年度の「収益」は、エネルギー・化学品においてはエネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引における販売価格の下落及び円高の影響等により減収、繊維においてはアパレル関連事業の販売不振等により減収、機械においては産業機械関連子会社及び自動車関連子会社の持分法投資への変更に加え、円高の影響等により減収、住生活においては前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減収となり、全体としては前連結会計年度比2,451億円(4.8%)減収の4兆8,385億円となりました。なお、「商品販売等に係る収益」は4兆1,156億円、「役務提供及びロイヤルティ取引に係る収益」は7,229億円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の「売上総利益」は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益となり、一方、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響等により減益となりましたが、全体としては前連結会計年度比238億円(2.2%)増益の1兆935億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う影響額(増益)は26億円、期中為替変動に伴う影響額(減益)は424億円、子会社の除外に伴う影響額(減益)は99億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における増益額は735億円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の「販売費及び一般管理費」は、収益拡大に伴い一部の既存会社では経費の増加があったものの、繊維等における経費の削減及び円高による海外子会社の経費減少に加え、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却等もあり、前連結会計年度比337億円(4.0%)減少の8,018億円となりました。
なお、新規子会社化に伴う経費の増加額は26億円、期中為替変動に伴う経費の減少額は329億円、子会社の除外に伴う経費の減少額は88億円となりました。これらの影響を除いた既存会社における経費の増加額は54億円となりました。
④ 貸倒損失
当連結会計年度の「貸倒損失」は、前連結会計年度における自動車関連子会社の持分法投資への変更等により、前連結会計年度比45億円減少の32億円(損失)となりました。
⑤ 有価証券損益
当連結会計年度の「有価証券損益」は、ユニー・ファミリーマート統合に伴う当社持分変動による利益はあったものの、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却益及び金融関連事業の一過性利益の反動等により、前連結会計年度比405億円(55.8%)減少の321億円(利益)となりました。
⑥ 固定資産に係る損益
当連結会計年度の「固定資産に係る損益」は、欧州タイヤ関連事業における減損損失の減少に加え、前連結会計年度における豪州石炭事業の減損損失及び一部資産売却に伴う損失、北海油田開発案件並びに青果物関連事業における減損損失の反動により、前連結会計年度比1,384億円改善の167億円(損失)となりました。
⑦ その他の損益
当連結会計年度の「その他の損益」は、円高の影響による為替損益の悪化はあったものの、前連結会計年度における子会社でのリストラ関連費用計上の反動等により、前連結会計年度比6億円改善の54億円(損失)となりました。
⑧ 金融収支(「受取利息」・「支払利息」・「受取配当金」の合計額)
当連結会計年度の金融収支は、前連結会計年度比208億円減少の163億円(利益)となりました。
このうち「受取利息」及び「支払利息」の合計である金利収支は、円資金の調達金利低下及び借入金の減少はあったものの、CITIC Limited株式取得に係る融資のうち一時的なCPグループ負担分の回収に伴う受取利息の減少等により、前連結会計年度比32億円悪化の36億円(費用)となり、「受取配当金」は、パイプライン事業からの配当の減少等により、前連結会計年度比176億円(46.9%)減少の199億円となりました。
⑨ 持分法による投資損益
当連結会計年度の「持分法による投資損益」は、その他及び修正消去(注)においては前第3四半期連結会計期間からのCITIC Limitedの持分法適用開始等により増加、情報・金融においては前連結会計年度における国内コンタクトセンター関連事業に係る税制改正影響の反動による減少はあったものの、国内外の金融関連事業好調等により増加、エネルギー・化学品においては前連結会計年度におけるメタノール関連事業の定期修繕の反動等により好転となり、一方、住生活においては、海外パルプ関連事業における市況低迷及び為替の影響等により減少となりましたが、全体としては前連結会計年度比374億円(25.4%)増加の1,852億円(利益)となりました。
なお、主な持分法適用会社の業績については、後述「⑫ 主な子会社及び持分法適用会社の業績」をご参照ください。
(注)「その他及び修正消去」は、各事業セグメントに配賦されない損益及びセグメント間の内部取引消去が含
まれております。
⑩ 当社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、「税引前利益」は、前連結会計年度比1,771億円(54.9%)増益の4,999億円となりました。「法人所得税費用」は、タックスヘイブン税制の改正に伴う課税対象範囲の変更による悪化及び前連結会計年度における米国石油ガス開発事業からの撤退に伴う税金費用減少の反動等により、前連結会計年度比789億円(170.1%)悪化の1,253億円となり、「税引前利益」4,999億円から「法人所得税費用」1,253億円を控除した「当期純利益」は、前連結会計年度比982億円(35.5%)増益の3,746億円となりました。このうち、「非支配持分に帰属する当期純利益」224億円(利益)を控除した「当社株主に帰属する当期純利益」は、前連結会計年度比1,118億円(46.5%)増益の3,522億円となりました。
⑪ 日本の会計慣行に基づく「営業利益」
当連結会計年度の「営業利益」(「売上総利益」・「販売費及び一般管理費」・「貸倒損失」の合計)は、金属においては鉄鉱石・石炭価格の上昇等により、円高の影響はあったものの増益、食料においては青果物関連事業における採算改善及び食品流通関連事業における取引増加や採算改善等により増益、情報・金融においては国内情報産業関連事業の取引増加等により増益、住生活においては国内建材関連事業の好調な推移等により、前連結会計年度における北米住宅資材関連事業の売却及び円高の影響はあったものの増益となり、全体としては前連結会計年度比620億円(27.4%)増益の2,884億円となりました。
⑫ 主な子会社及び持分法適用会社の業績
|
黒字・赤字会社別損益 |
(単位:億円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|||||||||||||||
|
|
黒字会社 |
赤字会社 |
合計 |
黒字会社 |
赤字会社 |
合計 |
黒字会社 |
赤字会社 |
合計 |
|||||||||
|
事業会社損益 |
2,477 |
△1,143 |
1,334 |
3,216 |
△286 |
2,930 |
739 |
857 |
1,597 |
|||||||||
|
海外現地法人損益 |
354 |
△28 |
327 |
358 |
△1 |
356 |
3 |
26 |
30 |
|||||||||
|
連結対象会社合計 |
2,831 |
△1,171 |
1,660 |
3,574 |
△287 |
3,286 |
743 |
883 |
1,626 |
|||||||||
黒字会社比率(注)
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|||||||||||||||
|
|
国内 |
海外 |
合計 |
国内 |
海外 |
合計 |
国内 |
海外 |
合計 |
|||||||||
|
黒字会社数 |
113 |
154 |
267 |
114 |
152 |
266 |
1 |
△2 |
△1 |
|||||||||
|
連結対象会社数 |
128 |
198 |
326 |
126 |
182 |
308 |
△2 |
△16 |
△18 |
|||||||||
|
黒字会社比率(%) |
88.3 |
77.8 |
81.9 |
90.5 |
83.5 |
86.4 |
2.2 |
5.7 |
4.5 |
|||||||||
(注)会社数には、親会社の一部と考えられる投資会社(185社)及び当社もしくは当社の海外現地法人が直接投資している会社を除くその他の会社(456社)を含めておりません。
当連結会計年度の事業会社損益(海外現地法人を除いた子会社及び持分法適用会社の当社取込損益の合計)は、前連結会計年度比1,597億円増加の2,930億円の利益となりました。また、海外現地法人損益は、前連結会計年度比30億円増加の356億円の利益となりました。
黒字事業会社損益と黒字海外現地法人損益を合計した黒字会社損益は、鉄鉱石・石炭価格の上昇に加え、前連結会計年度の石炭事業における減損損失及び一部資産売却に伴う損失の反動等があったITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの改善や、前第3四半期連結会計期間からCITIC Limitedの取込を開始したOrchid Alliance Holdings Limitedの増益等により、前連結会計年度における住宅資材関連事業売却益の反動等による伊藤忠インターナショナル会社の減益等はあったものの、前連結会計年度比743億円増加の3,574億円となりました。一方、赤字事業会社損益と赤字海外現地法人損益を合計した赤字会社損益は、英ポンド安の影響はあったものの、一過性損失の減少等があったEuropean Tyre Enterprise Limitedの改善等により、前連結会計年度比883億円改善の287億円の損失となりました。
黒字会社比率(連結対象会社数に占める黒字会社数の比率)については、低採算・赤字事業会社の減少等により更なる改善が進み、前連結会計年度の81.9%から4.5ポイント上昇の86.4%となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度における主な黒字会社及び赤字会社は次のとおりです。
|
主な黒字会社 |
(単位:億円) |
|
|
取込 比率(%) |
取込損益(注)1 |
増減コメント |
||
|
前連結 会計 年度 |
当連結 会計 年度 |
増減 |
|||
|
国内子会社 |
|
|
|
|
|
|
伊藤忠テクノソリューションズ(株) |
58.2 |
104 |
126 |
21 |
流通及び通信分野向け取引における増収等によ り増益 |
|
(株)日本アクセス |
93.8 |
89 |
122 |
33 |
取引増加や採算改善に加え、前連結会計年度における固定資産減損損失の反動等により増益 |
|
Dole International Holdings(株) |
100.0 |
△169 |
83 |
252 |
青果物事業及び加工食品事業それぞれにおいて採算改善したことに加え、前連結会計年度にお ける減損損失の反動等により改善 |
|
伊藤忠エネクス(株) |
54.0 |
41 |
55 |
14 |
ホームライフ事業における採算改善に加え、電力・ユーティリティ事業における電力販売好調 により増益 |
|
伊藤忠プラスチックス(株) |
100.0 |
35 |
42 |
7 |
包装材料及び電子材料の販売好調等により増益 |
|
シーアイ化成(株)(注)2 |
98.3 |
13 |
41 |
28 |
海外子会社の堅調な推移に加え、関係会社株式売却益及び繰延税金負債の取崩し等により増益 |
|
コネクシオ(株) |
60.3 |
37 |
39 |
2 |
端末販売の収益性向上等により、人件費等の経 費増加はあったものの、増益 |
|
伊藤忠ケミカルフロンティア(株) |
100.0 |
31 |
31 |
△0 |
医薬関連事業の堅調な推移により、ほぼ横ばい |
|
伊藤忠建材(株) |
100.0 |
17 |
26 |
9 |
住宅資材販売の好調な推移により増益 |
|
伊藤忠都市開発(株) |
99.8 |
28 |
26 |
△2 |
マンション販売は堅調に推移したものの、販売 費用の増加により減益 |
(単位:億円)
|
|
取込 比率(%) |
取込損益(注)1 |
増減コメント |
||
|
前連結 会計 年度 |
当連結 会計 年度 |
増減 |
|||
|
海外子会社 |
|
|
|
|
|
|
Orchid Alliance Holdings Limited(注)3 |
100.0 |
404 |
629 |
225 |
前第3四半期連結会計期間からCITIC Limited 取込開始 |
|
ITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltd (注)4 |
100.0 |
△226 |
428 |
654 |
鉄鉱石・石炭価格の上昇に加え、前連結会計年度の石炭事業における減損損失及び一部資産売 却に伴う損失の反動等により改善 |
|
伊藤忠インターナショナル会社 |
100.0 |
219 |
129 |
△90 |
設備資材関連事業の改善及び機械関連事業が堅調に推移したものの、前連結会計年度における住宅資材関連事業売却益の反動等により減益 |
|
伊藤忠香港会社 |
100.0 |
25 |
50 |
24 |
金融関連事業及び繊維関連事業における取込損益増加に加え、生活資材関連取引の堅調な推移 等により増益 |
|
伊藤忠(中国)集団有限公司 |
100.0 |
31 |
48 |
16 |
生活資材関連取引及び食料関連事業の堅調な推移等により、繊維関連事業の持分法適用除外に 伴う取込損益減少はあったものの、増益 |
|
ITOCHU FIBRE LIMITED (注)5 |
100.0 |
69 |
43 |
△26 |
主としてパルプ市況低迷により減益 |
|
伊藤忠タイ会社(注)6 |
100.0 |
34 |
36 |
2 |
金融関連事業の取込損益増加及び金属関連取引 の増加等により増益 |
|
伊藤忠豪州会社(注)4 |
100.0 |
△5 |
34 |
39 |
鉄鉱石・石炭事業の取込損益改善に加え、乳製 品関連事業の売却益等により改善 |
|
GCT MANAGEMENT (THAILAND) LTD.(注)6 |
100.0 |
22 |
27 |
5 |
主として金融関連事業の好調な推移により増益 |
|
伊藤忠欧州会社(注)5 |
100.0 |
△22 |
23 |
45 |
主としてタイヤ関連事業における一過性損失の 減少により改善 |
(単位:億円)
|
|
取込 比率(%) |
取込損益(注)1 |
増減コメント |
||
|
前連結 会計 年度 |
当連結 会計 年度 |
増減 |
|||
|
国内持分法適用会社 |
|
|
|
|
|
|
東京センチュリー(株) (注)7 |
25.3 |
96 |
102 |
6 |
北米リース事業の子会社化に加え、航空機リース事業及びオート事業が堅調に推移し、前連結会計年度における不動産ファイナンスのExitに 伴う利益の反動はあったものの、増益 |
|
伊藤忠丸紅鉄鋼(株) |
50.0 |
66 |
76 |
10 |
エネルギー関連需要の落込みに伴う鋼管事業の減益はあったものの、米国建材事業の好調な推移やその他の国内外事業会社の収益改善により 増益 |
|
ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)(注)8 |
35.0 |
61 |
74 |
13 |
CVS事業における店舗減損損失の増加やブランド統合に伴う先行経費はあったものの、ユニーグループ・ホールディングス(株)との経営統合 による営業収入の増加等により増益 |
|
(株)オリエントコーポレーション |
16.5 |
26 |
50 |
24 |
銀行保証・カードショッピングが好調に推移し たことにより増益 |
|
プリマハム(株) |
39.8 |
26 |
37 |
11 |
加工食品事業の生産性向上及びコンビニエンス ストア向けベンダー事業好調等により増益 |
|
日伯紙パルプ資源開発(株) |
32.1 |
37 |
29 |
△8 |
主としてパルプ市況低迷により減益 |
|
不二製油グループ本社(株)(注)9 |
26.9 |
24 |
27 |
3 |
製菓・製パン素材事業及び大豆たん白事業の伸 長により増益 |
|
海外持分法適用会社 |
|
|
|
|
|
|
HYLIFE GROUP HOLDINGS LTD. |
49.9 |
26 |
27 |
2 |
アジア向け取引の堅調な推移により、前連結会計年度における一部生産事業の資産譲渡に伴う 売却益の反動があったものの、増益 |
主な赤字会社 (単位:億円)
|
|
取込 比率(%) |
取込損益(注)1 |
増減コメント |
||
|
前連結 会計 年度 |
当連結 会計 年度 |
増減 |
|||
|
国内子会社 |
|
|
|
|
|
|
日伯鉄鉱石(株) |
75.7 |
△9 |
△29 |
△20 |
当連結会計年度における一過性損失の発生により悪化 |
|
海外子会社 |
|
|
|
|
|
|
European Tyre Enterprise Limited(注)5 |
100.0 |
△299 |
△52 |
247 |
英ポンド安の影響はあったものの、一過性損失 の減少等により改善 |
|
ITOCHU Coal Americas Inc. |
100.0 |
△23 |
△26 |
△3 |
金利収支の悪化等 |
(注)1 取込損益には、IFRS修正後の数値を記載しておりますので、各社が公表している数値とは異なる場合があり
ます。
2 シーアイ化成(株)は、平成29年4月1日にタキロン(株)と経営統合し、タキロンシーアイ(株)となりまし
た。
3 Orchid Alliance Holdings Limitedの取込損益には、付随する税効果等を含めて表示しております。
4 伊藤忠豪州会社の取込損益には、ITOCHU Minerals & Energy of Australia Pty Ltdの取込損益の3.7%を含んでおります。
5 伊藤忠欧州会社の取込損益には、European Tyre Enterprise Limitedの取込損益の20.0%及びITOCHU FIBRE LIMITEDの取込損益の10.0%を含んでおります。
6 伊藤忠タイ会社の取込損益には、GCT MANAGEMENT (THAILAND) LTD.の取込損益の67.3%を含んでおります。
7 東京センチュリー(株)は、平成28年10月1日に東京センチュリーリース(株)から社名を変更しております。
8 ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)は、平成28年9月1日に(株)ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(株)との経営統合により、(株)ファミリーマートから社名を変更しております。
9 当社は、不二製油グループ本社(株)を当社子会社の伊藤忠フードインベストメント合同会社を通じて保有しております。
(2)流動性と資金の源泉
① 資金調達の方針
当社の資金調達は、金融情勢の変化に対応した機動性の確保と資金コストの低減を目指すとともに、調達の安定性を高めるために長期性の資金調達に努める等、調達構成のバランスを取りながら、調達先の分散や調達方法・手段の多様化を図っております。また、国内子会社の資金調達については原則として親会社及び国内グループ金融統括会社からのグループファイナンスに一元化するとともに、海外子会社の資金調達についてもシンガポール、英国及び米国の海外グループ金融統括会社を拠点にグループファイナンスを行っております。資金調達を集中することにより、連結ベースでの資金の効率化や資金調達構造の改善に努めております。この結果、当連結会計年度末時点では、連結有利子負債のうち約71%が親会社、国内及び海外グループ金融統括会社による調達となっております。
資金調達手段としては、銀行借入等の間接金融と社債等の直接金融を機動的に活用しております。間接金融については、様々な金融機関と幅広く良好な関係を維持し、必要な資金を安定的に確保しております。直接金融については、国内では、社債発行登録制度に基づき2015年8月から2017年8月までの2年間で3,000億円の新規社債発行枠の登録を行っております。また、資金効率の向上並びに資金コストの低減を目的に、コマーシャル・ペーパーによる資金調達も実施しております。海外では、当社とグループ金融統括会社で合わせて
5,000百万米ドルのユーロ・ミディアムタームノート(Euro MTN)プログラムを保有しております。
当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりです。今後も一層の格付け向上を目指し収益力の強化、財務体質の改善、及びリスクマネジメントの徹底に努めます。
|
|
長期 |
短期 |
|
日本格付研究所(JCR) |
AA-/安定的 |
J-1+ |
|
格付投資情報センター(R&I) |
A+/安定的 |
a-1 |
|
ムーディーズ・インベスターズ・サービス (Moody's) |
Baa1/安定的 |
P-2 |
|
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P) |
A-/安定的 |
A-2 |
② 有利子負債
当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末比2,515億円減少の2兆9,447億円となりました。
現預金控除後のネット有利子負債は、前連結会計年度末比2,250億円減少の2兆3,307億円となりました。
NET DER(ネット有利子負債対株主資本倍率)は、前連結会計年度末の1.17倍から0.97倍へ改善しました。
また、有利子負債合計に占める長期有利子負債比率は、前連結会計年度末の87%から81%へと6ポイントの減少
となりました。
前連結会計年度末及び当連結会計年度末の有利子負債の内訳は、次のとおりです。
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(単位:億円) |
|
|
前連結会計年度末 |
当連結会計年度末 |
増減 |
|
社債及び借入金(短期): |
|
|
|
|
銀行借入金等 |
3,620 |
4,811 |
1,191 |
|
コマーシャル・ペーパー |
648 |
120 |
△529 |
|
社債 |
- |
700 |
700 |
|
短期計 |
4,268 |
5,630 |
1,362 |
|
社債及び借入金(長期): |
|
|
|
|
銀行借入金等 |
22,975 |
20,382 |
△2,593 |
|
社債 |
4,718 |
3,434 |
△1,285 |
|
長期計 |
27,693 |
23,816 |
△3,877 |
|
有利子負債計 |
31,962 |
29,447 |
△2,515 |
|
現金及び現金同等物、定期預金 |
6,405 |
6,140 |
△266 |
|
ネット有利子負債 |
25,556 |
23,307 |
△2,250 |
③ 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる営業債権の増加に加え、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資及び統合に係る投資の増加等により、為替の影響等はあったものの、前連結会計年度末比856億円(1.1%)増加の8兆1,220億円となりました。
「株主資本」は、当社株主に帰属する当期純利益の積上げにより、配当金の支払及び為替の影響による減少に加え、自己株式の取得があったものの、前連結会計年度末比2,082億円(9.5%)増加の2兆4,019億円となりました。また、株主資本比率は前連結会計年度末比2.3ポイント上昇の29.6%となりました。
「株主資本」に「非支配持分」を加えた「資本」は、前連結会計年度末比2,108億円(8.6%)増加の2兆6,628億円となりました。
連結財政状態計算書項目における前連結会計年度末との主要増減は次のとおりです。
「営業債権」は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる影響等により、前連結会計年度末比1,055億円増加の1兆9,490億円となりました。
「営業債権以外の短期債権」は、貸付金の回収による減少等により、前連結会計年度末比554億円減少の743億円となりました。
「棚卸資産」は、販売用不動産及び航空関連取引における在庫の増加等により、前連結会計年度末比583億円増加の7,754億円となりました。
「前渡金」は、船舶関連取引における減少等により、前連結会計年度末比325億円減少の1,619億円となりました。
「持分法で会計処理されている投資」は、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資及び統合に係る投資の増加等により、前連結会計年度末比1,265億円増加の1兆6,266億円となりました。
「投資・債権以外の長期金融資産」は、為替・金利に係るデリバティブ資産の減少等により、前連結会計年度末比147億円減少の1,185億円となりました。
「有形固定資産」は、産業機械関連子会社の持分法投資への変更及び為替の影響等により、前連結会計年度末比212億円減少の6,804億円となりました。
「のれん」は、欧州タイヤ関連事業における減損及び為替の影響等により、前連結会計年度末比124億円減少の1,317億円となりました。
「無形資産」は、産業機械関連子会社の持分法投資への変更及び為替の影響等により、前連結会計年度末比241億円減少の2,377億円となりました。
「営業債務」は、エネルギー関連事業及びエネルギートレーディング取引において、当連結会計年度後半から期末にかけての油価が、前連結会計年度における同期間に比し上昇したことによる影響等により、前連結会計年度末比1,193億円増加の1兆5,888億円となりました。
「繰延税金負債」は、前連結会計年度末比437億円増加の1,234億円となりました。なお、繰延税金資産・負債のネット残高(ネット負債残高)は、前連結会計年度末比529億円増加の687億円となりました。
④ 流動性準備
当社グループは、調達環境の悪化等、不測の事態にも対応しうる流動性準備の確保に努めております。
当連結会計年度末では、短期有利子負債と偶発負債の合計額8,309億円に対し、現金及び現金同等物、定期
預金(合計6,140億円)、コミットメントライン契約の未使用枠(円貨3,500億円、外貨1,200百万米ドル)を合計した流動性準備の合計額は1兆986億円となっており、十分な流動性準備を確保していると考えております。また、これに加えて、売却可能有価証券等短期間での現金化が可能な資産等を5,966億円保有しております。
なお、当連結会計年度に外貨コミットメントライン契約を800百万米ドル増額しております。これに加えて、平成29年4月1日以降に700百万米ドル、合計1,500百万米ドルを外貨流動性準備確保のため増額しております。一方、円貨コミットメントライン契約を次回更新時に1,500億円減額し、2,000億円とすることを平成29年5月
17日開催の当社取締役会にて決定しております。
|
(流動性準備額) (単位:億円) |
|
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|
当連結会計年度末 |
|
1 現金及び現金同等物、定期預金 |
|
6,140 |
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2 コミットメントライン |
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4,846 |
|
合計 |
|
10,986 |
|
(短期有利子負債と偶発負債) (単位:億円) |
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当連結会計年度末 |
|
社債及び借入金(短期) |
5,630 |
|
社債及び借入金(長期) |
(注)1,546 |
|
偶発負債(関連会社及びジョイント・ベンチャー、一般取引先に対する金融保証実保証額) |
1,133 |
|
合計 |
8,309 |
(注)1年以内に期限の到来する社債及び借入金のうち、コミットメントラインに係るものを、連結財政状態
計算書上で「社債及び借入金(長期)」として表示しております。
⑤ 資金の源泉
当社グループにおける資金の源泉に対する基本的な考え方は、新規投資の資金を、営業取引収入、資産の売
却・回収、及び財務健全性を維持しながら借入金や社債等により調達することで賄うというものです。
なお、当社グループは、中期経営計画「Brand-new Deal 2017」(2015年度(平成27年度)から2017年度(平成29年度)までの3ヵ年計画)期間においては、CITIC Limitedに対する大型戦略投資の実行を踏まえ、それ以外の新規投資については実質営業キャッシュ・フロー(注)とEXITによるキャッシュインの範囲内で実行する方
針としております。
(注)「営業活動によるキャッシュ・フロー」から資産・負債の変動他の影響を控除
当連結会計年度の「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、金属、食料、エネルギー及び情報・通信における営業取引収入の堅調な推移等により、3,897億円のネット入金となりました。
当連結会計年度の「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、主に食料、情報・通信、エネルギー及び金属における固定資産の取得に加え、ユニー・ファミリーマート関連の追加投資等により、813億円のネット支払となりました。
当連結会計年度の「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、借入金の返済に加え、配当金の支払及び自己株式の取得等により、3,354億円のネット支払となりました。
以上の結果、「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末比273億円(4.3%)減少の6,056億円となりました。
前連結会計年度及び当連結会計年度のキャッシュ・フローの要約は次のとおりです。
|
(単位:億円) |
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
4,194 |
3,897 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△5,573 |
△813 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
818 |
△3,354 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
△561 |
△270 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
7,003 |
6,329 |
|
為替相場の変動による現金及び現金同等物への影響額 |
△113 |
△3 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
6,329 |
6,056 |
(3)重要な会計方針
当社の連結財務諸表は、国際会計基準(IFRS)に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、各連結会計年度末日における資産、負債、偶発資産、偶発負債の報告金額及び報告期間における収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、仮定及び判断を使用することが必要となります。当社の経営陣は、連結財務諸表作成の基礎となる見積り、仮定及び判断を、過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。但し、これらの見積り、仮定及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。この差異は、当社の連結財務諸表及び当社におけるすべての事業セグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の経営陣が、将来にわたり、重要な修正を生じさせるリスクを有すると考えている見積り及び仮定は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値測定
公正価値で測定される金融資産のうち、非上場の銘柄については、投資先と同じ業界に属する上場銘柄の公表情報を参照したマルチプル法、あるいは投資先からの受取配当に係る将来キャッシュ・フロー見積額を現在価値に割引くことにより公正価値を算定する配当キャッシュ・フロー還元法等により公正価値を測定しております。マルチプル法を適用する場合のマルチプル倍率、あるいは配当キャッシュ・フロー還元法を適用する場合の将来受取キャッシュ・フローの見積り及び割引率は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、非上場の公正価値で測定される金融資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産の回収可能価額
減損の兆候がある償却原価で測定される金融資産については、当該金融資産に係る見積将来キャッシュ・フローを当初の実効金利で現在価値に割引いたものを回収可能価額としております。当該金融資産に係る将来キャッシュ・フローは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、償却原価で測定される金融資産に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減
損テストにおいて測定される回収可能価額
有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テストにおいて、資金生成単位を判別したうえで、当該資金生成単位における売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか高いほうを回収可能価額として測定しております。当該売却費用控除後の公正価値算定上の仮定、あるいは使用価値算定の基礎となる資金生成単位の使用期間中及び使用後の処分により見込まれる将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社投資及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損損失額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・確定給付型退職後給付制度における確定給付制度債務及び制度資産の公正価値測定
確定給付型退職後給付制度については、確定給付制度債務と制度資産の公正価値の純額を負債または資産として認識しております。確定給付制度債務は、年金数理計算により算定しており、年金数理計算の前提条件には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等の見積りが含まれております。これら前提条件は、金利変動の市場動向等、入手可能なあらゆる情報を総合的に判断して決定しております。これら年金数理計算の前提条件には将来の不確実な経済環境あるいは社会情勢の変動等によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、確定給付制度債務及び制度資産の公正価値の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・引当金の測定
引当金は、将来において債務の決済に要すると見込まれる支出の期末日における最善の見積りに基づいて測定しております。将来において債務の決済に要すると見込まれる支出額は、将来の起こりうる結果を総合的に勘案して算定しております。これら引当金の測定において使用される仮定は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、引当金の測定額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
・法人所得税の見積り
法人所得税の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、各期末において見積った法人所得税と、実際に納付する法人所得税の金額とが異なる可能性があり、その場合、翌年度以降の法人所得税の計上額に重要な影響を与える可能性があります。また、繰延税金資産については、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、当該回収可能性の判断は、当社及び子会社の事業計画に基づいて決定した各将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当該将来事業年度の課税所得の見積りは、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、将来にわたり、繰延税金資産の計上額に重要な修正を生じさせるリスクを有しております。
当社の経営陣が、会計方針適用にあたっての判断が、資産、負債、収益及び費用の計上金額に重要な影響を与えると考えている項目は、主として次のとおりです。なお、下記に掲げる各項目に関連する資産及び負債の当連結会計年度末における残高については、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記」における各項目の注記内容をご参照ください。
・子会社、関連会社及びジョイント・ベンチャーの範囲
・デリバティブを除く金融資産における、償却原価で測定される金融資産、FVTOCI金融資産及びFVTPL金融資産
への分類
・リースを含む契約の会計処理
・償却原価で測定される金融資産における減損及び減損の戻入れの兆候の有無の評価
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損テ
スト実施にあたっての資金生成単位の判別
・有形固定資産、投資不動産、のれん、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損の
兆候の有無の評価
・有形固定資産、投資不動産、無形資産、関連会社及びジョイント・ベンチャーへの投資に係る減損戻入れの兆
候の有無の評価
・引当金の認識
・収益の認識時点及び収益を総額(グロス)で表示するか、純額(ネット)で表示するかの判断