第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度の経営環境は、円安の進行を受けた企業マインドの改善など国内の景気が回復してきたことに加え、海外においても、総じて緩やかな景気拡大が続いた。

 かかる中、三菱電機グループは、これまでの事業競争力強化・経営体質強化に加え、自らの強みに根ざした成長戦略の推進に、従来以上に軸足を置いて取り組んできた。

 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高は、全てのセグメントにおいて増収となり、前連結会計年度比4,871億円増の4兆543億円となった。

 連結営業利益は、産業メカトロニクス部門、情報通信システム部門、電子デバイス部門及び家庭電器部門の増益などにより、前連結会計年度比830億円増の2,351億円となった。また、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比1,838億円増の2,489億円、当社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比839億円増の1,534億円となった。

 なお、当社単独の受注高は2兆5,231億円(前年度比113%)、売上高は2兆4,805億円(前年度比111%)となった。

 

  事業の種類別セグメントの業績は、次のとおりである。

①重電システム

 社会インフラ事業は、国内の公共事業及び海外の電力事業・交通事業の増加に加え、円安の影響もあり、受注・売上とも前連結会計年度を上回った。

 ビル事業は、国内の昇降機新設及びリニューアル事業や、中国を中心とした海外の昇降機新設需要の増加に加え、円安の影響もあり、受注・売上とも前連結会計年度を上回った。

 この結果、部門全体では、売上高は前連結会計年度比12%増の1兆1,800億円、営業利益は、売上案件の変動などにより、前連結会計年度比88億円減の763億円となった。

 なお、当社単独の受注高は7,662億円(前年度比119%)、売上高は7,277億円(前年度比107%)となった。

②産業メカトロニクス

 FAシステム事業は、スマートフォン関連及び半導体関連の設備投資や、国内製造業などでの設備更新の増加に加え、円安の影響もあり、受注・売上とも前連結会計年度を上回った。

 自動車機器事業は、北米・国内の新車販売市場が好調なことや、中国での日系自動車メーカーの販売増加に加え、円安の影響もあり、受注・売上とも前連結会計年度を上回った。

 この結果、部門全体では、売上高は前連結会計年度比18%増の1兆987億円、営業利益は、売上増加などにより、前連結会計年度比374億円増の980億円となった。

 なお、当社単独の受注高は9,107億円(前年度比118%)、売上高は9,008億円(前年度比116%)となった。

 ③情報通信システム

 通信事業は、通信インフラ機器の需要増加などにより、受注・売上とも前連結会計年度を上回った。

 情報システム・サービス事業は、システムインテグレーション事業の伸長により、売上は前連結会計年度を上回った。

 電子システム事業は、電子事業及び宇宙事業の大口案件の減少により、受注は前連結会計年度を下回ったが、宇宙事業の既受注案件の進捗により、売上は前連結会計年度を上回った。

 この結果、部門全体では、売上高は前連結会計年度比5%増の5,482億円、営業利益は、売上増加などにより、前連結会計年度比39億円増の55億円となった。

 なお、当社単独の受注高は3,024億円(前年度比88%)、売上高は3,131億円(前年度比103%)となった。

④電子デバイス

 半導体事業は、民生用・産業用・自動車用・電鉄用パワー半導体等の需要増加に加え、円安の影響もあり、受注・売上とも前連結会計年度を上回った。

 液晶事業は、車載用途製品の需要増加により、受注・売上とも前連結会計年度を上回った。

 この結果、部門全体では、売上高は前連結会計年度比19%増の1,946億円、営業利益は、売上増加などにより、前連結会計年度比156億円改善により黒字化し100億円となった。

 なお、当社単独の受注高は1,429億円(前年度比124%)、売上高は1,375億円(前年度比119%)となった。

⑤家庭電器

 家庭電器事業は、アジア・欧州・北米向け空調機器の販売拡大や、消費税率引上げ前の駆け込み需要などを背景とした国内向け空調機器・太陽光発電システムの増加に加え、円安の影響もあり、売上高は前連結会計年度比15%増の9,443億円、営業利益は、売上増加などにより、前連結会計年度比335億円増の528億円となった。

 なお、当社単独の受注高は4,008億円(前年度比111%)、売上高は4,012億円(前年度比111%)となった。

⑥その他

 資材調達の関係会社を中心に、売上高は前連結会計年度比15%増の6,760億円、営業利益は、売上増加などにより、前連結会計年度比10億円増の198億円となった。

 

 所在地別セグメントの業績は、次のとおりである。

①日本

 FAシステム事業、自動車機器事業及び空調機器の増等により、売上高は前連結会計年度比10%増の3兆3,628億円、営業利益は、前連結会計年度比603億円増の1,773億円となった。

②北米

 電力事業、自動車機器事業及び空調機器の増等により、売上高は前連結会計年度比31%増の3,252億円、営業利益は、前連結会計年度比34億円改善により黒字化し16億円となった。

③アジア

 ビル事業、FAシステム事業及び空調機器の増等により、売上高は前連結会計年度比42%増の8,870億円、営業利益は、前連結会計年度比228億円増の590億円となった。

④欧州

 FAシステム事業、自動車機器事業及び空調機器の増等により、売上高は前連結会計年度比22%増の3,529億円、営業利益は、前連結会計年度比2億円増の47億円となった。

⑤その他

 その他所在地には豪州子会社等が含まれており、売上高は478億円、営業利益は17億円となった。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度は、営業活動により増加した純キャッシュが4,404億円となった一方、投資活動に投入した純キャッシュが1,302億円となったため、フリー・キャッシュ・フローは前連結会計年度より3,812億円増加の3,102億円の収入となった。これに対し、財務活動により減少した純キャッシュは2,090億円となったことから、現金及び預金等期末残高は、前連結会計年度比1,191億円増加の4,180億円となった。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、非支配持分控除前当期純利益や法人税等の期間配分調整額の増加、支払手形及び買掛金の増加等により前連結会計年度比3,577億円増加の4,404億円の収入となった。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却収入等の増加や貸付金の減少等により、前連結会計年度比234億円減少の1,302億円の支出となった。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債及び借入金の返済等により、前連結会計年度比1,678億円減少の2,090億円の支出となった。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりである。

事業の種類別セグメントの名称

生産高(百万円)

前連結会計年度比(%)

重電システム

816,270

109

産業メカトロニクス

1,028,986

121

情報通信システム

396,729

106

電子デバイス

161,274

121

家庭電器

722,937

118

その他

1,737

83

3,127,933

115

 (注) 上記金額は、仕込製品については仕切予定価格、注文製品については受注価格で示している。

(2) 受注状況

 当連結会計年度における受注状況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載している。

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりである。

事業の種類別セグメントの名称

販売高(百万円)

前連結会計年度比(%)

重電システム

1,180,093

112

産業メカトロニクス

1,098,796

118

情報通信システム

548,282

105

電子デバイス

194,658

119

家庭電器

944,351

115

その他

676,034

115

消去

△587,855

-

4,054,359

114

 (注) 各種類別セグメントの金額には、セグメント間の内部売上高(振替高)を含めて表示している。

3 【対処すべき課題】

 消費税率引上げによる国内消費の下振れ懸念や新興国経済の不透明さはあるものの、国内外とも総じて緩やかな景気回復基調の継続が見込まれる。

 かかる中、三菱電機グループは、「バランス経営」の3つの視点(「成長性」「収益性・効率性」「健全性」)の1つである「成長性」に軸足を置き、「強い事業をより強く」かつ「新たな強い事業の創出」に継続的に取り組み、部門間連携や事業間連携を通じた「強い事業を核としたソリューション事業の強化」を着実に推進することで、もう一段高いレベルの成長を目指す。

 グローバルでの事業拡大に向けて、中国・インドに加え、東南アジア・中南米等の新興国市場に注力するとともに、グローバル環境先進企業として「環境・エネルギー」「社会インフラシステム」関連事業の更なる展開にも取り組んでいく。

 また、経営基盤強化策として、事業の継続的な新陳代謝や、「ものづくり力」の強化に資する開発・生産力の強化、開発設計段階からの品質作り込み、Just In Time改善活動をはじめとする生産性向上策、中長期的視点からの人材構造適正化及び最適配置、更なる財務体質の強化等に引き続き取り組むとともに、グローバル及びグループトータルで最適な事業推進体制の構築を図る。

 CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)については、「企業理念*1」及び「7つの行動指針*2」に基づき、三菱電機グループ一丸となった活動を推進していく。特に、企業経営の基本を成すものと位置づけてきた「倫理・遵法」については、コンプライアンス方針の徹底、内部統制の強化、教育を核とした更なるコンプライアンス活動の強化に全力で取り組み、社会・顧客・株主等とのより高い信頼関係の確立に一層努めていく。併せて、「環境」についても、低炭素社会や循環型社会の形成等に向けた取り組みを推進する。

 三菱電機グループは、上記施策を着実に展開することにより、更なる企業価値の向上を目指していく。

 

  *1 「企業理念」:三菱電機グループは、技術、サービス、創造力の向上を図り、活力とゆとりある社会の実現に貢献する。

  *2 「7つの行動指針」:

   ・「信頼」:社会・顧客・株主・社員・取引先等との高い信頼関係を確立する。

   ・「品質」:最良の製品・サービス、最高の品質の提供を目指す。

   ・「技術」:研究開発・技術革新を推進し、新しいマーケットを開拓する。

   ・「貢献」:グローバル企業として、地域、社会の発展に貢献する。

   ・「遵法」:全ての企業行動において規範を遵守する。

   ・「環境」:自然を尊び、環境の保全と向上に努める。

   ・「発展」:適正な利益を確保し、企業発展の基盤を構築する。

 

 

4 【事業等のリスク】

 三菱電機グループは、重電システム、産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイス、家庭電器、その他の広範囲の分野にわたり開発、製造、販売等の事業を行っており、またそれぞれの事業は国内並びに北米、欧州、アジア等の海外において展開されている。そのため、様々な要素が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 具体的に当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある要因のうち、主なものは以下のとおりだが、新たな要因が発生する可能性もある。

 

(1) 世界の経済状況・社会情勢及び規制や税制等各種法規の動向

 世界の経済状況・社会情勢及び規制や税制等各種法規の動向は、当社グループの経営全般に影響を及ぼす可能性がある。

(2) 為替相場

 為替相場の変動は、主に当社における米ドル建てもしくはユーロ建て輸出売上や輸入部材購入、アジア地域の製造拠点における当該地国以外の通貨建て輸出売上や輸入部材購入について影響を及ぼす可能性がある。

(3) 株式相場

 株式相場の下落は、当社が保有する市場性のある株式の評価減による損失の計上、年金資産公正価値の減少に伴う退職給付費用の増加をもたらす可能性がある。

(4) 製品需給状況及び部材調達環境

 製品需給状況の変動による価格の下落や出荷数量の減少及び部材調達環境の悪化による原価の上昇は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(5) 資金調達環境

 特に円の金利上昇は、当社の支払利息の増加をもたらす。

(6) 重要な特許の成立及び実施許諾並びに特許関連の係争等

 重要な特許の成立及び実施許諾並びに特許関連の係争等が起こった場合は、当該案件の関係する事業へ影響を及ぼす可能性がある。

(7) 環境に関連する規制や問題の発生

 環境に関連する規制の動向や問題の発生は、損失の計上や規制に対応するための費用等の増加を伴う可能性がある。また、当社グループの生産活動をはじめとする企業活動全般に影響を及ぼす可能性がある。

(8) 製品やサービスの欠陥や瑕疵等

 製品やサービスの欠陥や瑕疵等により、損失計上を伴う場合がある。また、当社グループの製品やサービスの品質に対する評価の低下は、経営全般に影響を及ぼす可能性がある。

(9) 訴訟その他の法的手続き

 当社グループに対する訴訟その他の法的手続きは、当社グループの経営全般に影響を及ぼす可能性がある。

(10) 急激な技術変化や、新技術を用いた製品の開発、製造及び市場投入時期

 急激な技術変化や、新技術を用いた製品の開発、製造及び市場投入時期は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(11) 事業構造改革

 事業構造改革の実行内容によっては、損失計上を伴う場合がある。

(12) 情報セキュリティー

 当社グループの保有する個人情報や当社グループの技術・営業等の事業に関する機密情報等が、コンピューターウイルスの感染や不正アクセスその他不測の事態により、滅失もしくは社外に漏洩した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(13) 地震・台風・津波・火災等の大規模災害の発生

 地震・台風・津波・火災等の大規模災害の発生は、当社グループの生産活動をはじめとする企業活動全般に影響を及ぼす可能性がある。

(14) テロ・戦争、新型インフルエンザ等の感染症の流行等による社会的・政治的混乱の発生

 テロ・戦争、新型インフルエンザ等の感染症の流行等による社会的・政治的混乱の発生は、当社グループの経営全般に影響を及ぼす可能性がある。

 なお、上記における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成26年6月27日)現在において当社が判断したものである。

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術供与契約

相手方の名称

契約の内容

契約締結日

期限

エムぺグ・エルエー社

画像圧縮技術特許実施許諾(MPEG-2)

  平成 9. 7. 1

許諾特許最終消滅日まで

三菱電機コンシューマー・

プロダクツ(タイ)社

ルームエアコン・パッケージエアコン

製造技術使用許諾

  平成 2. 6. 1

自動延長

上海三菱電機

上菱空調機電器有限公司

ルームエアコン・パッケージエアコン・換気扇製造技術使用許諾

  平成22. 6.25

平成29. 6.25

三菱電機(広州)圧縮機有限公司

空調用圧縮機の製造技術使用許諾

  平成23.12.28

自動延長

 (注) 1 上記契約は、すべて当社を契約会社としている。

2  上記契約に基づく報償料は、売上に応じた金額を受領する。一部の契約については、所定金額を受領する。

6 【研究開発活動】

三菱電機グループ(当社及び連結子会社)は、国内研究所、海外研究所(米・欧)及び製作所・連結子会社の開発部門において、基礎研究から応用研究、製品化開発、更には生産技術開発に至る積極的な研究開発活動を推進している。また、国内外の大学・研究機関などとも連携し、広範かつ先進的な研究開発活動をグローバルに展開している。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,789億円(製造費用へ計上した改良費等を含む)であり、事業セグメントごとの研究開発活動の目的・内容・成果及び開発費は以下のとおりである。

(1) 重電システム

発電機・電動機等の回転機、開閉機器・変圧器等の送変電機器や受配電機器、交通システム、昇降機、粒子線治療装置などの基幹製品の競争力強化に向けた開発を行うとともに、監視制御システム、電力情報システム、ビル管理システム、映像情報システムなどIT応用システムの開発を行っている。主な成果は、フルSiCパワーモジュール適用鉄道車両推進制御用インバーター装置、オーロラビジョンの高画質化技術、鉄道向けホームドア用可動ステップ、陽子タイプ粒子線治療装置、スマートメーターシステム、三菱標準形エレベーター「AXIEZ」大容量ラインアップ追加、ダブルデッキエレベーター対応行き先予報システム、ビルエネルギーマネジメントシステムの運用管理支援機能充実化などである。当該分野における研究開発費は288億円である。

(2) 産業メカトロニクス

モーター及びその関連製品、メカトロ機器、加工機、FA制御システム機器、電動パワーステアリングなどの自動車用電装品、カーマルチメディア機器などの競争力強化に向けた開発を行っている。主な成果は、配電用「トップランナー変圧器Rシリーズ」、プログラマブル表示器GOT2000シリーズ「GT27モデル」、汎用インバーター「FREQROL-A800」シリーズ、基板穴あけ用レーザー加工機「GTW4シリーズ」、炭酸ガス二次元レーザー加工機「HV2-Rシリーズ」、コンセプトEV「EMIRAI 2」、オーディオナビシステム「DIATONE SOUND.NAVI」、車両用電動過給機、大型ディーゼルエンジン用高出力スタータ、車載情報システムにおける省エネルギー走行支援技術などである。当該分野における研究開発費は634億円である。

(3) 情報通信システム

情報通信インフラやネットワークソリューション機器などの情報通信システム及び宇宙関連システムなどの開発を行っている。主な成果は、すばる望遠鏡の新観測装置Hyper Suprime-Cam用の新主焦点ユニット、海底ケーブルシステム向け100Gbpsデジタルコヒーレントトランスポンダ、メトロネットワーク向け100Gbps波長分割多重伝送システム、IPTVセットトップボックス「AM900」、電子透かし入り動画コンテンツの高速生成技術、データ分析クラウドサービス「AnalyticMart®*1 on Demand」、ネットワークカメラ用録画・配信サーバ「ネカ録®*24.0」、新暗号アルゴリズム対応認定認証サービス「DIACERT®*3サービス」、経理・人事・総務部門向けトータルシステム「ALIVE SOLUTION®*4 Ver.5.0」などである。当該分野における研究開発費は156億円である。

(4) 電子デバイス

全社事業分野を支える半導体デバイス等の電子デバイスの開発を行っている。主な成果は、SiCパワー半導体モジュール、「超小型DIPIPM Ver.6」シリーズ、自動車用パワー半導体モジュール「J1 シリーズ」、4波長集積型100Gbps EML TOSA、小型衛星通信地球局向けKu帯80W GaN-HEMT増幅器、インテリジェントGUI搭載TFT液晶モジュール「DIAFINE®*5」などである。当該分野における研究開発費は93億円である。

(5) 家庭電器

空調機器、調理家電、家事家電、照明機器、デジタル映像機器、電材住設機器、太陽光発電システムなどの開発を行っている。主な成果は、「ムーブアイ極」と「匠フラップ」搭載のルームエアコン「霧ヶ峰」、冷蔵庫「置けるスマート大容量」、紙パック式掃除機「Be-K(ビケイ)」TC-FXCシリーズ、赤色レーザーバックライト搭載液晶テレビ「REAL LASERVUE」LSR6シリーズ、LED照明用自動調光システム「MILCO.S®*6」、7製品接続が可能な「三菱HEMS」などである。当該分野における研究開発費は341億円である

(6) その他・共通

開発本部・生産システム本部に属する研究所・センターで、グローバルな事業競争力強化、新事業創出を目指す技術開発、全社的な共通基盤技術開発及び基礎的研究に取り組んでいる。主な成果は、パルスCO2レーザーによるガラス微細加工技術、スマートグリッド・スマートコミュニティ自社実証関連技術、電気自動車用モータードライブシステム、スーパーハイビジョン(8K)HEVC符号化装置*7、自動車向け「簡単操作インターフェース」、最適化問題向け高速アルゴリズム、換気扇用ブラシレスDCモーター、基板穴あけ用レーザー加工機向け高電圧高周波インバーターなどである。当該分野における研究開発費は275億円である。

 

*1  AnalyticMartは三菱電機インフォメーションテクノロジー㈱の登録商標である。

*2  ネカ録は三菱電機インフォメーションテクノロジー㈱の登録商標である。

*3  DIACERTはジャパンネット㈱の登録商標である。

*4  ALIVE SOLUTIONは㈱三菱電機ビジネスシステムの登録商標である。

*5  DIAFINEは三菱伸銅㈱の登録商標であるが、平成20年1月17日から10年間の使用許諾を得ている。

*6  MILCO.Sは三菱電機照明㈱の登録商標である。

*7  日本放送協会との共同開発。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

三菱電機グループが当連結会計年度中にとった主な施策及び翌連結会計年度以降に向けての施策については、「1 業績等の概要 (1) 業績」及び「3 対処すべき課題」に記載のとおりであるが、これらの施策の実施状況を踏まえた当連結会計年度に関する財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりである。

なお、当社の連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められた会計原則に基づいて作成している。当社は連結財務諸表を作成するために、種々の仮定と見積りを行っており、それらの仮定と見積りは資産、負債、収益、費用の計上金額並びに偶発資産及び債務の開示金額に影響を及ぼし、実際の結果がそれらの見積りと異なることもあり得る。主要な会計方針の要約は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (平成24年度及び平成25年度連結財務諸表に対する注記)」に記載している。

事業の種類別セグメントの業績と所在地別セグメントの業績については「1 業績等の概要 (1) 業績」に、キャッシュ・フローについては「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載している。

 

(1) 資産及び負債・資本の状況分析

総資産残高は、前連結会計年度末比2,025億円増加の3兆6,129億円となった。現金及び預金等が1,191億円、株価上昇等を背景に投資有価証券及びその他が717億円、有形固定資産が463億円、棚卸資産が116億円、受取手形及び売掛金と長期営業債権の合計が112億円増加した。

負債の部は、借入金及び社債残高が前連結会計年度末比1,670億円減少の3,734億円となり、借入金比率は10.3%(前連結会計年度末比△5.6ポイント)となった。また、支払手形及び買掛金が1,061億円増加、未払費用が445億円増加した一方、退職給付引当金が株価上昇等に伴う年金資産の増加等により423億円減少したこと等により、負債残高は前連結会計年度末比308億円減少の2兆126億円となった。

資本の部は、配当金の支払い257億円による減少等があったものの、当社株主に帰属する当期純利益1,534億円の計上、株価上昇・為替円安等を背景としたその他の包括利益累計額の増加954億円等により、株主資本は、前連結会計年度末比2,242億円増加の1兆5,243億円となり、株主資本比率は42.2%(前連結会計年度末比+4.1ポイント)となった。

(2) 経営成績の分析

① 売上高

当連結会計年度の売上高は、4兆543億円と前連結会計年度比4,871億円の増収となった。これは、重電システム、産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイス、家庭電器及びその他のすべてのセグメントにおいて増収となったことによるものである。

② 売上原価及び費用並びに営業利益

売上原価は、前連結会計年度比3,102億円増加の2兆9,145億円となり、売上高に対する比率は1.1ポイント改善の71.9%となった。販売費及び一般管理費・研究開発費は、前連結会計年度比943億円増加の9,008億円となり、売上高に対する比率は前連結会計年度比0.4ポイント改善の22.2%となった。固定資産減損損失は、前連結会計年度比5億円減少の37億円となった。

この結果、営業利益は産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイス、家庭電器及びその他のセグメントにおいて増益となったこと等により、前連結会計年度比830億円増加の2,351億円となった。

③ 営業外収益及び営業外費用

受取利息及び受取配当金と支払利息を合わせた金融費用は、前連結会計年度比20億円の収支改善となり32億円の収入超過となった。

持分法による投資損益は、前連結会計年度比377億円改善の231億円の利益となった。

その他の収益は、資産売却益の減少等により前連結会計年度比8億円減少の245億円となった。その他の費用は、前連結会計年度に電子システム事業における過大請求事案に関する返納金の計上があったこと等の要因により、前連結会計年度比617億円減少の371億円となった。

④ 税金等調整前当期純利益

税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比1,838億円増加の2,489億円(売上高に対する比率6.1%)となった。これは、前述のとおり営業利益が830億円増加し、営業外損益が1,007億円改善したことによるものである。

⑤ 当社株主に帰属する当期純利益

当社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益の増加等により、前連結会計年度比839億円増加の1,534億円(売上高に対する比率3.8%)となった。

 

(注) 「第2 事業の状況」の各記載金額には消費税等を含んでいない。