当連結会計年度の経済環境は、日本では円高の修正効果に加え、当期後半に消費税増税前の駆け込み需要による個人消費や生産の増加もみられるなど、総じて緩やかな回復基調が続きました。米国は堅調な景気拡大を続け、欧州の景気は緩慢ながら持ち直しの動きをみせました。アジアでは、アセアンで景気の鈍化がみられましたが、中国は安定した景気拡大を続けました。
このような状況下、当社グループは平成28年の創立100周年における売上高1兆円を目指し、平成25年4月より3年間の中期経営計画を新しくスタートさせました。事業戦略としては「収益重視の成長」、経営基盤の強化に向けては「1兆円の物量を回す管理能力の構築」に取組んでおります。
この結果、当連結会計年度の売上高は8,717億42百万円と前期に比べて19.0%の増収となりました。営業利益は680億49百万円(前期比+110.3%)となり、経常利益は667億85百万円(前期比+120.3%)となりました。特別利益に投資有価証券売却益28億39百万円、固定資産売却益9億86百万円、特別損失に独占禁止法関連損失162億69百万円を計上し、税金費用、少数株主利益を控除した結果、当期純利益は311億67百万円と前期に比べて98.0%の増益となりました。
当社グループのセグメントごとの市場環境と業績は次のとおりであります。
産業機械関連需要は、前期後半から緩やかな回復が続きました。地域別にみると、日本では、一般機械向け需要が回復基調となり、アフターマーケット向けや電機向けを中心に売上高が増加しました。米州では、需要の緩やかな回復傾向に加え、為替の効果もあり増収となりました。欧州では、電機向けが増収となり、工作機械向け需要も回復基調となっています。アジアでは、中国において工作機械向けや電機向けの需要が堅調に推移し、アフターマーケット向けも回復傾向となり売上高が増加しました。アセアンでは、景気鈍化の影響を受けましたが為替の効果もあり増収となりました。また、生産高については日本を中心に各地域で増加しました。
この結果、産業機械事業の売上高は2,429億69百万円(前期比+12.4%)、営業利益は237億12百万円(前期比+82.1%)となりました。
自動車市場は中国、米国が牽引し、世界全体で拡大傾向が続いております。地域別にみると、日本では、消費税増税前の駆け込み需要による効果もありましたが、一部生産の海外移転の影響を受け売上高は減少しました。米州では、底堅い買い替え需要により市場が堅調に推移し増収となりました。欧州では、夏以降自動車市場が持ち直しの傾向にあり、新規受注品の立ち上げも寄与し自動車軸受の売上高が増加しました。中国市場では、自動車生産の堅調な拡大により自動車軸受が増収となったことに加え、電動パワーステアリングが新規車種立ち上げにより大幅に増加しました。アセアンでは、各国市場の伸びにばらつきがみられたものの、自動車軸受が新規受注効果により増収となりました。また、生産高については、日本では減少しましたが、大幅に増加した中国を中心に海外生産が拡大したことにより増加しました。
この結果、自動車事業の売上高は5,905億45百万円(前期比+20.4%)、営業利益は492億1百万円(前期比+96.9%)となりました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は1,689億40百万円となり、前連結会計年度末に比べて272億86百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて165億45百万円増加し、703億42百万円の収入となりました。主な収入の内訳は、税金等調整前当期純利益543億41百万円、減価償却費350億86百万円、及び独占禁止法関連損失に関わる未払金の増加162億69百万円であり、一方で主な支出の内訳は、売上債権の増加163億30百万円、独占禁止法関連損失の支払額64億22百万円、法人税等の支払額87億29百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて28億60百万円減少し、424億2百万円の支出となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得429億21百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて23億40百万円減少し、32億4百万円の支出となりました。主な収入の内訳は、長期借入れによる収入496億34百万円であり、一方で主な支出の内訳は、短期借入金の減少25億75百万円、長期借入金の返済による支出427億15百万円、配当金の支払額64億79百万円であります。
当社グループの販売・生産品目は極めて広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その寸法・構造等は一様ではなく、また見込み生産を行う製品が増えてきているため、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため、販売及び生産の状況については、1 [業績等の概要] に関連づけて記載しております。
当社及び当社グループ会社は、軸受製品の取引に関して、競争法関係当局の調査等を受けておりますが、平成25年9月に米国司法省と6,820万ドルの罰金を支払うこと等を内容とする司法取引に合意し、また、平成26年1月にはカナダケベック州裁判所から450万カナダドルの罰金の支払いを、平成26年3月には欧州委員会から6,240万6千ユーロの制裁金の支払いを、さらに平成26年5月にはオーストラリア連邦裁判所から300万オーストラリアドル、シンガポール競争委員会から128万6,375シンガポールドルの制裁金の支払いを命じられました。
このほか、当社の子会社である株式会社天辻鋼球製作所は、平成26年1月に、同社製品の取引に関して独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会による立入検査を受けました。当社及び当社グループ会社は、関係当局による調査等に全面的に協力しております。
これら一連の件につきましては、株主の皆様をはじめ、お客様や関係者の皆様には多大なご心配をおかけすることになりましたことを深くお詫び申し上げます。
当社グループ全社をあげて、これらの事態を厳粛かつ真摯に受け止め、独占禁止法を中心としたコンプライアンス研修及びコンプライアンス点検・監査をグローバルに実施し、法令遵守の徹底及び企業の社会的責任に基づいた事業活動の推進に一層努めてまいる所存であります。
当社グループは、平成28年の創立100周年における売上高1兆円を目指して、平成25年4月から3年間の中期経営計画を新たにスタートさせました。かかる中期経営計画では、売上高1兆円に至る道筋として、経営の質を高めるべく、「1兆円を支える企業基盤の確立」を中期ビジョンとして掲げました。そして、「安全・品質・コンプライアンス」という基礎の上に、従来から取組んでまいりました「成長戦略」と「体質強化」を一歩進め、「収益重視の成長」と「1兆円の物量を回す管理能力の構築」を目指すことにより、事業環境の大きな変化の中での次なる成長に向けた事業戦略と経営基盤の強化を図っております。
また、中期ビジョンの達成に向けて、
「収益重視の成長」の施策として
・新興国での成長
・顧客戦略、セクター戦略強化
・生産力、技術開発力強化
・戦略的提携
「1兆円の物量を回す管理能力の構築」の施策として
・ガバナンス充実、コンプライアンス強化
・事業構造改革
・グローバルマネジメントの進化
の7つの経営課題を推進しております。
また、当社は、事業を通じて世界中のエネルギーロスを削減することが当社グループの社会的責任と捉え、地球環境の保全と社会の持続可能な発展に向けて貢献すべく環境経営のレベルアップを着実に推進し、様々なステークホルダーとの信頼関係構築に努めています。
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社グループは、株主・投資家、顧客、国内外の製造・販売会社、地域社会、従業員等の様々なステークホルダーとの相互関係に基づき成り立っております。当社は、当社グループの使命は、社会・環境・経済の全ての面においてバランスのとれた経営を行い、全てのステークホルダーに対する社会的責任を果たすと同時に、本業に徹することにより当社グループの企業価値を増大させることであると考えております。
当社は、資本市場に公開された株式会社であるため、当社に対して投資をしていただいている株主の皆様には、当社のかかる考えにご賛同いただいた上で、そのご判断により当社の経営を当社経営陣に対して委ねていただいているものと理解しております。かかる理解のもと、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方についても、最終的には、株主の皆様のご判断によるべきであると考えております。従いまして、当社株式の大量の買付行為がなされた場合にそれに応じるべきか否かは、最終的には株主の皆様のご判断に委ねられるべきであると考えます。
しかしながら、近年のわが国の資本市場の状況を考慮すると、対象となる企業の株主の皆様及び投資家の皆様に対する必要十分な情報開示や熟慮のための機会が与えられることなく、あるいは対象となる企業の取締役会が意見表明を行い、代替案を提示するための情報や時間が提供されずに、突如として、株式の大量の買付行為が強行される可能性も否定できません。このような株式の大量の買付行為の中には、真摯に合理的な経営を行う意思が認められないもの等、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を毀損する買付行為もあり得ます。
かかる当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を毀損する当社株式の大量の買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
② 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
(イ)中期経営計画等による企業価値向上への取組み
当社の中期経営計画等による企業価値向上への取組みについては、上記(2)企業価値の向上に記載のとおりであります。
(ロ)コーポレート・ガバナンスに関する取組み
当社は、社会的責任を果たし、企業としての適切な利益を確保し続け、企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を確保・向上させるために、経営の透明性と健全性を高めていく具体的な体制を積極的に採用しています。平成11年には、当社は執行役員制度を導入の上、社外取締役を招聘し、任意に報酬委員会を設置しました。また、平成15年には、任意に監査委員会を設置しています。そして、平成16年には委員会等設置会社に移行し、平成18年には会社法に基づく委員会設置会社となり、監査・報酬・指名の3つの委員会は、それぞれ2名の社外取締役と1名の社内取締役で構成され、透明性と健全性の向上に努めています。
なお、当社は、社外取締役4名全員を独立役員として東京証券取引所に届け出ています。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号柱書に規定されるものをいい、以下「基本方針」といいます。)に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(同規則第118条第3号ロ(2))として、平成20年6月25日開催の当社定時株主総会において、当社株式の大量買付行為に関する対応策を導入し、その後3年の有効期間が満了するに当たり、平成23年6月24日開催の当社定時株主総会において株主の皆様のご賛同を得て、当社株式の大量買付行為に関する対応策(以下「旧プラン」といいます。)を継続いたしました。旧プランは、平成26年6月25日開催の当社定時株主総会終結の時をもって有効期間が満了することから、当社は、社会・経済情勢の変化、買収防衛策をめぐる種々の議論、法令の改正等を踏まえ、買収防衛策を継続するか否かについて検討を続けてまいりました。
その結果、平成26年5月23日開催の当社取締役会において、当社定款第35条に基づき、同年6月25日開催の当社定時株主総会において株主の皆様のご賛同を得て承認可決されることを条件として、旧プランから継続して、当社株式の大量買付行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を導入することを決議し、同株主総会において承認され、本プランが導入されました。
(イ)本プランの対象となる大量買付行為
本プランは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為(市場取引、公開買付けその他具体的な買付方法の如何を問いません。以下同じとします。)、または結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為を適用対象とします。但し、あらかじめ当社取締役会が同意した買付行為は、本プランの適用対象からは除外します。なお、本プランの適用を受ける買付行為を以下「大量買付行為」といい、大量買付行為を行いまたは行おうとする者を以下「大量買付者」といいます。
(ロ)大量買付ルールの設定
ⅰ.意向表明書の事前提出
大量買付者には、大量買付行為の実行に先立ち、当社代表執行役社長宛に、本プランに定められた所定の手続(以下「大量買付ルール」といいます。)に従う旨の誓約等を日本語で記載した意向表明書をご提出いただきます。
ⅱ.本必要情報の提供
当社取締役会は、上記ⅰ.の意向表明書受領後10営業日(初日不算入)以内に、大量買付者から提供していただくべき、大量買付行為に対する株主の皆様のご判断及び当社取締役会の評価・検討等のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)を記載したリスト(以下「本必要情報リスト」といいます。)を当該大量買付者に対して交付いたします。大量買付者には、当社代表執行役社長宛に、本必要情報リストに従って十分な情報を提供していただきます。
次いで、当社取締役会は、大量買付者から提供された情報を精査し、必要に応じて当社取締役会から独立した第三者(財務アドバイザー、公認会計士、弁護士、その他の専門家を含みます。以下「外部専門家等」といいます。)の助言を受けた上で、当該情報だけでは本必要情報として不十分であると合理的に判断する場合には、大量買付者に対して追加的に情報提供を求めることができるものとし、大量買付者から追加的に受領した情報についても同様とします。
ⅲ.取締役会による評価期間の設定等
当社取締役会は、本必要情報の提供が完了した後、必要に応じて外部専門家等の助言を受けた上で、大量買付行為の内容に応じて最長60日間または最長90日間(いずれの場合も初日不算入)を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案作成のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定いたします。但し、当社取締役会が、当初設定した取締役会評価期間内に当社取締役会としての意見をとりまとめることができないことについてやむを得ない事由がある場合には、当社取締役会は、必要に応じて外部専門家等の助言を受けた上で、当社取締役全員が出席する取締役会の全会一致の決議により、取締役会評価期間を合理的に必要な範囲内で、最長30日間(初日不算入)延長できるものとします(なお、当該延長は原則として一度に限るものとします。)。
大量買付行為は、取締役会評価期間の経過後にのみ開始されるものとします。
取締役会評価期間中、当社取締役会は、必要に応じて外部専門家等の助言を受けながら、大量買付者から提供された情報を十分に評価・検討し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益の確保・向上の観点から、当社取締役会としての意見をとりまとめ、公表いたします。また、必要に応じ、大量買付者との間で大量買付行為に関する条件改善について交渉し、また当社取締役会として当社株主の皆様に対し代替案を提示することもあります。
(ハ)対抗措置の発動
大量買付者が大量買付ルールを遵守した場合、当社取締役会は、仮に当該大量買付行為に反対であったとしても、反対意見の表明、代替案の提示、株主の皆様への説明等を行うことはあり得るものの、原則として、当該大量買付行為に対する対抗措置は発動しません。
但し、当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を著しく損なうおそれがあると合理的に認められる場合には、取締役会評価期間満了後に、株主総会を開催し、大量買付行為に対し、対抗措置を発動すべきか否かを株主の皆様のご判断に委ねることができるものとします。
また、当社取締役会は、大量買付者がいわゆるグリーンメイラーである場合、大量買付者の提案する買収の方法が、いわゆる強圧的二段階買付けに代表される、構造上株主の皆様の判断の機会または自由を制約し、事実上、株主の皆様に当社株券等の売却を強要するおそれがある場合等、大量買付行為が一定の類型に該当し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を著しく損なうものであると合理的に認められる場合には、例外的に対抗措置を発動することがあります。
これに対して、大量買付者が大量買付ルールを遵守しない場合には、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上することを目的として、対抗措置を発動する場合があります。大量買付者が大量買付ルールを遵守したか否か及び対抗措置の発動の是非は、外部専門家等の助言を受けた上で、当社取締役会が合理的に判断し、決議いたします。
但し、当社取締役会が、株主の皆様のご意思を確認することが実務上可能であり、かつ、当社取締役会が株主の皆様のご意思を確認するために株主総会を開催し、対抗措置を発動することの是非について株主の皆様にご判断いただくことが適切であると合理的に判断した場合には、取締役会評価期間満了後に、株主総会を開催し、大量買付行為に対し、対抗措置を発動することの是非について株主の皆様のご判断に委ねるものとします。
なお、当社は、本プランにおける対抗措置として、原則として、新株予約権無償割当てを行います。
また、対抗措置発動に係る当社取締役会の決議(株主総会の決議に基づく場合を除きます。)は、取締役全員が出席する取締役会において、全会一致により行うものとします。
(ニ)株主意思の確認手続
当社取締役会は、上記(ハ)に記載のとおり、株主総会を開催し、対抗措置を発動することの是非について株主の皆様にご判断いただく場合には、取締役会評価期間満了後に、法令及び当社定款の定めに従って、速やかに株主総会を開催し、対抗措置を発動することの是非について株主の皆様のご判断に委ねるものとします。当社取締役会は、取締役会評価期間満了後60日以内に株主総会を開催し、大量買付行為への対抗措置の発動に関する議案を株主総会に上程するものとしますが、事務手続上の理由から60日以内に開催できない場合は、事務手続上可能な最も早い日において開催するものとします。
株主総会を開催する場合には、大量買付者は、当該株主総会終結時まで、大量買付行為を開始してはならないものとします。
(ホ)本プランの有効期間
本プランの有効期間は、平成26年6月25日開催の当社定時株主総会終了後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時まで(平成29年6月に開催予定の定時株主総会終結の時まで)とし、以降、本プランの継続(一部修正した上での継続を含みます。)については3年ごとに定時株主総会の承認を得ることとします。
なお、本プランの詳細につきましては、当社ウェブサイト(http://www.jp.nsk.com/investors/)に掲載しております、平成26年5月23日付「当社株式の大量買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続に関するお知らせ」をご参照ください。
④ 上記②の取組みについての取締役会の判断及びその理由
上記②の取組みは、当社の中長期的な企業価値の向上のための基本的な取組みの一環であり、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を向上させることを目的として実施しているものです。かかる取組みを通じて、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を向上させることにより、上記①記載の当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を毀損する当社株式の大量の買付行為は困難になるものと考えられ、よって、上記②の取組みは、上記①の基本方針の実現に資するものであると考えております。
従いまして、上記②の取組みは上記①の基本方針に沿うものであり、当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
⑤ 上記③の取組みについての取締役会の判断及びその理由
上記③の取組みは、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を確保・向上させることを目的として、大量買付者に対して、当該大量買付者が実施しようとする大量買付行為に関する必要な情報の提供、及び、その内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求め、最終判断を行う当社株主の皆様が、株式の大量の買付行為の提案の内容を十分に理解し、適切な判断(インフォームド・ジャッジメント)を行うことができるようにするために導入されるものです。また、上記③の取組みにおいては、そのような情報提供と検討等の期間の確保の要請に応じない大量買付者に対して取締役会決議により対抗措置を発動できることとするとともに、かかる要請に応じた大量買付者であっても、当該大量買付者が実施しようとする大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を著しく損なうおそれがあると合理的に認められる場合には、株主総会決議により対抗措置を発動できる(但し、一定の類型に該当し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を著しく損なうものであると合理的に認められる場合には、取締役会決議により発動できます。)こととすることで、これらの大量買付者による大量買付行為を防止するものであり、よって、上記①の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであります。さらに、上記③の取組みにおいては、大量買付者が大量買付ルールを遵守している場合において対抗措置を発動しようとする場合には、原則として、株主総会を開催して、対抗措置を発動することの是非について株主の皆様にご判断いただくこととしており、また、大量買付者が大量買付ルールを遵守していない場合を含め、当社取締役会が対抗措置の発動を決議する場合には、独立性のある社外取締役を含む取締役全員が出席する当社取締役会において、全会一致により行うこととしており、当社取締役会の恣意的な判断を排し、上記③の取組みの合理性及び公正性を確保するための様々な制度及び手続が確保されているものであります。
さらに、当社は、本プランの運用における取締役会の判断の恣意性を排除し、本プランの運用の合理性を確保することを目的として、本プランの運用に関して取締役会が準拠すべき手続等を定めた「大量買付行為への対応に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」といいます。)を制定しています。ガイドラインの制定により、大量買付ルールの適用、対抗措置の発動または不発動等に関する取締役会の判断の客観性が高まり、本プランの運用につき十分な合理性が確保されることになります。
従いまして、上記③の取組みは上記①の基本方針に沿うものであり、当社の株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

当社グループの事業展開、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性がある主なリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成26年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループ製品を販売する国または地域はグローバルに広範囲に及んでおり、販売対象とする産業分野も自動車産業をはじめとする多岐の産業にわたっております。また、製造拠点につきましても販売同様に、世界の各地に展開しております。従いまして、当社グループの事業は製品を販売、製造しております特定の国または地域の経済状況の変動や、取引先の属する産業の景気変動によって影響を受けることになり、これらの国、地域または産業における経済状況の悪化は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ製品の販売における競争環境はグローバル規模で厳しくなってきており、また環境変化のスピードは加速されております。
例えば、産業機械事業における標準玉軸受に関しましては、中国地場の軸受メーカーの台頭は汎用品質品のグローバルな市場価格の下落となってあらわれてきております。当社グループは高品質軸受分野における事業の拡大や技術サービスの向上等、価格面以外での競争力強化を図っておりますが、中国軸受メーカー等の低価格品の急速な伸張は、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、自動車事業における例といたしましては、取引先のグローバルな合従連衡や車種及び仕様の世界共通化等の変化により、取引先の生産拠点に近接した供給拠点をグローバルに有することが取引の必要条件となる場合も出てきております。当社グループは早くから海外における競争力のある生産拡充を進めておりますが、事業または地域によっては、海外進出の遅れによる販売機会の逸失や需要変動への対応が遅れることにより、当社グループの業績と財務状況への悪影響を回避できない可能性があります。
当社グループは、販売全体の過半を自動車軸受及び自動車部品が占め、また、精密機器関連製品におきましては半導体製造装置産業、工作機械産業向け販売比率が高い等、特定需要分野への依存率が高くなっております。産業機械軸受、精密機器関連製品におきまして需要の裾野の広い一般産業機械分野やアフターマーケット向けの相対的販売比率を高め、依存度の高い分野の需要の下方変動による影響の緩和を図っておりますが、高依存度の特定産業分野における急激な需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの販売は大手の比較的安定した取引先向けの比率が高く、売上債権等にかかる回収リスクは全体としては軽微であると認識しております。また、貸倒れが懸念される債権につきましては、回収可能性を勘案して引当金を計上しております。
取引先の信用状況に関しましては、販売部門・調達部門等を中心に常日頃から情報収集の体制を築いておりますが、環境の変化等によって予測していない不良債権や貸倒れが発生するリスクは常に存在しております。景気後退やグローバル規模での競争激化の影響を受け、国内外を問わず潜在的に資本力が脆弱化する取引先が生ずる環境となった場合等には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはグローバルに複数の企業との提携によって事業を行い、相互の経営資源の有効活用を図るとともに、技術開発、生産活動等において提携効果の創出に取組んできております。今後もこのような提携による効果を追求していく方針でありますが、提携の当事者間において、経営・財務またはその他の理由及び環境の変化等により、提携の目的・手段等に関する方針の不一致が生じた場合には、提携によって期待した効果を実現できないこととなり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは原材料並びに部品の調達につきましては併注を基本とし、1社に偏った供給依存を回避する方針を原則としております。軸受の主要部品である鋼球は当社グループで内製しておりますが、原材料及びその他の部品やサプライチェーンの中には、その特性によっては技術的に供給元が限定される場合もあり、供給元の生産能力不足や品質不良または火災、倒産、あるいは地震等の自然災害、原発事故その他の理由により必要な調達が出来なくなり、当社グループ製品の取引先への供給に支障をきたす可能性もあります。また、それを代替することによる品質問題や同等品の価格上昇等によるコストアップが発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
中国を中心とした新興国での景気動向、あるいは保護貿易規制、また異常気象や地震等の自然災害の影響により、鋼材、原油、銅、レアメタル、レアアース等の原材料価格は大きく変動し、原材料の価格上昇局面になると、当社グループの製品に使用する原材料および部品の値上りが懸念されます。その場合には、当社グループでは、体質改善の取組、VA・VE活動、海外現地調達部品の拡大や海外品の輸入拡大等を通じてコストダウンに努めると同時に原材料費上昇分の製品価格への転嫁に努めますが、コストアップを吸収できない時には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの製品は多くの産業分野や最終製品で使用され、かつ高精度の機能を必要とする部位や自動車、鉄道車両、航空機等、人命を担う最終製品にも多く使用されております。当社グループは品質の重要性を認識し高い品質保証体制を確立しておりますが、万が一製品に未検出の重大な欠陥が存在し、重大な事故、リコール及び顧客の生産停止等の事態が発生した場合、多大な費用の発生や社会的信用の低下等につながる危険性があります。また契約による製品補償費用等の当社負担割合が増加した場合や予期が困難な使用法による多大なクレーム費用が発生した場合には、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはグローバルな製造物責任保険及び一部の製品に関するリコール保険に加入しておりますが、損害賠償等の損失を十分にカバーできるとは限りません。
当社グループの新製品開発活動は、収益拡大のための重要な課題である新製品の市場への投入を目的に進めております。当社グループの製品に対する市場からの開発ニーズはその多様性を増し、ニーズの変化する速度も以前に増して速くなってきております。
新製品開発は製品が市場から評価され、販売されてはじめて収益に寄与いたしますが、新製品開発には以下にあげるものをはじめ、様々なリスクが存在しており、これらのリスクが回避できない場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
① 当社グループが開発した新製品または新技術に対する市場からの支持を正確に予測できるとは限らず、これらの製品が市場に受け入れられない可能性があります。
② 競合他社の製品開発と量産化へのスピードが当社グループのそれを上回った場合、その製品の販売が低下する可能性があります。
③ 競合他社の開発品または技術が知的財産権として保護され、当社の新製品開発を阻害する可能性があります。
④ 当社グループが新たに開発した製品を代替する他社の新技術製品が出現する可能性があります。
当社グループの技術開発は、開発した技術を特許等の知的財産権として権利化してはじめて完了するとの考えの下、事業競争力維持拡大のためには、これら国内外の知的財産権取得が大変重要と考えております。
一方、知的財産権の重要性が増すに従い、以下のケースが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性を完全に排除できるものではありません。
① 当社グループの知的財産権に対し、無効請求等を起こされる場合。
② 事業展開のためには、第三者の知的財産権につき実施許諾を得る必要があり、ロイヤルティの支払いが生じる場合、又は実施許諾が得られない場合。
③ 第三者により知的財産権侵害の主張をされる場合。
④ 特定の国または地域において、法的実効性が必ずしも十分でないため、不正競争品を効果的に排除できない場合。
当社グループはグローバルに事業を展開しており、当連結会計年度における連結売上高の概ね6割強は海外における売上高であります。アメリカ、ブラジル、メキシコ、イギリス、ポーランド、ドイツ、中国、韓国、インドネシア、マレーシア、タイ、インドに製造拠点を有し、販売会社も世界各地域に設立しております。これらの海外市場への事業進出には、投下資本の回収が当初の事業計画通り進まないリスク、生産拠点の統廃合に伴うリスクや撤退につながるリスクのほかに、以下に掲げるような海外事業展開に共通のリスクがあります。
① 各国政府の予期しない法律または規制の変更
② 社会・政治及び経済状況の変化または治安の悪化
③ 輸送の遅延、電力等のインフラの障害
④ 為替制限、為替変動
⑤ 各種税制の不利な変更または課税
⑥ 保護貿易諸規制の発動
⑦ 異なる商習慣による取引先の信用リスク等
⑧ 異なる雇用制度、社会保険制度
⑨ 労働環境の変化や人材の採用と確保の難しさ
⑩ 疫病の発生
例えば、当社グループは、経済成長を続ける中国市場で事業展開をしておりますが、中国における政策または法規制の変化、経済状況の変化、人民元の切り上げ、労働力の不足、情報の漏洩、ストライキ、暴動、電力不足等に関し、その影響が予想以上に重大な場合、生産その他の事業の遂行に問題が生じる可能性があります。また、信用リスクにつきましては、販売経路に留意する等リスクの軽減に努めておりますが、不良債権の発生を完全に回避できるとは限りません。
アンチダンピング課税につきましては、従来、軸受に対して賦課しているのは米国だけであり、その米国での問題が沈静化していることから、現状を維持できれば、当社グループの事業への影響は限定的であると判断しております。しかしながら、新たなダンピング問題の発生する可能性がないとは言えません。
当社グループ及び当社グループ取引先の事業拠点が地震、洪水、火災、雪害、原発事故、新型感染症の発生等の災害やテロ攻撃または政治情勢の変化に伴う社会的混乱により物的・人的被害を受けた場合、当社グループの生産・販売活動に悪影響が及ぶ可能性があります。
また、火災、自然災害等による被害につきましては保険によりその全てが補償されるわけではありません。災害及びテロに対する減災対策は重要な経営課題の1つであり、発生による影響を予想し、事業を継続するための対策を事前に検討する等、今後とも万全を期してまいりますが完全にリスクを回避することは困難であります。
当社グループでは、法令・倫理遵守(コンプライアンス)の徹底を目的に「NSK企業倫理規則」を制定し最も重要と考えられる以下の16項目についてコンプライアンスのための行動指針を定め、イントラネット等による掲示・配布、eラーニングや集合研修等による教育を通じて役員・従業員に周知することにより、コンプライアンス・リスクの軽減を図っております。しかしながら、このような対策にもかかわらず、売上偏重、利益偏重等従業員個人の誤った認識や私利私欲等によりコンプライアンス違反が発生し、それに伴い当社グループが刑事上、民事上、行政上の責任を負い、さらには社会的信用を失い、また経済的損害を受ける可能性がないとは言えません。
① 競争法の遵守
② 輸出入関係法令の遵守
③ 贈収賄行為の禁止(接待、贈答などの取扱い)
④ 公的機関との取引および政治献金の取扱い
⑤ 正確な記録および処理
⑥ インサイダー取引の禁止
⑦ 知的財産権の取扱い
⑧ 違法行為・反社会的行為の禁止
⑨ 会社財産の保護
⑩ 企業秘密・個人情報の取扱い
⑪ お客様との関わり
⑫ 調達取引先との関わり
⑬ 競合他社の信用毀損行為の禁止
⑭ 差別の禁止と健全な職場環境の整備
⑮ 労働における基本的権利の尊重
⑯ 地球環境の保全
なお、当社は、平成25年9月に米国司法省との間で、当社及び当社グループ会社が特定の顧客に対して軸受製品を販売する取引の一部に関して、米国独占禁止法に違反する行為を行ったとして、6,820万ドルの罰金を支払うこと等を内容とする司法取引に合意いたしました。また、当社は、平成26年1月にカナダでの自動車用軸受の取引の一部に関して、同国競争法に違反する行為を行ったとして、同国ケベック州の裁判所から450万カナダドルの罰金の支払いを命じられました。さらに、当社及び当社の欧州の子会社は、平成26年3月に自動車用軸受の取引に関して、欧州競争法に違反する行為を行ったとして、欧州委員会から6,240万6千ユーロの制裁金の支払いを命じられました。加えて、当社のオーストラリアの子会社は、平成26年5月に同国での軸受の取引の一部に関して、同国競争法に違反する行為を行ったとして、同国連邦裁判所から300万オーストラリアドルの制裁金の支払いを命じられました。また、当社及び当社のシンガポールの子会社は、同月に同国での軸受の取引の一部に関して、同国競争法に違反する行為を行ったとして、同国競争委員会から128万6,375シンガポールドルの制裁金の支払いを命じられました。このほか、当社の韓国における製造・販売子会社は、平成24年7月に、独占規制及び公正取引に関する法律(公正取引法)違反の疑いがあるとして、韓国公正取引委員会による立入検査を受けました。さらに、当社の子会社である株式会社天辻鋼球製作所の本社及び関係営業所は、平成26年1月に同社製品の取引に関して独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会による立入検査を受けました。また、上記のほか、当社及び当社の子会社は、その製品の取引に関して各国の関係当局による調査等を受けております。
当社及び当社グループといたしましては、関係当局による調査等に全面的に協力しております。
なお、調査継続中の事案につきましては、今後、課徴金等による損失が発生する可能性がありますが、現時点ではその金額を合理的に見積ることは困難であり、当社の経営成績等に与える影響は明らかではありません。
当社グループは製造業であり、従来及び現在の訴訟の多くは製品の取引に関するものであり、特に製造物責任に関する訴訟リスクを負っていると言えます。
製造物責任に関する訴訟に至った場合の応訴と賠償につきましては、当社グループは製造物責任保険に加入していますので、保険が適用される場合もありますが、この保険は無制限、無条件に当社グループの賠償負担を担保するものではありません。
なお、米国において、原告である軸受製品の購入者等の代表者等から、当社及び当社の米国子会社を含む被告らに対して複数の集団訴訟等が提起されております。原告は、被告らが共謀して、米国において、軸受製品の取引に関する競争を制限した等と主張し、被告らに対して、損害賠償、対象行為の差止め等を請求しております。また、カナダにおいても、当社及び当社のカナダ子会社を含む被告らに対して、上記訴訟と同種の集団訴訟が複数提起されております。
当社並びに当社の米国及びカナダの子会社といたしましては、原告による請求に対して、正当性を主張して争っていく所存です。なお、訴状には、請求金額の記載はありませんが、当該訴訟の結果として、当社の経営成績等へ影響を及ぼす可能性があります。
また、当社又は当社の子会社若しくは関係会社は、上記訴訟と同種又は類似の訴訟等を今後提起される可能性があります。
製品の取引に関する訴訟及び上記集団訴訟等以外のものにつきましては、当社グループの業績に重大な影響を与えるようなものはありませんが、今後当社グループの業績に重大な影響を与える訴訟が生じる可能性も否定できません。
当社グループでは、事業遂行に関連し多くの重要情報や個人情報を入手することがあります。これらの情報の外部への流出及び目的以外への流用等が起こらないよう情報セキュリティーの方針を定め、周知徹底および運用を図っておりますが、予期せぬ事態により流出する可能性は皆無ではなく、このような事態が生じた場合、社会的信用の失墜やその対応のために多額の費用負担等のリスクが存在しております。
当社グループは適時開示に関わる運用体制を整備し、会社情報の公正かつ適時適切な開示及び財務報告の信頼性の確保等に努めておりますが、法令・通達等の制定・変更あるいは証券取引所ルールの改定等、状況変化への適切な対応が十分でない場合、情報開示の適切性を欠き、市場での株主価値の下落並びに株主にとっての不利益を招来する可能性がないとは言えません。
また、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制の有効性の評価又は監査において、重要な欠陥又は不備を指摘される可能性もないとは言えません。
当社グループの事業活動は、大気汚染、水質汚濁、環境負荷物質、廃棄物処理、地球温暖化防止、エネルギーなどに関する様々な環境関連法令の適用を受けています。当社グループは環境保全活動を重要な経営方針のひとつとして掲げ、環境マネジメントシステムの充実を図っており、これまで重大な環境問題を生じさせたことはありません。しかし、将来不測の事態により環境問題が生じ、損害の賠償、製品の回収、生産の停止、浄化等の費用負担、罰金等の行政処分を受けることや社会的信用を失墜する可能性、あるいは新しい規制が施行され多額の費用負担が生じる可能性がないとは言えません。
当社グループは長年にわたり生産、販売、物流等のサプライチェーンに関わる業務運営のオンライン・システム化を推進してまいりました。その結果、注文受付けから製品納入にわたる一連の情報や業務処理がシステム化されたため、当該システムやネットワークに障害が発生し、復旧に長時間を要する可能性があります。このような場合、生産活動・倉庫管理・販売活動に支障をきたすと共に、製品出荷の混乱により顧客の生産計画に影響を及ぼし、損害賠償の可能性や顧客の信頼を損なう恐れがあります。
当社グループが競争力を維持するため、技術または技能に関する優秀な人材を継続的に確保・採用し、育成することが必要であると考えております。しかしながら一部の事業所では従業員の年齢構成に偏りが見られ、今後、定年退職者の急増が見込まれます。こうした中で、各分野での有能な人材確保における競争は高まっており、当社グループがそのような人材を確保し育成できない場合には、技能の伝承にも支障をきたし、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは安定した労使関係の構築に努めております。日本におきましては労使協議会を定期的に開催し、職場環境、労働条件の改善について協議しており、労使関係の悪化による事業リスクは少ないと考えております。しかし、事業の拡大を進めております海外の国または各地域においては、労使慣行の相違が存在し、また法環境の変化、経済環境の変化、社会環境の変化等予期せぬ事象を起因とした労使関係の悪化、労働争議の可能性があり、その場合には事業の遂行に制約が生じる可能性があります。
また、安全で働きやすい職場環境作りを目指して取組んでいますが、設備の不具合、作業者の標準作業の不遵守等により、労働災害が発生する可能性があります。特に重大な労働災害が発生した場合には、事業に悪影響を及ぼす恐れがあります。
当社グループはグローバルに販売及び生産等の事業活動を展開しており、外貨建商取引及び投資活動等の損益は為替変動の影響を受けます。また、有利子負債の削減を軸に財務体質の強化に努めておりますが、金利上昇は支払利息の増加を招き、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループは為替変動及び金利変動の悪影響を軽減すべく、外貨建債権債務の均衡を図り、また、社内規定に従い必要に応じヘッジ取引を行っておりますが、その影響を完全に回避できるとは限りません。
さらに、為替変動により、売上高が目減りしたり、材料・部品の仕入れ価格が上昇し、製造コストに悪影響を及ぼす可能性もあります。
その他、海外関係会社の財務諸表は主に現地通貨で表示されておりますが、連結財務諸表の作成の際に円換算しております。従いまして、現地通貨における価値が変わらない場合でも、円換算後の当社グループの資産及び負債、収益及び費用は為替変動の影響を受けます。
当社及び国内連結子会社は、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度等の年金制度及び退職一時金制度を設けており、英国等一部の海外子会社でも確定給付型の制度を設けております。
当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上の前提条件や年金資産の期待収益率等に基づいて算出されております。従いまして、その前提条件の変更や年金資産の運用成績の悪化、信託しております株式の株価下落、並びに会計基準の変更等が当社グループの業績及び財務状況へ悪影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、MOTION & CONTROLを通じ、円滑で安全な社会に貢献すべく、研究開発においては、トライボロジー(摩擦、潤滑)技術、材料技術、解析技術、メカトロ技術をコアテクノロジーとして技術開発力の強化を図っています。これら技術を製品へ迅速に展開すること、及び進歩著しい先端技術と当社固有技術とを融合させることにより、より高機能な製品や新たな機能を持つ新製品をタイムリーに世界の産業界に供給すると共に、お客様にいち早くソリューションの提案を行い、社会に貢献していくことを基本理念としております。
当社グループは、上記理念に基づき、産業機械や自動車に幅広く使用される高品質な産業機械軸受、精密機器関連製品、自動車軸受、自動車部品の製造・開発に取り組んでおります。
近年、産業機械の分野では、更なる省エネルギー化、設備のコンパクト化と信頼性向上の両立、設備能力の最大化や不良率低減などの高効率化への対応が求められています。一方、自動車の分野においても、燃費の改善、ハイブリッドカーや電気自動車の進化、センサなどを活用した高度な車両走行安全技術、新興国の劣悪な市場環境下での信頼性の実現など、高度な技術要求が高まっています。
これに伴い、当社グループは、製品のさらなる小型軽量化、摩擦損失の低減、長寿命化、高速化に加えて、革新的な技術・製品の開発に取り組んでおります。さらには、世界各地の様々なニーズに対応する最適な製品・生産技術の開発をグローバルに推進しております。
当連結会計年度では、今後の当社グループにおける事業拡大を牽引する新商品の開発に注力し、下記に代表される成果を挙げました。
産業機械事業
軸受には、更なる長寿命化、高速化、低トルク化の要求が強まっており、当社グループでは、設計技術・材料技術・製造技術を駆使した高機能標準軸受「NSKHPS™」シリーズに、深溝玉軸受・円筒ころ軸受などの4品種を加えてフルラインナップ化しました。これにより、標準軸受の使用範囲を大幅に拡大させて、産業機械の環境負荷低減や省エネルギーの要求に対応しています。食の安全を支える食品機械用途や医療分野には、人に対する安全性が極めて高い「100%食品由来の潤滑グリース」を開発しました。このグリースは、軸受用として世界で初めて、NSF(公衆安全衛生の分野で国際的に認められた米国の非営利第三者認定機関)の最も安全性の高いレベルであるカテゴリーH3に登録されました。
精密機器分野では、更なる生産性向上やメンテナンス期間の延長などの要求に対し、世界最高レベルの定格荷重を有し、従来比2倍以上の長寿命化を実現したNSKリニアガイド™ 「NHシリーズ」 「NSシリーズ」を開発しました。また、ボールねじのグリース飛散量を大幅に低減させ、電子部品実装機、半導体・液晶搬送設備、医療機器、食品関連設備などのクリーン環境下でも使用できる「グリース低飛散 L1シール付きボールねじ」を開発し、ボールねじの高速化とクリーン環境が要求される市場に投入しました。さらに、「ダブルナット冷却ボールねじ」が、モノづくり日本会議の2013年「“超”モノづくり部品大賞」において機械部品賞を受賞しました。
自動車事業
自動車の効率向上のため、あるいは過酷環境に対応するため、自動車軸受には更なる高機能化が要求されています。オートマチックトランスミッションではプラネタリギヤを従来よりさらに高速で回転させて、ユニットとしての効率を改善する取組みが自動車メーカーで進んでいます。その設計要求に対応するため、軸受の保持器に特殊皮膜を施して耐摩耗性を向上させることで、より高速回転での使用を可能にする「超高速プラネタリ用 ニードル軸受」を開発しました。また、マニュアルトランスミッションの多い新興国では、道路の渋滞がひどく、クラッチの使われ方も激しいため、過酷な使用環境においても高い信頼性を実現した「新興国向けクラッチレリーズ軸受」を開発しました。
自動車の効率向上に加え、安全性・快適性の向上に役立つ電動パワーステアリングは、急速に搭載が拡大するとともに、安全に対する要求が高度化しています。当社グループでは、運転者支援などの機能向上や安全性向上、小型軽量化技術を開発することで、自動車設計の共通化に対応する「モジュール化対応 高機能電動パワーステアリング」を市場投入しました。また、自動車の衝突時の運転者の安全性向上に寄与するハンドル位置固定力安定化と、ハンドル位置調整の操作性向上を両立した「ウェッジギヤ固定式 ステアリングコラム」を市場投入しました。
当連結会計年度の研究開発費はグループ全体で99億19百万円であり、その内訳は、産業機械事業28億48百万円、自動車事業67億95百万円、その他2億74百万円であります。
なお、主な成果は次のとおりであります。
・ 高機能標準軸受 「NSKHPS™」のシリーズを拡大
・ NSKリニアガイド™ 「NHシリーズ」 「NSシリーズ」
・ NSFカテゴリーH3登録 「100%食品由来の潤滑グリース」
・ 「グリース低飛散 L1シール付きボールねじ」
・ 新興国市場向け 「建設機械 走行減速機用 中国現調円すいころ軸受」
・ 「歯科ハンドピース用 高耐食軸受」
・ 「クリープフリー™軸受」のシリーズを拡大
・ 太陽電池・LED・リチウムイオン電池向け 成膜・焼成工程用 「固体潤滑被膜軸受」
・ 大型ギヤボックス用 「長寿命大形ころ軸受」
・ 高速圧延機用 「長寿命密封4列円すいころ軸受」
・ 一軸アクチュエータ 「モノキャリア™」のリニューアル
・ NSKリニアガイド™ 「高防塵 新V1シール付きローラガイド」
・ 「微量物質濃度測定用 高感度小型バイオセンサ」
・ 「ナビゲーション機能付き障害物回避先導ロボット」
・ 「障害物自律回避ポータブル先導ロボット」
・ 微小物質微細操作用 「新型マニピュレーションシステム」
・ 「超高速プラネタリ用 ニードル軸受」
・ 「新興国市場向け クラッチレリーズ軸受」
・ 「モジュール化対応 高機能電動パワーステアリング」
・ 「ウェッジギヤ固定式 ステアリングコラム」
・ ターボチャージャ用 「高機能カートリッジ軸受」
・ 変速機用 「長寿命WQTF™円すいころ軸受」
・ トランスミッション用 「軸シールタイプ密封クリーン玉軸受」
・ 自動変速機向け 「小型軽量プラネタリ用 ニードル軸受」
・ 自動変速機用 「トルクセンサユニット」
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成26年6月25日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要とします。結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 貸倒引当金
当社グループは、貸倒れによる損失に備えるため、連結会社間の債権債務を相殺消去した期末の金銭債権に対し、一般債権につきましては貸倒実績率により、また貸倒懸念債権等特定の債権につきましては、回収可能性を勘案して個別に貸倒見積額を計上しております。取引先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
② 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額を評価するにあたっては、課税主体毎に将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収見込みを検討しておりますが、課税所得見積りの前提とした諸条件の変化により、追加引当て又は取崩しが必要となる可能性があります。
③ 退職給付費用
当社グループは、従業員の退職給付費用及び債務の計算について、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等を含んでおります。これらの前提条件と実際の結果との差額は累計され、将来の会計期間にわたって償却しますが、実績との差異または前提条件の変更により、当社グループの退職給付の費用及び債務に影響を与える可能性があります。
④ 投資有価証券の減損
当社グループは、その他有価証券の内、取得価額に比べ実質価額が著しく下落したものにつきましては、回復可能性があると認められる場合を除き、減損処理を行っております。時価のある有価証券につきましては、著しい下落は決算日現在の時価が取得価額を30%以上下回った場合とし、50%以上の下落の場合には、回復可能性はないものと判断し、50%未満の下落の場合には、時価が取得価額を下回った期間の長さ及び下落幅、当該有価証券の発行会社の財務状況及び将来の展望等を勘案して回復可能性を判断しております。時価のない株式につきましては、その株式の発行会社の1株当たり純資産額が、取得価額を50%程度以上下回った場合に回復可能性がないものと判断しております。将来の時価の下落又は投資先の業績不振や財政状態の悪化により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
① 連結の範囲
当社グループの連結財務諸表は、当社及び93の連結子会社の財務諸表を反映しております。また、関連会社16社に対する投資について持分法を適用しております。
当連結会計年度における連結子会社につきましては、メキシコにおける自動車軸受等の製造会社の新規設立があり、前連結会計年度に比べて会社数は1社増加しました。持分法適用会社につきましては、前連結会計年度に比べて会社数の変更はありませんでした。
② 売上高
売上高は、前連結会計年度に比べ1,389億円(+19.0%)増収の8,717億42百万円となりました。国内売上高は、前連結会計年度に比べて42億12百万円(△1.3%)減収の3,291億36百万円となりました。海外売上高は、前連結会計年度に比べて1,431億12百万円(+35.8%)増収の5,426億6百万円となりました。
③ 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度の5,962億97百万円から6,861億9百万円に増加しました。売上高に対する売上原価の比率は2.7ポイント減少して78.7%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の1,041億83百万円から1,175億83百万円に増加しました。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は0.7ポイント減少して13.5%となりました。
その結果、当連結会計年度の営業利益は680億49百万円、営業利益率は7.8%となり、前連結会計年度に比べ356億88百万円(+110.3%)の増益、営業利益率では3.4ポイントの増加となりました。
④ セグメント情報
当連結会計年度における当社グループのセグメントごとの業績については1[業績等の概要](1)業績に記載のとおりであります。
⑤ 営業外収益(費用)
営業外収益(費用)は、受取利息、受取配当金、持分法による投資利益が増加したこと等により、前連結会計年度の20億50百万円の費用(純額)から、12億64百万円の費用(純額)となりました。
⑥ 特別利益(損失)
特別利益(損失)は、前連結会計年度の50億14百万円の損失(純額)から、124億43百万円の損失(純額)となりました。前連結会計年度におきましては、特別利益に固定資産売却益11億34百万円、投資有価証券売却益2億75百万円を計上し、特別損失に独占禁止法関連損失60億5百万円、投資有価証券評価損4億19百万円を計上しました。当連結会計年度におきましては、特別利益に投資有価証券売却益28億39百万円、固定資産売却益9億86百万円を計上し、特別損失に独占禁止法関連損失162億69百万円を計上しました。
⑦ 税金等調整前当期純利益
税金等調整前当期純利益は、特別損失の計上等があったものの、営業利益の増加等により、前連結会計年度に比べ290億45百万円(+114.8%)増益の543億41百万円の利益となりました。
⑧ 税金費用
税金費用(法人税等及び法人税等調整額)は、前連結会計年度に比べて128億19百万円増加し、205億28百万円となりました。税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率(税負担率)は、独占禁止法関連損失などの損金不算入項目や、復興特別法人税の廃止による繰延税金資産の一部取崩しによる税率の押し上げがあったものの、日本に比べて税率の低い海外子会社において計上された利益の影響等により37.8%となりました。
⑨ 少数株主損益調整前当期純利益
少数株主損益調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べて162億26百万円(+92.3%)増益の338億12百万円となりました。
⑩ 少数株主利益
子会社の少数株主に帰属する利益からなり、前連結会計年度に比べて7億98百万円(+43.2%)増加の26億45百万円となりました。
⑪ 当期純利益
当期純利益は、前連結会計年度に比べて154億28百万円(+98.0%)増加し、311億67百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の29円14銭から57円70銭に増加しました。また、自己資本当期純利益率も5.2%から9.2%に増加しました。
当社グループの事業展開、経営成績及び財務状況等に重要な影響を与えるリスク要因については、4 [事業等のリスク]に記載のとおりであります。
資産合計は1兆9億32百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,183億84百万円増加しました。主な増加は現金及び預金136億76百万円、受取手形及び売掛金241億1百万円、有価証券139億8百万円、有形固定資産240億80百万円、投資有価証券152億96百万円、退職給付に係る資産477億40百万円であり、主な減少は前払年金費用425億79百万円によるものです。負債合計は6,187億76百万円となり、前連結会計年度末に比べて770億41百万円増加しました。主な増加は支払手形及び買掛金129億36百万円、未払法人税等96億71百万円、長期借入金281億89百万円、退職給付に係る負債364億38百万円であり、主な減少は1年内返済予定の長期借入金184億39百万円、退職給付引当金198億55百万円によるものです。純資産合計は3,821億55百万円となり、前連結会計年度末に比べて413億43百万円増加しました。主な増加は当期純利益311億67百万円、その他有価証券評価差額金94億円、為替換算調整勘定176億70百万円であり、主な減少は退職給付に係る調整累計額102億25百万円によるものです。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて724億26百万円増加し5,206億14百万円となり、また、流動負債は、前連結会計年度末に比べて419億83百万円増加し3,314億45百万円となりました。その結果、流動比率は、前連結会計年度末の1.55倍に対して1.57倍となりました。有利子負債につきましては、有利子負債総額は前連結会計年度末から104億30百万円増加して3,155億32百万円となり、純有利子負債(有利子負債残高から現金及び現金同等物残高を差し引いたもの)は前連結会計年度末から168億56百万円減少し1,465億92百万円となりました。ネットD/Eレシオは、前連結会計年度の0.51から0.41となりました。1株当たり純資産額は、前連結会計年度の591.36円から664.74円へ増加しました。また自己資本比率は前連結会計年度の36.2%から35.9%となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、1 [業績等の概要] (2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための原材料及び部品の購入費、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用によるものであります。営業費用の主なものは人件費、物流費、研究開発費などであります。また、設備資金需要につきましては、当社グループ製品製造のための生産設備購入や工場建設費用などがあります。
当社グループは現在、自己資金及び借入れにより資金調達することとしております。運転資金につきましては、借入れによる資金調達を行う場合、期限が一年以内の短期借入金で、各々の連結会社が使用する現地通貨で調達することが一般的であります。平成26年3月末現在、短期借入金の残高は714億69百万円となっております。また、生産設備などの長期資金は、主として長期借入金及び社債で調達しております。平成26年3月末現在、長期借入金・社債の残高は2,440億63百万円となっており、内訳は金融機関からの借入金2,090億63百万円、無担保社債350億円となっております。
今後も当社グループは、財務及び収益体質の強化により、有利子負債の削減を目指してまいります。当社グループは、その健全な財務状況、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力、150億円の実行を確約していない未使用の借入枠及び500億円のコマーシャルペーパー発行枠などにより、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。