第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当期のわが国経済は、輸出の回復などを背景に企業収益は増加し、緩やかな景気の回復を見せました。個人消費は力強さを欠いておりますが、企業の設備投資については、老朽化や人手不足を背景にした更新投資や省力化投資への底堅さは維持しております。海外では、米国経済は個人消費の増加などにより景気回復が持続し、欧州経済も緩やかな景気回復が持続しました。中国経済は、公共投資による下支えなどにより景気減速の動きが落ち着きましたが、民間投資の抑制は継続しております。その他新興国では、資源価格の下げ止まりなどにより、経済状況に改善がみられました。世界経済全体としては、米欧での政治的な不確実性や中国経済失速のリスクなどを抱え、不透明感の強い状況にありました。

このような経営環境のもと、当社グループは、「中期経営計画2016」の最終年度にあたる当期において、以下の項目を重点施策として事業運営を行ってまいりました。

 

① 持続的成長の基盤を構築するための「着実な成長」
(a) 「グローバル化(拡がる)」

プラスチック加工機械事業では、ドイツの子会社のSumitomo(SHI)Demag Plastics Machinery GmbHとの間で欧州での電動射出成形機の販売、開発の連携強化を継続するとともに、欧州の販売子会社設立や代理店網の強化を進めました。減・変速機事業では、ドイツの子会社のSumitomo(SHI)Cyclo Drive Germany GmbHを中心にしたグループ会社の経営統合による経営効率化、EMEA(Europe,the Middle East and Africa)における営業力強化を進めました。

 

(b) 「イノベーション(変わる)」

減・変速機事業では、一般産業用汎用ギヤボックスとして、半世紀以上の実績を誇るパラマックス減速機の最新モデルとなるパラマックス減速機10シリーズを開発し、中国、東南アジア、オセアニアへ販売を開始しました。プラスチック加工機械事業では、「世界最薄」の薄肉化を実現した導光板専用全電動射出成形機SEEV-A-LGPを開発し販売を開始しました。

また、建設機械事業では、特定特殊自動車排出ガス規制2014年基準に適合し、スピード作業と低燃費を高次元で両立させることを可能にした新型油圧ショベルを発売しました。その代表的機種であるSH250-7は、「2016年度グッドデザイン賞」を受賞し、お客様から好評を博しております。

 

(c) 「グループ内の連携シナジー(つながる)」

グループ内で培ったシステム制御技術を活用し、プラスチック加工機械、極低温冷凍機及び油圧ショベル等の差別化への取組みを加速させました。また、エネルギー環境分野では、ボイラ事業とタービン事業の協業、水処理施設の新設事業と維持運転管理等のアフターサービス事業の統合を進めるなど、グループ内で連携し競争力の強化を図ってまいりました。

 

② 「高収益への反転」

運搬機械事業においては、前期に三菱重工業株式会社の子会社である三菱重工マシナリーテクノロジー株式会社の搬送システム事業を承継したことによる事業基盤の強化が進みました。また、ボイラ事業では、国内最大級のバイオマス高混焼発電設備及びバイオマス専焼発電所向けボイラ設備を受注し、当社の高効率バイオマス発電の分野での高いシェアと実績が評価されました。

 

③ 「たゆみなき業務品質改善」

本社経営品質本部がリーダーシップをとり、当社グループの製品品質管理機能を強化するための取組みを継続し定着化が進みました。安全への取組みにつきましても、安全衛生改革基本計画の第二次実行計画に基づき、安全衛生管理力の強化と労働災害撲滅に努めてまいりました。

 

 

④ コンプライアンスの徹底

「コンプライアンスは全てに優先する」という基本原則のもと、当期は海外不正競争行為防止教育や、ディスカッション方式及びeラーニングによるコンプライアンス教育等を行いました。また、中国の事業拠点においても、eラーニングによるコンプライアンス教育を行い、コンプライアンス体制の強化を図りました。

 

これらの経営施策に取り組みました結果、当社グループの当期の受注高は、前期比4%増の7,111億円、売上高につきましては、前期比4%減の6,743億円となりました。

損益面につきましては、営業利益は前期比4%減の484億円、経常利益は前期比2%減の483億円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1%増の336億円となりました。また、税引後のROICは7.3%となりました。

 

各部門状況は概ね次のとおりであります。

① 機械コンポーネント部門

国内、中国、EMEAの中小型の減・変速機の市況は堅調に推移したものの、国内外の大型機種の市況低迷が継続したことから、受注、売上ともに減少いたしました。

この結果、受注高は前期比7%減の974億円、売上高は前期比8%減の986億円、営業利益は前期比2%増の91億円となりました。

 

② 精密機械部門

プラスチック加工機械事業は、欧州市場が堅調に推移したものの、中国他での電気電子関連需要が減少したことから、受注、売上ともに減少いたしました。

その他事業は、極低温冷凍機他が堅調に推移したことから、受注、売上ともに増加いたしました。

この結果、受注高は前期とほぼ同じ1,547億円、売上高は前期比6%減の1,457億円、営業利益は前期比22%減の146億円となりました。

 

③ 建設機械部門

油圧ショベル事業は、中国での需要は底打ちの兆しが見え、国内及び北米では需要減の中でシェアアップに努めたものの、為替の円高影響などにより、受注、売上ともに減少いたしました。

建設用クレーン事業は、北米市場の低迷が長期化したことから、受注、売上ともに減少いたしました。

この結果、受注高は前期比3%減の1,903億円、売上高は前期比10%減の1,825億円、営業利益は前期比68%減の14億円となりました。

 

④ 産業機械部門

運搬機械事業は、三菱重工業株式会社の子会社である三菱重工マシナリーテクノロジー株式会社の搬送システム事業を承継したことなどにより、受注は増加したものの、産業機器事業やタービン事業において受注が減少したことなどから、部門全体では受注は減少いたしました。また売上は、運搬機械事業をはじめ各事業の工事が順調に推移したことから、増加いたしました。

この結果、受注高は前期比1%減の913億円、売上高は前期比12%増の989億円、営業利益は前期比8%増の108億円となりました。

 

⑤ 船舶部門

船舶市況は低迷が継続しておりますが、前期より1隻多い3隻の新造船を受注いたしました。また売上は、前期と同じ3隻の引渡しとなりました。

この結果、受注高は前期比33%増の300億円、売上高は前期比13%増の326億円、営業利益は前期比37%増の13億円となりました。

 

 

⑥ 環境・プラント部門

エネルギープラント事業は、国内最大級のバイオマス発電設備の受注や大規模な灰処理設備などの受注があったことから受注は増加したものの、工事案件が減少したことから、売上は減少いたしました。

水処理プラント事業は、長期包括運営管理事業の受注があったことや大規模補修改良工事が順調に推移したことから、受注、売上ともに増加いたしました。

この結果、受注高は前期比31%増の1,394億円、売上高は前期比2%減の1,076億円、営業利益は前期比57%増の91億円となりました。

 

⑦ その他部門

受注高は前期比1%減の80億円、売上高は前期比18%減の83億円、営業利益は前期比9%増の20億円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

営業活動による資金の増加は382億円(前年同期は183億円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益473億円、減価償却費203億円であります。支出の主な内訳は売掛債権の増加額182億円、法人税等の支払額129億円であります。

投資活動による資金の減少は259億円(前年同期は154億円の資金の減少)となりました。これは、主として固定資産の取得による支出246億円によるものであります。

財務活動による資金の減少は178億円(前年同期は238億円の資金の減少)となりました。これは、主として借入金の返済による支出(借入金による収入との純額)101億円、配当金の支払による支出98億円によるものであります。

これらの要因により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ76億円減少し、610億円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

機械コンポーネント

97,286

△8.4

精密機械

148,092

△3.9

建設機械

189,389

△7.2

産業機械

96,043

3.7

船舶

33,858

18.5

環境・プラント

109,288

△1.1

その他

8,299

4.4

合計

682,256

△3.1

 

(注) 1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

機械コンポーネント

97,450

△7.2

26,084

△4.4

精密機械

154,731

0.1

55,565

19.3

建設機械

190,311

△3.4

36,390

27.3

産業機械

91,312

△1.4

95,064

△7.4

船舶

29,975

33.2

56,012

△4.5

環境・プラント

139,365

31.4

141,407

29.0

その他

7,968

△1.4

1,614

△16.8

合計

711,111

3.7

412,137

9.8

 

(注) 1 セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

機械コンポーネント

98,648

△8.3

精密機械

145,745

△5.7

建設機械

182,504

△9.6

産業機械

98,913

12.5

船舶

32,611

12.6

環境・プラント

107,613

△1.9

その他

8,294

△18.1

合計

674,328

△3.8

 

(注) 1 セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

事業を取り巻く経済環境は、国内においては、官公需による下支えや輸出の持ち直しの効果により緩やかな回復が継続しております。個人消費は雇用環境が堅調な一方、賃金の伸び悩みから足踏みしておりますが、企業部門では生産、出荷は持ち直しの傾向が出ております。海外においては、欧州経済の緩やかな回復や米国経済の好調さがみられ、中国をはじめとする新興国経済も回復の傾向にあります。しかしながら、中国経済失速のリスクや中東及び東アジアでの地政学上のリスクなど不透明な状況が続いております。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループが経営の基本とするのは住友の事業精神であります。住友の事業精神に掲げられている「信用を重んじ確実を旨とする」「浮利に趨り軽進すべからず」の二点は、時代・景況の如何を問わず、いかなる環境においても事業のあるべき姿を示しております。当社グループは、この精神に則り、着実に事業構造の改革を進め、強固な企業体質を築いてまいります。

当社グループは「顧客価値創造」に徹してお客様の長期的信頼を得ることが、当社グループの持続的な発展と企業価値向上につながり、株主の皆様及び従業員・地域社会の期待に応えることになると考えております。

世界を舞台としてレベルの高い安定的な成長を確実なものとするため、一流商品を継続的にお客様に提供する「組織的知識創造型企業」をめざします。マーケティング、開発、生産効率を強化して、究極の「ものづくり」に取り組んでまいります。

 

(2) 中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題

① 「中期経営計画2016」総括

平成26年度からスタートした「中期経営計画2016」は、精密機械セグメントをはじめとする商品力強化、三菱重工マシナリーテクノロジー株式会社の搬送システム事業の統合効果のほか、異次元金融緩和による円安、国内景気の下支えがあったことから、当初の2年度は財務目標を達成いたしましたが、中国をはじめとする新興国経済の低迷などにより、最終年度の財務目標を達成することはできませんでした。しかしながら、基本コンセプトである「グローバル化」、「イノベーション」及び「グループ内の連携シナジー」の下で、グローバルサプライチェーンの再構築やグループ内連携の強化による競争力の強化のほか、新製品を市場投入するなど、持続的成長のための施策を着実に実行してまいりました。また、各事業の成長のために機会を捉えて、日立住友重機械建機クレーン株式会社の連結子会社化や真空ロボットを製造販売するPersimmon Technologies Corporationの株式取得による子会社化など、積極的に事業再編、M&Aを行ってまいりました。

これらの施策を成果として結実させるべく、当社グループは「中期経営計画2019」を策定いたしました。

 

② 「中期経営計画2019」

「中期経営計画2019」では、平成31年度に売上高8,000億円、営業利益率7.5%を達成することを財務目標としております。なお、ROICを引き続き当社グループの経営指標とし、ROIC>WACCの達成を継続するとともに、ROIC7.5%以上の確保をめざします。

上記の目標達成のため、①「着実な成長」の実現、②「高収益企業体」への転換、③「たゆみなき業務品質改善」による一流の商品・サービスの創出、④積極的な「M&A及び事業提携」等の実施、⑤「CSRの積極推進」を計画の基本方針に掲げ、一流の商品とサービスをグローバルに提供し、ステークホルダーの評価、信頼を通じて社会に貢献してまいります。

注力する分野としては、当社グループの広範囲な事業領域の中でも、エネルギー環境分野及び搬送システム分野を注力領域と定め、同分野への積極的展開を図ってまいります。

計画遂行においては、引き続き財務規律を維持するとともに、強化された財務体質を活かして成長に向けた投資を積極的に行ってまいります。具体的には「中期経営計画2016」における投資計画を370億円上回る、1,320億円の設備投資、開発投資を3年間で実施する計画であります。

なお、中期経営計画期間3か年における配当性向は30%を目標に設定しております。

 

 

③ 平成29年度の重点課題

「中期経営計画2019」のスタートとなる平成29年度は、計画達成に向けて、以下の施策に取り組んでまいります。

(a) 「着実な成長」の実現

事業拡大に向けた施策として、それぞれの事業の役割に応じて投資を重点的かつタイムリーに実施し、グループ全体として着実な成長を図ってまいります。

また、機種ごとに培った固有技術に加え、材料、制御などの共通技術のブラッシュアップによる商品力強化を進めてまいります。さらに、平成29年4月に技術本部に設置した生産技術センターにおいて、グループの生産技術を戦略的に統括し、ものづくり力強化を進めてまいります。

 

(b) 「高収益企業体への転換」

ポートフォリオ・マネジメントを継続し、グループ内での役割のもと、各事業の成長段階や外部環境を踏まえて目標利益と重点課題を明確にし、経営資源の再配分と事業構造改革を推進してまいります。機械コンポーネント事業や精密機械事業などの当社グループをリードする事業群においては、高い目標を設定して高成長高収益を牽引するとともに、全ての事業部門、機種、地域において達成すべき目標を設定し、その達成を通じて高収益体質への変革、事業の骨太化を図ります。

 

(c) 「たゆみなき業務品質改善」による一流の商品・サービスの創出
(ア) 製品品質の向上

本社と事業部門が協業し、総力を挙げて製品品質の向上に取り組むなど、引き続き品質第一の経営を実践してまいります。また事業部門間連携の施策として、アフターマーケット事業の強化をグループ共通課題と位置づけ、顧客ニーズをグループ内で共有し積極的に活用するための営業プロセス変革を推進してまいります。さらに技術開発部門、情報システム部門を中心に、ICT、IoTプロジェクトを進め、必要なインフラ整備にも取り組んでまいります。

(イ) コンプライアンスの徹底

当社グループは、コンプライアンスの徹底を引き続き最重要課題の一つとして捉え、当社及びグループ各社の役員及び社員に対してコンプライアンス教育を継続して行い、グループ全体にコンプライアンス意識の一層の周知徹底を図ってまいります。また、内部通報制度の整備と活用がコンプライアンス経営の推進に寄与するものと考え、従来当社グループ各社が個別に運用していた内部通報制度を、外部業者の通報窓口を利用した当社グループ共通の仕組みに統一してまいります。

(ウ) 安全への取組み

当社グループは、安全衛生改革基本計画を策定しており、平成29年度から平成31年度まで第三次実行計画として安全衛生諸活動に取り組みます。計画の目標達成に向けて、安全衛生管理力の強化、労働災害撲滅、健康管理の推進に取り組んでまいります。

 

(d) 積極的な「M&A及び事業提携」等の実施

グループ内での事業間シナジ-の効果を実現すべく、必要に応じて組織統合や組織間連携を図る一方で、各事業の成長のために積極的に機会を捉えて、M&A及び他社との事業提携、協業も実施してまいります。

 

 

(e) 「CSRの積極推進」

当社グループでは、中期経営計画と連動する形でCSR中期計画を策定しました。平成29年度から本格的に活動を推進するに当たり、「商品・サービス」、「環境」、「社会」、「人材」の4つを重点取組分野に定めました。

「商品・サービス」では、経済的、技術的発展に寄与する商品とサービスの提供を通じて社会課題の解決と企業価値の向上に努め、持続可能な社会の実現をめざします。事業を通じた全員参加の活動により、当社グループならではの価値を創造してまいります。

「環境」では、地球温暖化問題の最重要課題である温室効果ガス削減やグループの第五次環境中期計画の基本方針を踏まえ、商品ライフサイクル全体での環境負荷軽減に取り組みます。

「社会」では、社会から信頼を獲得できるよう、グループ取引先に調達ガイドラインや各種法令及び社会規範等の浸透を図り、持続可能な関係を構築してまいります。また地域支援、貢献へ主体的に携わることで、当社グループと地域のつながりをより強いものにしてまいります。

「人材」では、心身ともに健康な職場作りをめざし、新たに「健康経営」に取り組んでまいります。また、多様な人材が組織の中で活躍できる基盤を整備して社員、組織を活性化し、事業の持続的成長に結び付けるため、ダイバーシティ推進、中でも女性の活躍推進とワークライフバランスの促進に取り組みます。

これらの取組みを統合的に社内外へ発信し、当社CSR活動の浸透に努めてまいります。

 

(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)

1  基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方については、最終的には、株主の皆様により、当社の企業価値の向上ひいては株主共同の利益の確保を図るという観点から決せられるべきものと考えております。従って、会社支配権の異動を伴うような大規模な株式等の買付けの提案に応じるか否かといった判断も、最終的には株主の皆様のご意思に基づいて行われるべきものと考えております。

しかしながら、当社株式の大規模な買付行為や買付提案(以下「大規模買付行為」といいます)の中には、買収の目的や買収後の経営方針などに鑑み、企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主の皆様に対して買付内容を判断するために合理的に必要とされる情報を十分に提供することなく行われるものなど、企業価値ひいては株主共同の利益に重大な影響を及ぼすものも想定されます。当社といたしましては、このような大規模買付行為を行う者は、例外的に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えております。

 

2  基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、一流の商品とサービスを世界に提供し続ける機械メーカーを目指すとともに、誠実を旨とし、あらゆるステークホルダーから高い評価と信頼を得て、社会に貢献するという企業使命のもと、上記基本方針を実現するため、中期経営計画の策定及びその実践に加えて、以下のとおりコーポレートガバナンスの充実に取り組んでおります。

当社は、当社グループの企業価値の増大を図り、あらゆるステークホルダーからの評価と信頼をより高めていくため、効率的で透明性の高い経営体制を確立することを目的として、「住友重機械コーポレートガバナンス基本方針」を制定しております。また、平成11年の執行役員制の導入、平成14年以降の社外取締役の選任、平成19年の取締役任期の2年から1年への短縮、さらに平成27年からは社外取締役を複数名選任するなどして取締役会の活性化や経営の透明性の確保に努めております。

具体的には、社外取締役は、経営陣から独立した立場で経営を監督し、ステークホルダーの視点を適切に反映させる役割を担っております。また、執行役員制度の導入により、迅速・果断な業務執行を可能とする環境を整備する一方で、重要な経営課題及びリスクの高い経営課題については、取締役会において経営陣から適宜報告を行うものとすることにより、取締役会は、経営陣及び取締役に対する実効性の高い監督を行っております。さらに、取締役会は、会社法その他の関係法令に基づき、内部統制システム及びリスク管理体制を適切に整備するとともに、その年度計画及び運用状況について内部統制部門からの報告を受け、必要な指示を行うことにより、その運用を適切に監督しております。

 

社外監査役は、各分野における高い専門知識や豊富な経験を、常勤監査役は、当社の経営に関する専門知識や豊富な経験をそれぞれ活かし、実効性の高い監査を行うとともに、取締役会及び執行責任者会議等において経営陣に対して積極的に意見を述べております。また、監査役をサポートする部門として監査役室を設置し、専任の使用人を配置することにより、監査役業務の支援及び監査役に対する円滑な情報提供を行っております。さらに、当社及び関係会社の監査役による関係会社監査役会議を定期的に開催し、監査に関する情報交換、グループとしての監査機能の充実を図っております。また、海外子会社に対する実地監査を毎年行うなど、グローバル化に対応した監査を実施しております。

さらに、当社は任意の委員会として、指名委員会、報酬委員会及び倫理委員会を設置しております。指名委員会は、取締役・監査役候補の指名、取締役・監査役の解任、役付取締役・代表取締役の選定・解職等について取締役会の諮問を受けて審査・答申するとともに、最高経営責任者等の後継者計画について毎年確認し、その進捗を取締役会に報告しております。報酬委員会は、取締役及び執行役員の報酬制度、報酬水準等について、取締役会の諮問を受けて審議・答申を行っております。また、倫理委員会は、グループ経営を倫理的観点から監視、指導し、取締役会の企業倫理に関する監督機能の強化・補完の役割を果たしております。

 

3  基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

当社は、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)を導入することに関して平成20年6月27日開催の第112期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を頂き、その後、平成23年6月29日開催の第115期定時株主総会及び平成26年6月27日開催の第118期定時株主総会において、それぞれ所要の変更を行ったうえで、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針を継続することにつき、株主の皆様の過半数の賛成により、ご承認を頂きました(以下、継続後の対応方針を「本プラン」といいます)。

しかしながら、当社は、平成29年6月29日開催の第121期定時株主総会の終結の時をもって有効期間満了を迎える本プランの取扱いについて検討した結果、現在の経営環境下においては、中期経営計画に掲げる目標の達成に向けた施策を着実に実行することにより、持続的な成長を確保し、株主の皆様をはじめ、広く社会、市場、ステークホルダーの皆様からの社会的信頼に応えていくこと、及びコーポレートガバナンスの更なる整備・強化に取り組むことこそが、株主共同の利益の確保、向上につながるものであって、本プランを継続することが必要不可欠なものではないと判断し、平成29年5月26日開催の取締役会において、かかる有効期間満了をもって本プランを継続しないことを決議しました。

もっとも、当社は、本プランの有効期間満了後も引き続き、当社株式に対して大規模買付行為を行おうとする者に対しては、当社の企業価値、株主共同の利益を確保する観点から、関係する法令に従い、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の開示を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示するとともに、株主の皆様の検討のために必要な時間と情報の確保に努める等、適切な措置を講じてまいります。

 

4  基本方針の実現に資する取組みについての取締役会の判断

当社は、上記基本方針を実現するための取組みとして上記2及び3の取組みを進めることにより、当社の企業価値、株主共同の利益の確保、向上につなげられると考えていると同時に、当社の企業価値、株主共同の利益に資さない大規模買付行為を行うことは困難になるものと考えています。また、大規模買付行為を行う者が現れた場合も、その是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報及び時間の確保に努めるなど、適切な措置を講じてまいります。したがって、上記2及び3の取組みは上記基本方針に沿うものであり、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済状況

当社グループの売上高のうち大半を占める資本財に対する需要は、当社グループが販売している国内、海外諸地域の経済状況の影響を受けます。したがって日本、アジア、北米及び欧州その他の当社製品の主要市場における景気後退とそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 為替相場の変動

当社グループの事業には、世界各国での製品の生産と販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されております。これらの項目は、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、換算時のレートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、為替相場の変動は外貨建てで販売する製品及び調達する資材の価格に影響を与える可能性があります。これに対し当社グループはグローバルに生産拠点を配置して現地生産を行い、この変動リスクを軽減するよう努めております。さらに為替先物予約などを利用したリスクヘッジも行っておりますが、依然として当社グループの業績は為替変動により影響を受ける可能性があります。

 

(3) 海外事業

当社グループは特に機械コンポーネント部門、精密機械部門及び建設機械部門において北米、アジア及び欧州を中心にグローバルに事業を展開しており、海外の需要の増加に対応するため、販売網の整備と生産設備の拡充を行っております。しかしながら、国によっては政治的変動や予期できない法律、規制の変更などにより当該製品の市場が影響を受けることがあり、その結果、当社グループの海外事業での業績が影響を受ける可能性があります。

 

(4) 製品の品質

当社グループは、高い品質管理基準に従って各種の製品を製造しております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、これに起因する当社グループ負担の保証工事が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償につきましては保険に加入しておりますが、この保険が全ての賠償額をカバーできるという保証はありません。品質問題から起こった当社グループ負担の保証工事や製造物賠償責任は、多額なコストの発生により当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 減損会計の影響

当社は、「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年3月31日公布法律19号)に基づき、平成14年3月31日に事業用の土地の再評価をしております。再評価を行った土地の当期末における時価と再評価後の帳簿価額との差額は187億円(下落率21%)でありますが、今後地価が一層下落した場合や、資産又は資産グループの帳簿価額が回収できない可能性を示す事象が発生した場合、固定資産の減損を認識する可能性があります。減損を認識した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 個別受注契約

当社グループは、お客様と個別に受注契約を締結した後に製品を生産する場合が多く、請負金額が大きい工事等の重要な案件につきましては、受注契約締結前の多面的な受注検討を行っております。しかし、当初想定できなかった経済情勢の変動、設計や工程の混乱等による当初見積り以上のコストの発生、訴訟等の提起、製品の性能・納期上の問題によるペナルティーの支払い等の可能性があり、その結果として業績の悪化を招くおそれがあります。また、お客様都合による受注契約取り消しのケースでは、受注契約条件において違約金の設定などリスク回避の努力を最大限に行っておりますが、発生したコストの全額が回収できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 環境保全

当社グループは「グループ環境方針」のもと、環境リスクの回避や廃棄物のミニマム化など環境負荷低減に取り組んでおります。環境汚染防止に対しては万全の体制をもって臨んでおりますが、不測の事態等により環境汚染が発生する可能性があります。環境汚染が発生した場合は多額なコストの発生により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 災害

当社グループは火災、地震、台風及び風水害などの各種災害に対して損害の発生及び拡大を最小限に抑えるために点検、訓練及び連絡体制の整備を行っております。しかしながら、これら災害による物的・人的被害により当社グループの活動が影響を受ける可能性があります。また、これらによる損害額が損害保険等で十分にカバーされる保証はありません。

 

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 主要技術導入契約

(提出会社)

契約締結先(国籍)

契約項目

対価

契約有効期間

FN Herstal S.A.
(ベルギー)

5.56ミリ機関銃の製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

平成5年7月22日~
平成35年7月8日

General Electric Company
(米国)

医療診断用粒子加速器の
設計・製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) アディショナルペイメント

平成10年12月29日~
無期限

Amec Foster Wheeler
North America Corporation
(米国)

循環流動層ボイラの設計・
製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

平成13年12月7日~
平成33年12月6日

BAE Systems Bofors AB
(スウェーデン)

40ミリ機関砲の設計・
製作技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師招聘費

平成15年6月18日~
平成38年6月21日

 

 

(2) 主要技術供与契約

(連結子会社)

会社名

契約締結先
(国籍)

契約項目

対価

契約有効期間

住友重機械
エンバイロメント㈱

Valmet AB
(スウェーデン)

緑液清澄装置(スミ
シックナー)の設計・
製造技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

(3) 技師派遣費

平成17年10月19日~
平成32年10月18日

住友建機㈱

CNH Industrial N.V.
(オランダ)

油圧ショベルの製造・
組立技術

(1) イニシャルペイメント

(2) ロイヤルティ

平成26年5月12日~
平成33年6月30日

 

 

(3) 持分法適用関連会社の株式追加取得による連結子会社化

当社は、平成28年12月27日開催の取締役会において、当社の持分法適用関連会社である日立住友重機械建機クレーン株式会社の株式を追加取得し、連結子会社とすることへ向けた基本合意書の締結を決議し、平成29年3月31日付で同社の株式を追加取得しております。
 同社は、当社が議決権の50.0%を所有する当社の持分法適用会社でありましたが、今回の追加取得により、議決権の所有割合は66.0%となり、当社の連結子会社となりました。

詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。

 

(4) 株式の取得による会社等の買収

当社は、平成29年3月2日開催の取締役会において、エイメックフォスターウィラー社(Amec Foster Wheeler  plc. 本社:英国、以下、AFW)のグループ会社であるフォスターウィラー社(Foster Wheeler LLC 本社:米国)より、再生可能エネルギー発電設備を展開するFW エナジー社(FW Energie B.V. 本社:オランダ、以下、FW)の株式を取得するべく株式譲渡契約を締結し、FW を子会社化することとしました。

詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」又は「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。

 

6 【研究開発活動】

当社グループ(当社及び連結子会社)は、「中期経営計画2016」(平成26~28年度)において、3つの基本方針である『着実な成長』『高収益への反転』『たゆみなき業務品質改善』を掲げて、一流の商品とサービスの提供を通して社会の発展に貢献することをめざしております。具体的には、グローバル市場に通用する一流商品の創出のために、「商品一流化活動」を推進し、顧客の収益性向上に貢献する「知性に富んだ魅力的な商品(スマート商品)」の開発など、当社グループ一丸で取り組んでおります。また、開発段階における市場品質確保を目的とした、プロセス変革活動を精力的に進めております。

当連結会計年度の研究開発投資総額は113億円であり、セグメント毎の主な研究開発成果は次のとおりであります。

 

(1) 機械コンポーネント

減・変速機につきましては、一般産業用汎用ギヤボックスとして、半世紀以上の実績を誇るパラマックス減速機の新シリーズ「10シリーズ」13サイズを、中国、東南アジア、オセアニア地域に販売開始しました。高い負荷容量を実現し、堅牢かつ自由度の高い構造により、多様化したグローバル市場における要望に応える仕様になっております。

当該部門に係る研究開発費は16億円であります。

 

(2) 精密機械

精密機器につきましては、主力の4KGM冷凍機の内部損失を低減させることにより、冷凍能力を現行機比で25%向上させた第四世代の4KGM冷凍機を市場投入しました。今後、医療用超伝導MRI冷却や理化学機器用超伝導マグネット冷却用途としてグローバルに販売していきます。

制御コンポーネントにつきましては、フィルム搬送設備用小型インバータ及び「AIRSONIC」を用いた高精度搬送システム用ダンサ制御ユニットの販売を開始しました。

電子機械につきましては、レーザシステム用倣い溶接モジュールと高精度レーザカッティングモジュール、また研究開発用途向けに小型マニュアル・アニール装置の販売を開始しました。

当該部門に係る研究開発費は41億円であります。

 

(3) 建設機械

建設機械分野では、作業性、経済性、環境保全性及び安全性を追求した市場・顧客ニーズに応える新商品開発、研究に継続して取り組んでおります。

油圧ショベルにつきましては、先進国/新興国それぞれの排ガス規制に対応したエンジンを搭載した新型機種を市場に投入し、機種構成を充実させました。既に欧米市場に投入して高い評価を得ている排ガス4次規制対応機「SH250-7、SH330-7、SH470HD-7」の国内市場投入を開始し、特に「SH250-7」は当社独自のエンジン制御と油圧制御で得られた作業性や経済性、完成度が高く、洗練されたデザインが評価されて、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2016年度グッドデザイン賞」を受賞しました。また、作業性や経済性の向上だけではなく、新システムにより作業範囲の拡大や作業時のキャブ揺れを防止した「SH250-7 マテリアルハンド機」を国内に投入しました。

道路機械につきましては、国内の第4次排出ガス規制である2014年規制に対応した機械の開発、並びに中国市場ニーズに対応した現地生産の推進に取り組んでおります。

当該部門に係る研究開発費は34億円であります。

 

(4) 産業機械

医療機器につきましては、陽子線治療システムとして、海外では2施設でラインスキャニングによる治療が開始され、国内でも新たに1施設で治療が開始されました。

プレス機械につきましては、新しい生産システム「STAF」の開発を継続しております。

蒸気タービンにつきましては、機械駆動用高速タービンの開発が完了し市場投入しました。肥料・石油化学プラントを中心に、展開を開始しております。

当該部門に係る研究開発費は14億円であります。

 

 

(5) 船舶

船舶につきましては、厳しい新環境規則にも適合し、かつ、シェール革命に代表される市場の変化にも対応した、顧客収益性の高い「中型タンカー」を開発、市場投入し、多くの顧客から好評を得ております。また、生産技術開発の面では、塗装技術や溶接技術のほか、生産管理の高度化にも取り組み、更なる品質と生産性の向上を実現しました。

当該部門に係る研究開発費は2億円であります。

 

(6) 環境・プラント

水環境プラントにつきましては、ベルトプレス式脱水機「Winkel Belt Press」による難脱水性汚泥である消化汚泥に対する含水率の低減と経済性の向上、及び破砕・脱水機構付き垂直スクリュー式除塵機「スパイラルカッター」による下水中のしさ処理システムのコンパクト化と省力化技術について、日本下水道事業団との共同研究を完了しました。

化工機につきましては、中~高粘度液の微粒子製造装置「NANOVisK」が、ファインケミカル分野等で着実に使用拡大しております。

塑性加工機につきましては、フローフォーミングによる矩形増肉加工技術により、高耐久性が要求されるアイドリングストップ車に対応したドライブプレート専用加工機の販売を開始しました。また、多品種少量生産を行う加工現場からの要望に対し、段取り替え時間を10分以内(従来比1/3)と大幅に短縮した自動段取り替え装置の販売を開始しました。

当該部門に係る研究開発費は6億円であります。

 

(パラマックスは、住友重機械工業㈱の登録商標です。)

(AIRSONICは、住友重機械工業㈱の登録商標です。)

(STAFは、住友重機械工業㈱の登録商標です。)

(Winkel Belt Pressは、住友重機械エンバイロメント㈱の登録商標です。)

(スパイラルカッターは、住友重機械エンバイロメント㈱の登録商標です。)

 

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 当連結会計年度の経営成績の分析

①  売上高

売上高は、前期比265億円減の6,743億円となりました。これは、産業機械部門及び船舶部門を除くすべての部門において売上が前期を下回ったことによります。

②  売上原価

売上原価は、売上高の減少に伴い、前期比195億円減の5,180億円となりました。売上原価率は前期比0.1ポイント増加の76.8%となりました。

③  販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は、前期比49億円減の1,079億円となりました。

④  営業外損益

営業外損益は、2億円の損失となり、前期比では13億円の好転となりました。営業外収益は、受取配当金が増加したことなどにより、前期比9億円増の73億円となりました。営業外費用は、支払利息が減少したことなどにより、前期比4億円減の75億円となりました。

⑤  特別損益

特別損益は、10億円の損失となり、前期比では10億円の好転となりました。特別利益は、過去勤務費用償却益が発生したことなどにより、前期比20億円増の20億円となりました。特別損失は、減損損失が24億円増加したことなどにより、前期比10億円増の30億円となりました。

⑥  法人税等(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計)

法人税等は、前期比27億円減の134億円となりました。

⑦  非支配株主に帰属する当期純利益

非支配株主に帰属する当期純利益は、3億円となり、前期比では23億円の好転となりました。

⑧  親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比5億円増の336億円となりました。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

総資産は、前連結会計年度末と比べて、受取手形及び売掛金が225億円、たな卸資産が65億円それぞれ増加した一方、現金及び預金が20億円、有価証券が50億円それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて136億円増の7,965億円となりました。

負債合計は、有利子負債が78億円減少(対総資産比率は7.6%と1.1ポイント減少)し、前受金が30億円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて127億円減の3,873億円となりました。

純資産は、為替換算調整勘定が77億円減少しした一方、利益剰余金が240億円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて264億円増の4,092億円となりました。

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度比1.9ポイント増加し、50.0%となりました。

 

(3) 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループは現在、運転資金及び設備資金につきましては、借入金及び社債並びに内部資金などにより調達しております。

営業活動による資金の増加は382億円(前年同期は183億円の資金の増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益473億円、減価償却費203億円であります。支出の主な内訳は売掛債権の増加額182億円、法人税等の支払額129億円であります。

投資活動による資金の減少は259億円(前年同期は154億円の資金の減少)となりました。これは、主として固定資産の取得による支出246億円によるものであります。

財務活動による資金の減少は178億円(前年同期は238億円の資金の減少)となりました。これは、主として借入金の返済による支出(借入金による収入との純額)101億円、配当金の支払による支出98億円によるものであります。