当連結会計年度の世界経済は、中国および新興国経済の成長ペースが鈍化したものの、米国経済が個人消費の牽引により堅調に推移する中で、全体として緩やかな回復基調が続きました。一方、わが国経済においても、消費税率引き上げによる個人消費の低迷に加えて、円安の進行による原材料価格の上昇等があったものの、政府の経済対策や日銀の金融緩和政策による円安・株高、原油価格の急落等を背景とした企業業績や雇用情勢の改善が見られ、緩やかな回復基調で推移しました。
こうした経済環境の中、当社グループを取り巻く環境は、上半期において北米市場における自動車用機能部品をはじめ、スマートフォン向けの高機能銅箔や排ガス浄化触媒等の需要は堅調に推移しました。下半期に入り、非鉄金属相場は総じて軟調であったものの、円安の進行により国内の亜鉛価格は上昇しました。加えて上半期同様、自動車用機能部品、高機能銅箔や排ガス浄化触媒等の需要が引き続き堅調に推移しました。
このような状況の下、当社グループは、平成25年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画である「13中計」の2年目を迎えるにあたり、全社の組織を改編し、「自走する大括りの事業体」、「新しい成長の芽の継続的探索」、「一流のものづくり」への取り組みを加速・加重し、更なる経営基盤の強化に努めてまいりました。具体的には、新興国への排ガス浄化触媒事業の拡大、高機能銅箔の拡販、金属リサイクル事業の強化、自動車機器事業におけるグローバル生産体制の確立等の諸施策を実施してまいりました。
この結果、売上高は、前連結会計年度に比べ、322億円(7.3%)増加の4,732億円となりました。営業利益は前連結会計年度に比べ60億円(23.7%)増加の318億円となり、経常利益は、チリのカセロネス銅鉱山の減損損失を含む持分法による投資損失105億円等を計上した結果、前連結会計年度に比べ74億円(54.5%)増加の210億円となりました。特別損益においては、持分変動利益35億円他の特別利益や固定資産除却損11億円、事業構造改善費用5億円他の特別損失を計上しました。加えて、税金費用および少数株主利益を計上した結果、当期純利益は前連結会計年度に比べ135億円(370.7%)増加の172億円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① 機能材料
〔電池材料〕
マンガン酸リチウムは、環境対応車のCO2排出基準の厳格化等に伴い、電気自動車向けの需要が上半期は堅調であったことから販売量が増加しました。水素吸蔵合金は、原油価格の急落等により、ハイブリッド車の需要が低調であったことから販売量が減少しました。これにより、売上高は前連結会計年度に比べて減少しました。
〔排ガス浄化触媒〕
主力の二輪車向け排ガス浄化触媒は、新興国における排ガス規制強化を背景として、インドネシアやインドの需要拡大により販売量が増加し、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
〔金属粉〕
スマートフォン向け金属粉での在庫調整の影響に加えて、銀粉の販売が減少したことから、販売量、売上高ともに前連結会計年度に比べて減少しました。
〔レアメタル化合物〕
セリウム系研磨材は、お客様の使用効率改善が一巡したことや高精細の液晶ディスプレイ向け用途の増加等により販売量が増加しました。酸化タンタルは、単結晶向け需要が好調であったことから販売量が増加しました。しかしながら、相場の低迷により販売価格が下落したことから、売上高は前連結会計年度に比べて微減となりました。
〔電解銅箔(当連結会計年度の生産量34千t)〕
高機能用途の極薄銅箔は、スマートフォン等のモバイル機器の市場が、高成長を持続していることから、需要が堅調に推移しました。また、汎用向け電解銅箔では、アジアを中心とした海外での拡販に努めた結果、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
〔薄膜材料(スパッタリングターゲット)〕
主力のITOでは、液晶パネル向けの需要が堅調に推移したことから、販売量が増加しました。ITOの主要原料であるインジウムの価格が高値で推移したことや円安により販売価格が上昇し、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、前連結会計年度に比べ165億円(12.1%)増加の1,532億円となりましたが、経常利益は、前期に計上した薄膜材料のたな卸資産の見積り変更による影響の剥落や在庫要因等の影響により、前連結会計年度に比べ41億円(25.3%)減少の121億円となりました。
② 金属
〔亜鉛(当連結会計年度の生産量222千t<共同製錬については当社シェア分>)〕
国内の亜鉛メッキ鋼板向け需要は、下半期に入り、自動車メーカーの生産調整の影響等により若干減少しました。一方、亜鉛のLME(ロンドン金属取引所)価格は、上半期は供給不足が継続するとの見通しから一時2,400ドル/トンまで上昇し、下半期に入り原油価格の急落に伴い金属価格が下落したものの、通期では前期に比べて上昇しました。加えて、円安の進行により国内の亜鉛価格が上昇したことから、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
〔金・銀〕
国際相場が、金・銀ともに前期比で低調に推移したことに加え、販売量も減少したことから、売上高は前連結会計年度に比べて減少しました。
〔鉛(当連結会計年度の生産量69千t)〕
国内の鉛蓄電池向け需要は、新車用が自動車メーカーの生産調整の影響を受けたものの、取替用の需要が堅調であったことから前期並みとなりました。一方、鉛のLME(ロンドン金属取引所)価格は、下半期に入り原油価格の急落の影響を受けて、通期では前期に比べて若干下落したものの、円安の進行により国内の鉛価格が上昇したことから、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、前連結会計年度に比べ144億円(11.5%)増加の1,401億円となり、経常利益は、円安効果やそれに伴う在庫要因等の影響により、前連結会計年度に比べ82億円(185.4%)増加の127億円となりました。
③ 自動車機器
〔自動車用機能部品(当連結会計年度の生産金額908億円)〕
ドアロック等の自動車用機能部品は、国内市場では、消費税率引き上げ前の駆け込み需要の反動減に伴う自動車メーカーの生産調整による需要減がありましたが、米国経済の回復やガソリン価格の下落等により、北米市場が堅調に推移しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、前連結会計年度に比べ144億円(16.0%)増加の1,045億円となり、経常利益は、前期のアジアシフトに伴う一過性のコストの解消等の影響により、前連結会計年度に比べ10億円(26.9%)増加の50億円となりました。
④ 関連
〔エンジニアリング〕
各種産業プラント等については、海外、国内ともに堅調でしたので、売上高は前連結会計年度に比べて増加しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、前連結会計年度に比べ72億円(6.5%)増加の1,185億円となり、経常利益は、各種製品の販売の増加やコスト削減効果等の影響により、前連結会計年度に比べ17億円(58.2%)増加の48億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ7億円収入減少の372億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ457億円支出減少の264億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度339億円の収入から当連結会計年度128億円の支出となりました。
以上の結果、為替換算差額、新規連結に伴う増加額を含めた現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ6億円増加の159億円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細については、「7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(4) キャッシュ・フローの状況とキャッシュ・フロー指標のトレンド①キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また連結会社間の取引が複雑で、セグメントごとの生産実績及び受注状況を正確に把握することは困難なため、主要な品目等についてのみ「1.業績等の概要」において、各セグメントの業績に関連付けて記載しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
機能材料 | 153,203 | 12.1 |
金属 | 140,158 | 11.5 |
自動車機器 | 104,500 | 16.0 |
関連 | 118,528 | 6.5 |
調整額 | △43,116 | ― |
合計 | 473,274 | 7.3 |
(注) 1.セグメント間の取引については、各セグメントに含めて表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
平成27年度の世界経済は、米国をはじめとした先進国の成長率は高まるものの、中国の成長鈍化や資源輸出国の減速、加えてウクライナや中東の地政学的リスク等により、先行き不透明な状況にあります。 一方、日本経済においては、円安・原油安の追い風を受け企業収益が改善基調にあること、雇用環境の改善が進む中、個人消費にも持ち直しの動きが見られること等から、概ね堅調に推移すると見込まれます。
当社グループを取り巻く事業環境も一部に明るさが戻りつつありますが、力強さを欠く非鉄金属相場、電力のコストアップ等への懸念、製品ライフサイクルの短期化や価格競争の激化等の厳しい状況が予想されます。
このような認識の下、平成27年度は、一昨年に策定いたしました3ヵ年の中期経営計画「13中計」の仕上げの年として、メリハリある「攻め」と「守り」の施策の着実な実行により、更なる経営基盤の強化を図ってまいります。
具体的には、機能材料事業においては、排ガス浄化触媒事業の二輪車向けのインド第二工場および四輪車向けの事業拡大を目的とした北米工場での本格操業を開始し、電池材料事業においては、ハリブリッド車向け水素吸蔵合金、電気自動車用マンガン酸リチウムに続き、新製品の早期上市に向け開発を加速しております。また、銅箔事業においても、スマートフォン向けを中心とした極薄銅箔(商品名:マイクロシン)の競争力強化や製造能力増強を実施しております。
金属事業においては、パンパシフィック・カッパー株式会社が中心となり運営を開始しましたチリのカセロネス銅鉱山の安定的操業の確立およびリサイクルを中心に据えた製錬への構造転換を加速してまいります。
ドアロックを主力とする自動車機器事業では、三井金属アクト株式会社において新興国市場を中心とした自動車メーカーのグローバル生産体制に対応し、事業拡大に努めてまいります。
これらの施策に加えて、キャッシュ・フローを重視し、財務体質の強化を目指すとともに、的確な事業判断をこれまで以上に推し進め、スピード感を持った競争力のある企業体質への転換を実現することにより企業価値の向上に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経済状況の変化
国際商品市況、為替レートおよび金利レートの変動、更には国際的な需給の不均衡等に起因する原材料費や物流コストの高騰および原材料や諸サービスの入手難は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 環境規制等
国内外の事業所において、環境関連法令に基づき、大気、排水、土壌、地下水等の汚染防止に努め、また、国内の休廃止鉱山については、鉱山保安法に基づき、坑排水による水質汚濁の防止や堆積場の安全管理等、鉱害防止に努めていますが、関連法令の改正等によっては、当社グループに新たな費用が発生する可能性があります。
(3) 災害等
主要な事業においては複数の製造拠点を有するよう努めていますが、地震、火災等国内外における不測の事態が発生した場合には、一時的に生産が著しく低下する可能性があります。
(4) 第三者との提携等
当社グループは、いくつかの事業分野において事業戦略上の必要性に応じて、合弁事業やその他第三者との提携等を行っています。これらの事業や提携は、当社グループの事業において重要な役割を果たしており、種々の要因により、重要な合弁事業が経営不振に陥り、又は提携関係における成果を挙げることができない場合は、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 資源開発
当社グループが行っている亜鉛、銅鉱床の探鉱および開発は、探鉱・開発地域の選定、設備の建設コスト、当該国政府による許認可、資金調達等、種々の要因に左右されます。商業化に至らず投資費用が回収できない場合や想定通り回収が進まない場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 事業再編による影響
当社は、企業価値増大を図るため事業の選択と集中を推進することとしており、その過程において当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 債務保証等
関係会社等に対して債務保証等を付与していますが、将来、状況によっては当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 知的財産権
知的財産権については充分な保護に努めていますが、保護が不十分であった場合あるいは違法に侵害された場合、他方、他社の有する知的財産権を侵害したと認定され、損害賠償等の責任を負担する場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 情報管理
個人情報の取扱いを含め情報管理の徹底に努めていますが、万が一情報の漏洩が発生した際には社会的信用失墜等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)訴訟等
国内および海外の事業に関連して、当社グループが当事者となることのある訴訟、紛争、その他法的手続きに係る決定等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)特定の取引先・製品・技術等への依存
電子材料関連製品は、ユーザーニーズの多様化、急速な技術革新・変化、液晶パネルや電子機器の需要変動等によっては受注量が大きく振れ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、自動車用機能部品は、自動車メーカー数社への依存度が高いため、当該ユーザーの当社部品搭載車種の販売が変動した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)価格競争
とりわけ電子材料および自動車関連に属する事業においては、商品のコモディティ化に伴う競合メーカーとの競争やユーザーからの値下げ要請により、販売価格が大きく変動する可能性があります。
(13)製品の品質
品質管理には万全の体制をとっていますが、予期せぬ製品の欠陥が発生し修理費用等を負担する可能性があります。
(14)国際的活動及び海外進出
当社の連結売上高のおよそ41%を海外売上高が占めており、また当社の海外拠点はアジア、北米、南米等に拡がっておりますが、これらの海外進出には次のようなリスクが内在しております。
・予期しない法律または規制の変更
・不利な政治または経済要因
・不利な税制の影響
・テロ、戦争等による社会的混乱
・天災地変等地政学的なリスク
(15)固定資産の減損
経営環境の変化等により、収益性の低下によって投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損会計の適用により、その回収可能性を反映させるよう帳簿価額を減額し、その減少額を減損損失として計上する可能性があります。
(16)保有有価証券の時価変動
長期的な取引関係維持のために、取引先および金融機関の株式を所有しています。これらの株式は価格変動性が高い公開株式がほとんどですので、期末時の時価が帳簿価額に対して著しく下落した場合には、金融商品に関する会計基準の適用により評価損を計上する可能性があります。
(17)退職給付費用及び債務
従業員に対する退職給付費用および債務は、期末時点における日本国債の長期利回りによる割引率、昇給率、退職率等の基礎率に基づき算出しています。従って、これら基礎率の変動が当社グループの費用および債務に影響を及ぼす可能性があります。
(18)財務制限条項
安定的な資金調達を図るため、金融機関との間でシンジケートローンおよびコミットメントライン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、当社がこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
上記のようなリスクに対しては、コンプライアンスの維持、適正な情報開示、相場変動ヘッジ、財務体質強化、コストダウン、新規事業創出等のあらゆる努力を重ねて対応してまいります。
(1) 銅製錬事業に関する包括的業務提携について
当社とJX日鉱日石金属株式会社は、銅製錬事業において、両社の共同出資によるパンパシフィック・カッパー株式会社を通じた包括的な業務提携を行っております。
(2) 亜鉛製錬事業に関する業務提携について
当社と住友金属鉱山株式会社は、亜鉛製錬事業について業務提携に関する契約を締結しており、この契約に基づき、当社はエム・エスジンク株式会社との間に、亜鉛製錬事業における原料調達、受委託及び地金販売に関する契約を締結しております。契約期間は平成14年10月1日から平成15年3月31日まで、以後1年ごとの自動延長であります。
当社グループは、永年育成し蓄積してきた資源開発、非鉄金属製錬・加工技術を基礎として、グループ企業の「利益の最大化」に貢献することを基本理念に、新技術の創出や新製品の開発を積極的に行っております。
研究開発体制は、新規商品の開発および事業化は、各事業本部内の開発センター等で行い、基礎評価研究所においては、分析・評価解析技術の向上に努め、各事業の研究開発を支援する体制としております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、6,265百万円であり、このほか海外鉱山開発に向けた探鉱活動に取り組んでおり、1,080百万円の探鉱費を支出いたしました。
また、セグメント別の研究目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。なお、共通費用については、各事業部門に比例配分しております。
(1) 機能材料部門
当部門においては、環境、エネルギー、電子材料、素形材各分野の材料開発を中心に研究開発を行っております。環境分野では、固体高分子形燃料電池の触媒担体の開発、環境浄化用吸着剤の開発、固体酸化物燃料電池の電解質の開発等を行っております。エネルギー分野では、全固体リチウム二次電池用固体電解質の開発、高出力リチウム空気二次電池用電極・電解質の開発等を行っております。電子材料分野では、次世代ICパッケージ回路材料の開発、パワーデバイス用ダイボンド材料の開発、新規シンチレーターの開発等を行っております。素形材分野では、ターゲット材やセラミックス等の素形材の大型化・複雑形状化・組織制御及び新素材の開発を行っております。
この結果、当事業に係る研究開発費は5,004百万円であります。
(2) 金属部門
当部門においては、銅・亜鉛・鉛製錬の生産効率向上等に力を入れており、個別の研究成果としては、①難処理鉱石の供用技術開発、②リサイクル原料の製錬工程への供用技術開発、③製錬工程中間品や廃棄物からの有価金属回収等があげられます。さらに、④廃コンデンサーからのタンタル回収技術の開発等を行っております。
なお、ペルー、カナダにおいて、探鉱を継続しております。また、これらの鉱山開発に係る鉱物、地質に関する研究を行っております。
この結果、当事業に係る研究開発費は探鉱費を含めて1,172百万円であります。
(3) 自動車機器部門
当部門においては、ドアロック等機能部品の開発と、それらを核としたシステム製品及びモジュール製品の開発を行っております。
この結果、当事業に係る研究開発費は1,130百万円であります。
(4) 関連部門
当部門においては、銅電解工場装置向けの新規技術の開発、電解槽内電極間の短絡自動検出技術の開発、新しいポリエチレン材料や継手の評価及び導入、新製品の継手開発、素材製品の品質向上等の研究を行っております。
この結果、当事業に係る研究開発費は37百万円であります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。その作成にあたっての重要な会計方針・見積りは、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載のとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
機能材料セグメントは、電池材料他の製品で販売が減少したものの、スマートフォン向けの高機能銅箔や排ガス浄化触媒等の需要が堅調に推移したことから165億円増収となりました。金属セグメントは、下期に入り、非鉄金属相場が低調に推移しましたが、円安の進行等により144億円増収となりました。自動車機器セグメントは、北米および中国市場が堅調に推移したことから144億円増収となりました。関連セグメントは72億円増収となりました。以上の結果、前連結会計年度に比べ322億円(7.3%)増加の4,732億円となりました。
② 販売費及び一般管理費
減価償却費等の増加により、前連結会計年度に比べ8億円増加の457億円となりました。
③ 営業利益
前期計上した薄膜材料のたな卸資産の見積り変更による影響の剥落があったものの、機能材料セグメントや自動車機器セグメントでの増販、更に円安効果やそれに伴うたな卸資産の在庫影響による要因(以下「在庫要因」)等により、前連結会計年度に比べ60億円(23.7%)増加の318億円となりました。
④ 営業外損益
為替差損益の悪化23億円がありましたが、受取配当金の増加12億円、チリのカセロネス銅鉱山の減損損失を含む持分法による投資損失の減少17億円等により、前連結会計年度に比べ13億円改善し107億円の損失となりました。
⑤ 経常利益
営業利益の増加60億円に加えて、営業外損益の改善13億円により、前連結会計年度に比べ74億円(54.5%)増加の210億円となりました。
⑥ 特別損益
特別利益において、持分変動利益等を計上したことに加え、特別損失での損害賠償金や減損損失の減少等により、前連結会計年度に比べ77億円改善の34億円の利益となりました。
⑦ 税金費用(法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額)
法人税、住民税及び事業税の増加により、税金費用の総額は前連結会計年度に比べ11億円増加の63億円となりました。
⑧ 当期純利益
経常利益の増加74億円、特別損益の改善77億円、税金費用の増加11億円、少数株主利益の増加4億円により、前連結会計年度に比べ135億円(370.7%)増加の172億円となりました。
(3) 当連結会計年度の財政状態の分析
資産合計は、受取手形及び売掛金が97億円、たな卸資産が71億円、有形固定資産が76億円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ348億円増加の5,386億円となりました。
負債合計は、未払法人税等や未払消費税等が21億円、デリバティブ債務が18億円それぞれ増加しましたが、設備投資にかかる債務や仕入債務他が17億円、長・短借入金、社債及びコマーシャル・ペーパー残高が81億円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ24億円減少の3,315億円となりました。
純資産合計は、当期純利益172億円による増加に、配当による減少22億円、為替換算調整勘定の増加211億円、少数株主持分11億円の増加等があり、前連結会計年度末に比べ372億円増加の2,071億円となりました。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ4.6ポイント上昇の36.6%となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況とキャッシュ・フロー指標のトレンド
① キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益245億円、減価償却費251億円、持分法による投資損益105億円、持分法適用会社からの配当金の受取額54億円等の増加要因に対し、売上債権の増加51億円、たな卸資産の増加51億円、法人税等の支払80億円等の減少要因を差し引いた結果、前連結会計年度に比べ7億円収入減少の372億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出261億円等により、前連結会計年度に比べ457億円支出減少の264億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長・短借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーの減少96億円および配当金の支払22億円等から、前連結会計年度に比べ467億円支出増加の128億円の支出となりました。
以上の結果、為替換算差額、新規連結に伴う増加額を含めた現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ6億円増加の159億円となりました。
なお、短期流動性確保の手段として、短期社債(電子CP)発行枠400億円を確保しているほか、250億円を限度とした長期コミットメント・ライン契約を取引金融機関とシンジケーション形式により締結しております。
また、キャッシュ・マネージメント・システム等によりグループ全体の資金効率の向上に努めております。
② キャッシュ・フロー指標のトレンド
回次 | 第86期 | 第87期 | 第88期 | 第89期 | 第90期 |
決算年月 | 平成23年3月 | 平成24年3月 | 平成25年3月 | 平成26年3月 | 平成27年3月 |
自己資本比率(%) | 30.6 | 31.9 | 33.5 | 31.9 | 36.6 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 40.2 | 32.2 | 31.4 | 27.0 | 29.1 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 7.6 | 5.5 | 4.7 | 5.7 | 5.6 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ | 8.2 | 11.9 | 16.4 | 16.3 | 18.5 |
(注) 自己資本比率 :(純資産-少数株主持分)/総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/支払利息
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている長・短借入金、社債及びコマーシャル・ペーパーを対象としております。
支払利息は、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「4.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(6) 経営戦略の現状と見通し及び経営者の問題認識と今後の方針について
「3.対処すべき課題」に記載のとおりであります。