当社は、連結決算日(当社の事業年度の末日)を毎年3月31日としていましたが、海外連結子会社と決算期を統一することで、海外売上高比率の高い当社グループのグローバルな活動について、より適時・的確な経営情報を開示することを目的として、2014年6月27日開催の第6期定時株主総会において、定款一部変更を決議し、連結決算日を毎年12月31日に変更いたしました。また、国内連結子会社23社についても、決算日を3月31日から12月31日に変更しています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書は、3月決算会社については2013年4月1日から2014年3月31日までの損益を、12月決算会社については2013年1月1日から2013年12月31日までの損益を基礎として連結していましたが、当連結会計年度の連結損益計算書は、すべての連結対象会社について2014年4月1日(期中に新規連結となった会社については連結開始時点)から2014年12月31日までの損益を連結しています。
このため、前年比較にあたっては、すべての連結対象会社の2013年4月1日から2013年12月31日までの損益を連結した前年同一期間数値を参考値として算出し、当該数値との比較で記載しています。
(1) 業績
当連結会計年度では、企業を取り巻く環境が大きく変化いたしました。特に、下半期は、日本経済の成長及び個人消費の刺激を目的とした日本銀行による量的緩和の継続期待そして拡大する貿易赤字を背景に、円安が進行しました。インフレおよびGDP予測の下方修正もありましたが、原油安などの影響により緩やかな経済成長の兆しも見えてきております。
一方、海外においては、堅調な米国経済、そして一部の新興国が成長を続けていますが、欧州経済については、未だ金融危機後の不安定な状態が続いています。
このような経営環境下において、当社グループの当連結会計年度の売上高は1,224,298百万円(前年同一期間1,134,204百万円、前年同一期間比7.9%増)となり、営業利益は196,528百万円(前年同一期間183,054百万円、前年同一期間比7.4%増)、経常利益は217,210百万円(前年同一期間199,529百万円、前年同一期間比8.9%増)、当期純利益は143,143百万円(前年同一期間139,355百万円、前年同一期間比2.7%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(当連結会計年度)
(単位:百万円)
|
|
医療関連事業 |
ニュートラシューティカルズ 関連事業 |
消費者関連事業 |
その他の事業 |
調整額 |
連結 |
|
売上高 |
883,519 |
238,156 |
34,529 |
102,246 |
△34,153 |
1,224,298 |
|
営業利益又は |
204,791 |
21,867 |
△1,404 |
5,533 |
△34,259 |
196,528 |
(参考-前年同一期間)
(単位:百万円)
|
|
医療関連事業 |
ニュートラシューティカルズ 関連事業 |
消費者関連事業 |
その他の事業 |
調整額 |
連結 |
|
売上高 |
801,136 |
233,821 |
34,760 |
98,417 |
△33,932 |
1,134,204 |
|
営業利益又は |
185,073 |
26,767 |
△1,750 |
5,904 |
△32,941 |
183,054 |
① 医療関連事業
中枢神経領域では、抗精神病薬「エビリファイ」は、グローバルで引き続き堅調に業績を拡大し、前年同一期間比10%強の伸長となりました。米国では、大塚単独の販売体制により大うつ病補助療法や双極性障害の販促活動を強化し、処方数が増加するとともに、2014年1月の値上げ等により、売上は前年同一期間比10%以上伸長しました。欧州では、H.ルンドベックA/Sとの共同販促の効果により売上は前年同一期間比で引き続き伸長し、アジアでは、大うつ病補助療法や韓国での小児(トゥレット障害)領域での処方拡大により売上が継続して伸長しました。日本では、統合失調症、双極性障害躁症状やうつ病・うつ状態と3つの適応症でOD錠(口腔内崩壊錠)の処方が拡大するものの、昨年度末の消費税増税前の需要増加による一時的売上増の反動が影響し、売上は前年同一期間比で下回りました。
H.ルンドベックA/Sとの5つの化合物*1でのグローバルアライアンスの1つであるアリピプラゾール持続性注射剤(月1回製剤)「Abilify Maintena」は、米国では、統合失調症への有用性を継続的に訴求し、売上が順調に拡大しています。また、2014年9月には新剤形プレフィルドタイプ(注射液剤の調整不要)の販売承認を米国FDAから取得し、2014年12月には統合失調症の急性期試験データを添付文書内に追加しました。欧州では、2014年12月末時点で、販売国が英国など14カ国になりました。2014年4月からはカナダでも販売を開始し、販売エリアは世界で順調に広がっています。
日本でユーシービージャパン㈱と共同販促を行っている抗てんかん剤「イーケプラ」は、有用性に対する高い評価と小児用法・用量の追加により順調に処方数が伸び、2014年4-12月累計売上においても抗てんかん剤国内市場においてトップブランド*2の位置を維持し、シェアも更に拡大しています。世界唯一の経皮吸収型ドパミンアゴニスト剤「ニュープロパッチ」は、パーキンソン病とレストレスレッグス症候群の適応症で2014年3月より長期処方が可能となるとともに、パーキンソン病でウェアリングオフ*3の改善効果の評価が高まり、売上が大きく拡大しています。
中枢神経領域において従来から取り組んでいる精神疾患領域に加え、新たに神経疾患領域に本格参入するために2014年12月に米国アバニア社の買収契約を締結し、2015年1月13日に買収を完了しました。アバニア社は世界初で唯一の情動調節障害の治療薬「NUEDEXTA」を米国で販売し、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病などの中枢神経領域で治療薬の開発を行っています。今後、当社は治療満足度の低い神経疾患領域へ事業を拡大していきます。
がん・がんサポーティブ領域では、抗悪性腫瘍剤「ティーエスワン」は、国内では大腸がん、頭頸部がん、膵がんでのEBM(Evidence-based Medicine:根拠に基づく医療)を活用した情報提供活動を継続しましたが、薬価の大幅引き下げや化学療法対象の進行胃がん患者の減少の影響により減収となりました。抗悪性腫瘍剤「ユーエフティ」と還元型葉酸製剤「ユーゼル」は、競合品の影響などにより減収となりました。長時間作用型5-HT3受容体拮抗型制吐剤「アロキシ」の売上は堅調に推移し、抗悪性腫瘍剤「アブラキサン」は2013年2月の胃がんと非小細胞肺がんの効能追加による処方の拡大により、前年同一期間比で売上を大幅に拡大しました。新規作用機序の抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」は、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん(標準的な治療が困難な場合に限る)の適応症で2014年5月に発売し、売上が順調に拡大しています。
血液がん治療において、BMS社*4と日米欧で共同事業を進めている抗悪性腫瘍剤「スプリセル」は、グローバルで慢性骨髄性白血病のファーストライン治療薬として堅調に業績を拡大しました。また、米国FDAから唯一造血幹細胞移植前治療薬として承認を受けた「ブスルフェクス」は、当社及びパートナー会社を通じて世界50カ国以上で販売しており、全身放射線照射に取って代わる骨髄移植前の処置薬として標準薬剤治療法を確立し、世界でその評価が高まり業績は大幅に伸長しています。DNAメチル化阻害剤「Dacogen」は、メキシコを除く全世界における開発・販売に関する権利を2014年3月に取得後、事業移管が完了し売上計上しています。
2014年12月に米国アリアド社と難治性の慢性骨髄性白血病の治療薬ポナチニブの日本とアジア地域*5での共同開発・商業化の契約を締結し、当社グループの血液がん領域のパイプラインに追加しました。
循環器領域では、世界14カ国・地域で発売されている自社創薬品であるバソプレシンV2受容体拮抗剤「サムスカ」は、経口の水利尿薬としての新しい価値や使用方法が医療現場で浸透してきました。グローバルの売上は前年同一期間比30%以上の伸長率となりました。これまで治療薬がなかった腎臓の難病である常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の治療薬として世界で初めて日本で承認を取得し、2014年5月にADPKD処方用の新剤形「サムスカ錠30mg」を発売し処方は堅調に推移しています。抗血小板剤「プレタール」は、日本では病院でのジェネリック推奨と薬価改定の影響を受けて売上は減収となりました。
新規抗結核薬「デルティバ」は、長年の研究が実り多剤耐性肺結核の適応症で2014年4月に欧州委員会より承認され、2014年5月に英国、次いでドイツでも販売を開始しました。また、日本では40年ぶりの新規骨格の抗結核薬として2014年9月に販売を開始しました。
その他の領域では、ドライアイ治療剤の「ムコスタ点眼液UD2%」は順調に処方が拡大し、売上は伸長しました。胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」は、日本では病院でのジェネリック推奨と薬価改定の影響を受け減収となりました。
臨床栄養分野では、高カロリー輸液「エルネオパ」が、JSPENガイドライン2013で推奨された微量元素入りTPNキット製剤として認知されたことや、TPN混合調製時の感染リスク軽減、作業時間短縮等が評価され、処方拡大が進み、前年同一期間比で売上を維持しました。
以上の結果、当連結会計年度の医療関連事業の売上高は883,519百万円(前年同一期間比10.3%増)、営業利益は204,791百万円(同10.7%増)となりました。
*1:「Abilify Maintena」、ブレクスピプラゾール、Lu AE58054の3化合物とH.ルンドベックA/Sが現在研究開発を進めている新規化合物から2化合物
*2:©2014 IMS Health JPM2014年4-12月をもとに作成 無断転載禁止
*3:ドパミンを補充する薬により症状がよくなったり悪くなったりを1日何度も繰り返してしまう現象。パーキンソン病患者さんの日常生活に障害をきたす最も深刻な問題の1つ。
*4:ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー
*5:日本、インドネシア、マレーシア、中国(香港含む)、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナム
② ニュートラシューティカルズ関連事業
水分・電解質補給飲料「ポカリスエット」は、日本国内では、若年層を対象とした全国高等学校総合体育大会(インターハイ)や全国中学校体育大会等を通してのプロモーション活動に注力してまいりましたが、スポーツ飲料市場が低迷している*6中、天候不順や競合品の影響等により、販売数量は前年同一期間を下回りました。「ポカリスエット イオンウォーター」は、新しい飲用シーンの訴求を強化したプロモーション活動を展開しています。一方16カ国・地域で展開している海外では、継続した消費者育成と製品価値訴求が進み、販売数量は前年同一期間比で増加しました。
バランス栄養食「カロリーメイト」は、2014年9月に新アイテム「カロリーメイトブロック プレーン」を発売しました。食事のスタイルや摂り方が多様化する中、改めて5大栄養素をいつでもどこでも誰にでも手軽に摂れるバランス栄養食であることを追求し、日々の生活に寄り添うシンプルな味に辿り着きました。店頭露出が順調に行われ、CMやWEB等によるプロモーション活動により、ユーザーが拡大しています。ブランド全体として製品コンセプトである“バランス栄養食”の認知を高める施策が功を奏して、販売数量は、前年同一期間比で、市場の伸び率*7を上回る数字となりました。
炭酸栄養ドリンク「オロナミンC」は、消費税増税による10本パック購入者の減少による影響や、エナジードリンクの新製品の市場参入による競争激化の影響で、販売数量は前年同一期間実績を下回りました。
当社グループは、大豆(Soy)が地球上の健康問題、環境問題などの解決(solution)になるとの考え「Soylution」で大豆関連事業を世界11カ国・地域で展開しています。日本では、大豆バー「ソイジョイ」の新アイテム「ソイジョイ アーモンド&チョコレート」を2014年4月に発売しました。製品内容や低GIについてプロモーション活動を行った結果、新規ユーザーの拡大とともに、デスクワーカーの拡大につながり、それにより市場シェアも拡大し*8、販売数量は前年同一期間比で二桁増となりました。ヘルシー大豆スナック「ソイカラ」は、2014年9月に新アイテム「ソイカラ チリペッパー味」を追加し、引き続き製品価値を高めています。大豆関連製品のブランド育成に向けて、栄養士から一般生活者へのセミナー、消費者参加型の大豆栽培体験企画等の育成活動、産業保健師へのセミナー等を通じて、ブランド価値創造の取り組みを継続して行っています。
女性の健康を考えた、手軽に毎日摂取できるエクオール含有食品「エクエル」を2014年4月に発売しました。消費者育成活動を進めており、売上が順調に推移しています。
米国薬剤師が推奨し、2007年から8年連続米国店頭販売No.1サプリメント*9である米国ファーマバイト LLCの「ネイチャーメイド」は、2014年前半に低迷していた市場にも関わらず、売上は健闘しております。また、同社は、2014年12月に米国の植物由来サプリメントのパイオニアであるFoodState(フードステイト)社を買収しました。米国市場で最大の売上セグメントである自然食品・サプリメント専門店チャネルへの参入により、サプリメント事業のさらなる拡大を目指します。
欧州を中心に40カ国以上に事業展開しているニュートリション エ サンテ SASは、栄養・健康食品ブランド「Gerble(ジェルブレ)」の砂糖不使用製品やグルテンフリー製品が成長を牽引、有機食品や大豆製品も順調に成長しました。また、同社は、2014年8月に健康・機能性食品でブラジルのリーダーであるJasmine(ジャスミン)社を買収しました。日本では、フランスで50年以上の歴史を持つダイエット食品「Milical(ミリカル)」を2014年4月から販売開始しました。
「肌の健康」をテーマにした健粧品(コスメディクス)事業において、男性スキンケアブランド「UL・OS(ウル・オス)」は、2014年8月に、使いやすさを追求した「ウル・オス スキンコンディショナー」の発売と夏場の使用促進マーケティングが奏功し、売上も堅調に推移しました。韓国では、ブランド育成が順調に進み採用店舗数が拡大することにより、前年同一期間比で売上が伸長しました。健康で美しい肌を求める女性向け「インナーシグナル」は、通信販売による新規顧客の増加と高いリピート率から引き続き順調にロイヤルユーザーを増やし、売上は前年同一期間比で拡大しています。
滋養強壮剤「チオビタ」は、滋養強壮剤市場全体の縮小や、競合品の影響等の理由により前年同一期間の販売数量を下回りました。
以上の結果、当連結会計年度のニュートラシューティカルズ関連事業の売上高は238,156百万円(前年同一期間比1.9%増)、営業利益は21,867百万円(同18.3%減)となりました。
*6:飲料総研データ1-12月 -10%
*7:インテージSRI 2014年4-12月累計販売金額 栄養バランス食品市場 +4.2%
*8:インテージ飲料/食品SRI-M 前年4/1-12/31 SOYJOYシェア12.1%、本年4/1-12/31 SOYJOYシェア13.6%)
*9:Pharmavite calculation based in part on data reported by Nielsen through its ScantrackⓇ service for the Dietary Supplements category in dollar and unit sales, for the 52-week period ending 12/29/2007 and 12/28/2008 in US Food Drug Mass channels; and for the 52-week period ending 12/26/2009, 12/25/2010, 12/24/2011, 1/5/2013, 1/4/2014 and 1/3/2015 in US xAOC channels. Ⓒ2015 The Nielsen Company
③ 消費者関連事業
「クリスタルガイザー」を中心とするミネラルウォーターは、マーケティング活動を強化しブランド価値向上に努めましたが、消費税増税の反動や、競合の影響により販売数量は前年同一期間比で減少となりました。ビタミン炭酸飲料「マッチ」は、高校生をコアターゲットとした積極的なマーケティング戦略、営業活動等を継続するとともに、2014年3月に新製品「マッチピンク」を発売し、新規ユーザー層の拡大に伴うブランドの再認知・活性化につながり、販売数量は前年同一期間比で拡大しました。「ボンカレーゴールド」は、昨年箱ごとレンジ対応に進化するとともに、アイテム追加や期間限定商品の発売など、マーケティング戦略や営業・販売促進活動を強化し、ブランド価値向上に努めた結果、販売数量は前年同一期間比で拡大しました。
当事業においては、収益構造を早期に改善すべく、マーケティング戦略、販売促進活動等を見直し、経費効率を高める改革を継続しております。
以上の結果、当連結会計年度の消費者関連事業の売上高は34,529百万円(前年同一期間比0.7%減)、営業損失は1,404百万円(前年同一期間は営業損失1,750百万円)となりました。
④ その他の事業
機能化学品分野では、自動車業界の好調により、タイヤ用添加剤やブレーキ用摩擦調整剤「ティスモ」「テラセス」やキャパシタ用電解液の売上が前年同一期間比で増収となりました。またモバイル端末に使用される難燃剤及びガラス強化用硝酸カリの売上は堅調に推移しました。建築分野においては消費税増税の影響等で建築材料向け発泡剤が減収となりましたがアルデヒドキャッチャー剤は増収となりました。機能化学品分野全体としては前年同一期間比で増収となりました。
ファインケミカル分野では、医薬中間体「YTR」は最終製品の剤型追加の影響で増収となったものの、医薬中間体「DACTA」が競合品との販売競争激化の影響を受けて、売上は前年同一期間比で減収となりました。
また、2014年11月に東山フイルムグループを買収し機能性フィルム分野に新たに進出しました。東山フイルムグループのコーティング技術と当社グループの素材技術を活かした製品の高品質化・高付加価値化により経営基盤の強化を目指します。
運輸・倉庫分野では、『共通プラットフォーム(共同物流)』事業の推進に伴う外部顧客の拡大により取扱数量は増加しましたが、天候不順による飲料を中心とした取扱数量減少の影響を受け、売上は前年同一期間並みに推移しました。通販サポート事業は取扱件数増加により増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度のその他の事業の売上高は102,246百万円(前年同一期間比3.9%増)、営業利益は5,533百万円(同6.3%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は456,540百万円となり、前連結会計年度末より39,001百万円増加しました。これは、営業活動により獲得したキャッシュ・フロー88,535百万円が、投資活動により使用したキャッシュ・フロー△28,682百万円と財務活動により使用したキャッシュ・フロー△35,957百万円の合計額を上回ったためです。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得したキャッシュ・フローは、88,535百万円となりました。当連結会計年度の主な内容は、税金等調整前当期純利益210,265百万円、売上債権の増加額△61,285百万円、法人税等の支払額△88,481百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用したキャッシュ・フローは、△28,682百万円となりました。当連結会計年度の主な内容は、有形固定資産の取得による支出△32,888百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△26,703百万円、投資有価証券の取得による支出△9,669百万円、有価証券の減少額19,593百万円、定期預金の減少額28,500百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用したキャッシュ・フローは、△35,957百万円となりました。当連結会計年度の主な内容は、配当金の支払額△37,914百万円、短期借入金の減少額△4,201百万円、長期借入れによる収入9,392百万円となっております。
当社は、連結決算日(当社の事業年度の末日)を毎年3月31日としていましたが、当連結会計年度より連結決算日を毎年12月31日に変更しております。このため、前年比較にあたっては、すべての連結対象会社の2013年4月1日(期中に新規連結となった会社については連結開始時点)から2013年12月31日までの前年同一期間数値を参考値として算出し、当該数値との比較で記載しております。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同一期間比(%) |
|
医療関連事業 |
82,975 |
104.3 |
|
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
94,990 |
101.7 |
|
消費者関連事業 |
13,843 |
106.2 |
|
その他の事業 |
42,299 |
109.2 |
|
合計 |
234,109 |
104.2 |
(注)1.ニュートラシューティカルズとは、栄養「Nutrition」+薬「Pharmaceuticals」の造語であり、科学的根拠をもとに開発された医薬部外品や機能性食品及び栄養補助食品等を取り扱うセグメントです。
2.金額は、製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
連結子会社は主として受注見込みによる生産方式をとっています。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同一期間比(%) |
|
医療関連事業 |
883,519 |
110.3 |
|
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
232,741 |
101.5 |
|
消費者関連事業 |
34,372 |
99.2 |
|
その他の事業 |
73,665 |
106.5 |
|
合計 |
1,224,298 |
107.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
|
相手先 |
前年同一期間 (自 平成25年4月1日 至 平成25年12月31日) |
当連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成26年12月31日) |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
(米国) マッケソン社 |
140,161 |
12.0 |
167,228 |
13.7 |
|
(米国) カーディナルヘルス社 |
126,709 |
11.4 |
126,234 |
10.3 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、企業理念である‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’(世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する)の実現に向けて、2014年8月26日に第2次中期経営計画を発表しました。
<経営方針と第2次中期経営計画の位置づけ>
企業理念を軸にして長期の成長を見据えオーガニック成長を基本としたトータルヘルスケアの考えのもと、人・技術・製品などを通じた事業機会の拡大に取り組んでいきます。第2次中期経営計画期間中において、当社グループのコア事業領域それぞれが成長することにより、収益構造を多様化させ、持続的成長につなげていきます。
① コア治療領域フランチャイズの強化
・コア治療領域である中枢神経領域では治療に貢献できる疾患領域の拡大だけではなく、医療ニーズ追求により新しいソリューションを提供していきます。中でも自社創製品である「Abilify Maintena」ならびにブレクスピプラゾールの医学的・商業的価値の最大化を加速していきます。
・もう一つのコア治療領域であるがん領域においては、血液がん・固形がん・がんサポーティブケア領域まで幅広く事業を展開し、各製品の医学的価値を高めるために積極的に取り組んでいきます。中でも自社創製品である「ロンサーフ」のグローバル展開を加速させ、製品価値最大化に取り組んでいきます。
・日本国内において、「イーケプラ」「アブラキサン」「アロキシ」といった第1次中期経営計画期間中の新製品の更なる成長と第2次中期経営計画期間中の新製品育成に注力していきます。
・臨床栄養事業はアジアを中心とした海外展開、医療機器事業は治療ソリューションの多様化に注力していきます。
・患者さんの未解決の課題を探求し、その解決策として、新薬のみならずさまざまな新しい価値創造の実現を目指します。
② ニュートラシューティカルズ関連事業の変革・構造改革と成長
・“健康寿命”をテーマとした研究開発の加速や、製品価値訴求型の販促活動に注力し、新製品を育成していきます。
・海外売上の拡大を目指し、アジアでは「ポカリスエット」、米国では「ネイチャーメイド」、欧州ではニュートリション エ サンテ SASの栄養・健康食品の事業エリアを拡大していきます。
・長期的視野に立った持続的成長を目指し、製品や海外販路獲得を目的とした戦略的投資や、自社ブランドの積極的な海外展開を実施していきます。
・新製品の育成と海外展開を加速するためバリューチェーンを支える経営資産を見直し、収益構造の改革を目指します。
当社グループの事業の運営及び展開等については、様々なリスク要因があります。当社グループは、それらの想定されるリスク要因に対し、事前に軽減する、回避する、またはヘッジする等、事実上可能な範囲での施策を検討実施しておりますが、全てのリスク要因を排除または軽減することは不可能または著しく困難であり、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。以下、当社グループが重要なリスクであると判断する項目を記載いたしますが、当社グループの事業等に係るリスクをすべて網羅するものではありません。また、将来に関する事項については、当連結会計年度末時点において当社グループが判断または予想する主要なものであり、事業等のリスクはこれらに限るものではありません。
(1) 持株会社としてのリスク
当社は、当社グループにおける事業の戦略立案、経営資源配分、グループ会社の監視・監督等の役割を果たすことによって、当社グループ全体のコーポレート・ガバナンス体制を強化するため、2008年7月8日に純粋持株会社として設立しました。当社は、安定的な収益を確保するため、子会社からの配当金及び適正な経営指導料を得ておりますが、子会社の収益動向によっては、当社の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 副作用発現に関するリスク
医療関連事業において、新薬の承認取得のために実施する臨床試験は、限られた被験者を対象に実施されるものであります。このため、承認された新薬であってもすべての服用者に対して常に安全であるとまでの保証はなく、実際に新薬を投与した患者に予期し得ない副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。したがって、当社グループの製造または販売する医薬品について、副作用の発現等の問題が発生した場合には、製品回収や販売中止等に係る多額の費用が発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があるとともに、当社グループの社会的信頼及びブランド並びに事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 新薬開発の不確実性に関するリスク
医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験などで有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止を行う可能性があります。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び発売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念しなければならない可能性があります。当社グループが研究開発を行った医療用医薬品の上市が中止または延期された場合、過去に計上された研究開発費にみあう収益が計上できない可能性があります。
当社グループは、アンメット・メディカル・ニーズ(いまだ有効な治療方法が確立されていない疾患)に焦点を当て、複数のパイプラインを保有することにより、上記のリスクの軽減に努めておりますが、これにより、すべてのリスクが回避されるわけではなく、このような開発の不確実性により当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特定の製品への依存に関するリスク
医療用医薬品である「エビリファイ」の当社グループの売上高は当社の連結売上高の約4割を占める主力製品となっております。「エビリファイ」の売上高の状況については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」に記載しております。
当該「エビリファイ」に関して、他の有力な競合品の出現、特許などの保護期間の満了(注)、特許の有効性に関する当社グループに不利益な判決等に伴うジェネリック医薬品(後発品医薬品)の発売、その他事情により、「エビリファイ」の売上高が減少した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(注)「エビリファイ」の物質特許の保護期間は、日本では2016年1月(2年間の小児臨床試験実施による再審査期間の延長を含む)、米国では2015年4月まで(6ヵ月間の小児適応追加による独占期間の延長を含む)となっております。なお、欧州では2014年10月に保護期間が満了しました。
(5) 医療費抑制策に関するリスク
わが国において、厚生労働省は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでおります。
また、当社グループの重要市場である米国においても、マネジドケア、保険会社及び2010年3月に改定された米国の医療保険改革法案等による先発医薬品(ブランド品)への価格引き下げへの圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでおり、今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(6) 個人消費動向に関するリスク
ニュートラシューティカルズ関連事業及び消費者関連事業において取り扱う製品(特に飲料製品)の中には、天候の影響及び経済状況等にともなう個人消費動向の影響を受けやすい製品があります。天候及び経済不況等による個人消費動向の変動は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7) 食の安全性に関するリスク
当社グループは、「食の安全」をお客様に提供するため、自社製造品のみならず委託製造品を含む全ての製品の品質管理や安全性・信頼性保証等に関しては万全を期しております。しかしながら、近年、国内外の食品業界においては、有害物質の混入等の様々な問題が発生しており、当社グループの品質管理体制の範囲を超えた事態が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態並びに社会的信用に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 原材料価格の高騰等に関するリスク
当社グループの製品に使用する主要な原材料の価格は、天候、自然災害、市場価格、経済情勢、燃料費、為替等によって変動し、当該価格が何らかの原因により高騰した場合には、当該製品の製造コストは上昇します。当社グループとしては原材料価格の上昇を販売価格に転嫁することにより対応する方針ですが、市場の状況または取引先との交渉等によって対応できない場合、その他調達先の問題などにより原材料の調達に何らかの問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9) 法規制に関するリスク
当社グループの医療関連事業を営む子会社は、「薬事法」等関連法規の厳格な規制を受けており、各事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けております。これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点におきましては当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合等には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性等があり、これらにより当社グループの運営に支障をきたし、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(許認可等の状況)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
主な許認可取消事由 |
備考 |
|
第1種医薬品製造販売業許可 |
東京都 |
薬事法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、または役員等が欠格条項に該当したときは許可の取消(薬事法第75条第1項) |
大塚製薬㈱にて取得。ほか、大鵬薬品工業㈱及び㈱大塚製薬工場等にて取得 |
|
医薬品製造業許可 |
徳島県 |
同上 |
大塚製薬㈱徳島工場にて取得。ほか、同社、大鵬薬品工業㈱及び㈱大塚製薬工場の複数の工場等にて取得 |
|
卸売販売業許可 |
東京都 |
同上 |
大塚製薬㈱東京支店にて取得。ほか、同社、大鵬薬品工業㈱及び㈱大塚製薬工場の複数の事業所等にて取得 |
(10) 特許権の保護期間満了に関するリスク
医療関連事業におきましては、効能追加や剤型変更等により製品ライフサイクルの延長に努めておりますが、当社グループが排他的に利用可能な特許権の保護期間が満了した後には、当社グループが製造または販売する医薬品と競合するジェネリック医薬品の出現により競争の激化が予想され、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 特許権の侵害に関するリスク
当社グループでは特許権を含む知的財産権を厳しく管理し、第三者からの侵害のリスクに常に注意を払っておりますが、当社グループが保有しまたは当社グループが他社からライセンスを受けている知的財産権が第三者から侵害を受けた場合には、期待される収益が失われる可能性があります。
また、第三者の知的財産権に対する侵害のリスクにも常に注意を払っておりますが、万一当社グループの製造または販売する製品が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該製品を回収し、またはその製造もしくは販売を中止することを求められる他、多額の損害賠償を請求される可能性があります。
なお、「エビリファイ」に関して、米国で他社よりジェネリック医薬品の販売承認申請がなされ、当社グループは、これに対して特許侵害訴訟を提起しておりましたが、この訴訟について、2013年2月に当社グループの勝訴が確定いたしました。
(12) 訴訟に関するリスク
当社グループは、その事業運営に関し、製造物責任、労務問題、特許権の侵害、契約の不履行、環境汚染等に関して第三者から訴訟を提起される可能性があり、当社グループに不利益な内容の判決、決定または和解がなされる場合、当社グループの業績及び財政状態並びに事業戦略及び社会的信用に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13) 製造拠点の操業停止に関するリスク
当社グループの製造拠点は、予期せぬ災害、戦争、テロ活動、大規模なシステム障害もしくは事故等による操業停止に備えて各地域に分散しております。しかしながら、何らかの事由により当該製造拠点の全部または一部の操業が停止した場合には、一時的または長期的に全部または一部の製品の製造が不可能または著しく困難となり、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(14) 環境汚染に関するリスク
当社グループは、国内外において製造過程で発生する廃棄物及び大気中への排出物などについて、さまざまな環境保護に係る法的規制を受けております。当社グループとしては、事業活動の各側面において環境への影響評価を行い、環境負荷の把握と環境リスクの低減に努めております。こうした取り組みの結果、当社グループではこれまで重大な環境問題が発生したことはありませんが、将来において、環境問題が発生しないという保証はなく、土壌または大気の環境汚染などの問題が発生した場合には、関係当局に命じられる法的措置や対策費用または損害賠償責任の発生により、当社グループの業績及び財政状態並びに社会的信用性及びブランドに重要な影響を及ぼす可能性があります。
(15) 為替相場及び株価に関するリスク
当社グループの2014年12月期の連結売上高のうち、61.8%が海外売上高となっており、今後も当社グループの売上の相当程度は海外における外貨建取引となることが見込まれております。当社の想定を超える為替相場の急激な円高の進行により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社は連結財務諸表を円表示で作成しているため、外貨表示で作成されている在外子会社等の財務諸表を円表示へ換算するに際して、その為替相場いかんによって、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、株式市況等が低迷した場合には、当社グループが保有する株式等の評価損の計上や年金資産の減少に伴う退職給付に係る負債の増加等、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(16) 各種業務提携及び買収に関するリスク
当社グループは、研究開発、製造、販売等の分野において、技術提携、業務提携、合弁会社設立、資本提携等、他社との提携または他社事業の買収を実施することがあります。これらの提携等にあたり、当社グループは提携等による事業効果や提携先または対象会社の業務遂行能力及び信用力の測定を十分に行っており、また資本提携及び買収につきましては、その対象企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、当該提携及び買収に伴うリスクの低減に極力努めております。しかしながら、提携等の実施以後の事業環境の変化等により、当初計画されていた提携等による成果を得られない可能性や、何らかの理由により提携等が解消される可能性があり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、当該提携等を行うに当たり、当社グループが一定の地域、時期または製品について競業避止義務を負う場合、当社グループの将来の事業戦略において重大な制約を受ける可能性があります。
BMS社が特許権を保有し、当社グループと共同開発・共同販売を行っている「スプリセル」に関して、米国で他社よりジェネリック医薬品の販売承認申請がなされ、BMS社が、これに対して特許侵害訴訟を提起しておりましたが、2013年9月に当該訴訟の和解が成立しております。
(17) 海外展開におけるリスク
当社グループは、日本以外にも米国、欧州及びアジアを中心に、研究開発、製造及び販売活動を行っております。グローバルな事業活動を行うにあたり、各国の法的規制、経済情勢、政情不安や事業環境の不確実性などのリスクを完全に回避することができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(18) 情報管理に関するリスク
当社グループは、個人情報を含め多くの重要情報を保有しております。これらの情報管理については、規程等を整備し、従業員に対し情報管理の重要性を周知徹底するとともに、システム上のセキュリティ対策等を行うなどの努力を行っていますが、システム障害や事故を含めた様々な原因で情報の改ざん、悪用、漏えいなどが発生するリスクが考えられます。その場合、当グループの業績及び社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1) アライアンス契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー |
米国 |
共同開発・商業化 (注)1 |
1999年 |
|
〃 |
H.ルンドベックA/S |
デンマーク |
共同開発・商業化 (注)2 |
2011年 |
(注)1. 大塚製薬㈱は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー(以下、「BMS社」といいます。)と抗精神病薬「エビリファイ」について、米国他における開発・商業化に関する契約を1999年に締結しております。
また、大塚製薬㈱は、上記契約の契約期間を2012年11月から2015年4月まで延長する旨及び米国における「エビリファイ」の売上に関して大塚製薬㈱が受取る分配金について、2010年1月より増加させる旨の契約を2009年4月に締結しており、この契約に関して、大塚製薬㈱は契約一時金として400百万ドルを2009年4月に受け取っております。
なお、BMS社について、他社に買収される等の「支配権の異動」が生じた場合には、当該契約が終了し、大塚製薬㈱が一定の金額を支払うことになる場合があります。
2. 大塚製薬㈱は、H.ルンドベックA/Sと中枢神経領域におけるグローバル・アライアンス契約を2011年11月に締結しております。本契約は、「Abilify Maintena」(アリピプラゾール持続性注射剤(月1回製剤))、ブレクスピプラゾール、Lu AE58054(一般名:idalopirdine)及びH.ルンドベックA/Sが研究開発を進めている中枢神経疾患を対象にした最大2つの新規化合物をあわせた最大5つの化合物についての共同開発・商業化に関する契約であります。
(2) 技術導出
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契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
糖尿病治療薬 |
協和発酵キリン㈱ |
日本 |
契約一時金等(注) 一定料率のロイヤリティ |
2012年 |
(注) 大塚製薬㈱は、協和発酵キリン㈱と糖尿病治療薬「オングリザ」(一般名:サキサグリプチン)について、日本における開発・販売権の譲渡に関する契約を2012年6月に締結しております。この契約に関して、大塚製薬㈱は、協和発酵キリン㈱から2012年7月に契約一時金3,000百万円、2013年4月に製造販売承認時マイルストーン8,200百万円を受領しております。
(3) 技術導入
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契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
販売地域 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
がん疼痛治療剤 |
GWファーマシューティカルズ |
イギリス |
米国 |
2007年 |
|
〃 |
抗てんかん薬 |
ユーシービーファーマ |
ベルギー |
日本 |
2008年 |
|
〃 |
抗悪性腫瘍剤 (2品目) |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー |
米国 |
米国、欧州、日本(注) |
2009年 |
|
〃 |
難治性白血病治療薬 |
アリアド・ファーマシューティカルズ・インク |
米国 |
日本、アジア |
2014年 |
(注) 大塚製薬㈱は、米国、欧州、日本における一定額の販売経費を負担し、米国、日本及び欧州の主要な国においてBMS社と「スプリセル」の共同開発・共同販売を行います。また、2010年から2020年まで、大塚製薬㈱は、「スプリセル」と「IXEMPRA」の売上合計額に応じて規定の分配金を受け取ります。なお、BMS社について、他社に買収される等の「支配権の異動」が生じた場合には、大塚製薬㈱が当該契約を継続するか又は終了させるかを選択し、その選択に応じて、BMS社に対して一定の金額を支払うことになる場合があります。
(4) 販売契約
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契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
販売地域 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
酸関連疾患治療薬 |
武田薬品工業㈱ |
日本 |
日本 |
2014年 |
(注) 大塚製薬㈱は、武田薬品工業㈱が創製した酸関連疾患治療薬「タケキャブ®錠」(一般名:ボノプラザンフマル酸塩)について日本国内での販売に関する共同プロモーション契約を2014年3月に締結しております。本契約に関して、大塚製薬㈱は、武田薬品工業㈱に対して契約一時金20,000百万円と製造販売承認時マイルストーンを支払い、「タケキャブ®錠」の売上に応じた一定の対価を武田薬品工業㈱から受領することになっております。
(5) 合弁関係
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契約会社名 |
合弁会社 |
相手方の名称 |
国名 |
設立の目的 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
中国大塚製薬有限公司 |
中国医薬工業公司 |
中国 |
注射薬の製造・販売 |
1980年 |
|
〃 |
韓国大塚製薬㈱ |
第一薬品㈱ |
韓国 |
循環・呼吸器官用薬の製造・販売 |
1982年 |
|
〃 |
東亜大塚㈱ |
Dong-A Socio Holdings Co., Ltd.他 |
韓国 |
飲料品・健康食品・栄養製品の製造販売 |
1987年 |
|
〃 |
P.T.アメルタインダ大塚 |
P.T.マスヤ |
インドネシア |
飲料製品の製造、販売及び輸出入 |
1999年 |
|
クリスタルガイザーウォーターカンパニー |
CGロクサーヌ LLC |
Cameron Investment Group,Inc. |
米国 |
飲料製品の製造、販売及び輸出 |
1990年 |
|
大塚製薬㈱ |
イーエヌ大塚製薬㈱ |
雪印メグミルク㈱ |
日本 |
経腸栄養剤の製造・販売 |
2002年 |
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大塚化学㈱ |
エムジーシー大塚ケミカル㈱ |
三菱瓦斯化学㈱ |
日本 |
水加ヒドラジンの製造販売 |
2004年 |
|
大塚製薬㈱ |
アルマ S.A. |
ROX INVEST |
フランス |
飲料製品の製造、販売及び輸出 |
2008年 |
|
㈱大塚製薬工場 |
クラリス大塚 |
クラリス・ライフサイエンシズ 三井物産㈱ |
インド |
基礎輸液・臨床栄養製品の製造販売 |
2012年 |
(6) アバニア ファーマシューティカルズ Inc.の買収について
当社の連結子会社である大塚製薬㈱は、2014年12月2日に米国の医薬品の研究開発、製造及び販売会社であるアバニア ファーマシューティカルズ Inc.に対して、大塚アメリカ Inc.の完全子会社であるビガラード コーポレーションを通じて、現金による株式公開買付け及びそれに続く現金を対価とする合併を実施することにより、アバニア ファーマシューティカルズ Inc.を買収することを同社と合意しました。
なお、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」に記載しております。
当連結会計年度における研究開発費は172,851百万円です。
主な研究開発分野及び新製品の開発のセグメント別の状況は次のとおりです。
(医療関連事業)
① 治療薬分野
当社グループは、医療上の未充足領域を重点領域として捉え、中枢神経領域、がん・がんサポーティブ領域を重点領域、その他循環器領域・眼科領域においても未充足疾患に焦点を当てた研究開発を進めております。
当連結会計年度の治療薬分野における研究開発の主な進捗状況は以下のとおりです。
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領域 |
「製品名」 (一般名) または開発コード |
状況 |
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中枢神経領域 |
(ブレクスピプラゾール) OPC-34712 |
<米国> ・統合失調症と大うつ病補助療法の適応症で2014年9月に承認申請が受理されました。 |
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「エビリファイ」 (アリピプラゾール) |
<米国> ・トゥレット障害(小児)で2014年12月に追加適応症の承認を取得しました。 <日本> ・アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションを対象としたフェーズⅢ試験を2014年6月に開始しました。 |
|
|
「Abilify Maintena」 (アリピプラゾール) |
<米国> ・プレフィルドタイプが2014年9月に承認されました。 ・三角筋投与を新投与経路として2014年12月に承認申請が受理されました。 ・統合失調症の急性期の試験データを添付文書内に追加することが2014年12月に承認されました。 |
|
|
「イーケプラ」 (レベチラセタム) |
<日本> ・「イーケプラ点滴静注」がてんかん部分発作で2014年7月に追加適応症の承認を取得しました。 ・「イーケプラ点滴静注」をてんかん部分発作の単剤療法の追加適応症で2014年7月に承認申請しました。 |
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TAS-205 |
<日本> ・デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象としたフェーズⅠ試験を2014年10月に開始しました。 |
|
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(デキストロメトルファン・キニジン) AVP-923 |
(追記事項) アバニア社を2015年1月に買収し、獲得した開発品であり、現在の開発状況は以下のとおりです。 <米国> ・アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションを対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 ・パーキンソン病に伴うジスキネジアを対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 |
|
|
(重水素化デキストロメトルファン・キニジン) AVP-786 |
(追記事項) アバニア社を2015年1月に買収し、獲得した開発品であり、現在の開発状況は以下のとおりです。 <米国> ・大うつ病を対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 |
|
|
(スマトリプタン) AVP-825 |
(追記事項) アバニア社を2015年1月に買収し、獲得した開発品であり、現在の開発状況は以下のとおりです。 <米国> ・急性片頭痛の適応症でFDAに申請中。 |
|
領域 |
「製品名」 (一般名) または開発コード |
状況 |
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がん・がんサポーティブ領域
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「アブラキサン」 ABI-007 |
<日本> ・治癒切除不能な膵がんで2014年12月に追加適応症の承認を取得しました。 |
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TAS-116 |
<日本> ・固形がんを対象としたフェーズⅠ試験を2014年4月に開始しました。 |
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(レバミピド) OPC-12759 |
<日本> ・がん化学放射線療法における口腔粘膜炎を対象としたフェーズⅡ試験を2014年4月に開始しました。 |
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ASTX727 |
<米国> ・骨髄異形成症候群を対象としたフェーズⅠ試験を2014年8月に開始しました。 |
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TAS-119 |
<米国・欧州> ・固形がんを対象としたフェーズⅠ試験を2014年9月に開始しました。 |
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TAS-120 |
<日本・米国・欧州> ・固形がんを対象としたフェーズⅠ試験を2014年7月に開始しました。 |
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TAS-121 |
<日本> ・固形がんを対象としたフェーズⅠ試験を2014年9月に開始しました。 |
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「ロンサーフ」 TAS-102 |
<日本> ・結腸/直腸がんを対象としたフェーズⅢ試験結果により2014年9月に一部変更承認申請しました。 <米国> ・結腸/直腸がんを対象としたフェーズⅢ試験結果に基づき、米国FDAよりファスト・トラックの指定を受けローリング・サブミッション(段階的提出)を2014年10月に開始し、2014年12月に承認申請の提出を完了しました。 |
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循環器領域 |
「サムスカ」 (トルバプタン) |
<米国> ・常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)を対象としたフェーズⅢ試験を2014年6月に開始しました。 |
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その他領域 |
「デルティバ」 (デラマニド) |
<欧州> ・多剤耐性肺結核の適応症で2014年4月に欧州委員会より承認されました。 <日本> ・多剤耐性肺結核の適応症で2014年7月に販売承認を取得し、2014年9月に発売しました。 |
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「オラネジン」 (オラネキシジン) OPB-2045G |
<日本> ・手術部位(手術野)における皮膚の消毒の適応症で2014年5月にオラネジン消毒液1.5%、オラネジン液1.5%消毒用アプリケータ10ml、オラネジン液1.5%消毒用アプリケータ25mlを承認申請しました。 |
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OPF-108 |
<日本> ・中心静脈栄養法を実施する消化器術後患者を対象としたフェーズⅢ試験を2014年6月から開始しました。 |
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領域 |
「製品名」 (一般名) または開発コード |
状況 |
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その他領域
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(カルテオロール/ラタノプロスト) OPC-1085EL |
<日本> ・緑内障を対象としたフェーズⅢ試験を2014年4月に開始しました。 |
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(ビラスチン) TAC-202 |
<日本> ・慢性蕁麻疹及び皮膚そう痒症を対象としたフェーズⅡ/Ⅲ試験を2014年5月に開始しました。 ・アレルギー性鼻炎を対象としたフェーズⅢ試験を2014年8月に開始しました。 |
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OPA-15406 |
<米国> ・アトピー性皮膚炎を対象としたフェーズⅡ試験を2014年6月に開始しました。 |
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「ゾシン」 (タゾバクタム・ピペラシリン) |
<日本> ・発熱性好中球減少症の追加適応症で2014年7月に承認申請しました。 |
② 診断薬分野
簡便な操作性と迅速な判定を誇る「クイックナビ」シリーズの6番目の診断キットとして、A群ベータ溶血連鎖球菌抗原キット「クイックナビ Strep A」を2014年4月に日本で発売しました。慢性骨髄性白血病の治療効果モニタリングマーカーとして『Major BCR-ABL mRNA測定キット「オーツカ」』は、2014年9月に日本で製造販売の承認を取得し発売しました。胃酸関連検査の体内診断薬C13-CACは、フェーズⅡ試験を日本で2014年8月から開始しました。
医療関連事業における研究開発費は166,077百万円です。
(ニュートラシューティカルズ関連事業)
当事業においては、医療関連事業で培ったノウハウを活かし、日々の健康の維持・増進をサポートする機能性食品・飲料を中心に世界に通用する製品の研究開発に取り組んでいます。
1996年から佐賀栄養製品研究所にて更年期の女性の心や身体の変化とエクオールの関係に注目した研究を開始し、2014年4月に手軽に毎日摂取できるエクオール含有食品「エクエル」を発売しました。また、2014年9月には、カロリーメイトの新アイテム「カロリーメイトブロック プレーン」を発売しました。
一方、製品開発研究部門では、大豆の栄養をあますところなく、手軽な形で世界に訴求する製品の研究開発に引き続き力を入れています。2014年9月には、ヘルシー大豆スナック「ソイカラ」において、新たに1アイテム「ソイカラ チリペッパー味」を追加しました。
ニュートラシューティカルズ関連事業における研究開発費は3,833百万円です。
(消費者関連事業)
当事業においては、生活に身近な食品や飲料の分野でオリジナルかつユニークな製品の研究開発に取り組んでいます。
消費者関連事業における研究開発費は337百万円です。
(その他の事業)
当事業においては、機能化学品やファインケミカルの分野で研究開発に取り組んでいます。
その他の事業における研究開発費は2,602百万円です。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社、以下同じ)が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
当社グループは、退職給付に係る資産及び負債、税効果会計、貸倒引当金、棚卸資産の評価、固定資産の評価、投資その他の資産の評価、訴訟等の偶発事象などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末の総資産は2,178,184百万円(前連結会計年度末は2,028,399百万円)となり、149,784百万円増加しました。その内訳は、流動資産が76,761百万円増加、固定資産が73,023百万円増加、繰延資産が1百万円減少であります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,245,602百万円(前連結会計年度末は1,168,841百万円)となり、76,761百万円増加しました。その主たる内訳は、有価証券が69,439百万円減少したものの、現金及び預金が67,836百万円、受取手形及び売掛金が79,137百万円増加したこと等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は932,522百万円(前連結会計年度末は859,498百万円)となり、73,023百万円増加しました。その主たる内訳は、大塚製薬㈱のポカリスエット生産設備等への投資により有形固定資産が29,598百万円の増加、ジャスミン Ltda.、フードステイト Inc.及び東山フイルム㈱他1社を連結の範囲に含めたこと等により無形固定資産が28,909百万円の増加となっております。
② 負債の部
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は437,026百万円(前連結会計年度末は437,420百万円)となり、393百万円減少しました。その主たる内訳は、短期借入金が16,751百万円の増加、その他流動負債が31,769百万円の増加、賞与引当金が10,103百万円の減少、未払法人税等が36,566百万円の減少となっております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は82,557百万円(前連結会計年度末は80,219百万円)となり、2,337百万円増加しました。その主たる内訳は、長期借入金が7,970百万円の増加、繰延税金負債が4,630百万円減少したことによるものであります。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産の部は1,658,600百万円(前連結会計年度末は1,510,759百万円)となり、147,840万円増加しました。その主たる内訳は、配当金の支払37,914百万円、当期純利益143,143百万円の計上等により株主資本が99,655百万円増加したこと、為替相場等の影響によりその他の包括利益累計額が43,576百万円増加(純資産のプラス)したこと、及び少数株主持分が4,713百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(4) 経営成績の分析
当社は、連結決算日(当社の事業年度の末日)を毎年3月31日としていましたが、海外連結子会社と決算期を統一することで、海外売上高比率の高い当社グループのグローバルな活動について、より適時・的確な経営情報を開示することを目的として、2014年6月27日開催の第6期定時株主総会において、定款一部変更を決議し、連結決算日を毎年12月31日に変更いたしました。また、国内連結子会社23社についても、決算日を3月31日から12月31日に変更しています。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書は、3月決算会社については2013年4月1日から2014年3月31日までの損益を、12月決算会社については2013年1月1日から2013年12月31日までの損益を基礎として連結していましたが、当連結会計年度の連結損益計算書は、すべての連結対象会社について2014年4月1日(期中に新規連結となった会社については連結開始時点)から2014年12月31日までの損益を連結しています。
このため、前年比較にあたっては、すべての連結対象会社の2013年4月1日から2013年12月31日までの損益を連結した前年同一期間数値を参考値として算出し、当該数値との比較で記載しています。
当連結会計年度における売上高は1,224,298百万円(前年同一期間1,134,204百万円、前年同一期間比7.9%増)、営業利益は196,528百万円(前年同一期間183,054百万円、前年同一期間比7.4%増)、経常利益217,210百万円(前年同一期間199,529百万円、前年同一期間比8.9%増)、当期純利益143,143百万円(前年同一期間139,355百万円、前年同一期間比2.7%増)となりました。
医療関連事業の売上高は883,519百万円(前年同一期間801,136百万円、前年同一期間比10.3%増)となりました。主なものは、日本における抗精神病薬「エビリファイ」、胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」、抗血小板剤「プレタール」、抗悪性腫瘍剤「ティーエスワン」、臨床栄養、並びに米国、欧州及びアジアにおける抗精神病薬「エビリファイ」などの売上によるものです。
ニュートラシューティカルズ関連事業の売上高は238,156百万円(前年同一期間233,821百万円、前年同一期間比1.9%増)となりました。主なものは、「ポカリスエット」のペットボトル(エコボトル)、「オロナミンC」、バータイプの大豆栄養食品「SOYJOY」、サプリメントである「ネイチャーメイド」、欧州における機能性食品・栄養食品などの売上によるものです。
消費者関連事業の売上高は34,529百万円(前年同一期間34,760百万円、前年同一期間比0.7%減)となりました。主なものは、「クリスタルガイザー」、「ジャワティー」、「マッチ」などの売上によるものです。
その他の事業の売上高は102,246百万円(前年同一期間98,417百万円、前年同一期間比3.9%増)となりました。主なものは、機能化学品事業、ファインケミカル事業及び倉庫業などの売上によるものです。
販売費及び一般管理費は681,469百万円(前年同一期間604,380百万円、前同一期間比12.8%増)となり、営業利益は196,528百万円(前年同一期間183,054百万円、前年同一期間比7.4%増)となりました。販売費及び一般管理費の主なものは、販売促進費188,009百万円、給与及び賞与89,940百万円及び研究開発費172,851百万円であります。
営業外損益については、負ののれん償却額1,848百万円、持分法による投資利益3,873百万円、為替差益12,871百万円などを計上したことにより、経常利益は217,210百万円(前年同一期間199,529百万円、前年同一期間比8.9%増)となり、特別損益について、減損損失5,377百万円、投資有価証券評価損1,482百万円などを計上し、法人税等66,051百万円を計上した結果、当期純利益は143,143百万円(前年同一期間139,355百万円、前年同一期間比2.7%増)となりました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
① 重要な製品の売上動向
医療用医薬品である「エビリファイ」は、当社グループの売上高の約4割を占める主力製品となっております。「エビリファイ」に関して、他の有力な競合品の出現、特許などの保護期間の満了に伴うジェネリック医薬品(後発品医薬品)の発売、その他事情により、売上高が減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 医療費抑制策の動向
わが国において、厚生労働省は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費抑制策を強化していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでおります。また、当社グループの重要市場である米国においても、低価格のジェネリック医薬品の使用促進や、連邦・州政府及びマネジドケアの強い要請に伴うブランド品への価格引き下げ圧力が一層高まっており、今後の動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人消費の動向
ニュートラシューティカルズ関連事業及び消費者関連事業において取り扱う製品(特に飲料製品)の中には、天候の影響及び経済状況等にともなう個人消費動向の影響を受けやすい製品があります。悪天候及び経済不況による個人消費動向の変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 為替相場及び株価の動向
当社グループの2014年12月期の連結売上高のうち、61.8%が海外売上高となっており、外貨建取引での予期し得ない為替相場の急激な変動により業績への悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社は連結財務諸表を円表示で作成しているため、外貨表示で作成されている在外子会社等の財務諸表を円表示へ換算するに際して、その為替相場によって、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、株式市況が低迷した場合には、株式等の評価損の計上や年金資産の減少に伴う退職給付に係る負債の増加等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
企業理念を軸にして長期の成長を見据えたトータルヘルスケアの考えのもと、人・技術・製品などを通じた事業機会の拡大に取り組んでいきます。第2次中期経営計画期間中において、当社グループのコア事業領域それぞれが成長することにより、収益構造を多様化させ、持続的成長につなげていきます。また、多様性を尊重する企業風土を推進するとともに、コンプライアンスの推進、内部統制システムの強化、環境に配慮した事業活動の展開等、企業の社会的責任の遂行にも積極的に取り組んでまいります。