(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、実質GDPが前期比年率で高めの成長率を記録するなど緩やかに回復しています。また、長引く円高からの回復などを背景に、企業を取り巻く環境は改善しつつあります。海外においては、新興国経済の成長鈍化がみられる一方で、先進国経済の改善基調が続いています。
このような経営環境下において、当社グループの当連結会計年度の売上高は1,452,759百万円(前期比19.3%増)となり、営業利益は198,702百万円(同17.1%増)、経常利益は215,235百万円(同16.7%増)、当期純利益は150,989百万円(同23.3%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(単位:百万円)
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医療関連事業 |
ニュートラシューティカルズ 関連事業 |
消費者関連事業 |
その他の事業 |
調整額 |
連結 |
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売上高 |
1,035,080 |
287,133 |
43,925 |
130,339 |
△43,719 |
1,452,759 |
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営業利益又は |
212,755 |
25,362 |
△2,166 |
7,235 |
△44,484 |
198,702 |
① 医療関連事業
中枢神経領域では、非定型抗精神病薬「エビリファイ」のグローバル売上は、円ベースで前期比30%以上の伸長率となり、世界の全医薬品売上ランキングで7位*1となっています。米国では、「エビリファイ」は大うつ病補助療法や双極性障害での処方拡大、値上げの影響により現地通貨ベース売上では前期比二桁の伸長率となり、2013年1月~12月の年間米国全医薬品売上で1位*2となりました。欧州では、2013年4月からH.ルンドベックA/Sと「エビリファイ」の共同販売を開始、双極性障害躁症状の処方拡大等により売上を拡大しました。アジアでは、大うつ病補助療法や韓国における小児(トゥレット障害)領域での処方拡大等により継続して売上を拡大しています。日本では、非定型抗精神病薬として国内初となるうつ病・うつ状態の効能追加承認を2013年6月に取得、OD錠(口腔内崩壊錠)での処方拡大等も加わり、売上は前期比二桁の伸長率となりました。
H.ルンドベックA/Sとの5つの化合物*3でのグローバルアライアンスにおいて、最初の取り組み製品であるアリピプラゾール持続性注射剤(月1回製剤)「Abilify Maintena」は、2013年3月に米国で統合失調症の適応で販売開始し、その安全性と忍容性の高さが認められ、順調に処方を拡大しています。欧州では欧州委員会(EC)より2013年11月に統合失調症の適応症で販売承認を取得し、2014年3月末現在英国など3カ国にて販売を開始しています。また、このグローバルアライアンスとは別に、H.ルンドベックA/Sと新たに2013年10月に、飲酒の欲求を抑えるという新たな治療コンセプトを持つ減酒薬「nalmefene」(ナルメフェン)の日本における共同開発・商業化を合意し、さらに2013年12月にアルツハイマー病ワクチン「Lu AF20513」の共同開発の契約を締結しました。
日本でユーシービージャパン㈱と共同販促を行っている抗てんかん剤「イーケプラ」は、2013年5月に4歳以上の小児の適応(小児用法・用量の追加)を取得するとともに、2013年8月に錠剤の服薬が困難な患者さんのために「イーケプラドライシロップ50%」を発売し、売上は前期比で大幅に伸長しました。世界唯一の経皮吸収型ドパミンアゴニスト剤「ニュープロパッチ」は、24時間血中濃度を一定に保つ特性を活かしたアプローチでパーキンソン病の処方数が順調に拡大しています。
中枢神経領域の新たな展開として、大塚製薬㈱はIBMと両社の専門性や技術・知識を持ち寄って、精神疾病患者さんにより良い医療を提供し、患者さんの治療や予後に貢献するケアコーディネーションシステムをグローバルに共同開発する戦略提携に2014年3月に合意しました。
循環器領域では、世界14カ国・地域で発売されているファースト・イン・クラスの薬剤であるバソプレシンV2受容体拮抗剤「サムスカ」は、経口水利尿薬としての新しい価値や使用方法が医療現場で浸透し、グローバル売上は前期比で60%以上の伸長率となりました。日本では新剤形として「サムスカ錠7.5mg」を2013年6月に発売し、2013年9月に肝硬変における体液貯留の効能追加承認を取得しました。さらに、2014年3月にはこれまで治療薬のなかった常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の進行抑制を適応とする世界初の治療薬として、日本での効能追加承認を取得しました。現在適正使用情報の提供を行うなど、安全性に配慮した上で「サムスカ」の価値を拡大する取り組みを行っています。
抗血小板剤「プレタール」は、日本では脳梗塞発症後の患者さんに利便性の高いOD錠が医療関係者から高い評価を得ていますが、ジェネリックの影響を受け売上は前期を下回りました。海外では韓国における売上増などが貢献し前期比増で推移しています。
がん・がんサポーティブ領域では、抗悪性腫瘍剤「ティーエスワン」の剤形追加として、「ティーエスワン配合OD錠T20・T25」を2013年6月に日本で発売しました。加えて、大腸がん、頭頚部がん、膵臓がんでのEBM(Evidence-based Medicine:根拠に基づく医療)を活用した情報提供活動により市場浸透が進み、売上は堅調に推移しました。海外では、欧州で順次販売国を拡大し、2014年3月末現在世界27カ国・地域で上市しています。抗悪性腫瘍剤「ユーエフティ」と還元型葉酸製剤「ユーゼル」は、前期比で減収となりました。長時間作用型5-HT3受容体拮抗型制吐剤「アロキシ」は順調に処方が増加して売上を拡大し、抗悪性腫瘍剤「アブラキサン」は2013年2月の胃癌と非小細胞肺癌の効能追加などにより前期比で売上を大幅に拡大しました。新規作用機序の抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ」は治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)の適応症で2014年3月に日本で承認を取得しました。
BMS社*4と日米欧で共同事業を進めている抗悪性腫瘍剤「スプリセル」は、グローバルで慢性骨髄性白血病のファーストライン治療薬としての業績拡大に加え、売上に応じ当社グループが受領する分配金比率が2013年1月から大きく増加したことにより、分配金が前期比で大幅に増加しました。米国FDAから唯一造血幹細胞移植前治療薬として承認されている「ブスルフェクス」は、当社グループ及びパートナー会社を通じて世界50カ国以上で販売しており、全身放射線照射に取って代わる骨髄移植前の処置薬として標準薬剤治療法を確立してきました。2013年4月からは米国・カナダに続き、日本・アジアでも大塚製薬㈱が単独で事業展開を開始しました。また、大塚製薬㈱はDNAメチル化阻害剤「Dacogen」のメキシコを除く全世界における開発・販売に関する権利を米国エーザイ・インクから2014年3月に取得しました。
その他の領域では、胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」は、両面印字の製剤に変更するなどブランド力の訴求に努めましたが、ジェネリックの影響を受け売上は前期を下回りました。眼科領域では、ドライアイ治療剤の「ムコスタ点眼液UD2%」は順調に処方拡大し、売上は前期を大幅に上回りました。また、大塚製薬㈱は武田薬品工業㈱と酸関連疾患治療薬「TAK-438」の国内共同プロモーション契約を2014年3月に締結しました。
臨床栄養分野では、高カロリー輸液「エルネオパ」が、JSPENガイドライン2013で推奨された微量元素入りTPNキット製剤として認知されたことや、TPN混合調製時の感染リスク軽減、作業時間短縮等が評価され、新規採用や処方拡大が進み、前期比で売上が拡大しました。
医療関連事業のグローバル展開に関して、大塚製薬㈱は、欧州の臨床開発拠点となる新会社大塚ヨーロッパ D&C Ltd.を英国・ロンドンに2013年7月に設立しました。また、大塚製薬㈱は、完全子会社である大塚アメリカ Inc.を通じて、米国アステックスファーマシューティカルズ Inc.(以下アステックス社)を2013年10月に買収しました。アステックス社の持つ“がん領域における臨床開発品”と“フラグメント創薬技術”は、がん・がんサポーティブ領域のポートフォリオ拡充のみならず、今後の中枢神経領域、その他次世代領域の創薬研究の強化にもつながります。また、㈱大塚製薬工場は、2013年7月にインド・アーメダバードにあるクラリス大塚に資本参加しました。
以上の結果、当連結会計年度の医療関連事業の売上高は1,035,080百万円(前期比21.7%増)、営業利益は212,755百万円(同13.3%増)となりました。
*1:©2014 IMS Health World Review Preview2013 (Year 2013 Sales Data)をもとに作成 無断転載禁止
*2:©2014 IMS Health MIDAS Quantum 4Q/2013 Sales dataをもとに作成 無断転載禁止
*3:「Abilify Maintena」、ブレクスピプラゾール、Lu AE58054の3化合物とH.ルンドベックA/Sが現在研究開発を進めている新規化合物から2化合物
*4:ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー
② ニュートラシューティカルズ関連事業
水分・電解質補給飲料「ポカリスエット」は、国内において「ポカリスエット イオンウォーター」を2013年4月に新発売、飲用からの体感施策などのプロモーション活動に注力しました。運動時やオフィス等室内で作業する場合など、飲用シーンや嗜好による選択肢が「ポカリスエット」「ポカリスエットイオンウォーター」の2種に拡大したことも貢献し、販売数量は前期比で増加しました。海外においては16カ国・地域で展開しており、インドネシアでは中間所得者層の増加が消費を拡大し、中国ではITを活用した効率的営業システムの構築による口座軒数の拡大などにより、継続して販売数量が拡大しました。
大塚グループは、大豆(Soy)が地球上の健康問題、環境問題などの解決(solution)になるとの考え「Soylution」をテーマに大豆関連事業を推進しています。世界11カ国・地域で展開する大豆バー「ソイジョイ」は、国内においては2013年4月に発売した新アイテム「ソイジョイピーナッツ」が男性を中心に新規ユーザーを取り込み、市場シェアや口座軒数が拡大、販売数量においても前期を大幅に上回りました。ヘルシー大豆スナック「ソイカラ」は、2013年10月に「のり納豆味」、「オリーブオイルガーリック味」の2アイテムを追加しました。食事前や就寝前でも食べられるヘルシーなスナックという新しいコンセプトの訴求等によりブランド認知率、喫食率が上昇しています。インターネットを中心に販売する大豆炭酸飲料「ソイッシュ」を合わせた大豆3製品により、大豆の栄養機能を一般生活者に広く理解してもらうための食育活動にも取り組んでいます。
炭酸栄養ドリンク「オロナミンC」は、CM等で製品特長を分かり易く訴求し、機能面や安心信頼の価値を高めるプロモーション活動に注力した結果、製品特長の認知率が女性消費者層で上昇、販売数量の伸長に繋り前期比を上回りました。
バランス栄養食「カロリーメイト」は、製品コンセプトである“バランス栄養食”を訴求するプロモーション活動に注力した結果、販売数量は前期比微増となりました。
米国薬剤師が推奨するサプリメントとして8品目が選ばれ*5、2007年から7年連続米国店頭販売No.1サプリメント*6である米国ファーマバイトLLCの「ネイチャーメイド」は、2013年6月に竣工した米国東部アラバマ州の工場により生産・供給体制を強化しました。国内では2013年11月に水なしに口で溶ける新シリーズ「ビタメルト」〔5種類〕を新発売し、サプリメントを摂る習慣がない消費者を中心にブランドの強化を図っています。
欧州を中心に40カ国以上に事業展開しているニュートリション エ サンテ SASは、栄養・健康食品ブランド「Gerble」(ジェルブレ)の砂糖不使用製品やグルテンフリー製品が成長を牽引、有機食品や大豆製品が堅調に推移しています。
「肌の健康」をテーマにした健粧品(コスメディクス)事業では、男性向け、女性向け2つのブランドが飛躍的に伸張しました。発売5年を迎えた男性スキンケアブランド「UL・OS(ウル・オス)」は、スキンローション、スキンミルクで乾燥による小ジワを目立たなくする新効能を追加しました。現在「UL・OS」は男性化粧品カテゴリーの中で成長率No.1*7のブランドとなっています。2012年3月に進出した韓国では、“2013 消費者選定品質満足大賞”男性化粧品部門大賞を昨年に続き連続受賞したほか、採用店舗数も拡大し、ブランド育成が順調に進んでいます。健康で美しい肌を求める女性向け「インナーシグナル」は、通信販売による新規顧客の増大と高いリピート率から引き続き順調にロイヤルユーザーを増やしています。
発売60年目の「オロナインH軟膏」は、若い世代に向けてチューブタイプの販売促進にも注力した結果、販売数量が増加しました。
滋養強壮剤「チオビタ」は、滋養強壮剤市場全体の縮小や、流通在庫の適正化等の理由により前期の販売数量を下回りました。
以上の結果、当連結会計年度のニュートラシューティカルズ関連事業の売上高は287,133百万円(前期比14.0%増)、営業利益は25,362百万円(同18.7%増)となりました。
*5:Based on 2013 US News & World Report - Pharmacy Times Survey, Nature Made is the #1 Pharmacist Recommended Brand in Eight Segments - Letter Vitamins, Omega-3/Fish Oil, Coenzyme Q10, Flax Seed Oil, Herbal supplements, Cholesterol Management-Natural, Garlic (tie) and Diabetic Multivitamins (tie).
*6:Pharmavite calculation based in part on data reported by Nielsen through its ScantrackR service for the Dietary Supplements category in dollar and unit sales, for the 52-week period ending 4/12/2014 in US Food Drug Mass channels; and for the 52-week period ending 4/12/2014 in US xAOC channels. ⓒ2014 The Nielsen Company
*7:「インテージPOSデータ拡大推計(上位5ブランド対象)」('13/04/01-'14/03/30)
③ 消費者関連事業
「クリスタルガイザー」を中心とするミネラルウォーターは、マーケティング活動を強化しブランド価値向上に努めた結果、販売数量は前期比で微増となりました。「ボンカレーゴールド」は、発売45周年にあたり、箱ごとレンジ対応に進化するとともに、マーケティング戦略、営業活動を強化、ブランド価値向上に努めています。一方、ビタミン炭酸飲料「マッチ」は、高校生をコアターゲットとした積極的なマーケティング戦略、営業活動等を継続しましたが、競合品の影響等により販売数量は前期比で減少となりました。2014年3月に新製品「マッチピンク」を発売し、ブランド育成に注力しています。
当事業においては、収益構造を早期に改善すべく、マーケティング戦略、販売促進活動等を見直し、経費効率を高める改革を進めております。
以上の結果、当連結会計年度の消費者関連事業の売上高は43,925百万円(前期比6.3%減)、営業損失は2,166百万円となりました。
④ その他の事業
機能化学品分野では、自動車業界の好調により、タイヤ用添加剤やブレーキ用摩擦調整剤「ティスモ」「テラセス」が堅調に推移するとともに、新商品のキャパシタ用電解液などの新規採用が順調に進み、前期比で増収となりました。建築分野においても建築材料向け発泡剤や塗料用硬化剤等も引き続き好調で売上拡大に貢献し、全体としては前期比で大幅な増収となりました。ファインケミカル分野では、医薬中間体「DACTA」の販売数量減少などにより前期比で微減となりました。
運輸・倉庫業では、医薬品や飲料等の取扱数量増加に伴い、前期比で増収となりました。通販サポート事業においても取扱件数増加により増収となりました。
以上の結果、当連結会計年度のその他の事業の売上高は130,339百万円(前期比16.7%増)、営業利益は7,235百万円(同84.6%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は417,538百万円となり、前連結会計年度末より69,967百万円増加しました。これは、営業活動により獲得したキャッシュ・フロー226,461百万円が投資活動により使用したキャッシュ・フロー△108,514百万円と財務活動により使用したキャッシュ・フロー△66,695百万円の合計額を上回ったためです。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得したキャッシュ・フローは、226,461百万円(前連結会計年度は119,340百万円)となり、前連結会計年度に比べ107,121百万円増加しました。当連結会計年度の主な内容は、税金等調整前当期純利益210,225百万円、減価償却費46,032百万円、仕入債務の増加額19,551百万円、売上債権の減少額12,391百万円、法人税等の支払額△66,130百万円となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用したキャッシュ・フローは、△108,514百万円(前連結会計年度は△91,228百万円)と前連結会計年度に比べ17,285百万円増加しました。当連結会計年度の主な内容は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得△95,356百万円、有形固定資産の取得による支出△48,777百万円、無形固定資産の取得による支出△21,166百万円、定期預金の減少額59,140百万円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用したキャッシュ・フローは、△66,695百万円(前連結会計年度は△71,889百万円)と前連結会計年度に比べ5,194百万円減少しました。当連結会計年度の主な内容は、配当金の支払額△32,752百万円、自己株式の取得による支出△30,002百万円となっております。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医療関連事業 |
104,254 |
111.0 |
|
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
121,542 |
120.6 |
|
消費者関連事業 |
15,370 |
97.4 |
|
その他の事業 |
52,594 |
123.1 |
|
合計 |
293,763 |
116.1 |
(注)1.ニュートラシューティカルズとは、栄養「Nutrition」+薬「Pharmaceuticals」の造語であり、科学的根拠をもとに開発された医薬部外品や機能性食品及び栄養補助食品等を取り扱うセグメントです。
2.金額は、製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
連結子会社は主として受注見込みによる生産方式をとっています。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医療関連事業 |
1,035,080 |
121.6 |
|
ニュートラシューティカルズ関連事業 |
281,146 |
113.8 |
|
消費者関連事業 |
43,770 |
96.7 |
|
その他の事業 |
92,762 |
123.6 |
|
合計 |
1,452,759 |
119.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成24年4月1日 至 平成25年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
(米国) マッケソン社 |
133,693 |
11.0 |
177,713 |
12.2 |
|
(米国) カーディナルヘルス社 |
128,931 |
10.6 |
161,699 |
11.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、企業理念である‘Otsuka-people creating new products for better health worldwide’(世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する)の実現に向けて、第一次中期経営計画を策定し、具体的な取り組みを進めています。
第一次中期経営計画期間中の重点施策としては以下のとおりです。
① 医療関連事業における価値提供と収益最大化
・中枢神経領域において、グローバル・アライアンスパートナーのH.ルンドベックA/Sとともに、自社創製品である「Abilify Maintena」、ブレクスピプラゾール(OPC-34712)を軸とした長期にわたる協力体制をグローバルに構築し、両社の医学的・商業的価値の最大化を加速するとともに、新しい価値創造の為の投資を加速してまいります。
・「エビリファイ」事業について、追加適応症や配合剤など継続的な研究・開発による製品価値の最大化を、また、収益面ではアライアンスパートナーであるBMS社と収益の最大化を図ってまいります。
・がん・がんサポーティブ領域においては、代謝拮抗剤、分子標的薬、新規作用機序の抗がん剤、がんワクチン、がんサポーティブケア領域(制吐剤、がん性疼痛治療剤)で製品ラインアップを充実し、がん領域全体をカバーする形で事業拡大を図ってまいります。
・「サムスカ」「イーケプラ」「アロキシ」「アブラキサン」「ムコスタ点眼液」「ニュープロパッチ」といった新製品の育成により、更なる成長を目指してまいります。
・患者さんの未解決の課題を探求し、その解決策として、新薬のみならずさまざまな新しい価値創造の実現を目指します。
② ニュートラシューティカルズ関連事業の拡大と利益成長
・海外売上の拡大を目指し、成長市場であるアジアでは「ポカリスエット」、米国では「ネイチャーメイド」、欧州ではニュートリション エ サンテ SASの栄養・健康食品の事業エリアを拡大し、海外展開を加速してまいります。
・「UL・OS(ウル・オス)」「インナーシグナル」を基盤とし、健粧品(コスメディクス)事業のグローバル展開を視野に入れ育成してまいります。
・当社本来の製品価値訴求型の販促活動に注力するとともに、継続したコスト構造の見直しを図り、利益構造の改革を目指します。
当社グループの事業の運営及び展開等については、様々なリスク要因があります。当社グループは、それらの想定されるリスク要因に対し、事前に軽減する、回避する、またはヘッジする等、事実上可能な範囲での施策を検討実施しておりますが、全てのリスク要因を排除または軽減することは不可能または著しく困難であり、これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。以下、当社グループが重要なリスクであると判断する項目を記載いたしますが、当社グループの事業等に係るリスクをすべて網羅するものではありません。また、将来に関する事項については、当連結会計年度末時点において当社グループが判断または予想する主要なものであり、事業等のリスクはこれらに限るものではありません。
(1) 持株会社としてのリスク
当社は、当社グループにおける事業の戦略立案、経営資源配分、グループ会社の監視・監督等の役割を果たすことによって、当社グループ全体のコーポレート・ガバナンス体制を強化するため、2008年7月8日に純粋持株会社として設立しました。当社は、安定的な収益を確保するため、子会社からの配当金及び適正な経営指導料を得ておりますが、子会社の収益動向によっては、当社の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 副作用発現に関するリスク
医療関連事業において、新薬の承認取得のために実施する臨床試験は、限られた被験者を対象に実施されるものであります。このため、承認された新薬であってもすべての服用者に対して常に安全であるとまでの保証はなく、実際に新薬を投与した患者に予期し得ない副作用が発現する可能性があります。当社グループは、こうした事態に備えて、製造物責任を含めた各種賠償責任に対応するための適切な保険に加入しておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はありません。したがって、当社グループの製造または販売する医薬品について、副作用の発現等の問題が発生した場合には、製品回収や販売中止等に係る多額の費用が発生するなど、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があるとともに、当社グループの社会的信頼及びブランド並びに事業展開にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 新薬開発の不確実性に関するリスク
医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長い時間を要しますが、臨床試験などで有用な効果を発見できないこと等により研究開発が予定通りに進行せず、開発の延長や中止を行う可能性があります。また、日本国内はもとより、海外市場への展開においては、各国の薬事関連法規等の法的規制の適用を受けており、新薬の製造及び発売には各国別に厳格な審査に基づく承認を取得しなければならないため、予定していた時期に上市ができず延期になる、または上市を断念しなければならない可能性があります。当社グループが研究開発を行った医療用医薬品の上市が中止または延期された場合、過去に計上された研究開発費にみあう収益が計上できない可能性があります。
当社グループは、アンメット・メディカル・ニーズ(いまだ有効な治療方法が確立されていない疾患)に焦点を当て、複数のパイプラインを保有することにより、上記のリスクの軽減に努めておりますが、これにより、すべてのリスクが回避されるわけではなく、このような開発の不確実性により当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特定の製品への依存に関するリスク
医療用医薬品である「エビリファイ」の当社グループの売上高は当社の連結売上高の約4割を占める主力製品となっております。「エビリファイ」の売上高の状況については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」に記載しております。
当該「エビリファイ」に関して、他の有力な競合品の出現、特許などの保護期間の満了(注)、特許の有効性に関する当社グループに不利益な判決等に伴うジェネリック医薬品(後発品医薬品)の発売、その他事情により、「エビリファイ」の売上高が減少した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(注)「エビリファイ」の物質特許の保護期間は、日本では2016年1月(2年間の小児臨床試験実施による再審査期間の延長を含む)、米国では2015年4月まで(6ヵ月間の小児適応追加による独占期間の延長を含む)、欧州では2014年10月までとなっております。
(5) 医療費抑制策
わが国において、厚生労働省は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費の伸びを抑制していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでおります。
また、当社グループの重要市場である米国においても、マネジドケア、保険会社及び2010年3月に改定された米国の医療保険改革法案等による先発医薬品(ブランド品)への価格引き下げへの圧力のほか、低価格のジェネリック医薬品の使用促進も進んでおり、今後の医療費政策の動向が当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(6) 個人消費動向に関するリスク
ニュートラシューティカルズ関連事業及び消費者関連事業において取り扱う製品(特に飲料製品)の中には、天候の影響及び経済状況等にともなう個人消費動向の影響を受けやすい製品があります。天候及び経済不況等による個人消費動向の変動は、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7) 食の安全性に関するリスク
当社グループは、「食の安全」をお客様に提供するため、自社製造品のみならず委託製造品を含む全ての製品の品質管理や安全性・信頼性保証等に関しては万全を期しております。しかしながら、近年、国内外の食品業界においては、有害物質の混入等の様々な問題が発生しており、当社グループの品質管理体制の範囲を超えた事態が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態並びに社会的信用に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 原材料価格の高騰等に関するリスク
当社グループの製品に使用する主要な原材料の価格は、天候、自然災害、市場価格、経済情勢、燃料費、為替等によって変動し、当該価格が何らかの原因により高騰した場合には、当該製品の製造コストは上昇します。当社グループとしては原材料価格の上昇を販売価格に転嫁することにより対応する方針ですが、市場の状況または取引先との交渉等によって対応できない場合、その他調達先の問題などにより原材料の調達に何らかの問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9) 法規制に関するリスク
当社グループの医療関連事業を営む子会社は、「薬事法」等関連法規の厳格な規制を受けており、各事業活動の遂行に際して以下のとおり許認可等を受けております。これらの許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点におきましては当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。しかし、法令違反等によりその許認可等が取り消された場合等には、規制の対象となる製品を回収し、またはその販売を中止することが求められる可能性及び対象事業を継続できない可能性等があり、これらにより当社グループの運営に支障をきたし、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(許認可等の状況)
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
主な許認可取消事由 |
備考 |
|
第1種医薬品製造販売業許可 |
東京都 |
薬事法その他薬事に関する法令若しくはこれに基づく処分に違反する行為があったとき、または役員等が欠格条項に該当したときは許可の取消(薬事法第75条第1項) |
大塚製薬㈱にて取得。ほか、大鵬薬品工業㈱及び㈱大塚製薬工場等にて取得 |
|
医薬品製造業許可 |
徳島県 |
同上 |
大塚製薬㈱徳島工場にて取得。ほか、同社、大鵬薬品工業㈱及び㈱大塚製薬工場の複数の工場等にて取得 |
|
卸売販売業許可 |
東京都 |
同上 |
大塚製薬㈱東京支店にて取得。ほか、同社、大鵬薬品工業㈱及び㈱大塚製薬工場の複数の事業所等にて取得 |
(10) 特許権の保護期間満了に関するリスク
医療関連事業におきましては、効能追加や剤型変更等により製品ライフサイクルの延長に努めておりますが、当社グループが排他的に利用可能な特許権の保護期間が満了した後には、当社グループが製造または販売する医薬品と競合するジェネリック医薬品の出現により競争の激化が予想され、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 特許権の侵害に関するリスク
当社グループでは特許権を含む知的財産権を厳しく管理し、第三者からの侵害のリスクに常に注意を払っておりますが、当社グループが保有しまたは当社グループが他社からライセンスを受けている知的財産権が第三者から侵害を受けた場合には、期待される収益が失われる可能性があります。
また、第三者の知的財産権に対する侵害のリスクにも常に注意を払っておりますが、万一当社グループの製造または販売する製品が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該製品を回収し、またはその製造もしくは販売を中止することを求められる他、多額の損害賠償を請求される可能性があります。
なお、「エビリファイ」に関して、米国で他社よりジェネリック医薬品の販売承認申請がなされ、当社グループは、これに対して特許侵害訴訟を提起しておりましたが、この訴訟について、2013年2月に当社グループの勝訴が確定いたしました。
(12) 訴訟に関するリスク
当社グループは、その事業運営に関し、製造物責任、労務問題、特許権の侵害、契約の不履行、環境汚染等に関して第三者から訴訟を提起される可能性があり、当社グループに不利益な内容の判決、決定または和解がなされる場合、当社グループの業績及び財政状態並びに事業戦略及び社会的信用に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13) 製造拠点の操業停止に関するリスク
当社グループの製造拠点は、予期せぬ災害、戦争、テロ活動、大規模なシステム障害もしくは事故等による操業停止に備えて各地域に分散しております。しかしながら、何らかの事由により当該製造拠点の全部または一部の操業が停止した場合には、一時的または長期的に全部または一部の製品の製造が不可能または著しく困難となり、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(14) 環境汚染に関するリスク
当社グループは、国内外において製造過程で発生する廃棄物及び大気中への排出物などについて、さまざまな環境保護に係る法的規制を受けております。当社グループとしては、事業活動の各側面において環境への影響評価を行い、環境負荷の把握と環境リスクの低減に努めております。こうした取り組みの結果、当社グループではこれまで重大な環境問題が発生したことはありませんが、将来において、環境問題が発生しないという保証はなく、土壌または大気の環境汚染などの問題が発生した場合には、関係当局に命じられる法的措置や対策費用または損害賠償責任の発生により、当社グループの業績及び財政状態並びに社会的信用性及びブランドに重要な影響を及ぼす可能性があります。
(15) 為替相場及び株価に関するリスク
当社グループの2014年3月期の連結売上高のうち、56.8%が海外売上高となっており、今後も当社グループの売上の相当程度は海外における外貨建取引となることが見込まれております。当社の想定を超える為替相場の急激な円高の進行により、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社は連結財務諸表を円表示で作成しているため、外貨表示で作成されている在外子会社等の財務諸表を円表示へ換算するに際して、その為替相場いかんによって、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、株式市況等が低迷した場合には、当社グループが保有する株式等の評価損の計上や年金資産の減少に伴う退職給付に係る負債の増加等、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(16) 各種業務提携及び買収に関するリスク
当社グループは、研究開発、製造、販売等の分野において、技術提携、業務提携、合弁会社設立、資本提携等、他社との提携または他社事業の買収を実施することがあります。これらの提携等にあたり、当社グループは提携等による事業効果や提携先または対象会社の業務遂行能力及び信用力の測定を十分に行っており、また資本提携及び買収につきましては、その対象企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、当該提携及び買収に伴うリスクの低減に極力努めております。しかしながら、提携等の実施以後の事業環境の変化等により、当初計画されていた提携等による成果を得られない可能性や、何らかの理由により提携等が解消される可能性があり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、当該提携等を行うに当たり、当社グループが一定の地域、時期または製品について競業避止義務を負う場合、当社グループの将来の事業戦略において重大な制約を受ける可能性があります。
BMS社が特許権を保有し、当社グループと共同開発・共同販売を行っている「スプリセル」に関して、米国で他社よりジェネリック医薬品の販売承認申請がなされ、BMS社が、これに対して特許侵害訴訟を提起しておりましたが、2013年9月に当該訴訟の和解が成立しております。
(17) 海外展開におけるリスク
当社グループは、日本以外にも米国、欧州及びアジアを中心に、研究開発、製造及び販売活動を行っております。グローバルな事業活動を行うにあたり、各国の法的規制、経済情勢、政情不安や事業環境の不確実性などのリスクを完全に回避することができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(18) 情報管理に関するリスク
当社グループは、個人情報を含め多くの重要情報を保有しております。これらの情報管理については、規程等を整備し、従業員に対し情報管理の重要性を周知徹底するとともに、システム上のセキュリティ対策等を行うなどの努力を行っていますが、システム障害や事故を含めた様々な原因で情報の改ざん、悪用、漏えいなどが発生するリスクが考えられます。その場合、当グループの業績及び社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1) アライアンス契約
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契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー |
米国 |
共同開発・商業化 (注)1 |
1999年 |
|
〃 |
H.ルンドベックA/S |
デンマーク |
共同開発・商業化 (注)2 |
2011年 |
(注)1. 大塚製薬㈱は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー(以下、「BMS社」といいます。)と抗精神病薬「エビリファイ」について、米国他における開発・商業化に関する契約を1999年に締結しております。
また、大塚製薬㈱は、上記契約の契約期間を2012年11月から2015年4月まで延長する旨及び米国における「エビリファイ」の売上に関して大塚製薬㈱が受取る分配金について、2010年1月より増加させる旨の契約を2009年4月に締結しており、この契約に関して、大塚製薬㈱は契約一時金として400百万ドルを2009年4月に受け取っております。
なお、BMS社について、他社に買収される等の「支配権の異動」が生じた場合には、当該契約が終了し、大塚製薬㈱が一定の金額を支払うことになる場合があります。
2. 大塚製薬㈱は、H.ルンドベックA/Sと中枢神経領域におけるグローバル・アライアンス契約を2011年11月に締結しております。本契約は、「Abilify Maintena」(アリピプラゾール持続性注射剤(月1回製剤))、ブレクスピプラゾール(一般名:brexpiprazole)、Lu AE58054及びH.ルンドベックA/Sが研究開発を進めている中枢神経疾患を対象にした最大2つの新規化合物をあわせた最大5つの化合物についての共同開発・商業化に関する契約であります。
(2) 技術導出
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契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
契約内容 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
糖尿病治療薬 |
協和発酵キリン㈱ |
日本 |
契約一時金等(注) 一定料率のロイヤリティ |
2012年 |
(注) 大塚製薬㈱は、協和発酵キリン㈱と糖尿病治療薬「オングリザ」(一般名:サキサグリプチン)について、日本における開発・販売権の譲渡に関する契約を2012年6月に締結しております。この契約に関して、大塚製薬㈱は、協和発酵キリン㈱から2012年7月に契約一時金3,000百万円、2013年4月に製造販売承認時マイルストーン8,200百万円を受領しております。
(3) 技術導入
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契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
販売地域 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
がん疼痛治療剤 |
GWファーマシューティカルズ |
イギリス |
米国 |
2007年 |
|
〃 |
抗てんかん薬 |
ユーシービーファーマ |
ベルギー |
日本 |
2008年 |
|
〃 |
抗悪性腫瘍剤 (2品目) |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ・カンパニー |
米国 |
米国、欧州、日本(注) |
2009年 |
(注) 大塚製薬㈱は、米国、欧州、日本における一定額の販売経費を負担し、米国、日本及び欧州の主要な国においてBMS社と「スプリセル」の共同開発・共同販売を行います。また、2010年から2020年まで、大塚製薬㈱は、「スプリセル」と「IXEMPRA」の売上合計額に応じて規定の分配金を受け取ります。なお、BMS社について、他社に買収される等の「支配権の異動」が生じた場合には、大塚製薬㈱が当該契約を継続するか又は終了させるかを選択し、その選択に応じて、BMS社に対して一定の金額を支払うことになる場合があります。
(4) 販売契約
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契約会社名 |
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
販売地域 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
酸関連疾患治療薬 |
武田薬品工業㈱ |
日本 |
日本 |
2014年 |
(注) 大塚製薬㈱は、武田薬品工業㈱が創製した酸関連疾患治療薬TAK-438(一般名:ボノプラザンフマル酸塩)について日本国内での販売に関する共同プロモーション契約を2014年3月に締結しております。本契約に関して、大塚製薬㈱は、武田薬品工業㈱に対して契約一時金20,000百万円と製造販売承認時マイルストーンを支払い、TAK-438の売上に対する一定の対価を武田薬品工業㈱から受領することになっております。
(5) 合弁関係
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契約会社名 |
合弁会社 |
相手方の名称 |
国名 |
設立の目的 |
契約年 |
|
大塚製薬㈱ |
中国大塚製薬有限公司 |
中国医薬工業公司 |
中国 |
注射薬の製造・販売 |
1980年 |
|
〃 |
韓国大塚製薬㈱ |
第一薬品㈱ |
韓国 |
循環・呼吸器官用薬の製造・販売 |
1982年 |
|
〃 |
東亜大塚㈱ |
Dong-A Socio Holdings Co., Ltd.他 |
韓国 |
飲料品・健康食品・栄養製品の製造販売 |
1987年 |
|
〃 |
P.T.アメルタインダ大塚 |
P.T.マスヤ |
インドネシア |
飲料製品の製造、販売及び輸出入 |
1999年 |
|
クリスタルガイザーウォーターカンパニー |
CGロクサーヌ LLC |
Cameron Investment Group,Inc. |
米国 |
飲料製品の製造、販売及び輸出 |
1990年 |
|
大塚製薬㈱ |
イーエヌ大塚製薬㈱ |
雪印メグミルク㈱ |
日本 |
経腸栄養剤の製造・販売 |
2002年 |
|
大塚化学㈱ |
エムジーシー大塚ケミカル㈱ |
三菱瓦斯化学㈱ |
日本 |
水加ヒドラジンの製造販売 |
2004年 |
|
大塚製薬㈱ |
アルマ S.A. |
ROX INVEST |
フランス |
飲料製品の製造、販売及び輸出 |
2008年 |
|
㈱大塚製薬工場 |
クラリス大塚 |
クラリス・ライフサイエンシズ 三井物産㈱ |
インド |
基礎輸液・臨床栄養製品の製造販売 |
2012年 |
(6) 関連会社への貸付
当社の連結子会社である大塚メディカルデバイス㈱は、2013年6月18日開催の取締役会において、大塚メディカルデバイス㈱の関連会社であるマイクロポートサイエンティフィックコーポレーション(以下、MPS)がライトメディカルグループInc.(本社:米国、以下、ライト社)の膝(ひざ)及び股関節の人工関節事業部門を2.9億USドル相当で買収するにあたり、MPSに対し、買収資金の一部として2億USドルを貸し付けることを決議し、2013年12月15日に当該貸付契約を締結するとともに、2014年1月9日に次のとおり当該貸付を実行いたしました。
① 貸付先 : MPS
② 貸付の方法、期間、金額及び金利等
(Term A Loan)
|
期間: |
2014年1月9日から2015年1月9日、期日一括弁済としております。 |
|
金額: |
60百万USドル |
|
金利: |
1.3447%(6ヶ月Libor+1%) 市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。 |
(注) 上記返済期日90日前以降30日前までに米国ライト社の日本子会社ライトメディカルジャパンの全株式を60百万USドルで取得可能なオプション契約を別途締結しており、上記金額のほかに大塚メディカルデバイス㈱は、MPSにオプション料として1USドルを支払いました。
(Term B Loan)
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期間: |
2014年1月9日から2017年1月9日、期日一括弁済としております。 |
|
金額: |
40百万USドル |
|
金利: |
1.3447%(6ヶ月Libor+1%) 市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。 |
(注) Term B Loanは、MPS株式への転換権を含んでおります。
(Term C Loan)
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期間: |
2014年1月9日から2015年1月9日、期日一括弁済としております。 |
|
金額: |
100百万USドル |
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金利: |
1.3447%(6ヶ月Libor+1%) 市場金利を勘案して利率を合理的に決定しております。 |
当連結会計年度における当社グループの研究開発費は249,010百万円です。
主な研究開発分野及び新製品の開発のセグメント別の状況は次のとおりです。
(医療関連事業)
① 治療薬分野
当社グループは、中枢神経領域、がん・がんサポーティブ領域を重点領域として捉え、その他循環器領域・眼科領域においても未充足疾患に焦点を当てた研究開発を進めております。
当連結会計年度の治療薬分野における研究開発の主な進捗状況は以下のとおりです。
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領域 |
「製品名」 (一般名) または開発コード |
状況 |
|
中枢神経領域
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「エビリファイ」 「Abilify Maintena」 (アリピプラゾール) |
<日本> ・「Abilify Maintena」:双極性障害を対象としたフェーズⅢ試験を2013年5月に開始しました。 ・「エビリファイ」:うつ病・うつ状態の効能追加で2013年6月に承認を取得しました。 ・「Abilify Maintena」:統合失調症の適応症で2014年1月に承認申請しました。 <米国> ・「エビリファイ」:トゥレット障害の適応症で2014年2月に承認申請しました。 <欧州> ・「Abilify Maintena」:統合失調症の適応症で欧州委員会(EC)より承認を2013年11月に取得しました。 |
|
「イーケプラ」 (レベチラセタム) |
<日本> ・4歳以上の適応(小児用法・用量の追加)で2013年5月に承認を取得しました。 ・「イーケプラドライシロップ50%」の製造販売承認を2013年6月に取得し、2013年8月に発売しました。 ・「レベチラセタム注射剤」をてんかん部分発作の適応症で2013年6月に承認申請しました。 ・てんかん部分発作の単剤療法の効能追加を2014年3月に承認申請しました。 |
|
|
(ブレクスピプラゾール) OPC-34712 |
<日本> ・一般名がブレクスピプラゾールと2013年8月に決まりました。 <欧米> ・アルツハイマー型認知症に伴うアジテーションを対象としたフェーズⅢ試験を2013年8月に開始しました。 ・心的外傷後ストレス障害(PTSD)を対象としたフェーズⅢ試験を2014年1月に開始しました。 |
|
|
Lu AE58054 |
・ドネペジルとの併用でアルツハイマー型認知症における有効性等を評価したフェーズⅡ試験の結果が、アルツハイマー病協会国際会議(AAIC)で2013年7月にH.ルンドベックA/Sにより発表されました。 <欧米> ・アルツハイマー型認知症を対象としたフェーズⅢ試験を2013年10月に開始しました。 |
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(アリピプラゾール・セルトラリン) ASC-01 |
<日本・アジア> ・大うつ病を対象としたフェーズⅢ試験を2014年2月に開始しました。 |
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領域 |
「製品名」 (一般名) または開発コード |
状況 |
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がん・がんサポーティブ領域
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「ティーエスワン」 |
<日本> ・「ティーエスワン配合OD錠T20・T25」を2013年6月に発売しました。 |
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「イーフェンバッカル錠」 (フェンタニルクエン酸塩) OVF |
<日本> ・強オピオイド鎮痛剤を定時投与中の癌患者における突出痛の鎮痛の適応で2013年6月に承認を取得しました。 ・「イーフェンバッカル錠50μg・100μg・200μg・400μg」を2013年9月に「同600μg・800μg」を2013年10月に発売しました。 |
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|
「ロンサーフ」 (トリフルリジン・チピラシル塩酸塩) TAS-102 |
<日本・欧州> ・小細胞肺がんを対象としたフェーズⅡ試験を2013年7月に開始しました。 <アジア> ・結腸・直腸がんを対象としたフェーズⅢ試験を2013年10月に開始しました。 <日本> ・治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)の適応症で2014年3月に承認を取得しました。 |
|
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TAS-118 |
<日本・アジア> ・膵がんを対象としたフェーズⅢ試験を2013年7月に開始しまし た。 |
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OCV-501 |
<日本・アジア> ・高齢者急性骨髄性白血病の再発予防を対象としたフェーズⅡ試験を2013年10月に開始しました。 |
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OPB-111077 |
<アジア> ・固形がんを対象としたフェーズⅠ試験を2013年6月に開始しました。 |
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SGI-110 |
・アステックス社を2013年10月に買収し、獲得した開発品であり、現在の開発状況は以下のとおりです。 <欧米> ・卵巣がんを対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 ・肝細胞がんを対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 <米国> ・急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群を対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 |
|
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AT13387 |
・アステックス社を2013年10月に買収し、獲得した開発品であり、現在の開発状況は以下のとおりです。 <欧米> ・前立腺がんを対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 ・肺がんを対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 |
|
|
AT7519 |
・アステックス社を2013年10月に買収し、獲得した開発品であり、現在の開発状況は以下のとおりです。 <米国> ・多発性骨髄腫を対象としたフェーズⅡ試験を実施中。 |
|
|
OPB-111001 |
<欧州> ・固形がんを対象としたフェーズⅠ試験を2014年2月に開始しました。 |
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領域 |
「製品名」 (一般名) または開発コード |
状況 |
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循環器領域
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「サムスカ」 (トルバプタン) |
<日本> ・常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の効能追加を2013年5月に承認申請し、2014年3月に承認されました。同時に「サムスカ錠30mg」が承認されました。 ・「サムスカ錠15mg」の低含有量製剤として「サムスカ錠7.5mg」を2013年6月に発売しました。 ・「サムスカ錠7.5mg」は、肝硬変における体液貯留の効能追加承認を2013年9月に取得しました。 ・血液透析に伴う体液貯留を対象としたフェーズⅡ試験を2013年7月に開始しました。 ・腹膜透析に伴う体液貯留を対象としたフェーズⅡ試験を2013年9月に開始しました。 <米国> ・常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の効能追加を申請し、2013年4月にFDAに受理されましたが、2013年8月に今回の申請データでは承認できないとする旨の審査完了通知を受領しました。 <欧州> ・常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)の効能追加を申請し、2013年12月に欧州医薬品庁(EMA)に受理されました。 |
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その他領域 (眼科他)
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「ムコスタ点眼液UD2%」 OPC-12759E |
<米国> ・ドライアイを対象としたフェーズⅢ試験において主要評価項目が達成されなかったため2013年9月に米国での開発中止を決定しました。 <日本> ・角結膜上皮障害を対象としたフェーズⅡ試験を中止しました。 |
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(デラマニド) OPC-67683 |
<欧州> ・多剤耐性肺結核症の適応症で、欧州医薬品委員会(CHMP)より承認推奨を2013年11月に受理しました。 ・小児に対する多剤耐性肺結核症を対象としたフェーズⅡ試験を2013年8月に開始しました。 |
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(ビラスチン) TAC-202 |
<日本> ・アレルギー性鼻炎を対象としたフェーズⅡ試験を2013年9月に開始しました。 |
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OPF-105 |
<日本> ・末梢静脈栄養法が必要な消化器術後患者を対象としたフェーズⅢ試験を2013年10月に開始しました。 |
② 診断薬分野
ODK-0902(インフルエンザ菌ELISA キット「オーツカ」)を、2013年4月に日本で発売しました。ODK-1003(WT1 mRNA測定キットⅡ「オーツカ」)が、2013年5月に国内製造販売承認を取得し、2013年9月に発売しました。電解質Na、K専用測定器「Fingraph」を2013年8月に日本で発売しました。胃排出能異常を診断する体内診断薬として「C13-URA」(13C-uracil呼気試験)のフェーズⅡ試験を米国にて2013年7月に開始しました。ODK-1201-01(CML診断補助キット)を2013年10月に国内製造販売承認申請しました。
医療関連事業における研究開発費は240,846百万円です。
(ニュートラシューティカルズ関連事業)
当事業においては、医療関連事業で培ったノウハウを活かし、日々の健康の維持・増進をサポートする機能性食品・飲料を中心に世界に通用する製品の研究開発に取り組んでいます。
機能性飲料では、ポカリスエットの機能は維持しながら、軽やかな甘さとカロリーオフを追求した「ポカリスエット イオンウォーター」を新たに開発し2013年4月に発売しました。また、2013年9月には、大麦に含まれる水溶性食物繊維の大麦β-グルカンを豊富に取り入れた「大麦生活」を発売しました。「β-グルカン高含有大麦混合米飯」においては、食後の血糖応答およびセカンドミール効果を検証*1しています。
徳島の製品開発研究部門では、大豆の栄養を摂りやすい形で世界に訴求する製品の研究開発に引き続き力を入れています。ヘルシー大豆スナック「ソイカラ」において新たに2アイテムを開発し、2013年10月より発売しました。
ニュートラシューティカルズ関連事業における研究開発費は4,272百万円です。
*1:「β-グルカン高含有大麦混合米飯の食後血糖応答とそのセカンドミール効果に及ぼす影響」福原育夫ら(「薬理と治療」2013年8月20日号掲載)
(消費者関連事業)
当事業においては、生活に身近な食品や飲料の分野でオリジナルかつユニークな製品の研究開発に取り組んでいます。
消費者関連事業における研究開発費は523百万円です。
(その他の事業)
当事業においては、機能化学品やファインケミカルの分野で研究開発に取り組んでいます。
その他の事業における研究開発費は3,367百万円です。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社、以下同じ)が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループは、退職給付に係る資産及び負債、税効果会計、貸倒引当金、棚卸資産の評価、固定資産の評価、投資その他の資産の評価、訴訟等の偶発事象などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末の総資産は2,028,399百万円(前連結会計年度末は1,779,207百万円)となり、249,191百万円増加しました。その内訳は、流動資産が88,198百万円増加、固定資産が160,999百万円増加、繰延資産が6百万円減少であります。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,168,841百万円(前連結会計年度末は1,080,642百万円)となり、88,198百万円増加しました。その主たる内訳は、有価証券が19,793百万円減少したものの、現金及び預金が40,918百万円、受取手形及び売掛金が9,206百万円、たな卸資産が19,511百万円、繰延税金資産が13,711百万円、その他流動資産が24,702百万円増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は859,498百万円(前連結会計年度末は698,498百万円)となり、160,999百万円増加しました。その主たる内訳は、大鵬薬品工業㈱の北島工場の新規生産設備への投資、ファーマバイトLLCのアラバマ工場の新規生産設備への投資及びクラリス大塚を連結の範囲に含めたことに伴う生産設備の増加等により有形固定資産が39,217百万円の増加、クラリス大塚及びアステックスファーマシューティカルズ Inc.他1社を連結の範囲に含めたこと等により無形固定資産が118,413百万円の増加となっております。
② 負債の部
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は437,420百万円(前連結会計年度末は346,472百万円)となり、90,948百万円増加しました。その主たる内訳は、支払手形及び買掛金が35,377百万円、未払法人税等が17,549百万円の増加、その他流動負債が35,751百万円の増加となっております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は80,219百万円(前連結会計年度末は107,664百万円)となり、27,444百万円減少しました。その主たる内訳は、退職給付に係る負債(前連結会計年度は、「退職給付引当金」)が32,439百万円減少したことによるものであります。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産の部は1,510,759百万円(前連結会計年度末は1,325,071百万円)となり、185,688百万円増加しました。その主たる内訳は、自己株式の取得30,002百万円及び配当金の支払32,752百万円、当期純利益150,989百万円の計上等により株主資本が96,235百万円増加したこと、為替相場等の影響及び改正退職給付会計基準等の適用によりその他の包括利益累計額が77,836百万円増加(純資産のプラス)したこと、及び少数株主持分が11,616百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(4) 経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は1,452,759百万円(前期比19.3%増)、営業利益は198,702百万円(同17.1%増)、経常利益215,235百万円(同16.7%増)、当期純利益150,989百万円(同23.3%増)となりました。
医療関連事業の売上高は1,035,080百万円(同21.7%増)となりました。主なものは、日本における抗精神病薬「エビリファイ」、胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」、抗血小板剤「プレタール」、抗悪性腫瘍剤「ティーエスワン」、臨床栄養、並びに米国、欧州及びアジアにおける抗精神病薬「エビリファイ」などの売上によるものです。
ニュートラシューティカルズ関連事業の売上高は287,133百万円(同14.0%増)となりました。主なものは、「ポカリスエット」のペットボトル(エコボトル)、「オロナミンC」、バータイプの大豆栄養食品「SOYJOY」、サプリメントである「ネイチャーメイド」、欧州における機能性食品・栄養食品などの売上によるものです。
消費者関連事業の売上高は43,925百万円(同6.3%減)となりました。主なものは、「クリスタルガイザー」、「ジャワティー」、「マッチ」などの売上によるものです。
その他の事業の売上高は130,339百万円(同16.7%増)となりました。主なものは、機能化学品事業、ファインケミカル事業及び倉庫業などの売上によるものです。
販売費及び一般管理費は812,424百万円(同24.1%増)となり、営業利益は198,702百万円(同17.1%増)となりました。販売費及び一般管理費の主なものは、販売促進費192,030百万円、給与及び賞与107,135百万円及び研究開発費249,010百万円であります。
営業外損益については、負ののれん償却額2,647百万円、持分法による投資利益3,221百万円、為替差益7,923百万円などを計上したことにより、経常利益は215,235百万円(同16.7%増)となり、特別損益について、減損損失3,399百万円、割増退職金1,937百万円などを計上し、法人税等57,671百万円を計上した結果、当期純利益は150,989百万円(同23.3%増)となりました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
① 重要な製品の売上動向
医療用医薬品である「エビリファイ」は、当社グループの売上高の約4割を占める主力製品となっております。「エビリファイ」に関して、他の有力な競合品の出現、特許などの保護期間の満了に伴うジェネリック医薬品(後発品医薬品)の発売、その他事情により、売上高が減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 医療費抑制策の動向
わが国において、厚生労働省は増え続ける医療費に歯止めをかけるため、医療費抑制策を強化していく方針を示しており、定期的な薬価引き下げをはじめ、ジェネリック医薬品の使用促進等が進んでおります。また、当社グループの重要市場である米国においても、低価格のジェネリック医薬品の使用促進や、連邦・州政府及びマネジドケアの強い要請に伴うブランド品への価格引き下げ圧力が一層高まっており、今後の動向が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人消費の動向
ニュートラシューティカルズ関連事業及び消費者関連事業において取り扱う製品(特に飲料製品)の中には、天候の影響及び経済状況等にともなう個人消費動向の影響を受けやすい製品があります。悪天候及び経済不況による個人消費動向の変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 為替相場及び株価の動向
当社グループの2014年3月期の連結売上高のうち、56.8%が海外売上高となっており、外貨建取引での予期し得ない為替相場の急激な変動により業績への悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社は連結財務諸表を円表示で作成しているため、外貨表示で作成されている在外子会社等の財務諸表を円表示へ換算するに際して、その為替相場によって、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、株式市況が低迷した場合には、株式等の評価損の計上や年金資産の減少に伴う退職給付に係る負債の増加等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループは、中長期的な成長を目指す事業の柱を治療薬事業、輸液事業、ニュートラシューティカルズ事業、医療機器、大豆ビジネスの5事業とし、当社がこれら事業分野を重点的にサポートしていくことにより、グループ全体として将来につながる利益構造基盤を築いてまいります。また、多様性を尊重する企業風土を推進するとともに、コンプライアンスの推進、内部統制システムの強化、環境に配慮した事業活動の展開等、企業の社会的責任の遂行にも積極的に取り組んでまいります。