(1) 業績
当連結会計年度の連結業績は、次のとおりとなりました。
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売上高 |
6,003億63百万円 |
(対前連結会計年度 |
267億4百万円増、 |
4.7%増) |
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営業利益 |
711億6百万円 |
( 同 |
6億43百万円増、 |
0.9%増) |
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経常利益 |
649億43百万円 |
( 同 |
6億33百万円減、 |
1.0%減) |
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当期純利益 |
329億55百万円 |
( 同 |
153億19百万円減、 |
31.7%減) |
売上高については、成長ドライバーである抗がん剤「ハラヴェン」、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」、疼痛治療剤「リリカ」等が伸長し増収となりました。プロトンポンプ阻害剤「パリエット」(米国製品名「アシフェックス」)の売上高は914億11百万円(前連結会計年度比15.7%減)、アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」の売上高は827億48百万円(同12.2%減)となりました。がん関連領域製品の売上高は、1,008億81百万円(同0.5%増)となりました。また、てんかん領域製品の売上高は、AMPA受容体拮抗剤「ファイコンパ」も貢献し、244億7百万円(同48.3%増)と大幅に伸長いたしました。セグメント別には、中国をはじめとするアジア医薬品事業が前連結会計年度比40.6%増、日本医薬品事業のジェネリック医薬品が同19.3%増と売上高の増加を牽引いたしました。なお、DNAメチル化阻害剤「ダコジェン」の権利譲渡に伴う収入は、売上高に計上しております。
研究開発費については、アルツハイマー型認知症治療剤として開発中のBACE阻害剤「E2609」および抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体「BAN2401」に関する共同開発・共同販促契約締結に伴う契約一時金を受取る一方、重点領域における後期臨床試験の順調な進捗および共同研究開発テーマ進捗に伴うマイルストンの支払い、肥満症治療剤「ロルカセリン」(米国製品名「ベルヴィーク」)のグローバルでの開発・販売権獲得に伴う一時金支払い等により、前連結会計年度から8.4%増加いたしました。研究開発費の売上高比率は21.7%(前連結会計年度は21.0%)となり、引き続き戦略的かつ積極的な投資を行っております。研究開発費を除く販売費及び一般管理費については、米国で新製品への積極的な投資を行う一方、共同販促に係る提携費用の減少等により、売上高比率は35.1%(前連結会計年度は36.4%)と改善いたしました。
以上の結果、営業利益は増益となりました。経常利益は為替差損により、また当期純利益は特殊要因としてグローバルでの構造改革に伴う特別損益の計上および復興特別法人税の1年前倒し廃止に伴う税金費用の増加があり、減益となりました。なお、特殊要因の影響を除く当期純利益は前連結会計年度比4.6%減となりました。
1株当たり当期純利益は115円56銭(前連結会計年度より53円82銭減)となりました。上記特殊要因の影響を除く1株当たり当期純利益は161円52銭(同7円86銭減)であります。
当期純利益に少数株主損益およびその他の包括利益を加減した包括利益は、729億5百万円となりました。
[セグメントの状況]
(各セグメントの売上高は外部顧客に対するものであります)
当連結グループは、セグメントを医薬品事業とその他事業に区分しており、医薬品事業を構成するリージョン等を報告セグメントとしております。医薬品事業では、主に医療用医薬品の製造・販売を行っております。
当連結グループは、従来、医薬品事業をイースト・アジア(日本、中国、韓国、台湾、香港)、アメリカス(北米、中南米)、EMEA(欧州、中東、アフリカ)、インド・パシフィック(南アジア、アセアン、オセアニア)の4リージョン体制としておりましたが、事業を取り巻く様々な環境変化に迅速に対応することを目的に、当連結会計年度より医薬品事業の構成を再編いたしました。新たな構成は、日本(医療用医薬品、ジェネリック医薬品、診断薬)、アメリカス(北米、中南米)、アジア(中国、韓国、台湾、インド、アセアン等)、EMEA(欧州、中東、アフリカ、オセアニア)、薬粧-日本(一般用医薬品等)であります。この再編に合わせて報告セグメントの区分方法を変更し、前連結会計年度のセグメント情報に反映しております。
なお、その他事業は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、医薬品原料などに係る事業を含んでおります。
<日本医薬品事業>
売上高は3,106億79百万円(前連結会計年度比0.9%増)、セグメント利益は1,546億63百万円(同11.4%増)となりました。売上高の内訳は、医療用医薬品が2,812億94百万円(同0.3%減)、ジェネリック医薬品が234億7百万円(同19.3%増)、診断薬が59億76百万円(同0.2%減)であります。
「ヒュミラ」の売上高は287億69百万円(同19.2%増)、「ハラヴェン」の売上高は64億24百万円(同17.2%増)、ファイザー社と共同販促を展開している「リリカ」の共同販促収入は194億32百万円(同40.2%増)といずれも二桁成長となりました。一方、「アリセプト」の売上高は650億50百万円(同10.2%減)、「パリエット」の売上高は473億46百万円(同5.4%減)とそれぞれ減収となりました。
平成25年5月、希少疾病であるレノックス・ガストー症候群に対する治療剤「イノベロン」、同年6月、「アリセプト」の新剤形「アリセプトドライシロップ1%」、平成26年2月、「パリエット」を含むヘリコバクター・ピロリ除菌用3剤組み合わせパック製剤一次除菌用「ラベキュアパック400/800」および二次除菌用「ラベファインパック」、中心循環系血管内塞栓促進用補綴材「ディーシー ビーズ」を新発売いたしました。
<アメリカス医薬品事業>
売上高は1,589億14百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。また、セグメント利益は、新製品への投資を積極的に行ったことにより、302億62百万円(同15.1%減)となりました。
「アシフェックス」の売上高は平成25年11月の独占販売期間満了の影響を受け377億11百万円(同26.6%減)、「アリセプト」の売上高は39億35百万円(同64.3%減)、「ハラヴェン」の売上高は133億51百万円(同14.7%増)であります。平成25年6月に米国において新発売した「ベルヴィーク」の売上高は25億23百万円となりました。なお、「ダコジェン」の権利譲渡に伴う収入は、アメリカス医薬品事業の売上高に計上しております。
平成25年7月にカナダにおいて、平成26年1月に米国において、それぞれ「ファイコンパ」を新発売いたしました。
<アジア医薬品事業>
売上高は580億41百万円(前連結会計年度比40.6%増)、セグメント利益は127億89百万円(同65.0%増)となり、全社の成長を牽引いたしました。そのうち、中国の売上高は318億2百万円(同45.6%増)と大幅に伸長いたしました。
「アリセプト」の売上高は119億63百万円(同48.2%増)、「ヒュミラ」の売上高は67億99百万円(同38.8%増)、「パリエット」の売上高は56億95百万円(同32.0%増)、「ハラヴェン」の売上高は4億98百万円(同376.5%増)であります。
平成25年8月、韓国で中等度・高度アルツハイマー型認知症に対する高用量製剤「アリセプト錠23mg」を新発売後、香港、インドにおいても同剤の販売を開始いたしました。平成25年10月、インドで「ハラヴェン」を新発売いたしました。インドでは、患者様の所得水準に応じて全額負担から無償まで複数の負担価格を設定する「ティアードプライシング」を導入しております。「ハラヴェン」は、平成26年5月現在、アジア8カ国で販売しております。
なお、平成26年4月、タイにおいて、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬「ユリーフ」を新発売いたしました。
<EMEA医薬品事業>
売上高は324億63百万円(前連結会計年度比25.9%増)、セグメント利益は40億50百万円(同101.5%増)となりました。「ハラヴェン」の売上高は86億74百万円(同61.1%増)と大幅に伸長いたしました。また、「ファイコンパ」の売上高は13億87百万円(同156.9%増)となり、てんかん領域の成長に貢献しております。一方、「アリセプト」、「パリエット」の売上高は、それぞれ、17億98百万円(同34.2%減)、6億58百万円(同75.3%減)であります。
平成25年9月、ロシアにおいて当社初の製品となる「ハラヴェン」を発売いたしました。なお、平成26年4月には抗てんかん剤「ゾネグラン」を新発売し、順調に事業基盤を拡大しております。
<薬粧-日本>
売上高は215億11百万円(前連結会計年度比2.2%増)、セグメント利益は42億86百万円(同11.1%増)となりました。
チョコラBBグループの売上高は、ドリンク製品などの貢献により、119億81百万円(同7.4%増)となりました。
なお、平成26年4月、エナジードリンク「Joma(ジョマ)」を新発売いたしました。
<その他事業>
売上高は187億53百万円(前連結会計年度比23.3%減)、セグメント利益は58億69百万円(同49.9%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動から得たキャッシュ・フローは、856億87百万円(前連結会計年度より125億6百万円増)となりました。税金等調整前当期純利益は582億13百万円、減価償却費は390億65百万円、法人税等の支払額は203億19百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、261億61百万円の収入(前連結会計年度より44億20百万円増)となりました。3カ月超預金の純減少額は249億3百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,147億97百万円の支出(前連結会計年度より329億92百万円増)となりました。長期借入金の返済に200億46百万円、社債の償還に500億円、配当金の支払に427億77百万円を支出いたしました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、1,539億20百万円(前連結会計年度末より114億64百万円増)となりました。
[連結財務指標の推移]
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第98期 |
第99期 |
第100期 |
第101期 |
第102期 |
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自己資本比率(%) |
37.7 |
38.6 |
41.5 |
47.4 |
53.6 |
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時価ベースの自己資本比率(%) |
86.2 |
81.3 |
93.3 |
120.9 |
121.2 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) |
3.8 |
3.1 |
3.9 |
4.3 |
2.9 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
14.1 |
16.8 |
13.2 |
11.0 |
14.6 |
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(注)各指標の算出方法 |
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自己資本比率 |
:自己資本÷総資産 |
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時価ベースの自己資本比率 |
:株式時価総額(期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後))÷総資産 |
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キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
:有利子負債(社債、借入金、代理店預り金等)÷営業キャッシュ・フロー |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ |
:営業キャッシュ・フロー÷利払い(利息の支払額) |
(1) 生産実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) |
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金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
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日本医薬品事業 |
225,065 |
84.8 |
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アメリカス医薬品事業 |
72,103 |
67.0 |
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アジア医薬品事業 |
45,166 |
104.9 |
|
EMEA医薬品事業 |
28,817 |
88.4 |
|
薬粧-日本 |
9,542 |
71.3 |
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その他事業 |
9,196 |
64.6 |
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合計 |
389,891 |
81.8 |
(注) 1 金額は販売見込価格により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
3 当連結会計年度のアメリカス医薬品事業において、生産実績が著しく減少いたしました。これは主に、米国での「アシフェックス」の独占販売期間満了に伴う売上高の減少によるものであります。
② 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) |
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金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
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日本医薬品事業 |
51,970 |
116.3 |
|
アメリカス医薬品事業 |
18,322 |
122.6 |
|
アジア医薬品事業 |
6,399 |
151.9 |
|
EMEA医薬品事業 |
1,321 |
205.5 |
|
薬粧-日本 |
4,244 |
110.0 |
|
その他事業 |
8,382 |
80.7 |
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合計 |
90,640 |
115.1 |
(注) 1 金額は仕入価格により算出しており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2) 受注状況
当連結グループは販売計画に基づいた生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
|
日本医薬品事業 |
310,679 |
100.9 |
|
アメリカス医薬品事業 |
158,914 |
103.6 |
|
アジア医薬品事業 |
58,041 |
140.6 |
|
EMEA医薬品事業 |
32,463 |
125.9 |
|
薬粧-日本 |
21,511 |
102.2 |
|
その他事業 |
18,753 |
76.7 |
|
合計 |
600,363 |
104.7 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 当連結会計年度において、その他事業の販売実績が著しく減少いたしました。これは主に、医薬品原料の
輸出等の減少によるものであります。
3 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成24年4月1日 至 平成25年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) |
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
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アルフレッサ ホールディングス㈱ |
78,627 |
13.7 |
78,872 |
13.1 |
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㈱スズケン |
68,601 |
12.0 |
69,808 |
11.6 |
|
㈱メディパル ホールディングス |
63,886 |
11.1 |
63,700 |
10.6 |
|
マッケソン社(米国) |
59,046 |
10.3 |
49,636 |
8.3 |
4 上記金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループは、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念としております。この理念のもとすべての役員および従業員が一丸となり、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足することを通して、いかなる医療システム下においても存在意義のあるヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業となることをめざしております。この基本的な考え方を定款に定め、株主の皆様と共有化をはかっております。
この理念の実現にあたっては、主要なステークホルダーズである患者様と生活者の皆様、株主の皆様および社員との信頼関係の構築につとめるとともに、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々実践し、企業価値の向上に取り組んでおります。
世界の医薬品市場は、グローバルに進展する高齢化や新興国・開発途上国の経済発展に伴う各国の疾病構造の類似化や診療行為の標準化、新薬審査期間の短縮や承認医薬品数の増大などにより事業機会が拡大しております。一方、医薬品価格を中心とした医療費抑制策の推進や知的財産に関するリスクが高まると同時に、事業活動におけるさらなる適正性と高い透明性の確保に対する社会的な要請も高まってきております。
当社グループは、こうしたグローバルな市場環境の変化や自社主力品のライフサイクル、新薬開発パイプラインの進捗などを反映して事業戦略や推進体制などを見直し、平成23年度に策定した中期戦略計画「はやぶさ」に織り込まれているグローバルなトランスフォーメーションを着実に進めております。
当社グループは、コンプライアンスを経営の根幹に据え、適正かつ透明性の高い事業活動をめざすとともに、hhc、イノベーション、アクセスという3つの原則に則り、世界各国の患者様とそのご家族のベネフィット向上に貢献してまいります。
(1) 革新的新薬の早期創出
当社グループは、アンメット・メディカル・ニーズを充足する医薬品を一日も早く患者様にお届けするという使命を明確にし、研究開発活動をプロダクトクリエーション(製品創出活動)と定義しております。研究領域・技術基盤ごとに構成されたユニットでは、自律性と意思決定のスピードを重視したマネジメントが推進され、各ユニットが補完的に連携し新薬創出に向けて取り組んでおります。
プロダクトクリエーションの本質は、ヒューマンバイオロジーにもとづく治療仮説をつくり出す力と、その治療仮説を化合物創出につなげるためのモダンケミストリー力にあると考えており、これによりイノベーションを創出するディスカバリー力を向上してまいります。また、後期臨床試験デザインの決定を行うチーフクリニカルオフィサーを設置し、臨床開発サポート機能とプロセス研究機能を再編することで、臨床研究における合理化、機能強化、生産性の向上を推進してまいります。限られた経営資源をより効率的に配分する体制を構築し、新薬創出期間の短縮と承認確度のさらなる向上ならびに創薬イノベーションの活性化につなげてまいります。
当社のパイオニア領域である認知症治療においては、病態の進行を抑制するなどの疾患修飾作用が期待される次世代アルツハイマー型認知症(AD)治療剤の創出に向けて取り組みを加速しております。平成26年3月、バイオジェン・アイデック社(米国)と、BACE阻害剤 「E2609」、および抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体「BAN2401」に関する共同開発・共同販促契約を締結いたしました。グローバルで神経変性疾患領域に強みを持つバイオジェン・アイデック社との連携により、次世代AD治療剤の創出力を強化してまいります。
(2) マルチブランド新製品群による成長の実現
国際連携の活発化や疾患構造の類似化が進む世界医薬品市場において、マルチブランド企業へ転換を果たすためには、グローバルに統一されたブランド戦略のもとで製品の患者様価値を最大化することが重要であると考えております。当社グループは、平成26年5月より、オンコロジー(がん)とニューロロジー(神経)の2領域のグローバルビジネスユニットと、日本、米州、アジアおよびEMEA(欧州・中東・アフリカ・オセアニア)の4リージョンとのマトリクスによる、グローバル・ビジネス・マトリクス体制を導入いたしました。これにより、グローバルブランド戦略とローカルマーケティング力の相乗効果を最大化し、「ハラヴェン」、「ファイコンパ」、「ベルヴィーク」のさらなる伸長と販売国拡大、「レンバチニブ」、「アバトロンボパグ」、「E2006」のグローバルでの早期上市・拡大を実現してまいります。
(3) 成長市場への戦略的な投資
① アジアビジネスのさらなる強化
現在急成長している、中国、インドを中心とするアジアでは、「アリセプト」「パリエット」と末梢性神経障害治療剤「メチコバール」、筋緊張改善剤「ミオナール」といった主力製品の拡大と新製品群「ヒュミラ」、「ハラヴェン」などの貢献が加わり、堅調な成長を果たしております。
当社グループは、中間所得者層の急速な拡大により大きな成長機会が見込まれているアジア各国において当社が創出した革新的新薬を早期に患者様にお届けするためには、各国の経済状況や保険制度、患者様の所得水準などを考慮して患者様が購入し易い価格設定(アフォーダブルプライシング)を行うことが重要であると考えております。近年、インドやアセアン地域において「ハラヴェン」を発売するにあたり、アフォーダブルプライシングを実現する新たなビジネスモデルとして、同一国内において患者様の所得水準に合わせた複数の価格設定(ティアードプライシング)を導入いたしました。
これにより、「ハラヴェン」が貢献する患者様数を大幅に拡大することで、持続可能なビジネスモデルを実現いたします。
② ストラテジックマーケットにおける事業基盤拡大
当社グループでは、ロシア、ブラジル、中東、メキシコ、カナダ、オーストラリアの6つの国/地域をストラテジックマーケットと位置付け、自社販売またはローカルパートナーとの提携により、これらの国/地域での患者様貢献の拡大をめざしてまいります。
ロシアでは、平成25年度に新発売した「ハラヴェン」に加え、平成26年度にはてんかん治療剤4品(「ファイコンパ」、「ゾネグラン」、「エキサリーフ」(欧州名:ゼビニクス)、「イノベロン」)の上市を達成し、事業基盤の確立に取り組んでまいります。
メキシコおよびブラジルでは、オンコロジー、てんかん領域に加えて、肥満症領域での患者様貢献をめざし、平成26年度中の自社販売開始に向けた準備を進めております。
(4) グローバルな事業活動の適正化と透明性の追求
当社グループの事業活動は、日米欧などの先進国だけでなく、アジアをはじめとする新興国・開発途上国に拡大しています。各国における規制やルールに従い、またそれらの変化に迅速に対応し、適正で透明性の高い事業活動の展開に向けて数々の取り組みを実施しております。特に、新たなグローバル・ビジネス・マトリクス体制においては、ガバナンス体制とコンプライアンスを根幹とする事業活動の基盤を強化してまいります。
製薬企業の事業活動の適正性に対して社会的な指摘が高まる中、当社グループはコンプライアンスと内部統制を更に強化するとともに社員研修を徹底し、適正かつ透明性の高い事業活動とリスク管理に努めてまいります。
(5) 顧みられない熱帯病への取り組み
当社グループは、顧みられない熱帯病の一つであるリンパ系フィラリア症を制圧するために、その治療薬である「DEC錠(ジエチルカルバマジン)」22億錠を平成32年まで世界保健機関(WHO)に「プライス・ゼロ(無償)」で提供する契約を締結しております。平成25年10月、当社のインド・バイザッグ工場で製造したDEC錠の出荷を開始いたしました。また、顧みられない熱帯病、結核、マラリアに対する新薬開発にも取り組んでおり、これらの領域を専門とする国際的な非営利団体や研究所などとのパートナーシップを積極的に推進しております。
当社グループは、このような疾患で苦しんでいる国々の健康福祉や医薬品アクセスを向上させることが、それらの国々の経済成長や中間所得者層の拡大につながり、将来の市場形成への長期的な投資であると考え、hhc理念にもとづいた積極的かつ持続的な取り組みを行ってまいります。
(6) 株主価値の創造
当社グループは、戦略投資、ROE*1経営、配当政策の3つの施策により株主価値を創造しております。戦略投資としては、積極的な研究開発投資、販促費投入で将来の成長への布石を打ち、長期的な企業価値創造をめざしております。ROE経営では、売上高利益率(マージン)、財務レバレッジ、総資産回転率(ターンオーバー)を改善することにより、高いROEレベルを中長期的にめざしております。また、配当政策については、国内トップクラスのDOE*28%レベルを維持し、今後も株主資本コストを上回る継続的・安定的な配当を行う方針です。
*1 自己資本当期純利益率
*2 純資産配当率
(7) コーポレートガバナンス
当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んでおります。当社は、株主の皆様の権利を尊重し、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考え、次の基本的な考え方に沿って、コーポレートガバナンスの充実を実現してまいります。
① 株主の皆様との関係
・株主の皆様の権利を尊重する。
・株主の皆様の平等性を確保する。
・株主の皆様を含む当社のステークホルダーズとの良好・円滑な関係を構築する。
・会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。
② コーポレートガバナンスの体制
・当社は委員会設置会社とする。
・取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定を執行役に大幅に委任し、経営の監督機能を発揮する。
・取締役会の過半数は、独立性のある社外取締役とする。
・執行役を兼任する取締役は、代表執行役CEO1名のみとする。
・経営の監督機能を明確にするため、取締役会の議長と代表執行役CEOとを分離する。
・指名委員会および報酬委員会の委員は、全員を社外取締役とし、監査委員会の委員は、その過半数を社外取締役とする。
・指名委員会、監査委員会および報酬委員会の各委員長は社外取締役とする。
・財務報告の信頼性確保をはじめとした内部統制の体制を充実する。
なお、当社のコーポレートガバナンスガイドライン、取締役会規則、指名委員会規則、監査委員会規則、報酬委員会規則、およびコーポレートガバナンス体制に関する状況を以下のホームページに掲載しております。
(http://www.eisai.co.jp/company/governance/index.html)
また、「コーポレートガバナンス報告書」を東京証券取引所へ報告し、同取引所ならびに当社のホームページに掲載しておりますのでご参照ください。
(8) コンプライアンス・リスク管理
当社グループでは、コンプライアンスについては、「法令と倫理の遵守」と定義し、経営の根幹に据えております。内部統制については、「事業活動を適正かつ効率的に遂行するために、社内に構築され運用される体制およびプロセス」と定義し、「内部統制基本方針」および「内部統制行動指針」をグループの役員および全従業員で共有しております。チーフコンプライアンスオフィサー兼内部統制担当執行役を任命し、コンプライアンスおよびリスクに対する意識向上と対応力強化をめざして、コンプライアンスと内部統制の整備をグローバルに推進しております。
① コンプライアンスの推進
コンプライアンス・リスク管理推進部が、世界の各リージョンの推進担当部署および各部署、各ENW*のコンプライアンス推進担当者と連携し、グローバルにコンプライアンスの推進活動を行っております。
なお、当社グループのコンプライアンス推進活動については、これまでどおり国内外の弁護士やコンサルタント等社外専門家で組織されたコンプライアンス委員会により、客観的なレビューを定期的に受けております。また、コンプライアンス委員会はチーフコンプライアンスオフィサーに適切に助言および勧告を行っております。
*ENW(Eisai Network Companies)とは、エーザイ㈱およびその関係会社で構成されている企業グループのことであります。
② コンプライアンス意識の浸透
当社グループでは、役員および従業員一人ひとりが、常にコンプライアンスに則った企業活動を行っていくことを確たるものとする上で、コンプライアンス意識の全従業員への浸透が不可欠であると考えております。
このため、ENW企業行動憲章、行動指針をとりまとめた「コンプライアンス・ハンドブック」を当社グループのすべての役員および全従業員に配付しております。平成25年度には、法令改正ならびに事業・社会環境の変化に応じて改訂し、第6版を18カ国語で発行いたしました。携帯用「コンプライアンス・カード」と併せてグループ全従業員で共有しております。また、コンプライアンスに則った組織マネジメントの実践ガイドとして、「マネジャーのためのコンプライアンス・ガイドブック」を全組織長に配付しております。
これらを用いたコンプライアンス研修会、e-ラーニング、メールマガジンの配信など、様々な媒体を駆使した教育研修を継続して実施し、コンプライアンス・マインドの醸成に取り組んでおります。
③ リスク管理の推進
コンプライアンス・リスク管理推進部では、日常的な業務リスクの低減に取り組む仕組みとして、①執行役を対象にしたインタビューによる全社的な重要リスクの把握、および②全ENWの組織長を対象にCSA(Control Self-Assessment:統制自己評価)を実施しております。CSA活動では、これにより、リスクマネジメントサイクル(事業目標の達成を阻害するリスクの識別、評価、対応、モニタリング)の活性化をはかり、内部統制全般の整備を支援しております。
また、日本、米州、欧州、アジア他の地域ごとにCSAを推進する組織もしくは担当者を設置し、リスク管理の支援をとおしてグローバルに内部統制の推進を行っております。
(9) 危機管理に対する取り組み
当社グループでは、危機管理委員会を設け、危機管理に関する基本的な考え方と有事に対して備えるべき事項を「ENW危機管理方針」としてとりまとめております。有事の際にも、患者様への貢献活動を途絶えさせないための「ENW事業継続計画」を制定し、グローバルに共有しております。これらにもとづき各機能・リージョンは、それぞれの事業内容や地域特性に沿った危機管理体制を構築し、有事における従業員の安全確保を最優先とした初動対応に関する規程・マニュアルを策定しております。また、国内のすべての施設について新耐震基準をクリアするため、耐震・免震・移転・建替えの選択肢から最適なものを順次実施し、平成26年3月末にすべての防災投資を完了いたしました。全員参加の防災研修および防災訓練など、各種訓練を年に2回以上実施することを基本とし、全従業員の危機対応力の向上につとめております。
(10) 環境への配慮
当社グループでは、「ENW環境方針」にもとづく環境マネジメント体制のもと、すべての役員および従業員が環境基本理念を共有しております。日本の主要生産拠点、蘇州工場(中国)およびバイザッグ工場(インド)にてISO14001認証を取得するなど、グループ全体で環境保全活動を展開しております。
そして、資源の投入と環境への負荷を定量的に把握するとともに、廃棄物削減とリサイクルの推進、化学物質の適正な管理と使用量削減、環境教育に取り組んでおります。また、「環境・社会報告書」を毎年発行して、環境保全に関するマネジメント体制や具体的な管理活動実績等について公表しております。
(11) 社会貢献
当社グループでは、医学・薬学の歴史、健康科学に関する知識の普及などを目的とした日本初のくすりに関する総合的な資料館「内藤記念くすり博物館」(岐阜県)を無料で公開しております。あわせて、人類の疾病の予防と治療に関する自然科学の研究を奨励し、学術の振興や人々の福祉に寄与することを目的とした「公益財団法人内藤記念科学振興財団」(東京都)、医療および医薬品に関する経済学的調査・研究、医薬品等に関する研究開発・生産・流通などについての調査・研究を行い医療とその関連諸科学の学際的研究・調査を推進することでわが国の医療と福祉の発展をはかることを目的とした「公益財団法人医療科学研究所」(東京都)に対する運営の支援を行っております。さらに、日本・海外の困難な医療環境のもとで長年に亘り医療従事し、顕著な功績をあげた方々を顕彰する「医療功労賞」事業への協賛をしております。
(12) 株式会社の支配に関する基本方針
<基本方針の内容等>
当社は財務および事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を、以下の「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」(以下、本対応方針)として定めております。
本対応方針は、平成18年2月28日開催の取締役会において社外取締役独立委員会より提案され、導入されたものであります。その後、平成23年8月に有効期間と一部記載事項の変更を行うものの、内容としては継続することが当社取締役会で決議されております。本対応方針については、毎年、定時株主総会後に、新たに選任された社外取締役全員で構成される社外取締役独立委員会で継続・見直し・廃止の審議を行うことになっております。
平成25年度は、6月21日に開催された第101回定時株主総会終了後に、新任1名を含む社外取締役7名全員で構成される社外取締役独立委員会(委員長:鈴木修)を開催し、本対応方針が以下の仕組みを有しており、現行で継続することを当社取締役会に提案する旨、決議いたしました。
① 経営陣の恣意性が排除されている。
② 同方針は、毎年、継続・見直し・廃止が検討される。
③ 取締役選任議案をもって、同方針に対する株主の皆様のご意向を反映できる。
なお、平成25年8月1日開催の取締役会において、社外取締役独立委員会より提案された本対応方針の継続が審議され、承認されております。
平成26年3月開催の委員会においては、本対応方針に対する賛否を全委員に問い、全員賛成の意思表示が確認されました。
[当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針]
1.導入の理由
当社は、ヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業として、企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを最優先の課題としておりますが、かかる企業価値・株主共同の利益の向上は、患者価値を創出することにより実現できるものと考えております。この患者価値を創出するためには、新薬の研究・開発の更なる推進、高品質な製品の生産・販売、医薬品の安全な使用を実現するための情報の管理・提供等が必要です。これらを実現するためには、長期的な視野のもとに大胆に企業施策を行わなければならず、また、株主価値を創出するためには、企業として安定的かつ継続的に成長していくことが不可欠の前提となります。さらに、当社は、企業としての社会的責任を全うしつつ、これらの課題を達成するため、2004年に委員会等設置会社に移行し、透明性の高いガバナンス体制を志向しております。
また、当社は長期的視点に立って策定された中期戦略計画をはじめとする諸施策を遂行・実施することにより、企業価値を高め、株主の皆様の価値を向上する所存であります。しかし、当社事業を取り巻く競争関係の激化、企業買収に対するわが国における法制度・企業文化の変化・変容等を踏まえると、当社の経営方針に重大な影響を与える買付が行われることも予想されます。特に、当社の発行済株式総数の15%以上に相当する株式の買付が行われると、当社経営に重大な影響が生じ、上記施策を遂行・達成することができなくなるおそれがあります。この15%以上に相当する株式の買付による影響については、次の事項からもその重大さは明らかであると考えられます。まず、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則による関連会社の基準に、議決権の15%以上、20%未満を所有し重要な影響を与え得ることが推測される事実の存在がある場合が含まれていることがあげられます。また、15%という株式の買付は、株主総会の特別決議の否決に関して、その定足数も考慮に入れた場合、非常に大きな割合を占めることになります。
もとより当社は、当社の株式を大量に取得したり、当社の経営に関与しようとする買付については、それが当社の企業価値を大きく向上させるものであれば、これを一概に否定するものではありません。しかし、株式を大量に取得する買付の中には、買付目的や買付後の経営方針等に鑑み、株主共同の利益を損なうことが明白であるもの、買付に応じることを株主に強要するような仕組みを有するもの、会社や株主に対して買付に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情報を与えないもの、買付条件が当社企業価値・株主共同の利益の確保の観点から不十分又は不適切であるもの等の不適切な買付も少なくないと考えられます。更に、当社が患者価値の創出を実現し、企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるためには、上述のとおり新薬の研究・開発体制、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性の情報の管理・提供の確保が必要不可欠であり、これらが確保されなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されることになります。
そこで、当社は、上記に記載した買付類型を含む当社企業価値・株主共同の利益に反する買付を防止するためには、当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針(以下「本対応方針」といいます。)を導入することが必要不可欠であると判断し、その導入を決定致しました。
本対応方針は、当社に対するかかる買付が行われる場合には、買付者又は買付提案者(以下、公開買付者又はその提案者も含め、併せて「買付者等」といいます。)に対し、事前に当該買付内容に関する情報の提供を求め、当社が、当該買付についての情報収集・検討等を行う期間を確保した上で、必要に応じて、株主の皆様に事業計画等を説明したり、代替案を提示するとともに、買付者等と交渉を並行して行っていくことを可能とすることを狙うものです。これに対し、買付者等がこうした事前の情報提供なく買付を行う場合や、当該買付が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損しないものとは認められない場合には、後述のとおり、当該買付者等及びその一定の関係者による権利行使は認められないとの行使条件が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、その時点の全ての株主に対して株主割当ての方法により発行します。本対応方針は、本新株予約権の発行により、当該買付者等の有する当社株式の議決権割合を相当低下させ、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付行為の阻止を図るものです。
もっとも、こうした対応方針の導入、実際に買付がなされた場合の当該買付の検討、必要に応じた買付者等との協議・交渉、その結果等を踏まえた本新株予約権の発行の必要性の有無の判断については、経営陣の自己保身に利用されることがないように特に客観性・合理性が要求されるところです。この点、当社の取締役会は、過半数が社外取締役によって構成されています。当社社外取締役7名は、いずれも、会社経営陣から独立した、経験と実績に富む会社経営者、経営学者、公認会計士、法律家であり、これらの者を過半数とし、かつ、社外取締役ではない4名も、業務執行に当たる取締役は1名のみであり、当社取締役会は、株主の皆様の利益を代表して上記の判断を客観的かつ合理的に行うことができるものと考えます。
本対応方針の導入に際しては、社外取締役のうち3名を構成員とする「特別委員会」を設置し、まず当該特別委員会にて、複数の外部専門家からもアドバイスを受け、検討致しました。その結果、特別委員会は、本対応方針が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付を防止するためには必要不可欠と判断しました。次に、本対応方針は社外取締役7名全員を構成員として設置された「社外取締役独立委員会」(その決議要件・決議事項等については(別紙1)「社外取締役独立委員会の概要」をご確認ください。)に対し提案され、社外取締役独立委員会は、本対応方針導入の可否を検討し、その結果本対応方針が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付を防止するためには必要不可欠と判断し、その導入を当社取締役会に提案致しました。取締役会は、審議の結果、本対応方針の導入を決定致しました。このように、本対応方針は当社の企業価値ひいては株主共同の利益のために、会社経営陣から独立した両委員会のイニシアティブにより採用されるに至ったものです。
加えて、本対応方針導入後においても、本対応方針の運用に際しての判断についてはその客観性・合理性が確保されるようにしております。実際に当社に対して買付がなされた場合には、社外取締役独立委員会が主体的に、下記4.に記載の各要件を満たすものであるか否かの判断を行います。
そして、社外取締役独立委員会は、当該買付が下記4.に記載のすべての要件を満たすと判断する場合を除き、原則として本新株予約権の発行を取締役会に提案いたします。取締役会は、これを受け本新株予約権の発行が必要であるかどうかを決議します。また、社外取締役独立委員会において、当該買付に対して本新株予約権を発行しない旨の決議をした場合には、取締役会では本新株予約権の発行に関する審議・決議は行いません。このように、本新株予約権を発行すべきか否かの判断に関しまして、経営陣の恣意的な判断を排除するとともに、本新株予約権の発行が容易にできない仕組みをとっております。
2.本対応方針の対象となる買付
本対応方針においては、本新株予約権は、以下1)又は2)に該当する買付又はその提案(以下併せて「買付等」といいます。)がなされたときに、本対応方針に定められる手続に従い発行されることとなります。
1) 当社が発行者である株券等(1)について、保有者(2)の株券等保有割合(3)が15%以上となる買付その他
取得
2) 当社が発行する株券等(4)について、公開買付け(5)に係る株券等(6)の株券等所有割合(7)及びその特別関係者(8)の株券等所有割合の合計が15%以上となる公開買付け
(1) 金融商品取引法第27条の23第1項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(2) 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。
(3) 金融商品取引法第27条の23第4項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(4) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。
(5) 金融商品取引法第27条の2第6項に定義されます。
(6) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。
(7) 金融商品取引法第27条の2第8項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(8) 金融商品取引法第27条の2第7項に定義されます。但し、同項第1号に掲げる者については、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。
3.本新株予約権の発行のプロセス
1) 買付者等から社外取締役独立委員会に対する事前の情報提供
上記2.に定める買付等を行う買付者等には、買付等の実行に先立ち、当社社外取締役独立委員会宛に、(別紙2)に定める当該買付者等の買付等の内容の検討に必要な情報(以下「本必要情報」といいます。)及び買付者等が買付等に際して本対応方針に定める手続を遵守する旨を記載した書面(以下併せて「買付説明書」といいます。)を提出していただきます。
当社社外取締役独立委員会が、当該買付説明書の記載内容が本必要情報として不十分であると判断した場合には、当社社外取締役独立委員会は買付者等に対し、適宜回答期限を定めた上で、本必要情報を追加的に提出するよう求めることがあります。この場合には、当該期限までに、買付者等より追加の本必要情報の提供をしていただくこととします。
なお、当社社外取締役独立委員会は、引き続き買付説明書(本必要情報を含みます)の提出を求めて買付者等と協議・交渉等を行うべき特段の事情がある場合を除き、買付者等が本対応方針に定められた手続に従うことなく買付等を開始したものと認められる場合には、原則として、下記3.3) (1)記載のとおり、当社取締役会に対して、本新株予約権を発行することを提案します。
2) 社外取締役独立委員会による当該買付者等の買付等の内容の検討・買付者等との交渉・株主の皆様への代替案の提示
当社社外取締役独立委員会は、買付者等から本必要情報が十分に記載された買付説明書及び社外取締役独立委員会から追加提出を求められた本必要情報が提出された場合、必要に応じ、当社の代表執行役社長に対しても、社外取締役独立委員会が定める期間内に買付者等の買付等の内容に対する意見及びその根拠資料、代替案その他社外取締役独立委員会が適宜必要と認める情報・資料等を30日以内に提出することを求めます。
社外取締役独立委員会は、買付者等及び代表執行役社長からの必要な情報・資料を受領後、原則として60日間(但し、下記3.3) (3)に記載するところに従い、社外取締役独立委員会は当該期間について90日を限度として延長することができるものとします。)(以下「社外取締役独立委員会検討期間」といいます。)、買付者等の買付等の内容の精査・検討、当社代表執行役社長が提出した代替案の精査・検討、買付者等と当社代表執行役社長の事業計画等に関する情報収集・比較検討等を行います。また、社外取締役独立委員会は、必要があれば、直接又は間接に、当該買付者等と交渉を行い、また、株主の皆様に当社代表執行役社長が提出した代替案の提示を行うものとします。
社外取締役独立委員会は、社外取締役独立委員会の判断が適切になされることを確保するために、自らの裁量により、当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることができるものとします。
なお、買付者等は、社外取締役独立委員会検討期間が終了するまでは、上記2.に規定する買付等を実行することはできないものとします。
3) 社外取締役独立委員会の決議
社外取締役独立委員会は、買付者等が出現した場合において、以下の手続を行うものとします。
(1) 社外取締役独立委員会は、買付者等が上記3.1)及び2)に規定する手続を遵守しなかった場合を含め、下記3.3) (2)又は(3)のいずれにも該当しない限り、原則として、社外取締役独立委員会検討期間の開始又は終了の有無を問わず、当社取締役会に対して、本新株予約権を発行することを提案します。
但し、社外取締役独立委員会は、かかる提案の判断の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、本新株予約権の発行の中止を含む別個の判断を行うことができるものとします。
(2) 社外取締役独立委員会は、買付者等の買付等の内容の検討、買付者等との交渉の結果、当該買付者等による買付等が下記4.1)から9)のいずれの要件も満たすと判断した場合には、社外取締役独立委員会検討期間の終了の有無を問わず、本新株予約権を発行しないことを決議いたします。この不発行の決議に関して、当社取締役会で本新株予約権の発行の有無について改めて審議等をすることはありません。
但し、社外取締役独立委員会は、かかる決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、本新株予約権の発行の提案を含む別個の判断を行い、これを当社取締役会に提案することができるものとします。
(3) 社外取締役独立委員会が、当初の社外取締役独立委員会検討期間終了時までに、本新株予約権の発行又は不発行の決議を行うに至らない場合には、社外取締役独立委員会は、当該買付者等の買付等の内容の検討・当該買付者等との交渉・代替案の提出要求及び検討等に必要な範囲内で、社外取締役独立委員会検討期間を延長する旨の決議を行います(なお、当該期間延長後、更なる期間の延長を行う場合においても同様の手続によるものとします。)。
上記決議により社外取締役独立委員会検討期間を延長した場合、社外取締役独立委員会は、引き続き、買付者等の買付等の内容の検討・必要な場合には買付者等との交渉・代替案の提出要求及び検討等を行うものとし、延長期間内に本新株予約権の発行の提案又は不発行の決定や当社の株主の皆様に代替案の提示等を行うよう努めるものとします。
4) 取締役会の決議
当社取締役会は、社外取締役独立委員会から上記本新株予約権発行の提案を受けた場合、速やかに決議を行うものとします。
但し、取締役会は、かかる決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、別個の判断を行うことができるものとします。
なお、当社社外取締役独立委員会が本新株予約権の不発行の決議をした場合には、上記3.3) (2)に記載のとおり、社外取締役独立委員会の決議によるものとし、当社取締役会で本新株予約権の発行の有無について審議等をすることはありません。
5)情報開示
当社は、本対応方針の運用に際しては、法令又は金融商品取引所の規程・規則等に従い、以下に掲げる本対応方針の各手続きの進捗状況並びに当社社外取締役独立委員会及び当社取締役会が適切と考える事項について、適時に情報開示を行います。
(1) 上記2.の1)又は2)に該当する買付がなされた事実
(2) 買付者等から買付説明書が提出された事実及び本必要情報その他の情報のうち社外取締役独立委員会が適切と判断する事項
(3) 社外取締役独立委員会が検討を開始した事実及び検討期間の延長が行なわれた事実(その期間と理由を含む)
(4) 社外取締役独立委員会が、本新株予約権の発行を提案した事実及びその概要並びに本新株予約権を発行すべきと判断した理由その他社外取締役独立委員会が適切と判断する事項
(5) 取締役会が、本新株予約権の発行の決議を行った事実及びその概要並びに当該決定の判断理由その他取締役会が適切と判断する事項
(6) 社外取締役独立委員会が、本新株予約権の不発行を決議した事実及びその概要並びに本新株予約権を不発行とすべきと判断した理由その他社外取締役独立委員会が適切と判断する事項
(7) 上記(4)又は(6)の決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、社外取締役独立委員会が本新株予約権の発行の中止又は本新株予約権の発行の提案を含む別個の判断を下した場合に社外取締役独立委員会が必要と認める事項
(8) 上記(5)の決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、取締役会が別個の判断を下した場合に取締役会が必要と認める事項
4.本新株予約権を発行する基準
社外取締役独立委員会は、本対応方針の対象となる買付等が、以下の全ての要件を満たすと判断する場合を除き、原則として本新株予約権を発行することを取締役会に提案する予定としております。
1) 本対応方針に定める手続を遵守した買付等である場合
2) 下記に掲げる行為等により当社企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらす虞のある買付等ではない場合
(1) 株式を買い占め、その株式について当社に対して高値で買取りを要求する行為
(2) 当社の経営を一時的に支配して、当社の重要な資産等を廉価に取得する等当社の犠牲の下に買付者等の利益を実現する経営を行うような行為
(3) 当社の資産を買付者等やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する行為
(4) 当社の経営を一時的に支配して当社の事業に当面関係していない高額資産等を処分させ、その処分利益をもって、一時的な高配当をさせるか、一時的高配当による株価の急上昇の機会をねらって高値で売り抜ける行為
3) 強圧的二段階買付(最初の買付で全株式の買付を勧誘することなく、二段階目以降の買付条件を不利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等の株式買付を行うことをいいます。)等株主に株式の売却を事実上強要する虞のある買付等ではない場合
4) 当社に、当該買付等に対する代替案を提示するために合理的に必要な期間を与えない買付等ではない場合
5) 当社株主に対して、買付者等の概要(別紙2本必要情報1.の例示を含みます。)、買付等の価格の算定根拠(別紙2本必要情報3.の例示を含みます。)及び買付等の資金の裏付け(別紙2本必要情報4.の例示を含みます。)、買付等の後の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策等(別紙2本必要情報5.の例示を含みます。)の買付等の内容を判断するための情報が提供されない、又は提供された場合であっても当該買付者等の現在又は将来の株券等保有割合等に照らして提供された情報が不十分である買付等ではない場合
6) 買付等の条件(別紙2本必要情報2.及び6.の例示を含みます。)が当社の本源的価値に鑑み不十分又は不適当である買付等ではない場合
7) 法令又は定款に違反する買付等ではない場合
8) 株主としての買付者等の行動が当社の経営に悪影響を及ぼし、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に重大な損害をもたらす虞のある買付等ではない場合
9) 買付等が行われる時点の法令、行政指導、裁判結果、証券取引所の規則により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に重大な損害をもたらす虞のある買付等であると明らかに認められている買付等ではない場合
5.本対応方針の有効期間
本対応方針の有効期間は、2016年6月30日までとします。
社外取締役独立委員会は、本対応方針導入後、毎年、定時株主総会開催後に、本対応方針の継続、見直し又は廃止について検討するものとします。その結果は、取締役会に提案され、取締役会で審議の上、本対応方針は継続、見直し又は廃止されるものとします。当社では、全取締役の任期を1年としており、取締役は、毎年6月の定時株主総会で選任されております。取締役の任期の期差別や解任制限等は存在しないことから、1回の株主総会により全取締役の選解任が可能であり、当該総会で選任された取締役により構成された取締役会において、社外取締役独立委員会の提案を受け、本対応方針を廃止する決議を行うことが可能であり、また社外取締役独立委員会において本新株予約権の発行を行わない旨の決議を行うことも可能であります。以上の点からしまして、本対応方針の継続、見直し又は廃止に関して当社の株主の皆様のご意向を十分に反映させることができるものと考えております。
なお、当社は、本対応方針の有効期間中であっても、社外取締役独立委員会の検討に基づき、必要に応じて、本対応方針を見直しもしくは変更し、又は別の買収防衛策を導入する場合があります。
6.本新株予約権の主要な条件
本対応方針に基づき発行する予定の本新株予約権の主要な条件等は以下のとおりです。また、当社は、機動的な発行を目的として、本新株予約権について予め発行登録を行う予定でおります。
1) 割当対象株主
本新株予約権の発行決議(以下「本発行決議」といいます。)において、当社取締役会が割当期日と定める日(以下「割当期日」といいます。)の最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対し、その所有株式(但し、当社の保有する当社株式を除きます。)1株につき本新株予約権1個の割合で割り当てます。
2) 本新株予約権の目的とする株式の種類及び数
本新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、本新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は1株又は本発行決議において当社取締役会が定める株数とします。
3) 本新株予約権の総数
割当期日における最終の発行済株式総数(但し、当社の保有する当社普通株式を除きます。)を上限とします。
4) 本新株予約権の発行価額
無償とします。
5) 本新株予約権の行使に際して払込をなすべき額
新株予約権1個当たり1円とします。
6) 本新株予約権の行使期間
本発行決議において当社取締役会が定める本新株予約権の発行日から、最短1カ月最長2カ月の間で、本発行決議において当社取締役会が定める期間とします。
7) 本新株予約権の行使条件
(1) ①割当期日又は本新株予約権の行使日において特定大量保有者(下記(ア)ないし(エ)の各号に記載される者を除き、(i)当社が発行者である株券等(9)の保有者(10)で、当該株券等に係る株券等保有割合(11)が15%以上となる者もしくは15%以上となると当社取締役会が認めた者、又は(ii)公開買付け(12)によって当社が発行者である株券等(13)の買付け等(14)を行う者で、当該買付け等の後におけるその者の所有(15)に係る株券等所有割合(16)及びその者の特別関係者(17)の株券等所有割合と合計して15%以上となる者)、②その共同保有者(18)(上記(i)に定めるとき)、③その特別関係者(上記(ii)に定めるとき)、④上記①ないし③記載の者から本新株予約権を当社取締役会の承認を得ることなく譲受もしくは承継した者、又は、⑤実質的に、上記の①ないし④記載の者が支配し、当該者に支配されもしくは当該者と共同の支配下にある者として当社取締役会が認めた者、もしくは当該者と協調して行動する者として当社取締役会が認めた者(以下、上記①ないし⑤を総称して「特定大量保有者等」といいます。)は、本新株予約権を行使することができません。
(ア)当社、当社の子会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第3項に定義される。)又は当社の関連会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第5項に定義されます。)
(イ)当社を支配する意図がなく上記(i)又は(ii)に該当することになった者である旨当社取締役会が認めた者であって、かつ、上記(i)又は(ii)に該当することになった後10日間(但し、当社取締役会はかかる期間を延長することができます。)以内にその保有する当社の株券等を処分することにより上記(i)及び(ii)に該当しなくなった者
(ウ)当社による自己株式の取得その他の理由により、自己の意思によることなく、上記(i)又は(ii)に該当することになった者である旨当社取締役会が認めた者(但し、その後、自己の意思により当社の株券等を新たに取得した場合を除きます。)
(エ)その者が当社の株券等を取得又は保有することが当社の利益に反しないと当社取締役会が認めた者(一定の条件の下に当社の利益に反しないと当社取締役会が認めた場合には、当該条件が満たされている場合に限ります。)
( 9) 金融商品取引法第27条の23第1項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。
(10) 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。
(11) 金融商品取引法第27条の23第4項に定義されます。
(12) 金融商品取引法第27条の2第6項に定義されます。
(13) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。
(14) 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。以下同じとします。
(15) これに準ずるものとして金融商品取引法施行令第7条第1項に定める場合を含みます。
(16) 金融商品取引法第27条の2第8項に定義されます。以下同じとします。
(17) 金融商品取引法第27条の2第7項に定義されます。但し、同項第1号に掲げる者については、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。以下同じとします。
(18) 金融商品取引法第27条の23第5項に定義されるものをいい、同条第6項に基づき共同保有者と見なされる者を含みます。
(2) 上記(1)の規定のほか、自己が特定大量保有者等ではないことを表明していない者、その他本発行決議において当社取締役会が定める事項を誓約する書面を提出していない者は、本新株予約権を行使することはできません。
8) 本新株予約権の消却
本新株予約権については、消却事由及び消却の条件は定めません。
9) 本新株予約権の譲渡
本新株予約権を譲渡するには当社取締役会の承認を要します。
上記6.7)に基づき、特定大量保有者等は本新株予約権を行使することができないにも関わらず、特定大量保有者等において本新株予約権を自由に第三者に譲渡することができれば、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付行為の阻止を図るという目的が達成し得なくなります。従って、本新株予約権には譲渡制限が付されることになりますが、特定大量保有者等は、当社取締役会の承認する第三者には、本新株予約権を譲渡することができます。
7.株主の皆様への影響
1) 本対応方針の導入時に株主の皆様に与える影響
本対応方針の導入時点においては、本新株予約権の発行自体は行われませんので、株主の皆様の権利・利益に直接具体的な影響が生じることはございません。
2) 本新株予約権の発行時に株主の皆様に与える影響
本新株予約権が発行される場合においては、取締役会の当該発行決議において別途設定する割当期日における株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき1個の割合で本新株予約権が無償にて割り当てられます。仮に、株主の皆様が、権利行使期間内に、所定の行使価額相当の金銭の払込その他本新株予約権の行使に係る手続を経なければ、他の株主の皆様による本新株予約権の行使により、その保有する当社株式が希釈化することになります。
また、本新株予約権の発行は割当期日の4営業日前(割当期日を含む)において取り消し不能となります。割当期日において本新株予約権を取り消し不能とする理由は、買付者等以外の株主の皆様に損害を与えることとなる市場における混乱及び株式の流動性がなくなることを避けるためです。本新株予約権を取り消し不能とすることで、個々の株式に対して発生する希釈化の量及び時期に関する疑いが全くなくなります。個々の株式は希釈されますが、一人ひとりの株主の方は、少なくともその希釈化を相殺するに十分な株式を受領することになります。それぞれの株主の方の株券等保有割合は、変化しないか又はわずかに増加いたします。
なお、社外取締役独立委員会は、新株予約権の発行を決定した後でも、上記3.3) (1)に記載のとおり、買付者等からの提案を判断する前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、本新株予約権の発行の中止を含む別個の判断を行うことができます。本新株予約権の発行の中止を判断した場合には、当社1株あたりの価値の希釈化は生じませんので、こうした希釈化が生じることを前提に売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により相応の損害を受ける可能性があります。
3) 発行に伴って株主の皆様に必要となる手続
(1) 名義書換の手続
当社取締役会において、本新株予約権を発行することを決議した場合には、当社は、本新株予約権の割当期日を公告いたします。割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主に本新株予約権の引受権が付与されますので、株主の皆様におかれては、当該割当期日に間に合うように名義書換を完了していただくことが必要となります。
(2) 本新株予約権の申込の手続
当社は、割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様に対して、本新株予約権の引受権の付与通知及び本新株予約権の申込書を送付いたします。株主の皆様においては、本新株予約権の引受けについて、別途定める取締役会決議で決定された申込期間内に、申込書に必要な事項を記載し、捺印の上、申込取扱場所に提出することが必要となります。当該申込期間内に申込が行われない場合には、申込の権利を失い、本新株予約権を引き受けることができなくなります。
(3) 本新株予約権の行使の手続
当社は、申込期間内に本新株予約権の申込を行った株主の皆様に対し、本新株予約権の行使請求書(株主ご自身が特定大量保有者でないこと等の誓約文言を含む当社所定の書式によるものとします。)その他本新株予約権の権利行使に必要な書類を送付いたします。本新株予約権の発行後、株主の皆様においては、権利行使期間内に、これら当社所定の本新株予約権の行使請求書等を提出した上、本新株予約権1個当たり1円を払込取扱場所に払い込むことにより、1個の本新株予約権につき、1株又は発行決議において別途定められる数の当社普通株式が発行されることになります。
上記のほか、申込方法、名義書換方法及び払込方法等の詳細につきまして、本新株予約権発行決議が行われた後、株主の皆様に対し、公表又は通知致しますので当該内容をご確認ください。
本新株予約権の発行及び行使の手続は、原則として以上の通りですが、取締役会は、株主の皆様が新株予約権の引受け、行使をしないことによる不利益をさけるために、その時の法令等の許す範囲内で、別の発行及び行使の手続をとることがあります。この場合にも必要事項の詳細につきまして、株主の皆様に対し、公表又は通知致しますので当該内容をご確認ください。
8.買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
本対応方針は、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める3原則(①株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)に沿うものです。また、本対応方針は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方について」も踏まえております。
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(別紙1) 社外取締役独立委員会の概要 |
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1.構成員 当社社外取締役全員で構成される。 2.決議要件 社外取締役独立委員会の決議は、原則として、社外取締役独立委員会の全員が出席し、その過半数をもってこれを行うものとする。但し、社外取締役独立委員会の全員が出席できない場合には、社外取締役独立委員会の決議は社外取締役独立委員会の過半数が出席し、その過半数をもってこれを行うものとする。 3.決議事項その他 社外取締役独立委員会は、原則として以下の各号に記載される事項について決定し、その決定の内容をその理由を付して当社取締役会に提案するものとする。但し、本新株予約権の不発行の決議及び社外取締役独立委員会検討期間の延長については、取締役会への提案はせず、社外取締役独立委員会の決定によるものとする。なお、社外取締役独立委員会の各委員は、こうした決定にあたっては、企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否かの観点からこれを行うことを要し、専ら自ら又は当社取締役、執行役の個人的利益を図ることを目的としては行わないものとする。 1) 本対応方針の対象となる買付等の決定 2) 買付者等及び代表執行役社長が社外取締役独立委員会に提供すべき情報の決定 3) 買付者等の買付等の内容の精査・検討 4) 買付者等との交渉 5) 買付者等による買付等に対して代表執行役社長が提出する代替案の検討及び当社株主への当該代替案の提示 6) 本新株予約権の発行もしくは不発行又は社外取締役独立委員会検討期間の延長に係る決定 7) 本対応方針の導入・維持・見直し・廃止 8) 本対応方針以外の買収防衛策の検討・導入 9) その他本対応方針又は本新株予約権に関連し、当社取締役会が判断すべき事項 また、社外取締役独立委員会は、適切な判断を確保するために、上記判断に際して、必要かつ十分な情報収集に努めるものとし、当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。)の助言を得ることができる。 |
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(別紙2) 本必要情報 |
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1.買付者等及びそのグループ(その共同保有者、その特別関係者及び(ファンドの場合は)組合員その他の構成員を含みます。)の概要(具体的名称、資本関係、財務内容を含み、(買付者等が個人である場合は)年齢と国籍、当該買付者等の過去5年間の主たる職業(当該個人が経営、運営又は勤務していた会社又はその他の団体(以下「法人」といいます。)の名称、主要な事業、住所等。)、経営、運営又は勤務の始期及び終期、(買付者等が法人である場合は)当該法人及び重要な子会社等について、当該法人の主要な事業、設立国、過去3年間の資本及び長期借入の財務内容、当該法人又はその財産にかかる主な係争中の法的手続、これまでに行った事業の概要、取締役、執行役等の役員の氏名を含み、(すべての買付者等に関して)過去5年間に犯罪履歴があれば(交通違反や同様の軽微な犯罪を除きます。)、その犯罪名、科された刑罰(その他の処分)、それに関係する裁判所、及び過去5年間に金融商品取引法、商法に関する違反等があれば、当該違反等の内容、違反等に対する裁判所の命令、行政処分等の内容を含みます。) 2.買付等の目的、方法及びその内容(買付等の対価の価額・種類、買付等の時期、関連する取引の仕組み、買付等の方法の適法性、買付等の実行の蓋然性を含みます。) 3.買付等の価格の算定根拠(算定の前提となる事実・仮定、算定方法、算定に用いた数値情報並びに買付等に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの額及びその算定根拠を含みます。) 4.買付等の資金の裏付け(買付等の資金の提供者(実質的提供者を含みます。)の具体的名称、調達方法、関連する取引の内容を含みます。) 5.買付等の後の当社の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策(株式の売却、事業の売却、合併、分割、株式交換、株式移転、資産の売却、会社更生、清算、現在の資本・配当性向・配当政策・負債額・資本総額の変更、当社の現在の経営陣の変更、当社の会社構造・事業・経営方針・事業計画の変更、当社の証券の取得もしくは処分、上場廃止、当社の基本文書の変更、通例的でない取引を含みます。) 6.買付等の後における当社の従業員、取引先、顧客、地域社会その他の当社に係る利害関係者に関する方針 7.買付等に関連した必要な政府当局の承認、事業の承認、及び規制遵守対応、第三者から取得しなければならない同意、合意ならびに承認、独占禁止法、その他の競争法ならびにその他会社が事業活動を行っている又は製品を販売している国又は地域の重要な法律の適用可能性に関する状況 8.その他社外取締役独立委員会が合理的に必要と判断する情報 |
当社グループの連結業績を大幅に変動させる、あるいは投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは、次のとおりであります。なお、本項目における将来に関するこれらのリスクは、有価証券報告書提出日現在において判断、予想したものであります。
(1) 海外展開におけるリスク
当社グループは、米州、欧州、アジア等において製品の生産・販売活動を展開しております。グローバルな事業活動を展開するうえで、法的規制、政情不安や事業環境の不確実性などのリスクを完全に回避できる保証はありません。このようなリスクに直面した場合、当該国における収益が当初の見込みを達成できない可能性があります。
(2) 新薬開発の不確実性
医薬品候補化合物は、有効性や安全性の観点から開発を中止する可能性があります。また、臨床試験で良い結果が得られた場合であっても、製品開発中に施行される承認審査基準の変更により、承認が得られない可能性があります。開発の不確実性による新薬開発の遅延、中止などの理由で、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。
(3) 他社とのアライアンスにおけるリスク
当社グループには、販売促進活動において、他社との業務提携を行っている製品があります。これら提携企業との良好な協力関係が保たれなくなった場合、売上高が減少し業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、製品買収や製品・開発品の導入などに伴う不確実性により、将来に期待していた収益が得られない可能性があります。
(4) 医療費抑制策
日本では医療費抑制策の一環として、通常2年ごとの医療用医薬品の薬価引き下げや、ジェネリック医薬品使用促進などの施策がとられております。欧米、アジアの国々などにおいても、医薬品の薬剤費低減への圧力は年々高まっており、売上高を減少させる要因となります。
(5) ジェネリック医薬品に関するリスク
先発医薬品の特許には期限があります。通常、先発医薬品の特許が切れると同成分のジェネリック医薬品が発売されます。また、特許期間内であっても、米国のようにジェネリック医薬品の申請が可能な国もあります。ジェネリック医薬品の低価格での販売により、市場シェアが低下する可能性があります。
(6) 知的財産に関するリスク
特許の不成立や特許成立後の無効審判、または取得した特許を適切に保護できない場合、想定より早く他社の市場参入を招き、売上高が減少する可能性があります。また、当社グループの事業活動が第三者の知的財産権に抵触した場合、当該第三者から権利行使を受け、これにより収益性の悪化、事業計画の変更等が生じ、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7) 副作用発現のリスク
製品に重大な副作用が発現した場合、販売の停止、製品の回収等の措置により、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法規制に関するリスク
医薬品事業は、薬事規制や製造物責任等の様々な法規制に関連しており、法規制の制定や改定により業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。法規制に適合しない場合、製品の回収さらには製品の許認可の取り消し、あるいは賠償請求を受ける等の可能性があります。
(9) 訴訟に関するリスク
現在関与している訴訟または将来関与する訴訟の結果が、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 工場の閉鎖または操業停止
技術上の問題、使用原材料の供給停止、インフルエンザ等のパンデミック、火災、地震、その他の災害等により工場が閉鎖または操業停止となる可能性があります。この場合、製品の供給が妨げられ、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(11) 使用原材料の安全性および品質に関するリスク
使用する原材料の安全性および品質に懸念が発生した場合、使用原材料の変更はもちろんのこと製品の回収、販売停止等を実施し、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 外部への業務委託に関するリスク
当社グループでは研究や製造などの一部を外部へ業務委託しております。何らかの原因で業務委託先が操業停止し、当社グループへの業務の提供が妨げられることがあった場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13) 環境に関するリスク
当社グループ所有の事業所が環境汚染の原因と判断された場合、事業所の閉鎖等の法的処置が講じられる可能性があります。また、周辺地域への補償責任や環境改善に要する費用は、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(14) ITセキュリティおよび情報管理に関するリスク
当社グループでは業務上、各種ITシステムを駆使しているため、システムの不備やコンピューターウィルス等の外部要因により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの情報を保有していますが、万が一の事故等によりその情報が社外に流出した場合、信用を大きく失うことで業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(15) 金融市況および為替の動向に関するリスク
市場性のある株式等を保有しているため、株式市況の低迷によってはこれらの株式等の売却損や評価損が生じ、また、金利動向によって退職給付債務の増加など業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに連結売上高の多くを外貨で占めているため、連結子会社業績の円換算において外国為替変動の影響を受けます。また、輸出入取引においても外国為替変動が業績に重要な影響を及ぼします。
(16) 内部統制の整備等に関するリスク
当社グループは、金融商品取引法にもとづく財務報告に係る内部統制の評価および監査の基準ならびに実施基準に準拠し、財務報告に係る有効な内部統制システムを整備し、その適正な運用につとめます。しかし、内部統制が有効に機能せず、あるいは予期しない内部統制上の問題により、多大な損失が発生した場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(17) 災害等に関するリスク
地震、台風等の自然災害および火災等の事故災害等、各種災害の発生により、事業所・営業所等が大規模な被害を受け、当社グループの活動に影響を及ぼす可能性があります。また、災害により損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(1) 株式売買契約
平成25年7月19日、当社は㈱ローソンと、エーザイ生科研㈱(農業用資材の製造および販売を主な事業とする当社の連結子会社)の全株式(発行済株式総数の70%)を譲渡する契約を締結し、平成25年8月30日に譲渡手続きを完了いたしました。
(2) 事業譲渡契約
平成25年11月29日、当社は武州製薬㈱(埼玉県)と、製造拠点の一つである美里工場(埼玉県)における事業を譲渡する契約を締結し、平成26年3月31日に譲渡手続きを完了いたしました。
なお、詳細については、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等、(1) 連結財務諸表、注記事項、(企業結合等関係)」に記載しております。
(3) 技術導入等
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
富山化学工業㈱ |
平成10年 9月30日 |
リウマチ治療剤「T-614」(製品名「ケアラム」、一般名:イグラチモド)の日本における共同開発・販売提携 |
契約締結日より販売開始後10年が経過する日または特許満了日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 |
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アッヴィ・ドイチュラント社 (ドイツ) |
平成11年 6月16日 |
ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体注射剤「ヒュミラ」(一般名:アダリムマブ)の日本、台湾および韓国における開発および販売 |
契約締結日より販売承認後15年が経過する日まで |
契約一時金他 |
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ユーランド社 (イタリア) |
平成15年 5月2日 |
「ニトロールR」(一般名:硝酸イソソルビド)の輸入およびその製剤の製造・販売 |
契約締結日より10年間 以後2年毎の更新 |
── |
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ノバルティス社 (スイス) |
平成16年 2月6日 |
てんかん治療剤「イノベロン」(一般名:ルフィナミド)の全世界における開発および製造・販売に関するライセンス |
契約締結日より国ごとに特許満了日または販売開始後10年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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|
大日本住友製薬㈱ |
平成17年 9月29日 |
糖尿病合併症治療剤「AS-3201」(一般名:ラニレスタット)の日本を除く全世界における開発および製造・販売に関するライセンス |
契約締結日より国ごとに特許満了日、本製剤の先発権保護期間満了日または販売開始後10年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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サノビオン社 (米国) |
平成19年 7月26日 |
睡眠導入剤「ルネスタ」(一般名:エスゾピクロン)の日本における独占的な開発および販売に関するライセンス |
契約締結日より販売承認後15年が経過する日または薬価収載後15年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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バイオアークティック・ニューロサイエンス社 (スウェーデン) |
平成19年 12月3日 |
新規ヒト化モノクローナル抗体「BAN2401」の全世界におけるアルツハイマー病を対象とした研究・開発、製造・販売に関する独占的ライセンス |
契約締結日より国ごとに販売開始後15年が経過する日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
㈱ミノファーゲン製薬 |
平成19年 12月18日 |
肝臓疾患用剤・アレルギー用薬「強力ネオミノファーゲンシー」(グリチルリチン酸、配合剤)および「グリチロン錠」(グリチルリチン酸、配合錠)の日本およびユーロアジア地域の未発売国における独占的な開発・販売権ならびに中国を含むユーロアジア地域の既販売国における独占的な販売権の優先交渉権取得のライセンス |
契約締結日より日本での販売開始後15年が経過する日まで |
契約一時金他 |
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シンバイオ製薬㈱ |
平成20年 8月18日 |
抗悪性腫瘍剤「トレアキシン」(一般名:ベンダムスチン)の日本における共同開発および販売に係る独占的ライセンス |
契約締結日より販売開始後10年が経過する日まで |
契約一時金他 |
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帝國製薬㈱ |
平成23年 2月3日 |
アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」(一般名:ドネペジル)貼付剤の日本におけるライセンス |
契約締結日より帝国製薬㈱の特許満了日または日本における販売開始後15年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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エーザイ・インク (米国) |
ヘルシン・ヘルスケア社 (スイス) |
平成13年 4月6日 |
制吐剤「Aloxi」(一般名:パロノセトロン)の米国・カナダにおけるライセンス(平成20年1月28日付MGIファーマ社買収に伴う承継) |
契約締結日より平成36年1月30日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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平成22年 6月4日 |
ネツピタント(一般名)と制吐剤「Aloxi」(一般名:パロノセトロン)を含む制吐剤配合剤の米国におけるライセンス |
契約締結日より物質特許満了日または販売開始後12年が経過する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
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フォーマ・セラピューティック社(米国) |
平成22年 11月15日 |
フォーマ・セラピューティック社の化合物ライブラリーおよびスクリーニング・プラットフォームに関する研究提携と、その成果化合物に関するライセンス |
契約締結日より提携終了日またはロイヤルティ支払が終了する日のいずれか遅い日まで |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
(注) アステックス社と平成16年9月21日に締結したDNAメチル化阻害剤「ダコジェン」の開発および製造・販売に関するライセンス契約のうち、開発・販売に関するライセンスは、平成26年3月31日に大塚製薬㈱へ譲渡いたしました。
(4) 技術導出等
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
ファイザー社 (米国) |
平成6年 10月5日 |
アルツハイマー型認知症治療剤「E2020」(製品名「アリセプト」、一般名:ドネペジル)の包括的提携 |
契約締結日より平成34年7月17日まで ただし、日本においては平成24年12月31日に終了 |
契約一時金他 一定料率のロイヤルティ |
(注) シラグ社と平成18年7月3日に締結したDNAメチル化阻害剤「ダコジェン」の開発および製造・販売に関するサブライセンス契約のうち、開発・販売に関するサブライセンスは、平成26年3月31日に大塚製薬㈱へ譲渡いたしました。
(5) 販売契約等
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社 |
杏林製薬㈱ |
平成15年 7月30日 |
片頭痛治療剤「マクサルト」(一般名:リザトリプタン)の日本における販売 |
契約締結日より平成29年1月31日まで |
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味の素製薬㈱ |
平成17年 9月12日 |
骨粗鬆症治療剤「アクトネル」(一般名:リセドロン)の日本における販売 |
契約締結日より平成40年2月26日まで |
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ファイザー社 (米国) |
平成21年 9月24日 |
疼痛治療剤「リリカ」(一般名:プレガバリン)の日本における共同販促 |
契約締結日より平成34年7月17日まで |
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エーザイ・インク (米国) |
ファイザー社 (米国) |
平成17年 9月27日 |
血液凝固阻止剤「フラグミン」(一般名:ダルテパリンナトリウム)の米国における販売 |
契約締結日より平成27年3月31日まで |
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当社、 エーザイ・インク (米国) |
アリーナ・ファーマシューティカルズ社 (スイス) |
平成22年 7月1日 |
肥満症治療剤「ベルヴィーク」(一般名:ロルカセリン)の韓国、台湾、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエルを除く全世界における独占的販売供給 |
契約締結日より国ごとに特許満了日または発売開始後12年が経過する日のいずれか遅い日以降で当社が終了の通知をするまで |
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エーザイ・ヨーロッパ ・リミテッド(英国) |
ビアル・ポルテラ・アンド・シーエー社 (ポルトガル) |
平成21年 2月19日 |
てんかん治療剤「ゼビニクス」(一般名:エシリカルバゼピン)の欧州における販売ライセンスおよび共同販促 |
契約締結日より12年間 |
(6) 合弁関係
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
ブラッコ社 (イタリア) |
平成2年 11月30日 |
「イオメロン」(一般名:イオメプロール)他造影剤の日本における製造・販売に関する合弁事業 |
契約締結日より平成26年11月30日まで |
── |
(7) その他
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
エラン社 (アイルランド) |
平成16年 3月30日 |
てんかん治療剤「ゾネグラン」(一般名:ゾニサミド)の北米および欧州における戦略的製品買収(「ゾネグラン」に関する大日本住友製薬㈱とエラン社とのライセンス契約の承継を含む) |
── |
契約一時金他 |
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
対価 |
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当社 |
ライガンド社 (米国) |
平成18年 9月7日 |
CD25陽性皮膚浸潤性T細胞リンパ腫治療剤「オンタック」(一般名:デニロイキンディフティトックス)等、抗がん剤4品目の製品買収 |
── |
契約一時金他 |
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クインタイルズ社(米国) |
平成21年 10月29日 |
6種の抗がん剤候補化合物の開発に関する戦略的提携 |
契約締結日よりすべての予定された臨床試験が完了または終了する日まで |
開発費の一部負担 |
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SFJファルマ社(英領ケイマン諸島) |
平成23年 9月1日 |
抗がん剤「E7080」(一般名:レンバチニブ)の甲状腺がんに係る第Ⅲ相試験に関する共同開発 |
契約締結日より開発が終了する日 |
販売承認を取得した場合、知的財産権を購入 |
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世界保健機関 (WHO) (スイス) |
平成24年 1月30日 |
リンパ系フィラリア症制圧プログラムへの支援のため、DEC(一般名:ジエチルカルバマジン)22億錠のWHOへの無償提供 |
平成25年またはWHOによるDECの事前審査が終了した日のいずれか遅い日から7年間 |
―― |
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バイオジェン・ (米国) |
平成26年 3月4日 |
1.BACE阻害剤「E2609」、および抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体「BAN2401」に関する共同開発・共同販促 2.バイオジェン・アイデック社が開発しているアルツハイマー型認知症治療剤抗Aβ抗体「BIIB037」および抗tau抗体の共同開発・共同販促に関するオプション権の取得 |
対象化合物ごとおよび国ごとに以下1)か2)のいずれか遅い方まで 「E2609」 2)特許満了日か後発品発売開始日の早い方 「BAN2401」 2)特許満了日か後発品発売開始日の早い方 |
契約一時金他 |
(8) 貸借契約
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会社名 |
契約締結先 |
締結年月日 |
契約内容 |
契約期間 |
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当社 |
日本生命保険相互会社 |
平成20年 3月28日 |
金銭消費貸借 |
平成30年3月28日まで |
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㈱みずほ銀行 その他金融機関 |
平成20年 8月25日 |
金銭消費貸借 |
平成26年8月29日まで |
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㈱みずほ銀行 ㈱三菱東京UFJ銀行 ㈱常陽銀行 三井住友信託銀行㈱ 三菱UFJ信託銀行㈱ ㈱東京都民銀行 |
平成20年 8月25日 |
金銭消費貸借 |
平成30年8月29日まで |
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エーザイ・インク (米国) |
㈱三菱東京UFJ銀行 ニューヨーク支店 |
平成20年 4月23日 |
タームローン |
平成28年4月25日まで |
(注) 上記の貸借契約には、財務制限条項が付されております。
当社グループは、アンメット・メディカル・ニーズを充足する医薬品を一日も早く患者様にお届けするという使命を明確にし、研究開発活動をプロダクトクリエーション(製品創出活動)と定義しております。研究領域・技術基盤ごとに構成されたユニットでは、自律性と意思決定のスピードを重視したマネジメントが推進され、各ユニットが補完的に連携し新薬創出に向けて取り組んでおります。
プロダクトクリエーションの本質は、ヒューマンバイオロジーにもとづく治療仮説をつくり出す力と、その治療仮説を化合物創出につなげるためのモダンケミストリー力にあると考えており、これによりイノベーションを創出するディスカバリー力を向上してまいります。また、後期臨床試験デザインの決定を行うチーフクリニカルオフィサーを設置し、臨床開発サポート機能とプロセス研究機能を再編することで、臨床研究における合理化、機能強化、生産性の向上を推進してまいります。限られた経営資源をより効率的に配分する体制を構築し、新薬創出期間の短縮と承認確度のさらなる向上ならびに創薬イノベーションの活性化につなげてまいります。
当連結会計年度における研究開発費総額は、1,305億44百万円(前連結会計年度比8.4%増)、売上高比率21.7%(前連結会計年度より0.8ポイント増)であります。
なお、当連結グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分しておりません。
[開発品の状況]
抗がん剤「ハラヴェン」(一般名:エリブリンメシル酸塩)は、乳がんに係る適応で、各国で順次承認を取得し、平成26年5月現在で承認取得国数は54カ国となりました。非小細胞肺がんを対象としたフェーズⅢ試験が米国、欧州、日本、アジアにおいて進行中であります。また、肉腫を対象として、米国、欧州、アジアにおいてフェーズⅢ試験が、日本でフェーズⅡ試験が進行中であります。なお、平成26年5月、より早期の転移性乳がんへの適応拡大に関して欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(Committee for Medicinal Products for Human Use:CHMP)より承認勧告を受領いたしました。
さらに、米国において、HER2陰性乳がん化学療法のファースト/セカンドラインを対象としたフェーズⅢ試験を開始し、進行中であります。また、中国において、乳がん化学療法のサードラインを対象としたフェーズⅢ試験を開始し、進行中であります。
抗てんかん剤「ファイコンパ」(一般名:ペランパネル、AMPA受容体拮抗剤)は、12歳以上の部分てんかん併用療法の適応で、平成24年7月に欧州委員会(European Commission:EC)より、同年10月に米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得し、平成26年5月現在の承認取得国数は39カ国となりました。同適応について、日本、中国およびアジアでフェーズⅢ試験が進行中であります。全般てんかんの併用療法については、米国、欧州、日本およびアジアでフェーズⅢ試験が進行中であります。部分てんかんの小児適応では、米国、欧州においてフェーズⅡ試験が進行中であります。
平成25年4月、日本で、中心循環系血管内塞栓促進用補綴材「ディーシー ビーズ」(高度管理医療機器)について、肝細胞癌患者に対する肝動脈塞栓療法を使用目的として製造販売承認を取得し、平成26年2月に新発売いたしました。
平成25年5月、日本で、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」(一般名:アダリムマブ)について、腸管型ベーチェット病に関する適応追加の承認を取得いたしました。また、同年6月、中等症又は重症の潰瘍性大腸炎に関する適応追加の承認を取得いたしました。
平成25年8月、日本で、プロトンポンプ阻害剤「パリエット」(一般名:ラベプラゾールナトリウム)を含む、ヘリコバクター・ピロリ除菌用3剤併用パック製剤として一次除菌用「ラベキュアパック400/800」、二次除菌用「ラベファインパック」について、製造販売承認を取得し、平成26年2月に新発売いたしました。
平成25年10月、欧州で、抗てんかん剤「ゾネグラン」(一般名:ゾニサミド)について、6歳以上の小児の部分てんかんにおける併用療法に係る適応追加の承認をECより取得いたしました。
なお、平成26年5月、米国で、制吐剤「Aloxi」(一般名:パロノセトロン塩酸塩)の小児適応に関する承認を取得いたしました。今回の承認はFDAからの小児臨床試験実施要請書(Written Request)に応じて実施された臨床試験結果に基づくもので本剤の米国における独占期間が平成27年10月13日まで、6カ月間延長いたしました。
平成25年10月、日本で、アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」(一般名:ドネペジル塩酸塩)について、レビー小体型認知症に関する効能・効果追加の承認申請をいたしました。
平成25年11月、日本で、プロトンポンプ阻害剤「パリエット」について、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制に関する効能・効果の追加および5mg錠の剤形追加の申請をいたしました。
平成26年1月、日本で、厚生労働省の「小児薬物療法検討会議」の要請に基づき追加取得した頻脈性不整脈治療剤「タンボコール」(一般名:フレカイニド酢酸塩)の小児の効能・効果および用法・用量に対応し、小児用細粒製剤の剤形追加を申請いたしました。
中国で申請していた「クレブジン」(一般名)の慢性B型肝炎の適応について、非承認通知を受領し、今後の開発方針を検討しております。
抗がん剤「E7080」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)について、クインタイルズ社(米国)と実施している共同研究開発プログラムにおいて、メラノーマに対するPOC(Proof of Concept:創薬概念の検証)を達成いたしました。本試験結果に基づき、各国当局と協議の上、フェーズⅢ試験の実施に向けた準備を進めております。
アルツハイマー型認知症治療剤「BAN2401」(ヒト化抗アミロイドβプロトフィブリルモノクローナル抗体)のフェーズⅡ試験は、最初の患者様への投薬が開始され、米国および欧州で進行中であります。
米国で、アルツハイマー型認知症治療剤「E2609」(BACE阻害剤)について、フェーズⅠ試験が完了し、フェーズⅡ試験の開始に向けて準備中であります。
日本で、アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」について、ダウン症候群の退行様症状を対象としたフェーズⅡ試験を開始し、進行中であります。
日本で、プロトンポンプ阻害剤(PPI)「パリエット」について、PPI抵抗性逆流性食道炎に対する維持療法を対象としたフェーズⅢ試験を開始し、進行中であります。
血小板減少症治療剤「E5501」について、手術が予定されている慢性肝疾患における血小板減少症を対象としたフェーズⅢ試験を米国、欧州およびアジアで開始し、進行中であります。
米国で、不眠症治療剤「E2006」について、フェーズⅡ試験を開始し、進行中であります。
抗がん剤「E7080」について、放射性ヨウ素治療抵抗性の分化型甲状腺がんを対象としたフェーズⅢ試験の速報結果において、統計学的に顕著な有意差をもって主要評価項目である無増悪生存期間(Progression Free Survival:PFS)を改善いたしました。本試験結果に基づき、日本、米国および欧州の各国当局に本剤の承認申請を行う予定であります。なお、本試験結果は、平成26年6月に、第50回米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology:ASCO)年次総会において口頭発表されました。
抗がん剤「E7438」(EZH2阻害剤)のエピザイム社(米国)との共同開発において、本作用機序として世界初となるフェーズⅠ/Ⅱ試験を開始し、最初の患者様への投薬が開始され、進行中であります。
欧米で、乾癬を対象としたフェーズⅡ試験段階にあったマルチキナーゼ阻害剤「E6201」について、開発中止を決定いたしました。
エンドトキシン拮抗剤「E5564」(一般名:エリトラン)の重症敗血症の適応について開発中止を決定いたしました。
米国で、DNAメチル化阻害剤「ダコジェン」について、フェーズⅡ段階にあった急性骨髄性白血病における小児適応を対象とした試験を終了いたしました。
文中において将来について記載した事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断、予想したものであります。なお、文中に記載した金額は、四捨五入で表示しております。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に基づき作成しておりますが、連結財務諸表の作成に当たっては見積りや仮定によることが必要となります。使用する見積りや仮定は、これまでの経験、業界標準、経済状況および現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられるものを継続的に採用しております。ただし、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があり、また、これらの見積りは異なった仮定の下では違う結果となることがあります。
なお、重要な会計方針のうち、見積りや仮定等により連結財務諸表に重要な影響を与えると考えている項目は、次のとおりであります。
① 退職給付会計
退職給付債務および年金資産は、年金数理計算に用いられる仮定に左右されます。仮定となる割引率、将来の給与水準、年金資産の長期期待運用収益率、退職率および死亡率については、現在の統計データ、年金資産に対する実際の長期収益率その他の要因に基づき設定しております。これらの仮定に基づく見積りと実績との差異は毎年償却を行っており、将来における営業費用等に影響を与えます。
② 繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性については、将来の課税所得を見積り、評価しております。また、実現可能性が高いと考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。課税所得を見積る際の利益計画は、事業リスク等を十分に考慮し保守的に作成しておりますが、その見積り額が増減した場合は繰延税金資産が増減いたします。
③ のれんおよび販売権
のれんおよび販売権については、原則年1回、減損の判定を行っております。回収可能価額の見積りは、主に割引キャッシュ・フローを用いますが、将来キャッシュ・フロー、割引率等の多くの見積りや前提条件を使用しております。将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、回収可能価額が下落し、減損損失が発生する可能性があります。
(2) 経営成績の分析
① 売上高、売上原価および売上総利益
(売上原価には返品調整引当金繰入額および戻入額を含めております)
当連結会計年度の売上高は6,004億円であり、前連結会計年度より267億円、4.7%増加いたしました。成長ドライバーである抗がん剤「ハラヴェン」、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」、疼痛治療剤「リリカ」等が伸長し増収となりました。がん関連領域製品の売上高は、1,009億円(同0.5%増)となりました。また、てんかん領域製品の売上高は、AMPA受容体拮抗剤「ファイコンパ」も貢献し、244億円(同48.3%増)と大幅に伸長いたしました。DNAメチル化阻害剤「ダコジェン」の権利譲渡に伴う収入は、売上高に計上しております。
当連結会計年度の売上原価は1,882億円であり、前連結会計年度より141億円増加し、売上原価率では1.0ポイント上昇いたしました。その主な要因は、「アリセプト」および「パリエット/アシフェックス」の売上高減少に伴う製品構成の変化による影響であります。
その結果、当連結会計年度の売上総利益は4,122億円となり、前連結会計年度より126億円、3.2%増加いたしました。
② 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の研究開発費を除く販売費及び一般管理費は2,105億円であり、前連結会計年度より18億円、0.9%増加いたしました。その主な要因は、米国での新製品への積極的な投資によるものであります。当連結会計年度の研究開発費は1,305億円であり、前連結会計年度より102億円、8.4%増加いたしました。
③ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は711億円となり、前連結会計年度より6億円、0.9%増加いたしました。
④ 営業外損益および特別損益
当連結会計年度の営業外損益は62億円の費用(純額)であり、前連結会計年度より費用(純額)が13億円増加いたしました。その主な要因は、為替差損の増加であります。また、特別損益は67億円の損失(純額)(前連結会計年度は59億円の利益(純額))となりました。その主な要因は、グローバルでの構造改革に伴う特別損益の計上によるものであります。
⑤ 当期純利益
当連結会計年度の当期純利益は330億円であり、前連結会計年度より153億円、31.7%減少いたしました。その主な要因は、グローバルでの構造改革に伴う特別損益の計上および復興法人税の1年前倒し廃止に伴う税金費用の増加によるものであります。1株当たり当期純利益は115円56銭となり前連結会計年度より53円82銭減少いたしました。
⑥ 包括利益
当期純利益に少数株主損益およびその他の包括利益を加減した包括利益は、729億円であり、前連結会計年度より223億円、23.4%減少いたしました。その主な要因は、円安の影響を受けて為替換算調整勘定が大きく変動したことによるものであります。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「4[事業等のリスク]」に記載しております。
(4) 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針については、「3[対処すべき課題]」に記載しております。
(5) 翌連結会計年度の連結業績見通し
当社は翌連結会計年度第1四半期より、日本基準に替えて国際会計基準(IFRS)にて連結財務諸表を開示することとしております。このため、翌連結会計年度の連結業績見通しはIFRSに基づき作成しており、日本基準に基づく連結業績見通しは作成しておりません。なお、連結業績見通しの当連結会計年度からの増減率は、当連結会計年度の連結財務諸表(IFRS)の監査手続が終了していないため、参考値として表示しております。
① 売上収益
オンコロジー(がん)とニューロロジー(神経)の2領域のグローバルビジネスユニットと4リージョンのグローバル・ビジネス・マトリクス体制の導入により、新製品「ハラヴェン」、「ファイコンパ」、「ベルヴィーク」のさらなる伸長、加えてアジアを含む新興国市場において高成長を実現いたします。一方で日本における薬価改定、米国における「アシフェックス」の独占販売期間満了に伴う売上減少の影響などにより、連結売上収益は当連結会計年度から5.6%減の5,660億円を見込んでおります。
「ハラヴェン」は390億円(当連結会計年度比35.4%増)、「ファイコンパ」は95億円(同359.9%増)、「アリセプト」は755億円(同8.7%減)、米国で独占販売期間満了をむかえた「パリエット/アシフェックス」は530億円(同42.0%減)を見込んでおります。
② 利益
グローバル新製品「ハラヴェン」、「ファイコンパ」、「ベルヴィーク」および早期申請・上市をめざす「レンバチニブ(一般名)」の製品価値最大化に向けた投資、さらに将来の成長を担う有望な開発品への研究開発投資、新規進出国での事業基盤構築への投資を積極的に行ってまいります。これらの将来の成長への投資により、当連結会計年度に実施した構造改革による費用効率化を織り込んでいるものの、営業利益は当連結会計年度から20.2%減の530億円、当期利益は当連結会計年度比9.1%減の350億円となる見込みであります。
(6) 財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は、9,455億円(前連結会計年度末より447億円減)となりました。現金及び預金と有価証券の合計は主に社債の償還により減少し、受取手形及び売掛金は米国における減少が影響しております。また、有形固定資産は美里工場の事業譲渡や資産効率化等により、繰延税金資産は将来減算一時差異の解消や税率変更等に伴い、それぞれ減少いたしました。
負債合計は、4,346億円(前連結会計年度末より814億円減)となりました。主な減少要因は、社債の償還および長期借入金の返済、退職給付に係る負債に関する会計基準の変更によるものであります。
純資産合計は、為替変動による海外子会社純資産の円換算額の増加等により5,109億円(前連結会計年度末より366億円増)となり、自己資本比率は53.6%(同6.2ポイント増)となりました。また、負債比率(Net DER)は、前連結会計年度末に比べ0.13ポイント改善し0.14倍となりました。
なお、当連結グループは全体での経営資源配分の最適化を考慮し、グループ全体での投資等の意思決定を行っているため、資産および負債等についてはセグメントに配分しておりません。
*負債比率(Net DER)の算式
(有利子負債(借入金+社債)-現預金-有価証券)÷自己資本
(7) 資金の流動性および資本の財源についての情報
① 資金の流動性
当連結会計年度の営業活動から得たキャッシュ・フローは、857億円(前連結会計年度より125億円増)となりました。税金等調整前当期純利益は582億円、減価償却費は391億円、法人税等の支払額は203億円であります。なお、前連結会計年度差の主な要因は、運転資本の減少および法人税等の支払額の減少によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、262億円の収入(前連結会計年度より44億円増)となりました。3カ月超預金の純減少額は249億円であります。なお、前連結会計年度差の主な要因は、事業譲渡による収入であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,148億円の支出(前連結会計年度より330億円増)となりました。長期借入金の返済による支出は200億円、社債の償還による支出は500億円、配当金の支払は428億円であります。
以上に現金及び現金同等物に係る換算差額の影響を加えた結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、1,539億円(同115億円増)となりました。
[キャッシュ・インカム]
当社グループは、キャッシュ創出力を表す経営指標として、キャッシュ・インカムを使用しております。キャッシュ・インカムは、成長投資、株主還元、借入返済等に使用可能なキャッシュの総額であり、企業の成長性・戦略を検証する尺度と考えております。
当期純利益は330億円、有形・無形固定資産の減価償却費は391億円、のれん償却額は95億円、減損損失は21億円となりました。
その結果、当連結会計年度のキャッシュ・インカムは836億円(前連結会計年度比17.0%減)となり、1株当たりキャッシュ・インカムは293円5銭(前連結会計年度より60円42銭減)となりました。
当社グループでは、連結業績、純資産配当率(連結)およびキャッシュ・インカムを総合的に勘案し、株主の皆様への継続的・安定的な配当を実施していく方針であります。
*キャッシュ・インカムの算式
当期純損益+有形・無形固定資産減価償却費+インプロセス研究開発費+のれん償却額+減損損失(投資有価証券評価損含む)
*1株当たりキャッシュ・インカムの算式
キャッシュ・インカム÷期中平均株式数(自己株式控除後)
② 資本の財源
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、資産合計の16.3%を占める1,539億円であります。当社グループは、主に営業活動から得た資金を財源とし、設備投資および研究開発活動を行っております。
一方、短期借入金は62億円、社債は300億円、長期借入金(1年以内返済予定の長期借入金を含む)は2,112億円となりました。借入債務の通貨別の比率は83%が円建て、17%が米ドル建てとなっております。また、当連結会計年度末における社債および長期借入金の利率は1.46%~3.81%であります。
当連結会計年度末現在における自己資本比率は53.6%となりました。
当社グループの財務戦略は、高い信用格付けを維持するとともに、安定した財務の健全性および柔軟性を確保することを基本としております。
なお、当連結会計年度末における格付投資情報センターによる長期借入債務の格付けは、「AA-」であります。