(1)業績
単位:億円
|
|
2014年 12月期実績 |
2013年 12月期実績 |
前年同期比 |
|
連結損益(Core実績) |
|||
|
売上収益 |
4,611 |
4,237 |
+8.8% |
|
製商品売上高(タミフル除く) |
4,238 |
3,902 |
+8.6% |
|
タミフル |
130 |
110 |
+18.2% |
|
ロイヤルティ及びその他の営業収入 |
242 |
224 |
+8.0% |
|
売上原価 |
△2,170 |
△1,861 |
+16.6% |
|
売上総利益 |
2,442 |
2,376 |
+2.8% |
|
販売費 |
△717 |
△715 |
+0.3% |
|
研究開発費 |
△806 |
△741 |
+8.8% |
|
一般管理費等 |
△146 |
△121 |
+20.7% |
|
営業利益 |
773 |
799 |
△3.3% |
|
当期利益 |
530 |
526 |
+0.8% |
|
|
|||
|
連結損益(IFRS実績) |
|||
|
売上収益 |
4,611 |
4,237 |
+8.8% |
|
営業利益 |
759 |
787 |
△3.6% |
|
当期利益 |
521 |
519 |
+0.4% |
|
|
|||
|
Core EPS(円) |
95.04 |
94.69 |
+0.4% |
|
Core 配当性向(%) |
50.5 |
47.5 |
- |
<連結損益の概要(IFRSベース)>
当連結会計年度の売上収益は4,611億円(前年同期比8.8%増)、営業利益は759億円(同3.6%減)、当期利益は521億円(同0.4%増)となりました。これらには当社が管理する経常的業績(Coreベース)では除外している無形資産の償却費12億円、無形資産の減損2億円、事業所再編費用1億円などが含まれています。
<連結損益の概要(Coreベース)>
当連結会計年度の売上収益は、製商品売上高、ロイヤルティ及びその他の営業収入がいずれも伸長し、4,611億円(前年同期比8.8%増)となりました。
売上収益のうち、タミフルを除く製商品売上高は4,238億円(同8.6%増)でした。ロイヤルティ及びその他の営業収入についても、ロシュ・グループ(以下、「ロシュ」という。)によるヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」の海外売上増加に伴う受取ロイヤルティ、プロフィットシェアの増加等により前年同期より伸長し、242億円(同8.0%増)となりました。
大幅な円安影響等により売上原価は2,170億円(同16.6%増)となり、売上総利益は2,442億円(同2.8%増)となりました。
経費については、販売費が717億円(同0.3%増)、研究開発費は円安影響、自社開発テーマの進展、中外ファーマボディ・リサーチ・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)の活動増加等により806億円(同8.8%増)となりました。また、一般管理費等においても、建物等の更新や企業ブランドの浸透を目的とした広報活動等の諸経費の増加により146億円(同20.7%増)となりました。
その結果、Core営業利益は773億円(同3.3%減)となりました。一方、Core当期利益は、その他の金融収入(支出)の2013年度からの大幅な改善や、税制改正による2014年度の税負担率の低下により増益となり、530億円(同0.8%増)でした。
※Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。Core実績とはIFRS実績に当社が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
株主還元を行う際の指標には、Core EPS及びCore配当性向を指標として使用しております。Core EPSは、Core実績をもとに算出された、当社株主に帰属する希薄化後1株当たり当期利益であり、Core配当性向は、Core EPS対比の配当性向です。
<製商品売上高の内訳>
単位:億円
|
|
2014年 12月期実績 |
2013年 12月期実績 |
前年同期比 |
|
製商品売上高 |
4,369 |
4,013 |
+8.9% |
|
国内製商品売上高(タミフル除く) |
3,495 |
3,292 |
+6.2% |
|
がん領域 |
1,889 |
1,724 |
+9.6% |
|
骨・関節領域 |
696 |
606 |
+14.9% |
|
腎領域 |
447 |
489 |
△8.6% |
|
移植・免疫・感染症領域 |
208 |
188 |
+10.6% |
|
その他領域 |
256 |
286 |
△10.5% |
|
タミフル |
130 |
110 |
+18.2% |
|
通常 |
129 |
101 |
+27.7% |
|
行政備蓄等 |
2 |
9 |
△77.8% |
|
海外製商品売上高 |
743 |
611 |
+21.6% |
[国内製商品売上高(タミフル除く)]
タミフルを除く国内製商品売上高は、新製品や主力品の順調な成長が4月の薬価改定の影響を吸収し、3,495億円(同6.2%増)となりました。
がん領域の売上は、1,889億円(同9.6%増)となりました。これは、HER2陽性乳がんを適応症とする2つの新製品、抗悪性腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「パージェタ」(2013年9月発売)及び抗HER2抗体チューブリン重合阻害剤複合体「カドサイラ」(2014年4月発売)の寄与に加え、抗悪性腫瘍剤/抗VEGFヒト化モノクローナル抗体「アバスチン」、抗悪性腫瘍剤/EGFRチロシンキナーゼ阻害剤「タルセバ」等の主力製品が堅調に伸長していることによります。2014年9月に発売した抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」の売上高は14億円でした。
骨・関節領域の売上は、696億円(同14.9%増)と大きく伸長しました。経口骨粗鬆症治療薬のトップブランド「エディロール」による牽引をはじめ、2013年5月に皮下注製剤を新発売し、2014年6月に2週間の処方制限が解除された「アクテムラ」、2013年8月に発売した骨粗鬆症治療剤「ボンビバ」の寄与によるものです。
腎領域の売上は、遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤「エポジン」の売上が薬価改定影響等により大きく減少し、447億円(同8.6%減)となりました。
移植・免疫・感染症領域(タミフル除く)は、他社新製品の参入により、併用されるペグインターフェロン-α-2a製剤「ペガシス」、抗ウイルス剤「コペガス」の売上が増加し、208億円(同10.6%増)となりました。
[タミフル]
抗インフルエンザウイルス剤「タミフル」の通常シーズン向けの売上は、129億円(同27.7%増)、行政備蓄向け等の売上は、2億円(同77.8%減)となりました。
[海外製商品売上高]
円安影響に加え、欧米で皮下注製剤を発売した「アクテムラ」のロシュ向け輸出が数量ベースでも伸長し、海外製商品売上高は743億円(同21.6%増)と大きく増加しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
単位:億円
|
|
2014年 12月期実績 |
2013年 12月期実績 |
前年同期比 |
|
フリー・キャッシュ・フローの推移 |
|||
|
営業利益 |
759 |
787 |
△3.6% |
|
調整後営業利益 |
964 |
973 |
△0.9% |
|
営業フリー・キャッシュ・フロー |
439 |
630 |
△30.3% |
|
フリー・キャッシュ・フロー |
△65 |
150 |
-% |
|
ネット現金の純増減 |
△45 |
227 |
-% |
|
|
|||
|
連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS実績) |
|||
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
370 |
535 |
△30.8% |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△144 |
△132 |
+9.1% |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△244 |
△232 |
+5.2% |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
△10 |
196 |
-% |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
1,140 |
1,151 |
△1.0% |
営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、964億円となりました。主な調整内容は、有形固定資産の減価償却費及び減損損失の155億円です。
調整後営業利益に、純運転資本等の増加333億円を減算し、さらに有形固定資産及び無形資産の取得による支出192億円を減算した営業フリー・キャッシュ・フローは439億円の収入となりました。純運転資本等の増加要因は、後述の「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)財政状態」に記載したとおりです。有形固定資産の取得は、主に研究所及び工場の建物・設備の取得によるものです。
また、営業フリー・キャッシュ・フローから財務管理に伴うキャッシュ・フロー、法人所得税及び配当金の支払の合計504億円を減算したフリー・キャッシュ・フローは65億円の支出となりました。
その結果、換算差額等調整後のネット現金の純増減は45億円の減少、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は10億円減少し、当期末残高は1,140億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)の推移について
連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づいて作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のような除外事項はありません。
(3)IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項
有形固定資産の減価償却方法について、日本基準では定率法、IFRSでは定額法を採用しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、当連結会計年度の減価償却費が11億円増加しております。
外部から導入した開発品に係る一時金及びマイルストン支払いについて、日本基準では発生した会計期間の費用として計上しておりますが、IFRSでは無形資産に計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、当連結会計年度における研究開発費が4億円減少しております。
外部に導出した開発品・製品の契約一時金受取りについて、日本基準では一時の収益として計上しておりますが、IFRSでは繰延収益としてその他の非流動負債及びその他の流動負債に計上しております。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて、当連結会計年度におけるロイヤルティ及びその他の営業収入が15億円減少しております。
(1)生産の状況
当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬品事業 |
449,987 |
8.6 |
|
合計 |
449,987 |
8.6 |
(注)IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きの売価換算(仕切単価ベース)であり、百万円未満を四捨五入して記載しております。
(2)商品仕入実績
当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の商品仕入実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬品事業 |
21,182 |
12.2 |
|
合計 |
21,182 |
12.2 |
(注)IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きの実際仕入高であり、百万円未満を四捨五入して記載しております。
(3)受注の状況
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(4)販売の状況
当社グループは医薬品事業のみの単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
医薬品事業 |
461,109 |
8.8 |
|
合計 |
461,109 |
8.8 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
当連結会計年度 |
前連結会計年度 |
||
|
販売高 (百万円) |
割合 (%) |
販売高 (百万円) |
割合 (%) |
|
|
アルフレッサ株式会社 |
94,483 |
20.5 |
94,288 |
22.3 |
|
株式会社メディセオ |
72,767 |
15.8 |
75,240 |
17.8 |
|
エフ・ホフマン・ラ・ ロシュ・リミテッド |
68,784 |
14.9 |
54,638 |
12.9 |
|
株式会社スズケン |
47,658 |
10.3 |
49,728 |
11.7 |
2.IFRSに基づく金額を記載しております。また、金額は消費税等抜きであり、百万円未満を四捨五入して記載しております。
3.販売高は売上収益(製商品売上高とロイヤルティ及びその他の営業収入)であります。
当社グループは、2013年度から2015年度までを実行期間とする中期経営計画「ACCEL 15」を策定し、トップ製薬企業の早期実現に向けた取り組みを推進しております。
医薬品産業を取り巻く環境は、新興国の成長や世界的な高齢化進展によって医薬品への期待・ニーズが増大する一方、より困難な疾患への挑戦による研究開発の難度上昇や各国の財政危機を背景とした価格への圧力の高まりなど、激しく変化しております。
こうした環境の中、当社グループはロシュとの緊密な協働関係を活かし、ロシュからの豊富な開発パイプライン導入やPHC(個別化医療)推進・グローバル開発及び販売での協力を通じて、効率的かつ連続的に新薬を開発・販売できる体制を整えるとともに、自社の強みをさらに磨き上げ、次世代抗体技術に代表される世界最先端の創薬技術やコンサルティングプロモーションの実践による国内がん領域でのトップシェアの獲得といった革新的な成果を上げてまいりました。
中期経営計画「ACCEL 15」におきましては、これらの競争優位性のさらなる強化と企業価値の持続的拡大に向け、以下の変革課題に注力してまいります。
(1)営業生産性の向上
当社グループは、「アバスチン」、「アクテムラ」をはじめとする自社及びロシュからの多くの有力新薬を活かし、がん領域、腎領域、骨・関節領域をはじめとして国内市場において確固たる地位を築いてまいりました。今後はさらにファーストインクラス・ベストインクラスの優れた医薬品を連続的に上市していくとともに、PHC(個別化医療)の推進、実臨床における効果・安全性に関するエビデンスを基としたコンサルティングプロモーションの促進、標準治療普及や地域医療への一層の貢献を通じ、患者・医療関係者の皆様へ、これまで以上に効果的なソリューションを提供することを目指してまいります。同時に医療提供環境の変化に適応した柔軟・効率的な営業体制への改革を進め、営業生産性の向上を図ります。
また、海外市場においても、「アクテムラ」でのロシュとの協働を軸とした売上成長を実現していきます。
(2)グローバル開発の加速
当社グループは、自社研究所からの創出及びロシュからの導入による豊富な開発パイプラインを保有しております。世界中の患者・医療関係者の皆様のアンメット・メディカル・ニーズに応えるため、クリニカルサイエンス機能の強化や自社グローバル開発体制の整備を通じて、各開発プロジェクトの臨床的価値・ビジネス的価値の早期証明を図り、開発・上市の加速を目指してまいります。
また、ロシュとの積極的な導出入の実施、グローバル共同試験促進など、両社開発プロジェクトの最速開発に向けた相互協力体制を、より緊密かつ柔軟なものへと進化させ、日本及び欧米各国・新興国等での速やかな承認獲得・市場導入を進めてまいります。
(3)革新的プロジェクトの連続創出
当社グループは、強みとするバイオ医薬研究を梃子として、国産初の抗体医薬「アクテムラ」に代表される革新的医薬品の創製を進めてまいりました。さらに低分子医薬においても、自社技術の蓄積に加え、ロシュとの化合物ライブラリー共有によって、飛躍的な創薬基盤の強化を成し遂げてきております。また、アカデミア等とのネットワークによるオープンイノベーションも積極的に推し進めています。
特にバイオ医薬品分野での取り組みは、リサイクリング抗体・スイーピング抗体等の次世代抗体技術確立、がん幹細胞研究等、世界最先端の成果へと結実しています。
こうした成果を、いち早く医療ニーズの充足に結びつけるため、2012年に中外ファーマボディ・リサーチ・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)を設立し、連続的に革新的な開発プロジェクトを創出する体制を整えました。
今後はこれらの革新的創薬技術及び創薬研究体制を活用し、ファーストインクラス・ベストインクラスの優れた医薬品の創出を一層加速してまいります。
(4)経営基盤のさらなる強化
当社グループは、ロシュとのWIN-WIN関係を基軸としたリスク・リターンバランスに優れたビジネスモデルを活用するとともに、絶え間ないコスト削減努力を通じ、国内同業トップクラスの利益率を実現してまいりました。
今後は、激変する環境に適応しつつ、持続的な企業価値拡大を図るため、要員・設備投資をはじめとする固定費コントロール並びに一層のコスト削減努力により、さらに効率的かつ柔軟なコスト構造への変革を進めてまいります。
また、企業価値拡大機会を最大化するための戦略的・機動的な投資も同時に行っていきます。
人財面においても、ナショナリティ、ジェンダー等のダイバーシティを加速し、幅広い視野と多様な専門性に基づいた革新を促進する体制を強化していきます。
当社グループの業績は、今後起こりうる様々な要因により重要な影響を受ける可能性があります。以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループはこれらリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)新製品の研究開発について
当社グループは革新的新薬を継続的に提供する、日本のトップ製薬企業を目指しており、国内外にわたって積極的な研究開発活動を展開しております。がん領域を中心とする充実した開発パイプラインを有しておりますが、そのすべてについて今後順調に開発が進み発売できるとは限らず、途中で開発を断念しなければならない事態も予想されます。そのような事態に陥った場合、開発品によっては当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(2)製品を取りまく環境の変化について
近年の製薬産業における技術進歩は顕著であり、当社グループは国内外の製薬企業との厳しい競争に直面しております。このような状況におきまして、競合品や後発品の発売及び当社グループが締結した販売・技術導出入に関わる契約の変更等により当社グループ製品を取りまく環境が変化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(3)副作用について
医薬品は厚生労働省の厳しい審査を受けて承認されていますが、その特殊性から、使用にあたり、万全の安全対策を講じたとしても副作用を完全に防止することは困難です。当社グループの医薬品の使用に関し、副作用、特に新たな重篤な副作用が発現した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(4)医療制度改革について
国内においては、急速な少子高齢化が進むなか医療保険制度改革が実行され、その一環として診療報酬体系の見直し、薬価制度改革などの議論が続けられ医療費抑制策が実施されております。薬価制度を含む医療制度改革はその方向によっては当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(5)知的財産権について
当社グループは業務活動上様々な知的財産権を使用しており、それらは当社グループ所有のものであるか、あるいは適法に使用許諾を受けたものであると認識しておりますが、当社グループの認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性があり、また当社グループの業務に関連する重大な知的財産権を巡っての係争が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(6)ロシュとの戦略的提携について
当社グループはロシュとの戦略的提携により、日本市場におけるロシュの唯一の医薬品事業会社となり、また日本以外の世界市場(韓国・台湾除く)ではロシュに当社製品の第一選択権を付与し、多数の製品及びプロジェクトを同社との間で導入・導出しております。なんらかの理由により戦略的提携における合意内容が変更された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(7)国際的な事業活動について
当社グループは国外における医薬品の販売や研究開発活動、医薬品バルクの輸出入など国際的な事業を積極的に行っております。このような国際的な事業活動においては、法令や規制の変更、政情不安、経済動向の不確実性、現地における労使関係、税制の変更や解釈の多様性、為替相場の変動、商習慣の相違等に直面する場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(8)ITセキュリティ及び情報管理について
業務上、各種ITシステムを駆使しているため、システムの障害やコンピューターウィルス等の外部要因により、業務が阻害される可能性があります。また、万が一の事故等により機密情報が社外に流出した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(9)大規模災害等による影響について
地震、台風などの自然災害、火災などの事故などが発生した場合、当社グループの事業所・営業所及び取引先が大規模な被害を受け事業活動が停滞し、また損害を被った設備などの修復のため多額の費用が発生するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(10)訴訟等について
事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等に関連して訴訟を提起される場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(11)環境問題について
環境問題に関連して関係法令等の順守はもとより、さらに高い自主基準を設定してその達成に向けて努めております。事業活動を行う過程において万が一の事故等により関係法令等の違反が生じた場合、関連費用等のため当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(1)技術導入契約等
(提出会社)
|
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
対価 |
契約年 |
契約終結年 |
|
抗悪性腫瘍剤(抗CD20モノクローナル抗体) |
全薬工業株式会社 |
日本 |
一定額の 契約金 |
2011 |
2021年 |
|
抗悪性腫瘍剤(抗VEGFヒト化モノクローナル抗体) |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド(及びロシュ・ダイアグノスティクス・インターナショナル(バーゼル支店)) |
スイス |
一定額の 契約金 |
2003 |
発売日から25年または対象特許満了日のいずれか長い方 |
|
ペルツズマブ(遺伝子組換え) |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金 |
2003 |
発売日から20年または対象特許満了日のいずれか長い方 |
|
ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体 |
個人 |
日本 |
一定料率の ロイヤルティ |
2004 |
2020年 |
|
オビヌツズマブ(ヒト化抗CD20モノクローナル抗体) |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金 |
2007 |
発売日から15年または対象特許満了日のいずれか長い方(以降自動更新) |
|
トラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え) |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金 |
2008 |
発売日から20年または対象特許満了日のいずれか長い方 |
|
オナルツズマブ(遺伝子組換え) |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金 |
2010 |
発売日から25年または対象特許満了日のいずれか長い方 |
|
Lebrikizumab(ヒト化抗IL-13抗体) |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金 |
2011 |
発売日から25年または対象特許満了日のいずれか長い方 |
|
RG7446(改変型ヒト化抗PD-L1モノクローナル抗体) |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金 |
2013 |
発売日から25年または対象特許満了日のいずれか長い方 |
|
Anamorelin |
ヘルシン・ヘルスケア・エスエー |
スイス |
一定額の 契約金及び 一定料率の ロイヤルティ |
2013 |
2027年 |
(注)エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッドとのビトぺルチンに関する契約につきましては、重要性が乏しくなったため記載を省略しております。
(2)技術導出契約等
(提出会社)
|
契約品目 |
相手方の名称 |
国名 |
対価 |
契約年 |
契約終結年 |
|
遺伝子組換えヒトG-CSF製剤 |
中外サノフィ-アベンティス・エスエヌシー |
フランス |
一定料率の ロイヤルティ |
1993 |
販売終了時 |
|
トシリズマブ |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金及び 一定料率の ロイヤルティ |
2003 |
国毎に発売日から10年または対象特許満了日のいずれか長い方 |
|
イバンドロン酸ナトリウム水和物 |
大正製薬株式会社 |
日本 |
一定額の 契約金 |
2006 |
製剤毎に発売日から10年(以降自動更新) |
|
エルデカルシトール |
大正製薬株式会社 |
日本 |
一定額の 契約金 |
2008 |
発売日から10年(以降自動更新) |
|
トホグリフロジン水和物 |
興和株式会社及びサノフィ株式会社 |
日本 |
一定額の 契約金 |
2012 |
発売日から15年または基本特許満了日のいずれか長い方 |
|
アレクチニブ塩酸塩 |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金及び 一定料率の ロイヤルティ |
2012 |
発売日から10年または対象特許満了日のいずれか長い方(以降自動更新) |
|
オビヌツズマブ(ヒト化抗CD20モノクローナル抗体) |
日本新薬株式会社 |
日本 |
一定額の 契約金 |
2012 |
発売日から15年または対象特許満了日のいずれか長い方(以降自動更新) |
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抗体改変技術 |
エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッド |
スイス |
一定額の 契約金及び 一定料率の ロイヤルティ |
2014 |
ロイヤルティ等の 支払義務終了時 |
(3)合弁関係
(提出会社)
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合弁会社名及び所在地 |
相手方の名称 |
国名 |
設立の目的 |
設立年 |
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中外サノフィ-アベンティス・エスエヌシー(フランス) |
サノフィ・アベンティス・パーティシペーションズ・エスエーエス |
フランス |
医薬品の開発販売 |
1990 |
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C&Cリサーチ・ラボラトリーズ(韓国) |
ジェイダブリュ・ファーマシューティカル |
韓国 |
医薬品等の研究開発 |
1992 |
(4)エフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッドとの戦略的アライアンス
(提出会社)
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契約の名称 |
相手方の名称 |
契約の内容 |
契約年 |
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基本契約 |
ロシュ・ホールディング・ リミテッド |
日本国内におけるエフ・ホフマン・ラ・ロシュ・リミテッドとの医薬品事業の統合を柱とする戦略的アライアンスにかかわる基本契約 |
2001 |
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包括的開発品 導入契約 |
エフ・ホフマン・ラ・ ロシュ・リミテッド |
日本ロシュ株式会社との合併時に日本ロシュ株式会社が開発していた開発品の包括的導入 |
2002 |
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包括的既存品 導入契約 |
エフ・ホフマン・ラ・ ロシュ・リミテッド |
日本ロシュ株式会社との合併時に日本ロシュ株式会社が販売していた製品の包括的導入 |
2002 |
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共同研究契約 |
エフ・ホフマン・ラ・ ロシュ・リミテッド |
低分子化合物に関する同社との間の共通研究基盤構築及びその共同使用に関する基本契約 |
2002 |
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共同研究契約 |
エフ・ホフマン・ラ・ ロシュ・リミテッド |
高分子化合物に関する同社との間の共通研究基盤構築及びその共同使用に関する基本契約 |
2004 |
(5)その他
(提出会社)
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契約の名称 |
相手方の名称 |
契約の内容 |
契約年 |
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スベニール 事業提携契約書 |
電気化学工業株式会社 |
スベニールの独占的供給及び購入にかかる契約 |
2003 |
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原薬製造委受託契約 |
ジェネンテック・ インコーポレーテッド |
ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体(トシリズマブ)原薬にかかる製造委受託契約 |
2008 |
当社グループは、医療用医薬品に関して国内外にわたる積極的な研究開発活動を展開しており、がん領域を中心に国際的に通用する革新的な医薬品の創製に取り組んでおります。国内では、御殿場、鎌倉に研究拠点を配置し、連携して創薬の研究を行う一方、浮間では工業化技術の研究を行っております。また、海外では、中外ファーマ・ユー・エス・エー・エルエルシー(米国)、中外ファーマ・ヨーロッパ・リミテッド(英国)、日健中外科技(北京)有限公司(中国)、中外醫藥開發股份有限公司(台湾)が医薬品の開発・申請業務を、中外ファーマボディ・リサーチ・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)、共同支配事業であるC&Cリサーチ・ラボラトリーズ(韓国)が医薬品の研究開発を行っています。
当連結会計年度におけるCoreベースの研究開発費は、806億円となりました。
(1)財政状態
単位:億円
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2014年 期末実績 |
2013年 期末実績 |
前期末比 |
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資産負債の推移 |
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純運転資本 |
2,094 |
1,771 |
+18.2% |
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長期純営業資産 |
1,484 |
1,481 |
+0.2% |
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純営業資産(NOA) |
3,577 |
3,252 |
+10.0% |
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ネット現金 |
2,299 |
2,344 |
△1.9% |
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その他の営業外純資産 |
102 |
136 |
△25.0% |
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純資産合計 |
5,978 |
5,732 |
+4.3% |
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連結財政状態計算書(IFRS実績) |
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資産合計 |
7,395 |
6,972 |
+6.1% |
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負債合計 |
△1,418 |
△1,240 |
+14.4% |
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純資産合計 |
5,978 |
5,732 |
+4.3% |
純運転資本は2,094億円と、前連結会計年度末に比べ323億円増加しました。回収タイミングの違いによる売掛金の増加と、新製品や主力品の売上規模拡大及び安定供給リスク対応による安全在庫の積上げなどに伴い棚卸資産が増加したことなどによるものです。また、長期純営業資産は、前連結会計年度末から横ばいの1,484億円となりました。その結果、純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ325億円増加し、3,577億円となりました。
前述の「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は前連結会計年度末に比べ45億円減少し、2,299億円となりました。また、その他の営業外純資産は繰延税金資産が増加した一方で為替予約資産の減少及び未払法人所得税の増加があったことなどにより前連結会計年度末から34億円減少し、102億円となりました。
その結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ246億円増加し、5,978億円となりました。
※資産負債の推移について
連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。一方で、純営業資産(NOA)を含む資産負債の推移は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、資産負債の推移にはCore実績のような除外事項はありません。
(2)経営成績
「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
(3)キャッシュ・フローの状況
「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
※本章において、金額は億円未満を四捨五入しております。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。