当社は、人々の健康で豊かな生活のために、研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献す
ることを企業理念とし、以下の経営理念を掲げております。
■ 顧客視点の経営と革新的な研究を旨とし、これからの医療と健やかな生活に貢献する
■ たゆまぬ事業の発展を通して企業価値を持続的に拡大し、株主の信頼に応える
■ 社員が自らの可能性と創造性を伸ばし、その能力を発揮することができる機会を提供していく
■ 企業市民として社会からの信用・信頼を堅持し、よりよい地球環境の実現に貢献する
そして、「グローバルレベルで戦える研究開発型企業」および「最先端の技術で医療に貢献」のビジョンを設定し、事業活動を進めています。
当社がこれらの企業理念とビジョンを実現し、持続的に成長していくためには、積極的に研究開発活動を進め、アンメット・メディカル・ニーズ(いまだ有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズ)に応えられる革新的な新薬の創出を続けていくことが必要です。
当社は、非定型抗精神病薬「ラツーダ」などの医薬品を創出し、広く社会に提供しており、これらの医薬品の医療への貢献から得られる利益を、精神神経領域、がん領域、再生・細胞医薬分野などにおける研究開発に再投資し、新たな価値を創造していきたいと考えています。当社およびサノビオン・ファーマシューティカルズ・インク(以下「サノビオン社」)は、「ラツーダ」の後発品申請への対応措置として、米国において特許侵害訴訟を提起していますが、今後も「ラツーダ」の特許に対する侵害行為に対して適切に対処してまいります。
当期は、当社の第三期中期経営計画の最終年度であり、2018年度を起点とする5ヶ年の次期中期経営計画の策定作業を進めてまいりました。2018年2月に提起した特許侵害訴訟を踏まえ、次期中期経営計画の公表を延期しましたが、当社が持続的に成長していくためには、革新的な新薬を創出していくことが必要なことに変わりはなく、2018年度も引き続き、積極的に研究開発を進めてまいります。
当社及び子会社(以下「当社グループ」)の2018年度の事業活動方針は、次のとおりです。
(1) CSR経営
当社は、企業理念の実践を「当社のCSR経営」と定義し、事業活動を進めています。
事業活動の前提となるコンプライアンスの徹底、実効性の高いコーポレートガバナンス体制および透明性の高い経営の追求、多様なステークホルダーとのコミュニケーション、環境負荷の低減、働き方改革、女性の活躍などのダイバーシフィケーションの推進、国内外での社会貢献活動などの社会的責任を全うすることを通じて、企業価値の向上に取り組んでまいります。
(2) 研究開発および事業開発活動
研究開発については、精神神経領域、がん領域および再生・細胞医薬分野に積極的に経営資源を投入し、なかでも、後期開発品の開発を最優先に進めてまいります。研究段階においては、革新的な医薬品の創出を目指して、自社研究に加えて国内外の研究機関などとの共同研究などにも取り組んでまいります。
精神神経領域では、2017年度に米国において注意欠如・多動症(ADHD)を対象に承認申請を行ったdasotraline(開発コード:SEP-225289)およびパーキンソン病に伴うオフ症状を対象に承認申請を行ったアポモルヒネ塩酸塩水和物(開発コード:APL-130277)ならびに日本においてレビー小体型認知症(DLB)に伴うパーキンソニズムの効能・効果を追加する一部承認申請を行った「トレリーフ」について、承認取得に向けた活動を着実に進めてまいります。また、米国でのdasotralineの過食性障害(BED)の適応追加や日本での非定型抗精神病薬「ロナセン」テープ製剤の2018年度中の承認申請を目指し、さらには、ルラシドン塩酸塩(米国製品名「ラツーダ」)について、日本での統合失調症、双極Ⅰ型障害うつおよび双極性障害メンテナンスを対象とした2019年度中の承認申請を目指して、それぞれ開発を推進してまいります。
がん領域では、当社とボストン・バイオメディカル・インク(以下「ボストン・バイオメディカル社」)およびトレロ・ファーマシューティカルズ・インク(以下「トレロ社」)との連携をより一層強め、後期開発品の開発および申請に向けた取組を強化してまいります。その中でも、がん幹細胞性に対する阻害剤としてファースト・イン・クラスのナパブカシン(開発コード:BBI608)について、フェーズ3試験を実施中の結腸直腸がんおよび膵がんを対象とした開発に最大限の注力をしてまいります。また、米国において急性骨髄性白血病(AML)を対象としたフェーズ2試験を実施中のalvocidib(開発コード:DSP-2033)および膠芽腫を対象としたフェーズ2試験を実施中のがんペプチドワクチンであるアデグラモチド酢酸塩/ネラチモチドトリフルオロ酢酸塩(開発コード:DSP-7888)についても、積極的に開発を行ってまいります。
再生・細胞医薬分野については、早期の事業化を目指して複数の研究開発プロジェクトを推進してまいります。サンバイオ・インクから導入した慢性期脳梗塞を対象とした骨髄間質細胞由来のSB623について、北米でのフェーズ2試験を推進します。iPS細胞由来では、先駆け審査指定制度の指定品目となった「非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞」について、パーキンソン病を対象として、2018年度中の医師主導治験開始に向けた準備が共同研究先の国立大学法人京都大学にて進められており、また、当社は同大学および株式会社日立製作所との細胞培養に関する共同研究を推進してまいります。眼疾患領域では、株式会社ヘリオスと加齢黄斑変性を対象とした早期治験開始に向けた共同開発および国立研究開発法人理化学研究所とiPS細胞由来立体網膜を用いた網膜色素変性の再生医療の共同研究を、それぞれ推進してまいります。さらには、慶應義塾大学および国立病院機構大阪医療センターとiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた脊髄損傷の再生医療の共同研究などを推進してまいります。これらの実用化に向けて、2018年3月に竣工した再生・細胞医薬製造プラント(Sumitomo Dainippon Manufacturing Plant for Regenerative Medicine & Cell Therapy、通称「SMaRT」)において、iPS細胞由来の治験薬製造体制の構築および商用生産に向けた準備を進めてまいります。また、当社と株式会社ヘリオスとの合弁会社である株式会社サイレジェンにおいても、SMaRTを使用した商用生産に向けた準備を進めてまいります。
これらの領域・分野以外では、日本において、2017年10月に導入した2型糖尿病を対象としたimeglimin(開発コード:PXL008)の開発などを推進してまいります。
また、医療分野における人工知能(AI)やデジタル化の進展を見据え、デジタルヘルスケアなどの新たな事業分野(フロンティア領域)の探索を推進してまいります。
さらに、短期から長期に至るまで当社の利益拡大に向けて、各地域の戦略に見合う導入・導出、提携、買収などを積極的に推進してまいります。
(3) 各地域セグメントにおける事業活動
日本セグメントでは、当社が創製した医薬品であるパーキンソン病治療剤「トレリーフ」や「ロナセン」、日本イーライリリー株式会社との提携品である2型糖尿病治療剤「トルリシティ」、鳥居薬品株式会社とのプロモーション提携品であるそう痒症改善剤「レミッチ」およびファイザー株式会社とコ・プロモーションを開始したうつ病治療剤「イフェクサー」の売上拡大を図りますが、薬価改定や後発医薬品の使用促進策は、売上収益に大きな影響を与えており、日本セグメント全体では減収となる見通しです。当社グループは、日本セグメントの収益力の向上を目的として、2018年4月にバーチャル組織Japan Business Unitを設置しました。日本事業を一体的に運営し、投資単位として明確化することなどにより、中期的な収益の拡大を図ってまいります。
北米セグメントでは、当社グループの収益の柱であり、連結売上収益の40%近くを占める「ラツーダ」のさらなる伸長を図ります。また、精神神経領域では抗てんかん剤「アプティオム」や2018年度中に上市を計画しているアポモルヒネ塩酸塩水和物、呼吸器領域では慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療剤「ブロバナ」、「ウチブロン」、「シーブリ」および「アルカプタ」に加え、2018年4月から販売を開始した「ロンハラ マグネア」の5製品の売上拡大を図るとともに、高効率な販売活動により、利益の最大化を図ります。
中国セグメントでは、カルバペネム系抗生物質製剤「メロペン」の販売を中心に事業規模の維持に努めるとともに、2018年2月に販売を開始した「ロナセン」の早期市場浸透を図ってまいります。
その他の地域では、「ラツーダ」について、英国などでの自社販売に加えて、アンジェリーニ・エス・ピー・エー(以下「アンジェリーニ社」)との提携開始により展開地域を拡大した欧州、さらにはアジア、オセアニア、南米などでそれぞれの提携先との連携強化により売上拡大を図ります。
(4) 事業基盤の強化
当社グループが、効率的に研究開発を進め、また展開する各地域の事業環境および事業状況の変化に対し機動的に事業構造を転換できるようにするため、引き続き、人件費および一般経費の最適化、資産効率の向上、意思決定の迅速化などにより、経営効率の向上を図り、事業基盤の強化と強い企業文化の構築に取り組んでまいります。
(5) 株主還元および財務戦略
当社は、企業価値と株主価値の持続的かつ一体的な向上を基本方針としており、株主への還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配を行ってまいります。2017年度の業績は、第三期中期経営計画の2017年度経営目標を大幅に超え、当社発足以来の最高益となりましたので、特別配当を実施いたしました。
財務状況については、2016年度のシナプサス・セラピューティクス・インク(現 サノビオン・シーエヌエス・ディベロップメント・カナダ・ユーエルシー)およびトレロ社の買収により、2016年度に新たに400億円の借入を行いました。一方で、当社は順次有利子負債の返済を進めており、セプラコール・インク(現サノビオン社)の買収に際して2009年度に借り入れた1,770億円は、2018年度中に全額返済できる見込みです。当社グループが持続的に成長していくためには、買収で取得した開発品などへの先行投資に加え、製品および開発品の導入ならびに国内事業、北米事業、新たな事業分野などへの投資をさらに積極的に進めていく必要があり、自己資金に加えて必要に応じて借入によるレバレッジの活用などによりその投資資金を確保してまいります。
(6) リスクへの対応
これらの事業計画を進めるうえにおいては、新製品開発の遅延または中止のリスク、市販後に予期せぬ副作用が発生するリスク、訴訟に関わるリスク、操業停止のリスク、海外事業展開に関するリスク、情報管理に関するリスク、コンプライアンス違反により社会的信用を失うリスクなどの様々なリスクがあります。
当社グループは、リスクマネジメントに関する基本方針「DSP Group Risk Management Policy」の下で、リスクマネジメントを推進する体制を整備・運用し、リスク管理の強化に努めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 新製品の研究開発に関わるリスク
当社グループは独創性の高い国際的に通用する有用な新製品の開発に取り組んでおります。開発パイプラインの充実と早期の上市を目指しておりますが、新薬開発の難度が高まる中、すべての品目の開発が今後計画どおりに進み承認・発売に至るとは限らず、有効性や安全性の観点から開発が遅延または中止しなければならない事態になる場合も予想されます。そのような場合には、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 連結売上収益における比率の高い特定製品に関するリスク
当社グループの収益の柱である、非定型抗精神病薬ラツーダ(ルラシドン塩酸塩)の当連結会計年度の北米での売上収益は、当社連結売上収益の38%を占めております。ラツーダは、特許侵害訴訟の動向や他の有力な競合品の出現その他予期せぬ事情等により、売上収益が減少した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 知的財産権に関わるリスク
当社グループは研究開発において種々の知的財産権を使用しております。これらは当社グループ所有のもの、または適法に使用許諾を受けたものとの認識のうえで使用しておりますが、当社グループの認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。また当社グループの事業は多くの知的財産権によって保護されていますが、保有する知的財産権が第三者に侵害された場合のほか、知的財産権の有効性や帰属を巡る係争が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(4) 医療制度改革について
国内においては、急速に進展する少子高齢化等により医療保険財政が悪化する中、先発医薬品の価格抑制や後発医薬品の使用促進などの医療費抑制策が図られ、さらなる医療制度改革の論議が続けられております。医療制度改革はその方向性によっては当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
また、海外においても医薬品は各種の規制を受けており、行政施策の動向によっては、重要な影響を受ける可能性があります。
(5) 副作用問題について
医薬品は開発段階において充分に安全性の試験を実施し、世界各国の所轄官庁の厳しい審査を受けて承認されておりますが、市販後に新たな副作用が見つかることも少なくありません。市販後に予期せぬ副作用が発生した場合に、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(6) 提携解消について
当社グループは仕入商品の販売、合弁事業、共同販売、開発品の導入または導出、共同研究等さまざまな形で他社と提携を行っております。何らかの事情によりこれらの提携関係を解消することになった場合には、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(7) 主要な事業活動の前提となる事項について
当社グループの主な事業は医療用医薬品事業であり、国内においては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」等の薬事に関する法令に基づき、その研究開発および製造販売等を行うにあたり、「第一種医薬品製造販売業」、「第二種医薬品製造販売業」(いずれも有効期間5年)等の許可等を取得しております。また、海外においても医療用医薬品事業を行うにあたっては、当該国の薬事関連法規等の規制を受け、必要に応じて許可等を取得しております。これらの許可等については、各法令で定める手続きを適切に実施しなければ効力を失います。また各法令に違反した場合、許可等の取消し、または期間を定めてその業務の全部もしくは一部の停止等を命ぜられることがある旨が定められております。当社グループは、現時点において、許可等の取消し等の事由となる事実はないものと認識しておりますが、将来、当該許可等の取消し等を命ぜられた場合には、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 訴訟に関わるリスク
当社の主力商品の一つである非定型抗精神病薬ラツーダに関して、当連結会計年度に当社は新たに用途特許および製剤特許を取得しましたが、当連結会計年度末現在、当社及び当社子会社による複数の後発医薬品メーカーに対する特許侵害訴訟が係属しています。また、当社グループの事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等に関連し、訴訟を提起される可能性があります。上記特許侵害訴訟及びその他の訴訟には性質上不確実性があり、その動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(9) 工場の閉鎖または操業停止に関わるリスク
当社グループの工場が、技術上の問題、使用原材料の供給停止、火災、地震、その他の災害等により閉鎖または操業停止となり、製品の供給が遅滞もしくは休止した場合、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10) 金融市況および為替変動による影響について
株式市況の低迷によっては保有する株式の評価損や売却損が生じ、金利動向によっては借入金等の支払利息が増加するほか、金融市況の悪化によっては退職給付制度債務が増加するなど、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、為替相場の変動によっては、輸出入取引および連結子会社業績等の円換算において、重要な影響を受ける可能性があります。
(11) 非金融資産の減損の影響について
当社グループは、事業用の資産やのれん等、さまざまな有形固定資産や無形資産を保有しております。将来、大幅な業績の悪化や価値の低下等があった場合、減損処理の必要が生じ、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(12) 親会社との取引について
当社と親会社である住友化学株式会社との間で、大阪研究所、愛媛工場および大分工場の土地賃借、これらの事業所等で使用する用役や主に原薬を製造する際に使用する原料の購入契約を締結しております。当該契約等は、一般的な市場価格を参考に双方協議のうえ合理的に価格が決定され、当事者からの申し出がない限り1年ごとに自動更新されるものであります。このほか、親会社から出向者の受入を行っており、また、資金効率向上等の観
点から親会社への短期貸付を実施しております。今後も当該取引等を継続していく方針でありますが、同社との契約・取引内容等に変化が生じた場合には、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13) 海外事業展開に関するリスク
当社グループは、北米、中国を中心にグローバルな事業活動を展開しておりますが、各国の規制・制度変更や外交関係の悪化、政情不安等のリスクが内在しており、このようなリスクに直面した場合、当社グループの事業計画が達成できず、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(14) 情報管理に関するリスク
当社グループは、各種情報システムを使用しているため、システムの障害やコンピューターウィルス等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの機密情報を保有していますが、これらが社外に漏洩した場合には、損害賠償、行政処分、社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(15) コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、コンプライアンスの推進を全ての事業活動の土台と位置付け、法令および企業倫理の遵守に努めておりますが、コンプライアンスの精神に反するような事態が生じた場合には、企業グループとしての社会的信用の失墜等により、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記以外にもさまざまなリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
また、当社グループは当連結会計年度より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数値をIFRSに組み替えて比較分析を行っております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。
連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 経営成績
当連結会計年度のわが国経済は、個人消費の持ち直し、設備投資や生産の緩やかな増加、企業収益や業況判断の改善など、基調としては、景気は緩やかに回復しています。世界経済についても、米国の景気は着実に回復が続いており、中国では、景気の持ち直しの動きが続いています。わが国経済の先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。
医薬品業界では、日本での薬価制度の抜本改革をはじめ、増大する社会保障給付費を抑制するための世界的な動きとして、先発医薬品の価格抑制や後発医薬品の使用促進が一段と進むなか、新薬開発の難度の高まりや研究開発費の高騰などにより、事業の予見性が低下しており、事業リスクも増大しています。
このような状況のもと、当社グループは、日本において、「トレリーフ」、「ロナセン」、「トルリシティ」などの売上拡大を図るべく経営資源を集中し、情報提供活動を行いました。
北米においては、サノビオン社が、グローバル戦略品である「ラツーダ」を中心とする主力製品のさらなる売上拡大に向けて事業活動を行いました。当社は、当社グループの収益の柱である「ラツーダ」について、複数の特許を保有しています。当社およびサノビオン社は、後発品申請への対応措置として、米国において2015年1月に物質特許に基づき、後発品申請に対する特許侵害訴訟を提起していましたが、さらに、2017年11月に成立した用途特許に基づき、2018年2月に後発品申請に対する特許侵害訴訟を提起しました。
がん領域では、ボストン・バイオメディカル社が、現在開発中であるナパブカシンの早期上市を最優先課題と位置付け、臨床開発を推進しました。また、2016年度に買収したトレロ社が、alvocidibの臨床開発などに注力しました。
中国においては、住友制葯(蘇州)有限公司が、「メロペン」などの売上拡大を図るべく事業活動を展開しました。
欧州においては、「ラツーダ」の販売拡大を目的としてアンジェリーニ社と提携契約を締結しました。
(新たな業績管理指標として「コア営業利益」を採用)
当社グループでは、IFRSの適用にあたり、会社の経常的な収益性を示す利益指標として、「コア営業利益」を設定し、これを当社独自の業績管理指標として採用します。
「コア営業利益」は、営業利益から当社グループが定める非経常的な要因による損益(以下「非経常項目」)を除外したものとなります。非経常項目として除かれる主なものは、減損損失、事業構造改善費用、訴訟関連費用、企業買収に係る条件付対価公正価値の変動額などです。
当連結会計年度の当社グループの連結業績は、以下のとおりであります。
(単位:億円)
|
前連結会計年度 (2017年3月期) |
当連結会計年度 (2018年3月期) |
増減 |
増減率 (%) |
売上収益 |
4,084 |
4,668 |
585 |
14.3 |
コア営業利益 |
644 |
906 |
262 |
40.8 |
営業利益 |
403 |
882 |
479 |
118.9 |
税引前当期利益 |
428 |
849 |
421 |
98.4 |
親会社の所有者に 帰属する当期利益 |
313 |
534 |
221 |
70.7 |
■ 売上収益は4,668億円(前連結会計年度比14.3%増)となりました。
北米セグメントにおいて「ラツーダ」が売上を大きく拡大したことに加え、日本セグメントにおける「トルリシティ」や中国セグメントにおける「メロペン」などの伸長により増収となりました。
■ コア営業利益は906億円(前連結会計年度比40.8%増)となりました。
販売費及び一般管理費の北米セグメントにおける増加や研究開発費の増加がありましたが、売上収益増加に伴う売上総利益の増加により、コア営業利益は増益となりました。
■ 営業利益は882億円(前連結会計年度比118.9%増)となりました。
事業構造改善費用が減少したことに加え、ボストン・バイオメディカル社で開発中のナパブカシンについて、2017年6月に、胃または食道胃接合部腺がんを対象とした国際共同フェーズ3試験の盲検の解除を決定したことに伴い、条件付対価の公正価値が減少し、費用の戻入が発生したことなどにより大幅な増益となりました。
■ 税引前当期利益は849億円(前連結会計年度比98.4%増)となりました。
当連結会計年度は期末にかけて円高基調となったため、当社が保有する外貨建て金融資産において為替差損が発生したことなどにより、金融費用が大きく増加しました。
■ 親会社の所有者に帰属する当期利益は534億円(前連結会計年度比70.7%増)となりました。
税引前当期利益に対する法人所得税の負担率は37.0%となり、米国税制改正の影響等により、前連結会計年度に比べ10.2%増加しましたが、親会社の所有者に帰属する当期利益は増益となりました。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益の売上収益に対する比率は11.4%となり、前連結会計年度に比べ3.7%増加しました。
(セグメント業績指標として「コアセグメント利益」を採用)
当社グループでは、IFRSの適用にあたり、セグメント別の業績では、各セグメントの経常的な収益性を示す利益指標として、「コアセグメント利益」を設定し、当社独自のセグメント業績指標として採用します。
「コアセグメント利益」は、「コア営業利益」から、グローバルに管理しているため各セグメントに配分できない研究開発費、事業譲渡損益などを除外したセグメント別の利益となります。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
【日本】
■ 売上収益は1,433億円(前連結会計年度比1.8%増)となりました。
「トルリシティ」の売上が大きく伸長したことに加え、高血圧症治療剤「アイミクス」、「トレリーフ」、ファブリー病治療剤「リプレガル」などの売上増加が、長期収載品の売上減少を補い、増収となりました。
■ コアセグメント利益は403億円(前連結会計年度比6.2%増)となりました。
従業員数の削減による人件費の減少や販売関連費用の削減などにより販売費及び一般管理費が減少し、増益となりました。
【北米】
■ 売上収益は2,408億円(前連結会計年度比23.7%増)となりました。
主力品である「ラツーダ」の売上が引き続き大きく拡大したことに加え、「アプティオム」などの売上が伸長したことにより増収となりました。
■ コアセグメント利益は1,095億円(前連結会計年度比18.3%増)となりました。
新製品の発売に伴う販売関連費用の増加などにより販売費及び一般管理費は増加しましたが、売上収益増加に伴う売上総利益の増加により、増益となりました。
【中国】
■ 売上収益は234億円(前連結会計年度比33.0%増)となりました。
主力品である「メロペン」などの売上が堅調に推移し増収となりました。
■ コアセグメント利益は107億円(前連結会計年度比59.3%増)となりました。
売上収益増加に伴う売上総利益の増加により、増益となりました。
【海外その他】
■ 売上収益は165億円(前連結会計年度比42.7%増)となりました。
「メロペン」などの輸出が好調であったため増収となりました。
■ コアセグメント利益は51億円(前連結会計年度比81.1%増)となりました。
売上収益増加に伴う売上総利益の増加により、増益となりました。
上記報告セグメントのほか、当社グループは、食品素材・食品添加物および化学製品材料、動物用医薬品、診断薬などの販売を行っており、これらの売上収益は428億円(前連結会計年度比2.0%減)、コアセグメント利益は27億円(前連結会計年度比11.5%増)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
日本 |
148,308 |
4.2 |
北米 |
223,291 |
14.6 |
中国 |
22,670 |
20.3 |
海外その他 |
12,051 |
31.4 |
その他 |
101 |
7.1 |
合計 |
406,421 |
11.3 |
(注) 1 金額は販売価格により換算したものであります。
2 セグメント間取引については相殺消去しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
日本 |
13,019 |
119.1 |
北米 |
2,530 |
20.0 |
中国 |
- |
- |
海外その他 |
- |
- |
その他 |
36,082 |
1.9 |
合計 |
51,631 |
18.8 |
(注) 1 金額は仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 受注状況
当社グループの生産は見込生産で、受注生産は行っておりません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前期比(%) |
日本 |
143,325 |
1.8 |
北米 |
240,791 |
23.7 |
中国 |
23,444 |
33.0 |
海外その他 |
16,468 |
42.7 |
その他 |
42,810 |
△2.0 |
合計 |
466,838 |
14.3 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
マッケソン社(米国) |
70,003 |
17.0 |
82,506 |
17.7 |
カーディナル社(米国) |
49,594 |
12.0 |
64,301 |
13.8 |
アメリソースバーゲン社(米国) |
45,784 |
11.1 |
59,783 |
12.8 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) 財政状態
資産については、非流動資産は、その他の金融資産が有価証券の公正価値測定により増加しましたが、米国税制改正の影響により繰延税金資産が大きく減少したことに加え、のれんや無形資産が為替換算などにより減少した結果、前連結会計年度末に比べ104億円減少しました。
流動資産は、未収法人所得税は減少しましたが、現金及び現金同等物やその他の金融資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ410億円増加しました。
これらの結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ306億円増加し、8,097億円となりました。
負債については、未払金などの営業債務及びその他の債務などは増加しましたが、社債及び借入金の減少などにより、前連結会計年度末に比べ98億円減少し、3,570億円となりました。
資本については、主として利益剰余金の増加により、4,527億円となりました。
なお、当連結会計年度末の親会社所有者帰属持分比率は55.9%となりました。
(5) キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益が大幅な増益となったことに加え、法人所得税の支払額が大きく減少したこと等により、前連結会計年度に比べ743億円収入が増加し、934億円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、製品導入に伴う無形資産の取得や有価証券の取得による支出などがありましたが、前連結会計年度は、子会社の支配獲得による多額の支出があったことから、前連結会計年度に比べ396億円支出が減少し、165億円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度は、資金調達を実施したことにより、全体で収入となりましたが、当連結会計年度は、社債の償還や借入金の返済などにより、296億円の支出となりました。
上記のキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物の為替換算による影響額を加えた結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,478億円となり、前連結会計年度末に比べ422億円増加しました。
当社グループの資本の財源および資金の流動性は、以下のとおりであります。
当社グループの財務活動の方針は、自己資金に加えて、必要に応じて借入によるレバレッジの活用などにより必要資金を確保することであり、営業活動によるキャッシュ・フローのほか、銀行借入などにより、必要資金を調達し、買収で取得した開発品への先行投資等を行っております。
当社グループでは、現金及び現金同等物に短期貸付金を加えた金額を運用資金と定義しており、当連結会計年度末の運用資金は1,690億円であります。また、流動比率(流動資産/流動負債)は165.8%であり、高い資金の流動性を維持しております。
(6) 並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
また、前連結会計年度におけるTolero Pharmaceuticals, Inc. の買収に関する企業結合の会計処理について、前連結会計年度末において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度において確定したため、前連結会計年度の関連する数値について遡及修正しております。
なお、要約連結財務諸表は百万円未満を四捨五入して記載しております。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (2017年3月31日) |
当連結会計年度 (2018年3月31日) |
資産の部 |
|
|
流動資産 |
376,455 |
404,480 |
固定資産 |
|
|
有形固定資産 |
59,253 |
56,632 |
無形固定資産 |
294,000 |
269,478 |
投資その他の資産 |
53,932 |
70,835 |
固定資産合計 |
407,185 |
396,945 |
資産合計 |
783,640 |
801,425 |
負債の部 |
|
|
流動負債 |
228,447 |
206,335 |
固定負債 |
94,804 |
112,040 |
負債合計 |
323,251 |
318,375 |
純資産の部 |
|
|
株主資本 |
400,963 |
430,539 |
その他の包括利益累計額 |
59,426 |
52,511 |
純資産合計 |
460,389 |
483,050 |
負債純資産合計 |
783,640 |
801,425 |
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
売上高(注) |
411,645 |
477,966 |
売上原価 |
100,078 |
119,852 |
売上総利益 |
311,567 |
358,114 |
販売費及び一般管理費 |
259,066 |
292,291 |
営業利益 |
52,501 |
65,823 |
営業外収益 |
3,521 |
2,607 |
営業外費用 |
1,939 |
7,543 |
経常利益 |
54,083 |
60,887 |
特別利益 |
5,754 |
- |
特別損失 |
12,878 |
14,062 |
税金等調整前当期純利益 |
46,959 |
46,825 |
法人税等 |
18,225 |
9,300 |
当期純利益 |
28,733 |
37,525 |
非支配株主に帰属する当期純利益 |
- |
- |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
28,733 |
37,525 |
(注)返品調整引当金繰入額または戻入額は、売上高に含めて表示しております。
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当期純利益 |
28,733 |
37,525 |
その他の包括利益合計 |
△7,853 |
△6,915 |
包括利益 |
20,880 |
30,610 |
(内訳) |
|
|
親会社株主に係る包括利益 |
20,880 |
30,610 |
非支配株主に係る包括利益 |
- |
- |
前連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
|
(単位:百万円) |
||
|
株主資本 |
その他の |
純資産合計 |
当期首残高 |
378,999 |
67,474 |
446,473 |
会計方針の変更による累積的影響額 |
385 |
△194 |
191 |
会計方針の変更を反映した当期首残高 |
379,384 |
67,280 |
446,664 |
当期変動額 |
21,579 |
△7,854 |
13,725 |
当期末残高 |
400,963 |
59,426 |
460,389 |
当連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
|
(単位:百万円) |
||
|
株主資本 |
その他の |
純資産合計 |
当期首残高 |
400,963 |
59,426 |
460,389 |
当期変動額 |
29,576 |
△6,915 |
22,661 |
当期末残高 |
430,539 |
52,511 |
483,050 |
|
|
(単位:百万円) |
|
前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
営業活動によるキャッシュ・フロー |
21,624 |
96,326 |
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△59,729 |
△20,493 |
財務活動によるキャッシュ・フロー |
9,881 |
△28,546 |
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△1,748 |
△5,115 |
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△29,972 |
42,172 |
現金及び現金同等物の期首残高 |
135,575 |
105,603 |
現金及び現金同等物の期末残高 |
105,603 |
147,775 |
当連結会計年度において、新たに設立されたDSファーマプロモ株式会社並びに買収したCynapsus Therapeutics Inc.(現:Sunovion CNS Development Canada ULC)及びTolero Pharmaceuticals, Inc.を連結の範囲に含めております。
なお、Cynapsus Therapeutics Inc.は、買収日における同社を含むAmalgamation(カナダ連邦のブリティッシュ・コロンビア州法上の組織再編)によりSunovion CNS Development Canada ULCが設立されたため、同社が当社の連結子会社となっております。
「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号 2016年3月28日。以下「回収可能性適用指針」という。)を当連結会計年度から適用し、繰延税金資産の回収可能性に関する会計処理の方法の一部を見直しております。
回収可能性適用指針の適用については、回収可能性適用指針第49項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、当連結会計年度の期首時点において回収可能性適用指針第49項(3)①から③に該当する定めを適用した場合の繰延税金資産及び繰延税金負債の額と、前連結会計年度末の繰延税金資産及び繰延税金負債の額との差額を、当連結会計年度の期首の利益剰余金及びその他の包括利益累計額に加減しております。
この結果、当連結会計年度の期首において、繰延税金資産(投資その他の資産)が193百万円、利益剰余金が385百万円増加し、その他有価証券評価差額金が194百万円減少しております。
当連結会計年度の期首の純資産に影響額が反映されたことにより、連結株主資本等変動計算書の利益剰余金の期首残高は385百万円増加し、その他有価証券評価差額金は194百万円減少しております。
前連結会計年度において、「固定負債」の「その他」に含めておりました「条件付取得対価に係る公正価値」は、当連結会計年度において負債及び純資産の総額の100分の5を超えたため、独立掲記しました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「固定負債」に表示していた「その他」21,152百万円は、「条件付取得対価に係る公正価値」8,968百万円、「その他」12,184百万円として組み替えております。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「営業外収益」の「投資事業組合運用益」は、当連結会計年度において営業外収益の総額の100分の10以下であるため、「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外収益」に表示していた「投資事業組合運用益」1,296百万円及び「その他」277百万円は、「営業外収益」の「その他」1,574百万円として組み替えております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
(1) 前連結会計年度において、独立掲記しておりました「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「投資事業組合運用損益(△は益)」及び「有形固定資産売却損益(△は益)」は、重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「投資事業組合運用損益(△は益)」△1,296百万円、「有形固定資産売却損益(△は益)」△0百万円及び「その他」△231百万円は、「その他」△1,528百万円として組み替えております。
(2) 前連結会計年度において、独立掲記しておりました「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「有形固定資産の売却による収入」及び「投資事業組合からの分配による収入」は、重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「有形固定資産の売却による収入」22百万円、「投資事業組合からの分配による収入」3,071百万円及び「その他」37百万円は、「その他」3,131百万円として組み替えております。
(3) 前連結会計年度において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めておりました「短期借入金の純増減額(△は減少)」は、重要性が増加したため、当連結会計年度より独立掲記しました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「財務活動によるキャッシュ・フロー」に表示していた「その他」1,077百万円は、「短期借入金の純増減額(△は減少)」1,080百万円及び「その他」△3百万円として組み替えております。
(7) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
日本基準では、のれんの償却は、その効果が発現すると見積られる期間(20年)にわたり均等償却を行っておりましたが、IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを行っております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が6,696百万円減少しております。
日本基準では、すべての研究開発費を費用処理しておりましたが、IFRSでは、これらのうち一定の要件を満たしたものを無形資産として計上し、見積耐用年数にわたって定額法で償却しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が364百万円増加し、研究開発費が5,100百万円減少しております。
日本基準では、買収時に日本基準による企業結合が適用された取引に係る条件付対価について、企業結合後にその交付又は引渡しが確実となる時点まで負債を認識しておりませんでしたが、IFRSでは、条件付対価の公正価値を測定し、当該公正価値を金融負債として計上しております。当該金融負債の公正価値の増減については、販売費及び一般管理費として認識しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、販売費及び一般管理費が14,744百万円減少しております。
(1) 技術導入
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
大日本住友製薬 |
セルヴィエ社 |
フランス |
グリクラジドに関する技術 |
契約一時金 |
1974.3~1999.5 |
大日本住友製薬 |
アルミラル社 |
スペイン |
エバスチンに関する技術 |
一定料率のロイヤルティ |
1988.1~2012.12 |
大日本住友製薬 |
メイン・ |
オーストラリア |
硫酸モルヒネのポリマーコート徐放錠を含有した硬質ゼラチンカプセルに関する技術 |
契約一時金 |
1992.2~ |
大日本住友製薬 |
ワーナーチルコット社 |
アメリカ |
エチドロン酸 二ナトリウムに関する技術 |
一定料率のロイヤルティ |
1989.1~2000.12 |
大日本住友製薬 |
ギリアド社 |
アメリカ |
アムホテリシンBに関する技術 |
契約一時金 |
1996.9~ |
大日本住友製薬 |
シャイアー社 |
アメリカ |
アガルシダーゼアルファに関する技術 |
契約一時金 |
1998.7~ |
大日本住友製薬 |
メルク・サンテ社 |
フランス |
グルコファージに関する技術 |
契約一時金 |
2003.3~ |
大日本住友製薬 |
ノボ ノルディスク社 |
デンマーク |
レパグリニドに関する技術 |
契約一時金 |
2004.3~ |
大日本住友製薬 |
ブリストル・マイヤーズ スクイブ㈱ |
日本 |
イルベサルタンに関する技術 |
契約一時金 |
2006.7~ |
大日本住友製薬 |
ニューロクライン社 |
アメリカ |
インディプロンに関する技術 |
契約一時金 |
2007.10~ |
大日本住友製薬 |
インターセプト ファーマシューティカルズ社 |
アメリカ |
ファルネソイドⅩ受容体作動薬に関する技術 |
契約一時金 |
2011.3~ |
大日本住友製薬 |
バイオエレクトロン テクノロジー社 |
アメリカ |
EPI-743及びEPI-589に関する技術 |
契約一時金 |
2013.3~ |
大日本住友製薬 |
サンバイオ社 |
アメリカ |
SB623に関する技術 |
契約一時金 |
2014.9~ |
大日本住友製薬 |
ポクセル社 |
フランス |
イメグリミンに関する技術 |
契約一時金 |
2017.10~ 国毎に、発売から10年間又は特許満了日の長い方 |
サノビオン社 |
ビアル・ポルテラ・アンド・シーエー社 |
ポルトガル |
エスリカルバゼピンに関する技術 |
契約一時金 |
2007.12~ |
サノビオン・シーエヌエス・ディベロップメント・カナダ社 |
アクエスティブ社(注) |
アメリカ |
APL-130277に関する製剤技術 |
契約一時金 |
2016.4~2024.12 |
トレロ社 |
サノフィ社 |
フランス |
アルボシジブに関する技術 |
契約一時金 |
2013.4~ |
(注) 当連結会計年度において、商号が変更されております。
(2) 技術導出
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の受取 |
契約期間 |
大日本住友製薬 |
エーザイ㈱ |
日本 |
ゾニサミドに関する技術 |
契約一時金 |
1997.10~ |
大日本住友製薬 |
スニーシス社 |
アメリカ |
キノロン系抗癌剤に関する技術 |
契約一時金 |
2003.10~ |
大日本住友製薬 |
ファイザー社 |
アイルランド |
カルバペネム系抗生物質メロペネムに関する技術 |
契約一時金 |
1990.12~ |
大日本住友製薬 |
セルジーン社 |
アメリカ |
塩酸アムルビシンに関する技術 |
契約一時金 |
2005.6~ |
大日本住友製薬 |
アンジェリーニ社 |
イタリア |
ルラシドンに関する技術 |
中間製品の供給 |
2017.11~ |
サノビオン・ヨーロッパ社 |
|||||
サノビオン社 |
エーザイ㈱ |
日本 |
エスゾピクロンに関する技術 |
契約一時金 |
2007.7~ |
(3) 販売契約等
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
契約期間 |
大日本住友製薬 |
ヤンセン |
日本 |
ハロマンスに関する販売提携 |
2002.7~ |
大日本住友製薬 |
マイランEPD(同) |
日本 |
リズミックに関する販売提携 |
2002.12~2012.11 |
大日本住友製薬 |
塩野義製薬㈱ |
日本 |
アイミクス配合剤に関する並行販売 |
2012.6~ |
大日本住友製薬 |
鳥居薬品㈱ |
日本 |
レミッチに関するプロモーション提携 |
2015.3~ 特許満了日まで |
大日本住友製薬 |
日本イーライリリー㈱ |
日本 |
トルリシティに関する販売提携 |
2015.7~ 相手方と合意した期間の満了まで |
イーライリリー社 |
アメリカ |
|||
大日本住友製薬 |
ファイザー㈱ |
日本 |
イフェクサーに関するプロモーション提携 |
2018.3~ 相手方と合意した期間の満了まで |
サノビオン社 |
ノバルティス社 |
スイス |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療剤3製品に関する米国における独占的な販売 |
2016.12~ |
DSファーマアニマルヘルス㈱ |
日本ヒルズ・コルゲート㈱ |
日本 |
プリスクリプション・ダイエットに関する販売提携 |
2018.1~2020.12 |
以下の契約については、契約終了の合意に伴い、当連結会計年度において終了しました。
技術導入契約
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
技術の内容 |
対価の支払 |
契約期間 |
サノビオン社 |
アストラゼネカ社 |
イギリス |
シクレソニドに関する技術 |
契約一時金 |
2008.1~ |
販売契約等
契約会社名 |
相手先 |
国名 |
契約内容 |
契約期間 |
DSファーマアニマルヘルス㈱ |
日本ヒルズ・コルゲート㈱ |
日本 |
サイエンス・ダイエットに関する販売提携 |
2017.1~2017.12 |
当社グループは、精神神経領域、がん領域および再生・細胞医薬分野を研究重点領域として、自社研究に加え、技術導入、ベンチャー企業やアカデミアとの共同研究など、あらゆる方法で最先端の技術を取り入れて、研究開発活動に取り組んでおり、優れた医薬品の継続的な創製を目指しています。
(1) 精神神経領域
当社は、魅力的な開発パイプラインのより効率的な創出を実現するため、2017年10月に研究体制を改め、これに伴い研究本部をリサーチディビジョンに改称しました。この一環として、研究プロジェクト(創薬テーマ)を強力に推進するために新しい「プロジェクト制」を採用し、リサーチディビジョンにプロジェクトリーダーおよびプロジェクトディレクターを配置しました。
研究初期段階では、ハイパフォーマンスコンピューターを活用したインシリコ創薬技術、iPS細胞の活用などの最先端サイエンスを取り入れて創薬に取り組んでいます。
当連結会計年度における主な開発の進捗状況は、次のとおりです。
① dasotraline(開発コード:SEP-225289)
米国において、成人および小児の注意欠如・多動症(ADHD)を対象とした承認申請を2017年8月に行いました。
② 「トレリーフ」(一般名:ゾニサミド)
日本において、レビー小体型認知症(DLB)に伴うパーキンソニズムの効能・効果を追加する一部変更承認申請を2017年8月に行いました。
③ アポモルヒネ塩酸塩水和物(開発コード:APL-130277)
米国において、パーキンソン病に伴うオフ症状を対象とした承認申請を2018年3月に行いました。
④ 「ロナセン」(一般名:ブロナンセリン)
日東電工株式会社と共同開発中のテープ製剤の日本でのフェーズ3試験において、主要評価項目を達成するとともに、良好な忍容性を示す解析結果速報を2018年2月に得ました。
(2) がん領域
当社は、ボストン・バイオメディカル社およびトレロ社と連携し、がん幹細胞性阻害、がんペプチドワクチンおよびキナーゼ阻害にフォーカスした研究開発を行い、従来にはないユニークな製品を世に送り出すことを基本戦略としています。
当連結会計年度においては、ナパブカシンについて、結腸直腸がんおよび膵がんを対象とした併用での国際共同フェーズ3試験を引き続き推進しました。一方、胃または食道胃接合部腺がんを対象としたナパブカシンの国際共同フェーズ3試験につきましては、中間解析が実施され、主要評価項目を達成できる見込みが低いとの判断による独立データモニタリング委員会の勧告を受け入れ、2017年6月に本試験の盲検の解除を決定しました。
(3) 再生・細胞医薬分野
当社は、再生・細胞医薬品の早期の事業化を目指して複数の研究開発プロジェクトを推進しています。
また、再生・細胞医薬品の事業化における最重要課題の一つである再生医療等製品の生産体制の整備に向けて、2018年3月に再生・細胞医薬製造プラント「SMaRT」を竣工しました。SMaRTは、他家iPS細胞由来の再生・細胞医薬品専用の世界初の商業用製造施設です。
引き続き、産学の連携先と、加齢黄斑変性、パーキンソン病、網膜色素変性、脊髄損傷などを対象に、他家iPS細胞を用いた再生・細胞医薬事業を推進します。
(4) その他領域
「ロンハラ マグネア」(一般名:グリコピロニウム臭化物)
米国において、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の長期維持療法を適応とした承認を2017年12月に取得しました。
(5) 買収および提携
当社グループは、開発パイプラインの拡充を目指して買収および提携にも積極的に取り組んでいます。
当連結会計年度においては、2017年10月にフランスのポクセル・エスエーから、imeglimin(開発コード:PXL008)の日本、中国、韓国、台湾および東南アジア9カ国における開発・販売権を獲得しました。2017年12月には、同剤について、同社と共同で2型糖尿病を対象とした日本におけるフェーズ3試験を開始しました。
さらに、2017年10月に学校法人北里研究所との間で、薬剤耐性(AMR)菌感染症治療薬の創製を目的とした共同研究契約を締結しました。同研究所との共同研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)」の第1回公募の研究開発課題に採択されています。
このような研究開発活動の結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は869億円(前連結会計年度比6.8%増)となりました。なお、当社グループは、研究開発費をグローバルに管理しているため、セグメントに配分していません。
当社グループにおける開発状況は以下のとおりであります。
1.精神神経領域 |
|
(2018年5月11日現在) |
|
製品/コード名 (一般名) |
予定適応症 |
地域 |
開発段階 |
SM-13496 (ルラシドン塩酸塩) |
統合失調症 |
中国 |
申請(2015/12) |
統合失調症 |
日本 |
フェーズ3 |
|
双極Ⅰ型障害うつ |
日本 |
フェーズ3 |
|
双極性障害メンテナンス |
日本 |
フェーズ3 |
|
SEP-225289 (dasotraline) |
注意欠如・多動症(ADHD) |
米国 |
申請(2017/8) |
日本 |
フェーズ1 |
||
過食性障害(BED) |
米国 |
フェーズ3 |
|
APL-130277 (アポモルヒネ塩酸塩水和物) |
パーキンソン病に伴うオフ症状 |
米国 |
申請(2018/3) |
トレリーフ (ゾニサミド) |
(新効能)レビー小体型認知症(DLB) に伴うパーキンソニズム |
日本 |
申請(2017/8) |
ロナセン (ブロナンセリン) |
(新用法:小児)統合失調症 |
日本 |
フェーズ3 |
(新剤形:テープ)統合失調症 |
日本 |
フェーズ3 |
|
EPI-743 (バチキノン) |
リー脳症 |
日本 |
フェーズ2/3 |
EPI-589 |
パーキンソン病 |
米国 |
フェーズ2 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS) |
米国 |
フェーズ2 |
|
日本 |
フェーズ1 |
||
SEP-363856 |
統合失調症 |
米国 |
フェーズ2 |
日本 |
フェーズ1 |
||
パーキンソン病に伴う精神病症状 |
米国 |
フェーズ2 |
|
SEP-4199 |
双極Ⅰ型障害うつ |
米国 |
フェーズ2 |
日本 |
フェーズ1 |
||
DSP-2230 |
神経障害性疼痛 |
米国・日本 |
フェーズ1 |
DSP-6745 |
パーキンソン病に伴う精神病症状 |
米国 |
フェーズ1 |
SEP-378608 |
双極性障害 |
米国 |
フェーズ1 |
DSP-3905 |
神経障害性疼痛 |
米国 |
フェーズ1 |
2.がん領域 |
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(2018年5月11日現在) |
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製品/コード名 (一般名) |
予定適応症 |
地域 |
開発段階 |
BBI608 (ナパブカシン) |
結腸直腸がん(併用) |
米国・日本 |
フェーズ3 (国際共同試験) |
膵がん(併用) |
米国・日本 |
フェーズ3 (国際共同試験) |
|
悪性胸膜中皮腫(併用) |
日本 |
フェーズ1/2 |
|
肝細胞がん(併用) |
米国 |
フェーズ1/2 |
|
消化器がん(併用) |
米国 |
フェーズ1/2 |
|
固形がん(併用) |
米国 |
フェーズ1/2 |
|
血液がん(単剤・併用) |
米国 |
フェーズ1 |
|
BBI503 (amcasertib) |
肝細胞がん(併用) |
米国 |
フェーズ1/2 |
固形がん(単剤・併用) |
米国 |
フェーズ1/2 |
|
固形がん(単剤)、肝細胞がん(併用) |
日本 |
フェーズ1 |
|
DSP-2033 (alvocidib) |
急性骨髄性白血病(AML)(併用) (再発・難治性患者対象) |
米国 |
フェーズ2 (国際共同試験) |
急性骨髄性白血病(AML)(併用) (初発患者対象) |
米国 |
フェーズ1 |
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急性骨髄性白血病(AML)(併用) (初発および再発・難治性患者対象) |
日本 |
フェーズ1 |
|
DSP-7888 (アデグラモチド酢酸塩/ネラチモチドトリフルオロ酢酸塩) |
膠芽腫(併用) |
米国・日本 |
フェーズ2 (国際共同試験) |
骨髄異形成症候群(単剤) |
日本 |
フェーズ1/2 |
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小児悪性神経膠腫(単剤) |
日本 |
フェーズ1/2 |
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固形がん、血液がん(単剤) |
米国 |
フェーズ1 |
|
固形がん(併用) |
米国 |
フェーズ1 |
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BBI608+BBI503 (ナパブカシン+amcasertib) |
固形がん(併用) |
米国 |
フェーズ1 |
DSP-1958 (チオテパ) |
造血幹細胞移植の前治療(単剤) ※未承認薬・適応外薬の開発品 |
日本 |
フェーズ1 |
TP-0903 |
固形がん(単剤) |
米国 |
フェーズ1 |
DSP-0509 |
固形がん(単剤) |
米国 |
フェーズ1 |
TP-0184 |
固形がん(単剤) |
米国 |
フェーズ1 |
DSP-0337 |
固形がん(単剤) |
米国 |
フェーズ1 |
3.再生・細胞医薬分野 |
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(2018年5月11日現在) |
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製品/コード名 (一般名) |
予定適応症 |
地域 |
開発段階 |
SB623 |
慢性期脳梗塞 |
米国 |
フェーズ2 |
HLCR011 (他家iPS細胞由来網膜色素上皮) |
加齢黄斑変性 |
日本 |
治験開始に向けて準備中 |
他家iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞 |
パーキンソン病 |
日本 |
治験開始に向けて準備中(医師主導治験) |
4.その他の領域 |
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(2018年5月11日現在) |
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製品/コード名 (一般名) |
予定適応症 |
地域 |
開発段階 |
PXL008 (imeglimin) |
2型糖尿病 |
日本 |
フェーズ3 |
DSP-6952 (minesapride) |
便秘型IBS、慢性便秘 |
日本 |
フェーズ2 |