第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

※当社グループは前連結会計年度(2013年4月1日から2014年3月31日)より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しています。

 

[連結経営成績]

<連結業績(コアベース)>

当社は、会社の経常的な収益性を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定める非経常的な項目を調整項目として除外したものです。調整項目には、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用などのほか、会社が除外すべきと判断する項目が含まれます。

 

当連結会計年度の連結業績(コアベース)は、下表の通り、売上高は増収、コア営業利益、コア当期純利益は増益となりました。

[連結業績(コアベース)]                                 (単位:百万円、端数四捨五入)

 

前連結会計年度

(2014年3月期)

当連結会計年度

2015年3月期)

対前連結会計年度増減額

(増減率)

売上高

1,139,909

1,247,259

107,351

(9.4%)

コア営業利益

186,253

216,500

30,247

(16.2%)

コア当期純利益

132,796

153,244

20,448

(15.4%)

基本的1株当たり

コア当期純利益(円)

59.11

69.37

10.26

(17.4%)

(注)当社は、2014年4月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施しました。基本的1株当たりコア当期純利益につきましては、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数(自己株式を除く)により算定しています。

 

売上高

連結売上高は1兆2,473億円(対前連結会計年度比9.4%増)となりました。

・新製品の前立腺がん治療剤XTANDI/イクスタンジのほか、ベシケアとベタニスミラベトリックベットミガを合わせた過活動膀胱治療剤の売上が拡大しました。このほか、免疫抑制剤プログラフなどの売上が増加しました。

 

(地域別売上高の状況)

※地域別売上高については売上元会社の所在地に基づき集計しています。

 

◇日本

日本の売上高は4,987億円(同6.0%減)となりました。このうち、日本市場での売上高は4,817億円(同6.6%減)となりました。2014年4月に実施された薬価改定や後発医薬品の影響などにより、前連結会計年度に比べ減収となりました。

ベタニスのほか、成人関節リウマチ治療剤シムジアや前立腺がん治療剤ゴナックスなどの新製品が伸長しました。また、2014年4月に発売した選択的SGLT2阻害スーグラ、同年5月に発売したイクスタンジが売上に寄与しました。

・一方、高コレステロール血症治療剤リピトールや統合失調症治療剤セロクエル、入眠剤マイスリー、消化性潰瘍・胃炎治療剤ガスター、前立腺肥大症の排尿障害改善剤ハルナールなどの売上は、薬価改定や後発医薬品の影響などにより減少しました。

また、2014年4月に実施された消費税の増税前後の一時的な需給変動の影響などにより、消炎鎮痛剤セレコックス、成人気管支喘息治療剤シムビコート、骨粗鬆症治療剤ボノテオなどの売上が減少しました。

 

◇米州

米州の売上高は3,610億円(同25.8%増)となりました。なお、現地通貨ベースでの売上高は3,284百万ドル(同14.7%増)となりました。

XTANDIのほか、ベシケアとミラベトリックを合わせた過活動膀胱治療剤の売上が拡大しました

・また、プログラフの売上や抗がん剤タルセバの収入などが増加しました。

 

◇欧州(中東・アフリカを含む)

欧州(中東・アフリカを含む)の売上高は3,133億円(同18.6%増)となりました。なお、現地通貨ベースでの売上高は2,258百万ユーロ(同14.8%増)となりました。

XTANDI、ベシケアとベットミガを合わせた過活動膀胱治療剤のほか、プログラフ、キャンディン系抗真菌剤マイカミンなどの売上が伸長しました。

 

◇アジア・オセアニア

アジア・オセアニアの売上高は742億円(同28.0%増)となりました。

プログラフハルナールベシケアなどの売上が拡大し、増収となりました。

 

コア営業利益/コア当期純利益

・売上高の増加に加えて、売上原価率が低下したことから、売上総利益は前連結会計年度に比べ12.9%増加し、9,141億円となりました。なお、売上原価率は、製品構成の変化などにより、前連結会計年度に比べ2.3ポイント低下し、26.7%となりました。

・販売費及び一般管理費は、為替の影響に加え、XTANDI米国での共同販促費用の増加などにより、4,525億円(同14.0%増)となりました。

・研究開発費は、為替の影響に加え、開発プロジェクトの進展に伴う費用の増加などにより、2,066億円(同7.9%増)となりました。対売上高研究開発費比率は、前連結会計年度に比べ0.2ポイント低下し、16.6%となりました。

・無形資産償却費は、387億円(同7.4%増)となりました。

 

以上の結果、コア営業利益は2,165億円(同16.2%増)となりました。

コア当期純利益は1,532億円(同15.4%増)となりました。また、基本的1株当たりコア当期純利益は69.37円(同17.4%増)となりました。

 

<連結業績(フルベース)>

当連結会計年度の連結業績(フルベース)は、下表の通り、売上高は増収、営業利益、税引前利益、当期純利益は増益となりました。

コアベースの実績からは除外される、その他の無形資産の減損損失、為替差損、リストラクチャリング費用、並びに訴訟関係費用など、433億円(前連結会計年度は810億円)を「その他の費用」として計上しました

[連結業績(フルベース)]                             (単位:百万円、端数四捨五入)

 

前連結会計年度

(2014年3月期)

当連結会計年度

2015年3月期)

対前連結会計年度増減額

(増減率)

売上高

1,139,909

1,247,259

107,351

(9.4%)

営業利益

116,806

185,663

68,858

(59.0%)

税引前利益

121,975

189,683

67,708

(55.5%)

当期純利益

90,874

135,856

44,982

(49.5%)

基本的1株当たり

当期純利益(円)

40.45

61.50

21.05

(52.0%)

包括利益

182,112

169,499

△12,613

(△6.9%)

(注)当社は、2014年4月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施しました。基本的1株当たり当期純利益につきましては、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数(自己株式を除く)により算定しています。

 

[セグメント情報]

当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、記載を省略しています。

 

(2)キャッシュ・フロー
[営業活動によるキャッシュ・フロー]

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、1,877億円(対前連結会計年度比266億円減)となりました。

・法人所得税の支払額が683億円(同251億円支出増)となりました。

 

[投資活動によるキャッシュ・フロー]

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、△715億円(同446億円支出増)となりました。

有形固定資産の取得による支出242億円、無形資産の取得による支出570億円などがあった一方で、有形固定資産の売却による収入54億円、売却可能金融資産の売却による収入97億円などがありました。

 

[財務活動によるキャッシュ・フロー]

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、△1,211億円(同317億円支出増)となりました。

・配当金の支払額は621億円(同35億円支出増)となりました。また、自己株式取得による支出582億円などがありました。

 

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、3,964億円(同51億円増)となりました。

 

(3)並行開示

 IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項

(のれんの償却)

日本基準においては、のれんは20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって均等償却をしていましたが、IFRSでは移行日以降、償却をせずに毎期減損テストを行っています。

この結果、IFRSでは日本基準に比べて、連結純損益計算書の「販売費及び一般管理費」が前連結会計年度5,900百万円、当連結会計年度6,443百万円減少しています。

 

(研究開発費の資産計上)

日本基準において、一部の製品、技術等の開発段階における契約一時金及びマイルストン支払は、発生した会計期間の研究開発費として計上していましたが、IFRSにおいては資産計上の要件を満たすことから「その他の無形資産」に計上しています。

この結果、IFRSでは日本基準に比べて、契約一時金及びマイルストン支払に係る研究開発費が前連結会計年度5,421百万円、当連結会計年度10,376百万円減少しています。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2014年4月1日

至 2015年3月31日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

医薬品事業

688,719

114.5

合計

688,719

114.5

(注)1.金額は、販売価格によっています。

2.本表の金額には、消費税等は含まれていません。

(2) 受注状況

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2014年4月1日

至 2015年3月31日)

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

医薬品事業

1,247,259

109.4

合計

1,247,259

109.4

(注)1.主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。

相手先

前連結会計年度
(自 2013年4月1日

至 2014年3月31日)

当連結会計年度
(自 2014年4月1日

至 2015年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

マッケソン社

126,308

10.1

株式会社スズケン

120,352

10.6

2.本表の金額には、消費税等は含まれていません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループは、経営理念に基づき、長期的に目指すべき姿とそれを実現していくために取るべき行動を示したビジョンを策定しています。付加価値の高い製品を継続的に創出し、健康を願うすべての人に提供していくことで、企業価値の持続的な向上を目指します。

そして、このビジョン実現に向けたより具体的な取り組みとして、2015年度からの3か年の経営計画を策定し、2015年5月26日に公表しました。

 

(1)持続的な成長に向けた取り組み

近年、製薬業界を取り巻く事業環境はこれまで以上にスピードを増して変化しています。こうした中で、環境変化にしなやかに対応し中長期的な成長を確実なものとしていくためには、「製品価値の最大化」、「イノベーションの創出」、「Operational Excellenceの追求」が戦略課題であると捉えており、引き続きこれらの課題に取り組んでまいります。

1)製品価値の最大化

ベタニス/ミラベトリック/ベットミガの育成による過活動膀胱フランチャイズの最大化、グローバルでのXTANDI/イクスタンジの成長によるがん領域事業基盤の強化、プログラフとグラセプター/アドバグラフ/アスタグラフXLによる移植領域でのリーダーシップポジションの維持、各地域での継続的な新製品の発売等に注力してまいります。

2)イノベーションの創出

新薬創出力を強化し、研究開発の生産性を高める取り組みを継続していきます。世界最先端のサイエンスをリードする研究者と共に最適な研究場所を拠点として機動的に研究活動を展開するネットワーク型研究体制を構築し、より多くのイノベーションを創出していきます。また、疾患領域の視点だけではなく新しい技術や治療手段等の視点も加え、患者さんに新しい価値を届け続けることを目指した取り組みを進めてまいります。

3)Operational Excellenceの追求

急速に変化する環境変化にしなやかに対応できる事業運営基盤の整備、強化を目的として、外部リソースの活用によるオペレーションの高質化・効率化に取り組んでまいりました。今後も、戦略を支えるより効率的かつ質の高い組織・仕組みを構築し、変化を先取りした取り組みを継続してまいります。

 

(2)株主還元方針

持続的な企業価値の向上と、それを通じた株主還元の向上に取り組みます。成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、中長期的な利益成長に基づく安定的かつ持続的な向上に努めるとともに、機動的な自己株式取得の実施により、資本効率と還元水準の更なる向上を図ります。

 

(3)グローバル経営体制の強化

当社グループは、以下のグローバルマネジメント体制を構築しています。今後も更なるグローバルマネジメント体制の強化に取り組んでいきます。

・2015年4月に、当社グループ全体の経営上の重要事項を協議する機関として、社長が議長を務めるエグゼクティブ・コミッティを設置し、また、当社及び国内グループ会社の経営管理上の重要事項を協議する機関として、副社長が議長を務める経営管理会議を設置しました。これに伴い、これまでのグローバル経営会議、財務経営管理会議、グローバル人事会議を廃止しました。

・より迅速かつ的確な意思決定を可能とする最適なマネジメント体制を構築するため、研究、メディカル・開発、技術の各部門については機能軸をベースとしてグローバルにマネジメントを行い、営業部門については地域毎にマネジメントを行う「マトリックスマネジメント」を推進しています。

・2013年4月に、ファーマコヴィジランス及びメディカルアフェアーズのグローバル機能をメディカル担当役員管轄下とし、さらに2014年4月に、グローバル開発機能及び薬事・薬事監査・品質保証のグローバル機能もメディカル担当役員管轄下としました。2015年4月には、製品戦略部長の管轄下にあったグローバルマーケティング戦略機能を社長の直属として新たに配置したほか、グローバルな事業開発機能の再編を行い、従来、日米欧各極のグループ会社で行ってきた製品導出入、事業提携等の案件探索・交渉機能を当社の事業開発部に集約しました。また、日米欧各極ITの主要機能についても、当社の情報システム部にレポートするグローバル体制を整えました。

・社会的責任を果たすうえで重要な活動(環境、安全衛生、社会貢献活動等)に関する方針、計画等を協議するCSR委員会、グローバルなコンプライアンス方針や計画等について協議するグローバル・コンプライアンス委員会等を設置しています。また、2015年4月に、グローバルリスク管理事務局を設置し、グローバルなリスク管理体制を整備したほか、これまでのIR委員会を廃止し、会社情報の開示方針等の事項について協議する情報開示委員会を設置しました。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがあります。

なお、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末において判断したものです。
 

[研究開発に関するリスク]

一般に、医薬品の創薬研究において有用な化合物を発見できる可能性は決して高くはありません。また、創薬研究により発見された新規化合物を開発し、成功裏に上市させるためには多額の投資と長い期間を必要としますが、開発の過程で期待した有効性が証明できない場合や安全性などの理由により、開発の継続を断念しなければならない可能性があります。加えて、医薬品は各国の法規制のもとで承認を取得しなければ販売できず、承認取得の可否及び時期についても正確な予測は困難です。

当社グループにおける研究開発活動は、このような医薬品の研究開発に内在するリスクを伴っています。

 

[販売に関するリスク]

製薬業界は技術の進歩が急速で、競争が激しいという特徴を有しています。当社グループは国内外の大手製薬会社や後発品メーカーとの激しい競争に直面しており、当社グループの製品に対して強力な競合品が発売された場合、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[知的財産権に関するリスク]

当社グループの事業は多くの特許によって保護されています。当社グループでは、知的財産権を適切に管理し、第三者からの侵害に注意を払っていますが、第三者から侵害を受けた場合には、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。また、その保護のために、訴訟を提起する場合もありますが、その動向によっては当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

なお、当社グループの事業が第三者の知的財産権を侵害することのないように注意を払っていますが、万が一侵害があった場合は訴訟を提起されるリスクがあり、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[副作用・安全性に関するリスク]

製品に重大な副作用その他の安全性の問題が発生した場合、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[薬事行政の影響]

医薬品事業は、事業を行っている各国の薬事行政により様々な規制を受けています。例えば、日本において実施される薬価改定や後発医薬品の使用促進策など、先進国を中心とした医療費抑制策、開発、製造及び流通に関わる諸規制の厳格化などは経営成績に影響を与える要因となります。

 

[環境問題に関するリスク]

当社グループは、環境・安全衛生に関して、関係法令等の遵守はもとより、さらに高い自主基準を設定してその達成に努めていますが、万が一事業活動を行う過程において事故等により関係法令等の違反が生じた場合、関連費用等のため当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

[為替レートの変動]

当社グループの事業は多くの国及び地域で営まれているため、当社グループの経営成績及び財政状態は為替レート変動の影響を受けます。

 

これらのほか、当社グループが事業活動を行う過程において訴訟を提起されるリスクや、災害などにより製造が遅滞または休止するリスク、他社が開発した医薬品のライセンス及び販売に一部依存するリスクなど、さまざまなリスクが存在しており、ここに記載されたものが当社グループのすべてのリスクではありません。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)技術導入契約

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

当社

ファイザー社

米国

アトルバスタチン(リピトール)に関する技術

契約一時金

1993年11月~2021年3月まで

セレコキシブ(セレコックス)に関する技術

契約一時金

2001年3月~両者が終了に合意するまで

当社

アストラゼネカ社

英国

フマル酸クエチアピン(セロクエル)に関する技術

契約一時金

1998年12月~2016年2月まで
但し、徐放錠は発売後10年間(その後当社が販売継続オプション権を有する)

当社

味の素製薬株式会社

日本

ナテグリニド(スターシス)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

1999年6月~特許満了日まで(その後1年毎自動更新)

当社

フィブロジェン社

米国

YM311(FG-2216)、ASP1517(FG-4592)及びこれらと同様の作用機序を有する経口貧血治療剤に関する技術

契約一時金

2005年6月~終期の定めなし(日本)
2006年4月~後発品のシェアが一定率を越えた時点又は特許満了日まで(その後当社が販売継続オプション権を有する)(欧州等)

当社

ゼノポート社

米国

ガバペンチン エナカルビル(レグナイト)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2005年12月~終期の定めなし

当社

フェリング社

スイス

デガレリクス(ゴナックス)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2006年1月~発売後10年間又は特許満了日まで

当社

富山化学工業株式会社

日本

ガレノキサシン(ジェニナック)に関する技術

契約一時金

2006年3月~特許満了日まで(その後2年毎自動更新)

当社

イリプサ社

米国

ビキサロマー(キックリン)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2006年4月~発売後15年間又は特許満了日まで
(その後当社が販売継続オプション権を有する)

当社

協和発酵キリン株式会社

日本

抗CD40抗体に関する技術

契約一時金

2007年1月~販売終了まで

当社

ゼリア新薬工業株式会社

日本

アコチアミド(アコファイド)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2012年12月~薬価収載後10年間又は特許満了日まで(その後両者が終了に合意しない限り10年間延長)

当社

リジェネロン社

米国

ベロシイミューン・マウスに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2007年3月~2023年6月まで(抗体のロイヤリティー支払期間は発売後一定期間)

当社

コメンティス社

米国

ベータセクレターゼ阻害剤に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2008年4月~2015年4月まで

 

 

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

当社

メディベーション社

米国

エンザルタミド(XTANDI)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2009年10月~販売終了まで(米国)
2009年10月~特許満了、規制上の独占販売期間の満了及び後発品発売の全事象の発生日まで(その後販売継続可能)(米国以外)

当社

アイアンウッド社

米国

リナクロチドに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2009年11月~販売終了まで

当社

バシリア ファーマシューティカ インターナショナル社

スイス

isavuconazonium sulfate(CRESEMBA)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2010年2月~発売後15年間又は特許満了日まで

当社

株式会社UMNファーマ

日本

細胞培養インフルエンザワクチンに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2010年9月~当社が製品の販売を終了する日まで

当社

バイカル社

米国

サイトメガロウイルス血症予防ワクチンに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2011年7月~発売後10年間経過日、規制上のデータ保護期間満了日又は特許満了日の最も遅い日まで(その後当社が販売継続オプション権を有する)

当社

UCB社

ベルギー

セルトリズマブ ペゴル(シムジア)に関する技術

契約一時金

2012年1月~特許満了日まで

当社

アムジェン社

米国

AMG 145、AMG 785、AMG 102、AMG 337及びAMG 103に関する技術

一定率のロイヤリティー及び一定率の費用負担

2013年5月~規制上の独占期間又は最長特許満了の遅い日まで

当社

サイトキネティックス社

米国

骨格筋活性化剤に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2013年6月~ロイヤリティー期間終了まで

当社

プロテオスタシス社

米国

小胞体ストレス応答調節治療薬に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2014年11月~ロイヤリティー期間終了まで

当社

イミュノミック セラピューティクス社

米国

スギ花粉症治療ワクチンJRC2-LAMP-vaxに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2015年1月~特許満了、規制上の独占販売期間の満了又は発売後10年間のいずれか遅い日まで(その後販売継続可能)

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

ヘルスケア ロイヤリティー パートナーズ社

米国

末梢神経障害性疼痛治療剤キューテンザに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2009年6月~発売後10年間又は特許満了日まで

 

 

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

当社

メルク社

米国

フィダキソマイシン(ディフィクリア)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2012年3月~四半期ベースで後発品のシェアが一定率を超えるまで(その後当社が販売継続オプション権を有する)(日本)

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

2011年2月~四半期ベースで後発品のシェアが一定率を超えるまで(その後当社が販売継続オプション権を有する)(欧州等)

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

トルマー社

米国

進行性前立腺がん治療剤エリガードに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2004年1月~2021年9月まで

(但し、2004年1月~2011年3月の期間は、独メディジーン社からの再実施許諾)

アステラスUS LLC

ギリアード サイエンシズ社

米国

アンフォテリシンB(アンビソーム)に関する技術

なし

1991年8月~特許満了日まで

アステラスUS LLC

ギリアード パロアルト社

米国

レガデノソン(レキスキャン)に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2000年7月~発売後10年間又は特許満了日まで
(その後当社が販売継続オプション権を有する)

アジェンシス Inc.

シアトルジェネティクス社

米国

ADCに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2007年1月~全ての研究・開発・販売が終了する日まで

アジェンシス Inc.

アンブレックス社

米国

新規ADCに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2013年4月~特許満了日又は発売後10年経過日のいずれか遅い日まで(その後販売継続可能)

(注)1.以下の技術導入契約を終了しています。

・アヴェオ社(米国)とのチロシンキナーゼ阻害剤に関する技術導入契約

・キング ファーマシューティカルズ社(米国)とのアデノシン(アデノスキャン)に関する技術導入契約

2.以下の技術導入契約の契約期間を変更しています。

・コメンティス社(米国)とのベータセクレターゼ阻害剤に関する技術導入契約

3.あすか製薬株式会社とのAKP-002に関する技術導入契約は、当連結会計年度末において有効な契約として存続していますが、AKP-002の開発を中止したことに伴い、経営上の重要な契約から除外しています。

4.キュビスト社(米国)がメルク社(米国)に買収されたことに伴い、キュビスト社(米国)の記載をメルク社(米国)に変更しています。

 

(2) 技術導出契約

契約会社名

相手先

国名

技術の種類

対価

契約期間

アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

ベーリンガーインゲルハイム社

ドイツ

塩酸タムスロシンOCAS製剤に関する技術

なし

2005年4月~発売後10年間(欧州等)

当社及びアステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.

一定率のロイヤリティー

2006年4月~発売後10年間又は特許満了日まで(カナダ等)

一定率のロイヤリティー

2007年3月~発売後10年間又は特許満了日まで(メキシコ等)

なし

2007年5月~発売後10年間又は特許満了日まで(南米)

アステラス ドイッチランド GmbH

セファロン社

米国

ベンダムスチン塩酸塩に関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2003年5月~2023年12月まで(北米)

ムンディファーマインターナショナル社

バミューダ

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2006年10月~2021年9月まで(その後2年毎自動更新)(欧州)

シンバイオ製薬株式会社

日本

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2005年12月~発売後10年間又は一定の独占性を失った日まで(日本、中国、韓国、台湾及びシンガポール)

シラグGmbHインターナショナル社

スイス

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2010年7月~発売後10年間(その後シラグ社に5年間の契約更新オプション有り)(南米及び上述以外のアジア各国)

OSI ファーマシューティカルズ LLC

エフ ホフマン-ラ ロッシュ社

スイス

エルロチニブに関する技術

契約一時金及び一定率のロイヤリティー

2001年1月~各国毎に特許満了日まで(特許のない国では発売後10年間経過日まで)

(注)1.以下の技術導出契約を終了しています。

・ヤンセン・バイオテック社(米国)とのASP015Kに関する技術導出契約

2.以下の技術導出契約の契約期間を変更しています。

・セファロン社(米国)とのベンダムスチン塩酸塩に関する技術導出契約

 

(3) 取引契約

契約会社名

相手先

国名

契約内容

契約期間

当社

トーアエイヨー株式会社

日本

同社の医薬品の販売契約

2017年3月まで(その後2年毎自動更新)

当社

東レ株式会社

日本

同社の「ドルナー」の販売契約

1992年2月~2024年3月(その後1年毎更新)

当社

サノフィ株式会社

日本

同社の「マイスリー」の販売契約

2008年1月~販売する限り

当社

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社

日本

同社の「ミカルディス」の販売契約(「ミコンビ」「ミカムロ」等を含む)

2002年9月~2016年12月

 

 

契約会社名

相手先

国名

契約内容

契約期間

当社

アストラゼネカ社

スウェーデン

同社の「シムビコート」の販売及び共同販促契約

2009年7月~2019年7月(その後1年毎自動更新)

当社

マルホ株式会社

日本

当社の「プロトピック軟膏」の日本におけるプロモーション委託及び独占的販売権許諾契約

2010年7月~2029年3月(その後1年毎自動更新)
2011年4月~2014年3月 プロモーション委託
2014年4月~ 独占的販売権許諾

当社

株式会社三和化学研究所

日本

同社の「アーガメイト」の販売及び共同販促契約

当社の「キックリン」の共同販促契約

2012年3月~2022年3月(その後協議により更新)

当社

寿製薬株式会社

日本

当社及び同社の「スーグラ」の日本国内事業提携契約

2013年7月~特許満了日まで

当社

MSD株式会社

日本

当社及び寿製薬株式会社の「スーグラ」の共同販促契約

2013年8月~発売後10年間又は特許満了日まで(その後1年毎自動更新)

OSI ファーマシューティカルズ LLC

ジェネンティック社

米国

当社の「タルセバ」の共同開発及び共同事業化契約

2001年1月~利益・損失分配のための清算が終了する日まで

(注)以下の取引契約を終了しています。

・ファイザー株式会社(日本)との同社の「カデュエット」の販売及び共同販促契約

 

(4) その他の提携契約

契約会社名

相手先

国名

契約内容

当社

マイトブリッジ社

米国

当社は、同社とミトコンドリア関連疾患領域における共同研究・開発を2013年10月より5年間実施し、当該期間内に同社を一定の対価で買い取る独占的な権利を保有

当社

クリアパス デベロップメント社

米国

当社は、呼吸器合胞体ウイルス感染予防ワクチンのProof of Concept試験終了までの開発費用を負担し、当該開発を実施する同社子会社を一定の対価で買い取る独占的な権利を保有

(注)マイトカイン社(米国)は、マイトブリッジ社へ社名を変更しています。

 

(5) 合弁関係

契約会社名

合弁会社名及び所在地

相手方の名称

国名

設立の目的

設立年月

当社

アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(日本)

アムジェン社

米国

アムジェン社製品の開発・輸入・販売

2013年6月

 

 

6【研究開発活動】

当社グループは、有効な薬剤が存在せず治療満足度の低い疾患領域で、革新的で有用な新薬を継続的かつ早期に創出することにより、中長期にわたる持続的な成長を目指しています。このため新薬創出力の強化を最重点事項として積極的に取り組んでいます。

 

(1)創薬研究の取り組み

創薬研究においては、分子標的と精密診断に基づくPrecision Medicineの創薬アプローチを推進するとともに、外部との提携を通じて最先端の技術・ノウハウを積極的に取り込み、革新的新薬の創出を目指しています。再生医療の領域では、従来から取り組んできた再生医薬の研究開発に加えて、細胞そのものを医療に応用する細胞医療の研究にも本格的に取り組んでいます。この取り組みの一環として、2014年4月に再生医療及び細胞医療を専門に研究する「再生医療ユニット」を新設し、2015年4月には、より自律性・機動性の高い組織として「再生医療研究所」に改編しました。また、これまで研究本部内の各疾患領域あるいは機能主体で展開してきたドラッグリパーパシングに関する取り組みをさらに強化するため、2015年4月にドラッグリパーパシング部を新設しました。

研究開発における資源配分の最適化を図るとともに、新薬創出力を一層強化して新薬開発を加速していくため、「創薬研究機能の集約と強化」「外部先端科学の取り込みと活用の拡大」「新領域・新創薬基盤技術への挑戦」「創薬スピードの加速」という4つの軸を中心に改革を進めています。前臨床開発段階における外部イノベーション機会の探索・獲得活動では、研究本部とイノベーションマネジメント部が共同し、アカデミア等との提携を行うなど、当期においても着実な成果を上げることができました。

また、新薬ビジネスを核として、手術や予防医療など医療を取り巻く様々な分野と連携しながら、患者さんにこれまでにない価値を提供するための取り組みを進めています。2014年10月に社内専門部署を「ファーマブレークスルー部」に改編し、2015年4月には同部のミッションをより的確に反映させるため「エボルビング・メディカルソリューション部」に改称しました。

(注)ドラッグリパーパシングとは、既存の薬剤あるいは研究開発を中断した薬剤候補品に多面的なアプローチを適用することにより、当初解決できなかった課題を克服し、新たな価値を探索することをいいます。

 

(2)臨床開発の取り組み及び主な開発の進展状況

グローバル開発体制を一層強化するとともに、より優先度の高いプロジェクトに資源を集中することにより、開発のスピードアップを図っています。当連結会計年度における主な開発の進展は以下の通りです。

 

(海外での臨床開発)

・前立腺がん治療剤XTANDI(一般名:エンザルタミド)に関し、「化学療法施行歴のない転移性去勢抵抗性前立腺がん」の追加適応症について、2014年9月に米国で承認を取得しました。また、欧州でも2014年4月に承認申請を行い、同年12月に承認を取得しました。

・アゾール系抗真菌剤CRESEMBA(一般名:isavuconazonium sulfate)に関し、「侵襲性アスペルギルス症及び侵襲性ムーコル症」の適応症について、2014年7月に米国で承認申請を行い、2015年3月に承認を取得しました。

・末梢神経障害性疼痛治療剤キューテンザ(一般名:カプサイシン)に関し、「糖尿病性神経障害に伴う疼痛」の追加適応症について、2014年12月に欧州で承認申請しました。

・抗がん剤タルセバ(一般名:エルロチニブ)に関し、小児のデータ提出により、米国において2019年5月まで独占期間の延長が認められました。

 

(日本での臨床開発)

・組換えインフルエンザHAワクチンASP7374に関し、「インフルエンザの予防」の効能・効果について、2014年5月に承認申請しました。

・成人関節リウマチ治療剤シムジア(一般名:セルトリズマブ ペゴル)に関し、「抗リウマチ薬未治療の関節リウマチ」の追加適応症について、2014年6月に承認申請しました。

・速効型食後血糖降下剤スターシス(一般名:ナテグリニド)に関し、「2型糖尿病におけるDPP-4阻害剤との併用療法」の効能追加について、2014年7月に承認申請しました。

・下痢型過敏性腸症候群治療剤イリボー(一般名:ラモセトロン塩酸塩)に関し、「女性における下痢型過敏性腸症候群」の追加適応症について、2014年7月に承認申請しました。

・前立腺がん治療剤イクスタンジ(一般名:エンザルタミド)に関し、2014年10月に添付文書の「効能・効果に関連する使用上の注意」の項を改訂し、「本剤の化学療法未治療の前立腺癌における有効性及び安全性は確立していない。」との文言を削除しました。

・4-HPPD阻害剤オーファディン(一般名:ニチシノン)に関し、「高チロシン血症Ⅰ型」の適応症について、2014年12月に承認を取得しました。

・高リン血症治療剤キックリン(一般名:ビキサロマー)に関し、「保存期の慢性腎臓病患者における高リン血症」の追加適応症について、2015年3月に承認申請しました。

・LDLコレステロール低下剤エボロクマブ(一般名、開発コード:AMG 145)に関し、共同開発を行っているアステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社が2015年3月に承認申請しました。

 

(3)研究開発における外部との提携等の取り組み

・2014年4月、リーバー脳発達研究所(米国)が製薬企業各社とともに精神・神経疾患の新たな治療薬創製を目指して設立したコンソーシアムに参画することを公表しました。

・2014年8月、キャンサー・リサーチ・UK(英国)と、すい臓がんを含む様々ながんの治療につながる抗がん剤の創製を目指し、共同研究・ライセンス契約を締結しました。

・2014年10月、ハーバード・メディカル・スクール(米国)と、網膜色素変性症に対する遺伝子治療も視野に入れた新規治療法の確立を目指し、病態関連遺伝子の同定と検証を目的とした共同研究契約を締結しました。

・2014年11月、ダナファーバー・キャンサー・インスティテュート(米国)と、肺がんをはじめとする様々ながんに対する新規がん治療薬・変異KRAS阻害剤の共同研究契約(開発・商業化に関するオプション権を含む)を締結しました。

・2014年11月、プロテオスタシス社(米国)と、細胞内小器官・小胞体のストレス応答経路の調節によってタンパク質構造変性を伴う遺伝子疾患等を治療する薬剤の創製を目指し、研究、開発及び商業化に関する提携契約を締結しました。

・2014年12月、サイトキネティックス社(米国)と2013年6月に締結した骨格筋活性化剤の研究、開発、及び商業化に関する提携契約を改定しました。当該提携契約改定により、非神経筋適応症に限定されていたCK-2127107を含む速筋トロポニン活性化剤の提携範囲を拡大し、脊髄性筋萎縮症(SMA)及びその他の神経筋適応症を追加しました。

・2015年1月、イミュノミック セラピューティクス社(米国)と、同社が創製しスギ花粉症を対象疾患として開発中の治療ワクチンJRC2-LAMP-vaxについて、日本における独占的な開発・商業化のライセンス契約を締結しました。

・2015年2月、国立大学法人大阪大学と、次世代の細胞医療に関わる基盤技術開発、実用化を目指す共同研究講座の設置に関する契約を締結しました。

・2014年12月、ヤンセン・バイオテック社(米国)と2012年10月に締結した経口JAK阻害剤ASP015Kの日本を除く全世界での開発・商業化に関するライセンス契約について、同社が当該ライセンス契約の解約権を行使した結果、2015年1月15日に契約が終了しました。解約の発効日をもって、当社はヤンセン・バイオテック社に付与した全ての権利を再び取得しました。

・2014年10月、コメンティス社(米国)と2008年4月に締結したアルツハイマー型認知症を対象としたベータセクレターゼ阻害剤の全世界での独占的な共同研究・開発・商業化に関するライセンス契約について、当社は解約権を行使し、ライセンス契約のもとでコメンティス社より付与された全ての権利を2015年4月に同社に返還しました。

 

(4)その他経営資源配分最適化等の取り組み

・2014年9月、ファイザー株式会社(日本)と2011年10月に締結した高血圧症治療剤と高コレステロール血症治療剤の配合剤であるカデュエットの日本国内における販売及び共同販促契約を終了することに合意しました。当該販売及び共同販促契約は2015年3月31日に終了し、2015年4月1日付で同社に販売移管しました。

・2015年1月、株式会社オーファンパシフィックと、当社が日本において製造販売しているヒト ソマトメジンC製剤ソマゾン注射用(一般名:メカセルミン)等に関する製造販売承認を同社に承継する契約を締結しました。

 

なお、当連結会計年度の研究開発費は2,066億円(対前連結会計年度比7.9%増)、対売上高研究開発費比率は16.6%となりました。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末において判断したものです。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

社グループは、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載のとおりです。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しています。

 

(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析

総資産は1兆7,936億円(対前連結会計年度末比1,405億円増)となりました。

非流動資産は8,276億円(同878億円増)となりました。その他の無形資産は2,958億円(同157億円増)となりました。

流動資産は9,660億円(同527億円増)となりました。現金及び現金同等物は3,964億円(同51億円増)となりました。

資本合計は1兆3,179億円(同494億円増)となりました。当期純利益1,359億円を計上した一方で、剰余金の配当621億円に加え、自己株式取得582億円を実施しました。2014年5月30日に自己株式の消却254億円(2,500万株)を実施しました。また、在外営業活動体の換算差額が資本の増加方向に296億円変動しました。

負債の合計は4,757億円(同910億円増)となりました。非流動負債は548億円(同108億円増)となりました。流動負債は4,209億円(同802億円増)となりました。


(4) 資本の財源及び資金の流動性
[キャッシュ・フロー]

当社グループの主たる財源は営業キャッシュ・フローであり、当連結会計年度は1,877億円の資金を得ました。これらを、有形固定資産の取得に242億円、無形資産の取得に570億円使用するなど、投資活動として715億円支出しました。また、配当金の支払に621億円、自己株式の取得に582億円使用するなど、財務活動として1,211億円支出しました。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、3,964億円となりました。

 

[財務政策]

これらの資金基盤を背景に、当社グループは、医薬品事業の強化に向けて、日本市場においては市場シェアの継続的な拡大、海外市場においてはグローバル販売網の整備を進め、さらには、新薬のシーズを確保すべく研究開発体制の強化を図っていきます。また、製品ラインを一層強化するため、グローバルならびにローカルレベルで積極的に製品導入を図るなど、様々な戦略的事業投資機会を追求していきます。

資金の流動性については、当面の運転資金及び設備資金に加え、一定の戦略的投資機会にも備えられる現預金水準を確保しています。

株主への利益還元策につきましては、成長を実現するために必要な内部留保を確保しながら、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、配当を安定的かつ持続的に増加させていきます。これに加えて自己株式取得を必要に応じ機動的に実施し、資本効率と還元水準の更なる向上に努めていきます。

「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの事業等は医薬品事業に特有の様々なリスクを伴っています。事業展開にあたっては、自己資金の充当が望ましいと考えていますが、将来、それを上回る資金需要が発生した場合にも必要資金を円滑にかつ低利で調達できるよう財務基盤の健全性は常に維持していくよう努めています。