(1) 業績
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売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
当期 純利益 |
1株当たり 当期 純利益 |
潜在株式調整後 1株当たり 当期純利益 |
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(億円) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
(円) |
(円) |
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26年12月期 |
14,017 |
1,333 |
1,388 |
796 |
156.46 |
156.24 |
|
25年12月期 |
13,152 |
1,247 |
1,281 |
648 |
126.03 |
125.89 |
|
増減率 |
6.6% |
6.9% |
8.4% |
22.9% |
24.1% |
24.1% |
当連結会計年度(平成26年1月1日から平成26年12月31日まで)の世界の景気は、一部に弱さがみられますが、緩やかに回復しています。日本の景気は、個人消費などに弱さがみられるものの、緩やかな回復基調が続いています。当社グループの主要市場である日本のトイレタリー(化粧品を除くコンシューマープロダクツ)市場は、前期に対し金額では2%伸長し、消費者購入価格は、前期を上回りました。また、日本の化粧品市場は、前期に対して横ばいとなりました。
このような状況の下、当社グループは、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”に基づき、消費者ニーズの変化に対応した高付加価値商品の発売や育成などに努めました。また、日本での消費税率引上げに伴う駆け込み需要には、供給対応に全社を挙げて取り組み、消費税率引上げ後には、数多くの新製品・改良品を発売し市場の活性化に努めました。
なお、平成25年7月4日に自主回収を公表しました、カネボウ化粧品ロドデノール配合美白製品につきましては、白斑様症状を発症された方々の回復支援及び補償への対応を真摯に行っており、当社グループを挙げて再発防止に努めております。
売上高は、前期に対して6.6%増の1兆4,017億円(為替変動の影響を除く実質4.7%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において夏場の天候不順の影響がありましたが、数多くの高付加価値商品の投入と積極的な販売活動により売り上げ・シェアともに伸長しました。アジアの売り上げも、引き続き順調に伸長しました。また、ケミカル事業では、天然油脂原料価格上昇に伴う販売価格の改定及び販売数量の増加に努め、増収となりました。
利益面では、新製品・改良品への積極的なマーケティング費用等の投入や原材料価格上昇の影響がありましたが、日本とアジアのコンシューマープロダクツ事業並びにケミカル事業の増収効果により、営業利益は1,333億円(対前期86億円増)となり、経常利益は1,388億円(対前期107億円増)となりました。当期純利益は、ロドデノール配合美白製品に係る補償関連等の費用を特別損失に89億円計上し、796億円(対前期148億円増)となりました。
なお、買収に係るのれん等の減価償却費控除前営業利益(EBITA)は1,621億円(対前期73億円増 売上高比率11.6%)でした。
1株当たり当期純利益は、156.46円となり、前期の126.03円より30.43円(前期比24.1%増)増加しました。
当社が経営指標としているEVA(経済付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)の増加や、自己株式の取得による株主還元の実施など投下資本の圧縮に努めたこともあり、前期を上回りました。
当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。
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第1四半期 (1-3月) |
第2四半期 (4-6月) |
第3四半期 (7-9月) |
第4四半期 (10-12月) |
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米ドル |
102.87円 (92.57円) |
102.16円 (99.23円) |
103.92円 (98.06円) |
114.43円(102.11円) |
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ユーロ |
140.94円(122.02円) |
140.13円(129.56円) |
137.78円(130.72円) |
142.88円(139.93円) |
注:( )内は前年同一期間の換算レート
セグメントの業績
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売上高 |
セグメント利益(営業利益) |
||||||
|
通期 |
増減率 |
通期 |
増 減 |
|||||
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25年 12月期 |
26年 12月期 |
|
補正後※ |
25年 12月期 |
26年 12月期 |
|||
|
(億円) |
(億円) |
(%) |
(%) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
||
|
|
ビューティケア事業 |
5,703 |
5,899 |
3.4 |
1.3 |
239 |
284 |
45 |
|
|
ヒューマンヘルスケア事業 |
2,106 |
2,401 |
14.0 |
12.8 |
169 |
219 |
50 |
|
|
ファブリック&ホームケア事業 |
3,110 |
3,245 |
4.3 |
4.1 |
622 |
610 |
△12 |
|
コンシューマープロダクツ事業計 |
10,919 |
11,545 |
5.7 |
4.3 |
1,030 |
1,113 |
83 |
|
|
ケミカル事業 |
2,612 |
2,880 |
10.3 |
6.7 |
215 |
221 |
6 |
|
|
小 計 |
13,531 |
14,425 |
6.6 |
4.8 |
1,245 |
1,333 |
89 |
|
|
調整(消去) |
△379 |
△408 |
- |
- |
2 |
△1 |
△2 |
|
|
合 計 |
13,152 |
14,017 |
6.6 |
4.7 |
1,247 |
1,333 |
86 |
|
※売上高増減率の「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
販売実績
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|
通期 |
増減率 |
|||
|
25年12月期 (億円) |
26年12月期 (億円) |
||||
|
|
|
ビューティケア事業 |
4,086 |
4,155 |
1.7 |
|
|
|
ヒューマンヘルスケア事業 |
1,819 |
1,987 |
9.2 |
|
|
|
ファブリック&ホームケア事業 |
2,759 |
2,858 |
3.6 |
|
|
日本計 |
8,664 |
9,000 |
3.9 |
|
|
|
アジア |
1,164 |
1,405 |
20.7 |
|
|
|
米 州※ |
689 |
799 |
15.9 |
|
|
|
欧 州※ |
721 |
842 |
16.7 |
|
|
|
内部売上消去等 |
△320 |
△501 |
- |
|
|
コンシューマープロダクツ事業 計 |
10,919 |
11,545 |
5.7 |
||
|
|
日 本 |
1,256 |
1,319 |
5.0 |
|
|
|
アジア |
868 |
1,088 |
25.4 |
|
|
|
米 州 |
399 |
445 |
11.5 |
|
|
|
欧 州 |
623 |
681 |
9.4 |
|
|
|
内部売上消去等 |
△533 |
△653 |
- |
|
|
ケミカル事業 計 |
2,612 |
2,880 |
10.3 |
||
|
小 計 |
13,531 |
14,425 |
6.6 |
||
|
調整(消去) |
△379 |
△408 |
- |
||
|
合 計 |
13,152 |
14,017 |
6.6 |
||
※米州、欧州のコンシューマープロダクツ事業については、平成26年1月より関係会社間の商流を一部変更しております。前期と同様の商流に基づいた増減率は、米州7.5%増、欧州9.1%増となっております。
参考:所在地別の業績
参考情報として所在地別の業績を以下のとおり開示します。
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売上高 |
営業利益 |
|||||
|
通期 |
増減率 |
通期 |
増 減 |
||||
|
25年 12月期 |
26年 12月期 |
|
補正後※1 |
25年 12月期 |
26年 12月期 |
||
|
(億円) |
(億円) |
(%) |
(%) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
|
|
日 本 |
9,594 |
9,973 |
4.0 |
4.0 |
1,013 |
1,114 |
101 |
|
ア ジ ア |
1,997 |
2,449 |
22.7 |
17.3 |
128 |
113 |
△15 |
|
米 州※2 |
1,086 |
1,242 |
14.4 |
6.7 |
52 |
61 |
9 |
|
欧 州※2 |
1,342 |
1,521 |
13.3 |
4.9 |
73 |
39 |
△34 |
|
小 計 |
14,018 |
15,185 |
8.3 |
6.2 |
1,267 |
1,328 |
61 |
|
調整(消去) |
△866 |
△1,168 |
- |
- |
△20 |
5 |
25 |
|
合 計 |
13,152 |
14,017 |
6.6 |
4.7 |
1,247 |
1,333 |
86 |
※1売上高増減率の「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
※2「販売実績」に記載のとおり、米州、欧州の関係会社間の商流を一部変更しております。前期と同様の商流に基づいた増減率は、米州9.1%増(補正後1.8%増)、欧州9.2%増(補正後1.1%増)となっております。
なお、売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前期の30.9%から33.1%となりました。
コンシューマープロダクツ事業
売上高は、前期に対して5.7%増の1兆1,545億円(為替変動の影響を除く実質4.3%増)となりました。
日本の売上高は、3.9%増の9,000億円となりました。消費者の生活スタイルの変化や、環境、健康、高齢化、衛生などの社会的課題への対応、提案型販売活動の強化などに取り組むとともに、消費税率引上げに伴う駆け込み需要への供給対応、消費税率引上げ後には、数多くの新製品・改良品の発売で市場の活性化に努め、売り上げ・シェアともに伸長しました。
アジアの売上高は、20.7%増の1,405億円(為替変動の影響を除く実質16.1%増)となりました。中間所得層向け製品の発売・育成、販売店との協働取組・卸チャネルの活用や販売地域の拡大などに努め、伸長が続いています。
米州の売上高は、15.9%増の799億円(為替変動の影響を除く実質7.8%増)となりました。前期と同様の商流に基づいた増減率は、7.5%増(為替変動の影響を除く実質0.1%増)となりました。為替変動の影響を除く実質の売り上げは、スキンケア製品は前期を上回りましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
欧州の売上高は、16.7%増の842億円(為替変動の影響を除く実質7.9%増)となりました。前期と同様の商流に基づいた増減率は9.1%増(為替変動の影響を除く実質0.8%増)となりました。為替変動の影響を除く実質の売り上げは、化粧品は前期を上回りましたが、ヘアケア製品は前期を下回りました。
営業利益は、原材料価格上昇の影響を受けたものの、新製品・改良品への積極的なマーケティング費用等の投入に伴う日本とアジアでの増収効果により、1,113億円(対前期83億円増)となりました。
当社は、〔ビューティケア事業〕、〔ヒューマンヘルスケア事業〕、〔ファブリック&ホームケア事業〕を総称して、コンシューマープロダクツ事業としております。
〔ビューティケア事業〕
売上高は、前期に対して3.4%増の5,899億円(為替変動の影響を除く実質1.3%増)となりました。
化粧品の売り上げは、前期に対し1.4%増の2,606億円(為替変動の影響を除く実質0.3%増)となりました。日本では、夏場の天候不順や消費税率引上げ後の反動減からの回復遅れもあり、売り上げは前期に対して横ばいとなりました。引き続き重点ブランドの強化を図り、カウンセリング化粧品では、「ソフィーナ プリマヴィスタ」、「アルブラン」、新製品の「DEW ボーテ」、セルフ化粧品では、刷新した「KATE TOKYO」が売り上げを伸ばしました。海外では、英国プレステージブランドの「モルトン・ブラウン」が、ブランドの刷新により売り上げを伸ばしたこともあり、為替変動の影響を除く実質の売り上げは、前期を上回りました。
スキンケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、「ビオレ」の洗顔料、全身洗浄料「ビオレu」、乾燥性敏感肌ケアの「キュレル」が新製品・改良品を含めて好調に推移し、売り上げが伸長しました。アジアでは、「ビオレ」が順調に推移し、売り上げを伸ばしました。米州では、ハンド&ボディローションの「ジャーゲンズ」が改良品を発売したこともあり、為替変動の影響を除く実質の売り上げは前期を上回りました。
ヘアケア製品の売り上げは、前期に対して横ばいとなりました。日本では、ヘアカラーは、市場縮小の影響を受けたものの、シャンプー・リンス及びヘアスタイリング剤は、「エッセンシャル」などの新製品・改良品の貢献も含め好調に推移し、売り上げが伸長しました。アジアでは、ブランドの絞り込みにより、売り上げは前期を下回りました。欧米では、「ジョン・フリーダ」のスタイリング剤の改良品を発売しましたが、厳しい競争環境の中、為替変動の影響を除く実質の売り上げは前期を下回りました。
営業利益は、増収効果などにより284億円(対前期45億円増)となりました。また、買収に係るのれん等の減価償却費控除前営業利益(EBITA)は、573億円(対前期32億円増 売上高比率9.7%)でした。
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
売上高は、前期に対して14.0%増の2,401億円(為替変動の影響を除く実質12.8%増)となりました。
フード&ビバレッジ製品では、脂肪を消費しやすくする健康機能飲料「ヘルシア」で、緑茶では脂肪の燃焼力を高める茶カテキンの機能訴求を強化し、コーヒーでは風味を高めた改良品を発売しましたが、厳しい市場環境の中、売り上げは前期を下回りました。
サニタリー製品の売り上げは、前期を大きく上回りました。生理用品「ロリエ」は、日本では、ムレ・こすれから肌をいたわる「ロリエ エフ」、高い吸収力と快適なつけ心地を実現する「ロリエ スリムガード」などの高付加価値品の売り上げ伸長によりシェアを拡大し、アジアでも、順調に売り上げを伸ばしました。
ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、生産設備の増強を行った日本では、売り上げが引き続き好調に推移し、中国及びロシアでも売り上げが伸長しました。中国では、平成25年に販売を開始した中間所得層向けの現地生産品の拡売に努め、インドネシアでも、中間所得層向けの現地生産品の販売を平成26年9月より開始しました。
パーソナルヘルス製品の売り上げは、前期を上回りました。オーラルケアの売り上げは、改良品の発売や高付加価値品の育成を行いましたが、横ばいとなりました。入浴剤の売り上げは、競合の攻勢もあり横ばいとなりましたが、蒸気の温熱シート「めぐりズム」の売り上げは、大きく伸長しました。
営業利益は、原材料価格上昇の影響がありましたが、増収効果とコストダウン活動により219億円(対前期50億円増)となりました。
〔ファブリック&ホームケア事業〕
売上高は、前期に対して4.3%増の3,245億円(為替変動の影響を除く実質4.1%増)となりました。
ファブリックケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、高洗浄力による洗たく時間短縮を訴求した衣料用濃縮液体洗剤「ウルトラアタックNeo」を始め、平成26年5月には防カビ成分をアップして改良した「アタックNeo抗菌EX Wパワー」を発売し、Neoシリーズによる節水・節電・省資源などの環境訴求に努めました。粉末洗剤「アタック高浸透リセットパワー」では、環境への負荷低減を図るつめかえパックを発売し、粉末洗剤市場を活性化しました。これらの活動もあり、夏場には天候不順の影響を受けたものの、売り上げが伸長しました。柔軟仕上げ剤では、24時間防臭効果が続く「ハミングファイン」を発売し、「フレア フレグランス」とともに堅調に推移しました。衣料用漂白剤では、消臭・抗菌機能を高めた「ワイドハイター EXパワー」が好調に推移しました。アジアでは、売り上げは前期を上回りました。衣料用洗剤「アタック」は、インドネシアでは、中間所得層向けに手洗い用の粉末洗剤「アタックJaz1(ジャズワン)」を発売したこともあり売り上げが伸長し、台湾、香港では、平成25年に発売した抗菌機能を高めた液体洗剤が好調に推移し、売り上げが伸長しました。
ホームケア製品の売り上げは、前期を上回りました。日本では、食器用洗剤「キュキュット」が、洗浄力の大幅アップに加え、泡持ちとすすぎの良さを両立させた画期的な洗浄成分処方による改良品を発売し、好調に推移しました。住居用洗剤では、浴室用洗剤「バスマジックリン 除菌消臭プラス」、新製品の住宅用そうじシート「マジックリン ピカッと輝くシート」の貢献もあり、売り上げを伸ばしました。また、住居用ワイパー「クイックルワイパー」の売り上げも伸長しました。
営業利益は、増収効果などがあったものの、新製品・改良品への積極的なマーケティング費用等の投入や原材料価格上昇の影響もあり、610億円(対前期12億円減)となりました。
〔ケミカル事業〕
売上高は、前期に対して10.3%増の2,880億円(為替変動の影響を除く実質6.7%増)となりました。
日本の対象業界では、全般に弱含みで推移する中、円安に伴う輸出関連業界、復興関連など一部の対象業界での需要が増加しました。米州では、堅調な状況が続き、欧州では、緩やかな回復がみられました。
油脂製品では、平成25年に設備増強を行った油脂アルコールの販売数量の増加とともに、天然油脂原料価格上昇に伴う販売価格の改定に努めました。機能材料製品では、環境負荷の低減に対応した高付加価値製品の開発と販売の拡大に努め、堅調に推移しました。スペシャルティケミカルズ製品では、パソコン市場の構造変化の影響を受けたものの、顧客ニーズに即した製品対応に努め、売り上げは横ばいとなりました。
営業利益は、天然油脂原料価格上昇の影響を受けましたが、販売価格の改定及び販売数量の増加による増収効果とコストダウン活動により、221億円(対前期6億円増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ11億円増加し、2,287億円となりました。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,451億円となりました。
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、638億円となりました。
以上の結果、フリー・キャッシュ・フローは、813億円となりました。
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、850億円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態の分析」に記載しております。
当社グループの生産・販売品目は、産業界向けのケミカル製品から一般消費者向けのコンシューマー製品まで極めて多種多様であり、それら製品の在庫をほぼ一定の必要水準に保つように、主として見込み生産を行っております。従って、生産状況は販売状況に類似しているため、生産及び販売の状況については、「1 業績等の概要」をご参照ください。
〔中長期的な経営戦略〕
中長期の当社グループを取り巻く環境においては、(1)新興国が巨大な市場を形成していく中で起きる経済の中心のシフト、(2)デジタルメディアに強く依存する消費者や、増大するシニア層など、新しい消費者の出現、また(3)環境問題への関心の高まりなど、構造的変化が世界中で起こっています。当社グループは、これらの変化を飛躍のための絶好の機会と捉え、「自然と調和する こころ豊かな毎日をめざして」のコーポレートメッセージのもと、エコロジー経営の推進とコーポレート・アイデンティティーの浸透を図り、グローバルな成長の実現を推進します。
事業活動としましては、ビューティケア事業、ヒューマンヘルスケア事業、及びファブリック&ホームケア事業からなるコンシューマープロダクツ事業分野とケミカル事業分野において、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”を進め、商品の高付加価値化による持続的な“利益ある成長”と、事業活動を通じた社会的課題の解決や社会貢献活動による“社会のサステナビリティへの貢献”との両立を図り、グローバルで存在感のある会社を目指します。
当社グループは、目指す姿の実現と企業価値増大に向け、平成25年度を初年度とする花王グループ中期3カ年計画 K15(Kao Group Mid-term Plan 2015)を策定しています。
花王グループ中期3カ年計画 K15
目標(1)過去最高の売上高・利益の突破
目標(2)2015年度経営数値目標の達成
・連結売上高 1兆4,000億円
・連結営業利益 1,500億円
・海外売上高比率 30%以上
計画実現のための成長戦略は、下記のとおりです。
(1) コンシューマープロダクツ事業のグローバル拡大
アジアや新興国などの成長市場では、今後とも市場の大きな伸長が予想されます。当社グループでは、伸び行く中間所得者層を対象とし、衣料用洗剤、ベビー用紙おむつ、生理用品などの「清潔商品」を中心に、独自技術を活かした商品開発により、事業の拡大を図ります。
また、欧米などの成熟市場では、化粧品、スキンケア・ヘアケア、及び美容サロン向けの各分野で、当社グループ独自の技術を活かした商品の高付加価値化に取り組みます。
(2) ファブリック&ホームケア事業の磐石化と、ビューティケア事業およびヒューマンヘルスケア事業の利益ある成長の加速
収益の基盤であるファブリック&ホームケア事業では、各カテゴリーでのシェアNo.1の維持・獲得を図ります。
ビューティケア事業では、化粧品の強化を図るとともに、ヒューマンヘルスケア事業では、健康や高齢化を切り口とした高付加価値商品やサービスの提供により、一層の成長・発展を目指します。
(3) ケミカル事業の強化
ケミカル事業では、エコイノベーションによって、エコケミカル事業体への飛躍を目指します。
また、コンシューマープロダクツ事業とのシナジー強化を図ります。
運営体制につきましても、コンシューマープロダクツ事業のグローバル一体運営を通じ、事業と機能のマトリックス運営を強化するとともに、全社最適の観点から収益構造の改革も進めます。
〔対処すべき課題〕
カネボウ化粧品ロドデノール配合美白製品につきましては、白斑様症状を発症された方々を個別に訪問し、回復支援及び補償への対応を真摯に行っております。より高いレベルの安全・安心の担保を図りつつ、再発防止に努めることが課題と認識しており、当社グループを挙げて取り組みます。
市場競争の激化や市場構造の変化、原材料市況や為替の変動など、事業環境は厳しくかつ不透明な状況が続いています。また、消費者の生活意識の変化やそれに伴う購買意識の変化が生じており、環境意識や健康志向の高まり、高齢化社会の進行や衛生などの社会的課題も増大しています。当社グループは、このような事業環境や社会的課題に対処し、商品の高付加価値化による持続的な“利益ある成長”と、“社会のサステナビリティ(持続可能性)への貢献”との両立を図り、グローバルで存在感のある会社をめざします。
また、平成27年度は花王グループ中期3カ年計画 K15(Kao Group Mid-term Plan 2015)の最終年度に当たりますので、脱デフレ型成長モデルの構築と当社グループの資産の最大活用に注力するとともに、成長戦略を着実に遂行することによって、計画の達成に全社を挙げて取り組んでまいります。
企業が事業を遂行している限り、さまざまなリスクが伴います。当社グループにおいては、リスクの発生を防止、分散、あるいはリスクヘッジすることによりリスクの合理的な軽減を図っております。しかし、以下のような予想を超える事態などが生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、以下のリスクは当社グループにとり全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらは投資家の判断に影響を与える可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成27年3月25日)現在において当社が判断したものであります。
(1)コンシューマープロダクツ事業
①消費者ニーズの変化への対応
当社グループのコンシューマープロダクツ事業は、各国市場の景気変動や消費者の価値観の変化により影響を受けます。当事業は消費者ニーズの変化を捉え、当社グループのモノづくりの総合力を活用し、環境・健康・高齢化・衛生などを切り口とした商品の高付加価値化やサービスの提供に取り組み、ブランド価値を維持向上させております。しかしながら、この事業活動にはさまざまな要因による不確実性が伴うため、消費者ニーズの変化に対応した商品やサービスを提供できず、ブランド価値を落とした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②流通の変化への対応
当社グループのコンシューマープロダクツ事業は、市場での流通業の合併や統合による新たな企業グループ化の進展、新たな流通チャネルの出現などの流通構造の変化により影響を受けます。当事業は、このような流通構造の変化に対した販売活動を推進し、新たな提案をしております。しかしながら、この事業活動にはさまざまな要因による不確実性が伴うため、流通構造の変化に対応した販売活動や新たな提案ができない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)ケミカル事業
当社グループのケミカル事業は、顧客の需要動向や原材料価格の変動などにより影響を受けます。当事業はコスト削減、製品への価格対応を図り、さらに、顧客ニーズに合った製品の高付加価値化、環境に配慮した製品の研究開発を進め、提供しております。しかしながら、この事業活動にはさまざまな要因による不確実性が伴うため、顧客のニーズに合った製品の提供や原材料価格の変動などへの対応ができない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)事業買収、業務提携、合弁事業など
当社グループは事業買収、業務提携、合弁事業などを実施する可能性があります。これら実施に際しては、経済的価値、相手企業の調査を十分に行い決定します。しかしながら、事業活動には予想できないさまざまな不確実性が伴うため、当初の期待していた効果が出せない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)海外事業展開
当社グループは、成長戦略のひとつとしてアジア、欧米市場などでの事業展開を進めており、特に経済成長率が高く、市場規模が大きくなることが予想される国々での事業の強化を重視しております。しかしながら、事業を進める上で、経済成長の鈍化、政治的・社会的に不安定な情勢が生じる、競合との競争の激化、コスト管理が十分できない、小売店・代理店などの取引先との関係に問題が発生するなど、さまざまな要因による不確実性が伴い、事業の強化ができない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)原材料の調達
当社グループの製品で使用している天然油脂や石油関連の原材料の市況価格は、地政学的リスクや需給バランス、異常気象、為替の変動などの影響を受けます。当社グループは原材料価格の上昇に対して、原価低減や売価への転嫁の施策を図り、その影響を軽減しております。また、天然油脂原料に関しては、非可食原料の高度有効利用の研究による代替原料の開発にも取り組んでいます。しかしながら、予想を超えて市況価格に急激な変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)品質管理
当社グループ商品の品質管理につきましては、消費者・顧客の視点に立ち、関連法規の遵守並びに自主的に設定した厳しい基準に従って設計、製造を行っております。発売前の開発段階では、徹底的に試験、調査研究を行い、安全性を確認しております。また発売後には、消費者相談窓口を通じて、商品への意見、要望などをくみ上げ、さらなる品質向上に努めております。しかしながら、予想を超える重大な品質トラブルまたは新たな科学的知見により商品の安全と安心に対する懸念などが発生した場合には、当該ブランドの問題だけではなく、他のブランドや当社グループ全体の信用の低下にもつながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)自然災害・事故などへの対応
当社グループは、地震をはじめとする自然災害に対して、生産工場及び主要な事業拠点を対象に災害対策、事業継続計画(BCP)の策定を行っており、今後も強化と充実を図っていきます。しかしながら、予想を超える規模の地震やそれにより派生した災害が発生し、原材料の確保、生産の継続などに問題が生じて商品の市場への供給に支障をきたした場合、また、震災に伴う経済環境の悪化によって需要動向に大きな変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、生産工場の爆発・火災事故、情報システム障害、原材料購入先のトラブル、電力や水などの社会インフラの機能不全、有害物質による環境汚染、感染症の蔓延、テロ、政変、暴動などが発生し、商品の市場への供給に支障をきたした場合には、当社グループへの信用、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(8)為替の変動
外国通貨建ての取引については為替相場の変動による影響を受けますが、外貨預金口座を通じての決済、為替予約取引や通貨スワップ取引などにより為替変動リスクをヘッジすることにしており、経営成績に与える影響を軽減しております。なお、投機的なデリバティブ取引は行っておりません。しかしながら、在外連結子会社の財務諸表の各項目は円換算するため、換算時の為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受けます。
(9)繰延税金資産や減損処理の影響
当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形の固定資産や繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、今後の業績計画との乖離や時価の下落等によって、期待されるキャッシュ・フローが生み出せない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)人材の確保
当社グループは、グローバルでの事業目標達成のために多様で優秀な人材の確保に努めております。消費者の方々に支持される“よきモノづくり”をめざすために、研究開発、生産技術、マーケティング、販売活動など高度な専門性を持った人材が不可欠です。しかしながら、雇用情勢の変動などにより、必要な人材を確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)法規制の遵守
当社グループは、事業活動を行う上で、商品の品質、安全、環境関連、化学物質関連、また会計基準や税法、労務関連、取引関連などの様々な法規制の適用を受けています。当社グループは、コンプライアンス体制を構築し、遵守に努めておりますが、当社グループだけでなく委託先などが重大な法令違反を起こした場合は、当社グループへの信用、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、現行の法規制の変更や新たな法規制などが追加された場合には、当社グループの事業活動が制限され、あるいはその対応のために投資が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)情報管理
当社グループは、研究開発、生産、マーケティング、販売などに関する機密情報や、商品開発、販売促進などに用いる多くのお客様の個人情報を保有しております。当社グループでは、情報取扱いガイドラインによる情報管理を徹底し、情報システムのハード面・ソフト面を含めた適切なセキュリティ対策を実施しております。しかしながら、予想を超えるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルスへの感染などにより、保有する機密情報・個人情報が漏洩した場合には、当社グループへの信用、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)訴訟の提起
当社グループは、グローバルで多岐にわたる事業展開をしており、様々な訴訟などを受ける可能性があります。訴訟が提起された場合には結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)事業譲渡契約
当社は、平成26年5月29日開催の取締役会において、株式会社カネボウ化粧品(以下「カネボウ化粧品」といいます。)から同社の生産及び研究にかかる事業(アルコール事業法に基づく事業を除きます。以下「譲渡対象事業」といいます。)を譲り受けることについて決議を行い、平成26年6月30日付で事業譲渡契約を締結し、平成26年7月1日に譲渡対象事業の譲り受けを完了しました。
その主な内容は、次のとおりであります。
① 当社は、平成26年6月30日現在の譲渡対象事業にかかる固定資産(小田原事業場の建物・製造設備等)及び流動資産(棚卸資産等)を譲り受ける。なお、同日現在の譲渡対象事業にかかる負債については、引き継がない。
② 事業譲受日は、平成26年7月1日とする。
③ 当社は、譲渡対象事業の対価として適正なる価額をカネボウ化粧品に支払う。
④ 平成26年6月30日現在でカネボウ化粧品の小田原事業場に在籍する従業員のうち、研究にかかる事業に従事する従業員は、平成26年7月1日をもって当社に出向し、生産にかかる事業に従事する従業員は、同日をもって花王コスメプロダクツ小田原株式会社に出向する。
⑤ その他必要な事項は、両社で協議の上決定する。
(2)合弁事業契約
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国名 |
契約先 |
合弁会社名称 |
出資比率 |
契約日 |
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マレーシア |
IOI Oleochemical Industries Berhad |
Fatty Chemical (Malaysia) Sdn. Bhd. |
70.0% |
昭和63年2月29日 |
(注)出資比率は、間接出資比率であり、 Kao Singapore Private Limited(当社100%出資)が出資しております。
消費者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行ない、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献するという使命のもと、研究開発部門では、多様な国や地域の消費者の様々な文化やニーズを理解し、独創的なシーズと組み合わせることで、新たな価値や市場を創造する画期的な商品・技術の開発に取り組んでおります。
花王は、特許などの知的財産権を極めて重要な経営資源と位置付け、その保護に努め、技術革新を成長の原動力としています。この度、革新的で、知的財産権保護に努めており、世界に影響を及ぼすような発明をもたらしたことが認められ、トムソン・ロイターの「Top100 グローバル・イノベーター2014」を受賞しました。
当社グループ全体で、約2,800名が研究開発業務に携わっております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、517億円(売上高比3.7%)であり、主な成果は、下記のとおりであります。
コンシューマープロダクツ事業
〔ビューティケア事業〕
世界の人々の肌や髪を深く知る本質研究と、新しい機能を生み出す素材や製剤の開発をとおして、健康で美しい素肌や素髪の実現と、多様な生活スタイルに合わせた美容価値の提案を目指しています。当社グループ資産の最大活用を図り、ビューティケア事業の化粧品の強化を図るべく、化粧品に関する研究組織の統合を行いました。株式会社カネボウ化粧品小田原研究所を花王株式会社小田原研究所と改組し、当社グループトータルの化粧品研究開発の拠点として、本格的なグループ研究を推進してまいります。
カウンセリング化粧品では、「ソフィーナ」から、耐皮脂・耐汗処方で、ファンデーションのくずれやテカりを長時間抑える「ソフィーナ プリマヴィスタ 化粧もち実感 おしろい」を発売しました。朝、ファンデーションの上に重ねるだけで、肌色に自然になじんで透明感のある肌に仕上げ、夕方までサラサラの肌が続きます。セルフ化粧品では、「ケイト」から、マスカラ「ケイト ブラックフェザーラッシュ」を、日本、台湾、香港にて発売しました。マスカラ液にはまつ毛に絡みつく短毛でソフトな感触の繊維を配合し、新形状の樹脂製ブラシでまつ毛をしっかりとかしながら塗ることができます。
スキンケア製品では、「ビオレu 泡で出てくる!ボディウォッシュ」を発売しました。「ビオレu」液体タイプと同様、素肌と同じ弱酸性で、肌をいたわりながら汚れはきちんと落とすSPT(Skin Purifying Technology:肌清浄化技術)を採用しており、手のひら洗いに適したのびがよくきめの細かいふんわり泡で、子どもも大人も、赤ちゃんのデリケートな肌もやさしく洗えます。欧米では、ハンド&ボディローションの「ジャーゲンズ」から、ボディ用BBクリームとして、うるおい、輝き、ハリ感、色ムラ解消、欠点カバーの5つの目に見える機能を1つにした「ジャーゲンズ BBボディ パーフェクティングスキンクリーム」を発売しました。
ヘアケア製品では、ヘアケアブランド「エッセンシャル」にて、18-メチルエイコサン酸を含むケア成分(ラノリン脂肪酸(補修・保湿・保護))を髪に均一に吸着させるファインキューティクルケア技術をシャンプー、コンディショナーに採用し、指通りのよさをさらに高めて、洗いやすく、乾かしやすく、まとまりやすく改良し、日本、台湾、シンガポール、香港にて発売しました。欧米では、「ジョン・フリーダ フリッズイーズ」シリーズを全面リニューアルし、天然パーマの女性向けに髪のカールを強めたり弱めたりするスタイリング剤などを発売しました。
当事業に係る研究開発費は、223億円であります。
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
人が本来持っている健康力を生かしたQOL(Quality of Life:生活の質)の向上を目指し、心と身体の両面からヘルスケア研究を進めています。
フード&ビバレッジ製品では、脂肪を消費しやすくする特定保健用食品飲料シリーズ「ヘルシア」から、コーヒー豆本来の豊かな風味をさらに高め、余韻をさらに楽しめる味わいに仕上げた「ヘルシアコーヒー」を改良発売しました。
サニタリー製品では、生理用品ブランド「ロリエ」から、「ロリエ 超吸収ガード」を改良発売しました。新技術の偏在化ブロック吸収体を採用し、吸収力の強化に加えて、不快なゴワつきを軽減し、やさしいつけ心地の両立を実現しました。アジアでは、ジェントルタッチ表面材を採用し、肌との接触面を従来のおよそ3分の1に減らして刺激の主な原因となる摩擦を軽減した「ロリエ スーパージェントルプラス」をタイにて発売しました。
パーソナルヘルス製品では、花王の顆粒技術を活かして、EX顆粒(清掃剤)を増量配合し、歯垢除去力を高めたハミガキ「クリアクリーンEX」を改良発売しました。たっぷり配合されたEX顆粒が、くだけながら歯の表面やすき間の奥の歯垢までしっかり押し出します。
当事業に係る研究開発費は、121億円であります。
〔ファブリック&ホームケア事業〕
多様なニーズに応える家庭用製品から、高度な清浄・衛生(洗い上がり)が求められる業務用製品まで、幅広い分野での研究開発に取り組んでいます。
ファブリックケア製品では、色柄物にも安心な酸素系衣料用漂白剤「ワイドハイターEXパワー」を改良発売しました。これまでの漂白・消臭・除菌成分に加え、抗菌成分を新配合し、消臭効果がさらに高まり、繰り返し使用することで抗菌性を発揮します。アジアでは、インドネシアにて、生活習慣や生活環境に合わせて開発した手洗い用粉末洗剤「アタック Jaz1」を発売しました。花王が開発した新しい技術により、硬度の高い水でも、つけ置きの時から汚れ落ちを実感でき、クリーム洗剤を併用しなくてもがんこな汚れを落とします。
ホームケア製品では、食器用洗剤「キュキュット」シリーズを改良発売しました。2種類の新しい界面活性剤を融合した花王独自のハイブリッド・ウォッシュ処方により、洗い始めから濃密な泡が立ち、冷えて固まった手ごわい油汚れもぐんぐん落とし、一気にすすげて節水にもなります。
当事業に係る研究開発費は、74億円であります。
〔ケミカル事業〕
油脂科学、界面科学、高分子科学等における研究開発の成果をさらに深化させ、幅広い産業界の多様なニーズに対応した特徴あるケミカル製品を提供すべく、研究開発に取り組んでいます。
バイオマスの高度利用を中心とした先進的な環境技術研究を進め、藻類研究において中鎖脂肪酸を多く生成させる酵素を見出すことに成功しました。天然系でかつ食料と競合しない非可食系での油脂原料ソースを獲得すべく藻類からの油脂生産技術開発を進め、工業的生産化をめざします。機能材料製品では、環境負荷低減に対応した付加価値製品の開発に努め、株式会社ブリヂストンと共同で、ゴム内にシリカをより均一に分散させる「サステナブル分散性向上剤」を開発しました。従来以上にタイヤ原材料であるゴムに多くのシリカを加えることが可能となり、タイヤの低燃費性能とウェットグリップ性能の更なる性能向上の実現が可能となりました。スペシャルティケミカルズ製品では、バイオ原料を用いたトナーバインダーのバイオ原料比率を上げる開発などを進めています。
当事業に係る研究開発費は、99億円であります。
(1) 経営成績の分析
売上高は、前期に対して6.6%増の1兆4,017億円(為替変動の影響を除く実質4.7%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において夏場の天候不順の影響がありましたが、数多くの高付加価値商品の投入と積極的な販売活動により売り上げ・シェアともに伸長しました。アジアの売り上げも、引き続き順調に伸長しました。また、ケミカル事業では、天然油脂原料価格上昇に伴う販売価格の改定及び販売数量の増加に努め、増収となりました。
利益面では、新製品・改良品への積極的なマーケティング費用等の投入や原材料価格上昇の影響がありましたが、日本とアジアのコンシューマープロダクツ事業並びにケミカル事業の増収効果により、営業利益は1,333億円(対前期86億円増)となり、経常利益は1,388億円(対前期107億円増)となりました。当期純利益は、ロドデノール配合美白製品に係る補償関連等の費用を特別損失に89億円計上し、796億円(対前期148億円増)となりました。
なお、報告セグメントの売上と営業利益の概況については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
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(連結財政状態) |
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前連結会計年度末 25年12月末 |
当連結会計年度末 26年12月末 |
増 減 |
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総資産(億円) |
11,333 |
11,982 |
650 |
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純資産(億円) |
6,426 |
6,724 |
298 |
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自己資本比率 |
55.5% |
54.9% |
- |
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1株当たり純資産 |
1,227.54円 |
1,313.63円 |
86.09円 |
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借入金・社債の残高(億円) |
1,014 |
1,012 |
△1 |
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(連結キャッシュ・フローの状況) |
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通期 |
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25年12月期 (億円) |
26年12月期 (億円) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,787 |
1,451 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△578 |
△638 |
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フリー・キャッシュ・フロー(営業活動+投資活動) |
1,210 |
813 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△675 |
△850 |
総資産は、1兆1,982億円となり、前連結会計年度末に比べ650億円増加しました。主な増加は、受取手形及び売掛金222億円、有価証券205億円、商品及び製品124億円、原材料及び貯蔵品48億円、有形固定資産303億円、退職給付に係る資産97億円であり、主な減少は、現金及び預金189億円、商標権などの知的財産権やのれんの償却が進んだ無形固定資産247億円です。
負債は、前連結会計年度末に比べ352億円増加し、5,258億円となりました。主な増加は、支払手形及び買掛金137億円、未払金101億円、未払費用35億円、化粧品関連損失引当金69億円であり、主な減少は、未払法人税等42億円、退職給付に係る負債(前連結会計年度末「退職給付引当金」)64億円です。
純資産は、前連結会計年度末に比べ298億円増加し、6,724億円となりました。主な増加は、当期純利益796億円及び為替換算調整勘定236億円、退職給付に係る調整累計額(前連結会計年度末「在外子会社の退職給付債務調整額」)82億円であり、主な減少は、市場買付けによる自己株式の取得500億円、剰余金の配当金の支払い338億円です。なお、平成26年12月に自己株式の消却を行いました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の55.5%から54.9%となりました。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,451億円となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益1,268億円、減価償却費797億円、仕入債務の増減額67億円であり、主な減少は、売上債権の増減額110億円、たな卸資産の増減額124億円、法人税等の支払額493億円です。
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、638億円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出512億円、無形固定資産の取得による支出45億円です。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローと投資活動に使用されたキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、813億円となりました。
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、850億円となりました。主な内訳は、自己株式の取得による支出500億円、少数株主への支払いを含めた配当金の支払額350億円です。なお、平成26年9月に借入金200億円を返済し、適正な資本コスト率の維持及び成長投資のための財務基盤の強化を目的に、同額の借り入れを行いました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ11億円増加し、2,287億円となりました。