(1) 業績
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売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
当期 純利益 |
1株当たり 当期 純利益 |
潜在株式調整後 1株当たり 当期純利益 |
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(億円) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
(円) |
(円) |
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25年12月期 |
13,152 |
1,247 |
1,281 |
648 |
126.03 |
125.89 |
|
(参考)前年同一期間 ※1 |
12,204 |
1,118 |
1,141 |
531 |
101.77 |
101.73 |
|
調整後増減率 ※1 |
7.8% |
11.5% |
12.2% |
21.9% |
23.8% |
23.7% |
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24年12月期 ※2 |
10,126 |
1,016 |
1,042 |
528 |
101.12 |
101.08 |
※1 (参考)前年同一期間は、当連結会計年度(平成25年1月1日から平成25年12月31日まで)に対応する前年の同一期間(平成24年1月1日から平成24年12月31日まで)であります。
調整後増減率については、「前年同一期間」との比較で記載しております。
(前年同一期間において、3月決算であった当社及び連結対象会社は平成24年1月1日から平成24年12月31日までを、12月決算であった連結対象会社は同期間をそれぞれ連結対象期間としております。)
※2 24年12月期より決算日を3月31日から12月31日に変更いたしました。24年12月期は、3月決算であった当社及び連結対象会社は平成24年4月1日から平成24年12月31日までを、12月決算であった連結対象会社は平成24年1月1日から平成24年12月31日までをそれぞれ連結対象期間としておりました。
以下「前年同一期間」との比較で記載しております。
当連結会計年度(平成25年1月1日から平成25年12月31日まで)の世界の景気は、全体として弱い回復が続いています。新興国の景気拡大のテンポが緩やかになる中で、米国では回復傾向を示し、欧州では弱さが残るものの持ち直しの兆しがみられます。日本の景気は、経済政策への期待感から個人消費は持ち直し傾向にあり、緩やかに回復しています。当社グループの主要市場である日本のトイレタリー(化粧品を除くコンシューマープロダクツ)市場は、前年同一期間に対し金額では2%伸長し、消費者購入価格は、下げ止まり感が出てきました。日本の化粧品市場は、前年同一期間を下回りました。
このような状況の下、当社グループは、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”に基づき、消費者ニーズの変化に対応した高付加価値商品の発売や育成などに努めるとともに、コストダウン活動などに取り組みました。
なお、当社グループの株式会社カネボウ化粧品並びに株式会社リサージ、株式会社エキップは、各社が製造販売するロドデノール配合美白製品を使用された方に肌がまだらに白くなったケースが確認され、その症状と当該製品との関連性が懸念されたため、平成25年7月4日に自主回収を公表しました。当該製品の回収を徹底的に進めるとともに、発症状況の把握、発症された方々の回復支援を図っております。また、当社グループを挙げて再発防止に努めております。自主回収関連につきましては、販売先からの返品額を売上高から控除したことなどにより、売上総利益が24億円減少したほか、その他の費用として一部見込み額を含む支出額を特別損失に97億円計上し、合わせて121億円となりました。
売上高は、前年同一期間に対して7.8%増の1兆3,152億円(為替変動の影響を除く実質2.1%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において、市場の伸長、新製品の発売や販売促進活動のさらなる強化もあり、自主回収の影響を除き各事業の売り上げが順調に推移しました。アジアでは、サニタリー製品などのヒューマンヘルスケア事業や衣料用洗剤などのファブリック&ホームケア事業の売り上げが好調でした。ケミカル事業では、対象業界の需要減及び天然油脂原料価格の低下に伴う販売価格変動などの影響を受け、為替の影響を除く実質の売り上げは、前年同一期間を下回りました。
利益面では、自主回収関連費用を計上したものの、日本並びにアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果に加え、コストダウン活動や減価償却費の減少などにより、営業利益は1,247億円(対前年同一期間129億円増)となり、経常利益は1,281億円(対前年同一期間139億円増)となりました。当期純利益は、特別損失等の計上により648億円(対前年同一期間117億円増)となりました。
なお、買収に係るのれんなどの減価償却費控除前営業利益(EBITA)は1,548億円(対前年同一期間110億円増 売上高比率11.8%)でした。
1株当たり当期純利益は126.03円となり、前期同一期間の101.77円より24.26円(調整後増減率23.8%)増加しました。
当社が経営指標としているEVA(経済付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)の増加や、自己株式の取得による株主還元の実施など投下資本の圧縮に努めたこともあり、前年同一期間を上回りました。
当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。
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|
第1四半期 (1-3月) |
第2四半期 (4-6月) |
第3四半期 (7-9月) |
第4四半期 (10-12月) |
|
米ドル |
92.57円 (79.75円) |
99.23円 (79.81円) |
98.06円(78.12円) |
102.11円 (82.79円) |
|
ユーロ |
122.02円(106.31円) |
129.56円(101.20円) |
130.72円(98.15円) |
139.93円(108.18円) |
注:( )内は前年同一期間の換算レート
セグメントの業績
|
|
売上高 |
セグメント利益(営業利益) |
||||||
|
通期 |
調整後増減率 |
通期 |
調整後 増減 |
|||||
|
(参考) 前年 同一期間 |
25年 12月期 |
|
補正後※ |
(参考) 前年 同一期間 |
25年 12月期 |
|||
|
(億円) |
(億円) |
(%) |
(%) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
||
|
|
ビューティケア事業 |
5,378 |
5,703 |
6.0 |
0.2 |
201 |
239 |
38 |
|
|
ヒューマンヘルスケア事業 |
1,896 |
2,106 |
11.1 |
7.8 |
136 |
169 |
32 |
|
|
ファブリック&ホームケア事業 |
2,920 |
3,110 |
6.5 |
4.5 |
596 |
622 |
26 |
|
コンシューマープロダクツ事業計 |
10,194 |
10,919 |
7.1 |
2.9 |
934 |
1,030 |
96 |
|
|
ケミカル事業 |
2,365 |
2,612 |
10.5 |
△1.0 |
181 |
215 |
34 |
|
|
小 計 |
12,559 |
13,531 |
7.7 |
2.1 |
1,115 |
1,245 |
130 |
|
|
調整(消去) |
△355 |
△379 |
- |
- |
3 |
2 |
△2 |
|
|
合 計 |
12,204 |
13,152 |
7.8 |
2.1 |
1,118 |
1,247 |
129 |
|
※売上高調整後増減率の「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
販売実績
|
|
(参考)前年同一期間 (自 平成24年1月1日 至 平成24年12月31日) (億円) (注) |
当連結会計年度 (自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日) (億円)
|
調整後 増減率 (%) (注) |
||
|
|
|
ビューティケア事業 |
4,083 |
4,086 |
0.1 |
|
|
|
ヒューマンヘルスケア事業 |
1,703 |
1,819 |
6.8 |
|
|
|
ファブリック&ホームケア事業 |
2,644 |
2,759 |
4.3 |
|
|
日本計 |
8,430 |
8,664 |
2.8 |
|
|
|
アジア |
873 |
1,164 |
33.3 |
|
|
|
米 州 |
566 |
689 |
21.7 |
|
|
|
欧 州 |
573 |
721 |
26.0 |
|
|
|
内部売上消去等 |
△248 |
△320 |
- |
|
|
コンシューマープロダクツ事業 計 |
10,194 |
10,919 |
7.1 |
||
|
|
日 本 |
1,218 |
1,256 |
3.1 |
|
|
|
アジア |
756 |
868 |
14.8 |
|
|
|
米 州 |
336 |
399 |
18.9 |
|
|
|
欧 州 |
535 |
623 |
16.4 |
|
|
|
内部売上消去等 |
△479 |
△533 |
- |
|
|
ケミカル事業 計 |
2,365 |
2,612 |
10.5 |
||
|
小 計 |
12,559 |
13,531 |
7.7 |
||
|
調整(消去) |
△355 |
△379 |
- |
||
|
合 計 |
12,204 |
13,152 |
7.8 |
||
(注)(参考)前年同一期間は、当連結会計年度(平成25年1月1日から平成25年12月31日まで)に対応する前年の同一期間(平成24年1月1日から平成24年12月31日まで)であります。
調整後増減率については、「前年同一期間」との比較で記載しております。
(前年同一期間において、3月決算であった当社及び連結対象会社は平成24年1月1日から平成24年12月31日までを、12月決算であった連結対象会社は同期間をそれぞれ連結対象期間としております。)
参考:所在地別の業績
所在地別の業績は、以下のとおりです。
|
|
売上高 |
営業利益 |
|||||
|
通期 |
調整後増減率 |
通期 |
調整後 増減 |
||||
|
(参考) 前年 同一期間 |
25年 12月期 |
|
補正後※ |
(参考) 前年 同一期間 |
25年 12月期 |
||
|
(億円) |
(億円) |
(%) |
(%) |
(億円) |
(億円) |
(億円) |
|
|
日 本 |
9,338 |
9,594 |
2.7 |
2.7 |
965 |
1,013 |
49 |
|
ア ジ ア |
1,600 |
1,997 |
24.8 |
3.5 |
64 |
128 |
64 |
|
米 州 |
900 |
1,086 |
20.7 |
△1.0 |
28 |
52 |
24 |
|
欧 州 |
1,105 |
1,342 |
21.4 |
△3.2 |
61 |
73 |
12 |
|
小 計 |
12,943 |
14,018 |
8.3 |
2.1 |
1,118 |
1,267 |
148 |
|
調整(消去) |
△739 |
△866 |
- |
- |
△0 |
△20 |
△20 |
|
合 計 |
12,204 |
13,152 |
7.8 |
2.1 |
1,118 |
1,247 |
129 |
※売上高調整後増減率の「補正後」の数値は、為替変動の影響を除く実質増減率
なお、連結売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前年同一期間の26.8%から30.9%となりました。
コンシューマープロダクツ事業
売上高は、前年同一期間に対して7.1%増の1兆919億円(為替変動の影響を除く実質2.9%増)となりました。
日本の売上高は、2.8%増の8,664億円となりました。消費者の生活スタイルの変化や、環境、健康、高齢化などの社会的課題に対応した新製品・改良品の発売、提案型販売活動の強化などに取り組み、比較的安定した市場環境の中、売り上げが伸長しました。一方、カネボウ化粧品の売上高は、ロドデノール配合美白製品自主回収に伴う販売先からの返品受入れ、マーケティング活動自粛の影響を受けました。
アジアの売上高は、33.3%増の1,164億円(為替変動の影響を除く実質11.0%増)となりました。日本を含むアジア一体運営の成果により着実な伸長が続いており、販売店との協働取組や卸チャネルの活用、衣料用洗剤の拡売、中国で中間所得層向けにベビー用紙おむつや衣料用洗剤を発売するなど、積極的な展開を行いました。
米州の売上高は、21.7%増の689億円(為替変動の影響を除く実質0.5%増)となりました。改良したスキンケア製品の売り上げが伸長しました。
欧州の売上高は、26.0%増の721億円(為替変動の影響を除く実質1.0%増)となりました。美容サロン向け製品の売り上げが順調に推移しました。
営業利益は、日本並びにアジアが好調に推移したことによる増収効果に加え、減価償却費の減少、費用の効率化などにより、1,030億円(対前年同一期間96億円増)となりました。
当社は、〔ビューティケア事業〕、〔ヒューマンヘルスケア事業〕、〔ファブリック&ホームケア事業〕を総称して、コンシューマープロダクツ事業としております。
〔ビューティケア事業〕
売上高は、前年同一期間に対して6.0%増の5,703億円(為替変動の影響を除く実質0.2%増)となりました。
化粧品の売り上げは、前年同一期間に対し1.1%減の2,571億円(為替変動の影響を除く実質3.4%減)となりました。
日本では、カネボウ化粧品のロドデノール配合美白製品自主回収に伴う販売先からの返品受入れ、マーケティング活動自粛の影響もあり、売り上げは前年同一期間を下回りました。市場が縮小する中、引き続き重点ブランドの強化を図り、カウンセリング化粧品では、「ソフィーナ プリマヴィスタ」、刷新した「グレイス ソフィーナ」、セルフ化粧品では、「ケイト」、「アリィー」が売り上げを伸ばしました。海外では、為替変動の影響を除く実質の売り上げは、前年同一期間を上回りました。
スキンケア製品の売り上げは、前年同一期間を上回りました。日本では、「ビオレ」の洗顔料及びUVケア製品が伸長し、香りの新提案を行った全身洗浄料「ビオレu」、乾燥性敏感肌ケアの「キュレル」も好調に推移し、売り上げが伸長しました。アジアでは、「ビオレ」が好調に推移し、売り上げを伸ばしました。米州では、肌の色を健康的な小麦色にするハンド&ボディローションの「ジャーゲンズ ナチュラル グロー」の改良品が順調に推移しました。
ヘアケア製品の売り上げは、前年同一期間並みに推移しました。日本では、シャンプー・リンスは、新製品が順調に推移し回復基調となり、ヘアスタイリング剤は、新製品が好調に推移しましたが、ヘアカラーは、市場縮小の影響を受けました。アジアでは、厳しい競争環境の中、為替変動の影響を除く実質の売り上げは、前年同一期間を下回りました。欧米では、美容サロン向けヘアケアブランド「ゴールドウェル」の売り上げが伸長しました。
営業利益は、自主回収の影響がありましたが、増収効果と減価償却費の減少もあり239億円(対前年同一期間38億円増)となりました。また、買収に係るのれん等の減価償却費控除前営業利益(EBITA)は、540億円(対前年同一期間20億円増 売上高比率9.5%)でした。
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
売上高は、前年同一期間に対して11.1%増の2,106億円(為替変動の影響を除く実質7.8%増)となりました。
フード&ビバレッジ製品では、脂肪を消費しやすくする健康機能飲料「ヘルシア」シリーズから、平成25年4月に「ヘルシアコーヒー」を発売し好調に推移したこともあり、売り上げは前年同一期間を上回りました。
サニタリー製品の売り上げは、前年同一期間を上回りました。生理用品「ロリエ」は、日本では、ムレ・こすれから肌をいたわる「ロリエ エフ」などの高付加価値品の売り上げが、改良品発売の効果もあり伸長し、アジアでは、主にインドネシア、タイで売り上げを伸ばしました。
ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、日本では、売り上げが好調に推移し、中国及びロシアでも売り上げが伸長しました。また、中国では、期初より中間所得層向けの現地生産品の販売を開始し、拡売に努めました。
パーソナルヘルス製品の売り上げは、前年同一期間を上回りました。オーラルケアの売り上げは、高付加価値の新製品の発売もあり前年同一期間を上回りました。入浴剤は好調に推移し、蒸気の温熱シート「めぐりズム」の売り上げも大きく伸長しました。
営業利益は、増収効果と費用の効率化により、169億円(対前年同一期間32億円増)となりました。
〔ファブリック&ホームケア事業〕
売上高は、前年同一期間に対して6.5%増の3,110億円(為替変動の影響を除く実質4.5%増)となりました。
ファブリックケア製品では、売り上げは、前年同一期間を上回りました。日本では、衣料用濃縮液体洗剤「ウルトラアタックNeo」を始めとするNeoシリーズによる洗たく時間の短縮や節水・節電・省資源などの環境訴求に努めました。平成25年8月には、共働き世帯増加という社会の流れに対し、スピードコースでの洗たくを提案する洗浄時間たった5分で汚れもニオイもしっかり落とす「ウルトラアタックNeo」を発売し、消臭抗菌機能が高い「アタックNeo抗菌EXパワー」を含めて、ユーザーを拡大しました。また、粉末洗剤「アタック高活性バイオEX」にて、環境への負荷低減を図るつめかえパックを平成25年4月に発売し、粉末洗剤市場を活性化しました。柔軟仕上げ剤では「フレア フレグランス」、衣料用漂白剤では消臭機能が高い「ワイドハイター EXパワー」が好調に推移しました。アジアでは、インドネシア、タイで衣料用洗剤「アタック」が好調に推移し、台湾、香港で、抗菌機能を高めた衣料用液体洗剤を発売して市場を活性化し、売り上げが伸長しました。
ホームケア製品では、売り上げは、前年同一期間を上回りました。日本で台所用漂白剤「キッチンハイター」が好調に推移しました。住居用洗剤では、「バスマジックリン 泡立ちスプレー アロマ消臭プラス」や「トイレマジックリン 消臭・洗浄スプレー アロマ」などの新製品で、売り上げを伸ばしました。また、住居用ワイパーの「クイックルワイパー」では、起毛量をアップした立体吸着ドライシートを発売し、好調に推移しました。
営業利益は、増収効果とコストダウン活動などにより、622億円(対前年同一期間26億円増)となりました。
〔ケミカル事業〕
売上高は、日本では円安に伴う輸出関連業界、復興需要及び消費税増税前需要に伴う建設関連業界など一部の対象業界での需要が増加したものの、天然油脂原料価格低下に伴う販売価格の改定及び欧州の景気低迷の影響を受けました。これらの要因により、売り上げは、為替の円安の影響を含め前年同一期間に対して10.5%増の2,612億円となりましたが、為替変動の影響を除く実質では1.0%の減少になりました。
油脂製品では、油脂アルコールの設備増強を行い、販売数量を増加させましたが、対象業界の需要減と天然油脂原料価格の低下による販売価格変動の影響を受けました。機能材料製品では、環境負荷の低減に対応した高付加価値製品の開発と販売の拡大に努め、堅調に推移しました。スペシャルティケミカルズ製品では、景気の低迷とパソコン市場の構造変化の影響を受けました。
営業利益は、対象業界の需要減の影響を受けたものの、販売数量増加とコストダウン活動に努め、215億円(対前年同一期間34億円増)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ672億円増加し、2,276億円となりました。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,787億円となりました。
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、578億円となりました。
以上の結果、フリー・キャッシュ・フローは、1,210億円となりました。
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、675億円となりました。
なお、キャッシュ・フローの詳細は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態の分析」に記載しております。
当社グループの生産・販売品目は、産業界向けのケミカル製品から一般消費者向けのコンシューマー製品まで極めて多種多様であり、それら製品の在庫をほぼ一定の必要水準に保つように、主として見込み生産を行っております。従って、生産状況は販売状況に類似しているため、生産及び販売の状況については、「1 業績等の概要」をご参照ください。
〔中長期的な経営戦略〕
中長期の当社グループを取り巻く環境においては、(1)新興国が巨大な市場を形成していく中で起きる経済の中心のシフト、(2)デジタルメディアに強く依存する消費者や、増大するシニア層など、新しい消費者の出現、また(3)環境問題への関心の高まりなど、構造的変化が世界中で起こっています。当社グループは、これらの変化を飛躍のための絶好の機会と捉え、「自然と調和する こころ豊かな毎日をめざして」のコーポレートメッセージのもと、エコロジー経営の推進とコーポレート・アイデンティティーの浸透を図り、グローバルな成長の実現を推進します。
事業活動としましては、ビューティケア事業、ヒューマンヘルスケア事業、及びファブリック&ホームケア事業からなるコンシューマープロダクツ事業分野とケミカル事業分野において、研究開発を重視し消費者や顧客の立場にたった“よきモノづくり”を進め、商品の高付加価値化による持続的な“利益ある成長”と、事業活動を通じた社会的課題の解決や社会貢献活動による“社会への貢献”との両立を図り、グローバルで存在感のある会社を目指します。
当社グループは、目指す姿の実現と企業価値増大に向け、平成25年度を初年度とする花王グループ中期3カ年計画 K15(Kao Group Mid-term Plan 2015)を策定しています。
花王グループ中期3カ年計画 K15
目標(1)過去最高の売上高・利益の突破
目標(2)2015年度経営数値目標の達成
・連結売上高 1兆4,000億円
・連結営業利益 1,500億円
・海外売上高比率 30%以上
計画実現のための成長戦略は、下記のとおりです。
(1) コンシューマープロダクツ事業のグローバル拡大
アジアや新興国などの成長市場では、今後とも市場の大きな伸長が予想されます。当社グループでは、伸び行く中間所得者層を対象とし、衣料用洗剤、ベビー用紙おむつ、生理用品などの「清潔商品」を中心に、独自技術を活かした商品開発により、事業の拡大を図ります。
また、欧米などの成熟市場では、化粧品、スキンケア・ヘアケア、及び美容サロン向けの各分野で、当社グループ独自の技術を活かした商品の高付加価値化に取り組みます。
(2) ファブリック&ホームケア事業の磐石化と、ビューティケア事業及びヒューマンヘルスケア事業の利益ある成長の加速
収益の基盤であるファブリック&ホームケア事業では、各カテゴリーでのシェアNo.1の維持・獲得を図ります。
ビューティケア事業では、化粧品の強化を図るとともに、ヒューマンヘルスケア事業では、健康や高齢化を切り口とした高付加価値商品やサービスの提供により、一層の成長・発展を目指します。
(3) ケミカル事業の強化
ケミカル事業では、エコイノベーションによって、エコケミカル事業体への飛躍を目指します。
また、コンシューマープロダクツ事業とのシナジー強化を図ります。
運営体制につきましても、コンシューマープロダクツ事業のグローバル一体運営を通じ、事業と機能のマトリックス運営を強化するとともに、全社最適の観点から収益構造の改革も進めてまいります。
〔対処すべき課題〕
当社グループの株式会社カネボウ化粧品並びに株式会社リサージ、株式会社エキップの一部の美白製品の自主回収を平成25年7月4日に公表しました。
当該製品の回収を徹底的に進めると共に、症状をお申し出のお客様を個別に訪問し誠心誠意対応させていただき、より高いレベルの安全・安心の担保を図りつつ、再発防止に努めることが課題と認識しており、当社グループを挙げて真摯に取り組んでまいります。
市場競争の激化や市場構造の変化、原材料市況や為替の変動など、事業環境は厳しくかつ不透明な状況が続いています。
また、消費者の生活意識の変化やそれに伴う購買意識の変化が生じており、環境意識や健康志向の高まり、高齢化社会の進行などの社会的課題も増大しています。
花王グループ中期3カ年計画 K15(Kao Group Mid-term Plan 2015)の成長戦略を着実に遂行することによって、様々な課題に対処し、商品の高付加価値化による持続的な“利益ある成長”と、“社会への貢献”との両立を図り、グローバルで存在感のある会社を目指します。
企業が事業を遂行している限り、さまざまなリスクが伴います。当社グループにおいては、リスクの発生を防止、分散、あるいはリスクヘッジすることによりリスクの合理的な軽減を図っております。しかし、以下のような予想を超える事態等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、以下のリスクは当社グループにとり全てのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在し、それらは投資家の判断に影響を与える可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成26年3月28日)現在において当社が判断したものであります。
(1) 当社グループの事業基盤とする日本のコンシューマープロダクツ事業では、市場の景気の停滞と少子化・高齢化などに伴う購買層の変化により、消費は低迷しております。当社グループは消費者の価値観の変化を捉え、当社グループのモノづくりの総合力を活用することで、商品の高付加価値化に取り組み、ブランド価値の維持向上を図りながら消費者ニーズに応えることをめざします。しかしながら、この事業活動にはさまざまな要因による不確実性が伴うため、適切な対応が遅れた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に徐々に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当社グループが事業を行う化粧品においては、市場での国内外の同業他社や他業界からの新規参入会社との競争が激化し、また消費者の購買意識の変化とともに、流通チャネルも大きく変化してきており、これまでに確立された事業モデルでは大きな成果が得られにくい状況となってきています。ブランドの再編やマーケティング、売り方の改革など、化粧品の事業構造改革を進めております。しかしながら、適切な対応が遅れた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 当社グループは、日本の市場への依存度が高く、特にコンシューマープロダクツ事業では、市場での流通業の合併や統合による新たな企業グループ化の進展、また消費者の変化に対応した新たな流通チャネルの出現などチャネル構造に変化が生じた場合は、販売活動に影響を及ぼすことが予想されます。これに対し当社グループとしては、このような流通環境変化に対応した提案や活動を推進しております。しかしながら、適切な対応が遅れた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に徐々に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 当社グループは、成長戦略のひとつとしてアジア、欧米市場での事業展開を進めており、特に経済成長率が高く、市場規模が大きくなることが予想される国々での事業の強化を重視しております。しかしながら、経済成長の鈍化、政治的・社会的に不安定な情勢が生じるなど、事業を進める上でこれらの要因が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、競合との競争、コスト管理、流通、小売との円滑な関係などを目標通りに進められない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 当社グループは、本来の品質・機能価値に加え節水・省資源となる高い環境価値を持つ商品開発に取り組むと共に、温室効果ガス排出量の少ない或いは再生可能な原材料の使用、生産・物流の省エネや再生可能エネルギーの採用などにも注力し、企業の成長と社会の持続可能性を両立させる「エコイノベーション」に取り組んでおります。しかしながら、新商品の環境技術が消費者に受容されない、他社環境商品との優位性が低いなどの理由により、当初意図した成果が得られない場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 当社グループの製品の原材料である天然油脂原料や石油関連の原材料などは、地政学的リスクや需給バランス、異常気象、為替レート変動などに伴い市況価格が変動します。当社グループは原材料価格の上昇に対して、原価低減や売価への転嫁などの施策を図り、その影響を軽減しております。しかしながら、予想を超えて市況価格に急激な変動が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 当社グループ商品の品質管理につきましては、消費者・顧客の視点に立ち、関連法規の遵守並びに自主的に設定した厳しい基準に従って設計、製造を行っております。発売前の開発段階では、徹底的に試験、調査研究を行い、安全性を確認しております。また発売後には、消費者相談窓口を通じて、商品への意見、要望などをくみ上げ、さらなる品質向上に努めております。しかしながら、予想を超える重大な品質トラブルまたは新たな科学的知見により商品の安全と安心に対する懸念などが発生した場合には、当該ブランドの問題だけではなく、当社グループの商品全体の評価にも重大な影響を与え、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 当社グループの地震をはじめとする自然災害への対応につきましては、国内全ての生産工場及び主要な事業拠点を対象に耐震診断の実施、耐震補強工事の実施、緊急事態を想定した防災訓練の実施及び社員の安否確認システムの構築を行い、事業継続計画(BCP)の策定を進めてきております。今後もリスク分散を含め、災害対策の強化と事業継続計画(BCP)の充実を図っていきます。しかしながら、予想を超える規模の地震やそれにより派生した災害が発生した場合には、これらの対策を実施したにもかかわらず、原材料の確保、生産の継続、商品の市場への供給などに支障をきたし、また経済環境の悪化によって需要動向に大きな変化が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、生産工場の爆発・火災事故、情報システム障害、原材料購入先のトラブル、電力や水等の社会インフラの機能不全、放射性物質やその他有害物質による環境汚染、テロ、政変、暴動等の原因により、同様に生産の継続、原材料の確保、商品の市場への供給に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(9) 外国通貨建ての取引については為替相場の変動による影響を受けますが、外貨預金口座を通じての決済、為替予約取引や通貨スワップ取引などにより為替変動リスクをヘッジすることにしており、経営成績に与える影響を軽減しております。なお、投機的なデリバティブ取引は行っておりません。しかしながら、在外連結子会社の売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成において円換算するため、換算時の為替レートが予想を超えて大幅に変動した場合には、円換算後の価値も大幅に変動し、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受けます。
(10) 当社グループは、事業用の資産や企業買収の際に生じるのれんなど様々な有形・無形の固定資産や繰延税金資産等を計上しております。これらの資産については、今後の業績動向や、時価の下落等によって期待されるキャッシュ・フローを生み出さない状況により、減損処理または評価性引当額の積み増しが必要となる場合があります。これらの処理が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 当社グループには、事業目標達成のために必要な人材の確保が不可欠であり、消費者の方々に常に支持される“よきモノづくり”をめざすための、研究開発、生産技術、マーケティング、販売活動などを高度な専門性を持って実行する人材の採用や育成、流出の防止が必要です。しかしながら、雇用情勢の変動などにより、優秀な人材を確保できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 当社グループは、事業活動を行う上で、商品の品質、安全、環境関連、化学物質関連、また会計基準や税法、労務関連、取引関連の法令などさまざまな法規制等の適用を受けています。当社グループは、コンプライアンス体制を構築し、遵守に努めておりますが、重大な法令違反を起こした場合、また現行の法規制の変更や新たな法規制等が追加された場合には、当社グループの事業活動が制限され、あるいはその対応のために投資が必要になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
合弁事業契約
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国名 |
契約先 |
合弁会社名称 |
出資比率 |
契約日 |
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マレーシア |
IOI Oleochemical Industries Berhad |
Fatty Chemical (Malaysia) Sdn. Bhd. |
70.0% |
昭和63年2月29日 |
(注)出資比率は、間接出資比率であり、 Kao Singapore Private Limited(当社100%出資)が出資しております。
消費者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行ない、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献するという使命のもと、研究開発部門では、多様な国や地域の消費者の様々な文化やニーズを理解し、独創的なシーズと組み合わせることで、新たな価値や市場を創造する画期的な商品・技術の開発に取り組んでおります。
当社グループ全体で、約2,800名が研究開発業務に携わっております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、497億円(売上高比3.8%)であり、主な成果は、下記のとおりであります。
コンシューマープロダクツ事業
〔ビューティケア事業〕
世界の人々の肌や髪を深く知る本質研究と、新しい機能を生み出す素材や製剤の開発をとおして、健康で美しい素肌や素髪の実現と、多様な生活スタイルに合わせた美容価値の提案を目指しています。化粧品事業の強化を図り、「安全・安心」をしっかりと担保していくために、当社と株式会社カネボウ化粧品の安全性研究機能及び解析研究機能を2013年9月に統合しました。意識や組織風土の変革に取り組み、“よきモノづくり”を徹底的に進めてまいります。
カウンセリング化粧品では、「ソフィーナ」から、すべりがよく肌への密着性が高い“化粧のりアップパウダー”を当社従来品よりも細かくすることでファンデーションの肌への密着感を高め、化粧のりが悪そうな時でも、ムラなくのびて肌に均一に密着する「ソフィーナ プリマヴィスタ くずれにくい 化粧のり実感パウダーファンデーションUV」を発売しました。セルフ化粧品では、高機能サンスクリーンブランド「アリィー」から「アリィー エクストラUVジェル(ミネラルモイスト)N」を発売しました。2013年1月から表示可能となった新規UVA防止効果“PA++++”に対応したSPF50+の高機能サンスクリーンで、紫外線をしっかりカットしながらみずみずしい感触で肌に潤いを与えます。アジアでは、「ソフィーナ」から、高温多湿な気候のせいでメイクが崩れやすいという台湾の20代女性に向けて、毛穴をしっかりカバーしつつ、自然で明るい仕上がりが持続する「ソフィーナ プリマヴィスタ アンジェ」を発売しました。
スキンケア製品では、「ビオレu」から、香りにこだわりのある大人の女性に向けて「ビオレu アロマタイム」シリーズを発売しました。上質な花々や果実のエッセンスで調香したアロマの香りが、泡立てた瞬間から、お風呂上がりまで心地よく続き、“弱酸性+素肌ケア処方”で、洗うたびにすべすべで、すこやかな素肌を保ちます。欧米では、肌を徐々に自然な小麦色に導くスキンケア製品「ジャーゲンズ ナチュラル グロー」を、より多くの女性に愛用いただけるように、使用時に生じる独特のニオイを抑える改良を行ない、米国にて発売しました。
ヘアケア製品では、大人の髪悩みに応えるヘアケアブランド「セグレタ」から、ボリューム感が出にくいという悩みを持つ短い髪の女性に向けて、ドライヤーで乾かすと髪が根元から立ち上がり、ふっくらとしたボリューム感のある仕上がりになり、コンディショナーが必要ない「セグレタ シャンプー ふっくら仕上げ」を発売しました。欧米では、プロ用ヘアケアブランド「ゴールドウェル」から、高性能ヘアケア剤「ケラシルク」をリニューアルし、サロン専用のケラチントリートメントサービスを開始するとともに、自宅ケア用商品を改良発売しました。グリオキシル酸とケラチンやシルクプロテインなどのヘアケア成分が、髪のうねりを抑え、なめらかにし、自宅ケア用商品を使用することでサロンでの施術効果がさらに長続きします。
当事業に係る研究開発費は、200億円であります。
〔ヒューマンヘルスケア事業〕
人が本来持っている健康力を生かしたQOL(Quality of Life:生活の質)の向上を目指し、心と身体の両面からヘルスケア研究を進めています。
フード&ビバレッジ製品では、「ヘルシア」シリーズから、コーヒー豆に含まれるポリフェノール“コーヒークロロゲン酸”を豊富に含み、コーヒーでは初めての脂肪を消費しやすくする特定保健用食品「ヘルシアコーヒー」を発売しました。習慣的に飲むことの多いコーヒーに健康機能とおいしさを両立させ、普段のコーヒー習慣で体脂肪ケアができる新しい健康スタイルを提案しました。
サニタリー製品では、生理用品ブランド「ロリエ エフ」シリーズを、従来から採用の“ふわふわ凹凸シート(表面材)”“しなやかタッチ吸収体”に加え、全アイテムに湿気を逃してムレがこもらず肌にやさしい“全面通気性バックシート”を採用した「ロリエ エフ しあわせ素肌」シリーズに一新しました。アジアでは、通気性と吸収力がもたらすおしりのさらさら感を重視する中国の消費者に向けて、肌との接触面積を少なくした凹凸表面材や、伸縮性と通気性に優れたサイド伸縮パネルを採用した、ベビー用紙おむつ「メリーズ 瞬爽透気」を発売しました。
パーソナルヘルス製品では、歯ぐきのためのケアブランド「ディープクリーン」から、歯ぐき悩みを持つ50代以上の方々に向けて、薬用ハミガキと指で使うハブラシ(指ハブラシ)で歯と歯ぐきをマッサージするように磨いて、歯槽膿漏、歯肉炎を予防する「ディープクリーン 指で使うハブラシセット」を発売しました。
当事業に係る研究開発費は、116億円であります。
〔ファブリック&ホームケア事業〕
多様なニーズに応える家庭用製品から、高度な清浄・衛生(洗い上がり)が求められる業務用製品まで、幅広い分野での研究開発に取り組んでいます。
ファブリックケア製品では、花王が独自で研究開発した新世代型洗浄成分“ウルトラアニオン”により、洗浄時間5分で汚れもニオイもしっかり落とす高性能のスピード洗たくを可能にした「ウルトラアタックNeo」を発売しました。アジアでは、つけ置きの間に汚れが溶け出して、簡単でスピーディな洗たくを実現させる粉末洗剤「アタック瞬浄」シリーズを中国にて発売しました。また、清潔さを実感できる優れた殺菌効果と、洗たく槽のカビ取り機能が加わった液体洗剤「アタック抗菌EX」を台湾にて発売しました。
ホームケア製品では、高い洗浄力を発揮して、泡の力でこすらず汚れを落とす「バスマジックリン」シリーズから、お風呂で繰り返し発生するピンク汚れの原因菌をしっかりと除菌して次の発生を抑える「バスマジックリン 泡立ちスプレー 除菌消臭プラス」を発売しました。
当事業に係る研究開発費は、74億円であります。
〔ケミカル事業〕
油脂科学、界面科学、高分子科学等における研究開発の成果をさらに深化させ、幅広い産業界の多様なニーズに対応した特徴あるケミカル製品を提供すべく、研究開発に取り組んでいます。
油脂製品では、油脂アルコールや3級アミンにおいて独自の触媒・プロセス技術開発を進めております。機能材料製品では、環境負荷低減に対応した付加価値製品の開発に努め、廃棄物が少なく、エネルギー低減に寄与する鋳造用薬剤の開発などに取り組んでおります。スペシャルティケミカルズ製品では、バイオ原料を用いたトナーバインダーのバイオ原料比率を上げる開発などを進めています。
当事業に係る研究開発費は、107億円であります。
(1) 経営成績の分析
売上高は、前年同一期間に対して7.8%増の1兆3,152億円(為替変動の影響を除く実質2.1%増)となりました。コンシューマープロダクツ事業では、日本において、市場の伸長、新製品の発売や販売促進活動のさらなる強化もあり、自主回収の影響を除き各事業の売り上げが順調に推移しました。アジアでは、サニタリー製品などのヒューマンヘルスケア事業や衣料用洗剤などのファブリック&ホームケア事業の売り上げが好調でした。ケミカル事業では、対象業界の需要減及び天然油脂原料価格の低下に伴う販売価格変動などの影響を受け、為替の影響を除く実質の売り上げは、前年同一期間を下回りました。
利益面では、自主回収関連費用を計上したものの、日本並びにアジアのコンシューマープロダクツ事業の増収効果に加え、コストダウン活動や減価償却費の減少などにより、営業利益は1,247億円(対前年同一期間129億円増)となり、経常利益は1,281億円(対前年同一期間139億円増)となりました。当期純利益は、特別損失等の計上により648億円(対前年同一期間117億円増)となりました。
なお、報告セグメントの売上と営業利益の概況については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
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(連結財政状態) |
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前連結会計年度末 24年12月末 |
当連結会計年度末 25年12月末 |
増 減 |
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総資産(億円) |
10,303 |
11,333 |
1,029 |
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純資産(億円) |
5,961 |
6,426 |
466 |
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自己資本比率 |
56.6% |
55.5% |
- |
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1株当たり純資産 |
1,116.61円 |
1,227.54円 |
110.93円 |
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借入金・社債の残高(億円) |
1,032 |
1,014 |
△18 |
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(連結キャッシュ・フローの状況) |
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通期 |
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24年12月期※ 平成24年4月~12月 (億円) |
25年12月期 平成25年1月~12月 (億円) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
974 |
1,787 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△446 |
△578 |
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フリー・キャッシュ・フロー(営業活動+投資活動) |
527 |
1,210 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△320 |
△675 |
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※ 24年12月期より決算日を3月31日から12月31日に変更いたしました。24年12月期は、3月決算であった当社及び連結対象会社は平成24年4月1日から平成24年12月31日までを、12月決算であった連結対象会社は平成24年1月1日から平成24年12月31日までをそれぞれ連結対象期間としておりました。
総資産は、1兆1,333億円となり、前連結会計年度末に比べ1,029億円増加しました。主な増加は、現金及び預金270億円、受取手形及び売掛金176億円、有価証券327億円、商品及び製品147億円、有形固定資産249億円であり、主な減少は、商標権などの知的財産権やのれんの償却が進んだ無形固定資産233億円です。
負債は、前連結会計年度末に比べ564億円増加し、4,906億円となりました。主な増加は、支払手形及び買掛金105億円、1年内返済予定の長期借入金200億円、未払金37億円、未払費用167億円、未払法人税等207億円、退職給付引当金31億円であり、主な減少は、短期借入金18億円、長期借入金200億円です。
純資産は、前連結会計年度末に比べ466億円増加し、6,426億円となりました。主な増加は、当期純利益648億円及び為替換算調整勘定435億円であり、主な減少は、市場買付けによる自己株式の取得300億円、剰余金の配当金の支払い326億円です。なお、平成25年6月に自己株式の消却を行いました。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の56.6%から55.5%となりました。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローは、1,787億円となりました。主な増加は、税金等調整前当期純利益1,149億円、減価償却費773億円、仕入債務の増減額35億円、未払金及び未払費用の増減額168億円であり、主な減少は、法人税等の支払額298億円、たな卸資産の増減額54億円です。
投資活動に使用されたキャッシュ・フローは、578億円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出557億円、無形固定資産の取得による支出49億円です。
営業活動によって得られたキャッシュ・フローと投資活動に使用されたキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは、1,210億円となりました。
財務活動に使用されたキャッシュ・フローは、675億円となりました。主な減少は、自己株式の取得による支出300億円、少数株主への支払いを含めた配当金の支払額350億円です。なお、平成25年6月に社債500億円を償還し、適正な資本コスト率の維持及び成長投資のための財務基盤の強化を目的に、同額の社債を同月に発行しました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ672億円増加し、2,276億円となりました。