(1)業績
当連結会計年度の経済情勢は、米国では緩やかな回復が続いたものの、欧州では低迷が続き、アジアでも中国で景気の拡大テンポが減速するなど、世界経済は力強さを欠きました。一方国内経済は、円安による輸出改善や政府による各種政策の効果が下支えするなかで、景気は緩やかながらも回復基調をたどりました。
このような状況の下、当社グループは、当連結会計年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「Change & Challenge -更なる成長に向けて-」において、3つの基本方針「持続的成長を可能にする収益基盤の強化」「グローバルでのグループ力の最大化」「資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献」を掲げ、構造的な事業環境の変化にもスピード感を持って対応すべく、各事業課題の解決に向け取り組んでまいりましたが、特に化学部門を取り巻く状況は厳しさが続き、いまだその成果が出るには至っていません。
この結果、当社グループの売上高は前連結会計年度に比べ244億8千8百万円増の6,505億1千万円、営業利益は55億4千9百万円減の244億1千3百万円、経常利益は93億5千4百万円減の186億9千1百万円、当期純利益は43億5千8百万円増の126億2千3百万円となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
経常利益 |
当期純利益 |
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当連結会計年度 |
650,510百万円 |
24,413百万円 |
18,691百万円 |
12,623百万円 |
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前連結会計年度 |
626,022百万円 |
29,962百万円 |
28,045百万円 |
8,265百万円 |
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増 減 率 |
3.9% |
△18.5% |
△33.4% |
52.7% |
セグメント別の業績は以下のとおりです。
化成品・樹脂
ナイロン原料のカプロラクタムは、中国での相次ぐ他社新設備稼働開始に伴う供給過剰により市況の低迷が続くとともに、設備トラブル等もあり出荷が大きく減少したため、損失が拡大しました。ポリブタジエン(合成ゴム)は前連結会計年度並みとなり、ナイロン樹脂は主に食品包装フィルム用途が、工業薬品はアンモニア製品等が、それぞれ堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前連結会計年度に比べ112億1千7百万円増の2,305億8千5百万円、営業利益は42億7千7百万円減の8億1千1百万円となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
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当連結会計年度 |
230,585百万円 |
811百万円 |
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前連結会計年度 |
219,368百万円 |
5,088百万円 |
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増 減 率 |
5.1% |
△84.1% |
機能品・ファイン
リチウムイオン電池材料については、電解液・セパレーターともに出荷は前連結会計年度並みとなりましたが、セパレーターは大幅な価格下落の影響を受けました。ファインケミカル製品は輸出環境が改善し、環境コーティング向け材料の出荷も伸長しました。分離膜・セラミックス・ポリイミドフィルムの出荷は増加傾向にあるものの、本格回復には至っていません。
この結果、当セグメントの売上高は前連結会計年度に比べ20億4千9百万円増の631億6千万円、営業損益は16億9千7百万円減の4億6千1百万円の損失となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
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当連結会計年度 |
63,160百万円 |
△461百万円 |
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前連結会計年度 |
61,111百万円 |
1,236百万円 |
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増 減 率 |
3.4% |
- |
医薬
自社医薬品の抗血小板剤の原体販売数量は着実に伸長していますが、自社医薬品の抗アレルギー剤および特許期間が満了した血圧降下剤の原体並びに受託医薬品の原体・中間体の販売は、低調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前連結会計年度に比べ17億4千6百万円減の97億6百万円、営業利益は17億4千5百万円減の16億7千8百万円となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
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当連結会計年度 |
9,706百万円 |
1,678百万円 |
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前連結会計年度 |
11,452百万円 |
3,423百万円 |
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増 減 率 |
△15.2% |
△51.0% |
建設資材
セメント・生コン及び建材製品の出荷は、復興需要の本格化に加え、公共投資や民間需要が堅調に推移したことにより、国内出荷は前連結会計年度を上回り、輸出採算の改善も進みました。各種廃棄物の原燃料へのリサイクルも堅調でした。カルシア・マグネシア製品分野においても、東北向け土質改良材は堅調に推移し、鉄鋼向けも脱硫材・耐火物ともに前連結会計年度より需要持ち直しの傾向が見られました。
この結果、当セグメントの売上高は前連結会計年度に比べ151億4千9百万円増の2,235億1千3百万円、営業利益は40億7百万円増の155億1百万円となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
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当連結会計年度 |
223,513百万円 |
15,501百万円 |
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前連結会計年度 |
208,364百万円 |
11,494百万円 |
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増 減 率 |
7.3% |
34.9% |
機械・金属成形
竪型ミルや運搬機等の産業機械は、出荷は前連結会計年度を下回りましたが、円安により受注環境は回復しつつあります。自動車産業向けを中心とする成形機は、新機種の市場への浸透が進み、日系ユーザーの新興国・北米での新増設案件を中心に出荷が好調でした。機械サービスは堅調に推移し、また、製鋼品は受注環境が厳しい中、出荷は堅調でした。
この結果、当セグメントの売上高は前連結会計年度に比べ42億1百万円増の755億1千1百万円、営業利益は7億7千8百万円増の44億6千6百万円となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
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当連結会計年度 |
75,511百万円 |
4,466百万円 |
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前連結会計年度 |
71,310百万円 |
3,688百万円 |
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増 減 率 |
5.9% |
21.1% |
エネルギー・環境
石炭事業は、販売炭、預り炭ともに数量が増加したものの、電力事業でIPP発電所の定期検査およびその後の設備トラブルにより売電量が大幅に減少し、当セグメントはこの影響を大きく受けました。
この結果、当セグメントの売上高は前連結会計年度に比べ96億9千6百万円減の590億7千3百万円、営業利益は39億6千万円減の19億9千9百万円となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
|
当連結会計年度 |
59,073百万円 |
1,999百万円 |
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前連結会計年度 |
68,769百万円 |
5,959百万円 |
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増 減 率 |
△14.1% |
△66.5% |
その他
その他の売上高は前連結会計年度に比べ35億2千2百万円増の288億1千6百万円、営業利益は5千6百万円増の10億9千3百万円となりました。
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項 目 |
売 上 高 |
営業利益 |
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当連結会計年度 |
28,816百万円 |
1,093百万円 |
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前連結会計年度 |
25,294百万円 |
1,037百万円 |
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増 減 率 |
13.9% |
5.4% |
(2)キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ、90億6千6百万円減の370億6千万円となりました。これは前連結会計年度に比べ、運転資金増減(売上債権、たな卸資産及び仕入債務の増減合計額)による収入及び支出が当連結会計年度は支出に転じたことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ、16億7千9百万円増の407億4千2百万円となりました。これは前連結会計年度に比べ、関係会社株式の取得による支出が減少したものの、関係会社株式の売却による収入が減少したことや投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ、16億1千9百万円増の74億9千1百万円となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの増減額による収入の増加や社債の償還による支出が減少したものの、少数株主からの払込みによる収入や長期借入れによる収入及び社債の発行による収入が減少したこと、長期借入金の返済による支出が増加したことなどによるものです。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、現金及び現金同等物に係る換算差額や関係会社の報告期間変更に伴う現金及び現金同等物の増減額等を含め、前連結会計年度末に比べ、58億6千4百万円
(16.3%)減の300億9千8百万円となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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化成品・樹脂 |
255,265 |
9.2 |
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機能品・ファイン |
61,035 |
2.6 |
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医薬 |
6,669 |
△31.6 |
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建設資材 |
120,513 |
8.4 |
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機械・金属成形 |
66,608 |
10.4 |
|
エネルギー・環境 |
280 |
△97.5 |
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合計 |
510,370 |
5.1 |
(注)1.金額は平均販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.エネルギー・環境において生産実績が減少した主な要因は、当社IPP発電所において、平成25年5月、定期検査終了後の稼動再開過程で不具合が発生し、現在も稼動を停止していることによるものです。再稼動は、平成27年1月を予定しています。
(2)受注状況
当連結会計年度における機械・金属成形及びエネルギー・環境の受注状況を示すと、次のとおりです。
なお、機械・金属成形及びエネルギー・環境を除くセグメントの製品については、受注生産は行っておりません。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
機械・金属成形 |
59,311 |
9.6 |
46,376 |
6.6 |
|
エネルギー・環境 |
1,732 |
17.6 |
274 |
18.6 |
|
合計 |
61,043 |
9.8 |
46,650 |
6.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
化成品・樹脂 |
230,585 |
5.1 |
|
機能品・ファイン |
63,160 |
3.4 |
|
医薬 |
9,706 |
△15.2 |
|
建設資材 |
223,513 |
7.3 |
|
機械・金属成形 |
75,511 |
5.9 |
|
エネルギー・環境 |
59,073 |
△14.1 |
|
その他 |
28,816 |
13.9 |
|
消去 |
△39,854 |
- |
|
合計 |
650,510 |
3.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の経済情勢につきましては、国内は景気の回復基調が続くことが期待されるものの、中国をはじめとする新興国経済の先行きなど世界景気の下振れリスクや消費税率引上げに伴う影響が懸念されるなか、事業によって状況は異なるものの、当社グループ全体としては引き続き厳しい環境が続くことが見込まれます。
当社グループは、当連結会計年度から3ヵ年の中期経営計画「Change & Challenge -更なる成長に向けて-」を始動し、持続的な成長の実現に向けた取り組みを進めてきました。「非化学部門が収益を下支えしながら、差別化された化学部門を成長の原動力として、グループ全体の成長を図っていく」という当社グループのあるべき姿を目指し、様々な施策を推進していますが、非化学部門が底堅い需要を背景に順調な進捗を見せている一方、厳しい事業環境が続く化学部門は計画と大きな乖離が生じており、化学部門の収益力の回復が目下の最大の課題となっています。
変化の激しい各事業の戦略を改めて見直すとともに、グローバル展開や徹底したコストダウンなど、これまでの取り組みを一層スピードアップし、化学事業の早期建て直しに全力を挙げて取り組んでまいります。
さらに、当社グループでは「CSR(企業の社会的責任)は、社会的公器としての役割を果たすという、企業の経営そのものである」との認識に基づき、コンプライアンスおよびリスク管理等の充実による公正な企業活動を推進するとともに、グループの創業時の理念である「共存同栄」の精神の下、社会との共生を目指し、株主や資本市場をはじめ、取引先・従業員・地域社会等、すべてのステークホルダーからの信認を深めてまいります。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を下記のとおり記載いたします。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避・分散及び発生した場合の対応、リスクの移転、危機管理対策等に最大限努力する方針です。
下記事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は有価証券報告書提出日(平成26年6月27日)現在において判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1)原燃料の市況動向
当社グループ化成品・樹脂セグメントにおける主要製品の主原料購入価格は、国際市況や原油・ナフサ価格の動向等に影響され変動いたします。これら主原料購入価格の変動が、製品の需給状況等により、タイムリーに製品価格に転嫁されない場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループはセメント焼成用及び自家発電用として石炭を海外から購入していますが、石炭の調達価格が上昇に転じた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(2)化成品・樹脂事業の収益
化成品・樹脂事業の収益は、主要製品の主な市場である日本、アジア、欧州における需要動向、需給環境に大きく依存いたします。このため、これら地域において、経済の変調等により需要が大幅に減少する場合、また、他社の生産能力増強や他地域からの製品流入などによる供給増等により需給環境が悪化し、製品市況の低迷やスプレッド(製品と原料の値差)の大幅な縮小等が生じる場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(3)機能性材料事業の収益
機能品・ファインセグメントの機能性材料事業は、情報技術やデジタル家電関連分野を主な市場とし、主として、世代交代の早い製品向けに材料を供給しています。このため、顧客の要求に合致した材料をタイムリーに開発することが必要となりますが、開発の遅延等により、これに応ずることができない場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。また、情報技術関連製品特有の激しい需要変動の中で減少局面が現実化する場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(4)医薬品原体・中間体事業の収益
医薬品原体・中間体事業は、原体や中間体を製薬会社から受託し製造する受託事業と自社単独または製薬会社との共同により新規医薬品の研究開発を行う創薬事業を内容としています。
受託事業については、研究開発支出は限定的ではありますが、規格を満たす一定規模の製造設備設置等の先行的支出が必要となります。受託対象となる医薬品が新薬である場合、製薬会社が製造承認を当局から得るためには長期間を要し上市できない場合もあることや、受託済みであっても副作用等により承認が取り消されたり本格的上市が遅延することもあり得ます。また、受託生産中の当該原体・中間体から生産される医薬品が競合激化、特許期限切れに伴う後発品の上市等により販売不振に陥る可能性があります。
創薬事業については、自社単独研究と製薬会社との共同研究の2種に大別されます。最終的な事業形態として、何れのタイプの研究においても、ライセンスアウトを基軸とした戦略を採ることにより、臨床試験の膨大な出費や成功率の問題に関するリスクを軽減しているものの、ライセンスアウトまでに研究開発費用が必要であるため、研究や事業化の成否に係るリスクが存在します。また、製薬会社の新薬開発と同様、当局の承認後であっても承認取消や上市遅延の可能性があります。
受託事業・創薬事業に係るこのようなリスクが顕在化する場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(5)セメントの国内需要
建設資材セグメントの主要製品であるセメントの国内需要は、当面の間、震災復興等の需要増があるものの、公共投資が今後抑制され、加えて企業の海外進出が加速していくと需要の減少となります。これによりセメント販売量が減少すると収益の下押し要因となります。このため、当社グループでは輸出による操業度維持、セメント製造工程での廃棄物(有償での受入)処理拡大、諸費用削減等の対応策を実施していますが、一定期間需要が減少を続けた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(6)機械事業の収益
機械・金属成形セグメントでは、製品とサービスの連携強化・拡充により、成長の続く新興国を中心としたグローバル市場での収益拡大に取組んでおります。しかしながら、競争激化による販売価格の低下、原材料・工事価格の高騰等のリスクが顕在化する場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(7)外国為替の変動
当社グループは、外貨建の輸出入等に係る通貨変動に対するリスクを、債権・債務の均衡化、為替予約等のヘッジ取引により一定限度まで低減していますが、短期及び中長期の予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
当社グループ海外会社は現地通貨で財務諸表を作成しているため、換算時の為替レートにより円換算額が影響を受けます。また、当社グループのタイ国の事業会社はUSドル建有利子負債を保有していますが、同負債に係る返済、利払い、決算時の現地通貨への換算時に、為替レートにより差損益が発生する可能性があります。
(8)金融市場の動向
当社グループは、資金調達時の金融市場の動向により当社グループの業績及び財務状況に影響を受けます。金利変動に対するリスクは金利スワップ等のヘッジ取引により一定限度まで低減していますが、短期及び中長期の予測を超えた金利変動が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(9)海外での事業活動
当社グループはアジア、北米・南米、欧州等にて生産及び販売活動を行っていますが、海外での事業活動には、通常、予期しない法律や規制の変更、産業基盤の脆弱性、人材の確保・技術の習熟、労働組合等の経済的なリスク、テロ・戦争・その他の要因による社会的又は政治的混乱等のリスクが内在します。こうしたリスクが顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(10)知的財産・製造物責任(PL)
当社グループでは知的財産の重要性を認識し、その保護・活用に努めていますが、適切に保護・活用できず、違法に侵害された場合、また、当社グループの製品の欠陥に起因して製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化し、これを保険により補填できない事態が生じた場合には、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(11)産業事故および災害等
当社グループの危険物や高圧ガスを取扱う工場において、万一大きな産業事故あるいは地震・風水害等の災害による生産設備の大きな損壊等が発生した場合には、補償等を含む産業事故災害への対策費用、生産活動の停止による機会損失及び顧客に対する補償、更に社会的信用の失墜等によって、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
また、当社グループが供給を受けている主要な原材料等のサプライヤーにおける事故・災害等により、当社グループの事業活動に支障が生じ、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(12)公的規制
当社グループは、事業展開する各国、地域の法令・規則等の各種規制に従って事業を行っていますが、これらの環境規制を含む様々な規制についての変更、強化や新たな規制の適用が生じた場合には、当社グループの業務活動の制限、規則遵守のためのコスト増大、規制に従う会計・税務上の対応などにより当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(13)石綿
当社グループでは、過去に石綿含有製品の製造・販売を行っており、また工場施設に石綿含有建材等を使用しています。工場施設の石綿を除去するために全面的又は部分的交換に順次着手しており、交換が完了するまでの期間に亘って一定額の支出が予想されます。また、従業員(退職者を含む)や工場周辺住民の健康被害に関連して、労災認定者の大幅な増加、訴の提起、法規制の更なる強化等がある場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(14)訴訟
当社グループでは法令遵守に努めていますが、広範な事業活動のなかで訴を提起される可能性もあります。なお、現在係争中の主な訴訟事件は次のとおりです。これらの訴訟の最終的な結果やその時期については、現時点で予測することができません。
平成20年5月以降、建設作業等従事者及びその遺族らが国及びウベボード㈱(当社連結子会社)を含む建材メーカー40社余に対して、建設現場で使用されていた石綿含有建材の石綿粉じんを吸引して石綿関連疾患に罹患したとして、連帯して損害を賠償するように求めて訴えを提起しております。建材メーカーに対する請求棄却後控訴して東京高等裁判所に係属中の2件のほか、札幌、横浜、京都、大阪及び福岡の各地方裁判所に訴えが提起されており、現在20件が係属中で、請求額は合計202億円です。
(15)たな卸資産の収益性の低下による簿価切下げ
平成20年4月1日以後開始する事業年度より「棚卸資産の評価に関する会計基準」が適用され、通常の販売目的で保有するたな卸資産は取得原価をもって貸借対照表価額とするが、期末において正味売却価額が取得原価より下落している場合には、収益性が低下していると判断し、当該正味売却価額まで貸借対照表価額を切下げ、取得原価と当該正味売却価額の差額は当期の費用として処理することとなりました。このため、当社グループにおいて、原燃料購入価格の上昇、製造固定費の増加、生産量の減少、製品販売価格の下落などが生じる結果、簿価切下げの単位となっている製品等のたな卸資産について、正味売却価額が取得原価を下回る場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(16)固定資産の減損
当社グループは平成15年度から「固定資産の減損に係る会計基準」を適用していますが、今後、遊休土地の時価が更に低下したり事業環境が大幅に悪化するなどの場合には、減損損失が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(17)有価証券
当社グループは時価のある有価証券を保有し、そのほとんどが上場株式であるため、株式相場の下落により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(18)退職給付債務
当社グループの退職給付債務及び退職給付費用は、年金数理計算上使用される割引率や退職率、昇給率等の前提条件と年金資産の期待運用収益率等に基づき計算されており、年金資産の運用利回り悪化、割引率の低下等が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(19)繰延税金資産
当社グループは将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対し、繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産は、将来の課税所得等に関する予測に基づき回収可能性を検討し計上していますが、実際の課税所得が予測と異なり、繰延税金資産の取崩が必要となる場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(20)中期経営計画
当社グループは、平成25年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画「Change & Challenge -更なる成長に向けて-」をスタートしました。本計画では、持続的成長を可能とする収益基盤の強化、グローバルでのグループ力の最大化、資源・エネルギー・地球環境問題への対応と貢献を基本方針とし、最終年度である平成27年度における目標経営指標を売上高営業利益率・総資産事業利益率、各7%以上、自己資本当期純利益率12%以上と設定しています。
当社グループは、上記基本方針並びに目標経営指標の達成に向け努力していますが、想定外の事業環境変化や上記(1)から(19)の記載事項を含めた様々なリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があり、その結果、中期経営計画が計画どおりに実行できない可能性や目標経営指標が未達になる可能性があります。
(1)技術援助契約
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契約会社名 |
相手先 |
契約締結年月日 |
契約内容 |
有効期間 |
|
宇部興産株式会社(当社) |
松下電工株式会社(現パナソニック株式会社) |
平成16年4月21日 |
2層フレキシブル銅張積層板製造技術のライセンス契約 |
終期の定めなし |
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Amperex Technology Limited |
平成23年6月24日 |
電解液の添加剤としてVC(ビニレンカーボネート)及びPS(プロパンスルトン)の使用に関するライセンス契約 |
契約発効日より3年間 |
|
|
エスユーマテリアルス,カンパニー・リミテッド |
平成23年9月23日 |
次世代ディスプレイ基板材料用のポリイミドに関するライセンス契約 |
終期の定めなし |
|
|
アドバンスド・エレクトロライト・テクノロジーズ,エルエルシー |
平成23年12月7日 |
リチウムイオン電池用電解液に関するライセンス契約 |
契約締結から10年間または特許及びノウハウの有効期間満了のいずれか遅い日まで |
|
|
ハイケム株式会社 |
平成24年6月22日 |
DMO(ジメチルオキサレート)及びMEG(モノエチレングリコール)の触媒製造技術に関するライセンス契約 |
実施料支払期間満了まで |
|
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黔希煤化工投資有限公司 |
平成22年11月10日 |
DMO(ジメチルオキサレート)及びMEG(モノエチレングリコール)の製造技術に関するライセンス契約 |
特許及びノウハウの有効期間満了まで
|
|
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錫林郭勒蘇尼特碱業有限公司 |
平成23年3月4日 |
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新疆天業(集団)有限公司 (1期) |
平成23年5月31日 |
|||
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内蒙古开滦化工有限公司 |
平成24年4月6日 |
|||
|
新疆天業(集団)有限公司 (2期) |
平成25年5月7日 |
|||
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内蒙古康乃尔化学工业有限公司 |
平成25年6月28日 |
|||
|
陽煤集団寿陽化工有限責任公司 |
平成25年12月11日 |
(2)技術導入契約
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契約会社名 |
相手先 |
契約締結年月日 |
契約内容 |
有効期間 |
|
宇部興産株式会社(当社) |
DSMファーマシューティカル・プロダクツ社 |
平成17年7月1日 |
キラル技術(Monophos)導入のライセンス契約 |
対象特許の満了日 |
|
Industrial Copolymers, Ltd.(現Incorez Ltd.) |
平成19年8月20日 |
PUD(水系ポリウレタン・ディスパージョン)に関するライセンス契約 |
終期の定めなし |
|
|
ウベ・アメリカ,インコーポレーテッド |
米国航空宇宙局(NASA) |
平成16年5月18日 |
高耐熱複合材料向けポリイミド樹脂「PETI-330」の製造及び販売に係るライセンス契約 |
最終特許の満了日 |
当社グループの研究開発活動は、既存事業の製造技術の高度化及び周辺や延長分野における事業拡大を図るとともに、新分野における新規事業の創出及び長期的な視野に立った基盤技術の強化を志向しております。
研究開発活動は、当社の研究開発本部並びに、化学生産技術本部及び各事業部門の開発部門で行っているほか、一部には連結子会社独自で行っているものもあります。当社及び連結子会社における研究開発スタッフは905名にのぼりますが、これは総従業員数の約8%に当たります。
当連結会計年度における研究開発費の総額は139億9百万円であり、セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は次のとおりです。
なお、当社においては、特定のセグメントに区分できない研究開発活動に要した研究開発費は各セグメントへ配賦しております。
化成品・樹脂
既存事業の強化、高度化を図るため、カプロラクタムやナイロン等の革新的プロセス開発及び独自技術による新規グレードや新製品の開発を行っております。合成ゴム関係ではメタロセン触媒を用いたポリブタジエンの製造技術開発や市場開発、タイヤ用途で省燃費性、耐久性に優れる新規の合成ゴムを開発中です。ナイロン関係では日本、タイ、スペインに設立した研究所を基点にして、グローバルなニーズに応える研究開発を進め、さらに高機能ポリアミドエラストマー「UBESTA XPA」の市場開発、パラダイムシフトに対応した次世代の材料開発を行っております。リサイクルコンパウンド関係では、独自のプラスチック着色技術を用いて、家電・自動車メーカーと樹脂の再利用を共同で実施しております。主な成果としては,リサイクル樹脂が自動車メーカーの環境仕様に適用され,量産車へ採用されたこと等があげられます。当セグメントに係る研究開発費は27億8千9百万円です。
機能品・ファイン
リチウムイオン二次電池及び次世代蓄電池の材料(電解液、セパレーター、導電性炭素材料など)の開発、ポリイミドフィルム及び関連製品の開発、窒化珪素セラミックスの開発、LEDを含む半導体分野向け有機金属化合物や高純度薬品の開発、新規高機能ガス分離膜の開発、次世代通信機器向け高周波デバイスの開発、航空宇宙材料(熱制御フィルム、チラノ繊維など)の開発、C1ケミカル及び二価フェノール誘導品の開発、環境型コーティング材料(水系ポリウレタンディスパージョン等)の開発等を行っております。当セグメントに係る研究開発費は60億6千6百万円です。
医薬
製薬会社などとの共同研究開発や独自に進めている創薬研究開発による新規医薬品の創製、受託医薬品原体の製造プロセスの開発等を行っております。主な成果としては、共同開発パートナーである第一三共㈱が、抗血小板剤(エフィエント)の心臓領域の適応症に関して、国内における製造販売承認を取得したことがあげられます。当セグメントに係る研究開発費は25億4千8百万円です。
建設資材
セメント分野では、廃棄物利用技術の開発、コンクリートのニーズの多様化に対応したセメント・コンクリートの開発、生コン技術力強化のための管理技術等の開発を行っております。建材分野では、SL材の更なる競争力の強化、左官材や防水材の性能向上、リニューアル資材の新規商品・工法の開発、耐震補強設計とその材料・工法の開発、環境資材の開発を行っております。その他にはカルシウムやマグネシウム系材料の高純度化及び微粒子化の研究開発等を行っております。主な成果としては、ノンブレース型耐震補強工法「デザインUフレーム工法」における建築技術証明書の取得、超速硬断面修復材「U-リペアパッチEX」の開発があげられます。当セグメントに係る研究開発費は16億9千7百万円です。
機械・金属成形
機械分野の研究開発は連結子会社の宇部興産機械㈱で行っております。
金属成形機では、全電動ダイカストマシンなど新機種の開発、低圧射出鋳造法の開発、押出プレス新機種の開発を行っております。樹脂成形機では、大型電動射出成形機新機種の開発、型内加飾成形技術の開発、発泡成形など環境対応型成形プロセスの開発を行っております。また、東洋機械金属㈱とは中国でのダイカストマシン生産の業務提携及び電動ダイカストマシンの開発協力を行っております。主な成果としては、共同開発したダイカストマシン350iCの中国での生産販売開始があげられます。当セグメントに係る研究開発費は3億7千2百万円です。
エネルギー・環境
石炭等のエネルギーコストの低減及び地球環境問題への対応のため、低品位炭利用技術、バイオマス等非化石燃料と石炭の混焼技術、及び当社自家発・IPPの効率化・運用性改善のための各種技術の調査及び開発に取り組んでおります。また、電力、石炭に次ぐ第3の柱として、新規燃料の供給事業に関わる技術開発を行なっております。主な成果としては、PKS(パーム椰子核殻)燃料の加工及び利用方法の開発等があげられます。当セグメントに係る研究開発費は4億3千7百万円です。
全社共通
上記セグメントに属さない研究開発としては、次世代事業の創出を目的に新炭素源・次世代ケミカルズ、環境・エネルギー、ヘルスケア、情報・電子を新規重点分野として定めて研究開発を行っております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示、並びに報告年度における収益・費用の数値に影響を与える将来に関する見積り及び仮定が必要であり、過去の実績やその他の様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
売上高
売上高は前連結会計年度に比べ、244億8千8百万円(3.9%)増加し、6,505億1千万円となりました。この要因は、「第2 事業の状況 1.業績等の概要」に記載のとおりです。
売上原価
売上原価は前連結会計年度に比べ、285億7千1百万円(5.5%)増加し、5,463億4千万円となりました。これは、主に建設資材セグメントにおけるセメント・生コン及び建材製品の出荷増などによるものです。
販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ、14億6千6百万円(1.9%)増加し、797億5千7百万円となりました。これは、主に建設資材セグメントなどの製品出荷が増加したことに伴う販売運賃諸掛の増加などによるものです。
営業利益
営業利益は前連結会計年度に比べ、55億4千9百万円(△18.5%)減少し、244億1千3百万円となりました。これは、建設資材セグメントなどで増益となったものの、化成品・樹脂セグメントにおけるカプロラクタムのスプレッド(製品と原料の値差)が縮小したことなどによる減益、エネルギー・環境セグメントにおけるIPP発電所の設備トラブルによる売電料の減少などによるものです。
売上高営業利益率は前連結会計年度に比べ、1.0ポイント下回り、3.8%となりました。
営業外損益
営業外損益は前連結会計年度に比べ、38億5百万円悪化し、△57億2千2百万円となりました。これは、前連結会計年度に比べ、持分法による投資損益が12億7千8百万円悪化したこと、為替差益が10億9千3百万円減少したことなどによるものです。
経常利益
経常利益は前連結会計年度に比べ、93億5千4百万円(△33.4%)減少し、186億9千1百万円となりました。
特別損益
特別損益は前連結会計年度に比べ、131億7千8百万円改善し、9億7千5百万円の利益となりました。当連結会計年度における利益の主な内容は、負ののれん発生益28億4千1百万円です。負ののれん発生益の発生要因は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。前連結会計年度と比べて改善した主な理由は、前連結会計年度には堺工場でのカプロラクタム生産停止を決定したことに伴う特別損失125億9千9百万円などがあったことによるものです。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ、38億2千4百万円(24.1%)増加し、196億6千6百万円となり、法人税、住民税及び事業税や法人税等調整額、少数株主利益を差し引いた当期純利益は前連結会計年度に比べ、43億5千8百万円(52.7%)増加し、126億2千3百万円となりました。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
総資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ、148億3千1百万円(2.2%)増加し、
7,007億1千5百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金が減少しましたが、受取手形及び売掛金が増加したことなどにより、91億3千9百万円(3.2%)増加し、2,965億3千8百万円となりました。
固定資産は、有形固定資産、投資有価証券が増加したことなどにより56億8千4百万円(1.4%)増加し、4,040億4千3百万円となりました。
繰延資産は、社債発行費が増加したことにより8百万円増加し、1億3千4百万円となりました。
負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ、2億2千9百万円(0.1%)増加し、4,353億6千万円となりました。
流動負債は、コマーシャル・ペーパーが増加したことなどにより、70億2千2百万円(2.8%)増加し、2,579億5千8百万円となりました。
固定負債は、長期借入金が減少したことなどにより67億9千3百万円(△3.7%)減少し、1,774億2百万円となりました。
純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ、146億2百万円(5.8%)増加し、
2,653億5千5百万円となりました。
株主資本は、剰余金の配当により50億3千5百万円減少しましたが、当期純利益により利益剰余金が126億2千3百万円増加、宇部マテリアルズ㈱を株式交換により完全子会社化したことにより資本剰余金が99億2千2百万円増加したことなどにより161億5千6百万円(7.3%)増加し、2,382億6千1百万円となりました。
その他の包括利益累計額は、退職給付に係る調整累計額の計上により35億7千2百万円減少しましたが、為替換算調整勘定が128億9千万円改善したことなどにより100億6千4百万円改善し、34億6千8百万円となりました。
少数株主持分は、宇部マテリアルズ㈱を株式交換により完全子会社化したことなどにより116億5千9百万円(△33.6%)減少し、230億7千7百万円となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度に比べ、3.1ポイント増加し34.5%となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ、90億6千6百万円減の370億6千万円となりました。これは前連結会計年度に比べ、運転資金増減(売上債権、たな卸資産及び仕入債務の増減合計額)による収入及び支出が当連結会計年度は支出に転じた(40億7千万円減)ことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ、16億7千9百万円増の407億4千2百万円となりました。これは前連結会計年度に比べ、関係会社株式の取得による支出が減少(36億4千3百万円減)したものの、関係会社株式の売却による収入が減少(40億1千4百万円減)したことや投資有価証券の取得による支出が増加(16億4千7百万円増)したことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ、16億1千9百万円増の74億9千1百万円となりました。これは、コマーシャル・ペーパーの増減額による収入の増加(110億円増)や社債の償還による支出が減少(148億9千万円減)したものの、少数株主からの払込みによる収入(96億6千3百万円減)や長期借入れによる収入(49億2千6百万円減)及び社債の発行による収入が減少(48億7千2百万円減)したこと、長期借入金の返済による支出が増加(74億2千3百万円増)したことなどによるものです。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、現金及び現金同等物に係る換算差額や関係会社の報告期間変更に伴う現金及び現金同等物の増減額等を含め、前連結会計年度末に比べ、58億6千4百万円(△16.3%)減の300億9千8百万円となりました。