(1)業績
当連結会計年度における半導体用シリコンウェーハ市場は、旺盛な半導体需要に支えられ、各口径ともに季節調整もなく、強い需要が継続しました。
300mmウェーハは、スマートフォンの高機能化や通信量の増加によるデータセンター向けが牽引しました。
また、200mm以下の小口径ウェーハについても、自動車・産業・IoT向けが牽引し、春先以降は需給がひっ迫しました。
このような環境のもと、当社グループでは、「SUMCOビジョン」の方針に基づき、顧客の高精度化要求や製品の差別化に対応した技術開発により顧客での高いプレゼンスを維持するとともに、需給ひっ迫状況下での生産性の向上、及び価格適正化による損益の改善に努めてまいりました。
<SUMCOビジョン>
1.技術で世界一の会社
2.景気下降局面でも赤字にならない会社
3.従業員が活き活きとした利益マインドの高い会社
4.海外市場に強い会社
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は260,627百万円(前年同期比23.3%増)、営業利益は42,085百万円(前年同期比199.6%増)、経常利益は36,709百万円(前年同期比270.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は27,016百万円(前年同期比310.1%増)となりました。
なお、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ29,075百万円増加し、74,640百万円となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フローが51,808百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△15,750百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△7,615百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が631百万円となったことによるものであります。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ24,486百万円増加し、51,808百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益が増加したことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が2,253百万円減少し、△15,750百万円となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出が減少したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、△7,615百万円となりました。これは長期借入れによる収入が49,900百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が△51,868百万円、配当金の支払額が△4,399百万円あったことが主な要因であります。
当社グループの事業は「高純度シリコン」のみの単一セグメントであり、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) |
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金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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高純度シリコン |
192,528 |
113.1 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループの生産及び販売製品は、大半が受注生産形態をとらないため、受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) |
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|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
高純度シリコン |
260,627 |
123.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2016年1月1日 至 2016年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年1月1日 至 2017年12月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
住友商事株式会社 |
30,767 |
14.6 |
41,905 |
16.1 |
|
Samsung Electronics Co., Ltd. |
22,638 |
10.7 |
27,818 |
10.7 |
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「お客様と株主の期待に応え、従業員に幸せを与え、社会に貢献する、常に世界一のシリコンウェーハメーカーを目指す」という経営理念のもと、半導体デバイスに使用される高品質のシリコンウェーハ製造において、大口径から小口径までカバーする幅広い製品展開力と技術力を有し、これらを最大限に活用し安定的な供給体制を構築することにより、社会の発展に貢献してまいります。特に、顧客からの極めて厳しい品質・コスト要求に応える技術力の向上に傾注し、シリコンウェーハ業界における地位の維持・向上を図ってまいります。
当社グループは、この基本方針のもと、事業基盤を更に強化し、事業の持続的成長を目指し、ステークホルダーの負託に応えてまいる所存であります。
(2)目標とする経営指標、中長期的な会社の経営戦略
半導体シリコンウェーハは、短期的な変動要因はあるものの中長期的には半導体市場の成長とともに拡大していく見通しであります。最先端の微細化対応した300mmウェーハが成長を牽引します。一方、200mmウェーハは車載・民生・通信向け等に下支えされ、需要は中長期的に底堅く推移するものと予想しております。
このような環境の中、主力製品である300mウェーハについては、微細化技術の進展とともにますます厳しくなる高精度化の品質要求に対応する技術開発・投資による更なる差別化を図ってまいります。また、生産能力を上回る需要の対応については、経済合理性を充分に検討のうえ規律ある設備投資を随時個別に実施する所存であります。200mm以下のウェーハについては、市場環境に見合った適正な生産体制の充実を図ってまいります。また、コスト競争力の強化に加え、IoTやパワー半導体向け等今後の需要拡大が期待される分野へ経営資源を集中し差別化を図ります。
なお、半導体シリコンウェーハは、市場環境の変化が大きい事業分野に位置しているため、引き続き損益分岐点の引き下げに加え、需要環境の変化に迅速かつ的確に対応できる企業体質の構築を図ってまいります。
また、当社グループは、中期的に自己資本比率で50%以上、グロスD/Eレシオで0.5倍以下の財務体質を目標としております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
足許の半導体用ウェーハの需要は旺盛で、特に主力の300㎜ウェーハについては、顧客からの要請に応え切れない状況となっております。加えて、半導体用シリコンウェーハ市場は、スマートフォン・車載・通信・産業向け等の需要に支えられ、今後も緩やかな成長が見込まれております。
このような環境のもと、当社グループでは、引き続き「SUMCOビジョン」の方針に基づき、顧客の高精度化要求や製品の差別化に対応した技術開発により顧客での高いプレゼンスを維持するとともに、需給ひっ迫状況下での生産性の向上、及び価格適正化による損益の改善に努めてまいります。
設備投資につきましては、本格的な価格改善・価格正常化の実現を目指すとともに、300㎜向け次世代高精度対応・開発装置の導入等、高精度品対応のための適切な設備投資を実施してまいりましたが、今後もウェーハ需要の伸長が見込まれる中、当社のシェアが高い300㎜最先端半導体用高精度ウェーハの供給責任を果たすために、2017年8月、2019年上期稼動を目処に月産11万枚の増強投資を実施することを決定致しました。今後もその時々におけるウェーハ市場の需給予測や生産設備の新設・増強に要する時間等を考慮しながら、顧客に対する供給責任を果たすべく、当社シェアに見合った規律ある設備投資を随時個別に実施することで、顧客との関係をより強固なものとしていく所存であります。
また、シリコンウェーハの主要原材料である多結晶シリコンにつきましては、市場の急激な変化に伴い、長期購入契約締結時の需要予測と消費見通しに乖離が生じたことにより、現在余剰在庫を保有しておりますが、その残高は、前年度末をピークに減少に転じており、中長期的には適正水準に回復する見込みであります。
なお、「原材料及び貯蔵品」の残高は、対前年度末比、14億円増加の1,528億円となっております。多結晶シリコンの在庫は減少したものの、BCP(事業継続計画)対応として、その他の原料・貯蔵品である資材・副資材の戦略在庫を備蓄したことが主因です。
当社グループは、以下のような事項を当社グループの経営並びに事業遂行上の主要なリスク要因と認識しており、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、これらの要因により、当社グループの事業、経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)事業環境について
当社グループが製造及び販売するシリコンウェーハは、パソコン、スマートフォン、タブレット型端末といった携帯端末、自動車、及びその他民生品を含む各種製品に使用される半導体基板等に用いられることから、半導体やその周辺産業に特徴的な諸要因の影響を受けることがあります。かかる諸要因には、急激な市況悪化、急速な技術革新の進展、製品の陳腐化、製品構成の急速な変化、製品価格の下落、特定顧客との取引の集中とその特定顧客からの受注の大幅な変動、同業他社との競争優位性の変化に伴う当社グループの競争力の変動、及び顧客需要の大きな振幅等があり、これらは当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、主な取引先のある国を含む各国の政治情勢やエネルギーを始めとする資源価格及び電力価格の変動等といった国内外の経済情勢が、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)当社グループの製品について
当社グループの製品が用いられる半導体の価格は、製品の市場投入後は普及による販売数量拡大等の影響もあり、一般的に低下する傾向にあります。当社グループにおいては、量産化による販売数量の拡大や製造工程等における歩留率向上等の合理化を進めることにより、当該製品価格低下を想定した事業計画を策定しておりますが、急激な需給バランスの悪化、その他の事由により想定以上の販売価格低下が生じる場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記以外にも、品質の不適合(具体的には、当社グループが顧客に納入した製品について、顧客の要求規格及び仕様等を充足しない場合、または不適合等が生じる場合に重大な品質クレームを引き起こす可能性)、生産性向上の未達成等(具体的には、製品製造工程における歩留率改善等による継続した生産効率の向上が図られない場合の利益の圧迫要因、もしくは製造設備の事故やシステム障害、その他の要因による製造の中断、あるいは大幅な遅延等が生じる場合に、当社グループ全体の生産能力低下や特定製品の供給が困難となる可能性等)が当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)原材料の調達について
シリコンウェーハの主要原材料は、極めて純度の高い多結晶シリコンであり、製造者が限定されていることから、供給不安のリスクがあります。そのため、当社グループは、世界の主要な多結晶シリコンメーカーとの間で、多結晶シリコンメーカーが一定期間に一定の数量を供給し、当社グループが購入する旨の長期購入契約を締結し、原材料の安定調達を図ってまいりましたが、長期購入契約締結時の需要予想と消費見通しに乖離が生じたことから余剰在庫を保有しております。
また、長期購入契約においては、契約期間中の購入価格水準が決められていることから、これらが終了し在庫水準が適正な水準に回復するまでの間は、原材料コスト低減の機会が制約される可能性があります。
原材料在庫を含む「原材料及び貯蔵品」の見通しについては、「3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境及び対処すべき課題」に記載したとおりでありますが、事業環境の著しい変化等により、消費量が変動した場合、あるいは、会計上の対応が必要となる場合、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)主要製造設備の安定調達について
当社の主要製造設備には、当社と設備機器メーカーとの間で共同開発した両面研磨機等、他メーカーへの切り替えができない設備があります。これらの円滑な調達が困難な場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
また、製造設備の納入期間の長期化等により、設備投資の製造への寄与が遅れる場合には、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)顧客及びサプライヤーに係るリスク(経営破綻・操業停止等)について
当社グループは、顧客の与信管理には万全を期しておりますが、仮に顧客が倒産し、多額の売上債権が回収不能となる場合、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は諸資材の調達については、複数のメーカーと契約及び在庫の積み上げ等、調達途絶リスクを回避する施策を講じておりますが、経済環境の急激な変動、自然災害及び設備事故等によるサプライヤーの操業停止あるいは倒産等により、諸資材等の調達に支障を来たす場合、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)設備投資について
当社グループは中長期的な需要予測に基づいて設備投資を実施しておりますが、経済動向や半導体業界を取り巻く環境の変化により、需要予測に大幅な変化が生じる場合には、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)資金調達について
当社グループのシンジケート・ローン契約等につきましては、財政状況の著しい悪化により、その財務制限条項に抵触し、当該借入金について返還請求を受け期限の利益を失った場合には、当社グループの資金調達に影響を及ぼす可能性があります。
また、金利水準や市場環境等の要因により当社グループが希望する時期または条件により資金調達が実行できない場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8)技術及び研究開発について
半導体業界は、急速な技術革新が進む業界であり、半導体の高集積化、細密化や半導体用途の多様化、高精度化及び生産効率の向上等、当社グループのシリコンウェーハに対して顧客より要求される各種技術は多岐に亘り、かつ、高度化しております。当社グループは、かかる顧客からの要求に応えるため、中長期的に需要の拡大が見込まれる300mmウェーハに関する技術、品種別ではエピタキシャルウェーハ等の高付加価値ウェーハ関連技術、さらに、次世代ウェーハ製品の関連技術等に重点をおいた研究開発活動を行っております。
しかしながら、業界における技術進歩への対応に支障が生じ、顧客の要求に適合することが困難となり、研究開発活動が想定した効果を得られない場合や、他社に比べ技術開発が遅れた場合には、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9)知的財産権について
当社グループは、シリコンウェーハ業界において競合他社に対抗していくためには、特許権その他の知的財産権の確保が非常に重要であると認識しており、国内外において出願中のものを含めて多数の特許を保有しております。
また、当社グループが保有する特許技術は、欠陥を高度に制御した結晶、高精度の研磨、高品質のエピタキシャルウェーハ等多岐に亘りますが、高度化する技術要求に対応して行われる日々の開発活動からの成果についても、積極的に特許化を進めております。
しかしながら、当社グループが認識しない第三者の特許が既に成立している場合において、当該第三者より知的財産権を侵害しているとの事由により、使用差止及び損害賠償等の訴えを起こされる場合、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(10)海外展開について
当社グループは、全世界の主要な半導体メーカー等に対してシリコンウェーハを供給しておりますが、生産・販売活動については、日本国内に加えて、北米、欧州及びアジアにそれぞれ拠点を設置し事業を展開しております。当社グループのこれらの生産・販売活動には、各国及び各地域等の経済情勢、政治情勢、法規制、税制、為替規制等の変化による影響や、現地での紛争、テロや災害の発生、感染症の流行、社会・労働慣行の相違、社会的インフラの未整備等による影響を受ける可能性があります。
(11)為替相場の変動について
当社グループは、製品の輸出等において外貨建て取引を行っており、また、連結財務諸表を作成するにあたって海外連結子会社の財務諸表を円換算していることから、為替相場の変動は当社グループの経営成績、財務状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(12)環境規制等について
当社グループの事業は、主に製造拠点において、エネルギーの使用、排気ガスの排出、排水の排出、有害化学物質の使用及び保管、産業廃棄物の廃棄、土壌及び地下水の汚染の検査及び浄化等、環境に関する多くの国内外の法的規制を受けており、これらの規制に基づき一定の費用負担や賠償義務その他法的責任が生じる可能性があります。また、近年においては、一般的にこれら環境等に関する規制は強化される傾向にあります。今後において環境等に関する新たな国内外の法規制等が制定される可能性は否定できず、そのような場合、当社グループにおいて、これら法規制等への対応のために新たな費用負担等が生じることが予想され、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(13)自然災害、事故等のリスクについて
当社グループの各製造拠点において、台風、豪雨、地震、津波または火山活動等の自然災害や、事故、火災、テロ等により、生産の停止、設備の損壊や給水・電力供給の制限等の不測の事態が発生する場合には、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
特に、当社グループの主力商品である300mmウェーハの加工工程を有する製造拠点が、上記の自然災害、事故、火災等に見舞われる場合、300mmウェーハの製造・販売に支障を来たし、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(14)企業買収に関するリスクについて
当社は、企業買収の実施にあたり、当該企業の財務内容等についてデューデリジェンスを行い、事前にリスク回避するように努めておりますが、事業環境の急激な変化等、不測の事態が生じる場合、当社グループの事業展開、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(15)上記以外のリスクについて
当社グループは、事業環境の変化等により、以下のような事態が生じる場合、当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼすことがあります。
①事業環境の大幅な変化により事業及び組織の再構築等が必要となる事態が生じる場合。
②退職給付債務に関して、今後当社の年金資産の時価の下落、運用利回りの低下、または退職給付債務を計算する数理計算上の前提条件の大幅な変化が生じる場合。
③経済環境の変化等により、収益が悪化し、または将来の収益の見積りが大幅に変動する等により、会計上の対応が必要となる場合。
④当社グループの事業に必要な人材を確保できない場合。
⑤当社グループの製品の不具合等に起因する争訟やその他の争訟が生じた場合。
⑥内部統制が有効に機能しない事態が生じる場合。
(1)当社グループは、シリコンウェーハの主要原材料である多結晶シリコンを世界の主要な多結晶シリコンメーカーから調達しておりますが、その一部において、多結晶シリコンメーカーが一定期間に一定の数量を供給し、当社グループが購入する旨の長期購入契約を締結しております。
(2)SUMCO TECHXIV株式会社は、FORMOSA SUMCO TECHNOLOGY CORPORATIONを合弁会社として運営する旨の契約を、1995年8月4日付で、FORMOSA PLASTICS CORPORATION及びASIA PACIFIC INVESTMENT CO.との間で締結しております。
当社グループは、顧客の視点に立って価値ある創造と差別化を推し進め、競争優位性を高めることにより、顧客に対して付加価値の高い製品を提案していくことを基本方針としており、次世代のニーズを先取りして半導体基板の技術開発を進めるとともに、量産品の品質改善及び収益向上のための300mmを中心としたコスト合理化も引き続き取り組んでおります。
当連結会計年度は、以下を開発方針として、『技術で世界一の会社』を目指して研究開発活動を進めてまいりました。
①SUMCO製品のブランド力・設計力向上活動の推進
②品質工学に代表される業務の合理化・効率化の手法およびツールの積極的な適用と全社展開
③学会、留学、外部講習などを通じた技術者個々のスキルアップとそれに基づく業務のレベルアップ
④グローバルに活躍できる技術者の育成
なお、将来技術の開発項目に関しましては、当社グループのリソース以外にも、委託研究または共同研究という形で外部機関を活用した取り組みを継続しております。
当連結会計年度の研究開発費総額は、5,469百万円であり、連結売上高の2.1%であります。
なお、当社グループの事業は「高純度シリコン」のみの単一セグメントであり、セグメント情報に関連付けては記載しておりません。
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析にかかる以下の記載内容は、原則として当社グループの連結財務諸表に基づいて分析したものであります。
なお、文中の将来に関する記載事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。これらの将来に関する記載事項には不確実性が内在しており、「4.事業等のリスク」等に記載された内容を含む様々な要因により、実際の結果と異なる可能性があります。
1.重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成において、資産・負債及び収益・費用の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点において入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮したうえで行なっておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが採用している会計方針のうち、特に次の会計方針及び見積りが連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。
(1)たな卸資産
当社グループは、主として、総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)により評価しております。在庫が増加する中で、予期しない市場価格の下落、需要の悪化等の結果、期末における正味売却価額が帳簿価額よりも下落している場合や滞留及び陳腐化した場合には、多額のたな卸資産評価損が発生する可能性があります。
(2)繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産のうち、将来において実現が見込めない部分については評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の評価は将来の課税所得の見積りに依拠します。将来の課税所得が経済環境の変化等により予想された金額と乖離した場合には、繰延税金資産の金額は調整される可能性があります。
(3)固定資産の減損会計の適用
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準(企業会計審議会 平成14年8月9日)」及び企業会計基準適用指針第6号「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針(企業会計基準委員会 平成15年10月31日)」を適用しております。経済環境の著しい悪化等により営業収益が大幅に低下する場合等には、減損損失が発生する可能性があります。
(4)退職一時金と退職年金
退職給付債務は年金数理計算に使用される前提条件に基づいて算定しております。前提条件には、割引率、長期期待運用収益率、予想昇給率等が含まれております。これらの前提条件は直近の統計数値に基づいて算出され、毎期見直しを行なっております。前提条件と実際の結果が異なる場合、又は前提条件を変更した場合、将来の退職給付債務に影響を及ぼします。
2.財政状態の分析
(1)流動資産
当連結会計年度末の流動資産残高は、前連結会計年度末に比べ41,791百万円増加し、316,811百万円となりました。現金及び預金が15,975百万円増加したこと、及び有価証券が13,100百万円増加したことがその主な要因であります。
(2)固定資産
当連結会計年度末の固定資産残高は、前連結会計年度末に比べ4,128百万円減少し、214,095百万円となりました。長期前渡金が3,303百万円減少したことがその主な要因であります。
(3)流動負債
当連結会計年度末の流動負債残高は、前連結会計年度末に比べ9,759百万円減少し、95,432百万円となりました。設備関係支払手形及び設備関係未払金が7,289百万円増加した一方で、短期借入金が16,115百万円減少したことがその主な要因であります。
(4)固定負債
当連結会計年度末の固定負債残高は、前連結会計年度末に比べ8,635百万円増加し、153,850百万円となりました。長期借入金が10,068百万円増加したことがその主な要因であります。
(5)純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ38,787百万円増加し、281,623百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益等により利益剰余金が22,618百万円増加したこと、及び繰延ヘッジ損益の増加等によりその他の包括利益累計額が5,196百万円増加したことががその主な要因であります。
3.経営成績の分析
(1)売上高
当連結会計年度における半導体用シリコンウェーハ市場は、旺盛な半導体需要に支えられ、各口径ともに季節調整もなく、強い需要が継続しました。これらにより、当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度の売上高211,361百万円に比べ、金額で49,265百万円、率で23.3%増加し、260,627百万円となりました。
(2)売上原価、販売費及び一般管理費
当社グループでは、「SUMCOビジョン」の方針に基づき、顧客の高精度化要求や製品の差別化に対応した技術開発により顧客での高いプレゼンスを維持するとともに、需給ひっ迫状況下での生産性の向上、及び価格適正化による損益の改善に努めてまいりました。これらにより、売上原価は、前連結会計年度の173,092百万円に対し、当連結会計年度は192,512百万円になりました。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の24,222百万円に対して、当連結会計年度は26,028百万円となりました。
(3)営業利益
以上の結果、営業利益は、前連結会計年度の14,046百万円に比べ28,039百万円、率で199.6%増加し、42,085百万円となりました。
(4)営業外損益
営業外収益は、前連結会計年度の642百万円に対して、当連結会計年度は507百万円となりました。
営業外費用は、前連結会計年度の4,769百万円に対して、当連結会計年度は5,884百万円となりました。
(5)経常利益
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度の9,919百万円に比べ26,789百万円、率で270.1%増加し、36,709百万円となりました。
(6)親会社株主に帰属する当期純利益
以上に加え、法人税等4,489百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益5,203百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度の6,588百万円に比べ20,428百万円、率で310.1%増加し、27,016百万円となりました。
4.資本の財源及び資金の流動性についての分析
「1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。