2014年6月20日開催の第133回定時株主総会決議を受けて、決算日を3月31日から12月31日に変更しました。この変更により、前期と比較する場合については、当連結対象期間(2015年1月1日から2015年12月31日まで)に対応する前年同一期間(2014年1月1日から2014年12月31日)に調整した数値を前期実績とし、増減比を記載しています。
当連結会計年度における経営環境は、日本経済は個人消費や設備投資の回復の遅れなど一部に弱さがみられましたが、緩やかな回復基調が続きました。世界経済は、米国は雇用情勢や個人消費が底堅く好調に推移したものの、欧州は先行きに不透明感があり景気回復に力強さがみられませんでした。中国経済の減速傾向は当年度の終盤にかけてさらに強まり、新興国でも成長が鈍化する国が増えました。2014年度終盤から続いている原油価格下落に伴う原燃料コストの低下は、一部の事業では販売価格の調整を余儀なくされましたが、当連結会計年度の業績においてプラスに働きました。
このような状況において、当社グループは「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」を実現すべく、今年度よりスタートした中期経営計画「GS-STEP」において掲げた経営戦略を順次実行しています。
2015年度の経営成績につきましては、売上高は前年同期比36,752百万円(7.6%)増の521,721百万円、営業利益は14,694百万円(28.6%)増の66,077百万円、経常利益は13,574百万円(26.6%)増の64,535百万円、当期純利益は8,294百万円(30.2%)増の35,749百万円となりました。
なお、前期と比較する場合については、当連結対象期間(2015年1月1日から2015年12月31日まで)に対応する前年同一期間(2014年1月1日から2014年12月31日)に調整した数値を前期実績とし、増減比を記載しています。
(単位:億円、単位未満四捨五入)
| 前年同一期間 | 2015年度 | 前期比 | |
増減額 | 増減率 | |||
売 上 高 | 4,850 | 5,217 | +368 | +7.6% |
営 業 利 益 | 514 | 661 | +147 | +28.6% |
経 常 利 益 | 510 | 645 | +136 | +26.6% |
当 期 純 利 益 | 275 | 357 | +83 | +30.2% |
(注)前年同一期間の数値は監査を受けていません。
セグメント別の業績は次のとおりです。
(単位:億円、単位未満四捨五入)
| 売上高 | 営業利益 | ||||
前年同一期間 | 2015年度 | 増減額 | 前年同一期間 | 2015年度 | 増減額 | |
ビニルアセテート | 2,376 | 2,747 | +371 | 462 | 557 | +95 |
イソプレン | 557 | 550 | △7 | 64 | 69 | +5 |
機能材料 | 538 | 569 | +31 | 20 | 56 | +36 |
繊維 | 477 | 463 | △14 | 29 | 41 | +12 |
トレーディング | 1,192 | 1,196 | +4 | 38 | 39 | +1 |
その他 | 687 | 696 | +9 | 26 | 28 | +2 |
消去又は全社 | △978 | △1,005 | △27 | △125 | △129 | △4 |
合計 | 4,850 | 5,217 | +368 | 514 | 661 | +147 |
(注)前年同一期間の数値は監査を受けていません。
[ビニルアセテート]
当セグメントの売上高は274,746百万円(前年同期比15.6%増)、営業利益は55,740百万円(同20.7%増)となりました。
① 光学用ポバールフィルムは液晶パネルの数量増および大型化により販売量が増加しました。ポバール樹脂は
総じて順調に推移しました。PVBフィルムは中国および南米向けが伸び悩みましたが、その他の地域でカ
バーしました。水溶性ポバールフィルムは旺盛な需要を背景に順調に拡大しました。
② EVOH樹脂<エバール>は、自動車ガソリンタンク用途、食品包装用途ともに順調に推移しました。
当セグメントの売上高は54,985百万円(前年同期比1.3%減)、営業利益は6,922百万円(同8.1%増)となりました。
① イソプレン関連では、ファインケミカル、熱可塑性エラストマー<セプトン>および液状ゴムは中国の景気
減速の影響を受けました。
② 耐熱性ポリアミド樹脂<ジェネスタ>は、自動車用途は順調に拡大しましたが、LED反射板用途、コネク
タ用途は中国の景気減速の影響を大きく受けました。
当セグメントの売上高は56,879百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は5,564百万円(同185.0%増)となりました。
① メタクリルは、一部樹脂用途で需要が減少しましたが、高機能品へのシフトなどにより順調に推移しまし
た。
② メディカルは、歯科材料の新製品の上市が寄与し販売が拡大しました。
③ 人工皮革<クラリーノ>は、既存プロセス品ならびに新プロセス品ともに好調に推移し、収益が拡大しまし
た。
当セグメントは、ビニロンは高付加価値用途へのシフトもあり好調に推移し、生活資材他の伸び悩みをカバーしました。この結果、売上高は46,344百万円(前年同期比2.7%減)、営業利益は4,108百万円(同43.1%増)となりました。
化学品関連事業は概ね堅調に推移しました。繊維関連事業は円安により海外加工費が上昇しましたが、高機能素材の拡販によりカバーしました。この結果、売上高は119,640百万円(前年同期比0.3%増)、営業利益は3,882百万円(同0.1%増)となりました。
その他事業は一部で中国の景気減速の影響を受けましたが、エンジニアリング事業の貢献もあり、堅調に推移しました。この結果、売上高は69,601百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は2,773百万円(同6.7%増)となりました。
税金等調整前当期純利益58,514百万円、減価償却費44,102百万円などの収入に対し、たな卸資産の増加、仕入債務の減少による10,859百万円の支出、法人税等の支払額7,023百万円などの支出で、営業活動によるキャッシュ・フローは 93,228百万円の収入となりました。前年度比では52,387百万円収入が増加しました。
投資有価証券の償還4,385百万円による収入に対し、有形及び無形固定資産の取得による支出43,099百万円、子会社株式の取得による支出5,564百万円などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは48,553百万円の支出となりました。
配当金の支払額9,474百万円の支出、借入金の増減やコマーシャル・ペーパーの償還による15,084百万円などの支出により財務活動によるキャッシュ・フローは24,353百万円の支出となりました。
以上の要因に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額により、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より19,362百万円増加して、54,750百万円となりました。
当社は、グループが目指すべき長期的な方向性を示す「長期企業ビジョン」を踏まえ、ありたい姿である「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」の実現を目指しています。
2015年度よりスタートした3ヵ年の中期経営計画「GS-STEP」では、最終年度である2017年度の目標として、売上高6,500億円、営業利益900億円、売上高営業利益率13.8%、1株当たり当期純利益163円を掲げています。また、「GS-STEP」では、以下の5つの主要な経営戦略を推進しています。
① コア事業の深耕
事業買収や能力増強等の投資効果を結実させナンバーワン、オンリーワン事業の事業基盤をより磐石なものとして競争優位性を高めます。また、次なる成長に向けた布石を打ちます。
② 技術革新
独自性の高い自社技術を活かし、新領域・新技術への展開を加速し、新事業を創出します。また、圧倒的な品質、コスト優位性を実現すべく、プロセス改良、新プロセス確立を推進します。
③ 次世代成長モデル
M&A・アライアンスを含めた外部資源のより一層の有効活用により、新規事業領域への拡大をはかります。また、研究開発、技術サービス、生産・販売、間接業務等様々な企業活動において革新的なビジネスモデルの確立にチャレンジします。
④ 経営資源最適配置
GLS事業統合などにより拡充した拠点、人材等の経営資源を、最適配置・積極活用することでグローバル経営の質を高めます。
⑤ 環境への貢献
地球環境に貢献する製品提供を拡大します。また、環境負荷を低減したプロセスで生産を行います。
中期経営計画「GS-STEP」では、経営戦略に基づく諸施策を着実に実行し、高収益を実現することが課題となります。
「GS-STEP」の初年度の具体的な施策として、ビニルアセテート関連事業においてベルギーでの<エバール>、西条の光学用ポバールフィルムなど「GS-STEP」に掲げた次なる成長に向けた設備投資を積極的に実施しました。またGLS事業やPlantic社など買収事業のシナジー発現のための施策をグループ全体で推進しました。イソプレン事業では、事業拡大に向けた次期プラントの検討を進めるなど、コア事業の強化に努めました。またビニロン新生産プロセスの開発や各種新製品の上市・拡販にも注力しました。一方、米国ポバール樹脂新工場のように工事の進捗が遅延したものもありましたが、2015年度の業績は為替の円安と原油価格下落に伴う原燃料コストの低下といった外部環境因が追い風となり、「GS-STEP」の初年度として順調なスタートになりました。
2016年度の経営環境は、安価な原燃料コストを引続き享受できる状況ではありますが、経済環境の不透明さが増す中、これまで以上に市場動向等の変化を早期に捉える必要があります。このような環境のもと当社グループは、コア事業において買収事業のシナジー発現を加速するとともに、さらなる事業拡大を目指します。また全事業において品質およびコスト競争力を高めると同時に、グローバルにITや人材活用など経営基盤の強化も進めます。さらに将来の成長戦略構築に向けて新機軸の検討を開始します。
こうした施策を遅滞なく実施し収益力を高めることで、当社グループが「長期企業ビジョン」で掲げているありたい姿である「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」の実現に繋げられると考えています。
<株式会社の支配に関する基本方針>
Ⅰ.当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
昨今、日本の企業社会の構造は大きく変わりつつあります。たとえば、株式の持合いの解消が進み、会社は株主のものとする考え方や株主の声に配慮した経営が一層浸透する一方で、企業買収に対する株式市場、企業社会の理解も深まってきています。こうした中で、企業買収の対象となる会社の経営陣と十分な協議や合意のプロセスを経ることなく、いわば敵対的に、突如として株式の大量買付けを強行する動きが顕在化しています。もとより、当社は、このような敵対的な株式の大量買付けであっても、その具体的な条件・方法等によっては、当社の企業価値・株主共同の利益の向上に資する場合もあると認識しております。そして、当社が資本市場に公開された株式会社である以上、当社の株式の買付提案に応じるべきか否かの判断は、最終的には、個々の株主の皆様によってなされるべきであると考えております。
しかしながら、上記のような一方的な株式の大量買付けの中には、株主の皆様に対して当該大量買付けに関する十分な情報が提供されず、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるものや、株主の皆様が当該大量買付けの条件・方法等の検討を行ったり、当社取締役会が代替案の提案等を行ったりするための十分な時間が確保されないもの、その他真摯に合理的な経営を行う意思が認められないもの等の当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう株式の大量買付けもないとはいえません。
当社といたしましては、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業理念、および当社の企業価値の源泉をなす重要な経営資源を十分に理解した上で、当社の企業価値・株主共同の利益を中長期的に確保・向上させることを真摯に目指す者でなければならないと考えております。したがいまして、上記のような当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある株式の大量買付けを行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
Ⅱ.基本方針の実現に資する取組み
当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことこそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、以下のような事項をはじめ、当社の企業価値・株主共同の利益の向上のための様々な取組みを行っております。これらの取組みは、上記Ⅰ.の当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の実現に資するものであると考えております。
1.中期経営計画に沿った事業の強化・拡大
当社が目指すべき長期的な方向性を示す「長期企業ビジョン」で掲げた「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」を実現するため、2015年度から2017年度の3ヵ年計画として中期経営計画「GS-STEP」に取り組み、コア事業の深耕、技術革新、次世代成長モデル、経営資源最適配置および環境への貢献を主要な経営戦略とし、前中期経営計画「GS-Ⅲ」期間に実施した様々な施策の成果を結実させること、ならびに、事業拡大に向けた経営基盤の構築を確実に進めることにより、高収益を実現し、さらなる成長に向けて諸々の戦略を実行してまいります。
2.コーポレート・ガバナンス体制の構築
当社は、経営の効率性と公正性を確保する効果的なコーポレート・ガバナンス体制の構築により、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行い、多様な利害関係者との適切な関係を維持し、社会に対する責任を果たすことが、長期的・持続的に企業価値・株主共同の利益を向上させ、上記1.に記載の基本方針の実現に資するものと考えます。当社は、この認識のもとに、以下の諸施策の実施を通じてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
① 社外取締役による経営監督機能の強化および執行役員制度による経営の意思決定と業務執行責任の分離
② 社外監査役による監査機能の充実
③ 社外有識者による社長の業務執行に対する助言を目的とした経営諮問会議の設置
3.株主の皆様への利益配分についての基本方針
当社は、株主の皆様に対する利益配分を経営の重要課題と位置付け、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させるべく、株主の皆様に対する経営成果の還元と将来の成長力の確保に配慮しつつ、適正な利益配分を行うよう努めています。
当社は、中期経営計画「GS-STEP」の実施期間における利益配分として、親会社株主に帰属する当期純利益に対する総還元性向を35%以上、1株当たり年間配当金を36円以上といたします。
Ⅲ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、2015年3月27日開催の当社第134回定時株主総会の承認を得て、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上のための取組みとして、当社に対する濫用的な買収等を未然に防止するため、以下のとおり、当社の株式の大量買付行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を導入しました。
本プランに定められた手続(以下「大量買付ルール」といいます。)では、当社株式の保有割合が20%以上となる買付け等(以下「大量買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を以下「大量買付者」といいます。)を行う大量買付者には大量買付行為を行う前に、大量買付行為に対する皆様のご判断および当社取締役会の評価・検討等のために必要かつ十分な情報を提供していただくこととしております。当社取締役会は、当該情報に基づき所定の評価期間内に大量買付行為に対する意見を取りまとめ、株主の皆様に公表するとともに、必要に応じて大量買付者との間で大量買付行為の条件・方法について協議し、株主の皆様に対する代替案の策定等を行います。
大量買付者が大量買付ルールに従わずに大量買付行為を行おうとする場合には、当社取締役会は、当該大量買付行為を当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう敵対的買収行為とみなし、新株予約権の無償割当てによる対抗措置を発動することができるものとします。他方、大量買付者が大量買付ルールに従って大量買付行為を行う場合には、当該大量買付行為が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものであると明白に認められる場合を除き、原則として当該大量買付行為に対する対抗措置は発動しません。
当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、社外取締役および社外監査役で構成される特別委員会に対して対抗措置の発動の是非について諮問し、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとします。また、当社取締役会は、特別委員会の勧告または当社取締役会の判断に基づき対抗措置の発動の是非につき株主の皆様のご意思を確認するための株主総会を招集する場合には、当該株主意思確認総会の決議に従うものとします。
なお、本プランの有効期間は、2015年3月27日開催の当社第134回定時株主総会の終了時から2018年に開催される当社第137回定時株主総会の終結時までです。
Ⅳ.上記Ⅱ.の取組みについての取締役会の判断
当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことこそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、当社の企業価値・株主共同の利益の向上を目的として、上記Ⅱ.の取組みを行っております。これらの取組みの実施を通じて、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある当社株式の大量買付けは困難になるものと考えられます。したがいまして、上記Ⅱ.の取組みは上記Ⅰ.の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
Ⅴ.上記Ⅲ.の取組みについての取締役会の判断
上記Ⅲ.の取組みは、十分な情報の提供と十分な検討等の期間の確保の要請に応じない大量買付者、および当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なう大量買付行為を行いまたは行おうとする大量買付者に対して、対抗措置を発動できることとしています。したがいまして、上記Ⅲ.の取組みは、これらの大量買付者による大量買付行為を防止するものであり、上記Ⅰ.の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みであります。また、上記Ⅲ.の取組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、大量買付者に対して、当該大量買付者が実施しようとする大量買付行為に関する必要な情報の事前の提供、およびその内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求めるために導入されたものです。さらに、上記Ⅲ.の取組みにおいては、株主意思の重視、合理的な客観的要件の設定、特別委員会の設置等の当社取締役会の恣意的な判断を排し、上記Ⅲ.の取組みの合理性を確保するための様々な制度および手続が確保されているものです。
したがいまして、上記Ⅲ.の取組みは上記Ⅰ.の基本方針に沿うものであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
当社グループの業績(経営成績および財政状態)等に重要な影響を及ぼすリスクには以下のような項目があります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2015年12月31日)現在において当社が判断したものです。
① 事業環境の変化に関わるリスク
当社グループは、多様な事業ポートフォリオを有しており、製品市場もグローバルかつ様々な用途分野に展開しています。さらに、当社の製品は特殊化学品が多く、一般に比べて商品市況の影響を受けにくい構成になっていますが、近年、用途分野を電子・電機、自動車、環境等の成長分野へシフトさせつつあり、業績の依存度も高まっています。これらの分野は、最終製品における業界標準の転換、短い製品寿命、グローバルな開発競争等、市場変化が激しいため、当社製品についても市場環境や競争条件が激変するリスクがあります。
また、当社グループの製品である化成品、合成樹脂、合成繊維の原料は、原油、天然ガスの市況に影響を受けるエチレン等の石油化学製品です。このため、予想を超えるこれらの市況の変動が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらの事業環境の変化により、重要な事業が縮小・撤退を余儀なくされるリスクがあります。
② 事故・災害に関わるリスク
当社グループは、日本および欧州、北米、アジア、豪州に生産拠点を設けており、これらの多くは大規模な化学工場です。爆発、火災、有害物質の漏洩などの事故・災害の未然防止、および災害発生時には被害の極小化に努めるとともに、重要な生産設備については、拠点分散や損害保険によるリスク対応を行っていますが、重大な保安事故、環境汚染や自然災害が発生すれば、従業員や第三者への人的・物的な損害、事業資産の毀損、長期の生産停止が生じるリスクがあります。
また、重要な原材料、設備・メンテナンス部品やサービスの提供などを担っているサプライヤーにおける事故・災害の発生により、当社グループの製品供給に影響が生じるリスクがあります。
③ 係争・法令違反に関わるリスク
当社グループは、独自技術による事業を数多く有しており、将来において、当社グループの知的所有権への重大な侵害や当社の権利に対する係争が発生するリスクがあります。
また、当社グループは、自動車、電気・電子材料、医療、食品包装等、最終製品の品質確保に重要な役割を担う製品を数多く供給しています。当社グループでは主に製造拠点単位で品質マネジメントシステムを導入し品質の向上に努めていますが、品質の欠陥に起因する大規模な製品回収が発生すると、PL保険でカバーできない損害賠償等の損失が発生するリスクがあります。
当社グループの各事業拠点においては、コンプライアンス体制を構築し、法令等の遵守に努めていますが、重大な法令違反を起こした場合、また現行の法規制の変更や新たな法規制等が追加された場合には、事業活動に制約を受けるリスクがあります。
④ 為替の変動に関わるリスク
当社グループは、日本国内および欧州、北米、アジア、豪州などの海外諸地域で生産、販売を展開しています。当社グループが国内で生産し、海外へ輸出する事業では製品の輸出価格が為替変動の影響を受けます。一方、海外の事業拠点で生産、販売する事業では、異なる通貨圏との間の調達・販売価格および外貨建て資産・負債の価額が為替変動の影響を受けます。このため想定を超える為替変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ その他のリスク
当社グループは、グローバルな事業展開を行っており、戦争・暴動・テロ、伝染病等、偶発的な外部要因によって事業活動に支障が生じるリスクがあります。
(当社が契約主体である合弁契約)
相手先 | 内容 | 期間 |
浙江禾欣実業股份有限公司(中国) | 人工皮革用基布の製造販売を目的とする合弁会社の設立・運営 | 2004年7月13日から12年間 |
当社グループにおける研究開発活動は、私たちの使命「私たちは、独創性の高い技術で産業の新領域を開拓し、自然環境と生活環境の向上に寄与します。」に基づいて、社内カンパニー・事業部・連結子会社に所属するディビジョン研究開発とコーポレート研究開発との緊密な連携の下に推進されています。
中期経営計画「GS-STEP」に掲げた「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ企業」の実現を目標とし、技術革新を通じ新たな製品・用途開発を行うことで業容を拡大していきます。「GS-STEP」では「強い素材の開発と成型加工技術の深化・横展開」、「社内で保有しない技術の外部活用」、「カンパニーと関係会社の協働強化」を重点方針として掲げます。本方針に基づき、新事業創出を目指す「高い市場成長力」をもつ分野として定めた、環境(水処理を含む)、エネルギー、光学・電子材料の重点領域において、早期に収益への貢献を果たすことを目指します。
コーポレート研究開発は、くらしき研究センター、つくば研究センターおよびクラレリサーチ&テクニカルセンター(KRTC:米国およびドイツ)を擁し、世界規模の体制で運営しています。生産技術に関しては、技術開発センターにおいて「原理原則と現場感覚の最適融合」による生産技術開発を推進しています。ディビジョン研究開発は、社内カンパニー・事業部・連結子会社が各事業所に研究開発部署を有しています。コーポレート研究開発とディビジョン研究開発は密接に連携し、基幹事業の強化および新事業の開発加速のために活動を推進しています。これらを合わせた当社グループ(当社および連結子会社)の研究開発人員数は917人です。当連結会計年度のセグメントごとの研究開発費は、ビニルアセテート5,424百万円、イソプレン1,581百万円、機能材料2,210百万円、繊維1,656百万円、トレーディング149百万円、その他1,208百万円、全社共通(コーポレート研究開発)6,901百万円、合計19,132百万円になります。
セグメントごとおよびコーポレートの研究開発活動を示すと次のとおりです。
[ビニルアセテート]
・ポバール樹脂、ポバールフィルム、PVBフィルム、<エバール>樹脂の酢酸ビニルチェーンについては、世界のリーディングカンパニーとして、国内外の研究開発部署が連携し、新規用途開発、新商品開発、新規生産技術開発も併せて、研究開発活動を推進しています。
・ポバール樹脂では、特殊変性技術を活かして、石油・天然ガス掘削現場で使用される高性能銘柄の開発を拡大しています。
・水溶性ポバールフィルムはDuPont社から買収したビニルアセテート関連事業(GLS事業)の原料を使用していることから、原料に遡及した開発を加速することで、買収のシナジー効果を発現させていきます。
・PVBフィルムでは、2015年7月に前述のGLS事業と既存組織を統合してグローバルな研究開発体制を強化し、自動車用途の高付加価値品などの開発を進めています。
・ガスバリア材料では、金属缶・ガラス瓶代替が可能な新商品として、スーパーバリア材料<エバール>AP、コーティング系透明バリアフィルム<クラリスタ>など積極的に新規用途開発に取り組んでいます。最近ではレトルト耐性に優れる新銘柄<エバール>FRを上市しており、食品包装用途を中心に用途拡大を目指します。また、家庭用冷蔵庫などに使われる真空断熱板用の<エバール>フィルムを積極的に展開しており、一層の省エネルギー・地球環境保全に貢献していきます。
・2015年4月に買収したPlantic Technologies Limitedのでんぷん系バリアプラスチック事業に関しては、原料、成形技術に遡った研究開発を行い、新規製品の上市による市場拡大を加速することで、上記の既存バリア材料事業とのシナジー効果を早期に発現させます。
[イソプレン]
・エラストマー関連では、植物由来の原料ファルネセンを用いた液状ゴムおよび熱可塑性エラストマーを開発しています。液状ゴムは、高機能タイヤの「グリップ性能」「耐摩耗性」等の向上が評価され、国内メーカーの2016年モデルに採用が決定しました。海外大手タイヤメーカーでも評価が進んでおり、更なる採用拡大に向けて研究開発、マーケティング活動を進めていきます。
・イソプレンケミカル関連では、独自性の高いC4ケミストリーをさらに進化させた化学品として、殺菌剤や特殊インキ関連の材料開発、ならびに精密有機合成技術を基盤にした半導体フォトレジスト用材料など機能性化学品の創出に取り組んでいます。
・耐熱性ポリアミド樹脂<ジェネスタ>では、自動車の軽量化や電装化に寄与する材料開発、耐熱性の高いLED部材用新銘柄の開発に取り組んでいます。
[機能材料]
・メタクリル樹脂については、差別化ポリマーの拡充とメタアクリル系樹脂を活用した新規用途開発、新商品開発を主体に研究開発活動を行っています。
・メディカル事業では、クラレノリタケデンタル株式会社の無機/有機の技術の融合による新規歯科材料の開発に注力しており、CAD/CAMなど歯科のデジタル化の流れにも対応しています。また、人工骨インプラント<リジェノス>の用途拡大を進めるとともに、新たにβ-リン酸三カルシウム素材の吸収性骨再生用材料<アフィノス>の全国販売を開始しました。<アフィノス>は移植後に体内に吸収され、自家骨に置換されるという特長を持っています。
・人工皮革<クラリーノ>については、環境対応型革新プロセス(CATS)で上質な商品、特長を生かした新規用途開発により、販売拡大が進んでいます。
[繊維]
・PVA繊維<ビニロン>については、革新プロセス(VIP)によるフィラメントの実証プラントを建設し、サンプルワークを開始しました。現在は、高強度フィラメントの開発を進めています。FRC(セメント補強材)は、新商品によるアジア、中南米等の新規ユーザーが拡大しました。また、軽量な成型品の展開も進めています。
・高強力繊維<ベクトラン>については、原料樹脂並びに繊維の品質管理体制の強化が実を結び、収率が向上しました。また、細繊度品の用途が拡大し、収益に大きく貢献しています。
・新型不織布<フレクスター>については、伸縮包帯用途を中心に新規ユーザーの開拓に取り組んでいます。
・難燃繊維(ポリエーテルイミド繊維)は、耐熱性、低発煙性や分散染料可染等の特長があり、航空機や自動車等の高温断熱材やコンポジット、ならびに高視認性防護製品の展開を図っていきます。
[トレーディング]
・ポリエステル長繊維<クラベラ>では、溶剤ではなく熱水に溶解し、生分解性をも有する環境に優しい特殊水溶性樹脂<エクセバール>を用いた ①水溶性繊維<ミントバール>とウールを複合した<ミントバールミックス>、②軽量で吸汗性に優れた“さくら”断面繊維<Ny-5葉> などをラインナップに加え販売を展開するなど、機能性・環境をキーワードにした独自素材の開発、用途開発に注力しています。
[その他]
・アクア事業推進本部では、中空糸ろ過膜を用いた様々な水の製造・回収、ポリビニルアルコール(PVA)ゲルを用いた産業排水の処理・回収、海洋生態系保全のための海水処理などを通して、「高品質で安全な水の提供」と「環境負荷の低減」に貢献する素材・装置・プラント・技術開発に取り組んでいます。また、食品残渣(生ごみ)を少なくするため、ゲルに棲まわせた微生物で生物分解する装置を開発しました。この装置及びゲルの販売を促進します。
・クラレケミカル株式会社では、「Ecology & Amenity」を企業コンセプトとし、「環境・エネルギー」分野をメインターゲットに、活性炭や炭素材料を用いた新規用途開発に取り組んでいます。
・クラレプラスチックス株式会社では、当社の研究・開発部門と連携し、スチレン系エラストマーを使用した家電・電子部品ならびに自動車部品、建材、生活用品、メディカル、スポーツ用品等の用途での樹脂用コンパウンド、ポバールフィルムでの多層化加工やエバールフィルムでの特殊コーティング加工をした新規フィルム、成型加工技術を利用したスマートハウス向け断熱換気ダクトや土木用途を中心とした繊維複合ホース等の開発を推進しています。
[コーポレート研究開発]
・コーポレート研究開発は、市場成長が期待される「水・環境」、「エネルギー」、「電子・光学」分野を重点注力分野とし、新規事業の創出と育成に注力しています。
・リチウムイオン二次電池(LiB)の研究開発・市場開発に関し、株式会社クレハの子会社である株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン(KBMJ)へ資本参加し、またクラレケミカル株式会社とKBMJによる生産合弁会社である株式会社バイオハードカーボンを設立しましたが、2015年12月に合弁を解消し、株式会社クラレおよび株式会社クレハの事業会社2社がそれぞれの強みを生かしてLiB用材料事業を展開していくこととしました。株式会社バイオハードカーボンは2016年4月に当社に吸収合併される予定です。今後は当社グループ単独で、急速な拡大が見込まれるハイブリッド車や電気自動車などの車載用市場向けの電池負極材の開発を一層加速してまいります。一方、これ以外に電池材料の開発につきましても、技術研究組合リチウムイオン電池材料評価研究センター(LIBTEC)に参画し、電池部材の評価・解析を通じ、開発の加速を図っています。
・炭酸ガス回収・貯留のための膜分離技術開発に向け、地球環境産業技術研究機構(RITE)他2社と共同で設立した次世代型膜モジュール技術研究組合において、RITEが保有する技術をベースに当社の独自素材・技術を組み合わせた分離膜を開発し、目標性能を達成しました。今後本組合では、分離膜の更なる性能向上を図るとともに、実機型膜モジュールおよび膜分離システムの開発を進めます。
・新規アクリル系の特殊フィルムの開発において、アクリルの透明性を生かしながら、新たな機能を付与させた製品の用途開拓を推進しています。展示会においては、多くの顧客からサンプル供給の要求を受けるなど、注目を集めています。光学や加飾分野での採用が見込まれ、市場投入に向けた販売体制の準備を進めています。
・当社独自技術による新規光硬化性エラストマーを新たに開発しました。当社独自の高分子技術により、エラストマー部と光硬化性部の分子量や配列を自在にコントロールし、これまでの光硬化性樹脂にはない優れた硬化性と柔軟性の両立を実現しました。アクリル系由来の「透明性」「耐候性」「接着性」などの特長を持つとともに、柔軟性と強度の制御が自在、各種モノマーとの配合の自由度が高い、硬化時に収縮しにくく、寸法安定性が良好等の優れた特長も併せ持っています。粘・接着剤、コーティング剤、成形材料等の領域で市場展開を加速していきます。
・将来の成長領域での有望な新技術探索機能を強化する目的で、2011年よりカリフォルニア州シリコンバレーに拠点を設け、当社とシナジーのある技術を保有するベンチャー企業等と積極的に技術交流を進めてきました。その一環として、2013年に太陽電池やディスプレイ向けの超防湿フィルム開発のベンチャー企業であるVitriflex Inc. への出資を完了し、戦略的パートナーシップを締結しました。
・当社の微細成形技術を用いて、高い集光効率の集光型太陽光発電(CPV)システム向けレンズを開発しました。CPVシステムの普及に向けて装置メーカーとの協業体制を構築し、国のプロジェクトを推進している中東や中国市場への発電システム設置および技術ライセンスに合わせたレンズ生産技術の効率化を促進します。
・LED光源を用いるエッジライト方式の導光板により、高い照度、配光特性のコントロールおよび異方出射特性を有するLED照明の開発を照明メーカーと行いました。省エネ、薄型、軽量であることを生かした照明の採用実績の拡大を進めます。
・当社の微細成形技術を用いて開発したマイクロ空間細胞培養プレート<Elplasia>の市場評価が進み、がんの創薬スクリーニング用途、および、再生医療細胞培養用途での採用実績が拡大しています。さらなる市場浸透を図るため、産学一体となってより具体的な取り組みを進めていきます。
・電材事業として、①高周波回路基板用途の液晶ポリマーフィルム<ベクスター>の事業拡大、および②半導体製造工程で用いられる高性能CMP(化学機械研磨)パッドの事業化を進めています。①液晶ポリマーフィルム<ベクスター>はモバイルコミュニケーション端末用途で2015年度に採用がさらに拡大しました。②高性能CMPパッドは半導体メーカーで従来品に無い特徴が好評価されており、早急な事業化を目指しています。
(1) 経営成績の分析
当連結会計年度における経営環境は、日本経済は個人消費や設備投資の回復の遅れなど一部に弱さがみられましたが、緩やかな回復基調が続きました。世界経済は、米国は雇用情勢や個人消費が底堅く好調に推移したものの、欧州は先行きに不透明感があり景気回復に力強さがみられませんでした。中国経済の減速傾向は当年度の終盤にかけてさらに強まり、新興国でも成長が鈍化する国が増えました。2014年度終盤から続いている原油価格下落に伴う原燃料コストの低下は、一部の事業では販売価格の調整を余儀なくされましたが、当連結会計年度の業績においてプラスに働きました。
このような状況において、当社グループは「世界に存在感を示す高収益スペシャリティ化学企業」を実現すべく、今年度よりスタートした中期経営計画「GS-STEP」において掲げた経営戦略を順次実行しています。
セグメント別の状況につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりです。
(2) 財政状態の分析
総資産は、有価証券の増加等により前連結会計年度末比10,231百万円増の701,770百万円となりました。負債はコマーシャル・ペーパーの償還等により前連結会計年度末比11,531百万円減の198,180百万円となりました。純資産は前連結会計年度末比21,763百万円増加し、503,589百万円となりました。自己資本は496,062百万円となり、自己資本比率は70.7%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標は以下のとおりです。
| 2014年12月期 | 2015年12月期 |
自己資本比率(%) | 68.7 | 70.7 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 69.8 | 73.7 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.8 | 0.6 |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 118.9 | 128.7 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務諸表数値により計算しています。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
4.有利子負債は短期借入金、コマーシャル・ペーパー、長期借入金および社債の合計額を使用しています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
(4) 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、目指すべき長期的な方向性を示す「長期企業ビジョン」を踏まえ、このビジョンの実現に向けた挑戦を続けています。
次期の経営環境については、国内景気は消費増税前の駆け込み需要の下支えが期待されるものの、低調な世界経済の影響を受け、先行き懸念が強まっています。国外においては、米国経済は順調に推移し、欧州は先行きが不透明であるものの緩やかな回復の継続が見込まれます。一方で中国および新興国経済は成長減速が続くと予想されます。また原油価格の下落は短期的には当社業績にプラスに働きますが、中長期的には地政学上のリスク拡大にも繋がり、世界経済に悪影響をおよぼす可能性があります。さらに、昨今の世界同時株安が実体経済に与える影響が予想しづらいなど、経営環境はますます不透明になっています。
2015年度にスタートした中期経営計画「GS-STEP」(2015年度~2017年度)では、コア事業の事業基盤をより磐石にすることによる競争優位性の向上、独自性の高い自社技術の活用による新事業の創出、生産プロセス改良や新プロセス確立による品質・コスト優位性の向上、外部資源のより一層の活用による新規事業領域の拡大などにより、高収益を実現するとともに、事業拡大に向けた経営基盤の構築を着実に進めてまいります。
※文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。