第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

 (1) 経営方針・経営戦略等

当社グループは経営の基本方針として「グループ企業理念」を以下のとおり定めています。 

 ・企業公器

 企業は社会の公器であるとの考えのもと、地球環境問題へのソリューションの提供を通じて、持続可能な社会の実現を目指します。

 ・至誠一貫

 世界のさまざまな文化や慣習、さらには生物の多様性等を尊重し、企業人としての誇りをもって公正・誠実な事業活動を行います。

 ・未来共創

 変化への対応とたゆまぬ挑戦を続け、ステークホルダーの皆さまとともに豊かな未来を創造します。

 

 この「グループ企業理念」のもと、「グループ行動指針」を定め、グローバル社会に貢献する「環境・エネルギーカンパニー」グループとして、企業価値の向上に邁進してまいります。

 

当社グループの経営理念「企業公器」は、「事業活動を通じて人間社会に貢献し、それとともに企業を成長に導き、ステークホルダーに酬いる」を本旨とします。環境・社会・企業統治の視点を一層高めて、環境破壊や地球温暖化など人間社会が直面する最大の課題にソリューションを提供し、安全で安心な暮らしに貢献することにより、理念の具現化を加速していきます。

この理念・方針の下、当社グループは、「無線・エレクトロニクス」「オートモーティブ・機器」「素材・生活関連」「新エネルギー・スマート社会」を戦略的事業領域とし、たゆまぬイノベーションを原動力に「既存事業の強化」「研究開発の成果発揮」「M&Aの積極展開」を進めています。

今後は先ず、オートモーティブ及び超スマート社会関連ビジネスに経営資源を重点的に配分し、成長戦略を遂行します。

ブレーキ分野では、世界レベルで需要が見込まれる銅規制対応摩擦材の生産を開始しました。ブレーキ摩擦材に使用されている銅が水質汚染を引き起こすとして、米国では2021年に使用規制が始まることから、当社グループでは、いち早く銅レス・銅フリー摩擦材の開発に着手し、トップランナーとして既に量産を開始しています。今後も順次、銅規制対応摩擦材のラインナップを拡充し、環境保護への貢献をとおして業容拡大を図ります。

また、ケミカル分野では燃料電池車部品(カーボンセパレータ及び白金代替触媒)の市場投入に向け、燃料電池ビジネスの世界的な先駆者であるカナダのバラード社との提携関係を強化し、開発を加速させています。

さらに、エレクトロニクス分野ではグループの無線通信技術や電子部品生産技術を融合させ、ADAS(先進運転支援システム)ビジネスへ参入します。

また、防災や海上無線といった社会インフラビジネスに加え、Industry4.0やIoT、AIの発展を踏まえたセンシング技術と通信との連携により、超スマート社会の実現に取り組みます。エレクトロニクスやメカトロニクス、ケミカルの技術や知見の融合、M&A、ビジネスパートナーズとの連携などを進め、多様性を活かして「環境・エネルギーカンパニー」グループとしての成果につなげていきます。

なお、当社グループでは、以下の中長期業績目標を掲げています。

2025年度にROE12%、売上高1兆円

 

 

 (2) 経営環境及び対処すべき課題

○エレクトロニクス

日本無線グループ3社の統合に向けた新たな体制により、船舶の自動航行を見すえたシステムやオートモーティブ・メディカル両事業の拡大など、コア事業を安定させ成長軌道への回帰を図り、事業ポートフォリオの最適化を進めます。

また、電子部品関連の事業を営む新日本無線㈱では、成長戦略に基づき、堅調に推移している車載・産業機器市場を確実なものとし、急速な拡大が見込まれるIoT分野での新たなニーズのキャッチアップ、マイクロ波製品事業を強化することでビジネスの更なる拡大を図ります。新日本無線グループとリコー電子デバイスグループの人財、技術、設備投資等のリソースをフル活用することで、電子デバイスビジネスの基盤を強化し、一層の拡大を図ります。

 

○ブレーキ

銅規制に対応した銅フリー摩擦材を本格的に市場へ投入し銅規制材ビジネス獲得拡大を推進するとともに、最重要課題としてTMD社の再生に取組み、収益力の向上を図るとともに、業務改善活動を通じて事業力を強化します。

また、品質保証と技術力を強化し、コスト競争力のある差別化商品を提供します。

 

○精密機器

プラスチック製品事業では、南部化成とのシナジーを発揮すべく、技術・人材・拠点などの相互活用を推進し、グローバルな競争力向上を図ります。精密部品事業では、中国での自動車用EBS(電子制御ブレーキシステム)の精密加工部品の生産を1,000万台体制に拡大し、収益力を向上させます。

 

○化学品

断熱既存製品・超低温製品の成長戦略推進、水処理ビジネスの中国展開加速、カーボン製品の自動車・エレクトロニクス市場における需要拡大戦略の推進、燃料電池セパレータの家庭・定置用の採算性向上や自動車用の採用に向けた活動・拡販の推進、高機能性樹脂素材「カルボジライト」の新規顧客・開発品の早期採用獲得と顧客対応力強化による横展開・拡販の推進、土壌分析ビジネスのコアビジネス化などの各事業の成長戦略を推進します。

 

○繊維

国内外の市場ニーズに応じた販売ルートの新規獲得や見直しに加え、綿100%形態安定加工「アポロコット」関連商品など新商品の開発・販売の促進などにより、高収益体質を確立します。また、販売・生産管理システムの統合と組織再編による競争力の強化により、利益重視に基づく効率的な販売・モノづくり体制を構築します。

 

○不動産

事業所跡地などの再開発、オフィス・商業施設の賃貸、宅地分譲などを計画的に行い、当社グループの成長戦略を支えるための資金を調達するとともに、グループ全体の不動産の有効活用を推進します。

 

 

 (3) 株式会社の支配に関する基本方針

 ①基本方針の内容

当社は、最終的に当社の財務及び事業の方針(以下「経営方針」といいます。)の決定を支配するのは、株主の皆様であると考えています。他方、実際に経営方針を決定するのは、株主総会において選任され、株主の皆様から委任を受けた取締役により構成される取締役会であることから、取締役会は、当社の企業価値、ひいては当社株主共同の利益(以下単に「株主共同の利益」といいます。)を維持・向上させるために、最善の努力を払うことと、株主の皆様の意向を経営方針の決定により速やかに反映することを、当社の基本方針としています。

 

 ②基本方針の実現に資する取り組み

当社は、①の基本方針を実現するために、「企業公器」「至誠一貫」「未来共創」の企業理念をあらゆる事業活動の根幹に据え、コーポレートガバナンスなど組織文化の質的向上と、ROE重視の収益力向上や株価重視の経営など数値・業績面の量的成長の実現にむけ取り組んでいます。また、株主の皆様から経営の委任を受けている取締役の毎事業年度の責任を明確にするため、取締役の任期を1年とするとともに、取締役の職務の執行を監督するという取締役会の機能を強化するため、複数の社外取締役を選任しています。

 

 ③基本方針に照らして不適切な者によって経営方針の決定が支配されることを防止する取り組み

当社は、当社株式の大規模な買付行為や買付提案を行おうとする者に対しては、関係諸法令に従い、大規模買付行為の是非を株主の皆様に適切に判断頂くための必要かつ十分な情報の開示を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示するとともに、株主の皆様に検討頂くために必要な時間の確保に努めるなど、適切な措置を講じてまいります。

 

 ④上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

上記②及び③に記載の取り組みは、当社の役員の地位の維持を目的とするものではなく、株主共同の利益の確保・向上させるための施策であり、上記①の基本方針に適うものと考えています。

 

 

2 【事業等のリスク】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

①新規事業に関するリスク

当社グループでは、売上・収益の拡大を目指してカーボン触媒等の新規事業に積極的に取り組んでいますが、新規事業においては不確定要因が多く、魅力ある新製品を開発できない場合や、新規市場の創出が想定通り進まないことも考えられます。その場合には、これまでの投資回収が想定より遅れる、又は回収できない可能性があります。

 

②投資有価証券の変動によるリスク

当社所有の投資有価証券は金融商品会計基準に基づき時価評価を行っており、一部についてはより厳格な社内基準により減損処理を実施しています。取得価格が総じて低いため、現行の会計処理及び減損処理基準では、純損益に影響を与える減損の可能性は大きくないと考えられるものの、時価の変動により包括利益は大きく変動することが考えられます。また、M&Aによる投資、海外展開への出資・設備投資などに対しては、有価証券を資金化することで対応し有利子負債の増加を抑える場合がありますが、売却時期と投資時期がずれれば目論見どおりにならない可能性があります。

 

③遊休土地の活用に伴うリスク

当社は事業構造の変革のため、一部事業所の閉鎖と閉鎖後の土地活用を積極的に進めており、再開発による収入が収益に大きく貢献しております。土地の再開発に当たっては、土地浄化費用が発生する可能性があること、また法律の改正などが再開発の障害となる可能性があります。

 

④製品の品質に関するリスク

当社グループの大部分は国際規格の品質管理基準に従って製品の製造をしていますが、将来において品質問題が発生しないという保証はありません。製造物責任賠償保険には加入をしておりますが、補償額が多大となれば業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤製品の売値、原料調達の市況変動によるリスク

当社グループが展開する製品には市況の動向、他社との競合に伴う市場価格の変動に大きく左右されるものがあります。売値に関しては繊維製品が、原料の調達に関しては原綿・鋼材・資材がその影響を受けやすい構造となっています。

新日本無線グループは、その連結売上高の8割強を半導体部門が占めており、半導体市場の需要の変化によって経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

⑥顧客企業の業績変動によるリスク

当社グループのブレーキ製品はグローバルに事業を展開する自動車メーカーを顧客としています。顧客企業の業績変動による予期しない契約打切り、大幅な値下げ要請など当社グループが管理できない要因により業績に影響を受ける可能性があります。

日本無線グループは、官公庁・自治体等に納入する割合が比較的高いことから、売上高が3月に偏る傾向があります。また、官公庁・自治体の公共投資計画や通信業界の設備投資の動向によって、経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

 ⑦部材入手に係るリスク(サプライチェーンに係るリスク)

当社グループで使用する部材は経済環境の変化により入手困難になる可能性があります。例えば特定地域・製品分野の急発展などにより、部材メーカーの供給能力、納期対応に問題が生じた場合、出荷計画に影響を及ぼし、あるいは部材価格高騰による収益性の悪化をもたらす可能性があります。

 

⑧為替の変動によるリスク

外貨建取引により生ずる収益・費用及び外貨建債権・債務の円貨換算額、並びに外貨建で作成されている海外連結対象会社等の財務諸表の円貨換算額は、外国為替レートの変動の影響を受けます。

当社グループでは為替変動リスク対策は実施しているものの、当該リスクを完全に回避できるものではないため、為替の変動が業績に影響を及ぼすことがあります。

 

⑨予期しない法令等の改正によるリスク

日本無線グループは、その製品の特性から取引を行う各国において安全保障等による輸出制限、輸出入規制、環境・リサイクル関連等、様々な法令の適用を受けています。法令等の遵守(コンプライアンス)をポリシーとして掲げて、社内規定等で明確化を行っていますが、予期しない法令の改正が行われた場合には、同社グループの活動の制限、コストの増加につながる可能性があります。

 

⑩海外展開事業のリスク

当社グループは海外に多くの生産拠点を保有しておりますが、予期しない法律又は規制の変更、不利な政治的経済的要因、社会的混乱などのリスクが内在しています。

 

⑪資金調達に係る財務制限条項等に係るリスク

当社及び一部の連結子会社はコミットメントライン契約及びタームローン契約を複数の金融機関との間で締結しており、これらには一定の財務制限条項が付されています。

 

⑫災害・事故等に係るリスク

当社グループでは、災害・事故等の発生に備えたリスク管理を実施しております。しかし、大地震等の大規模自然災害や火災等の突発的な事故が発生した場合は、生産設備等に多大な損害を被る可能性があり、操業の中断により出荷に遅れが生じ、また破損した建物や設備の復旧に多額の費用がかかる恐れがあります。

また、新型の感染症等が拡大した場合、操業に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営成績

当連結会計年度の当社グループの売上高は、エレクトロニクス、ブレーキ、精密機器、化学品の各事業は増収でしたが、紙製品事業を譲渡した影響等により512,047百万円(前年同期比15,226百万円減、2.9%減)となりました。

営業利益は、エレクトロニクス事業において日本無線㈱が黒字化したことや、TMD社買収に伴うのれんの償却が前連結会計年度末で終了したブレーキ事業の増益等により15,085百万円(前年同期比10,195百万円増、208.5%増)となりました。

経常利益は、営業利益の増加等により19,700百万円(前年同期比9,143百万円増、86.6%増)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、紙製品事業の譲渡による関係会社株式売却益の計上や固定資産売却益の増加等により26,352百万円(前年同期比22,777百万円増、637.2%増)と大幅増益となりました。

当社グループは、今後の成長が見込まれる車載、IoT分野を中心に半導体・電子デバイスビジネスの拡充を加速させるため、2018年3月にアナログ電源ICを主力とするリコー電子デバイス㈱が発行する株式の80%を取得し連結子会社としました。なお、同社の期末財政状態(貸借対照表)は当連結会計年度末の連結貸借対照表に反映していますが、経営成績(損益計算書)の連結損益計算書への反映及びのれんの償却は、2018年12月期第1四半期連結会計期間からの予定です。

なお、損益に関する各種指標は以下のとおりです。

 

売上高

営業利益

経常利益

特別損益

親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度

512,047百万円

15,085百万円

19,700百万円

13,787百万円

26,352百万円

前連結会計年度

527,274百万円

4,890百万円

10,556百万円

△3,839百万円

3,574百万円

 

 

事業セグメントの業績は下記のとおりです。なお、セグメント利益は営業利益ベースの数値です。

 

①エレクトロニクス

日本無線㈱は、マリンシステム事業におけるアフターマーケット向け機器や中小型船向け機器の売上、通信機器事業における自動車用ITS(高度道路交通システム)製品の売上が増加したものの、ソリューション・特機事業における大型防災事業の売上が減少したことなどにより減収となりましたが、全社的な固定費削減等により黒字化しました。

新日本無線㈱は、主力の電子デバイス製品において、中国スマートフォン市場の在庫調整等の影響がありましたが、車載・産業機器向け半導体の販売が好調に推移し、増収・増益となりました。

以上の結果、エレクトロニクス事業全体では、売上高193,620百万円(前年同期比1.5%増)、セグメント利益3,021百万円(前年同期比6,262百万円改善)と大幅増益となりました。

 

 

②ブレーキ

国内自動車販売は、軽自動車の販売が前年の燃費不正問題の影響による落ち込みから持ち直したこともあり、新車販売合計は前年比で増加しました。当社グループの国内事業も国内自動車販売の増加に伴い増収となりましたが、商品構成の変化等により減益となりました。

海外では、米国子会社は北米市場の需要頭打ちや商品構成の変化等により減収・減益となりました。韓国子会社も新車販売減等により減収・減益となりましたが、タイ子会社は自動車販売の好調に加え新製品の立ち上がりにより増収・増益となり、中国子会社も売上増等により増益となりました。TMD社はアフターマーケット向け製品の販売増等により増収、黒字化しました。なお、TMD社買収に伴い発生していたのれんは前連結会計年度末で償却を終了しています。

以上の結果、ブレーキ事業全体では、売上高154,204百万円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益6,119百万円(前年同期比6,126百万円改善)と大幅増益となりました。

 

 ③精密機器

自動車向け精密部品加工は、中国子会社の事業拡大に伴う受注増等により増収・増益となりました。プラスチック成形加工は、中国子会社とインド子会社の受注増等や南部化成㈱の自動車向け製品受注増及びコスト改善活動が寄与し増収・増益となりました。

以上の結果、精密機器事業全体では、売上高64,918百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益1,724百万円(前年同期比64.4%増)となりました。

 

④化学品

断熱製品はウレタン原液等の売上増が寄与し増収・増益となりました。燃料電池用カーボンセパレータは家庭用燃料電池の売上増加に加え経費削減等により増収、黒字化しました。機能化学品は水性架橋剤等の売上が増加したことにより増収・増益となりました。

以上の結果、化学品事業全体では、売上高11,285百万円(前年同期比19.0%増)、セグメント利益2,112百万円(前年同期比61.3%増)となりました。

 

⑤繊維

国内は、ユニフォーム用生地、スパンデックス糸等の販売は増加しましたが、デニム用生地及びニット用編物の販売が低調となり、東京シャツ㈱のシャツ販売も振るわなかったこと等から減収・減益となりました。

海外は、インドネシア子会社の日本向け販売が堅調に推移したことに加え、ブラジル子会社は流通在庫の減少により販売が増加し増収・増益となりました。

以上の結果、繊維事業全体では、売上高54,639百万円(前年同期比2.2%減)、セグメント利益1,875百万円(前年同期比5.5%増)となりました。

 

⑥不動産

宅地分譲事業は日本無線㈱三鷹製作所跡地(東京都)北側の宅地分譲を開始したことにより増収となりましたが、前第3四半期末において名古屋事業所跡地(愛知県)の分譲が終了したこと等により減益となりました。賃貸事業は大型商業施設を売却した影響により減収・減益となりました。

以上の結果、不動産事業全体では、売上高8,405百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益5,067百万円(前年同期比12.8%減)となりました。

 

⑦その他

ニッシントーア・岩尾㈱(食品、産業資材等の商社機能や保険代理店業務)等の事業を、その他として区分しています。

その他の売上高は24,973百万円(前年同期比5.7%増)、セグメント利益は45百万円(前年同期比137百万円の改善)と黒字化しました。

 

(注)上記金額に消費税等は含まれていません。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。

①生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エレクトロニクス

194,999

+2.4

ブレーキ

123,367

+7.4

精密機器

58,147

+5.1

化学品

7,177

+9.5

繊維

34,499

△1.6

その他

610

+12.7

合計

418,802

△2.2

 

(注) 1 金額は製造原価により算出しています。

2 不動産事業は生産活動を行っていないため、上記金額には含まれていません。

3 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

4 当連結会計年度において、生産実績に著しい変動があります。これは、日清紡ペーパー プロダクツ㈱他4社において営む紙製品事業を、大王製紙㈱に譲渡したことによるものです。

  

②受注状況

当連結会計年度におけるエレクトロニクス及び精密機器の受注実績を示すと、次のとおりです。なお、エレクトロニクス及び精密機器のうちシステム機事業以外の製品については主として見込生産を行っています。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

エレクトロニクス

195,843

2.6

71,324

3.2

精密機器

2,429

△5.1

1,218

40.5

合計

198,272

2.5

72,542

3.7

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

 ③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エレクトロニクス

193,620

+1.5

ブレーキ

154,204

+5.6

精密機器

64,918

+7.0

化学品

11,285

+19.0

繊維

54,639

△2.2

不動産

8,405

+4.0

その他

24,973

+5.7

合計

512,047

△2.9

 

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が総販売実績の10%未満のため記載を省略しています。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

3 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動があります。これは、日清紡ペーパー プロダクツ㈱他4社において営む紙製品事業を、大王製紙㈱に譲渡したことによるものです。

 

(2)財政状態

当連結会計年度末における総資産は654,227百万円と前連結会計年度末と比較し7,939百万円増加しました。

現金及び預金の減少4,645百万円、電子記録債権の増加1,790百万円、たな卸資産の増加5,598百万円、投資有価証券の増加7,596百万円、繰延税金資産(投資その他の資産)の減少3,112百万円などが主な要因です。

負債総額は363,793百万円となり、前連結会計年度末と比較し6,741百万円減少しました。

支払手形及び買掛金の減少4,447百万円、電子記録債務の増加3,962百万円、短期借入金の減少2,664百万円、未払法人税等の増加2,746百万円、偶発損失引当金の減少1,478百万円、その他(流動負債)の増加5,691百万円、長期借入金の減少5,187百万円、繰延税金負債(固定負債)の減少3,331百万円、退職給付に係る負債の減少1,148百万円などが主な要因です。

純資産は、290,434百万円となり、前連結会計年度末と比較し14,680百万円増加しました。

資本剰余金の増加9,132百万円、利益剰余金の増加21,588百万円、その他有価証券評価差額金の増加5,654百万円、為替換算調整勘定の増加2,646百万円、非支配株主持分の減少24,644百万円などが主な要因です。
  以上の結果、自己資本比率は前年度末比5.6ポイント増加して41.1%となりました。

 

(3)キャッシュ・フロー

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは32,414百万円と前年同期に比べ5,646百万円増加しました。これは主として税金等調整前当期純利益の増加、法人税等の支払額の減少によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは△1,797百万円と前年同期に比べ29,631百万円増加しました。これは主として、有形固定資産の売却による収入の増加、投資有価証券の売却による収入の増加、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入の増加によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは△34,784百万円と前年同期に比べ38,379百万円減少しました。

これは主として長期借入れによる収入の減少、自己株式の取得による支出の増加によるものです。
 以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は36,478百万円と前連結会計年度末に比べ3,372百万円減少しました。

 

(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移 

 

2014年3月期

2015年3月期

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

自己資本比率

39.1%

38.2%

35.9%

35.5%

41.1%

時価ベースの自己資本比率

25.2%

26.9%

29.1%

27.3%

35.4%

債務償還年数

5.0年

4.0年

3.8年

5.9年

4.6年

インタレスト・カバレッジ・
レシオ

14.6倍

36.7倍

39.5倍

27.9倍

38.2倍

 

(注)自己資本比率:(純資産-新株予約権-非支配株主持分)/総資産

時価ベ-スの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。

3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロ-計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象にしています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当連結会計年度において、当社は2017年9月に主要銀行とのコミットメントライン契約を20,000百万円で更改しました。

 当社グループの財務状況につきましては、安定的な営業活動によるキャッシュ・フローに加え、コミットメントライン契約、主要銀行との当座貸越枠、コマーシャル・ペーパー、長期シンジケートローン等、多様な調達手段を確保しており、十分な資金流動性を有しています。

 なお、重要な資本的支出の予定及び資金の調達方法については、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。

 

(5)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。海外子会社については、IFRS(国際財務報告基準)及び進出国の会計基準に準拠して作成され、現地監査法人の監査を受けた上で必要な調整を反映させています。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 

(7)次期の業績見通し

 当社は2018年6月28日開催の第175回定時株主総会において、「定款一部変更の件」が承認され、2018年度より決算期を3月31日から12月31日に変更することになりました。従いまして、経過期間となる2018年12月期は決算期変更を前提に当社及び3月決算の子会社は2018年4月1日から2018年12月31日の9カ月間を、2月決算の子会社は2018年3月1日から2018年12月31日の10カ月間を、12月決算の子会社は従来通り2018年1月1日から2018年12月31日の12カ月間を連結対象期間としています。これにより2018年12月期の連結業績予想は売上高435,000百万円、営業利益3,500百万円、経常利益7,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益5,000百万円となる見込みです。

 なお、当社グループの連結業績は、エレクトロニクス事業の日本無線㈱による官公庁・自治体等向け機器の売上及び利益が1月から3月に偏重しているため、4月から12月の売上及び利益が相対的に低い傾向にあります。そのため参考値として、決算期変更を行わないと仮定して調整した連結業績予想(以下、「調整後連結業績予想」といいます。)を下記のとおり追記します。調整後連結業績予想は、リコー電子デバイス㈱の連結子会社化をはじめエレクトロニクス事業の拡大などが寄与し、売上、営業利益、経常利益は増加を見込んでいます。

 なお、為替レートは通期平均で1米ドル=110円、1ユーロ=130円を前提としています。

 

 (参考)調整後連結業績予想(2018年4月1日~2019年3月31日)

(%表示は、対前期増減率)

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属
する当期純利益

百万円

百万円

百万円

百万円

546,000

6.6

15,500

2.8

20,000

1.5

13,500

△48.8

 

(注)当社及び3月決算の子会社は2018年4月から2019年3月までの12カ月間、2月決算の子会社は2018年3月から2019年2月までの12カ月間、12月決算の子会社は2018年1月から2018年12月までの12カ月間で予想しています。

  対前期増減率は調整後連結業績予想と2018年3月期連結経営成績との増減率です。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 合弁会社設立に関する契約

契約会社名

契約の相手先

契約の内容

契約締結年月

提出会社

PT.Warga Djaja Trading Corp.

(インドネシア)

帝人㈱               (日本)

綿及び合繊混素材を原料とする糸・織物の生産・販売を目的とする合弁会社 PT.NIKAWA TEXTILE INDUSTRY (インドネシア)の設立

2011年3月

Continental Teves AG&Co,oHG

(ドイツ)

自動車用EBS(電子式ブレーキシステム)、ブレーキ全般(摩擦材・ドラムブレーキ及び大・中型商用車用ブレーキを除く)の研究開発、製造、販売を目的とする合弁会社コンチネンタル・オートモーティブ㈱(旧会社名コンチネンタル・テーベス㈱)の設立

2000年11月

Continental Automotive Holding Co., Ltd.

(ドイツ)

自動車用EBS(電子式ブレーキシステム)の主要部品であるバルブブロックの製造・販売を目的とする合弁会社日清紡大陸精密機械(揚州)有限公司の設立

2013年11月

日清紡テキスタイル㈱

Vardhman Textiles Limited

(インド)

シャツ製品の製造及び販売を目的とするVardhman Nisshinbo Garments Company Limited(インド)の設立

2009年5月

 

 

(2) 技術導入に関する契約

契約会社名

契約の相手先

契約の内容

対価

契約締結年月
(有効期間)

日本無線㈱

ウルトラ・エレクトロニクス・フライトライン・システムズ

(米国)

ソノブイ受信機のノウハウ及び製造販売実施権の許諾

売上の一定比率額

1988年12月

(2018年10月まで)

BAE システムズ・インフォーメーション アンド エレクトリック システムズ インテグレーション インク.   (米国)

ソノブイ受信機のノウハウ及び製造販売実施権の許諾

売上の一定比率額

1988年7月

(2018年6月まで)

タレス            (フランス)

電波高度計の製造販売実施権の

許諾

売上の一定比率額

1989年11月

(2020年3月まで)

新日本
無線㈱

TEXAS INSTRUMENTS

INCORPORATED         (米国)

半導体装置に関する特許権並びに実用新案権の実施許諾

売上の一定比率額

2016年12月

(2026年3月まで)

㈱デンソー          (日本)

半導体装置等に関する特許権並びに技術提供等の実施許諾

一定額及び売上の一定比率額

2012年12月

(2018年12月まで)

 

※日清紡ブレーキ㈱とMeritor Heavy Vehicle Braking Systems(UK) Ltd.との技術導入に関する契約は重要性が乏しくなったため、上表には含まれていません。

 

 

(3) 技術供与に関する契約

契約会社名

契約の相手先

契約の内容

対価

契約締結年月
(有効期間)

日清紡
ブレーキ㈱

Rane Brake Lining Ltd.

(インド)

ブレーキライニング、ディスクパッドの製造技術、原料配合及び製造設備技術情報に関するノウハウの提供

売上金額基準による技術指導料

2017年10月
(5年)

亨日松精密工業股份有限公司

(台湾)

ブレーキライニング、ディスクパッドの製造技術、原料配合及び製造設備技術情報に関するノウハウの提供
提携製品の工場建設の指導

売上金額基準による技術指導料

2016年12月
(3年)

南部化成㈱

蘇州川鵬塑料有限公司  (中国)

医療関連製品に関する技術支援

売上金額基準による技術指導料

2015年1月
(4年)

 

※日清紡ブレーキ㈱と亨通国際開発股份有限公司との技術供与に関する契約は、重要性が乏しくなったため、上表には含まれていません。なお、本契約は2018年4月1日付でファウンデーションブレーキ事業の譲渡のためAHブレーキ㈱へ吸収分割しています。

 

(4) 当社による日本無線㈱の完全子会社化に関する株式交換契約の締結

当社は、2017年5月15日開催の取締役会において、当社の連結子会社である日本無線㈱との間で、当社を株式交換完全親会社、日本無線㈱を株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決定し、両社の間で株式交換契約を締結いたしました。

詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係) Ⅱ.共通支配下の取引等」に記載のとおりです。

 

(5) ファウンデーションブレーキ事業の譲渡のための吸収分割及び子会社株式の譲渡契約の締結

当社は、2017年8月30日開催の取締役会において、当社の連結子会社である日清紡ブレーキ㈱等において営む自動車用ブレーキ事業の内、ファウンデーションブレーキ事業を、アイシン精機㈱グループの主要子会社の1社である豊生ブレーキ工業㈱に譲渡することを決定し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象) 1.事業分離」に記載のとおりです。

 

(6) リコー電子デバイス㈱の株式譲渡契約の締結

当社は、2017年10月30日開催の取締役会において、半導体・電子デバイス分野の事業基盤を強化し、今後の成長が見込まれる車載、IoT分野を中心に電子デバイスビジネスの拡充を加速するため、㈱リコーから、同社の子会社であるリコー電子デバイス㈱の株式160株(持株割合80.0%)を取得、子会社化することについて決定し、同日付けで株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係) Ⅲ.取得による企業結合」に記載のとおりです。

 

(7) 当社による新日本無線㈱の完全子会社化に関する株式交換契約の締結

当社は、2018年5月10日開催の取締役会において、当社の連結子会社である新日本無線㈱との間で、当社を株式交換完全親会社、新日本無線㈱を株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決定し、両社の間で株式交換契約を締結いたしました。

詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象) 2.当社による新日本無線㈱の完全子会社化に関する株式交換契約の締結」に記載のとおりです。

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループでは、社会的重要性が一層高まりつつある「環境・エネルギー」分野において高性能・高品質かつ競争力のある製品・技術の開発に力を注ぎ、新規事業の創出に取り組んでいます。また、日本無線グループ各社が有するエレクトロニクス技術と、メカトロニクス、ケミカル、新規事業開発などの各部門が持つコア技術を融合させることで「環境・エネルギーカンパニー」グループとしてさらなる飛躍を目指します。

当連結会計年度の研究開発費は22,836百万円であり、主な研究開発とその成果は次のとおりです。

 

(1)エレクトロニクス

日本無線グループではマリンシステム、高度道路交通システム(ITS)、防災システムなどの分野において安全・安心、環境・エネルギー及びスマート社会に貢献すべき中長期の視野に立った基礎研究から事業活動に直結した新製品の開発まで、総合的な研究開発活動を行っています。

マリンシステム分野においては、船舶の安全運航と高効率運航を行うため、電子チャートテーブル(J-Marine NeCST)の高機能化を進める開発を行いました。また、遠隔操船、自動操船に関する技術の研究を進めました。

高度道路交通システム(ITS)分野においては、交通の安全と高度化に貢献することをキーワードに、センチメートル級の位置測定が可能な高精度GNSSチップ(JG11)の開発、ミリ波広帯域レーダの開発、安全運転支援システム(DSSS)の開発を行いました。

防災システム分野においては、導入コスト低減が期待できる新型の市町村向けデジタル防災行政無線システムの開発に加え、気象レーダ、テレメータ、ダム制御などの河川情報機器とのインターフェースを持つAIを活用した流出予測システムの開発を行いました。また、防災にも利用される航空機搭載円偏波合成開口レーダの開発を千葉大学と共同で行い、世界で初めて地形などの画像取得に成功しました。

新日本無線グループは、エレクトロニクス業界にあって、電子デバイス製品やマイクロ波関連製品等の企画、設計から生産技術まで総合的な研究開発を行っています。

その内容は、主力の「電子デバイス製品」を中心に、車載向けやスマートフォン等の通信デバイス向け等、各種デバイスの実用化に向けた開発等に注力しています。

新規事業分野としては、MEMSセンサを用いたスマートフォンのマイクモジュール向けの次世代製品及び、ウェアラブル端末や健康機器応用製品向けに光センサの次世代製品の開発を進めています。また、自社開発のデルタシグマ・アナログデジタルコンバーターをコアにしたセンサ市場向けのアナログフロントエンドICの量産を開始しました。引き続き、高精度化を目指して開発を進めていきます。また、開発を進めていましたスーパージャンクションMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)も量産を開始しました。

当セグメントに係る研究開発費は11,146百万円です。

 

(2)ブレーキ

今期は①安全第一(Safety First)の徹底 ②法令遵守と事業リスクへの確実な対応 ③コスト競争力のある差別化商品の提供 ④KPIを通じたキャッシュフロー経営の加速 ⑤品質保証の強化 ⑥グローカル事業戦略の推進 ⑦人材育成、を品質目標に掲げ、競争力ある製品・技術の開発に取り組んでいます。

摩擦材においては、重要保安部品としての高い信頼性の堅持、銅規制等に対応した環境負荷物質低減材質の開発、音・振動などのお客様ニーズへの対応等に重点をおいて活動しています。また、海外子会社への開発支援体制の強化や、開発・製造・生産技術の連携による原価低減活動を促進し、競争力強化を図っています。さらに、TMD社と共同で地域や機能ごとのニーズに応える製品の開発を進めていきます。

当セグメントに係る研究開発費は9,596百万円です。

 

 

(3)精密機器

プラスチック製品事業においては、空調機器用ファンや自動車部品をはじめ、広い分野で成形・金型技術を活かした製品の研究開発に取り組んでいます。金型技術の向上や生産設備の改善、原材料の開発による品質向上や低コスト化を推進しつつ、環境に配慮した製品・技術開発を進めます。

システム機(メカトロニクス)事業においては、太陽電池関連分野では新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同開発した太陽熱・光ハイブリッド太陽電池モジュール技術及び太陽光発電モジュール寿命予測技術の普及に取り組んでいます。また各種専用機分野では、長年培った基礎・基盤技術を活かし様々な産業分野に貢献するとともに、機能の向上とコスト低減に向けた研究開発活動に継続的に取り組み、新分野への展開を進めます。

当セグメントに係る研究開発費は165百万円です。

 

(4)化学品

機能化学品部門では、環境関連商品の普及に役立つ添加剤、改質剤の開発及び電子材料の開発を進めています。燃料電池部門では、カーボンの特長を生かした燃料電池セパレータの高性能化の研究開発に取り組んでいます。断熱事業部門では、環境に優しい低温暖化係数発泡剤の実用化、今後のエネルギー政策に大きくかかわるLNG等超低温分野の断熱技術の開発や、排水処理用微生物固定化担体等の開発に取り組んでいます。

当セグメントに係る研究開発費は224百万円です。 

 

(5)繊維

日清紡テキスタイルグループは「環境・健康社会への貢献」「超スマート社会への貢献」をキーワードに、シーズの探索と市場ニーズの把握の両面からグループ会社や内外の研究開発機関と幅広く連携し、商品開発を進めています。

「環境・健康社会への貢献」においては、業界トップの形態安定性がある「アポロコット」はノーアイロンシャツに続き、ハンカチ、コットンビジネスパンツ、シーツなど、関連商品の拡充と販路を拡大させるとともに、さらに機能を高めた次世代アポロコットシャツの開発を目指します。また、環境負荷を低減し、人々の快適、健康に貢献できる商品の開発にも積極的に取り組んでいます。

「超スマート社会への貢献」では、グループ内にエレクトロニクスセグメントがある強みを生かし「見守りサービス」「職場環境の改善」などに対応するスマートテキスタイルの開発を進め、製品からサービスまで一貫したソリューションを提供することで、社会のさまざまなニーズにきめ細かに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられる超スマート社会の実現に貢献していきます。

当セグメントに係る研究開発費は218百万円です。 

 

(6)全社共通

グループ内の研究開発において横断的な取組みを行うことで、シナジー発揮に向けて保有技術の融合を推進しています。

・カーボンアロイ触媒

30Wポータブル型燃料電池(PEFC)への実用化に続き、フォークリフト向けの開発を本格化しました。これにより、カーボンアロイ触媒は、高出力PEFCスタックへの採用に向け新たな開発ステージに入ります。今後も希少資源の代替を推進することで、本格的な水素社会の到来を加速させていきます。

・車載向け燃料電池セパレータ

燃料電池車の本格普及に向け、車載向け燃料電池セパレータの開発に、グループ全体で取組んでいます。

・スマートファクトリー

グループの技術を融合させたスマートファクトリーは完全密閉型植物工場としてイチゴの量産栽培を行い、エネルギーマネジメントシステムやセンサーネットワークシステムの実証実験に取組んでいます。

全社共通に係る研究開発費は1,486百万円です。