当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策等により、企業収益や雇用環境の改善傾向が続き、緩やかな回復基調で推移したものの、中国経済の減速や新興国を始めとする世界経済の下振れ懸念等、不透明感が継続しました。個人消費については、外国人観光客需要が拡大する一方、年明け以降の株価下落や世界経済の先行き不安による消費マインドの悪化など、依然として厳しい状況が続いております。
当業界におきましては、原材料の価格が落ち着きを見せたものの、国内における豚肉・鶏肉相場は軟調に転じ、人手・車両不足を背景とした物流費の上昇、販売競争の激化等により、依然として経営環境は厳しい状況が続きました。
このような中、当社グループは、平成27年4月からの「新中期経営計画パート5」において、テーマとして掲げた「変革による骨太なビジネスモデルの構築」の実現に向け、2つの経営方針「国内事業の競争優位性の確立」、「グローバル企業への加速」に基づく事業活動を推進してまいりました。具体的施策としては、国内ファーム事業の強化、チーズ専用工場の移転・新設、マレーシア大手の統合型養鶏事業会社であるLay Hong Berhad社との資本業務提携、新商品の開発と販促、人材の育成などに取り組みました。平成27年7月には、開始して3年目となる「ニッポンハムグループフェア」をスーパーマーケット等の店頭で開催し、TVCMを放映するなど、当社グループの認知度向上と売上拡大に努めました。また、生産性の改善などコスト競争力の強化と収益力の向上に加えリスク管理の徹底等を進めるとともに、平成27年11月には「ニッポンハムグループ・コーポレートガバナンス基本方針」を制定し、経営体制の強化にも取り組みました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は対前年同期比2.3%増の1,240,728百万円、営業利益は対前年同期比4.3%減の46,340百万円となりました。税金等調整前当期純利益及び当社株主に帰属する当期純利益につきましては、為替差損やのれん等の減損損失を計上したことなどにより、それぞれ対前年同期比27.8%減の32,139百万円、対前年同期比29.9%減の21,779百万円となりました。
(注) 営業利益は日本の会計慣行に従い、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。
オペレーティング・セグメントの業績は次のとおりです。
① 加工事業本部
ハム・ソーセージ部門は、「シャウエッセン」を始めとする主力商品のTVCM等、積極的な販売促進や主要ブランド商品のブラッシュアップを図り、コンシューマ商品の売上回復に努めました。歳暮ギフト商戦では、ハムギフト市場全体が苦戦する中、旗艦ブランドの「美ノ国」の販売個数は伸長しましたが、ギフト全体の販売個数は昨年を下回りました。
加工食品部門においては、「石窯工房」や今春の新商品「極み焼ハンバーグ」等が堅調に推移するとともに、主力の「中華名菜」も回復してきました。一方、業務用商品は、大手CVSチェーン、外食産業等を中心に価格競争が激化し、ハム・ソーセージ、加工食品部門ともに売上回復が遅れ苦戦いたしました。結果、加工事業全体としての売上高は前年を下回りました。
利益につきましては、継続して取り組んでいる商品構成の見直しや生産ライン集約等によるコスト改善に加え、物流効率化にも取り組み、また、原燃料事情が好転したこともあり増益となりました。
以上の結果、当期の加工事業本部の売上高は対前年同期比1.4%減の356,581百万円、営業利益は対前年同期比88.5%増の4,054百万円となりました。
② 食肉事業本部
国内においては、食肉価格は豚肉・鶏肉で軟調に転じたものの、鶏肉を中心にフード会社の販売数量が増加したことで、全体の売上高は伸長いたしました。また、当社ブランド鶏肉である「桜姫」のTVCMを、夏と秋の2回にわたり関東エリアなどにおいて投入するとともに、インターネットを活用したプロモーションや、お取引先とのタイアップ企画など、他のブランド食肉の訴求も含めた、複合的なコミュニケーションを行いました。一方、海外においては、米州事業で豚肉の販売価格が下落に転じ苦戦しましたが、食肉事業全体の売上高は前年を上回りました。
利益につきましては、国内のファーム事業においては、相場の下落などのマイナス要素もありましたが、国内事業全体としては販売数量の増加やファーム事業の生産性の改善もあり、前期より増益となりました。一方、海外においては、豪州事業における牛の仕入れ価格の高騰、米州養豚事業での豚肉相場下落などで苦戦したことにより、減益となりました。
以上の結果、当期の食肉事業本部の売上高は対前年同期比3.3%増の877,334百万円、営業利益は対前年同期比12.1%減の39,660百万円となりました。
③ 関連企業本部
水産部門は、スケソウ、秋鮭等の中国向け輸出が減少しましたが、量販チャネルにおいて主力のエビ、イカ製品や、自社製造商品の販売が伸長したことにより、売上高は前年並みとなりました。乳製品部門においては、ヨーグルト・乳酸菌飲料は、主力の「バニラヨーグルト」を中心に販促を強化したこともあり、量販チャネル、CVSチャネルでの売上高が伸長しました。また、チーズは、主力の製パンチャネル、外食チャネルのほか、取組みを強化している市販用チャネルでも伸長したことから売上高は前年を上回り、乳製品部門全体は増収となりました。
利益につきましては、水産部門は、自社製造商品の売上高が伸長したことに加え、価格改定を進めたことにより利益率が改善し増益となりました。乳製品部門のうち、ヨーグルト・乳酸菌飲料は、売上高の伸長に加え原料価格が安定したことにより、利益が前年を上回りました。チーズは、新工場の立ち上げに伴い固定費が増加しましたが、売上高の伸長により工場の稼働率が改善したことと、原料事情が好転したことなどから利益が前年を上回り、乳製品部門全体では増益となりました。
以上の結果、当期の関連企業本部の売上高は対前年同期比2.7%増の159,371百万円、営業利益は対前年同期比694.8%増の2,281百万円となりました。
地域別売上高の状況は次のとおりです。
日本では、食肉の販売単価が下落しましたが、加工食品及び食肉の販売数量が増加したため、加工食品及び食肉の売上げは増加しました。
これらの結果、日本での売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比2.5%増の1,113,226百万円となりました。
② その他の地域
その他の地域では、食肉の販売単価が下落しましたが、主に加工食品の販売単価及び販売数量が増加したことにより、売上高(外部顧客に対する売上高)は、対前年同期比0.9%増の127,502百万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、為替換算差額や未払法人税等の減少などがありましたが、当期純利益、減価償却費、減損損失及び棚卸資産の減少などにより52,535百万円の純キャッシュ増(前期は29,681百万円の純キャッシュ増)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得や事業の取得に伴う現金及び現金同等物の純減などにより、49,139百万円の純キャッシュ減(前期は31,517百万円の純キャッシュ減)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、現金配当や借入債務の返済がありましたが、短期借入金の増加及び借入債務による調達などにより、8,182百万円の純キャッシュ増(前期は17,187百万円の純キャッシュ減)となりました。
これらの結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ9,917百万円増加し、67,321百万円となりました。
(1)生産実績(製造原価ベース)
区分 | 当連結会計年度 | 前年同期比(%) |
ハム・ソーセージ(百万円) | 100,606 | 92.7 |
加 工 食 品(百万円) | 148,335 | 106.1 |
(注) 主に加工事業本部の生産実績であります。当社グループでは、生産飼育から処理・加工・販売までのすべてを一貫して行っており、その生産・販売品目も主として食肉に関連した広範囲かつ多種多様なものとなっております。また、同種の品目についても容量、形態、包装等も一様でなく、食肉等については、販売用とハム・ソーセージ、加工食品などの原料用にも使用されており食肉等の生産実績を金額あるいは数量で示すことが困難であります。
(2)受注状況
当社の子会社プレミアムキッチン㈱は受注生産を行っておりますが、受注当日ないし翌日に製造、出荷しているため、受注高ならびに受注残高の記載を省略しております。
(3)販売実績
販売実績については、「1 業績等の概要」において記載しております。
(1)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、平成27年4月に「変革による骨太なビジネスモデルの構築」をテーマとした「新中期経営計画パート5」を策定いたしました。
今後の経営環境を見通すと、TPPの交渉の進展による輸入関税の撤廃・大幅引き下げと国内の第一次産業への影響、グローバルレベルでの需給逼迫による原材料価格の高騰、高齢化による消費動向の変化、流通チャネル構造の変化等、当社グループに多大な影響を及ぼす環境変化が予想されます。
このような環境下において平成27年4月よりスタートした「新中期経営計画パート5」では、10年後を見据えた長期レンジの中で当社グループのありたい姿に到達するためのマイルストーンとして、新たなステージに向かうための「足場固めを行う期間」と位置付けました。その実現のために、当社グループの強みであるインテグレーションシステムを核とした国内事業の競争優位性の確立とグローバル市場での売上拡大に向けた海外事業の拡充を基軸に、ビジネスモデルの変革や企業風土改革を促進するためのマーケティング・ブランディング・人財育成等のコーポレート機能の強化をはかることにより、骨太なビジネスモデルを構築してまいります。
(経営方針)
①国内事業の競争優位性の確立
国内事業においては、市場の成長が見込みにくい中で、これまで以上に競争優位性を高めるとともに、事業領域の拡大をはかります。当社グループならではの美味しさ、サービス、高品質、安全・安心などの基本的価値を、お客様の期待を超える形で提供することで、お客様に最も信頼されるブランドの醸成を目指します。
また、積極的な設備投資による高効率の追求や、最適生産体制の構築、商品統廃合の推進、付加価値の高いブランド商品の強化、投下資本効率の向上などにより収益力の持続的向上をはかります。
調達、開発、生産、物流、販売等の各バリューチェーンにおいて事業間の連携を強化し、グループシナジーを創出することで、グループの総合力を最大限に発揮させます。
②グローバル企業への加速
海外事業を成長ドライバーとして位置づけ、対日輸出が中心であった海外事業のビジネスモデルを現地内販中心のビジネスモデルに転換し、海外売上高の拡大をはかり、グローバル企業への進化を加速化します。当社グループの強みであるインテグレーションシステムについては、豪州事業の強化に加え他の地域への水平展開を行い、生産・物流基地をベースとした販売地域の拡大とエリア間の流動性を高めることにより、グローバルビジネスにおける収益基盤の構築を目指します。
特に、巨大市場や新興国を中心に、M&Aや業務提携を活用しながら進出エリアを拡大していきます。
また、進出する国や地域のニーズに対応し、当社グループの総合力を活かした幅広い商品・サービスの提供を目指します。
※成長戦略を推進する高次元の「品質No.1経営」
「新中期経営計画パート2」より掲げている「品質No.1経営(注1)」については、「成長戦略を推進する高次元の品質No.1経営」と位置付け、経営方針を支える屋台骨として継続して追求してまいります。
注1:「品質No.1経営」=商品の品質にとどまらず、経営や人財においても弛まぬ企業努力で高度化をはかり、食の美味しさや安全・安心を提供する当社グループとしてのコンプライアンス、ガバナンス、社会貢献活動等をはじめとするCSR(社会的責任)を追求・強化する姿勢を表しています。
(経営戦略)
①国内事業の持続的な収益力強化
継続的な商品力の強化やコストの低減により、国内における競争優位性と安定した収益基盤を確立します。また、グループシナジーや新規事業への積極的な取組みにより、事業規模の拡大をはかります。
(1)国内インテグレーションシステムのさらなる強化
(2)積極的な設備投資や選択と集中による既存事業の強化・拡大
(3)顧客とのつながりやニーズを最大限に活用した商品開発体制の確立
(4)新技術の育成と活用による新規事業領域の拡大
②海外売上高の早期拡大
国内において既に圧倒的な強みを持っている調達力・生産力・販売力を、グローバル規模で拡充することにより海外売上高の早期拡大に取り組みます。
(1)進出エリアの拡大とインテグレーションシステムの拡充
(2)海外生産・販売体制の強化によるグローバル市場での拡販
(3)グループ視点に立った海外事業推進体制の強化
③戦略的ブランディングの推進
新しくなったグループブランド、企業ブランドと商品ブランドの繋がりがお客様をはじめとするあらゆるステークホルダーに認知され、支持されるための戦略的なブランディング活動により、No.1ブランドの確立と当社グループの企業価値向上を目指します。
(1)全社マーケティング・ブランディング機能の強化
(2)流通チャネル戦略の高度化
(3)ブランド・コンシャス(ブランドへの意識)の醸成
(4)ソーシャルブランディング(注2)の推進
注2:「ソーシャルブランディング」=社会課題の解決に向けて、当社グループの強みを活かし、社会に貢献することでグループブランドの価値を高める活動
④グループ横断型コーポレート機能の強化
経営目標の達成に向けて、本社部門が連携し、事業部門を横断的にサポートする仕組みの構築に向けてコーポレート機能の強化を行います。
(1)グローバル人財、経営人財の獲得・育成
(2)グループ連携と組織風土改革の推進
(3)グローバル経営管理体制の構築
(4)コーポレートファイナンス機能の強化
①基本方針の内容
当社の株式は譲渡自由が原則であり、株式市場を通じて多数の投資家の皆様により、自由で活発な取引をしていただいております。よって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方についても、当社株式の自由な取引により決定されることを基本としております。したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配することが可能な量の株式を取得する買付提案等があった場合は、賛同されるか否かの判断についても、最終的には株主の皆様の自由な意思に依拠すべきであると考えております。
一方、当社は、顧客の皆様やお得意先様に対し安全で安心な商品を安定的に供給し豊かな食生活の実現を通して社会に貢献していきたいと考えており、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し、向上させる者でなければならないと考えております。したがって、当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えております。
②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社は、企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくことこそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、当社の企業価値向上のため、以下の取組みを実施しております。
「当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の取組み」
当社は、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を中長期的に向上させうる源泉は、家畜等の生産飼育、処理・加工、物流、販売までの一貫体制(インテグレーションシステム)による食糧の迅速かつ安定した供給力と国内外で確立した品質保証体制にあると考えておりますが、これらは中長期的視点の下で戦略的かつ継続的に行われる投資、長年にわたって培われた当社グループの経験とノウハウ、顧客、取引先及び従業員等、当社グループをとりまく人々との信頼関係等を基盤として形成されたものであります。
当社は、それらの企業価値の源泉を基軸に、前記「3 対処すべき課題 (1)事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載の諸施策を遂行することにより、さらなる企業価値の向上につなげてまいります。
「コーポレート・ガバナンス強化による企業価値向上の取組み」
当社は、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し向上させるためには、当社グループが最適と考えるコーポレートガバナンス体制を構築し、機能させることが不可欠であり、基本的な考え方と枠組みをまとめた「ニッポンハムグループ・コーポレートガバナンス基本方針」を制定し、公表するとともにその充実に継続的に取り組んでおります。
当社グループのコーポレート・ガバナンスは、グループ全体の経営の透明性と効率性を高め、迅速かつ適正な意思決定と業務執行の適正性を確保し、積極果敢な経営判断を可能にするとともに、その責任を明確化することを基本としております。一例として、取締役会には複数名の社外取締役を選任するほか、取締役会の機能を補完するための任意委員会を設けており、特に、「報酬検討委員会」及び「役員指名検討委員会」については、委員の過半数を独立社外役員で構成し、かつ社外取締役を委員長としております。また、監査部監査以外に、品質、環境など機能別に実施するモニタリングの充実、社外役員を含めた全役員に重要情報(業務上の損害や事故、トラブルなどの非日常な事象に関する情報)を迅速に配信して共有する体制の整備などにより、業務執行の適正性を確保しています。また、当社グループとしての方針や施策は、各種委員会で検討を行い、さらなる充実を図っております。
「株主還元策」
当社は株主への利益還元を重要な経営課題の一つと位置付けており、連結業績に応じた株主還元を基本としています。また、内部留保についても、将来にわたって企業価値を向上させるための投資の源泉と、財務体質の健全性の維持・強化のために充実を図り、有効に活用してまいります。この基本方針の下、配当につきましては連結配当性向30%を目安としておりますが、当面の間は配当金の下限を1株当たり16円とする予定です。自己株式の取得については、成長への投資や財務体質を勘案しつつ、1株当たりの株主価値とROEの向上を目的として機動的に実施してまいります。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、平成27年5月11日開催の取締役会において、「当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)」(以下、「本プラン」といいます。)の継続導入を決議し、平成27年6月25日開催の第70回定時株主総会においてご承認いただき継続導入いたしました。
本プランは、当社取締役会が、大規模買付者(下記に定義します。)より事前に大規模買付提案(下記に定義します。)に関する情報の提供を受けた上で、大規模買付者との交渉及び大規模買付提案の検討を行う期間を確保し、大規模買付提案が当社の企業価値・株主共同の利益の向上に資するものか否かの判定を行うことを第一の目的としております。これに対し、大規模買付者が事前の情報提供や予告なく大規模買付行為(下記に定義します。)を開始する場合や、大規模買付行為により当社の企業価値・株主共同の利益の毀損を回避することができないことが客観的かつ合理的に推認される場合には、対抗措置として一部取得条項付新株予約権(以下、「本新株予約権」といいます。)の無償割当てを行うこととするものです。
本プランの概要は以下のとおりです。
(a)本プランの対象となる大規模買付者
当社議決権割合が20%以上となることを目的とする当社株式の買付行為(以下、「大規模買付行為」といいます。)を行う者(以下、「大規模買付者」といいます。)が対象となります。
(b)必要情報提供手続
当社取締役会は、大規模買付者の買付提案書の提出から10営業日以内に、大規模買付者に対し、大規模買付行為に係る買付提案(以下、「大規模買付提案」といいます。)に係る情報(以下、「本必要情報」といいます。)の提供を求め、大規模買付者は、60日以内(最長30日延長できるものとします。)に本必要情報を提供するものとします。なお、大規模買付者から提出された本必要情報が十分かどうか、当社取締役会が要求した本必要情報の内容・範囲が妥当かどうか、及び、必要情報提供期間を延長するかどうかについては、当社取締役会が企業価値向上委員会の助言及び勧告を受けながら決定いたします。また、当社取締役会が本必要情報の追加の要請をした場合に、大規模買付者から本必要情報の一部について提供が困難である旨の合理的な説明がある場合には、当社取締役会が要求する本必要情報が全て揃わなくても、本必要情報の提供を完了したと判断し、当社取締役会による検討を開始する場合があります。
(c)取締役会による検討手続
当社取締役会は、最長60日間(対価を現金(円貨)のみとする場合)又は最長90日間(その他の方法による買付提案の場合)(以下、総称して「取締役会検討期間」といいます。)で大規模買付者及び大規模買付提案の検討を行い、当社取締役会としての意見の公表、大規模買付者との交渉及び代替案の提示を行うものとします。
(d)企業価値向上委員会による勧告の尊重
独立社外者から構成される企業価値向上委員会は、当社取締役会に対し勧告を行い、当社取締役会はその判断の際には当該勧告を最大限尊重します。
(e)大規模買付者による大規模買付行為の制限期間
大規模買付者は、取締役会検討期間終了まで、また、企業価値向上委員会から対抗措置の発動・不発動に関して当社株主の皆様の意思を確認すべき旨の勧告がなされた場合には、当該意思確認の手続が完了する時まで、大規模買付行為を開始してはならないものとします。
(f)対抗措置の発動及び不発動
当社取締役会は、企業価値向上委員会において対抗措置発動要件に該当する事情が存在する旨の勧告が行われた場合には、当該勧告を最大限尊重して、対抗措置として本新株予約権の無償割当てを決議します。但し、企業価値向上委員会において対抗措置発動に関して株主の皆様の意思を確認すべき旨の勧告がなされた場合には、当社取締役会は、株主総会において株主の皆様の意思を確認するものとし、対抗措置の発動に賛同する決議が得られた場合に本新株予約権の無償割当てを決議します。
一方、企業価値向上委員会において対抗措置発動要件のいずれかに該当する事情が存在する旨の勧告が行われない場合及び株主の皆様の意思を確認する株主総会において対抗措置の発動に賛同する旨の決議が得られなかった場合には、当社取締役会は対抗措置を発動いたしません。
なお、本新株予約権には、対抗措置発動要件を充足すると判断された大規模買付者に対する権利行使の制限、及び対抗措置発動要件を充足すると判断された大規模買付者以外の株主の皆様から本新株予約権と引き換えに当社株式を交付することがあるという取得条項が付されています。
(g)本プランの有効期限
本プランの有効期限は、平成30年6月に開催予定の当社定時株主総会終結の時までとします。
④本プランに対する当社取締役会の判断及びその判断に係る理由
当社取締役会は、下記の理由により、本プランが基本方針に沿い、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないものと判断します。
(a)本プランは、経済産業省及び法務省から公表された「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」や経済産業省に設置された企業価値研究会が公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」に沿った内容であること。
(b)本プランは、当社株式に対する大規模買付行為が行われた際に、当該大規模買付行為が不適切なものでないか否かを株主の皆様が判断するために必要な情報や時間を確保し、かつ、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることにより、株主共同の利益の確保・向上を図るという目的をもって導入されたものであること。
(c)株主意思を十分に尊重していること
本プランは、平成27年6月25日開催の第70回定時株主総会において承認されたものであること。また、対抗措置を発動するか否かの判断について、企業価値向上委員会の勧告があった場合、株主総会において株主の皆様の意思確認を行うとしていること。加えて、その有効期間を平成30年6月に開催される当社定時株主総会終結の時まで(但し、それまでに当社取締役会又は株主総会にて本プランを廃止する旨の決議をした場合はその時まで)と設定し、今後も、当社株主総会において、本プランの継続又は修正に関して株主の皆様の意思確認を行うとしていること。
(d)本プランにおいては、当社に対する大規模買付行為が行われた場合、独立社外者で構成される企業価値向上委員会が、当該大規模買付行為が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するか否かなどの実質的な判断を行い、当社取締役会はその判断を最大限尊重して、対抗措置の発動・不発動を判断することとしていること。さらに、企業価値向上委員会は当社取締役会の恣意的行動を厳しく監視するとともに、その判断の概要については株主の皆様に情報開示をする仕組みにしていること。
(e)本プランは、合理的かつ詳細な対抗措置発動の客観的要件の充足が企業価値向上委員会において判断されない限り発動されないように設定されており、かつ、同様に対抗措置不発動要件も設定されているため、当社取締役会の恣意的判断が排除される仕組みが確保されていること。
(f)本プランは、1年の任期である取締役から構成される当社取締役会の決定により廃止することが可能となっており、いわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)やスローハンド型買収防衛策(取締役会を構成する取締役を一度に交替させることができないため、その発動を阻止するために時間を要する買収防衛策)などの経営陣による買収防衛策の廃止を不能又は困難とする性格を有するライツプランとは全く性質が異なること。
(g)企業価値向上委員会は、当社の費用で、独立した第三者専門家の助言を受けることができ、これにより企業価値向上委員会による判断の公正さ及び客観性がより強く担保されていること。
当社グループの経営成績及び財政状況などに影響を及ぼす可能性のある主なリスクには以下のようなものがありますが、これらに限られるものではありません。また、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 商品市況リスク
当社グループは食肉及び食肉関連加工品を中心に取り扱っており、販売用食肉はもとより、ハム・ソーセージ、加工食品などの原材料にも食肉が使用されているため、畜産物の相場変動によるリスクがあります。さらに、これらの食肉を供給する国内および海外の生産飼育事業においては、商品市況はもちろん、飼料価格や原油価格の変動にも影響を受けることとなります。また、当社グループが取り扱う水産物や乳製品についても、商品市況や原材料の価格変動リスクなどがあります。
これらの価格変動リスクに対して、商品調達ルートの分散化、高付加価値商品の開発やブランド化、お客様視点のマーケティング戦略の確立、商品先物契約の利用などに努め、また、商品需要の変動を見越した安定的な原材料の確保、食肉の適正在庫水準の維持などを行っておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はありません。
上記に加えて、家畜の疾病(BSE、鳥インフルエンザ、口蹄疫、豚流行性下痢など)の発生やセーフガード(緊急輸入制限措置)が発動された場合などには、畜産市場全体ならびに当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(2) 安全性のリスク
当社グループは「OPEN品質」~開かれた食品づくり~を推進しお客様の期待と信頼に応えることを基本とし、グループの品質方針として、「法令の遵守」「品質保証ネットワーク」「客観的評価」「履歴管理」「お客様とのつながり」を定めています。この方針に従い、外部認証(ISO、HACCPなど)の取得や、食肉をはじめハム・ソーセージ、加工食品に使用する原材料のトレーサビリティーシステムを構築して原材料からの安全・安心の確保に取り組むほか、フードディフェンスの強化など、厳しい品質保証体制を構築しており、品質向上の取組みを一層強化し、安全性の確保に努めております。さらには万が一当社グループが提供する商品などに問題が発生した場合は、速やかな情報開示と拡大防止策の徹底など、お客様の安全を第一に考えた対応を行っております。
しかしながら、こうした当社グループの取組みを超えた事象の発生や、食の安全を脅かすような社会全般にわたる問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(3) 資材調達などに係るリスク
当社グループは、生産の効率化や在庫ロス・物流コストの削減に常に取り組んでおります。しかしながら原油高などにより資材費や燃料費、物流費が高騰しコスト削減努力でも補えない場合や、それらを販売価格に転嫁できない場合などには、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(4) 為替リスク
当社グループがおこなう外貨建取引から生ずる費用・収益及び外貨建債権・債務の円換算額は、為替相場の変動の影響を受ける場合があります。
これらの為替相場の変動リスクを軽減するため、為替予約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約などのヘッジ取引を利用しておりますが、当該リスクを完全に回避できる保証はなく、また当該リスクを軽減するためのヘッジ取引についても、想定した範囲を超えて為替相場が変動した場合には機会損失などの別のリスクが発生する可能性があります。
また、外貨建で作成されている海外連結子会社の財務諸表を円貨に換算する際の換算差額によって、連結財務諸表の株主資本が外貨換算調整勘定を通じて変動するリスクがあり、これら為替相場の変動要因によって当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
なお、当社グループはこれらの外貨建取引に係るリスクヘッジを行うための「為替リスク管理規程」を定め、為替相場を継続的に監視し、為替相場の変動リスクを定期的に評価しております。全ての先物外国為替契約、通貨スワップ契約、通貨オプション契約及び通貨金利スワップ契約は、当該「為替リスク管理規程」、取引権限及び取引限度額を定めた社内規程に基づいて行われています。
(5) 金利リスク
当社グループは、必要資金の大部分を外部からの借入金などの有利子負債により調達しております。平成28年3月末時点での有利子負債額約1,546億円の大部分は固定金利であり、金利上昇による直接的な影響については当面軽微であると判断されますが、将来的な金利上昇局面においては資金調達における利息負担の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(6) 株価リスク
当社グループの保有している有価証券は取引先などの株式が中心であるため、市場価格の変動に基づく株価の下落リスクがあります。平成28年3月末時点では、全体として含み益の状態となっておりますが、今後の株価動向によっては当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
また、株式市場の低迷によって当社グループの年金資産の価値に毀損が生じた場合には、年金費用の増加や追加的な年金資産の積み増しが必要となる可能性があります。
(7) 固定資産の減損損失リスク
当社グループが保有する固定資産の価値が経済情勢などの変化により下落した場合には、必要な減損処理を実施することになり、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(8) 自然災害や突発的事故及び社会的な制度などのリスク
当社グループは本邦を含む世界各国において事業活動を行っております。これらの事業活動地域においては、次の事象の発生リスクがあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
・地震、洪水などの大規模な自然災害の発生及びそれらに起因する道路・港湾・鉄道などの社会的な基盤の損壊、ガス・水道・電気などの供給不能又は供給逼迫
・突発的な事故の発生など予期しない原因による、大気、水質、土壌などの環境汚染
・インフルエンザなどの感染性疾病の流行などによる社会的混乱
・予期しない法律または諸規制の設定または改廃
・予期しない不利な経済的または政治的要因の発生
・戦争、紛争、テロなどの発生による社会的又は経済的混乱
(9) 情報漏洩リスク
当社グループは「個人情報管理規程」、「日本ハムグループ内部者取引管理規程」を設け、当社グループ役職員に対して、保有する個人情報や当社グループの重要情報の保護・管理を義務付け、コンプライアンス研修や階層別従業員教育などを通じ、厳正な情報管理に努めております。併せて情報システム上のセキュリティ対策や災害対策なども講じております。しかしながら、想定の範囲を超えるような自然災害、長期に渡る停電、ハードウエア・ソフトウエアの重大な欠陥、コンピュータウイルスの感染や不正アクセスなどによる情報の漏洩・改ざん・消失、長期にわたる情報システムの停止あるいは混乱などが発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(10) コンプライアンスのリスク
当社グループは、透明性のある誠実な企業グループを目指し、コンプライアンス意識の徹底と定着に継続的に取り組んでおります。この取組みにおいては、当社の代表取締役社長が指名した役員をコンプライアンス委員会委員長として当社グループ全体を統括し、当社コンプライアンス部が当社グループ全役職員のコンプライアンス意識を高める施策を継続的に行うとともに、リスクを認識した場合には迅速に対応する体制を整えております。
しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(11) 環境問題のリスク
当社グループは「日本ハムグループ環境方針」を定め、持続可能な社会の実現に向けて環境と調和の取れた企業活動の推進に取り組んでおります。また、環境に関する外部認証(ISO14001)の取得や、外部機関からの適正性の評価の取得に積極的に取り組むとともに、当社CSR推進部による環境監査の実施など、環境と事業活動の調和に配慮した経営を推進しています。併せて、環境をはじめとしたCSRの課題についても適正性と透明性の確保に努めています。しかしながら、事故・過失などによる環境汚染やそれに対する原状復帰、損害賠償責任の発生、あるいは関係法令の改正による環境投資が大幅に増加した場合などにおいては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当該事項はありません。
当社グループの事業を支える基礎研究から、応用研究、商品開発に及ぶ研究開発活動は、中央研究所、加工事業本部の研究開発部門及び関連企業の研究開発部門によって進展されております。その活動は中央研究所を中核に「食の安全・安心」、「食肉・食品の高付加価値化」、「食と健康」をキーワードとして、グループ事業における技術革新及び新規事業へ繋がる研究開発を展開しています。
当連結会計年度の取組みは以下のとおりです。
(グループ品質保証を支える検査技術と食品検査用試薬の研究開発)
当該期間において、当社の中央研究所が開発した検査用器具であるカビ毒検査用イムノアフィニティーカラム「MycoCatchトータルアフラトキシン」が、昨年7月の厚生労働省事務連絡「乳に含まれるアフラトキシンM1の試験について」に収載されました。これにより、本製品の性能が国の指定する試験法で使用するに足ると認められたこととなります。カビ毒の検査は、現在輸入穀物を中心に食品や飼料での管理が強化されており、増加するカビ毒検査により今後の本製品の需要も拡大する見込みです。今後も、広く食品検査に活用される検査技術の開発と普及を進めてまいります。
当連結会計年度の当社グループ全体の研究開発費は、2,689百万円です。
なお、当社グループの研究開発活動は、主として食品事業活動に必要な基礎研究から商品開発に及ぶさまざまな研究開発を推進しており、特定のセグメントに関連付けることが困難であります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社の連結財務諸表は、米国で一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠して作成しております。したがって、当連結財務諸表の作成に当たっては、主としてわが国の会計慣行に準拠して作成された会計帳簿に記帳された数値に対していくつかの修正を加えております。米国で一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いております。実際の結果は、これらの見積りなどと異なる場合があります。
ハム・ソーセージは、「シャウエッセン」を始めとする主力商品のTVCM等、積極的な販売促進や主要ブランド商品のブラッシュアップを図り、コンシューマ商品の売上回復に努めました。一方、業務用商品では、大手CVSチェーン、外食産業等を中心に価格競争が激化し、売上回復が遅れました。また、歳暮ギフト商戦では、ハムギフト市場全体が苦戦する中、旗艦ブランドの「美ノ国」の販売個数は伸長しましたが、ギフト全体の販売個数は昨年を下回りました。結果、売上げは、対前年同期比5.8%減の141,459百万円となりました。
加工食品は、「石窯工房」や今春の新商品「極み焼ハンバーグ」等が堅調に推移するとともに、主力の「中華名菜」も回復し、売上げは、対前年同期比4.2%増の221,308百万円となりました。
食肉は、国内においては、食肉価格が豚肉・鶏肉で軟調に転じたものの、鶏肉を中心にフード会社の販売数量が増加しました。一方、海外においては、米州養豚事業での豚肉相場下落などで苦戦しましたが、売上げは対前年同期比3.7%増の716,899百万円となりました。
水産物は、スケソウ、秋鮭等の中国向け輸出が減少しましたが、量販チャネルにおいて主力のエビ、イカ製品や、自社製造商品の販売が伸長したことにより、売上げは対前年同期比0.3%増の94,704百万円となりました。
乳製品のうち、ヨーグルト・乳酸菌飲料は、主力の「バニラヨーグルト」を中心に販促を強化したこともあり、量販チャネル、CVSチャネルでの売上げが伸長しました。また、チーズは、主力の製パンチャネル、外食チャネルのほか、取組みを強化している市販用チャネルでも伸長したことから、売上げは対前年同期比9.9%増の31,396百万円となりました。
以上の結果、売上高は、対前年同期比2.3%増の1,240,728百万円となりました。
売上原価は、対前年同期比2.7%増の1,019,504百万円となり、売上高に対する比率につきましては前期81.9%に対して当期は82.2%となりました。売上総利益は、対前年同期比0.7%増の221,224百万円となりました。販売費及び一般管理費は、対前年同期比2.1%増の174,884百万円となり、売上高に対する比率は前期と同じく14.1%となりました。
税金等調整前当期純利益は、営業利益が減少したことなどもあり、対前年同期比27.8%減の32,139百万円となりました。
以上の結果、当社株主に帰属する当期純利益は対前年同期比29.9%減の21,779百万円となり、1株当たり当社株主に帰属する当期純利益は、106.92円となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前年同期末比3.2%増の682,855百万円となりました。資産の部では、現金及び現金同等物が前年同期末比17.3%増の67,321百万円、棚卸資産が前年同期末比4.0%減の137,395百万円となったことなどにより、流動資産は前年同期末比1.0%増の360,015百万円となりました。有形固定資産(減価償却累計額控除後)は、設備投資の増加により前年同期末比6.2%増の268,172百万円となりました。
負債につきましては、その他の流動負債が前年同期末比10.1%減の23,089百万円となりましたが、長期債務(一年以内期限到来分を除く)が前年同期末比20.9%増の101,771百万円、退職金及び年金債務が前年同期末比19.5%増の14,426百万円となったことなどにより、前年同期末比5.4%増の321,495百万円となりました。
当社株主資本につきましては、当社株主に帰属する当期純利益21,779百万円による増加がありましたが、その他の包括利益(△損失)累計額が円高や低調な株式市況の影響により、前連結会計年度末から9,641百万円減少したことなどから、前年同期末比0.8%増の356,353百万円となりました。なお、有利子負債(※)は前連結会計年度末から17,800百万円増加し、154,606百万円となりました。
以上の結果、当社株主資本比率は1.3ポイント減少し52.2%となりました。
(※)有利子負債:連結貸借対照表上の「短期借入金」、「一年以内に期限の到来する長期債務」及び「長期債務」(ゼロ・クーポン社債を含む)
世界的な飼料相場高による飼料価格の高騰や、BSE・インフルエンザ・口蹄疫など疾病の新たな発生等は、販売数量減や消費の減退、原料価格の高騰等に繋がります。また、世界経済の冷え込みによる、需要の急激な減退や食肉相場の大幅な下落、想定した範囲を超えた為替相場の変動は、事業に多大な影響を与えることが懸念されますが、このような環境下においても、個々の事業が、それぞれの市場で最適な戦略・組織で強みを発揮し、全員が顧客視点で事業・業務に取組む所存であります。
今後の経済見通しにつきましては、政府の景気対策の効果を引き続き見込むものの、世界的な金融市場の混乱の影響など、今後も不透明な状況が続くことが予測されます。このような環境の中、当期からスタートいたしました「新中期経営計画パート5」において掲げた「変革による骨太なビジネスモデルの構築」をテーマとし、「国内事業の競争優位性の確立」「グローバル企業への加速」を経営方針として推進してまいります。
加工事業本部につきましては、原材料価格・資材価格は落ち着きを見せ、消費も徐々に回復の兆しがあるものの、消費の二極化と価格競争激化により、引き続き厳しい環境が続くことが予測されます。その中で製販一体となって成長戦略と効率化戦略を推進してまいります。成長戦略では、ブランド力強化によるカテゴリーNo.1戦略の推進と、エリア販売の強化、マーケティング力強化により、コンシューマ・業務用・冷凍食品など事業領域毎の戦略を推進するとともにグループ連携をより強化することで、シェアと収益力の向上を目指します。また、お客様に支持される品質と顧客視点に立った商品開発により、新たな価値の提案で新市場を創造してまいります。効率化戦略においては、高生産性ラインの導入など将来を見据えた戦略的設備投資と生産の集中化によりコスト競争力を強化してまいります。
食肉事業本部につきましては、食肉・穀物相場の変動や世界規模での需給動向の変化が激しく、厳しい経営環境が続くことを予想しています。このような環境の下、自社グループ農場から販売会社まで一貫したインテグレーションシステムを持つ他社にない強みをより強化し、ブランド食肉の拡充で国内販売シェアをさらに拡大してまいります。また、TPP、FTAなど将来の変化も見据えた生産・調達力の強化と、全国への効率的な販売・配送体制の拡充も進めてまいります。
関連企業本部につきましては、水産事業、乳製品事業を柱として、生産力・販売力を強化し、国内事業規模の拡大を図ります。製造分野においては積極的な設備投資を行うことで増産体制の確立、効率化を進めます。また、原料の需給動向の変化が激しい中、調達力を強化し収益力の向上と安定に取り組みます。販売面においては、自社工場製品を軸に、顧客視点のマーケティングと開発力の強化で差別化を図り商品の付加価値を高めてまいります。また、グループ連携で、更なるブランドの浸透を図ります。
次期から新設する海外事業本部につきましては、「新中期経営計画パート5」の経営方針に掲げた「グローバル企業への加速」をグループ一丸となって推進することを目的として立ち上げました。従来、各事業本部等が行っていた海外事業を集約することにより、現地内販中心のビジネスモデルへの転換を加速させます。平成28年3月に公表しましたマレーシアのLay Hong Berhad社との合弁会社等を新たに加え、海外市場においても、食肉、ハム・ソーセージ、加工食品、水産品、乳製品など、グループの総合力を活かした幅広い商品およびサービスの提供を強力に推進し、海外売上高の拡大を図ります。
以上のように当社グループを取り巻く環境は大変厳しく、課題も山積しておりますが、「新中期経営計画パート5」で掲げた「変革による骨太なビジネスモデルの構築」のテーマのもと、経営方針、経営戦略に、グループ一丸となって取り組んでまいります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 52,535百万円の純キャッシュ増
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、52,535百万円の純キャッシュ増(前年同期は29,681百万円の純キャッシュ増)となりました。その主な要因は、当期純利益、減価償却費、減損損失及び棚卸資産の減少などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 49,139百万円の純キャッシュ減
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、49,139百万円の純キャッシュ減(前年同期は31,517百万円の純キャッシュ減)となりました。その主な要因は、固定資産及び事業の取得などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 8,182百万円の純キャッシュ増
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、8,182百万円の純キャッシュ増(前年同期は17,187百万円の純キャッシュ減)となりました。その主な要因は、短期借入金の増加や借入債務による調達などによるものです。