当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益と雇用情勢の改善が続いたが、昨年末頃より個人消費に停滞感が見られるなど、先行き不透明な状況にあった。
世界経済(連結対象期間1-12月)については、米国では民間の設備投資の伸びが鈍化したものの、引き続き雇用の改善や個人消費の増加が見られた。欧州では景気は緩やかな回復基調が続いたが、アジアでは中国において景気は緩やかに減速した。
当社および当社グループにおいては、水産事業では南米の鮭鱒養殖事業において販売価格の大幅下落などもあり、厳しい事業環境となった。食品事業では国内で円安基調継続による原材料や加工製品などの輸入コストの上昇があったが、価格改定やコストダウンに努め、北米・欧州でも景気が回復基調のなか売上が伸長し、総じて好調に推移した。
このような状況下で、当連結会計年度における営業成績は、売上高は 6,371億64百万円(前期比12億70百万円減)、営業利益は194億42百万円(前期比13億32百万円増)、経常利益は206億96百万円(前期比6億95百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は119億83百万円(前期比17億6百万円増)となった。
セグメントの概況は次のとおりである。
(単位:百万円)
| 売上高 | 前期増減 | 前期比 | 営業利益 | 前期増減 | 前期比 |
水産事業 | 269,623 | △15,260 | 94.6% | 4,042 | △2,254 | 64.2% |
食品事業 | 305,441 | 8,487 | 102.9% | 10,637 | 3,043 | 140.1% |
ファイン事業 | 25,683 | 358 | 101.4% | 4,633 | 77 | 101.7% |
物流事業 | 15,187 | 971 | 106.8% | 1,854 | 182 | 110.9% |
その他 | 21,228 | 4,172 | 124.5% | 621 | △229 | 73.0% |
全社経費 | - | - | - | △2,347 | 512 | 82.1% |
合計 | 637,164 | △1,270 | 99.8% | 19,442 | 1,332 | 107.4% |
(注)なお、水産事業の営業利益には、南米の鮭鱒養殖事業における在池魚評価損128百万円(前期在池魚評価益253百万円)が含まれている。
① 水産事業
水産事業については、漁撈事業、養殖事業、加工・商事事業を営んでいる。
<当連結会計年度の概況>
水産事業では売上高は2,696億23百万円(前期比152億60百万円減)となり、営業利益は40億42百万円(前期比22億54百万円減)となった。
漁撈事業:前期比で減収、減益
<日本>
・原油安により燃料費が減少したことに加え、ぶりやいわしなどの販売数量が増加した。
<南米>
・ほき、南だらの漁獲が低調となり、販売数量が減少した。
養殖事業:前期比で減収、減益
<日本>
・ぶりは、販売価格が弱含みで推移したことに加え、飼料の高騰により生産コストが上昇したが、販売数量は大幅に増加した。
・まぐろは、販売価格は堅調に推移したものの、販売数量は減少した。
<南米>
・鮭鱒は、飼料の高騰による生産コストの上昇や魚病の影響に加え、販売価格が大きく下落したことにより、大変厳しい事業環境となった。
加工・商事事業:前期比で減収、増益
<日本>
・販売に合わせて適正な在庫水準を維持したことに加え、魚粉やまぐろなどの販売価格が上昇した。
<北米>
・すけそうだらのフィレの販売数量および助子の生産量が減少したが、すりみは生産量の増加に加え、販売価格
も上昇した。
<ヨーロッパ>
・販売は前期並みに推移したものの、為替の影響により売上・利益ともに減少した。
② 食品事業
食品事業については、加工事業およびチルド事業を営んでいる。
<当連結会計年度の概況>
食品事業では売上高は3,054億41百万円(前期比84億87百万円増)となり、営業利益は106億37百万円(前期比30億43百万円増)となった。
加工事業:前期比で増収、増益
<日本>
・円安の影響により、原材料や加工製品などの輸入コストの上昇があったが、価格改定やコストダウンなどに努め、家庭用冷凍食品・業務用冷凍食品などの販売が好調に推移した。
<北米>
・家庭用冷凍食品会社では、工場集約などの効果は見られたものの、他社との厳しい販売競争の中、主力商品の伸びが足りず、減益となった。
・業務用冷凍食品会社では、主原料のえびの価格が下がったことに加え、大手レストランチェーン向け販売が順調に推移した。
<ヨーロッパ>
・新たに生産ラインを増強するとともに、水産チルド品を中心に販売数量が増加した。
チルド事業:前期比で増収、増益
<日本>
・コンビニエンスストア向けチルド弁当やサラダなどの販売が伸長し、生産性も向上した。
③ ファイン事業
ファイン事業については、医薬原料、機能性原料(注1)、機能性食品(注2)、および医薬品、診断薬の生産・販売を行っている。
<当連結会計年度の概況>
ファイン事業では売上高は256億83百万円(前期比3億58百万円増)となり、営業利益は46億33百万円(前期比77百万円増)となった。
<医薬原料、機能性原料、機能性食品>
・医薬原料において後発品使用促進策の影響があり、販売数量が減少した。
<臨床診断薬、医薬品>
・臨床診断薬、産業検査薬などにおいて、販売が堅調に推移した。
④ 物流事業
物流事業については、冷蔵倉庫事業、配送事業、通関事業を営んでいる。
<当連結会計年度の概況>
物流事業では売上高は151億87百万円(前期比9億71百万円増)となり、営業利益は18億54百万円(前期比1億82百万円増)となった。
・冷蔵倉庫事業において入出庫料収入が減少したものの、保管料収入などが増加した。
(注1)主に食品素材や化粧品素材向けとなるEPA・DHA、グルコサミン、コレステロール、オレンジラフィー油など。
(注2)特定保健用食品「イマーク」・「イマークS」やEPA・DHA、グルコサミンなどのサプリメント。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益209億41百万円(前期比2億36百万円減)、減価償却費162億25百万円(前期比3億47百万円増)、売上債権の減少20億5百万円(前期比2億95百万円増)、たな卸資産の減少14億53百万円(前期比102億76百万円減)、仕入債務の増加8億52百万円(前期比20億30百万円増)、未払費用の増加2億39百万円(前期比15億80百万円減)などの結果、373億95百万円の収入(前期比145億56百万円収入増)となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
食品加工・チルド工場の製造設備や日水物流株式会社における大阪舞洲物流センターなどの有形固定資産の取得による支出191億90百万円(前期比32億68百万円増)などにより、170億51百万円の支出(前期比49億15百万円支出増)となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入金の減少75億19百万円(前期比93億49百万円減)、長期借入れによる収入145億39百万円(前期比7億78百万円減)、長期借入金の返済による支出280億58百万円(前期比39億74百万円増)などにより、231億41百万円の支出(前期比152億81百万円支出増)となった。
以上の結果、現金及び現金同等物は期末残高は140億56百万円(前期比30億15百万円減)となった。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次の通りである。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
水産事業 | 107,734 | △4.1 |
食品事業 | 265,330 | 7.2 |
ファイン事業 | 21,306 | 8.2 |
合計 | 394,370 | 3.9 |
(注) 1 金額は、販売価格による。
2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
受注生産は行っていない。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次の通りである。
セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
水産事業 | 269,623 | △5.4 |
食品事業 | 305,441 | 2.9 |
ファイン事業 | 25,683 | 1.4 |
物流事業 | 15,187 | 6.8 |
その他 | 21,228 | 24.5 |
合計 | 637,164 | △0.2 |
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去している。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
三菱食品株式会社 | 77,453 | 12.1 | 79,666 | 12.5 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(1)中長期的な経営戦略および会社の対処すべき課題
当社および当社グループにおいて、平成27年度は「中期経営計画MVIP2017」(平成27年度~29年度)の初年度であり、南米の鮭鱒養殖事業が販売価格下落により苦戦したが、食品事業の伸長もあり、計画を上回る進捗となった。本年度は、鮭鱒等水産物市況の動向も不透明であり、引き続き厳しい事業環境であることが想定されるが、「中期経営計画MVIP2017」が目指す姿の実現に向けて引き続き取り組んでいく。
ア.中期経営計画「MVIP2017」の主な内容
1)企業として目指す姿
当社および当社グループは、変化に対応し、差別化できる独自の技術力を持つメーカーを目指す。そのため、①成長に向けて積極的に投資、②資源アクセス力を強化、③健康機能食品・高付加価値商品を提供、④海外でのパフォーマンスを拡大(北米・ヨーロッパに続きアジアに注力)に取り組む。また、当社は、「使命感」・「イノベーション」・「現場主義」・「グローバル」・「お客様を大切にする」という、創業以来受け継いできた5つの企業遺伝子のもと、CSR に根差した経営を推進し、広く社会に貢献すると共に、財務体質を強化し企業価値を高めていく。
2)主な事業戦略
水産、食品、ファインケミカルの主要3事業の個々の強化に加え、それぞれの事業領域の境目となる分野で融合を進めることで、より高い成果を目指す。ファインケミカル事業をさらに先鋭化させると共に、長年培ってきた水産事業を核としつつ、水産および食品事業の連携をさらに強化することで成長を実現していく。
(ⅰ)ニッスイの主要3事業とその融合分野で強化するポイント
戦略展開のポイントとして、事業の枠を超え、事業境目領域での融合・連携を深めることで、当社および当社グループの事業を拡大し成長を実現する。

(ⅱ)事業の融合を実現するキーワード
<食品、水産、ファインケミカル事業の融合>
・機能性脂質技術の全事業での活用
・調味料・水産エキスビジネスの拡大
・海外での伸長
<食品と水産事業の融合>
・惣菜型食品・水産食材品の進化・深化
・養殖の高度化
<食品とファインケミカル事業の融合>
・EPA事業の拡充と新用途、医薬への挑戦
イ.主要事業の戦略
<水産事業戦略>
・資源へのアクセスを強め価値の最大化を図る。
・安定した利益を出し続ける事業構造に進化させる。
<食品事業戦略>
・収益基盤を強化すると共に当社の強みを活かした成長分野を開拓する。
<ファインケミカル事業戦略>
・機能性脂質R&D技術による競争力とEPA情報資産のフル活用により健康分野で抜群の存在感を示す。
<グループ経営戦略>
・グループ個々の企業戦略を尊重しつつ、グループとしてのガバナンスを強化すると共に、専門組織を置き、
企業個々の進捗管理体制を強化する。
<R&D戦略>
・競争力があり、差別化が可能な独自技術に根差した開発を進める。
・中長期の開発を重視したR&D推進体制を構築する。
(2)株式会社の支配に関する基本方針
①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
上場会社である当社の株券等については、株主をはじめとする投資家による自由な取引が認められていることから、当社取締役会としては、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主全体の意思により決定されるべきものであり、特定の者の大量取得行為に応じて当社株券等を売却するか否かについても、最終的には当社株主の判断に委ねられるべきものであると考えている。
その一方で、会社の取締役会の賛同を得ずに行う企業買収の中には、(ⅰ)重要な営業用資産を売却処分するなど企業価値を損なうことが明白であるもの、(ⅱ)買収提案の内容や買収者自身について十分な情報を提供しないもの、(ⅲ)被買収会社の取締役会が買収提案を検討し代替案を株主に提供するための時間的余裕を与えないもの、(ⅳ)買収に応じることを株主に強要する仕組みをとるもの、(ⅴ)当社グループの持続的な企業価値増大のために必要不可欠なお客様、取引先および従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係を破壊するもの、(ⅵ)当社グループの技術と研究開発力、グローバルネットワークによる水産物のサプライチェーン、安全・安心な商品・サービスの提供など当社グループの本源的価値に鑑み不十分または不適当なもの、など当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に反するものも想定される。
当社としては、このような大量取得行為をおこなう者は当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、この不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するため、当社グループの企業価値ひいては株主の皆様の利益を確保し、向上させる目的をもって当社株券等の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」という。(注))を講じることが必要と考えている。
(注)当社は、平成21年6月25日開催の第94期定時株主総会における承認に基づき、本プランを導入し、その後平成23年6月28日開催の第96期定時株主総会における承認に基づき、本プランを一部変更し継続した。また、この本プランが平成26年6月26日開催の第99期定時株主総会終結の時をもって有効期間満了となったことに伴い、同定時株主総会における承認に基づき、本プランを一部変更し、継続した(以下継続したプランを「本プラン」という。)。
②基本方針の実現に資する取組み
当社では、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるための取組みとして次の施策を既に実施している。
イ. 中期経営計画による企業価値向上への取組み
平成27年度以降の経営計画については、前中期経営計画の考え方を受け継ぎ水産物を核とした成長を実現することを基本方針とした新中期経営計画「中期経営計画MVIP2017」を策定し、推進していく。
「中期経営計画MVIP2017」の経営の基本方針は以下のとおりである。
〔「中期経営計画MVIP2017」経営の基本方針〕
私たちは、水産資源の持続的利用と地球環境の保全に配慮し、水産物をはじめとした資源から、多様な価値を創造し続け、世界の人々のいきいきとした生活と希望ある未来に貢献します。
1)企業として目指す姿
当社および当社グループは、変化に対応し、差別化できる独自の技術力を持つメーカーを目指す。そのため、①成長に向けて積極的に投資、②資源アクセス力を強化、③健康機能食品・高付加価値商品を提供、④海外でのパフォーマンスを拡大(北米・ヨーロッパに続きアジアに注力)に取り組む。
また、当社は、「使命感」・「イノベーション」・「現場主義」・「グローバル」・「お客様を大切にする」という、創業以来受け継いできた5つの企業遺伝子のもと、CSRに根差した経営を推進し、広く社会に貢献すると共に、財務体質を強化し企業価値を高めていく。
2)主な事業戦略
水産、食品、ファインケミカルの主要3事業の個々の強化に加え、それぞれの事業領域の境目となる分野で融合を進めることで、より高い成果を目指す。ファインケミカル事業をさらに先鋭化させると共に、長年培ってきた水産事業を核としつつ、水産および食品事業の連携をさらに強化することで成長を実現していく。
ロ. コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、当社グループ全体の継続的な企業価値向上を具現化していくためにはコーポレート・ガバナンスの強化が必要であると認識しており、重要な戦略を効率的かつ迅速に決定、実行していく業務執行機能と、業務執行に対する監督機能を明確化し、経営における透明性を高めるための各種施策の実現に取り組んでいる。
具体的には、株主に対する取締役の経営責任を一層明確にするため、平成18年6月28日開催の第91期定時株主総会において取締役の任期を2年から1年に短縮し、平成21年5月15日開催の取締役会において、平成21年6月25日開催の第94期定時株主総会終了後に執行役員制度を導入すること、及び第94期定時株主総会で取締役総数を削減する定款変更議案と社外取締役2名を含む取締役選任議案とを上程することを決議し、上程された議案は、第94期定時株主総会で承認可決された。
③本プランの内容
イ. 本プラン導入の目的
本プランは、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するため、当社グループの企業価値ひいては株主の共同の利益を確保し、向上させる目的をもって導入されるものである。
ロ. 本プランの内容
(ⅰ)対抗措置発動の対象となる行為
本プランは、(a)当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買い付けその他の取得、または、(b)当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の株券等所有割合及びその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けに該当する行為もしくはこれに類似する行為またはこれらの提案がなされる場合を適用対象とする。
(ⅱ)買付説明書の提出
買付者等には、買付内容の検討に必要な情報および本プランに定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(買付説明書)の提出を求め、当社は、買付説明書を受領後速やかに独立委員会に提供しその旨を情報開示する。
(ⅲ)株主意思確認手続きまたは独立委員会への諮問手続きの選択
当社取締役会は、買付者等からの情報・資料等の提供が十分になされたと認めた場合には、所定の取締役会検討期間を設定し必要に応じて外部専門家の助言を得ながら買付内容等を十分に評価・検討等し、対抗措置として本新株予約権の無償割当ての実施または不実施について、株主意思確認手続を実施するか、または、独立委員会に諮問するか、等について決議する。
(a)株主意思確認手続きの実施を決議した場合
株主意思確認総会等において株主投票を実施する。投票権を行使できる株主は、投票基準日の最終の株主名簿に記録された株主とし、投票権は、議決権1個につき1個とする。株主意思確認総会等における株主投票は、当社の通常の株主総会における普通決議に準じて賛否を決するものとし、当社取締役会は決議の結果に従い、本新株予約権の無償割当ての実施または不実施について速やかに決議する。また、当社取締役会は、株主意思確認手続きを実施する旨の決議を行った場合、当社取締役会が株主意思確認手続きを実施する旨を決議した事実及びその理由、株主意思確認手続きの結果の概要、その他当社取締役会が適切と判断する事項について、速やかに情報開示を行う。
(b)独立委員会への諮問を決議した場合
当社取締役会は、株主意思確認手続きによらず本新株予約権の無償割当てを実施すると判断した場合、その合理性及び公正性を担保するために、当社の社外取締役及び社外監査役並びに社外の有識者で構成される独立委員会に諮問する。
この場合には、独立委員会は、取締役会から買付者等の買付説明書の提供を受けるのみならず、買付者等に対して買付等の内容に対する意見、その根拠資料、代替案その他独立委員会が適宜必要と認める情報・資料等を提示するよう要求することができる。また、独立委員会は、当社グループの企業価値ひいては株主の共同の利益の確保・向上という観点から当該買付等の内容を改善させるために必要であれば、当該買付者等と協議・交渉等を行うことができるものとする。
独立委員会は、買付者等の買付等の内容の評価・検討、買付者等との協議・交渉等の結果、買付者等による買付等により当社の企業価値ひいては株主の共同の利益が毀損されるおそれがあると認められる場合、当社取締役会に対して本新株予約権の無償割当てを実施することを勧告する。また、独立委員会は、このような買付等に該当しない場合は本新株予約権の無償割当てについて株主意思確認手続を実施することを勧告する。
当社取締役会は、独立委員会による勧告を最大限尊重し速やかに決議を行うとともに、情報開示を行う。
(ⅳ)対抗措置の具体的内容
当社は、本プランに基づき発動する、大規模買付行為に対する対抗措置として、本新株予約権の無償割当てを実施する。本新株予約権の無償割当ては、当社取締役会決議において定める割当期日における当社の最終の株主名簿に記録された当社以外の株主に対し、1株につき本新株予約権1個の割合で無償で割り当てるものとする。但し、買付者等を含む非適格者や非居住者による権利行使は、原則として本新株予約権を行使することはできない。
(ⅴ)本プランの有効期間
本プランは平成26年6月26日開催の当社第99期定時株主総会において承認可決され、その有効期間は、同定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結のときまでとする。
但し、有効期間の満了前であっても、当社株主総会または当社取締役会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになる。
(ⅵ)株主・投資家に与える影響等
本プラン導入後であっても、本新株予約権の無償割当てが実施されていない場合、株主に直接具体的な影響が生じることはない。他方、本新株予約権の無償割当てが実施された場合、株主が本新株予約権の行使に係る手続きを行わなければその保有する当社株式が希釈化する場合がある。但し、当社が当社株式と引き換えに本新株予約権の取得を行った場合は、非適格者以外の株主の保有する株式の希釈化は生じない。
④本プランに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社取締役会は、本プランが基本方針に沿うものであり、当社の企業価値ひいては株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないものと考えている。
イ. 買収防衛策に関する指針の要件等を完全に充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を充足しているとともに、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとしている。
ロ. 株主意思を重視するものであること
本プランは、株主の意思を反映させるため、平成26年6月26日開催の第99期定時株主総会において議案として付議し、承認可決された。
なお、本プランの有効期間の満了前であっても、当社株主総会または当社取締役会において本プランを廃止する旨の承認がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、その意味で、本プランの消長には当社株主の意思が反映されることとなっている。
ハ. 独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
当社は、本プランの導入にあたり、本プランの発動等に際して、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主のために実質的な判断を客観的に行う機関として、独立委員会を設置した。独立委員会は、社外取締役、社外監査役、社外有識者から構成されるものとしている。また、独立委員会の判断の概要については、株主に情報開示することとされており、運用において透明性をもって行われる。
ニ. デッドハンド型やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、株主総会で選任された取締役により構成される取締役会の決議により廃止することができるものとして設計されており、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではない。また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもない。
投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 食品の安全性に係るリスク
近年、残留農薬問題、鳥インフルエンザ、放射能汚染問題や冷凍食品業界での農薬混入事件など食品の品質に関する問題が発生している。当社グループでは、厳しい品質保証基準と品質保証の仕組みを構築しており、例えば、工場内への持込み物禁止ルールの徹底、薬剤保管庫・検査室の管理徹底など、お客様に安全な商品をお届けするための品質保証に最大限努めている。しかしながら、想定を超える問題等が発生した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
(2) 水産物市況によるリスク
当社グループが取り扱う水産物は、主に海外から国内へ輸入・販売している。生鮮魚類の水揚げ数量の増減、養殖における魚病の発生、大規模な自然災害などによる需給変動の影響を受け、水産物市況の動向が想定を超える場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
(3) 原材料価格の変動によるリスク
当社グループの使用する燃料、主副原料、資機材等の原材料は、その価格が市場の状況により変動する。これら原材料価格が予想を大きく超えて高騰しコストダウンで吸収しきれない場合、また販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
(4) 海外事業におけるリスク
当社グループは、北米、南米、アジアならびにヨーロッパ等において事業を展開しているが、それらの地域において政治や経済動向の変化、戦争、テロ、養殖事業における魚病の発生、大規模な自然災害などが発生した場合には、当社グループの経営状況に影響を及ぼす可能性がある。
(5) 養殖事業におけるリスク
当社グループは、国内や海外において養殖事業を営んでいるが、予防困難な魚病等が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
(6)為替レートの変動によるリスク
当社グループは、商品や原材料の輸出入取引があり為替レート変動の影響を受けている。このリスクを軽減するため為替予約等を行っているが、予測を超えた大幅な為替レートの変動があった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
(7) 法的規制等の変更等によるリスク
当社グループは、事業を遂行していくうえで、国内および海外の様々な法的規制を受けている。将来において、現在予期しえない法的規制等の変更や新設があった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
(8) 会計制度の変更によるリスク
当社グループでは、新たな会計基準の適用など会計制度の変更によって、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性がある。
(9)株価変動等による保有資産への影響によるリスク
当社グループでは保有する有価証券等の資産について取引先との関係や資産状況等を勘案しながら随時見直しを行っている。しかしながら、急激な株価変動や投資先の業績不振等により有価証券等の資産価値が下落し、減損処理を必要とする場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
(10)情報システムに関るリスク
当社グループでは、販売促進キャンペーン、通信販売等により多数のお客様の個人情報を保有している。当社グループは、これらの重要な情報の紛失、誤用、改竄等を防止するため、規程等を整備するほか、従業員に対する教育・研修等を通じた情報管理の重要性の周知徹底を行うなど、適切なセキュリティ対策を実施している。しかしながら、停電、災害、ソフトウェアや機器の欠陥、コンピュータウィルスの感染、不正アクセス等予測の範囲を超える出来事により、情報システムの崩壊、停止または一時的な混乱、顧客情報を含めた内部情報の消失、漏洩、改竄等のリスクが考えられ、これらの事態が発生した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
(11)環境に関するリスク
当社グループは、廃棄物削減・再資源化、省エネルギー、二酸化炭素排出の削減、包装容器リサイクルの徹底を図り、事業を遂行していくうえで環境に関連する各種法律、規制を遵守している。
しかしながら、関係法令等の変更によって新規設備の投資、廃棄物処理方法の変更等による大幅なコストの増加が発生する場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
(12)訴訟のリスク
当社グループは、事業を遂行していくうえで、各種関係法令を遵守し、従業員がコンプライアンスを理解し、実践することに最善の努力をしている。
しかしながら、事業を遂行していくうえで、国内国外を問わず訴訟提起をされるリスクを抱えており、万一当社グループが訴訟を提起された場合、その結果によっては当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
(13)人材の確保・育成によるリスク
当社グループが今後の成長を実現していくためには、営業・技術・経営管理等の各方面において優秀な人材を確保・育成していくことが重要な課題と認識しており、必要な施策を実施している。しかしながら、人材の確保・育成ができなかった場合には、当社グループの事業目的の達成が困難となる可能性がある。
(14)事業を取り巻く環境の変化によるリスク
当社グループは、事業の遂行にあたって景気等の経済状態による消費動向が大きく影響を及ぼす可能性がある。世界同時不況による消費不振や需要減退等が起こった場合は、当社グループの業績・財政状態に悪影響を及ぼすリスクが考えられる。また、日本国内の少子・高齢化現象が市場全体の縮小を及ぼすリスクが考えられる。
(15)債権管理に関するリスク
当社グループは、取引先の信用リスクに備えているが、取引先の信用不安による予期せぬ貸倒れリスクなどが顕在化し、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
(16)自然災害に関するリスク
当社グループは、生産ラインの安全で正常な稼動を確保するために定期的な設備点検を行っているが、地震、台風および津波などに被災し、長期間稼動が停止した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
該当事項なし。
当社グループ(当社および連結子会社)は、海洋資源をもとにした水産製品、食品から、医薬品、養殖魚の飼料まで、「食」と「健康」に関する研究開発を行っている。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は46億70百万円である。なお、中期経営計画において水産、食品、ファイン事業の主要3事業の個々の強化に加え、それぞれの事業領域の境目となる分野で融合を進めることでより高い成果を目指していることから、全ての研究開発費にかかる費用をセグメント別に関連づけることが困難であるため、その総額を記載している。当連結会計年度における研究開発の主な概要は次の通りである。
当社は、東京イノベーションセンター(中央研究所)を中心に水産・食品・ファイン事業に関連する技術開発、商品開発及び水産養殖等に関する研究開発活動を展開している。水産に関しては食塩を低減しても塩味やおいしさをしっかり感じられる「塩味増強技術」に関する研究、食品に関しては独自の技術を活かしたフライ衣やすりみの品質向上に関する研究、養殖に関しては肉質向上機能性飼料や養殖魚の成熟制御、まぐろの完全養殖の事業化などに関する研究を行っている。機能性素材に関する研究では、高純度なEPAの研究や新しい医薬・機能性脂質に関する研究を行っている。当社の研究開発費は、40億34百万円である。
日水製薬㈱では、ファイン事業に関連する研究開発活動を展開している。同社の事業企画推進室では、将来性のある基盤技術獲得のためのオープンイノベーション推進と再生医療分野の新規事業化に向けた製品開発や販路の探索・獲得を専門的に取り組んでいる。臨床診断薬事業・産業検査薬事業においては、同社の得意分野である微生物分野での研究に注力し、顧客需要の高い専用製品、新たな通知法対応の製品の品揃え及びリニューアルを実施している。医薬事業では、原料から一貫生産をしている肝臓加水分解物の付加価値向上を目的として、将来的な機能性表示制度への適用を視野に入れて動物及びヒトによる機能性評価を進めている。化粧品事業では、海由来の天然オイルを配合した製品をリニューアルし、直販ルート及びドラッグルートで販売を開始している。再生医療関連分野への新たな参入のため、組織培養培地及び細胞の安全性評価に関する検査、診断技術開発を加速している。日水製薬㈱の研究開発費は、6億35百万円である。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っており、貸倒引当金、たな卸資産、有価証券、退職給付に係る負債、法人税等などに関する見積り及び判断に対して継続的に評価を行っている。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの結果と異なる可能性がある。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益と雇用情勢の改善が続いたが、昨年末頃より個人消費に停滞感が見られるなど、先行き不透明な状況にあった。
世界経済(連結対象期間1-12月)については、米国では民間の設備投資の伸びが鈍化したものの、引き続き雇用の改善や個人消費の増加が見られた。欧州では景気は緩やかな回復基調が続いたが、アジアでは中国において景気は緩やかに減速した。
当社および当社グループにおいては、水産事業では南米の鮭鱒養殖事業において販売価格の大幅下落などもあり、厳しい事業環境となった。食品事業では国内で円安基調継続による原材料や加工製品などの輸入コストの上昇があったが、価格改定やコストダウンに努め、北米・欧州でも景気が回復基調のなか売上が伸長し、総じて好調に推移した。
水産事業については、漁撈事業、養殖事業、加工・商事事業を営んでいる。
<当連結会計年度の概況>
水産事業では売上高は2,696億23百万円(前期比152億60百万円減)となり、営業利益は40億42百万円(前期比22億54百万円減)となった。
漁撈事業:前期比で減収、減益
<日本>
・原油安により燃料費が減少したことに加え、ぶりやいわしなどの販売数量が増加した。
<南米>
・ほき、南だらの漁獲が低調となり、販売数量が減少した。
養殖事業:前期比で減収、減益
<日本>
・ぶりは、販売価格が弱含みで推移したことに加え、飼料の高騰により生産コストが上昇したが、販売数量は大幅に増加した。
・まぐろは、販売価格は堅調に推移したものの、販売数量は減少した。
<南米>
・鮭鱒は、飼料の高騰による生産コストの上昇や魚病の影響に加え、販売価格が大きく下落したことにより、大変厳しい事業環境となった。
加工・商事事業:前期比で減収、増益
<日本>
・販売に合わせて適正な在庫水準を維持したことに加え、魚粉やまぐろなどの販売価格が上昇した。
<北米>
・すけそうだらのフィレの販売数量および助子の生産量が減少したが、すりみは生産量の増加に加え、販売価格も上昇した。
<ヨーロッパ>
・販売は前期並みに推移したものの、為替の影響により売上・利益ともに減少した。
食品事業については、加工事業およびチルド事業を営んでいる。
<当連結会計年度の概況>
食品事業では売上高は3,054億41百万円(前期比84億87百万円増)となり、営業利益は106億37百万円(前期比30億43百万円増)となった。
加工事業:前期比で増収、増益
<日本>
・円安の影響により、原材料や加工製品などの輸入コストの上昇があったが、価格改定やコストダウンなどに努め、家庭用冷凍食品・業務用冷凍食品などの販売が好調に推移した。
<北米>
・家庭用冷凍食品会社では、工場集約などの効果は見られたものの、他社との厳しい販売競争の中、主力商品の伸びが足りず、減益となった。
・業務用冷凍食品会社では、主原料のえびの価格が下がったことに加え、大手レストランチェーン向け販売が順調に推移した。
<ヨーロッパ>
・新たに生産ラインを増強するとともに、水産チルド品を中心に販売数量が増加した。
チルド事業:前期比で増収、増益
<日本>
・コンビニエンスストア向けチルド弁当やサラダなどの販売が伸長し、生産性も向上した。
ファイン事業につきましては、医薬原料、機能性原料(注1)、機能性食品(注2)、および医薬品、診断薬などの生産・販売を行っている。
<当連結会計年度の概況>
ファイン事業では売上高は256億83百万円(前期比3億58百万円増)となり、営業利益は46億33百万円(前期比77百万円増)となった。
<医薬原料、機能性原料、機能性食品>
・医薬原料において後発品使用促進策の影響があり、販売数量が減少した。
<臨床診断薬、医薬品>
・臨床診断薬、産業検査薬などにおいて、販売が堅調に推移した。
物流事業については、冷蔵倉庫事業、配送事業、通関事業を営んでいる。
<当連結会計年度の概況>
物流事業では売上高は151億87百万円(前期比9億71百万円増)となり、営業利益は18億54百万円(前期比1億82百万円増)となった。
・冷蔵倉庫事業において入出庫料収入が減少したものの、保管料収入などが増加した。
(注1) 主に食品素材や化粧品素材向けとなるEPA・DHA、グルコサミン、コレステロール、オレンジラフィー油など。
(注2) 特定保健用食品「イマーク」・「イマークS」やEPA・DHA、グルコサミンなどのサプリメント。
① 売上高
売上高は前期比12億70百万円減の6,371億64百万円となった。事業別には、水産事業が前期比152億60百万円減少し、食品事業が84億87百万円、ファイン事業が3億58百万円、物流事業が9億71百万円増加となった。水産事業は南米で鮭鱒の販売価格が大きく下落した。食品事業は日本で価格改定などに努め、家庭用冷凍食品・業務用冷凍食品などの販売が好調に推移した。またコンビニエンスストア向けのチルド弁当やサラダなどの販売が伸長した。ファイン事業は医薬原料において後発品使用促進策の影響があり販売数量の減少があったが、臨床診断薬、産業検査薬などにおいて、販売が堅調に推移した。物流事業は保管料収入などが増加した。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は前期比13億8百万円減の5,044億6百万円となった。販売費及び一般管理費は貸倒引当金繰入差額が24億38百万円、退職給付費用が7億53百万円、減価償却費が6億8百万円減少したため、前期比12億94百万円減の1,133億15百万円となった。
③ 営業利益
営業利益は、前期比13億32百万円増の194億42百万円となった。事業別では水産事業が日本のぶりや南米の鮭鱒で飼料の高騰により生産コストが増加したことなどにより22億54百万円減、食品事業は日本で価格改定やコストダウンなどに努め、北米の業務用冷凍食品会社では主原料のえびの価格が下がったことなどにより30億43百万円の増となった。ファイン事業は77百万円、物流事業は1億82百万円の増加となった。
④ 営業外収益・営業外費用
営業外収益は前期比16億40百万円減の58億29百万円となった。これは主として特許関連収入が8億43百万円、投資有価証券売却益が4億57百万円減少したことなどによるものである。
営業外費用は前期比3億86百万円増の45億75百万円となった。これは主として雑支出が7億24百万円増加したことなどによるものである。
⑤ 経常利益
営業外収益の減少などにより前期比6億95百万円減少の206億96百万円となった。
⑥ 特別利益
特別利益は前期比15億23百万円減の16億24百万円となった。これは主として固定資産売却益が3億30百万円、関係会社株式売却益が26億48百万円減少し、投資有価証券売却益が14億40百万円増加したことなどによるものである。
⑦ 特別損失
特別損失は前期比19億82百万円減の13億79百万円となった。これは主として関係会社株式売却損が13億82百万円減少し、また前期は養殖事業においてまぐろが斃死したことにより、災害による損失7億4百万円を計上したことなどによるものである。
⑧ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前期比17億6百万円増の119億83百万円となり、前期の1株当たり当期純利益37円20銭に対し、43円38銭になった。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益209億41百万円、減価償却費162億25百万円、売上債権の減少20億5百万円、たな卸資産の減少14億53百万円、仕入債務の増加8億52百万円、未払費用の増加2億39百万円などの結果、373億95百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、食品加工・チルド工場の製造設備や日水物流株式会社における大阪舞洲物流センターなどの有形固定資産の取得による支出191億90百万円などにより、170億51百万円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金の減少75億19百万円、長期借入れによる収入145億39百万円、長期借入金の返済による支出280億58百万円などにより、231億41百万円の支出となった。
以上の結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比30億15百万円減少し、140億56百万円となった。
② 財政状態について
当連結会計年度における流動資産は前期比142億62百万円減の2,174億59百万円、固定資産は9億11百万円減の2,266億59百万円、総資産は前期比151億74百万円減の4,441億19百万円となった。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて6.2%減少し、2,174億59百万円となった。これは現金及び預金が18億30百万円及び受取手形及び売掛金が26億58百万円並びに原材料及び貯蔵品が12億25百万円減少したことなどによる。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて0.4%減少し、2,266億59百万円となった。これは有形固定資産が44億49百万円増加し、無形固定資産が14億51百万円及び投資その他の資産が39億9百万円減少したことなどによる。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて3.3%減少し、4,441億19百万円となった。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて0.0%増加し、2,123億45百万円となった。これは短期借入金が23億88百万円減少し、未払法人税が9億89百万円増加したことなどによる。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて13.9%減少し、1,229億55百万円となった。これは長期借入金が192億94百万円減少したことなどによる。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて5.6%減少し3,353億0百万円となった。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて45億93百万円増加し、1,088億18百万円となった。これは利益剰余金が114億25百万円増加し、その他有価証券評価差額金が27億48百万円並びに為替換算調整勘定が32億81百万円減少したことなどによる。
(4) 今後の方針について
当社は、平成27年度より、新たに策定した「中期経営計画MVIP2017」を推進する。取組みの詳細については、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載している。
また、企業の社会的責任として、リスクマネジメント委員会が中心となって、法令遵守と企業姿勢を定めた倫理憲章、高品質で安全・安心な商品の提供に努める品質保証憲章および水産資源の持続的な活用や自然との共生に配慮した環境憲章の周知徹底を引き続き強化するとともに、その他の経営に係る重要なリスクの管理強化を進めていく。